JP6040615B2 - チオフェン化合物、水溶性導電性ポリマー及びその水溶液、並びにそれらの製造法 - Google Patents
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Description
(1)導電材料として用いられる新規な水溶性のチオフェン化合物を提供すること、及び
(2)導電材料として用いられる新規な水溶性のポリチオフェン類を提供すること、
である。
[2]上記式(1)において、Arが置換基を有していてもよいフェニレン基又はナフチレン基であることを特徴とする上記[1]に記載のチオフェン化合物。
[4]上記式(2)で表されるチオフェン化合物において、R2が水素原子を表し、l=1であることを特徴とする上記[3]に記載のチオフェン化合物。
で表される化合物とを、非プロトン性の極性溶媒中、塩基存在下に反応させることを特徴とする上記[1]乃至[4]のいずれかに記載のチオフェン化合物の製造法。
で表される構造単位及び下記式(11)
で表される構造単位及び下記式(13)
O−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメチル)−3−フェノールスルホン酸、O−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメチル)−3−フェノールスルホン酸ナトリウム、O−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメチル)−3−フェノールスルホン酸リチウム、O−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメチル)−3−フェノールスルホン酸カリウム、O−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメチル)−3−フェノールスルホン酸アンモニウム、O−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメチル)−3−フェノールスルホン酸トリエチルアンモニウム、O−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメチル)−3−フェノールスルホン酸ピリジニウム、
O−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメチル)−2−フェノールスルホン酸、O−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメチル)−2−フェノールスルホン酸ナトリウム、O−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメチル)−2−フェノールスルホン酸リチウム、O−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメチル)−2−フェノールスルホン酸カリウム、O−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメチル)−2−フェノールスルホン酸アンモニウム、O−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−4−イルメチル)−2−フェノールスルホン酸トリエチルアンモニウム、O−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメチル)−2−フェノールスルホン酸ピリジニウム、
2−メチル−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸、2−メチル−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム、2−メチル−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸スルホン酸リチウム、2−メチル−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸カリウム、2−メチル−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸アンモニウム、2−メチル−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸トリエチルアンモニウム、2−メチル−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸ピリジニウム、
3−メチル−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸、3−メチル−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム、3−メチル−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸リチウム、3−メチル−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸カリウム、3−メチル−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸アンモニウム、3−メチル−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸トリエチルアンモニウム、3−メチル−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸ピリジニウム、
2−メトキシ−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸、2−メトキシ−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム、2−メトキシ−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸リチウム、2−メトキシ−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸カリウム、2−メトキシ−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸アンモニウム、2−メトキシ−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸トリエチルアンモニウム、2−メトキシ−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸ピリジニウム、
3−メトキシ−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸、3−メトキシ−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム、3−メトキシ−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸リチウム、3−メトキシ−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸カリウム、3−メトキシ−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸アンモニウム、3−メトキシ−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸トリエチルアンモニウム、3−メトキシ−4−(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシ)ベンゼンスルホン酸ピリジニウム、
(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−2−エタン−1−スルホン酸、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−2−エタン−1−スルホン酸ナトリウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−2−エタン−1−スルホン酸リチウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−2−エタン−1−スルホン酸カリウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−2−エタン−1−スルホン酸アンモニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−2−エタン−1−スルホン酸トリエチルアンモニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−2−エタン−1−スルホン酸ピリジニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−3−プロパン−1−スルホン酸、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−3−プロパン−1−スルホン酸ナトリウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−3−プロパン−1−スルホン酸リチウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−3−プロパン−1−スルホン酸カリウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−3−プロパン−1−スルホン酸アンモニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−3−プロパン−1−スルホン酸トリエチルアンモニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−3−プロパン−1−スルホン酸ピリジニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−4−ブタン−1−スルホン酸、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−4−ブタン−1−スルホン酸ナトリウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−4−ブタン−1−スルホン酸リチウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−4−ブタン−1−スルホン酸カリウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−4−ブタン−1−スルホン酸アンモニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−4−ブタン−1−スルホン酸トリエチルアンモニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−4−ブタン−1−スルホン酸ピリジニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−6−ヘキサン−1−スルホン酸、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−6−ヘキサン−1−スルホン酸ナトリウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−6−ヘキサン−1−スルホン酸リチウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−6−ヘキサン−1−スルホン酸カリウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−6−ヘキサン−1−スルホン酸アンモニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−6−ヘキサン−1−スルホン酸トリエチルアンモニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−6−ヘキサン−1−スルホン酸ピリジニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−2−エタン−1−スルホン酸、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−2−エタン−1−スルホン酸ナトリウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−2−エタン−1−スルホン酸リチウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−3−イルメトキシベンゼン−3−イル)−2−エタン−1−スルホン酸カリウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−2−エタン−1−スルホン酸アンモニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−2−エタン−1−スルホン酸トリエチルアンモニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−2−エタン−1−スルホン酸ピリジニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−3−プロパン−1−スルホン酸、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−3−プロパン−1−スルホン酸ナトリウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−3−プロパン−1−スルホン酸リチウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−3−プロパン−1−スルホン酸カリウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−3−プロパン−1−スルホン酸アンモニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−3−プロパン−1−スルホン酸トリエチルアンモニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−3−プロパン−1−スルホン酸ピリジニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−4−ブタン−1−スルホン酸、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−4−ブタン−1−スルホン酸ナトリウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−4−ブタン−1−スルホン酸リチウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−4−ブタン−1−スルホン酸カリウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−4−イル)−4−ブタン−1−スルホン酸アンモニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−4−ブタン−1−スルホン酸トリエチルアンモニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−4−ブタン−1−スルホン酸ピリジニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−6−ヘキサン−1−スルホン酸、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−6−ヘキサン−1−スルホン酸ナトリウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−6−ヘキサン−1−スルホン酸リチウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−6−ヘキサン−1−スルホン酸カリウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−6−ヘキサン−1−スルホン酸アンモニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−6−ヘキサン−1−スルホン酸トリエチルアンモニウム、(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−2−イルメトキシベンゼン−3−イル)−6−ヘキサン−1−スルホン酸ピリジニウム等が例示される。
上記式(2)において、R2としては、特に限定するものではないが、具体的には、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、シクロペンチル基、n−へキシル基、2−エチルブチル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基等の炭素数1〜6のアルキル基若しくはアルキレン基等を挙げることができる。好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、又はプロピル基である。また、R2が置換基を有するアルキル基又はアルコキシ基である場合の当該置換基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基又はアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシル基等が挙げられる。
3−フェノールスルホン酸、3−フェノールスルホン酸ナトリウム、3−フェノールスルホン酸カリウム、3−フェノールスルホン酸リチウム、3−フェノールスルホン酸アンモニウム、
2−フェノールスルホン酸、2−フェノールスルホン酸ナトリウム、2−フェノールスルホン酸カリウム、2−フェノールスルホン酸リチウム、2−フェノールスルホン酸アンモニウム、
2,4−フェノールジスルホン酸、2、4−フェノールジスルホン酸ナトリウム、2、4−フェノールジスルホン酸カリウム、2、4−フェノールジスルホン酸リチウム、2、4−フェノールジスルホン酸アンモニウム、
3,4−フェノールジスルホン酸、3、4−フェノールジスルホン酸ナトリウム、3、4−フェノールジスルホン酸カリウム、3、4−フェノールジスルホン酸リチウム、3、4−フェノールジスルホン酸アンモニウム、
2−メチル−4−フェノールスルホン酸、2−メチル−4−フェノールスルホン酸ナトリウム、2−メチル−4−フェノールスルホン酸カリウム、2−メチル−4−フェノールスルホン酸リチウム、2−メチル−4−フェノールスルホン酸アンモニウム、
2−メチル−3−フェノールスルホン酸、2−メチル−3−フェノールスルホン酸ナトリウム、2−メチル−3−フェノールスルホン酸カリウム、2−メチル−3−フェノールスルホン酸リチウム、2−メチル−3−フェノールスルホン酸アンモニウム、
4−メチル−2−フェノールスルホン酸、4−メチル−2−フェノールスルホン酸ナトリウム、4−メチル−2−フェノールスルホン酸カリウム、4−メチル−2−フェノールスルホン酸リチウム、4−メチル−2−フェノールスルホン酸アンモニウム、
3−メチル−2,4−フェノールジスルホン酸、3−メチル−2、4−フェノールジスルホン酸ナトリウム、3−メチル−2、4−フェノールジスルホン酸カリウム、3−メチル−2、4−フェノールジスルホン酸リチウム、3−メチル−2、4−フェノールジスルホン酸アンモニウム、
2−メチル−3,4−フェノールジスルホン酸、2−メチル−3、4−フェノールジスルホン酸ナトリウム、2−メチル−3、4−フェノールジスルホン酸カリウム、2−メチル−3、4−フェノールジスルホン酸リチウム、2−メチル−3、4−フェノールジスルホン酸アンモニウム等が例示される。
装置:Shimadzu製、GC−2014。
装置:VARIAN製、Gemini−200。
冷却管、温度計挿入管、攪拌羽根、窒素導入管を備えた500mLセパラブルフラスコに、3,4−ジメトキシチオフェン[上記化合物(5)に相当]20.0g(134.5mmol)、3−ブロモ−1,2−プロパンジオール[上記化合物(6)に相当]25.0g(161.5mmol)、パラトルエンスルホン酸・一水和物(5.33g、30.9mmol)、トルエン340mlを仕込んだ。その後、窒素雰囲気下、90℃で20時間反応させた。得られた黒色液を放冷し、塩化メチレンで希釈し水洗した。得られた緑褐色の有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ液を濃縮して黄褐色の液体を得た。引き続きシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/トルエン=4/1)で精製し、濃縮後に18.9gの下記式(7)で表される化合物が得られた(白色固体、収率58%)。
冷却管、温度計挿入管、スターラーチップ、窒素導入管を備えた200mLの3つ口フラスコに、合成例1で得た上記式(7)で表される化合物2.24g(9.53mmol)、p−フェノールスルホン酸[上記化合物(4)に相当]2.08g(11.9mmol)、炭酸カリウム(塩基)5.78g(41.8mmol)、N、N−ジメチルホルムアミド(極性溶媒)120mLを仕込み、窒素雰囲気下100〜120℃で24時間反応させた。TLC分析及びGC分析から上記式(7)で表される化合物の消失を確認した。放冷後、析出物をろ過し、ジメチルホルムアミドで洗浄した。得られたろ液を粗濃縮し、塩化メチレン/ヘキサン混合溶媒で洗浄し、減圧濾過して目的の下記式(8)で表される化合物を白色固体として1.96g得た(収率56%)。この化合物は1重量%以上の水溶性を示した。また、大気中での保存・取扱いが可能だった。
冷却管、温度計挿入管、スターラーチップ、窒素導入管を備えた1Lのセパラブルフラスコに、合成例1で得た化合物(7)10.0g(42.1mmol)、p−フェノールスルホン酸ナトリウム二水和物(一般式(4)の化合物)11.9g(50.5mmol)、炭酸カリウム(塩基)25.6g(185.3mmol)、N、N−ジメチルホルムアミド(極性溶媒)630mLを仕込み、窒素雰囲気下120℃で24時間反応させた。TLC分析及びGC分析から化合物(7)の消失を確認した。放冷後、析出物をろ過し、ジメチルホルムアミドで洗浄した。得られたろ液を粗濃縮し、塩化メチレン/ヘキサン混合溶媒で洗浄し、減圧濾過して目的の化合物(9)を白色固体として8.6g得た(収率58%)。この化合物は1%以上の水溶性を示した。また、大気中での保存・取扱いが可能だった。
装置:SHIMADZU製、UV−3100。
[GPC測定]
装置:東ソー社製,
カラム:α−6000+α−3000
検出器:UV−8020。
装置:パーキンエルマー社製、System2000 FT−IR。
[表面抵抗率測定]
装置:三菱化学社製ロレスタGP MCP−T600。
[膜厚測定]
装置:BRUKER社製 DEKTAK XT。
[粒子径測定]
装置:日機装社製 Microtrac Nanotrac UPA−UT151。
フィルター:日本インテグリス社製オプチマイザー V−47 ディスポーザブルフィルター(親水性)、除粒子径0.05μm。
実施例1で得られた上記式(8)で表される化合物1.17g(3.18mmol)を水16mLに溶解させてモノマーの水溶液を得た。次に、窒素ラインを備えた30mL反応管中に予め仕込んでおいたFeCl3 4.14g(25.5mmol)に対してモノマーの水溶液をゆっくり添加した。その後、窒素下に80℃で60時間攪拌した。得られた黒色液を攪拌下にアセトン500mLにゆっくり添加し、得られた沈殿物を減圧ろ過により回収した(0.41g、深緑色固体)。この固体を水5mLに懸濁させて激しく攪拌しながら、0.1NのNaOH水溶液50g加えると、濃青色液が得られた。引き続き、攪拌下にエタノール800mLにこの液をゆっくり添加し、得られた沈殿物を減圧ろ過で回収した。引き続き、水50gに再溶解して得たポリマー水溶液を減圧ろ過して水酸化鉄を除去した。ろ液を濃縮、乾燥して目的のNa塩型ポリマー(16)を330mg得た(黒色固体)。このポリマーを100ppm含む水溶液のUV−Vis−NIR分析を行った結果、ドーピングに起因する長波長吸収が観測された(図1参照)。図5にはそのIR分析の結果を示した。3600〜1800cm−1辺りにドーピングに起因する特徴的なバンド吸収を観測した。さらに、本ポリマーの0.5重量%水溶液を無アルカリガラス板にキャストして得た膜の導電率は4.3S/cmだった。0.5重量%水溶液におけるポリマーの粒径(D50)は検出限界(0.8nm)以下であり、また0.05μmフィルターを通液した。GPCによる重量平均分子量(ポリスチレンスルホン酸換算、以下同じ)は18,000だった。
実施例3で得られたNa塩型ポリマー(16)150mgを水で150mLに希釈溶解させた。この水溶液を超音波ホモジナイザー(日本精機製作所製、US−300T)で処理した後、陽イオン交換樹脂アンバーライト(IR120H型)を添加して一晩攪拌した。減圧ろ過でアンバーライトを除去して濃青色H型ポリマー水溶液を得た。さらに粗濃縮した水溶液をアセトン中に添加して得られた沈殿物を減圧ろ過で回収した。乾燥後、目的のH型ポリマー(19)を黒色固体として85mg(収率57%)得た。このポリマーを100ppm含む水溶液のUV−Vis−NIR分析を行った結果、ドーピングに起因する長波長吸収が観測された(図2参照)。図6にはそのIR分析の結果を示した。3600〜1800cm−1辺りにドーピングに起因する特徴的なバンド吸収を観測した。さらに、本ポリマーの0.5重量%水溶液を無アルカリガラス板にキャストして得た膜の導電率は9.0S/cmだった。1.0重量%水溶液におけるポリマーの粒径(D50)は検出限界(0.8nm)以下であり、また0.05μmフィルターを通液した。
実施例3で得られたNa塩型ポリマー(16)150mgを水で15gに希釈溶解させた。この水溶液に、陽イオン交換樹脂アンバーライト(IR120H型)を添加して一晩攪拌した。減圧ろ過でアンバーライトを除去して濃青色H型ポリマー水溶液を得た。粗濃縮した水溶液に、モノマーの繰返し単位当りのモル数に対して過剰量の2.8重量%のアンモニア水を加え、窒素下に室温で一晩攪拌した。減圧ろ過で得たろ液を粗濃縮し、その水溶液をアセトン中に添加して得られた沈殿物を減圧ろ過で回収した。乾燥後、目的のNH4塩型の黒色ポリマー(22)を90mg(収率60%)得た。このポリマーを100ppm含む水溶液のUV−Vis−NIR分析を行った結果、ドーピングに起因する長波長吸収が観測された(図3参照)。図7にはそのIR分析の結果を示した。3600〜1800cm−1辺りにドーピングに起因する特徴的なバンド吸収を観測した。さらに、本ポリマーの0.5重量%水溶液を無アルカリガラス板にキャストして得た膜の導電率は7.5S/cmだった。0.5重量%水溶液におけるポリマーの粒径(D50)は検出限界(0.8nm)以下であり、また0.05μmフィルターを通液した。
実施例4で得られたH型ポリマー(19)80mgを水で8mLに希釈溶解させた。この水溶液に、モノマーの繰返し単位当りのモル数に対して過剰量の2.8重量%のアンモニア水を加え、窒素下に室温で一晩攪拌した。減圧ろ過で得たろ液を粗濃縮し、その水溶液をアセトン中に添加して得られた沈殿物を減圧ろ過で回収した。乾燥後、目的のNH4塩型の黒色ポリマー(22)を40mg(収率50%)得た。このポリマーを100ppm含む水溶液のUV−Vis−NIR分析及びIR分析は、実施例5と同様の結果を示した。さらに、本ポリマーの0.5重量%水溶液を無アルカリガラス板にキャストして得た膜の導電率は6.0S/cmだった。0.5重量%水溶液におけるポリマーの粒径(D50)は検出限界(0.8nm)以下であり、また0.05μmフィルターを通液した。
窒素ラインを備えた30mLの反応管に、実施例2で得られた上記式(9)で表される化合物580mg(1.58mmol)を水6.3gに溶解させてモノマーの水溶液を得た。次に、FeCl3を13mg(0.08mmol)とNa2S2O8を754mg(3.17mmol)を水7.9gに溶解した酸化剤水溶液を別途調製し、モノマーの水溶液にゆっくり添加した後、室温で14時間重合させた。その間に赤紫色溶液から濃青紫色溶液へと変化した。得られた重合液をアセトン500mLに攪拌下にゆっくり添加し、得られた沈殿物を減圧ろ過により回収した(0.82g、青色固体)。この固体を水30mLに溶解させて水溶液とし、透析(透析膜:Spectra/Por MWCO=0.1−0.5K)により無機塩を除去した(2日間)。精製された水溶液を粗濃縮し、それをアセトン中に添加して得られた沈殿物を減圧ろ過で回収した。乾燥後、目的のNa塩型の淡緑色ポリマー(16)を170mg(収率29%)得た。このポリマーを100ppm含む水溶液のUV−Vis−NIR分析を行った結果、ドーピングに起因する長波長吸収が観測された(図4参照)。さらに、本ポリマーの0.5重量%水溶液を無アルカリガラス板にキャストして得た膜の導電率は2.8S/cmだった。0.5重量%水溶液におけるポリマーの粒径(D50)は検出限界(0.8nm)以下であり、また0.05μmフィルターを通液した。GPCによる重量平均分子量は7,800だった。
窒素ラインを備えた30mLの反応管に、実施例2で得られた上記式(9)で表される化合物1.0g(2.85mmol)を水14.3gに溶解させてモノマーの水溶液を得た。次に、FeCl3を0.23g(1.42mmol)を加えて30分攪拌した。この溶液に、Na2S2O8 1.36g(5.70mmol)を水8.0gに溶解した酸化剤水溶液をゆっくり添加した後、室温で12時間重合させた。その間に赤紫色溶液から濃青紫色溶液へと変化した。得られた重合液をアセトン500mLに攪拌下にゆっくり添加し、得られた沈殿物を減圧ろ過により回収した(1.18g、青緑色固体)。この固体を水300gに溶解させて水溶液とし、陽イオン交換樹脂アンバーライト(IR120H型)を添加して一晩攪拌した。減圧ろ過によりアンバーライトを除去して濃青色H型ポリマー水溶液を得た。さらに粗濃縮して1%水溶液を調製し、透析(透析膜:Spectra/Por MWCO=3500)により無機塩を除去した(2日間)。精製された水溶液を粗濃縮し、それをアセトン中に添加して得られた沈殿物を減圧ろ過で回収した。乾燥後、目的のH型の黒色ポリマー(19)を88mg(収率9%)得た。このポリマーを100ppm含む水溶液のUV−Vis−NIR分析を行った結果、ドーピングに起因する長波長吸収が観測された。さらに、本ポリマーの0.5重量%水溶液を無アルカリガラス板にキャストして得た膜の導電率は4.1S/cmだった。0.5重量%水溶液におけるポリマーの粒径(D50)は検出限界(0.8nm)以下であり、また0.05μmフィルターを通液した。GPCによる重量平均分子量は14,000だった。
マクロモレキュールズ、1995年、975〜984頁を参考に、下記スキームに従って合成した。
300mLの4つ口フラスコに、3−ブロモチオフェン(23)20.1g(123.4mmol)、ジエチルエーテル(脱水)80mLを仕込み、−78℃に冷却した。その後、1.6Mのノルマル−ブチルリチウム92mL(147.2mmol)を滴下ロートで1時間かけてゆっくりと滴下した。同温度で2時間熟成させた後、アリルブロミド15.0g(123.6mmol)をシリンジでゆっくり添加し、同温度で5時間熟成させた。0℃まで昇温した後、飽和塩化アンモウム水溶液100mLでクエンチして、有機層を抽出した。さらに、水と飽和食塩水で洗浄し、分液して得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過して得た有機層を50℃、<20Torrで濃縮すると、褐色油状物が3.2g得られた。これをKugelrohr蒸留(70−125℃、25Torr)で精製し、無色透明油状物として目的の化合物(24)を2.5g得た(収率16%)。
(1B)3−(3−チエニル)プロパン−1−スルホン酸ナトリウム(25)の合成.
100mLのナスフラスコに、上記(1A)で合成した3−アリルチオフェン(24)3g(24.2mmol)をメタノール37mLに溶解させた後、アゾビスイソブチロニトリル0.05g(0.30mmol)を添加した。さらに、NaHSO3 2.9g(27.9mmol)とNa2S2O3 0.59g(4.60mmol)を水24mLに溶かした液を室温下で加えた後、80℃で一晩攪拌した。その間に反応液は懸濁液から均一溶液に変化した。冷却後、濃縮すると白色固体が7.30g得られた。引き続き、ジエチルエーテル35mLで洗浄し、ろ過して得られた白色固体を乾燥して5.14gの粗体を得た。さらに、エタノール100mLでその固体を抽出洗浄し、減圧ろ過で得たろ液を濃縮乾燥すると、目的の化合物(25)が2.21gの白色結晶として得られた(収率52%)。
上記(1B)で得られた化合物(25)を0.85g(3.72mmol)、水7.6からなるモノマーの水溶液を、予め30mLの反応管に仕込んでおいたFeCl3 2.40g(14.8mmol)にゆっくり添加した。その後、室温で22時間重合させた。その間に反応液は緑色を帯びた黒色溶液となった。重合後、アセトン150mLにゆっくり攪拌下に注ぎ、ポリマーを沈殿させた。アセトンでよく洗浄した後、黒色ポリマーを0.17g得た。このポリマーを水2gに懸濁させて激しく攪拌しながら、1NのNaOH水溶液1.5mLを添加した。NaOH水溶液を加えることで懸濁液から赤褐色均一溶液に変化した。続いて、メタノール20mLに注ぎ、ポリマーを析出させた。ろ過、乾燥後、目的のNa塩型ポリマー(26)を黒色固体として0.12g得た(収率14%)。
30mLの反応管に、上記(1C)で得られたポリマー(26)122mgを15mLの水に懸濁させて2時間攪拌した。その後、減圧ろ過すると濃赤色溶液が得られた。陽イオン交換樹脂(Lewatit S100 H型)2gをその溶液に添加して一晩攪拌した。ろ過により得たろ液を濃縮乾燥して目的の酸型ポリマー(29)を黒色固体として76mg(収率63%)で得た。本ポリマーの0.5重量%水溶液を調製し、無アルカリガラス板にキャストして得た膜の導電率は0.06S/cmだった。0.5重量%水溶液におけるポリマーの粒径(D50)は10nmだった。
特許第3182239号公報を参考に、下記スキームに従って合成した。
2Lのセパラブルフラスコに、化合物(30)を10.0g(38.0mmol)、テトラ−ノルマル−ブチルアンモニウム硫化水素を25.7g(75.8mmol)、クロロホルム950mLを仕込んだ。窒素バブリング後、別途調製した硫化ナトリウム9水和物13.9g(57.8mmol)、炭酸水素ナトリウム6.4g(75.6mmol)を水700mLに溶解した水溶液を室温で1.5時間かけて滴下し、さらに1時間熟成させた。反応後、有機層を分液し、さらに水250mLで2回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥した有機層を濃縮すると白色固体と油状物の混合物が得られた。引き続き、シリカゲルカラムクロマトグラフィ精製(溶離液:ヘキサン/クロロホルム=4/1)により、目的の化合物(31)を2.8gの無色透明油状物として得た(収率55%)。
30mLの反応管に、30%発煙硫酸3.0gを仕込み、氷浴中で冷却した。さらに窒素気流下に、上記(2A)で得た化合物(31)をシリンジで発煙硫酸中へ滴下した。室温で1時間攪拌した後、70℃で1時間反応させた。反応液は滴下直後に褐色から濃群青色に変化した。反応後、0.1N NaOH−メタノール溶液200mLに滴下し、ポリマーを析出沈殿させた。遠心分離(3000rpm)でポリマーを沈降させて、乾燥後1.4gの黒色粉末を得た。引き続き、水100gに溶解させ、透析(透析膜:Spectra/Por MWCO=0.1−0.5K)により無機塩を除去した。精製した水溶液を濃縮乾燥して目的のNa塩型ポリマー(32)を黒色固体として1.1g得た(収率64%)。
30mLの反応管に、上記(2B)で得られたNa塩型ポリマー(32)を160mg、水を23g仕込み、水溶液を調製した。そこへ予め酸型化した陽イオン交換樹脂(Lewatit S100)2.5gを添加して一晩攪拌した。ろ過でイオン交換樹脂を除き、得られたろ液を濃縮乾燥して目的の酸型ポリマー(35)を黒色固体として140mg得た(収率89%)。本ポリマーの0.5重量%水溶液を調製し、無アルカリガラス板にキャストして得た膜の導電率は0.1S/cmだった。0.5重量%水溶液におけるポリマーの粒径(D50)は6nmだった。
ジャーナル・オブ・エレクトロアナリティカル・ケミストリー、1998年、217〜226頁と、ケミストリー・オブ・マテリアルズ、2009年、1815〜1821頁を参考に、下記スキームに従って合成した。
100mLナスフラスコに、市販の化合物(36)1.83g、トルエン45mL、60%NaHを0.32g(13.2mmol)を仕込み、還流条件下で1時間反応させた。トルエン12mLに溶解した1,4−ブタンスルトン1.46g(10.7mmol)を還流下に滴下した。さらに2時間熟成させた後、室温まで冷却し、アセトン200mLに添加して、ゼリー状固体を沈殿させた。ろ紙でろ過後、減圧乾燥して目的の化合物(37)を淡褐色固体として2.0g得た(収率56%)。
50mLシュレンク管に、上記(3A)で得た化合物(37)を0.81g(2.44mmol)、水12mLを仕込んでモノマーの水溶液を得た。そこへ別途調製したNa2S2O8 1.16g(4.86mmol)とFeCl3 0.02g(0.10mmol)を水12mLに溶かして調製した酸化剤水溶液をモノマー水溶液にゆっくり添加した。室温で16時間重合させた後、アセトン160mLに重合液を注ぎ、ポリマーを析出させた。得られたスラリーを遠心沈降(3000rpm)で完全に沈殿させ、1.4gの黒色固体が得られた。引き続き、水で全量80gの水溶液を調製し、透析(透析膜:Spectra/Por MWCO=0.1−0.5K)により無機塩を除去した。精製した水溶液を濃縮乾燥して目的のNa塩型ポリマー(40)を黒色固体として553mg得た(収率69%)。本ポリマーの0.5重量%水溶液を調製し、無アルカリガラス板にキャストして得た膜の導電率は0.3S/cmだった。0.5重量%水溶液におけるポリマーの粒径(D50)は検出限界(0.8nm)以下だった。
Claims (11)
- 上記式(2)で表されるチオフェン化合物において、R2が水素原子を表し、l=1であることを特徴とする請求項1に記載のチオフェン化合物。
- 下記式(3)
で表されるチオフェン化合物と下記式(4)
で表される化合物とを、非プロトン性の極性溶媒中、塩基存在下に反応させることを特徴とする請求項1に記載のチオフェン化合物の製造法。 - 下記式(12)
で表される構造単位及び下記式(13)
で表される構造単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構造単位を含むポリチオフェン類。 - 上記式(12)又は(13)で示される構造単位において、R2が水素原子であり、l=1であることを特徴とする請求項4に記載のポリチオフェン類。
- 上記式(12)で示される構造単位及び上記式(13)で示される構造単位において、R2が水素原子であり、l=1であることを特徴とする請求項4に記載のポリチオフェン類。
- ポリチオフェン類の重量平均分子量が、ポリスチレンスルホン酸換算で1千〜100万の範囲であることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれかに記載のポリチオフェン類。
- 水又はアルコール溶媒中、酸化剤の存在下に、請求項1又は2に記載のチオフェン化合物を重合させることを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれかに記載のポリチオフェン類の製造法。
- 請求項4乃至請求項7のいずれかに記載のポリチオフェン類の水溶液からなる水溶性導電性ポリマー水溶液。
- 請求項9に記載の水溶液を基材に塗布し乾燥することを特徴とする導電性被膜の製造法。
- 請求項9に記載の水溶液の導電性被膜への使用。
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