JP6040389B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池本体と燃料供給カートリッジとを含む燃料電池システム、およびそれを構成する各装置に関し、特にモバイル機器(携帯機器)等の充電などに使用する燃料電池システムとして有用である。
近年のITの発展に伴い、携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラ等のモバイル機器のほとんどの電源は、リチウムイオン二次電池が用いられている。しかし、これらのモバイル機器の高機能化に伴い、消費電力がますます増加する傾向にあり、その電源用あるいは充電用としてクリーンで高効率な燃料電池に注目が集まっている。
特に、ノートパソコンや携帯電話のような携帯機器に使用する場合に、携帯性あるいは小型化を維持できるような構造が望まれる。このため、燃料電池を構成するためには、発電セルや燃料ガス発生部などの各部を効率よく配置する必要がある。
携帯性あるいは小型化した燃料電池は、下記特許文献1により公知である。この燃料電池は、本体部の外観を形成し、少なくとも異方向に臨ませてなる壁面部から構成される本体部ケースと、壁面部に沿って配置される支持基板と、この支持基板に搭載される発電用の単位セル(発電セル)と、この発電セルに供給する水素ガス等の燃料ガスを発生する燃料ガス発生ユニットとを備えている。この燃料ガス発生ユニットは本体部ケースに対して着脱可能に構成されている。
この燃料ガス発生ユニットは、水素発生剤である金属(純鉄)を収容した金属収容部(燃料発生部に相当)と、反応液である水を収容した水収容部により構成されている。水収容部内の反応液を金属収容部内の金属へ吸水紙により供給することで両者が反応し水素ガスが発生する仕組みを採用している。
また、下記特許文献2には、発電セルの一方の表面を内部に向けて保持することで内部空間を形成するセル保持体と、そのセル保持体の前記内部空間に配置され燃料ガスを発生するガス発生剤を収容してある燃料発生部と、セル保持体に対して着脱自在であり反応液を収容する反応液収容カートリッジとを備える燃料電池システムが開示されている。
実用新案登録第3114148号公報 特開2010−27594号公報
しかしながら、特許文献1〜2に記載された燃料電池システムでは、本体への燃料発生部の装着と、燃料発生部への反応液収容カートリッジの装着とを1回の操作で行うことが困難であった。また、消費される電力と無関係に反応液が供給されるため、消費電力に応じて燃料ガスの発生量を調整できないという問題があった。更に、燃料ガス発生剤と反応液とを1つのカートリッジに収容すると、反応開始時の起動が困難となり、また、内部に設ける反応液の通路の遮断機構が、何らかの原因で起動前に解除することで、燃料ガスが発生するという問題を回避するのが困難であった。
そこで、本発明の目的は、消費電力に応じて燃料ガスの発生量を自動調整でき、カートリッジの装着の操作性が高く、起動前における燃料ガス発生の問題が生じにくい燃料電池システム、およびその構成装置を提供することにある。
上記課題は次の如き本発明により達成できる。
すなわち、本発明の燃料電池システムは、燃料電池本体と燃料供給カートリッジとを含む燃料電池システムであって、
前記燃料電池本体は、一方の表面から燃料ガスが供給され、他方の表面から酸素が供給されることで発電を行う発電セルと、
その発電セルを前記一方の表面を内部に向けて保持することで、前記発電セルと共に内部空間を形成するセル保持体と、
その内部空間に接続されガスの排出のみを許容する逆止弁と、
前記内部空間に連通する燃料ガス供給口と、
連通路によって相互に連通する第1開口部及び第2開口部と、を備え、
前記燃料供給カートリッジは、反応液を収容する反応液収容部と、
反応液と反応して燃料ガスを発生させる燃料ガス発生剤を収容する燃料発生部と、
前記反応液収容部から反応液を外部に排出するための反応液排出口と、
前記燃料発生部に反応液を外部から供給するための反応液供給口と、
前記燃料発生部から燃料ガスを外部に排出するための燃料排出口と、を備え、
前記燃料電池本体に前記燃料供給カートリッジを装着した状態では、前記反応液排出口及び前記反応液供給口は前記第1開口部及び第2開口部に各々接続され、前記燃料排出口は前記燃料ガス供給口に接続されることを特徴とする。
本発明の燃料電池システムによると、燃料供給カートリッジが反応液収容部と燃料ガス発生剤を収容する燃料発生部とを備えているため、カートリッジの装着の操作性が高く、カートリッジの装着を1回の操作で行えるように構成することも可能となる。また、燃料供給カートリッジが、反応液排出口と反応液供給口とを備え、燃料電池本体がカートリッジを装着した状態で、連通路によって相互に連通する第1開口部及び第2開口部と接続される構造であるため、カートリッジ内部に連通路を設ける必要がない。このため、起動前における燃料ガス発生の問題が生じにくくなる。そして、カートリッジの装着時において、燃料排出口が燃料電池本体の燃料ガス供給口に接続されるため、連通路を経て供給された反応液が燃料ガス発生剤と反応し、発生した燃料ガスが燃料ガス供給口を経て、セル保持体の内部空間に導入され、発電セルによる発電が行われる。
カートリッジの装着により燃料電池システムが起動する際には、初期に発生した燃料ガスによる圧力で、内部空間内のガス(主に空気中の窒素ガス)が逆止弁を経て排出されて、内部空間の燃料ガス濃度が上昇し、これが発電により消費されたときに、逆止弁は動作しないため、内部空間とともに燃料発生部の圧力が低下する。このため、反応液収容部に収容された反応液が減圧により吸引され、連通路を経て燃料発生部に供給されるようになる。この状態では、消費される電力に応じて燃料ガスが消費されるため、消費電力に応じて反応液が吸引供給され、その結果、消費電力に応じて燃料ガスの発生量を自動調整することが可能となる。
上記において、前記反応液排出口と前記反応液供給口と燃料排出口とは、前記燃料電池本体に前記燃料供給カートリッジを装着する前には外部に連通しておらず、その装着によって前記第1開口部と第2開口部と前記燃料ガス供給口とに各々連通するが好ましい。この構成によると、反応液等の漏洩の問題と燃料ガス発生剤の吸湿等による劣化の問題を解消することができる。また、カートリッジの装着により連通が生じる構造であるため、カートリッジの装着を1回の操作で行い易いものとなる。
また、前記燃料電池本体は前記燃料供給カートリッジを装着するカートリッジ収容部を有し、前記燃料供給カートリッジは、前記カートリッジ収容部に装着する際に、前記カートリッジ収容部の形状に従って変形することで、前記反応液収容部の内部圧力を増加させる加圧機構、又は前記カートリッジ収容部に装着する前の前記反応液収容部の加圧状態を、前記カートリッジ収容部に保持された状態で維持する加圧機構を有することが好ましい。この構成によると、カートリッジの装着操作又は装着前の加圧操作によって、反応液収容部の内部圧力を増加させることできる。これにより、燃料供給カートリッジの反応液収容部の内部圧力を予め高めておくことで初期に反応液を供給する方法に比べて、起動時に大気圧より高い圧力をより確実に付与することができ、燃料ガス発生剤に対する初期の反応液の供給をより確実に行うことができる。
本発明では、前記燃料ガス発生剤が水素発生剤であり、前記燃料ガスが水素ガスであることが好ましい。
一方、本発明の燃料電池本体は、上記のいずれかに記載の燃料電池システムに使用される燃料電池本体であって、
一方の表面から燃料ガスが供給され、他方の表面から酸素が供給されることで発電を行う発電セルと、その発電セルを前記一方の表面を内部に向けて保持することで、前記発電セルと共に内部空間を形成するセル保持体と、その内部空間に接続されガスの排出のみを許容する逆止弁と、前記内部空間に連通する燃料ガス供給口と、連通路によって相互に連通する第1開口部及び第2開口部と、を備えることを特徴とする。本発明の燃料電池本体は、本発明の燃料電池システムに使用することで、上記の如き作用効果を奏することができる。
また、本発明の燃料供給カートリッジは、上記のいずれかに記載の燃料電池システムに使用される燃料供給カートリッジであって、
反応液を収容する反応液収容部と、反応液と反応して燃料ガスを発生させる燃料ガス発生剤を収容する燃料発生部と、前記反応液収容部から反応液を外部に排出するための反応液排出口と、前記燃料発生部に反応液を外部から供給するための反応液供給口と、前記燃料発生部から燃料ガスを外部に排出するための燃料排出口と、を備えることを特徴とする。本発明の燃料供給カートリッジは、本発明の燃料電池システムに使用することで、上記の如き作用効果を奏することができる。
本発明の燃料電池システムの一例を示す縦断面図 本発明の燃料電池システムの一例を示すB−B矢視断面図 本発明の燃料電池システムの一例を示すブロック図 本発明の燃料電池システムに使用される燃料供給カートリッジの他の例を示す断面図 本発明の燃料電池システムにおける燃料供給カートリッジの装着部位の他の例を示す断面図
<燃料電池システムの構成>
本発明の燃料電池システムは、図1A、図1B、及び図2に示すように、燃料電池本体10と燃料供給カートリッジ20とを含むものである。図1Aは燃料供給カートリッジ20が燃料電池本体10に装着される前の状態を示しており、図1Bのように、燃料電池システムは、燃料供給カートリッジ20が燃料電池本体10に装着された状態で使用される。
燃料電池本体10は、一方の表面から燃料ガスが供給され、他方の表面から酸素が供給されることで発電を行う発電セル11と、その発電セル11を一方の表面を内部に向けて保持することで、発電セル11と共に内部空間を形成するセル保持体12と、その内部空間に接続されガスの排出のみを許容する逆止弁13と、内部空間に連通する燃料ガス供給口14と、連通路15によって相互に連通する第1開口部15a及び第2開口部15bと、を備えている。
一方、燃料供給カートリッジ20は、反応液21aを収容する反応液収容部21と、反応液21aと反応して燃料ガスを発生させる燃料ガス発生剤22aを収容する燃料発生部22と、反応液収容部21から反応液を外部に排出するための反応液排出口23と、燃料発生部22に反応液21aを外部から供給するための反応液供給口24と、燃料発生部22から燃料ガスを外部に排出するための燃料排出口25と、を備えている。
本発明の燃料電池システムは、燃料電池本体10に燃料供給カートリッジ20を装着した状態では、反応液排出口23及び反応液供給口24は第1開口部15a及び第2開口部15bに各々接続され、燃料排出口25は燃料ガス供給口14に接続される。
本発明の燃料電池システムは、反応液収容部21を加圧するための加圧機構26を有することが好ましい。本実施形態では、燃料電池本体10が燃料供給カートリッジ20を装着するカートリッジ収容部18を有し、燃料供給カートリッジ20は、カートリッジ収容部18に装着する際に、カートリッジ収容部18の形状に従って変形することで、反応液収容部21の内部圧力を増加させる加圧機構26を有している例を示す。
反応液排出口23と反応液供給口24と燃料排出口25とは、燃料電池本体10に燃料供給カートリッジ20を装着する前には外部に連通していないことが好ましい。本実施形態では、封止材27を燃料供給カートリッジ20に設けておき、装着時に反応液排出口23と反応液供給口24と燃料排出口25とが、第1開口部15aと第2開口部15bと燃料ガス供給口14とに各々連通する例を示す。
また、図2に示すように、燃料電池本体10が発電セル11からの出力を制御する出力回路16と、出力回路16からの出力を外部に接続するためのコネクター17とを備える例を示す。以下、各部の詳細について説明する。
<発電セル>
発電セル11は、単数又は複数の単位セルを備え、複数の単位セルを備える場合、いずれかの単位セルと他の単位セルの導電層同士を、接続部により電気的に接続している。電気的な接続は、直列接続、並列接続、又はその組み合わせが可能である。なお、接続する単位セルの数としては、要求される電圧又は電流に応じて、設定することが可能である。
本発明における各々の単位セルは、図1Bに示すように、固体高分子電解質層1と、この固体高分子電解質層1の両側に設けられた第1電極層2及び第2電極層3と、これら電極層2,3の更に外側に各々配置された第1導電層及び第2導電層とを有する。本実施形態では、第1導電層及び第2導電層が、第1電極層2及び第2電極層3を部分的に露出させる露出部を有する第1金属層4及び第2金属層5とからなる例を示す。
なお、導電層の材質としては、金属、導電性高分子、導電性ゴム、導電性繊維、導電性ペースト、導電性塗料などが挙げられる。
固体高分子電解質層1としては、従来の固体高分子膜型の燃料電池に用いられるものであれば何れでもよいが、化学的安定性及び導電性の点から、超強酸であるスルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる陽イオン交換膜が好適に用いられる。このような陽イオン交換膜としては、ナフィオン(登録商標)が好適に用いられる。その他、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂からなる多孔質膜に上記ナフィオンや他のイオン伝導性物質を含浸させたものや、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂からなる多孔質膜や不織布に上記ナフィオンや他のイオン伝導性物質を担持させたものでもよい。
固体高分子電解質層1の厚みは、薄くするほど全体の薄型化に有効であるが、イオン伝導機能、強度、ハンドリング性などを考慮すると、10〜300μmが使用可能であるが、15〜50μmが好ましい。
電極層2,3は、固体高分子電解質層1の表面付近でアノード側およびカソード側の電極反応を生じさせるものであれば何れでもよい。なかでも、ガス拡散層としての機能を発揮して、燃料ガス、燃料液、酸化ガス及び水蒸気の供給・排出を行なうと同時に、集電の機能を発揮するものが好適に使用できる。電極層2,3としては、同一又は異なるものが使用でき、その基材には電極触媒作用を有する触媒を担持させることが好ましい。触媒は、固体高分子電解質層1と接する内面側に少なくとも担持させるのが好ましい。
電極層2,3の電極基材としては、例えば、カーボンペーパー、カーボン繊維不織布などの繊維質カーボン、導電性高分子繊維の集合体などの電導性多孔質材が使用できる。また、固体高分子電解質層1に触媒を直接付着させたり、カーボンブラックなどの導電性粒子に担持させて固体高分子電解質層1に付着させた電極層2,3を用いることも可能である。
一般に、電極層2,3は、このような電導性多孔質材にフッ素樹脂等の撥水性物質を添加して作製されるものであって、触媒を担持させる場合、白金微粒子などの触媒とフッ素樹脂等の撥水性物質とを混合し、これに溶媒を混合して、ペースト状或いはインク状とした後、これを固体高分子電解質膜と対向すべき電極基材の片面に塗布して形成される。
一般に、電極層2,3や固体高分子電解質層1は、燃料電池に供給される還元ガスと酸化ガスに応じた設計がなされる。本発明では、酸化ガスとして空気が用いられると共に、還元ガスとして水素ガスを用いるのが好ましい。なお、還元ガスの代わりにメタノール等の燃料液を使用することも可能である。
例えば、水素ガスと空気を使用する場合、空気が自然供給される側のカソード側の第2電極層3(本明細書では、アノード側を第1電極層、カソード側を第2電極層と仮定する)では、酸素と水素イオンの反応が生じて水が生成するため、かかる電極反応に応じた設計をするのが好ましい。特に、低作動温度、高電流密度及び高ガス利用率の運転条件では、特に水が生成する空気極において水蒸気の凝縮による電極多孔体の閉塞(フラッディング)現象が起こりやすい。したがって、長期にわたって燃料電池の安定な特性を得るためには、フラッディング現象が起こらないように電極の撥水性を確保することが有効である。
触媒としては、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、銀、ニッケル、鉄、銅、コバルト及びモリブデンから選ばれる少なくとも1種の金属か、又はその酸化物が使用でき、これらの触媒をカーボンブラック等に予め担持させたものも使用できる。
電極層2,3の厚みは、薄くするほど全体の薄型化に有効であるが、電極反応、強度、ハンドリング性などを考慮すると、1〜500μmが好ましく、100〜300μmがより好ましい。電極層2,3と固体高分子電解質層1とは、予め接着、融着、又は塗布形成等を行って積層一体化しておいてもよいが、単に積層配置されているだけでもよい。このような積層体は、膜/電極接合体(Membrane Electrode Assembly:MEA)として入手することもでき、これを使用してもよい。
アノード側電極層2の表面にはアノード側の第1金属層4が配置され、カソード側電極層3の表面にはカソード側の第2金属層5が配置される(本明細書では、アノード側を第1金属層、カソード側を第2金属層と仮定する)。第1金属層4は、第1電極層2を部分的に露出させる露出部を有する。
第1金属層4の露出部は、アノード側電極層2が露出可能であれば、その個数、形状、大きさ、形成位置などは何れでもよい。アノード側金属層4の開孔は、例えば、規則的又はランダムに複数の円孔やスリット等を設けたり、または金属メッシュによって開孔を設けたり、第1金属層4を櫛形電極のような形状にしてアノード側電極層2を露出させてもよい。開孔部分の面積が占める割合(開孔率)は、電極との接触面積とガスの供給面積のバランスなどの観点から、10〜50%が好ましく、15〜30%がより好ましい。
また、カソード側の第2金属層5は、第2電極層3を部分的に露出させる露出部を有するが、本実施形態では、カソード側金属層5には、空気中の酸素を供給(自然吸気)するための多数の開孔が設けられている例を示す。開孔は、カソード側電極層3が露出可能であれば、その個数、形状、大きさ、形成位置などは何れでもよい。カソード側金属層5の開孔は、例えば、規則的又はランダムに複数の円孔やスリット等を設けたり、または金属メッシュによって開孔を設けたり、第2金属層5を櫛形電極のような形状にしてカソード側電極層3を露出させてもよい。開孔部分の面積が締める割合(開孔率)は、電極との接触面積とガスの供給面積のバランスなどの観点から、10〜50%が好ましく、15〜30%がより好ましい。
金属層4,5としては、電極反応に悪影響がないものであれば何れの金属も使用でき、例えばステンレス板、ニッケル、銅、銅合金などが挙げられる。但し、導電性、コスト、形状付与性、加圧のための強度などの観点から、銅、銅合金、ステンレス板などが好ましい。また、上記の金属に金メッキなどの金属メッキを施したものでもよい。
なお、金属層4,5の厚みは、薄くするほど全体の薄型化に有効であるが、導電性、コスト、重量、形状付与性、加圧のための強度などを考慮すると、10〜1000μmが好ましく、50〜200μmがより好ましい。
金属層4及び金属層5は、少なくとも一部が樹脂から露出することにより、その部分を電極として電気を外部に取り出すことができる。このため、樹脂成形体6に対して、金属層4及び金属層5を一部露出させた端子部を設けてもよいが、本発明では、直列接続の場合には、その両端の単位セルの金属層4又は金属層5が、単位セルの電極となる突出部を備え、これが樹脂成形体6から外部に出ていることが好ましい。この突出部は、インサート成形を行う際に、金属層4,5等を成形型内に保持するためにも利用できる。
金属層4及び金属層5の形成や開孔の形成は、プレス加工(プレス打ち抜き加工)を利用して行うことができる。また、金属層4及び金属層5の突出部には、樹脂の流動や密着性を良好にする目的で、インサート成形される部分に貫通孔を設けてもよい。
以上のような単位セル及び接続部をインサート成形により一体化した樹脂成形体6を備えている。樹脂成形体6は、第1電極層2及び第2電極層3に気体又は液体を供給するための供給部を有することが好ましく、この供給部は、第1金属層4又は第2金属層5の露出部に対応する位置に設けられた開孔6aであることが好ましい。
本実施形態では、第1電極層2及び第2電極層3が開孔6aから露出するように、第1金属層4及び第2金属層5を両側から加圧した状態で、樹脂成形体6によりインサート成形して一体化してある例を示す。
本発明では、金属層4,5の露出部に相当する開孔の大きさが、樹脂成形体6の開孔6aの大きさより、大きくてもよく、同じ大きさでもよく、小さくてもよい。
樹脂成形体6の材質としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、耐熱性樹脂などが挙げられるが、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂が好ましい。なお、熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、液晶ポリマー、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリアミドなどが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、または熱硬化性ポリイミド樹脂等が挙げられる。なかでも、成形型内での樹脂の流動性、強度、溶融温度などの観点から、ポリエステル、ポリプロピレン、アクリル樹脂が好ましく、これらはアプリケーションによって選択することが可能である。
樹脂成形体6の全体の厚みとしては、樹脂による一体化の強度や、金属層を加圧する圧力、薄型化などの観点から、0.3〜4mmが好ましく0.5〜2mmがより好ましい。特に、金属層を覆う部分の樹脂成形体6の厚みとしては、金属層を加圧する圧力の観点から、0.2〜1.5mmが好ましく、0.3〜1.0mmがより好ましい。
樹脂成形体6は、平板形状のものを予めインサート成形しておきセル保持体12を構成する他の壁面と接合すること、または、セル保持体12を構成する他の壁面と共にインサート成形することで、セル保持体12と一体化することができる。
<燃料電池本体>
燃料電池本体10は、発電セル11を一方の表面を内部に向けて保持することで、発電セルと共に内部空間を形成するセル保持体12を備えている。本実施形態では、セル保持体12が箱状に形成され、箱状の予備空間形成部19と、筒状のカートリッジ収容部18と一体的に形成されている例を示す。
セル保持体12には、その内部空間に接続され、ガスの排出のみを許容する逆止弁13を備えている。セル保持体12の内部空間は、逆止弁13および燃料ガス供給口14以外の部分は、密閉状態となっている。
逆止弁13としては、小型軽量のものが好ましく、例えば、ダックビルタイプ、アンブレラタイプ、ボールとゴム板の併用、ボールとスプリングの併用、フート弁等の逆止弁を使用することができる。逆止弁13は、内部空間が大気圧を超えると、ガスを放出し、内部空間が大気圧未満になるときでも、大気を内部交換に流入をさせないという機能を有する。逆止弁13の開弁圧は、ゲージ圧力で10kPa以内に設定されることが好ましく、5kPa以内に設定されることがより好ましい。
予備空間形成部19には、燃料ガス供給口14を形成するパイプが設けられ、これにより燃料ガス供給口14から内部空間へと連通する。また、予備空間形成部19には、内部空間から独立した連通路15が設けられており、これによって第1開口部15a及び第2開口部15bが相互に連通している。
連通路15は、燃料発生部22が大気圧未満となったときにも、反応液収容部21から反応液が燃料発生部22に過剰に供給されないように、流量を調節する役割を有する。本実施形態では、流量を調整するために、連通路15が内径の細いパイプ15cを有している例を示す。
本発明では、燃料発生部22で発生した水素ガス等から、不純物であるアンモニアを除去するために、内部空間、予備空間、又は燃料発生部22にアンモニア除去剤を設けてもよい。具体的には、シート状のアンモニア除去剤を内部空間の壁面、燃料発生部22の壁面などに配置することができる。また、予備空間内において、燃料ガス供給口14から内部空間へと連通する流路空間を設けて、その内部にアンモニア除去剤を設けてもよい。このようなアンモニア除去剤は、シート状に形成されたものが市販されているが、粒状の吸着剤等を通気性の袋に収容したものを使用することも可能である。
アンモニア除去剤としては、例えば、水素中のアンモニアを吸着除去する吸着剤(吸着・分解や反応吸着などの化学吸着を含む)、アンモニアを溶解除去する吸収剤、アンモニアを反応により除去する反応剤、アンモニアを分解(加熱分解・触媒反応分解等)により除去する分解手段、などが挙げられるが、アンモニアを物理吸着又は化学吸着により除去する吸着剤を備えることが好ましい。
中でも吸着剤が、物理吸着又は化学吸着によりアンモニアを除去するものであることがより好ましく、固体酸、活性炭(固体酸に相当するものを除く)、ゼオライト(固体酸に相当するものを除く)、及びモレキュラーシーブからなる群から選ばれる1種以上であることが更に好ましい。中でも、アンモニアの吸着除去能力やより高温で吸着可能な観点から、固体酸を用いることが好ましい。
予備空間形成部19の予備空間内には、出力回路16が設けられており、各発電セルによる出力電圧は、回路部に接続(入力)される。出力電圧は、DC−DCコンバータ(昇圧回路に相当)により所定の電圧にまで昇圧するのが好ましい。更に、コンバータの下流側に付加される回路部を介して、コネクター17(電源供給端子)から外部機器、携帯電話などに電源供給がされる。回路部には、安定化回路などが備えられており、適切な出力電圧や出力電流を供給できるように制御がなされる。コンバータ、回路部などは、回路ユニットとして構成し、これをセル保持体12と一体化することが好ましい。
<燃料供給カートリッジ>
燃料供給カートリッジ20は、反応液21aを収容する反応液収容部21と、反応液21aと反応して燃料ガスを発生させる燃料ガス発生剤22aを収容する燃料発生部22とを備えている。反応液収容部21と燃料発生部22とは、万が一の場合でも、反応液21aが燃料ガス発生剤22aに到達しにくいように、燃料供給カートリッジ20内において、隔壁28で隔絶されていることが好ましい。内部空間を有効利用するために隔壁28を可動型とし、燃料ガス発生剤22aの反応後の膨張に合わせ反応液21aの体積の減少とバランスを取れるようにすることが好ましい。
図示した例では、反応液収容部21は、密閉され変形可能な袋状容器により形成されている。収納される反応液21aとしては、燃料ガス発生剤22aと反応して燃料ガスを発生させる液体が使用される。具体的には、燃料ガス発生剤22aの種類に応じて、水、または酸水溶液、アルカリ水溶液などが使用される。
反応液収容部21には、そこから反応液21aを外部に排出するための反応液排出口23を備えている。図示した例では、反応液排出口23から反応液収容部21の底面付近まで延びるパイプが設けられている。このパイプに、燃料電池本体10の第1開口部15aを形成するパイプが連結される。両者のパイプの連結部分には、気密性を維持するためのシール部材を設けることが好ましい。
反応液収容部21には、水等の収容位置を調整して、どのような向きに設置したときでも排出を容易にする目的で、吸水シートなどの吸水体を設けてもよい。吸水体としては、水を含浸可能なものであれば何れでもよいが、吸水性樹脂、脱脂綿、吸水性不織布、吸水紙などが好ましい。
図示した燃料供給カートリッジ20は、カートリッジ収容部18に装着する際に、カートリッジ収容部18の形状に従って揺動する側壁を有しており、これが内側に変形して袋状容器を押圧することで、反応液収容部21の内部圧力を増加させる加圧機構26を有している。揺動可能な側壁は、ヒンジ部によって構成することができるが、可とう性の材料で側壁を形成することで同様の変形が可能となる。
燃料発生部22に収容される燃料ガス発生剤22aとしては、反応液と反応して、水素ガスなどの燃料ガスを発生させるものが使用される。例えば、水等の反応液と反応して水素ガスを発生する水素発生剤または高反応性の水素発生剤を樹脂に包埋したものが使用できる。なかでも、反応性を制御できる観点から、高反応性の水素発生剤を樹脂に包埋したものが好ましい。
このような高反応性の水素発生剤としては、水素化カルシウム、水素化リチウム、水素化カリウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、水素化リチウムアルミニウム、水素化アルミニウムナトリウム、又は水素化マグネシウムなどの水素化金属化合物を含有するものが挙げられる。
また、上記化合物以外の水素発生剤として、アルミニウム、鉄、マグネシウム、カルシウム等の金属、上記以外の金属水素錯化合物などを含有してもよい。水素化金属化合物、金属、金属水素錯化合物は、何れかを複数組み合わせて使用することもでき、また、それぞれを組み合わせて使用することも可能である。
水素発生剤を樹脂に包埋する場合、粒状の水素発生剤の平均粒径は、樹脂中への分散性や反応性を制御する観点から、1〜100μmが好ましく、6〜30μmがより好ましく、8〜10μmが更に好ましい。
水素発生剤の含有量は、適度な反応性とある程度の水素発生量を確保する観点から、樹脂中、10〜85重量%が好ましく、30〜80重量%が好ましい。
用いられる樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、耐熱性樹脂などが挙げられるが、熱硬化性樹脂が好ましい。なお、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリアミドなどが挙げられる。また、耐熱性樹脂としては、芳香族系のポリイミド、ポリアミド、ポリエステルなどが挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、または熱硬化性ポリイミド樹脂等が挙げられる。なかでも、水素発生反応中に多孔質構造を適度に維持できる観点から、エポキシ樹脂が好ましい。
燃料ガス発生剤22aには、上記の成分以外の任意成分として、触媒、充填材、発泡剤などのその他の成分を含有してもよい。触媒としては、水素発生剤用の金属触媒の他、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ化合物も有効である。
燃料発生部22には、反応液21aを外部から供給するための反応液供給口24と、燃料ガスを外部に排出するための燃料排出口25とを備えている。図示した例では、反応液供給口24と燃料排出口25とが各々パイプで形成されており、これらのパイプに、燃料電池本体10の第2開口部15bと燃料ガス供給口14とを形成するパイプが連結される。両者のパイプの連結部分には、気密性を維持するためのシール部材を設けることが好ましい。
本実施形態では、燃料供給カートリッジ20の反応液排出口23と反応液供給口24と燃料排出口25とに対して、封止材27を設けている。封止材27としては、樹脂フィルム、ゴムシート、金属箔などが使用でき、接着剤、粘着剤、熱融着フィルムなどで、反応液排出口23等の形成面に貼り付けられる。封止材27は、使用の直前に剥離する方法で使用してもよいが、装着時にパイプにより封止材27が穿孔されることで、反応液排出口23と反応液供給口24と燃料排出口25とが、第1開口部15aと第2開口部15bと燃料ガス供給口14とに各々連通するように、封止材27の厚みと材質を選択することが好ましい。
<動作説明>
図1Aは燃料供給カートリッジ20が燃料電池本体10に装着される前の状態を示しており、図1Bのように、燃料供給カートリッジ20が燃料電池本体10に装着される。装着により、反応液排出口23及び反応液供給口24は、第1開口部15a及び第2開口部15bに各々接続され、燃料排出口25は燃料ガス供給口14に接続される。その際、燃料供給カートリッジ20が、燃料電池本体10のカートリッジ収容部18の内部形状に従って変形することで、反応液収容部21の内部圧力を増加させるため、連通路15を経て燃料発生部22に反応液21aが供給される。ついで供給された反応液21aが燃料ガス発生剤22aと反応し、発生した燃料ガスが燃料ガス供給口14を経て、セル保持体12の内部空間に導入され、発電セル11による発電が行われる。
カートリッジの装着により燃料電池システムが起動する際には、初期に発生した燃料ガスによる圧力で、内部空間内のガス(主に空気中の窒素ガス)が逆止弁13を経て排出されて、内部空間の燃料ガス濃度が上昇する。これが発電により消費されて大気圧未満のときには、逆止弁13は閉じているため、内部空間とともに燃料発生部22の圧力が低下する。これにより、反応液収容部21に収容された反応液21aが減圧により吸引され、連通路15を経て燃料発生部22に供給されるようになる。定常動作時には、消費される電力に応じて燃料ガスが消費されるため、消費電力に応じて反応液21aが吸引供給され、その結果、消費電力に応じて燃料ガスの発生量を自動調整することが可能となる。
[別の実施形態]
(1)前述の実施形態では、カートリッジ収容部18に装着する際に、カートリッジ収容部18の形状に従って揺動する側壁が、反応液収容部21のみを加圧する加圧機構の例を示したが、図3に示すように、カートリッジ収容部18の形状に従って揺動する側壁が、反応液収容部21と燃料発生部22とを加圧する加圧機構を設けてもよい。また、燃料供給カートリッジ20を挿入する直前に、揺動する側壁を手動により押さえ込んでからカートリッジを挿入してもよい。このとき手動による加圧圧力は、封止材27に穿孔されたときに開放され、給水させることになる。
図示した例では、偏平な燃料供給カートリッジ20が上下に二分割された部材20a、20bで構成され、両者の部材20a、20bが、その一端に設けたヒンジ部で揺動可能に支持されている。簡易なヒンジ部の構造としては、部材20a、20bの一方に設けた凹部に、他方に設けた凸部が嵌入した構造が挙げられる。
また、燃料供給カートリッジ20の部材20aの側には、袋状容器からなる燃料発生部22が設けられ、部材20bの側には、袋状容器からなる反応液収容部21が設けられている。偏平な反応液収容部21と燃料発生部22との間には、圧力を調整するためのスポンジ等の弾性体29が介在している。燃料供給カートリッジ20の装着後には、弾性体29が押圧され、その弾性復元力により、主に反応液収容部21が押圧される。
特に、弾性体29として、固体状ポリエチレングリコール等のように、加温(温度上昇)により軟化し易い材料を使用することが好ましい。これにより、初期の圧力を高めつつ、反応開始後に昇温により圧力を低下させることができ、反応液収容部21からの反応液21aの供給を適度に調節することができる。
また、本発明では、反応液収容部21と燃料発生部22との配置は何れでもよく、図3に示すように、偏平な燃料供給カートリッジ20の内部に、偏平な反応液収容部21と燃料発生部22とを厚み方向に積層するように、反応液収容部21と燃料発生部22とを設けてもよい。
(2)前述の実施形態では、燃料供給カートリッジ20の上面にシート状の封止材27を設ける例を示したが、燃料供給カートリッジ20がパッケージに密封されている場合など、封止材27を省略することも可能である。また、各々のパイプの内部に薄膜状の封止材等を設けることも可能である。
(3)前述の実施形態では、カートリッジ収容部18に装着する際に、パイプ同士が嵌合することで、反応液排出口23と反応液供給口24と燃料排出口25とが、第1開口部15aと第2開口部15bと燃料ガス供給口14とに各々連通する例を示したが、図4に示すように、何れか一方をパイプとする代わりに、他方のパイプを嵌入させる嵌入部とすることも可能である。
この実施形態では、反応液排出口23と反応液供給口24と燃料排出口25となるパイプを燃料供給カートリッジ20から各々突出させ、燃料電池本体10に第1開口部15a、第2開口部15b、燃料ガス供給口14となる嵌入部を各々設けている。このような嵌入部を設ける場合、嵌入部にオーリングなどのシール材Sを設けるなどして、装着状態において気密性を保てるようにするのが好ましい。
また、図示した例では、反応液排出口23と反応液供給口24と燃料排出口25となるパイプの先端に、各々、封止材27が設けられており、装着時にこれが破れることで、反応液排出口23と反応液供給口24と燃料排出口25とが、第1開口部15aと第2開口部15bと燃料ガス供給口14とに各々連通する。
つまり、パイプに対向する嵌入部には、図4(b)に示すような、先端が鋭利なピンPが各々設けられており、樹脂、金属などで形成された薄膜からなる封止材27を、ピンPが突き破ることにより、上記の連通が生じる。その際、図4(b)に示すように、ピンPがその先端から装着時に封止材27が位置する部位まで延びる溝を有することにより、上記の連通状態を再現性良く確保することができる。当該溝の断面としては、半円、円弧状、四角径など何れでもよい。
(4)前述の実施形態では、連通路15が燃料電池本体10の予備空間内に設けられる例を示したが、燃料電池本体10の内部空間内に連通路15を設けること、またはカートリッジ収容部18に連通路15を設けることも可能である。
(5)前述の実施形態では、燃料電池本体10の連通路15が内径の細いパイプ15cを有することで流量を調整する例を示したが、開度を調整できる弁を使用することも可能である。また、内径の細いパイプ15cを使用する場合、使用回数の増加により目詰まりする可能性があるため、これを燃料電池本体10の連通路15ではなく、燃料供給カートリッジ20に設けるのが好ましい。例えば、反応液排出口23に連通するパイプ又は反応液供給口24に連通するパイプなどに、内径の細いパイプ15cを設けることが可能である。
10 燃料電池本体
11 発電セル
12 セル保持体
13 逆止弁
14 燃料ガス供給口
15 連通路
15a 開口部
15b 開口部
18 カートリッジ収容部
19 予備空間形成部
20 燃料供給カートリッジ
21 反応液収容部
21a 反応液
22 燃料発生部
22a 燃料ガス発生剤
23 反応液排出口
24 反応液供給口
25 燃料排出口

Claims (3)

  1. 燃料電池本体と燃料供給カートリッジとを含む燃料電池システムであって、
    前記燃料電池本体は、一方の表面から燃料ガスが供給され、他方の表面から酸素が供給されることで発電を行う発電セルと、
    その発電セルを前記一方の表面を内部に向けて保持することで、前記発電セルと共に内部空間を形成するセル保持体と、
    その内部空間に接続されガスの排出のみを許容する逆止弁と、
    前記内部空間に連通する燃料ガス供給口と、
    連通路によって相互に連通する第1開口部及び第2開口部と、を備え、
    前記燃料供給カートリッジは、反応液を収容する反応液収容部と、
    反応液と反応して燃料ガスを発生させる燃料ガス発生剤を収容する燃料発生部と、
    前記反応液収容部から反応液を外部に排出するための反応液排出口と、
    前記燃料発生部に反応液を外部から供給するための反応液供給口と、
    前記燃料発生部から燃料ガスを外部に排出するための燃料排出口と、を備え、
    前記燃料電池本体に前記燃料供給カートリッジを装着した状態では、前記反応液排出口及び前記反応液供給口は前記第1開口部及び第2開口部に各々接続され、前記燃料排出口は前記燃料ガス供給口に接続され、
    前記燃料電池本体は前記燃料供給カートリッジを装着するカートリッジ収容部を有し、
    前記燃料供給カートリッジは、前記カートリッジ収容部に装着する際に、前記カートリッジ収容部の形状に従って変形することで、前記反応液収容部の内部圧力を増加させる加圧機構を有する燃料電池システム。
  2. 前記反応液排出口と前記反応液供給口と燃料排出口とは、前記燃料電池本体に前記燃料供給カートリッジを装着する前には外部に連通しておらず、その装着によって前記第1開口部と第2開口部と前記燃料ガス供給口とに各々連通する請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料ガス発生剤が水素発生剤であり、前記燃料ガスが水素ガスである請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
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