JP5098006B2 - 燃料電池システム及びその駆動方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水素発生部によって発生させた水素を利用して発電する燃料電池システム及びその駆動方法に関する。
固体高分子電解質膜を挟んでアノードとカソードを有する発電部を具備する燃料電池システムにおいては、例えば、電解質膜からのクロスオーバー等によって、発電部のアノード内に窒素ガスや酸素ガスなどの不純ガスが混入してしまうことがある。特に、発電停止から長期間放置した場合、発電部内には不純ガスが混入しやすい。この不純ガスは、発電時の出力低下や電解質膜と接合される電極触媒の劣化要因となるため、再度、発電を開始する前に発電部のアノード内を水素ガスでパージするなどしてアノード内の不純ガスを排出して水素濃度を高める必要がある。そして、このように発電開始時にパージガスである水素ガスを発生させる機構、乃至アノード内をパージする機構は、簡易で低消費電力であること、また小型であること等が求められている。
このような要求に対して、例えば、水素発生源として水素吸蔵合金(MH)を内包する複数の水素貯蔵容器を備え、これら水素貯蔵容器内の圧力状態を利用して所定の水素貯蔵容器から水素を放出させて燃料電池のアノードに供給するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。具体的には、前回の発電により減圧状態に保持された水素貯蔵容器Aがある場合は、次の発電時に水素発生させる他の水素貯蔵容器Bとの連通弁を開けて水素貯蔵容器Bを減圧状態にした上でポンプによってさらに減圧して水素を発生させ、これによりポンプの負荷を軽減し、消費電力を低減する効果を期待している。
また、例えば、水素源として高圧水素ボンベを具備し、電磁弁の開閉動作によりこの高圧水素ボンベからパージガスである水素をアノードに供給するようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、上記のような構成では、消費電力を十分に低減することができず、また構造上システム全体の小型化は難しいという問題がある。例えば、特許文献1に記載の発明では、減圧状体に保持された水素貯蔵容器が存在するにしても、ポンプが発電開始時に必要な構成要素であることに変わりはなく、消費電力低減の効果は小さい。また、例えば、特許文献2に記載の発明では、パージ動作自体は電磁弁の開閉のみで行われるため低消費電力が見込まれるが、水素ガス源として数十MPaの高圧ガスボンベを必要とするため、耐圧などを考慮すると装置が大型化してしまう。さらにはパージの際の圧力変動が大きいので燃料電池の構成部材等を破損する恐れがあり、レギュレータなどの圧力調整機構が必要となると思われ、システム全体のさらなる大型化は避けられない。
特開2002−81597号公報 特開2005−302539号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、極めて低消費電力で作動させることができ且つ小型化を図ることができる燃料電池システム及びその駆動方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、水素発生反応を起こす水素発生物質が格納される反応室と、該反応室に供給され前記水素発生物質の水素発生反応を促進する水素発生触媒溶液が貯蔵される溶液室を有する水素供給部と、前記反応室と連通し当該反応室で発生した水素が供給されてこの水素と酸素とを電気化学反応させて発電する発電部とを具備する燃料電池システムであって、前記発電部又は前記反応室と前記溶液室とを繋ぐ連通路に設けられて発電停止時に前記発電部又は前記反応室に残留する残留水素を大気圧よりも高い圧力状態で保持する残留水素保持室と、前記残留水素保持室に保持されている前記残留水素を前記溶液室に供給して当該溶液室内の前記水素発生触媒溶液を加圧し所定のタイミングで当該水素発生触媒溶液を前記反応室に供給する加圧供給手段と、を具備し、且つ該加圧供給手段が、前記残留水素保持室の上流側に設けられて当該残留水素保持室への前記残留水素の供給を調整する調整弁と、前記残留水素保持室と前記溶液室との間の連通路又は前記溶液室と前記反応室とを繋ぐ連結路に設けられて開閉が電気的に制御され、前記残留水素保持室に保持されている前記残留水素の前記溶液室への供給を制御する制御弁と、を備え、前記残留水素保持室が前記連通路に直列に配置された複数の貯留部で構成され、前記制御弁が、各貯留部の間の前記連通路にも設けられ、複数の前記貯留部は、発電停止時に、上流側ほど内圧が高い状態で保持されることを特徴とする燃料電池システムにある。
かかる第1の態様では、ポンプ等の電力消費の激しい動力を使用することなく、反応室で水素を発生させ、その水素を発電部に供給することができる。また、ポンプ等の装置が必要なくシステムが簡略化されるため、システムの小型化を図ることができる。また制御弁の開閉動作のみで残留水素の流れを制御できる。したがって、消費電力量をより確実に削減することができる。
本発明の第の態様は、前記制御弁が前記残留水素保持室と前記溶液室との間の連通路に設けられ、前記溶液室と前記反応室との圧力差によって開閉し前記溶液室から前記反応室への前記水素発生触媒溶液の流れを許容する逆止弁が、前記溶液室と前記反応室とを繋ぐ連結路に設けられていることを特徴とする第1の態様の燃料電池システムにある。
かかる第の態様では、水素発生触媒溶液の流れが、動力を必要としない逆止弁によって制御される。したがって、消費電力量がさらに削減される。
本発明の第の態様は、前記発電部又は前記反応室側に配置される前記貯留部が前記発電部又は前記反応室と接続路によって接続されると共に前記制御弁が前記接続路に設けられ、前記加圧供給手段が、所定のタイミングで前記接続路を介して前記発電部又は前記反応室に前記貯留部内の前記残留水素を供給することを特徴とする第1又は2の態様の燃料電池システムにある。
かかる第の態様では、残留水素保持部の残留水素が、所定のタイミング、例えば、連続運転中に発電部の出力電圧の低下が生じた場合に、接続路を介して発電部に供給される。これにより、常に安定した出力電力が得られるようになる。
本発明の第の態様は、前記調整弁が、前記発電部又は前記反応室と前記残留水素保持室との間の連通路に設けられていることを特徴とする第1〜3の何れか一つの態様の燃料電池システムにある。
かかる第の態様では、調整弁によって残留水素の供給量が調整され、残留水素保持室に所定の圧力で残留水素が保持される。
本発明の第の態様は、前記調整弁が、電気的に開閉が制御される制御弁又は前記残留水素保持室と前記発電部又は前記反応室との圧力差で開閉して前記発電部又は前記反応室から前記残留水素保持室への流れを許容する逆止弁であることを特徴とする第の態様の燃料電池システムにある。
かかる第の態様では、電力を必要とすることなく、残留水素の供給量を調整することが可能となる。
本発明の第の態様は、前記発電部には、当該発電部内のガスを外部に排出するための排出弁が設けられていることを特徴とする第1〜の何れかの態様の燃料電池システムにある。
かかる第の態様では、発電部内に溜まっている不純ガスを比較的容易に排出することができる。
本発明の第の態様は、前記排出弁が、電気的に開閉が制御される制御弁又は前記発電部内が所定の圧力以上となった場合にのみ開放される逆止弁であることを特徴とする第の態様の燃料電池システムにある。
かかる第の態様では、反応部から発電部に水素が供給されることで、発電部内に溜まっている不純ガスをより確実に排出させることができる。
本発明の第の態様は、前記加圧供給手段は、少なくとも発電開始時に前記溶液室から前記反応室に前記水素発生触媒溶液を供給することによって前記発電部をパージすることを特徴とする第1〜7の何れかの態様の燃料電池システムにある。
かかる第の態様では、起動時等の発電部のパージ動作を、極めて低い消費電力量で実施することができる。
本発明の第の態様は、前記加圧供給手段は、発電中に出力が所定値以下となった場合に前記溶液室から前記反応室に前記水素発生触媒溶液に供給することによって前記発電部をパージすることを特徴とする第1〜8の何れかの態様の燃料電池システムにある。
かかる第の態様では、起動時に拘わらず、発電部のパージ動作を極めて低い消費電力量で実施することができる。
本発明の第10の態様は、水素発生反応を起こす水素発生物質が格納される反応室と、該反応室に供給され前記水素発生物質の水素発生反応を促進する水素発生触媒溶液が貯蔵される溶液室を有する水素供給部と、前記反応室と連通し当該反応室で発生した水素が供給されてこの水素と酸素とを電気化学反応させて発電する発電部とを具備する燃料電池システムであって、前記発電部又は前記反応室と前記溶液室とを繋ぐ連通路に設けられて発電停止時に前記発電部又は前記反応室に残留する残留水素を大気圧よりも高い圧力状態で保持する残留水素保持室と、前記残留水素保持室に保持されている前記残留水素を前記溶液室に供給して当該溶液室内の前記水素発生触媒溶液を加圧し所定のタイミングで当該水素発生触媒溶液を前記反応室に供給する加圧供給手段と、を具備し、且つ該加圧供給手段が、前記残留水素保持室の上流側に設けられて当該残留水素保持室への前記残留水素の供給を調整する調整弁と、前記溶液室と前記反応室とを繋ぐ連結路に設けられて開閉が電気的に制御され、前記残留水素保持室に保持されている前記残留水素の前記溶液室への供給を制御する制御弁と、を備えることを特徴とする燃料電池システムにある。
本発明の第11の態様は、水素発生反応を起こす水素発生物質が格納される反応室と、該反応室に供給され前記水素発生物質の水素発生反応を促進する水素発生触媒溶液が貯蔵される溶液室を有する水素供給部と、前記反応室と連通し当該反応室で発生した水素が供給されてこの水素と酸素とを電気化学反応させて発電する発電部とを具備し、外部出力に電力を供給する燃料電池システムであって、前記発電部又は前記反応室と前記溶液室とを繋ぐ連通路に設けられて発電停止時に前記発電部又は前記反応室に残留する残留水素を大気圧よりも高い圧力状態で保持する残留水素保持室と、前記残留水素保持室に保持されている前記残留水素を前記溶液室に供給して当該溶液室内の前記水素発生触媒溶液を加圧し所定のタイミングで当該水素発生触媒溶液を前記反応室に供給する加圧供給手段と、を具備し、該加圧供給手段が、前記残留水素保持室の上流側に設けられて当該残留水素保持室への前記残留水素の供給を調整する調整弁と、前記残留水素保持室と前記溶液室との間の連通路又は前記溶液室と前記反応室とを繋ぐ連結路に設けられて開閉が電気的に制御され、前記残留水素保持室に保持されている前記残留水素の前記溶液室への供給を制御する制御弁と、を備え、且つ前記調整弁及び前記制御弁に電力を供給する第2の電源を備えると共に、該第2の電源が、電気的に制御されるスイッチを介して前記外部出力に接続され、所定のタイミングで当該外部出力に電力を供給することを特徴とする燃料電池システムにある。
本発明の第12の態様は、水素発生反応を起こす水素発生物質が格納される反応室と、該反応室に供給され前記水素発生物質の水素発生反応を促進する水素発生触媒溶液が貯蔵される溶液室を有する水素供給部と、前記反応室と連通し当該反応室で発生した水素が供給されてこの水素と酸素とを電気化学反応させて発電する発電部と、前記発電部又は前記反応室と前記溶液室とを繋ぐ連通路に直列に配置された複数の貯留部で構成された残留水素保持室と、該残留水素保持室の上流側の連通路に設けられた調整弁と、前記残留水素保持室と前記溶液室との間の連通路又は前記溶液室と前記反応室とを繋ぐ連結路と、各貯留部の間の連通路と、に設けられた制御弁と、を具備する燃料電池システムの駆動方法であって、発電停止時に前記発電部又は前記反応室に残留した前記残留水素を前記残留水素保持室に供給し前記調整弁によって前記残留水素保持室を大気圧よりも高い圧力状態に保持しておき、且つ発電停止時に前記貯留部の間の連通路に設けられた制御弁を制御して、各貯留部を上流側ほど内圧が高い状態に保持しておき、前記制御弁を制御して当該残留水素保持室内の残留水素を前記溶液室に供給し、当該溶液室内の前記水素発生触媒溶液を加圧することで、所定のタイミングで前記反応室に前記水素発生触媒溶液を供給し、前記反応室内で発生させた水素を前記発電部に供給することを特徴とする燃料電池システムの駆動方法にある。
かかる第12の態様では、ポンプ等の電力消費の激しい動力を使用することなく、反応室で水素を発生させ、その水素を発電部に供給することができる。また、ポンプ等の装置が必要なくシステムが簡略化されるため、システムの小型化を図ることができる。
本発明の第13の態様は、前記燃料電池システムを構成する前記残留水素保持室が、前記連通路に直列に配置された複数の貯留部を備えている場合には、前記溶液室側の前記貯留部ほど前記残留水素を低い圧力で保持しておき、前記残留水素を前記溶液室に供給する際に、各貯留部内の前記残留水素を前記溶液室側から段階的に前記溶液室に供給することを特徴とする第12の態様の燃料電池システムの駆動方法にある。
かかる第13の態様では、残留水素保持部の残留水素を段階的に溶液室に送り込み、水素の発生量を段階的に増加させることができる。これにより、急激な圧力変動による発電部の破損を回避することができる。
以上説明したように本発明では、残留水素を利用することで各種開閉弁の開閉のみで水素を発生させて発電部に供給することができ、例えば、発電部のパージ動作を実施することができる。このため、ポンプやコンプレッサを使用する機構に比べて消費電力を削減して、燃料電池システムとしてのエネルギ変換効率を向上させることができる。また、システム構成が簡略化されるため、燃料電池システムの小型化を図ることができる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、構成要素間の接続を示すブロック図における実線は、移動する流体の流路の接続関係を示し、点線は電気的接続を示す。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る燃料電池システムの構成を示す概略図であり、図2は、各構成要素の接続を示したブロック図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る燃料電池システム1は、水素発生部20と、発電部30と、加圧供給部40とで構成されている。
水素発生部20は、例えば、水素発生触媒溶液21が貯蔵される溶液室22と、水素発生物質23が格納され、この水素発生物質23と溶液室22から送られる水素発生触媒溶液21との水素発生反応により水素を発生させる反応室24とを有し、これら溶液室22と反応室24とは連結管(連結路)25によって接続されている。また、本実施形態では、これら溶液室22と反応室24との間の連結管25には、溶液室22と反応室24との圧力差で開閉して溶液室22から反応室24への水素発生触媒溶液21の流れを許容する逆止弁26が設けられている。すなわち、連結管25に設けられた逆止弁26によって、水素発生触媒溶液21の反応室24から溶液室22への逆流を防止している。
水素発生部20で使用する水素発生物質23は水素化ホウ素ナトリウムであることが好ましく、水素発生触媒溶液21としてはリンゴ酸水溶液を用いることが好ましい。これら水素発生物質23及び水素発生触媒溶液21は、これらに限定されず、水素発生物質は加水分解型の金属水素化物であれば全て適用可能であり、水素発生触媒溶液は、例えば、有機酸および無機酸あるいはルテニウム等、水素発生触媒の溶液であれば全て適用可能である。さらに、水素発生物質が水素化ホウ素ナトリウム水溶液で水素発生触媒がリンゴ酸粉末というように、水素発生物質と水素発生触媒の組み合わせは、混合することによって水素を発生する物質であれば全て適用可能である。また、水素発生部は、金属と塩基性あるいは酸性水溶液との反応によって水素を得るものであってもよい。さらに、アルコール、エーテル、ケトン類を水蒸気改質して水素を得るメタノール改質型や、ガソリン、灯油、天然ガスといった炭化水素を水蒸気改質して水素を得る炭化水素改質型など、加水により水素を発生する構成であってよい。
発電部30は、カソード極31、MEA32、アノード極33から構成され、カソード極31はカソードエンドプレート34と図示しないガス拡散層、集電体層を備え、MEA32は図示しない電解質の両面に触媒層がそれぞれ配置される構成である。またアノード極33はアノードエンドプレート35とアノード室(発電セル)36と図示しないガス拡散層から構成される。アノード極33には図示しない集電体層が含まれていてもよい。アノード極33に集電体層を含まない構成とする場合は、アノードエンドプレート35に導線を接続して集電する構成としてもよい。アノード室36には、水素発生部20の反応室24で発生した水素が供給される供給管(供給路)37が接続されている。また図示しないが、アノード室36には、発電時に内部に滞留する水を外部へ排出するための排出口が設けられている。さらに、発電部30のアノード室36には、アノード室36内のガスを外部に排出するための排出弁38が設けられている。例えば、本実施形態では、排出弁としていわゆる逆止弁が設けられている。これにより、アノード室36内が所定の圧力以上となると排出弁38が開放されてアノード室36内のガスが外部に排出されるが、外部からアノード室36への逆流は防止されている。なお、排出弁38は、逆止弁に限定されず、例えば、電気的に制御される制御弁、例えば、電磁弁、電動弁等であってもよい。
そして、水素発生部20で発生した水素が、発電部30のアノード室36に接続された供給管37を介してアノード室36に導入されて、発電のために消費される。またアノード室36で水素が消費されるとアノード室36及び反応室24の内圧が低下して溶液室22との間に差圧が生じ、この差圧により溶液室22内に格納されているリンゴ酸水溶液である水素発生触媒溶液21が反応室24に導入される。これにより、反応室24で、順次、水素が発生されるようになっている。すなわち、本実施形態に係る燃料電池システムでは、いわゆるパッシブに発電が行われる構成となっている。
ここで、上述したように反応室24で発生した水素は、アノード室36で発電のために消費されるが、発電を停止した場合、反応室24での水素の発生はすぐには停止しない。すなわち、発電を停止してから水素の発生が停止するまでには時間差がある。このため、発電を停止した後のアノード室36及び反応室24内にはある程度の量の水素が残留し、この残留水素によってアノード室36及び反応室24の内圧は大気圧よりも高い状態となる。そして、本発明では、以下に説明するように、加圧供給部40によって、この発電停止後にアノード室36又は反応室24に溜まった残留水素の圧力を利用して、再度発電を開始する際等に発電部30(アノード室36)のパージを行っている。
本実施形態に係る燃料電池システムは上述したように加圧供給部(加圧供給手段)40を有し、この加圧供給部40は、図1及び図2に示すように、発電部30と溶液室22とを繋ぐ連通管(連通路)41と、この連通管41の途中に設けられて残留水素が大気圧よりも高い圧力状態で保持される背圧室(残留水素保持室)42とを有する共に、この背圧室42と溶液室22との間の連通管41に設けられる開閉弁(以下、第1の開閉弁)43と、背圧室42と発電部30との間の連通管41に設けられて残留水素の供給を調整する開閉弁(以下、第2の開閉弁)44とを有する。
なお、本実施形態では、連通管41によって発電部30のアノード室(発電セル)36と溶液室22とが繋がれているが、図3に示すように、連通管41によって反応室24と溶液室22と繋ぐようにしてもよい。
第1の開閉弁43は、所望のタイミングで開閉が可能な制御弁、具体的には、電気的に開閉が制御される制御弁、例えば、電磁弁や電動弁等からなる。なお、第1の開閉弁43として用いる制御弁は、ラッチ機構を具備する等して開閉時のみに電力を消費するものであることが望ましい。一方、第2の開閉弁44は、本実施形態では、第1の開閉弁43と同様に制御弁で構成されている。この第2の開閉弁44は、制御弁である必要はなく、上流側と下流側との差圧によって開閉する逆止弁であってもよい。なお、第2の開閉弁44及び排出弁38のそれぞれが、逆止弁で構成されている場合、排出弁38の開弁圧が、第2の開閉弁44の開弁圧よりも高いことが必要である。勿論、逆止弁自体の構造は特に限定されるものではない。
また、電気的に制御される制御弁からなる第1及び第2の開閉弁43,44は、制御回路50によって制御される。この制御回路50は、発電部30から得られた電力の昇圧あるいは制御を行うものである。また、本実施形態では、これら第1及び第2の開閉弁43,44を、第2の電源60から供給される電力を利用して制御している。勿論、発電部30で得られた電力を利用できる場合には、それを利用して制御してもよい。この第2の電源60としては、特に限定されず、例えば、1次電池、2次電池、発電機等、電力を生成する電源であれば全て適用可能であるが、特に、リチウムイオンバッテリに代表される2次電池であることが好ましい。
以下、本実施形態に係る燃料電池システムの動作について、図4及び図5に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。
まず、発電終了動作時には、図4に示すように、燃料電池システム1が接続されている機器の電源がOFFされると、負荷電流が燃料電池システム1へ要求されていないこと、すなわち負荷電流がOFFであることを確認し(ステップS11)、負荷電流がOFFであれば(ステップS11:Y)、次に第1の開閉弁43を閉弁する(ステップS12)。なお、ステップS11で負荷電流がONの状態であれば(ステップS11:N)、ステップS13で負荷電流を確実にOFFにした後、第1の開閉弁43を閉弁する。このとき、水素発生部20から発生し発電で消費されずに発電部30内に留まった水素が存在するので、発電部30の内圧は大気圧に対して高くなっている。次に、第1の開閉弁43が閉弁された状態で第2の開閉弁44を開弁する(ステップS14)。これにより、発電部30内の残留水素の一部が背圧室42へ流れ込み、また第1の開閉弁43が閉じられているため、背圧室42の内圧は上昇して大気圧よりも高くなる。その後、所定時間が経過した時点で(ステップS15:Y)、第2の開閉弁44を閉弁する(ステップS16)。これにより、発電終了動作が完了し、残留水素が背圧室42内に大気圧よりも高い圧力状態で保持される。なお、第2の開閉弁44が閉弁された後、制御回路50への第2の電源60からの電力供給を完全に停止する(ステップS17)。
なお、第2の開閉弁44を閉弁する時点での背圧室42の内圧は、後述する水素発生触媒溶液21の反応室24への移送に十分な圧力であればよいが、例えば大気圧に対して1kPa〜100kPa高い圧力に保持されていることが望ましい。また第2の開閉弁44を開弁している時間は、背圧室42の内圧が上記圧力に保持されるまでの時間であり、予めレファレンスとして求められている時間であるが、例えば0.1秒〜1分の間で任意に選択されればよい。
このように発電終了動作後、再び発電を開始する際には、図5に示すように、機器の電源がONされると、まず第1の開閉弁43を開弁する(ステップS21)。これにより、背圧室42から溶液室22に残留水素が流れ込んで溶液室22の内圧が高まる。発電部30と反応室24との間は常に開放されているため、発電終了動作後、比較的長時間放置されていると、これら発電部30及び反応室24の内部は、発電部30での、例えば、水素、酸素、窒素などのクロスオーバーにより、何れも大気圧で空気雰囲気となる。このため、第1の開閉弁43を開弁して溶液室22の内圧が高まると、反応室24と溶液室22との間の差圧により溶液室22に格納されている水素発生触媒溶液21が反応室24に送られて水素が発生する。水素発生部20(反応室24)において発生した水素は、その後、発電部30へ流れ込むので発電部30の内圧が上昇する。そして、排出弁38の開弁圧以上になると発電部30内部に滞留する窒素や酸素などの不純ガスが外部へ排出されて、発電部30(アノード室36)がパージされる。なお、排出弁38として制御弁を用いている場合には、所定のタイミングで排出弁を開弁及び閉弁することによって、発電部30がパージされる。
また本実施形態では、第1の開閉弁43を開弁してから発電部30のパージが終了するまでの時間が、予め制御回路50の内部のメモリにレファレンスとして記憶されており、このレファレンスに基づいて所定時間が経過した時点で、第1の開閉弁43を閉弁するようにしている。具体的には、ステップS21で第1の開閉弁43を開弁してからの時間を図示しないタイマによって計測しておき、所定時間が経過すると(ステップS22:Y)、第1の開閉弁43を閉弁する(ステップS23)。これにより、発電部30のパージ動作が終了し、その後、ステップS24で制御回路50への第2の電源60からの電力供給を完全に停止して、連続発電動作に移行する。
ここで、図6に、本実施形態に係る燃料電池システムにおける背圧室42の内圧P1及び反応室24(及び発電部30)の内圧P2の変化の概略を示す。
図6に示すように、まず発電終了動作時、すなわち、第1の開閉弁43が閉弁され第2の開閉弁44が開弁された状態では、反応室24内で水素発生反応がしばらく続くため、背圧室42の内圧P1及び反応室24内の圧力P2は、ほぼ一定の圧力に保持された状態から徐々に上昇する。もちろん、反応室24内での水素発生反応が終了した場合は、その時点で背圧室42内の圧力P1及び反応室24内の圧力P2はほぼ一定の値で安定する。発電終了動作後、そのままの状態で、所定期間、例えば、数日程度放置すると、上述したように反応室24の内圧P2は、大気圧P0付近まで低下する。背圧室42の内圧P1は、放置期間中に若干低下するものの反応室24の内圧P2以上には保持される。その後、開閉弁44が閉弁されると共に第1の開閉弁43が開弁されて発電開始動作(水素発生動作)が開始されると、背圧室42内の水素が溶液室22流れ込むことで背圧室42の内圧P1は徐々に低下する。一方、反応室24内では、溶液室22から水素発生触媒溶液21が供給されて水素発生反応が再び開始されるため内圧P2が徐々に上昇し、この反応室24の内圧P2が排出弁38の開弁圧P3を超えると、発電部30内部に滞留する窒素や酸素などの不純ガスが外部へ排出される(パージ動作)。そして、反応室24の内圧P2は、このパージ動作により開弁圧P3よりも若干低い圧力まで低下し、その後、連続発電が開始されることで所定圧力まで低下してほぼ一定の圧力で安定する。
なお、水素発生動作時における溶液室22から反応室24への水素発生触媒溶液21の供給は、反応室24の内圧P2が背圧室42の内圧P1が反応室24の内圧P2よりも高くなった時点で止まる。このため、反応室24の内圧P2の上昇率は、その時点を境に若干低下し、背圧室42の内圧はその時点からほぼ一定の圧力で安定する。
以上説明したように本発明では、残留水素を利用することで、第1及び第2の開閉弁43,44等の弁の開閉のみで水素を発生させて発電部30のパージを実施することができる。このため、ポンプやコンプレッサを使用する機構に比べて消費電力を削減して、燃料電池システム1としてのエネルギ変換効率を向上させることができる。また、構成が簡略化されるため、システムの小型化を図ることができる。
なお、発電部30のパージ終了の検出方法は、特に限定されず、例えば、排出弁38の開閉動作を検出するようにしてもよい。すなわち、排出弁38が一旦開弁された後に閉弁された時点で、発電部30のパージが終了したと判断するようにしてもよい。また、より正確には、排出弁38の開閉動作を検出した後、図示しないダミーの負荷へ所定の電流を印加して所定時間発電持続できるか否かを検出し、持続できた場合にパージが終了したと判断するようにしてもよい。
また、このような起動時の発電部30のパージ動作は、長時間放置後に起動する場合に特に効果的であるが、短時間放置後に起動する場合にも勿論適用することができる。ただし、短時間放置後の場合は、発電部30内に発電可能な相当量の水素ガスが存在しているので、例えば、ダミーの負荷に対して所定時間発電する工程を、第1の開閉弁43を開弁する前に実施するようにしてもよい。
また、上記パージ動作は、起動時のみならず、連続運転時に出力電圧の低下が見られる場合など、混入した不純ガス等が性能に悪影響を及ぼす際に行うようにしてもよい。その場合、機器からの電流負荷要求に対して燃料電池システム1を切断し、第2の電源60から機器に電力供給した上で、上記発電終了動作及び発電開始動作を行う。または、機器に対して燃料電池システム1から電力を供給しながら、第1の開閉弁43を開いて背圧を水素発生部20の溶液室22に印加して発電に必要な水素量以上の水素を発生させることで、排出弁38の開弁圧よりも高い内圧として発電部30のパージを行うこともできる。
また、本実施形態では、第1の開閉弁43は、発電部30のパージが終了した段階で閉弁するようにしたが、この第1の開閉弁43は、発電部30のパージ動作完了後も開弁状態を保持するようにしてもよい。この場合、溶液室22に対して背圧をかけて連続運転することとなり、発電部30での出力はこの背圧に比例して高くなる傾向がある。
また排出弁38を介して排出される水素については、カソード極31に供給し、カソード極31表面で水を発生させることで、系外へ放出される水素量を低減することができる。あるいは水素を背圧室42へ供給することで系外へ放出される水素量を低減することもできる。
さらに、本実施形態では、溶液室22内部の水素発生触媒溶液21に、反応室24との連結管25が接しており、背圧室42の残留水素が、溶液室22の水素発生触媒溶液21以外の空間へ供給されることにより、直接、水素発生触媒溶液21を加圧するようにしているが、背圧室42から供給される残留水素によって溶液室22内の水素発生触媒溶液21を加圧する方法は、特に限定されるものではない。例えば、溶液室22を袋状の形状可変な構造として、かつシリンダ形状の背圧室42の圧力で駆動することで、溶液室22に対して力を伝達する構成としてもよい。
(実施形態2)
図7は、実施形態2に係る燃料電池システムの各構成要素の接続を示したブロック図である。
本実施形態は、図7に示すように、第1の開閉弁43が、背圧室42と溶液室22との間の連通管41ではなく、溶液室22と反応室24とを繋ぐ連結管25に逆止弁26の替わりに設けられている以外は、実施形態1と同様の構成である。また、動作時に第1の開閉弁43を常時開弁状態としなければならないが、その他の制御は実施形態1と同様である。そして、このような本実施形態に係る燃料電池システムでは、発電停止時に溶液室22から反応室24への水素発生触媒溶液の供給を瞬時に停止することで、無駄な水素(残留水素)の発生量を減らすことができる。また、勿論、実施形態1と同様に、消費電力を削減して、燃料電池システム1としてのエネルギ変換効率を向上させることができる。
(実施形態3)
図8は、実施形態3に係る燃料電池システムの各構成要素の接続を示したブロック図であり、図9は、発電終了時の制御フローであり、図10は、発電開始時の制御フローである。
本実施形態は、図8に示すように、発電部30と制御回路50との間に第1のスイッチ70を設けると共に、第2の電源60と外部出力(機器)との間に第2のスイッチ71を設けた例であり、それ以外の構成は実施形態1と同様である。
そして、このような本実施形態の構成では、第1及び第2のスイッチ70,71の開閉動作を制御回路50によって制御することで、特に発電開始時の外部への電力供給を滞りなく行うことができる。
具体的には、まず発電終了時には、図9に示すように、機器の電源がOFFにされると、まず第2の電源60から制御回路50に電力を供給する(ステップS31)。次に、実施形態1と同様に燃料電池システム1が接続されている機器側から負荷電流が燃料電池システム1へ要求されていないこと、すなわち負荷電流がOFFであることを確認する(ステップS32)。そして、負荷電流がOFFであれば(ステップS32:Y)、第1のスイッチ70及び第2のスイッチ71をOFFにする(ステップS33)。なお、負荷電流がONの状態であれば(ステップS32:N)、ステップS34で負荷電流を確実にOFFにした後、第1及び第2のスイッチ70,71をOFFにする(ステップS33)。
その後は、実施形態1と同様に、第1の開閉弁43を閉弁し(ステップS35)、次いで第2の開閉弁44を開弁することで(ステップS36)、発電部30内の残留水素の一部を背圧室42へ流れ込ませる。その後、所定時間が経過した時点で(ステップS37:Y)、第2の開閉弁44を閉弁する(ステップS38)。これにより、発電終了動作が完了し、残留水素が背圧室42内に大気圧よりも高い圧力状態で保持される。なお、第2の開閉弁44が閉弁されると、制御回路50への第2の電源60からの電力供給を完全に停止する(ステップS39)。
このように発電終了動作後、再び発電を開始する際には、図10に示すように、機器の電源がONにされると、まず第2の電源60から制御回路に電力を供給する(ステップS41)。次いで、第2のスイッチ71をONにして(ステップS42)、第2の電源60から機器側に電力を供給する。そして、第2の電源60から電力によって機器を作動させつつ、発電部30のパージ動作を実施する。すなわち、第1の開閉弁43を開弁する(ステップS43)。これにより、溶液室22の内圧が高まり、反応室24と溶液室22との間の差圧により溶液室22に格納されている水素発生触媒溶液21が反応室24に送られて水素が発生する。そして、水素発生部20(反応室24)において発生した水素が、その後、発電部30へ流れ込むことで発電部30がパージされる。
その後は、実施形態1と同様、第1の開閉弁43を開弁してからの時間を図示しないタイマによって計測しておき、所定時間が経過した時点で(ステップS44:Y)、第1の開閉弁43を閉弁する(ステップS45)。これにより、発電部30のパージ動作が終了する。その後、ステップS46で第1のスイッチ70をONにすると共に第2のスイッチ71をOFFにすることで連続発電動作に移行する。なお、連続発電動作中、第2のスイッチ71はONにされていてもよい。
このように本実施形態では、発電開始時の水素発生及びパージ動作中は、機器からの電力要求に対して第2の電源60から電力を供給するようにしているため、機器の立ち上がり時間を短縮する効果がある。
(実施形態4)
図11は、実施形態4に係る燃料電池システムの各構成要素の接続を示したブロック図であり、図12は、発電終了時の制御フローを示す図であり、図13は、発電開始時の制御フローを示す図である。
本実施形態は、背圧室42が、連通管41に直列に配置される第1の背圧室42A及び第2の背圧室42Bで構成され、且つこれら第1及び第2の背圧室42A,42Bの間の連通管41に、開閉が電気的に制御される開閉弁(以下、第3の開閉弁)45が設けられている以外は、実施形態3と同様の構成である。
以下、本実施形態に係る燃料電池システムの動作について説明する。図12に示すように、機器電源がOFFにされると、実施形態3と同様に、第2の電源60から制御回路50に電力を供給し(ステップS51)、負荷電流がOFFであることを確認して負荷電流がOFFであれば(ステップS52:Y)、第1のスイッチ70及び第2のスイッチ71をOFFにし(ステップS54)、負荷電流がONの状態であれば(ステップS52:N)、ステップS53で負荷電流を確実にOFFにした後、第1及び第2のスイッチ70,71をOFFにする(ステップS54)。その後、第1の開閉弁43を閉弁する(ステップS55)。このとき、第3の開閉弁45は開放された状態である。次いで第2の開閉弁44を開弁することで(ステップS56)、発電部30内の残留水素の一部を第1及び第2の背圧室42A,42Bへ流れ込ませる。そして、所定時間が経過した時点で(ステップS57:Y)、第3の開閉弁45のみを閉弁する(ステップS58)。これにより、第2の背圧室42Bには所定の内圧P2で残留水素が保持される。一方、第1の背圧室42Aの内圧はさらに上昇する。そこでさらに所定時間が経過した時点で(ステップS59:Y)、第2の開閉弁44を閉弁する(ステップS60)。これにより、第1の背圧室42A内には、所定の内圧P1で残留水素が保持される。このとき、第1の背圧室42Aの内圧P1と第2の背圧室42Bの内圧P2と大気圧との関係は、P1>P2>大気圧となる。なお、第2の開閉弁44が閉弁されると、制御回路50への第2の電源60からの電力供給を完全に停止する(ステップS61)。
このように発電終了動作後、再び発電を開始する際には、図13に示すように、機器の電源がONにされると、実施形態3と同様に、まず第2の電源60から制御回路に電力を供給し(ステップS71)、第2のスイッチ71をONにして第2の電源60から機器側に電力を供給する(ステップS72)。これにより第2の電源60から電力によって機器を作動させつつ、発電部30のパージ動作を実施する。すなわち、第1の開閉弁43を開弁する(ステップS73)、このとき第2の背圧室42B内の残留水素が溶液室22に流れ込んで溶液室22の内圧がある程度高まり、反応室24と溶液室22との間の差圧により水素発生触媒溶液21が反応室24に送られて水素が徐々に発生して発電部30へ送り込まれる。その後、第1の開閉弁43を開弁してからの時間を図示しないタイマによって計測しておき所定時間が経過した時点で(ステップS74:Y)、さらに第3の開閉弁45を開弁する(ステップS75)。これにより、第1の背圧室42A内の残留水素が溶液室22に流れ込み反応室24での水素の発生速度が加速する。上述したように、第1の背圧室42A内の内圧P1は第2の背圧室42Bの内圧P2よりも高いからである。そして、このように反応室24で発生した水素が発電部30へ流れ込むことで発電部30がパージされる。
その後は、所定時間が経過した時点で(ステップS76:Y)、第1の開閉弁43を閉弁する(ステップS77)。これにより、発電部30のパージ動作が終了する。その後、ステップS78で第1のスイッチ70をONにすると共に第2のスイッチ71をOFFにすることで連続発電動作に移行する。
以上のように本実施形態では、発電開始時に、溶液室22内の水素発生触媒溶液に対する圧力が段階的に増加するため、水素発生速度が徐々に速くなり、結果として発電部30の内圧は段階的に漸増する。このように段階的に圧力を上昇させる制御を行うことで、発電部30の破損、劣化等を回避することができる。
(実施形態5)
図14は、実施形態5に係る燃料電池システムの各構成要素の接続を示したブロック図である。
本実施形態は、第1の背圧室42Aと発電部30とが接続管(接続路)46を介して接続され、且つこの接続管46に、開閉が電気的に制御される開閉弁(以下、第4の開閉弁という)47が設けられている以外は、実施形態4と同様である。
そして、本実施形態では、発電開始時には第1の開閉弁43のみを開弁し、第2の背圧室42Bの圧力のみで水素が発生されて発電部30のパージ動作を行っている。このとき、第2〜第4の開閉弁44,45,47は閉弁し、第1の背圧室42Aには残留水素が所定の圧力で保持されている。すなわち、本実施形態では、この第1の背圧室42Aを予備の水素タンクとして機能させている。そして連続運転中に発電部30の出力電圧の低下が検出された場合に、第4の開閉弁47を開弁して、発電部30に第1の背圧室42Aに内包された残留水素を供給して出力電圧を回復させるようにした。
これにより、連続運転中の電圧出力の低下を防止することができ、常に安定して機器を作動させることができる。
なお、発電部30に備えられた排出弁38の開弁圧よりも第1の背圧室42Aの内圧を高く保持しておけば、所定のタイミングで第4の開閉弁47を開弁することで、発電部30に第1の背圧室42Aから供給された残留水素によって発電部30内部をパージすることも可能である。
実施形態1に係る燃料電池システムの構成を示す概略図である。 実施形態1に係る燃料電池システムの各構成のブロック図である。 実施形態1に係る燃料電池システムの変形例を示すブロック図である。 実施形態1に係る燃料電池システムの制御フローを示す図である。 実施形態1に係る燃料電池システムの制御フローを示す図である。 背圧室及び反応室の内圧の変化の概略を示すグラフである。 実施形態2に係る燃料電池システムの各構成のブロック図である。 実施形態3に係る燃料電池システムの各構成のブロック図である。 実施形態3に係る燃料電池システムの制御フローを示す図である。 実施形態3に係る燃料電池システムの制御フローを示す図である。 実施形態4に係る燃料電池システムの各構成のブロック図である。 実施形態4に係る燃料電池システムの制御フローを示す図である。 実施形態4に係る燃料電池システムの制御フローを示す図である。 実施形態5に係る燃料電池システムの各構成のブロック図である。
符号の説明
1 燃料電池システム
20 水素発生部
21 水素発生触媒溶液
22 溶液室
23 水素発生物質
24 反応室
25 連結管
26 逆止弁
30 発電部
31 カソード極
32 MEA
33 アノード極
34 カソードエンドプレート
35 アノードエンドプレート
36 アノード室
37 供給管
38 排出弁
40 加圧供給部
41 連通管
42 背圧室
43 第1の開閉弁
44 第2の開閉弁
45 第3の開閉弁
46 接続管
47 第4の開閉弁
50 制御回路
60 電源
70 第1のスイッチ
71 第2のスイッチ

Claims (13)

  1. 水素発生反応を起こす水素発生物質が格納される反応室と、
    該反応室に供給され前記水素発生物質の水素発生反応を促進する水素発生触媒溶液が貯蔵される溶液室を有する水素供給部と、
    前記反応室と連通し当該反応室で発生した水素が供給されてこの水素と酸素とを電気化学反応させて発電する発電部とを具備する燃料電池システムであって、
    前記発電部又は前記反応室と前記溶液室とを繋ぐ連通路に設けられて発電停止時に前記発電部又は前記反応室に残留する残留水素を大気圧よりも高い圧力状態で保持する残留水素保持室と、
    前記残留水素保持室に保持されている前記残留水素を前記溶液室に供給して当該溶液室内の前記水素発生触媒溶液を加圧し所定のタイミングで当該水素発生触媒溶液を前記反応室に供給する加圧供給手段と、を具備し、
    且つ該加圧供給手段が、
    前記残留水素保持室の上流側に設けられて当該残留水素保持室への前記残留水素の供給を調整する調整弁と、
    前記残留水素保持室と前記溶液室との間の連通路又は前記溶液室と前記反応室とを繋ぐ連結路に設けられて開閉が電気的に制御され、前記残留水素保持室に保持されている前記残留水素の前記溶液室への供給を制御する制御弁と、
    を備え
    前記残留水素保持室が前記連通路に直列に配置された複数の貯留部で構成され、前記制御弁が、各貯留部の間の前記連通路にも設けられ、複数の前記貯留部は、発電停止時に、上流側ほど内圧が高い状態で保持されることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記制御弁が前記残留水素保持室と前記溶液室との間の連通路に設けられ、前記溶液室と前記反応室との圧力差によって開閉し前記溶液室から前記反応室への前記水素発生触媒溶液の流れを許容する逆止弁が、前記溶液室と前記反応室とを繋ぐ連結路に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記発電部又は前記反応室側に配置される前記貯留部が前記発電部又は前記反応室と接続路によって接続されると共に前記制御弁が前記接続路に設けられ、
    前記加圧供給手段が、所定のタイミングで前記接続路を介して前記発電部又は前記反応室に前記貯留部内の前記残留水素を供給することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記調整弁が、前記発電部又は前記反応室と前記残留水素保持室との間の連通路に設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記調整弁が、電気的に開閉が制御される制御弁又は前記残留水素保持室と前記発電部又は前記反応室との圧力差で開閉して前記発電部又は前記反応室から前記残留水素保持室への流れを許容する逆止弁であることを特徴とする請求項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記発電部には、当該発電部内のガスを外部に排出するための排出弁が設けられていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記排出弁が、電気的に開閉が制御される制御弁又は前記発電部内が所定の圧力以上となった場合にのみ開放される逆止弁であることを特徴とする請求項に記載の燃料電池システム。
  8. 前記加圧供給手段は、少なくとも発電開始時に前記溶液室から前記反応室に前記水素発生触媒溶液を供給することによって前記発電部をパージすることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の燃料電池システム。
  9. 前記加圧供給手段は、発電中に出力が所定値以下となった場合に前記溶液室から前記反応室に前記水素発生触媒溶液に供給することによって前記発電部をパージすることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の燃料電池システム。
  10. 水素発生反応を起こす水素発生物質が格納される反応室と、
    該反応室に供給され前記水素発生物質の水素発生反応を促進する水素発生触媒溶液が貯蔵される溶液室を有する水素供給部と、
    前記反応室と連通し当該反応室で発生した水素が供給されてこの水素と酸素とを電気化学反応させて発電する発電部とを具備する燃料電池システムであって、
    前記発電部又は前記反応室と前記溶液室とを繋ぐ連通路に設けられて発電停止時に前記発電部又は前記反応室に残留する残留水素を大気圧よりも高い圧力状態で保持する残留水素保持室と、
    前記残留水素保持室に保持されている前記残留水素を前記溶液室に供給して当該溶液室内の前記水素発生触媒溶液を加圧し所定のタイミングで当該水素発生触媒溶液を前記反応室に供給する加圧供給手段と、を具備し、
    且つ該加圧供給手段が、
    前記残留水素保持室の上流側に設けられて当該残留水素保持室への前記残留水素の供給を調整する調整弁と、
    前記溶液室と前記反応室とを繋ぐ連結路に設けられて開閉が電気的に制御され、前記残留水素保持室に保持されている前記残留水素の前記溶液室への供給を制御する制御弁と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  11. 水素発生反応を起こす水素発生物質が格納される反応室と、
    該反応室に供給され前記水素発生物質の水素発生反応を促進する水素発生触媒溶液が貯蔵される溶液室を有する水素供給部と、
    前記反応室と連通し当該反応室で発生した水素が供給されてこの水素と酸素とを電気化学反応させて発電する発電部とを具備し、外部出力に電力を供給する燃料電池システムであって、
    前記発電部又は前記反応室と前記溶液室とを繋ぐ連通路に設けられて発電停止時に前記発電部又は前記反応室に残留する残留水素を大気圧よりも高い圧力状態で保持する残留水素保持室と、
    前記残留水素保持室に保持されている前記残留水素を前記溶液室に供給して当該溶液室内の前記水素発生触媒溶液を加圧し所定のタイミングで当該水素発生触媒溶液を前記反応室に供給する加圧供給手段と、を具備し、
    該加圧供給手段が、
    前記残留水素保持室の上流側に設けられて当該残留水素保持室への前記残留水素の供給を調整する調整弁と、
    前記残留水素保持室と前記溶液室との間の連通路又は前記溶液室と前記反応室とを繋ぐ連結路に設けられて開閉が電気的に制御され、前記残留水素保持室に保持されている前記残留水素の前記溶液室への供給を制御する制御弁と、
    を備え、
    且つ前記調整弁及び前記制御弁に電力を供給する第2の電源を備えると共に、該第2の電源が、電気的に制御されるスイッチを介して前記外部出力に接続され、所定のタイミングで当該外部出力に電力を供給することを特徴とする燃料電池システム。
  12. 水素発生反応を起こす水素発生物質が格納される反応室と、
    該反応室に供給され前記水素発生物質の水素発生反応を促進する水素発生触媒溶液が貯蔵される溶液室を有する水素供給部と、
    前記反応室と連通し当該反応室で発生した水素が供給されてこの水素と酸素とを電気化学反応させて発電する発電部と、
    前記発電部又は前記反応室と前記溶液室とを繋ぐ連通路に直列に配置された複数の貯留部で構成された残留水素保持室と、
    該残留水素保持室の上流側の連通路に設けられた調整弁と、
    前記残留水素保持室と前記溶液室との間の連通路又は前記溶液室と前記反応室とを繋ぐ連結路と、各貯留部の間の連通路と、に設けられた制御弁と、
    を具備する燃料電池システムの駆動方法であって、
    発電停止時に前記発電部又は前記反応室に残留した前記残留水素を前記残留水素保持室に供給し前記調整弁によって前記残留水素保持室を大気圧よりも高い圧力状態に保持しておき、
    且つ発電停止時に前記貯留部の間の連通路に設けられた制御弁を制御して、各貯留部を上流側ほど内圧が高い状態に保持しておき、
    前記制御弁を制御して当該残留水素保持室内の残留水素を前記溶液室に供給し、当該溶液室内の前記水素発生触媒溶液を加圧することで、所定のタイミングで前記反応室に前記水素発生触媒溶液を供給し、
    前記反応室内で発生させた水素を前記発電部に供給することを特徴とする燃料電池システムの駆動方法。
  13. 前記燃料電池システムを構成する前記残留水素保持室が、前記連通路に直列に配置された複数の貯留部を備えている場合には、
    前記溶液室側の前記貯留部ほど前記残留水素を低い圧力で保持しておき、
    前記残留水素を前記溶液室に供給する際に、各貯留部内の前記残留水素を前記溶液室側から段階的に前記溶液室に供給することを特徴とする請求項12に記載の燃料電池システムの駆動方法。
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