JP6040668B2 - 転写リボン巻取 - Google Patents
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Description
図1は本発明の転写リボン巻取の一つの参考実施形態を示し、その転写リボン巻取1は、ボビン2の表面に、長尺の転写リボン3を巻上げたものであり、図1ではボビン2の両端には、転写リボン3が巻き取られていなく、転写リボン3によりボビン2の表面が被覆されていなく、ボビン2の表面が露出された状態である。そのボビン露出部5に、2次元コード4が設けられている。
また、ボビンの多角形の各頂点、及び多角柱の稜線において、角を丸めて、巻かれる転写リボンにシワや歪みが生じないようにしておくことが好ましい。
(ボビン)
本発明の転写リボン巻取のボビン2は、プラスチック(熱可塑性樹脂)を使用して射出成形や押し出し成形等の成形方法で成形される加工品である。ボビンを構成する熱可塑性樹脂は、射出成形や押し出し成形等の成形方法で成形できるものあれば、特に限定されない。具体的には、ポリスチレン、ABS、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、ポリカーボネート等の樹脂が挙げられる。また、その樹脂は、単一種類だけではなく、異なる樹脂を混合した、いわゆるポリマーブレンドとしてもよい。単一種類の樹脂では不足する性能を、別の樹脂を混合して補充し、より以上の性能を引き出すことができる。また、上記の樹脂の中でも、ポリプロピレンが好ましく、使用することができる。ポリプロピレンは、引張強度、剛性等の機械的性質が強く、表面は傷つきにくい。また、汎用樹脂であり、低価格であり、成形加工しやすい。
本発明の転写リボン巻取における転写リボン3は、基材フィルムの一方の面に熱転写色材層を設けたもので、その熱転写色材層は熱溶融性インキ層または昇華性染料インキ層(染料層)の2種類に大別される。転写リボンで用いられる基材フィルムとしては、従来の転写リボン(熱転写シート)に使用されているものと同じ基材フィルムをそのまま用いることが出来ると共に、その他のものも使用することが出来、特に制限されない。好ましい基材フィルムの具体例としては、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、セロハン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、塩化ゴム、アイオノマー等のプラスチックが挙げられる。この基材フィルムの厚さは、その強度及び熱伝導性が適切になるように材料に応じて適宜変更することが出来るが、その厚さは、好ましくは、例えば、2〜25μmである。
本発明の転写リボン巻取は、2次元コードを、ボビンの転写リボンで巻き取られて被覆される箇所ではない露出した箇所に、設ける形態と、転写リボンの表面に、設ける形態とがある。まず、ボビンに2次元コードを設ける場合、上記に説明したボビン成形品の表面に、2次元コード形成用の転写層を設けた転写箔をホットスタンプで、2次元コードを転写形成することができる。また、インクジェット記録、熱転写記録(熱溶融転写による記録)等の記録方法で、ボビン成形品の表面に、2次元コードを形成することができる。この記録方法によれば、転写リボン毎に製造年月日が異なった場合、また対象の転写リボン自体の色再現特性が異なった場合等における色補正のための可変情報を、その記録するための信号を変えるだけで、簡単に記録することができ、非常に有用である。
本発明の転写リボン巻取に設けられた2次元コードの読取方法を以下に説明する。
熱転写プリンターに、本発明の転写リボン巻取を装填し、ボビン表面で露出した箇所に、あるいは転写リボンの表面に設けられた2次元コードに対し、その熱転写プリンターに内蔵された読取装置から、光(LED)を照射する。その照射された光の2次元コードの反射光を、CCDイメージセンサ等で電気信号に変換する。その信号を2値化信号に変換してから、2次元コードの規則に従ってデコードし、読取データとして出力する。
(参考実施例1)
ポリプロピレンを射出成形して図1に示すような外径が20mmで、肉厚4mmのボビン2を用意した。耐熱滑性層を片面に有する基材フィルムの他方の面に、昇華性染料インキ層(染料層)として、イエロー染料層、マゼンタ染料層、シアン染料層の3色の染料層が面順次に形成されている転写リボン3を、上記のボビン2に巻上げた。その巻上げた巻取の両端にボビンの露出された部分5があり、その一方の端の露出部5に2次元コードが印刷されたラベルを貼り付けた。(図1参照)
上記の作製した転写リボン巻取を、供給用巻取として、巻上ボビンと一対にして、熱転写プリンターに装填し、熱転写受像シートに連続して印画を行なった。
上記の参考実施例1で作製した転写リボン巻取で、2次元コードを有するラベルを以下の条件のものに変更した。それ以外は参考実施例1と同様にして、参考実施例2の転写リボン巻取を作製した。基材の一方の面に、感圧接着剤を塗布し、基材の他方の面に、その転写リボンで印画可能な画面数である100画面のデータ、印画サイズとしてポストカードサイズのデータ、用途としてスタンダードのデータ、さらにその転写リボンの製造年月日のデータ、またその転写リボンの色再現特性の標準ロットと比べた印画における光学濃度差のデータ(予想値)を有する2次元コードのQRコード(登録商標)で、熱転写記録(熱溶融転写による記録)の記録方法で、黒色で記録した。
上記の転写リボン巻取を熱転写プリンターに装填し、熱転写プリンター側に有する読取装置により、2次元コードを正常に読み取って、印画可能な画面数、印画サイズ、用途に応じた熱転写プリンターの印画条件を容易に設定できた。さらに、製造年月日からの経時変化を考慮した色補正データ、及びその転写リボン(種類)の標準ロットと比べ、印画の光学濃度差を補正する色補正データを、2次元コードを読み取り、また適宜、データ変換して、正常に読み取り、参考実施例1の印画物と比べ、より鮮明で安定した熱転写画像を有する印画物であった。
上記の参考実施例2で作製した転写リボン巻取で、ボビンを図4で示すような外形20mmで、肉厚4mmの正8角形の断面を有する8角柱のものに変更した。そのボビンはポリプロピレンを射出成形したものである。また、2次元コードが印刷されたラベルを、ボビン露出部5の平面部分8に貼り付けた。(図4参照)それ以外は、参考実施例2と同様にして、転写リボン巻取を作製した。
上記の転写リボン巻取を熱転写プリンターに装填し、熱転写プリンター側に有する読取装置により、2次元コードを正常に読み取って、印画可能な画面数、印画サイズ、用途に応じた熱転写プリンターの印画条件を容易に設定できた。さらに、製造年月日からの経時変化を考慮した色補正データ、及びその転写リボン(種類)の標準ロットと比べ、印画の光学濃度差を補正する色補正データを、2次元コードを読み取り、また適宜、データ変換して、正常に読み取り、参考実施例1の印画物と比べ、より鮮明で安定した熱転写画像を有する印画物であった。また、2次元コードの読取において、参考実施例2と比べ、2次元コードの読取がより安定したものであった。
上記の参考実施例2で作製した転写リボン巻取で、ボビンを図6で示すような外径が20mmで、肉厚4mmのボビンとし、そのボビンの一方の端に、ボビン付属品9を装着した。そのボビン付属品9は、外形20mmで、肉厚4mmの正8角形の断面を有する8角柱のものを使用した。そのボビン及びボビン付属品とも、ポリプロピレンを射出成形したもので、両者の装着は凹部と凸部とを嵌合するものとした。また、2次元コードが印刷されたラベルを、ボビン露出部5で、ボビン付属品9の平面部分8に貼り付けた。(図6参照)それ以外は、参考実施例2と同様にして、転写リボン巻取を作製した。
上記の転写リボン巻取を熱転写プリンターに装填し、熱転写プリンター側に有する読取装置により、2次元コードを正常に読み取って、印画可能な画面数、印画サイズ、用途に応じた熱転写プリンターの印画条件を容易に設定できた。さらに、製造年月日からの経時変化を考慮した色補正データ、及びその転写リボン(種類)の標準ロットと比べ、印画の光学濃度差を補正する色補正データを、2次元コードを読み取り、また適宜、データ変換して、正常に読み取り、参考実施例1の印画物と比べ、より鮮明で安定した熱転写画像を有する印画物であった。また、2次元コードの読取において、参考実施例2と比べ、2次元コードの読取がより安定したものであった。さらに、実施例3と比べ、ボビンに巻かれた転写リボンのシワ、歪みは、より少ないものであった。
ポリプロピレンを射出成形して図2に示すような外径が20mmで、肉厚4mmのボビン2を用意した。耐熱滑性層を片面に有する基材フィルムの他方の面に、昇華性染料インキ層(染料層)として、イエロー染料層、マゼンタ染料層、シアン染料層の3色の染料層が面順次に形成されている転写リボン3を、上記のボビン2に巻上げた。但し、転写リボン3の巻き出し部の近辺で、転写リボン表面に、2次元コードであるQRコード(登録商標)で熱転写記録(熱溶融転写による記録)の記録方法で、黒色で記録した。(図2参照)
上記の転写リボン巻取を熱転写プリンターに装填し、熱転写プリンター側に有する読取装置により、2次元コードを正常に読み取って、印画可能な画面数、印画サイズ、用途に応じた熱転写プリンターの印画条件を容易に設定できた。さらに、製造年月日からの経時変化を考慮した色補正データ、及びその転写リボン(種類)の標準ロットと比べ、印画の光学濃度差を補正する色補正データを、2次元コードを読み取り、また適宜、データ変化して、正常に読み取り、参考実施例1の印画物と比べ、より鮮明で安定した熱転写画像を有する印画物であった。
2 ボビン
3 転写リボン
4 2次元コード
5 ボビン露出部
6 巻上ボビン
7 供給用巻取
8 平面部分
9 ボビン付属品
Claims (1)
- ボビンと、
前記ボビンに巻上げられた転写リボンと、
を備えた転写リボン巻取であって、
前記の転写リボンで巻き取られて被覆される箇所ではないボビンの露出した箇所に、平面部分を設けて、その平面部分に、2次元コードが設けられていることを特徴とする転写リボン巻取。
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- 2012-09-25 JP JP2012210320A patent/JP6040668B2/ja active Active
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