JP6040369B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、始動条件成立に基づいて、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行し前記変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機に関する。
従来の遊技機においては、各予告が実行された場合に大当りとなる確率(いわゆる信頼度)を報知する機能として、遊技機毎に電源投入から各予告が実行された場合のデータを積算し、これに基づいて各予告の信頼度を報知する機能を有する遊技機が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2003−325881号公報
ここで、上記特許文献1のような遊技機においては、遊技店に複数設置される遊技機毎に積算したデータに基づいて予告の信頼度の報知を行っているため、遊技機毎にその情報に差が生じてしまい、正確な信頼度の報知を行うことができないこととなってしまう。
本発明の目的は、始動条件成立に基づいて、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行し前記変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、遊技機毎に差の生じない信頼度の報知を行うことができるようにすることである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
始動条件の成立に基づいて、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行し、前記変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、
前記始動条件の成立に基づき、所定の乱数を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された前記乱数を判定する判定手段と、
前記変動表示ゲームに関する示唆を行う予告演出を、複数の予告演出から選択する予告演出制御手段と、
当該遊技機における所定の遊技情報を報知可能な報知制御手段と、を備え、
前記複数の予告演出は、段階的に演出表示が変化するステップアップ予告と、当該ステップアップ予告とは異なる他の予告とを含み、
前記複数の予告演出の各々は、当該予告演出が実行された場合に当該予告演出が示唆する結果となる確率として信頼度が予め設定されており、
前記予告演出制御手段は、前記判定手段の判定結果と前記信頼度とに基づき、前記判定手段の判定結果を示唆する前記予告演出を選択し、
前記報知制御手段は、選択された前記予告演出毎に前記信頼度を報知可能であり、前記予告演出制御手段により前記ステップアップ予告及び前記他の予告が選択された場合に、前記ステップアップ予告の信頼度を段階的に変化する演出表示に対応して報知可能であるとともに、前記ステップアップ予告に関連付けて行われる前記他の予告の信頼度を当該他の予告の演出に対応して報知可能であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、選択された予告演出の信頼度を報知可能であるので、遊技者に各予告演出の設計上の信頼度を報知することができ、遊技機毎に差の生じない信頼度の報知を行うことができる。また、雑誌等の情報源に頼らずに各予告演出の設計上の信頼度を遊技者が知ることができるので、当該遊技機を初めて遊技する遊技者に対しても効果的に予告演出を行うことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機であって、前記報知制御手段は、前記予告演出制御手段による前記予告演出の終了後に前記信頼度の報知を実行可能であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、予告演出の実行中には報知制御手段による報知を行わないので遊技者に予告演出による期待感を持たせることができ、予告演出の終了後には遊技者に対して実行された予告演出の信頼度を確実に報知することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の遊技機であって、前記予告演出は、表示装置での演出表示と可動役物の動作とを組み合わせた複合的な演出態様であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、表示装置での演出表示と可動役物の動作とを組み合わせた複合的な演出態様で予告演出を行うことができ、当該遊技機を初めて遊技する遊技者に対しても効果的に予告演出を行うことができる。
本発明によれば、選択された予告演出の信頼度を報知可能であるので、当該遊技機を初めて遊技する遊技者に対しても効果的に予告演出を行うことができる。
本発明の一実施形態の遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 報知手段の報知態様を説明する図である。 予告演出の信頼度を説明する図である。 予告演出の信頼度を説明する図である。 予告演出の信頼度を説明する図である。 予告演出の信頼度を説明する図である。 信頼度報知の一例を示す図である。 信頼度報知の一例を示す図である。 メイン処理を説明するためのフローチャートである。 メイン処理を説明するためのフローチャートである。 タイマ割込み処理を説明するためのフローチャートである。 特図ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理を説明するためのフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理を説明するためのフローチャートである。 特図保留情報判定処理を説明するためのフローチャートである。 特図普段処理を説明するためのフローチャートである。 1stメイン処理を説明するためのフローチャートである。 1stシーン制御処理を説明するためのフローチャートである。 変動中処理を説明するためのフローチャートである。 変動パターン情報設定処理を説明するためのフローチャートである。 予告情報設定処理を説明するためのフローチャートである。 モータ/SOL制御処理を説明するためのフローチャートである。 サウンド制御処理を説明するためのフローチャートである。 装飾制御処理を説明するためのフローチャートである。 第1変形例における予告演出を説明する図である。 第2変形例における信頼度報知を説明する図である。 第2変形例における先読みコマンド受信処理を説明するためのフローチャートである。 第2変形例における保留数コマンド受信処理を説明するためのフローチャートである。 第2変形例における保留表示処理を説明するためのフローチャートである。 第2変形例における信頼度報知の別例を説明する図である。 第3変形例における大当り中予告選択処理を説明するためのフローチャートである。 第3変形例における予告演出の信頼度を説明する図である。 第3変形例における大当り中予告情報設定処理を説明するためのフローチャートである。 第4変形例における予告演出の信頼度を説明する図である。 第4変形例における保留数コマンド受信処理を説明するためのフローチャートである。 第4変形例における変動回数管理処理を説明するためのフローチャートである。 第4変形例における信頼度報知の一例を示す図である。 第4変形例における信頼度報知の一例を示す図である。 第4変形例における信頼度報知の一例を示す図である。 第5変形例における演出の一例を説明する図である。 第5変形例における演出の一例を説明する図である。 第5変形例における先行予告の一例を説明する図である。 第5変形例における獲得予告演出設定処理を説明するためのフローチャートである。 第5変形例における先行予告処理を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した操作手段をなす演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。
表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
遊技領域32におけるセンターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a〜35n(図3参照)が配設されている。
また、センターケース40の右側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口)が設けられている。さらに、センターケース40の右側部には、遊技球が流入不能な状態と流入可能な状態に変換可能な可動部材37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の可動部材37bは、常時は垂直な閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しており、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって上端部が右方に傾倒されてセンターケース40の右側に開口する普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
さらに、始動入賞口36の右側には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。この特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。即ち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。始動入賞口36の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
また、センターケース40における表示装置41の上方には、表示装置41の前方から退避した状態と表示装置41の前方に出現した状態とに変換可能な可動役物46が設けられている。さらに、センターケース40の右下部には、内部にフルカラーLEDを備え、発光色により予告演出の信頼度を報知する報知手段47が設けられている。
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の上部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部を備える。また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっているエラーを表示するエラー表示部(第3遊技状態表示器)、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド表示部が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば「3」や「7」の数字)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、例えばランプを消灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときはランプを点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
特図1保留表示器は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を表示する。具体的には、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1と2と3を点灯状態にし、保留数が「4」のときは4つのランプ1〜4をすべて点灯状態にする。特図2保留表示器は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、特図1保留表示器と同様にして表示する。
普図保留表示器は、普図表示器の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1と2を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1を点滅、ランプ2を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプ1と2を点滅状態にする。
第1遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。第2遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
エラー表示器は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部は、例えば、通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生した場合にはその大当りのラウンド数に対応するランプを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口39へ流入し遊技領域から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器に表示される。また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)で実行されるようになっている。普図表示器は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当たりを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当たり値であるときには、この普図変動表示ゲームの停止表示が普図特定結果となり普図の当りとなって、内蔵されている普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、普通変動入賞装置37の可動部材37bが所定時間(例えば、0.3秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶として4個を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第2始動記憶として4個を限度に記憶される。また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器、特図2保留表示器)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図表示器(変動表示装置)51又は52で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41(変動表示装置)にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様(特別結果)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様(停止結果態様)も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、まず前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第一特別図柄)、右変動表示領域(第二特別図柄)、中変動表示領域(第三特別図柄)のそれぞれにおいて各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動している図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構成される停止結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。即ち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。以下の説明においては、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA9)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力はすべて第2入力ポート122へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれるとともに、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート122の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、即ち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部120には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61及び振動センサスイッチ62からの信号及び上記近接I/F121により変換された始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第2入力ポート122が設けられている。第2入力ポート122が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート122に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート123が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路124が設けられており、シュミットトリガ回路124はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート123に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路124によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置300へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート131と、演出制御装置300へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート132とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を担保するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ134が実装可能に構成されている。このバッファ134は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ134を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ134、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ134から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部130には、第3出力ポート135から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ138cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ138bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ138cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ138bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ134や第3出力ポート135、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、即ち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123のようなポートは設けられていない。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、322がそれぞれ接続され、VDP313にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM323が接続され、音源LSI314には音声データが記憶された音ROM324が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311と音源LSI314との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われ、映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311とVDP313との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP313には、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)313aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ313b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313cなどが設けられている。
VDP313から主制御用マイコン311へは表示装置41の映像と前面枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP313から映像制御用マイコン312へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン312からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン312から主制御用マイコン311へは、映像制御用マイコン312が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン311と音源LSI314との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、主制御用マイコン(1stCPU)311よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)311とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)312を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)311のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)312と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置42(装飾用のLEDの他、報知手段47を含む)を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物46等)を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、前面枠12に設けられているモータ(例えば前記ムービングライト16を動作させるモータ等)45を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜335は、アドレス/データバス304を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。
さらに、演出制御装置300には、前面枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵されているスイッチ25aや上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336、前面枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337a、前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するアンプ回路337bが設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)311や映像制御用マイコン(2ndCPU)312として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、映像制御用マイコン312、VDP313、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜335、スピーカを駆動するアンプ回路337a、337bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施例においては、映像制御用マイコン312の有する汎用のポートを利用して、VDP313に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン312とVDP313の動作の連携性を向上させることができる。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態(演出モード)の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間(例えば、25秒又は0.5秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するようになっている。
例えば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(例えば、10000msが600ms)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間(例えば1604ms)よりも短い第2停止時間(例えば704ms)となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間(例えば300ms)よりも長い第2開放時間(例えば1400ms)となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(低確率)よりも高い高確率とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
特別結果には、特別遊技状態の実行態様や特別遊技状態の終了後に遊技者に付与される付加遊技価値が異なる複数種類が設定されており、遊技制御装置100では大当り図柄乱数に基づき特別結果を選択する。すなわち、大当り図柄乱数に基づき特別遊技状態の実行態様や付加遊技価値の量が決定されるといえる。なお、本実施形態の遊技機における特別遊技状態の実行態様とは、実行可能なラウンド数や大入賞口の開放時間である。また、付加遊技価値とは特別遊技状態の終了後に次回の特別結果態様の導出まで遊技状態を高確率状態とすることや、特別遊技状態の終了後に所定回数の特図変動表示ゲームを実行するまで時短状態とすることである。
特別結果には、15R確変(図柄)、15R通常(図柄)、2R確変(図柄)の3種類が設定されている。15R確変及び15R通常は、何れも特別遊技状態でのラウンド数が15ラウンドで、各ラウンドにおける特別変動入賞装置38の開放可能時間は第1開放可能時間(25秒)である。そして、15R確変は、特別遊技状態の終了後に確率状態が高確率状態となり、次回の特別結果の導出まで時短状態となる。また、15R通常は、特別遊技状態の終了後に確率状態が通常確率状態となり、100回の特図変動表示ゲームを実行するまで時短状態となる。2R確変は、特別遊技状態でのラウンド数が2ラウンドで、各ラウンドにおける特別変動入賞装置38の開放可能時間は第2開放可能時間(0.5秒)である。また、特別遊技状態の終了後に確率状態が高確率状態となり、次回の特別結果の導出まで時短状態となる。
次に、報知手段47による信頼度の報知について説明する。報知手段47は、特図変動表示ゲームの実行中に当該特図変動表示ゲームの変動パターンや結果を示唆する予告演出の信頼度を発光色により報知するものである。なお信頼度とは、予告演出が実行された場合に、当該予告演出が示唆する変動パターンや結果となる確率である。
図5に示すように、発光色には白、青、黄、緑、赤の5色があり、発光色と報知する信頼度が対応付けられている。例えば、図6(a)に示すように、段階的に演出表示が変化することで予告演出を行うステップアップ予告では、ステップ1で予告が終了した場合は大当りとなる信頼度が1%であり、この場合に報知手段47を通常時の発光色である白色で発光した状態から変化させないことで信頼度が5%未満であることを報知するようになっている。また、ステップ5まで予告が実行された場合は大当りとなる信頼度が50%であり、この場合に報知手段47を緑色で発光させることで信頼度が30%以上であることを報知するようになっている。なお、発光色に対応付ける信頼度を同一シリーズの異なる遊技機(例えば大当りとなる確率の異なる遊技機)で異ならせるようにしても良い。
また、図6(b)に示すように、前の特図変動表示ゲームで次の特図変動表示ゲームの変動パターンが報知される次回予告が実行された場合、次の特図変動表示ゲームにおける大当りとなる信頼度は40%であり、報知手段47を緑色で発光させることで信頼度が30%以上であることを報知するようになっている。さらに、図6(c)に示すように、特図変動表示ゲームにおいて群れをなすキャラクタが表示される群予告が実行された場合、大当りとなる信頼度は30%であり、報知手段47を緑色で発光させることで信頼度が30%以上であることを報知するようになっている。
図7には、可動役物46の動作と表示装置41での表示が複合した予告演出である役物予告演出態様の実行態様と信頼度及び選択された変動パターンと結果に関連して各実行態様が選択される確率を示した。なお、15Rとは15確変及び15R通常である。この役物予告演出態様は、可動役物46が表示装置41の前方に出現する動作に伴って表示装置41で羽が舞う表示を行うことを一段階とし、実行される段階数と各段階で表示される羽の色が異なる複数種類の実行態様が設定されている。例えば、「4段階 白羽→白羽→赤羽→赤羽」の実行態様は、1段階目及び2段階目で白色の羽が舞う表示がなされ、3段階目及び4段階目では赤色の羽が舞う表示がなされる。
選択された変動パターンと結果に関連して各実行態様が選択される確率について、選択された変動パターンが、リーチ状態とならず変動時間が3秒の変動パターンである3s変動の場合は、役物予告演出態様が実行されない。この場合、報知手段47による報知も行われない。すなわち、通常時の発光色である白色で発光した状態から変化しない。なお、この3s変動は、結果がはずれの場合にのみ選択される変動パターンである。また、選択された変動パターンが、リーチ状態とならず変動時間が12秒又は13秒秒の変動パターンである12s/13s変動である場合は、役物予告演出態様として「1段階 白羽」及び「2段階 白羽→白羽」の実行態様がそれぞれ50%の確率で実行される。なお、この12s/13s変動も、結果がはずれの場合にのみ選択される変動パターンである。
さらに、選択された変動パターンが、Nリーチが実行されるNリーチ変動、SPリーチが実行されるSPリーチ変動、プレミアリーチが実行されるプレミアリーチ変動である場合であって、結果がはずれ又は15R大当りとなる場合の選択確率も図7に示すように設定されている。そして、各実行態様の種類により信頼度が設定されており、報知手段47ではこれに応じた発光色で点灯するようになっている。なお、2R確変の場合の選択確率も別途設定されている。
図8には、表示装置41に表示される文字情報による予告演出である文字予告演出態様の実行態様と信頼度、及び、選択された変動パターンと結果に関連して各実行態様が選択される確率を示した。文字予告演出態様では、文字情報の内容、文字の色及び背景の柄が異なる複数種類が設定されている。例えば、「調子は・・?」の文字予告演出態様は、文字の色が黒色であり背景は無地である。また、「キタ〜ッ!!!(赤文字)」の文字予告演出態様は、文字の色が赤色であり背景は無地である。そして、「キタ〜ッ!!!(赤文字、さくら柄)」の文字予告演出態様は、文字の色が赤色であり背景はさくら柄である。この文字予告演出態様についても各実行態様の種類により信頼度が設定されており、報知手段47ではこれに応じた発光色で点灯するようになっている。
図9には、表示装置41に表示されるレーダーを模した表示による予告演出であるレーダー予告演出態様の実行態様と信頼度及び選択された変動パターンと結果に関連して各実行態様が選択される確率を示した。レーダー予告演出態様では、レーダーに表示される機影の色、大きさ及び形状が異なる複数種類が設定されている。例えば、青色の小さい機影が表示される実行態様や赤色の大きい機影が表示される実行態様、虹色でV字型の機影が表示される実行態様が設定されている。このレーダー予告演出態様についても各実行態様の種類により信頼度が設定されており、報知手段47ではこれに応じた発光色で点灯するようになっている。
図10には予告演出の一例として、役物予告演出態様の「4段階 白羽→白羽→白羽→白羽」及び「4段階 白羽→白羽→白羽→赤羽」が行われる例を示した。図10(a)に示すように特図変動表示ゲームが開始された後、図10(b)に示すように1段階目の演出として可動役物46が出現して表示装置41に白色の羽が舞う表示がなされる。その後、図10(c)に示すように可動役物46が元の位置に戻った後、2段階目の演出として図10(d)に示すように可動役物46が出現して表示装置41に白色の羽が舞う表示がなされる。このとき舞う羽の数は1段階目よりも多くなっている。
さらに、図10(e)に示すように可動役物46が元の位置に戻った後、3段階目の演出として図10(f)に示すように可動役物46が出現して表示装置41に白色の羽が舞う表示がなされる。このとき舞う羽の数は2段階目よりも多くなっている。そして、実行態様が「4段階 白羽→白羽→白羽→白羽」の場合は、図10(g)に示すように可動役物46が元の位置に戻った後、4段階目の演出として図10(h)に示すように可動役物46が出現して表示装置41に白色の羽が舞う表示がなされる。このとき舞う羽の数は3段階目よりも多くなっている。これにより役物予告演出態様が終了し、図10(i)に示すように可動役物46が元の位置に戻るとともに、報知手段47が信頼度に対応する青色の発光色で点灯する。
また、実行態様が「4段階 白羽→白羽→白羽→赤羽」の場合は、図10(j)に示すように可動役物46が元の位置に戻った後、4段階目の演出として図10(k)に示すように可動役物46が出現して表示装置41に赤色の羽が舞う表示がなされる。このとき舞う羽の数は3段階目よりも多くなっている。これにより役物予告演出態様が終了し、図10(l)に示すように可動役物46が元の位置に戻るとともに、報知手段47が信頼度に対応する黄色の発光色で点灯する。
また、図11には予告演出の一例として、役物予告演出態様の「4段階 白羽→白羽→白羽→白羽」が行われた後、文字予告演出態様として「こ〜い!!!(さくら柄)」が行われる例を示した。図11(a)から(h)に示すように、役物予告演出態様は上述の場合と同様に実行され、図11(i)に示すように報知手段47が役物予告演出態様の信頼度に対応する青色の発光色で点灯する。その後、図11(j)に示すように演出ボタン25の操作を促す表示がなされ、遊技者が演出ボタン25を操作(押下)すると、図11(k)に示すように背景がさくら柄で黒文字の「こ〜い!!!」の表示が表示される文字予告演出態様81がなされる。そして、図11(l)に示すように報知手段47が文字予告演出態様の信頼度に対応する緑色の発光色で点灯する。
これにより、遊技者に各予告演出の設計上の信頼度を報知することができ、遊技機毎に差の生じない信頼度の報知を行うことができる。また、雑誌等の情報源に頼らずに各予告演出の設計上の信頼度を遊技者が知ることができるので、当該遊技機を初めて遊技する遊技者に対しても効果的に予告演出を行うことができる。また、予告演出の実行中には報知手段47による報知を行わないので遊技者に予告演出による期待感を持たせることができ、予告演出の終了後には遊技者に対して実行された予告演出の信頼度を確実に報知することができる。また、予告演出毎に報知手段47での報知を行うので、予告演出それぞれの信頼度を知ることができる。なお、複数の予告演出が複合した場合の信頼度を報知するようにしても良い。また、同じ種類のリーチ状態になる場合であっても実行される予告演出の種類によっては信頼度が異なり、各予告演出の信頼度が報知されるので、例えばSPリーチよりも大当りとなる可能性の低いNリーチであっても信頼度の高い予告演出が実行された場合に遊技者に期待感を持たせることができる。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図12及び図13に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図14に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図12に示すように、まず、割込み禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次に、払出制御装置(払出基板)200のプログラムが正常に起動するのを待つため例えば4msecの時間待ちを行う(ステップS5)。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって払出制御装置200が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置200へ送ってしまい、払出制御装置200がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。その後、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし、全出力ポートをオフ(出力が無い状態)に設定する(ステップS6,S7)。また、シリアルポート((遊技用マイコン111に予め搭載されているポート)この実施例では、払出制御装置200や演出制御装置300とパラレル通信を行っているため使用しない)を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS8)。
続いて、電源装置400内の初期化スイッチがオンしているか否か判定する(ステップS9)。ここで、初期化スイッチがオフ(ステップS9;No)と判定すると、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかをチェックし(ステップS10)、正常であれば(ステップS11;Yes)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかをチェックする(ステップS12)。次に、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS13;Yes)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出し(ステップS14)、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムを比較して(ステップS15)、一致するかを判定する(ステップS16)。そして、一致する場合(ステップS16;Yes)は、図13のステップS17へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、初期化スイッチがオン(ステップS9;Yes)と判定された場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップS11;NoもしくはステップS13;No)、チェックサムが正常でない(ステップS16;No)と判定された場合は、図13のステップS24へ移行して初期化の処理を行う。
図13のステップS17では全ての停電検査領域をクリアし、チェックサム領域をクリアして(ステップS18)、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS19)。次に、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS20)。ここで、高確率でない(ステップS20;No)と判定した場合は、ステップS21,S22をスキップしてステップS23へ移行する。
また、ステップS20で高確率である(ステップS20;Yes)と判定した場合は、高確率報知フラグ領域にON情報をセーブし(ステップS21)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のON(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS22)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する電源復旧時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理(ステップS23)を行ってステップS29へ進む。
一方、ステップS9、S11、S13、S16からステップS24へジャンプした場合には、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアし(ステップS24)、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアして(ステップS25)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS26)。そして、RWMクリアに関する外部情報を出力する期間の時間値を設定し(ステップS27)、電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信して(ステップS28)、ステップS29へ進む。ステップS29では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS29のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS30)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。それから、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当たりを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS31)、割込みを許可する(ステップS32)。本実施例で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS33)を行う。なお、本実施形態においては、特に限定されるわけではないが、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数(大当り乱数)を使用して生成するように構成されている。つまり、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。
上記ステップS33の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(ステップS34)、停電監視信号がONであるかの判定を行う(ステップS35)。停電監視信号がONでない場合(ステップS35;No)は、初期値乱数更新処理(ステップS33)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS33)の前に割り込みを許可する(ステップS32)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS33での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
また、停電監視信号がONである場合(ステップS35;Yes)は、ステップS34で設定したチェック回数分停電監視信号のON状態が継続しているかを判定する(ステップS36)。そして、チェック回数分停電監視信号のON状態が継続していない場合(ステップS36;No)は、停電監視信号がONであるかの判定(ステップS35;Yes)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のON状態が継続している場合(ステップS36;Yes)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS37)、全出力ポートにOFFデータを出力する処理(ステップS38)を行う。
その後、停電復旧検査領域1に停電復旧検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS39)、停電復旧検査領域2に停電復旧検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS40)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS41)、チェックサムをセーブする処理(ステップS42)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS43)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電復旧検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図14に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111Aにおいてタイマ割込みが発生すると、図14のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS51)を行う。なお、本実施例において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS52)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS53)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置300や払出制御装置200等に出力するコマンド送信処理(ステップS54)、乱数更新処理1(ステップS55)、乱数更新処理2(ステップS56)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a…35n、カウントスイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS58)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS59)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS60)、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁石不正監視処理(ステップS61)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS62)を行う。続いて、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS63)を行い、ステップS51で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS64)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS65)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS58)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図15に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細については後述する。
次に、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)を行う。このカウントスイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ38aのカウント数を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマを更新(−1)して、当該ゲーム処理タイマがすでにタイムアップしているか又は更新によりタイムアップしたか否かをチェックして(ステップA3)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップした(ステップA4;Yes)と判定すると、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップA5)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA6)を行う。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップA7)を行った後、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。なお、特図普段処理(ステップA9)の詳細については後述する。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。この大当り終了処理では、特別結果の種類に基づき特別遊技状態の終了後の遊技状態として確変状態とするか否か及び時短状態とするか否かが設定される。すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後の遊技状態を、当該特別遊技状態の発生の契機となった特別結果の種類により設定する遊技状態設定手段をなす。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA16)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA17)を行う。そして、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA18)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行う。一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない(ステップA4;No)と判定すると、処理をステップA16に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理の詳細について説明する。図16に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112)を行う。なお、ステップA112における特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA117における特図始動口スイッチ共通処理とともに後述する。
次に、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、即ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かをチェックして、普通電動役物が作動中である(ステップA113;Yes)と判定すると、処理をステップA116に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA113にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA113;No)と判定すると、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックして(ステップA114)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する処理(ステップA115)を行う。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかが判定される。
ステップA115にて、不正入賞数が不正判定個数以上でない(ステップA115;No)と判定すると、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA116)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA117)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA115にて、不正入賞数が不正判定個数以上であると判定された場合は(ステップA115;Yes)、始動口スイッチ監視処理を終了する。即ち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、A117)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図17に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に入力があるか否かをチェックして(ステップA201)、監視対象の始動口スイッチに入力がない(ステップA202;No)と判定すると、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、ステップA202にて、監視対象の始動口スイッチに入力がある(ステップA202;Yes)と判定すると、当該監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、当該監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA204)。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)への入賞の回数に関する情報が遊技機10の外部の管理装置に対して出力された回数(始動口信号出力回数)を更新(+1)し、出力回数がオーバーフローするか否かをチェックして(ステップA205)、出力回数がオーバーフローしない(ステップA206;No)と判定すると、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA207)、処理をステップA208に移行する。一方、ステップA206にて、出力回数がオーバーフローすると判定された場合は(ステップA206;Yes)、処理をステップA208に移行する。
そして、ステップA208にて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満か否かをチェックして(ステップA208)、特図保留数が上限値未満か否かを判定する処理(ステップA209)を行う。
ステップA209にて、特図保留数が上限値未満である(ステップA209;Yes)と判定すると、更新対象の特図保留数(例えば、特図1保留数等)を更新(+1)する処理(ステップA214)を行う。そして、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)の飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備した後(ステップA215)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備して(ステップA216)、コマンド設定処理(ステップA217)を行う。続けて、特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出する処理(ステップA218)を行い、大当り乱数をRWMの大当り乱数セーブ領域にセーブする(ステップA219)。
次に、当該監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA220)、RWMの大当り図柄乱数セーブ領域にセーブする(ステップA221)。さらに、対応する変動パターン乱数1から3を抽出してRWMの各乱数のセーブ領域にセーブする(ステップA222、A223、A224)。そして、特図保留情報判定処理(ステップA225)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。ここで、遊技制御装置100(RAM111C)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
一方、ステップA209にて、特図保留数が上限値未満でない(ステップA209;No)と判定すると、ステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力であるか否かをチェックして(ステップA210)、始動口1スイッチ36aの入力である(ステップA211;Yes)と判定すると、飾り特図保留数コマンド(オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA212)、コマンド設定処理(ステップA213)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、ステップA211にて、始動口1スイッチ36aの入力でないと判定された場合(ステップA211;No)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA225)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図18に示すように、まず、先読み演出を実行してよい条件を満たしているかチェック(ステップA231)を行い、満たしていない場合(ステップA232;No)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、満たしている場合(ステップA232;Yes)は、以下の先読み演出に関する処理を行う。
ここで、先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合とは、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの入力である場合である。また、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力である場合は、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中でない場合、即ち、時短状態中でない場合であり、大当り(特別遊技状態)中でもない場合である。
先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合(ステップA232;Yes)に行われる先読み演出に関する処理では、まず、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA233)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA234;Yes)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA235)、大当り図柄乱数をチェックし、対応する入賞情報ポインタを取得する処理(ステップA236)を行う。その後、大当り情報テーブルのアドレステーブルを設定する処理(ステップA237)を行って、入賞情報ポインタに対応する大当り情報テーブルを取得して設定する処理(ステップA238)を行い、設定した情報テーブルから図柄情報を取得する処理(ステップA240)を行う。一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA234;No)は、はずれ情報テーブルを設定し(ステップA239)、設定した情報テーブルから図柄情報を取得する処理(ステップA240)を行う。
設定した情報テーブルから図柄情報を取得する処理(ステップA240)を行った後、取得した図柄情報を図柄情報(作業用)領域にセーブする(ステップA241)。そして、設定した情報テーブルから始動口入賞演出図柄コマンドを取得し(ステップA242)、当該始動口入賞演出図柄コマンドをRWMの入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(ステップA243)。
次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグを準備した後(ステップA244)、対象の始動口入賞演出コマンド設定テーブルを準備する(ステップA245)。そして、当該監視対象の始動口に関して設定された特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA246)を行う。続けて、特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA247)を行った後、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA248)を行う。なお、ステップA246における特図情報設定処理、ステップA247における後半変動パターン設定処理、ステップA248における変動パターン設定処理の各々は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
そして、設定された変動パターンの前半変動番号に対応する始動口入賞演出コマンド(MODE)を算出して準備する(ステップA249)とともに、後半変動番号の値を始動口入賞演出コマンド(ACTION)として準備し(ステップA250)、コマンド設定処理(ステップA251)を行う。続けて、入賞演出図柄コマンド領域から始動口入賞演出図柄コマンドをロードして準備し(ステップA252)、コマンド設定処理(ステップA253)を行って、特図保留情報判定処理を終了する。すなわち、ステップA249、A250にて始動口入賞演出コマンドが準備され、ステップA252にて始動口入賞演出図柄コマンドが準備されることで、始動記憶に対応した結果関連情報の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば特別結果となるか否か等を判定)事前結果判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。図19に示すように、特図普段処理では、先ず、第2特図保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA301)。そして、第2特図保留数が0である(ステップA302;Yes)と判定すると、第1始動記憶数(第1特図保留数)が0であるか否かをチェックする(ステップA303)。そして、第1特図保留数が0である(ステップA304;Yes)と判定すると、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックして(ステップA305)、客待ちデモを開始していない、即ち、開始済みでない(ステップA306;No)と判定すると、客待ちデモフラグを客待ちデモ中に設定する処理(ステップA307)を行う。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA308)、コマンド設定処理(ステップA309)を行う。一方、ステップA305にて、既に客待ちデモが開始されている(ステップA306;Yes)と判定すると、既に客待ちデモフラグは客待ちデモ中に設定(ステップA307)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA308)され、コマンド設定処理(ステップA309)も実行されているため、これらの処理を行わずに特図普段処理移行設定処理1(ステップA310)を行い、特図普段処理を終了する。特図普段処理移行設定処理1(ステップA310)では、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行う。
一方、ステップA302にて、第2特図保留数が0でない(ステップA302;No)と判定すると、特図2変動開始処理(ステップA311)を行い、特図変動中処理移行設定処理(特図2)(ステップA312)を行う。特図2変動開始処理(ステップA311)では、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かの判定や、停止図柄、変動パターンの設定を行う。ここで設定された情報は、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動パターンコマンド、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン(停止結果態様)情報に対応する飾り特図コマンド、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示に係る飾り特図2保留数コマンド(飾り特図保留数コマンド)として後に演出制御装置300に送信される。
また、特図変動中処理移行設定処理(特図2)(ステップA312)では、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第2特図の変動中に係る試験信号、特図2表示器52における第2特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図2表示器52の変動中に係るフラグ、特図2表示器52の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA304にて、第1特図保留数が0でない(ステップA304;No)と判定すると、特図1変動開始処理(ステップA313)を行い、特図変動中処理移行設定処理(特図1)(ステップA314)を行う。特図1変動開始処理(ステップA313)では、特図2変動開始処理(ステップA311)と同様に、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かの判定や、停止図柄、変動パターンの設定を行う。ここで設定された情報は、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動パターンコマンド、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン(停止結果態様)情報に対応する飾り特図コマンド、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示に係る飾り特図1保留数コマンド(飾り特図保留数コマンド)として後に演出制御装置300に送信される。
また、特図変動中処理移行設定処理(特図1)(ステップA314)では、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第1特図の変動中に係る試験信号、特図1表示器51における第1特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図1表示器51の変動中に係るフラグ、特図1表示器51の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
このように、ステップA301とステップA302における第2特図保留数のチェックを、ステップA303とステップA304における第1特図保留数のチェックよりも先に行うことで、第2特図保留数が0でない場合には、特図2変動開始処理(ステップA311)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
また、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された乱数を当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの開始時に判定する判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、第1始動入賞口(始動入賞口36)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームを実行し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第2変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果に基づき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
次に、演出制御装置300での制御について説明する。上述したように演出制御装置300は、主制御用マイコン(1stCPU)311と、該主制御用マイコン311の制御下で映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312とを備えている。
〔1stメイン処理〕
主制御用マイコン(1stCPU)311では、図20に示す1stメイン処理を行う。この1stメイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、割込みを禁止し(ステップB11)、RAMを0クリアして(ステップB12)、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップB13)を行う。次に、RAMの初期値を設定し(ステップB14)、乱数を初期化する乱数初期化処理(ステップB15)を行い、各種割込みのタイマを起動して(ステップB16)、割込みを許可する(ステップB17)。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB18)、演出ボタン25の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップB19)を行う。その後、遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)を行う。この遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述するシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
次に、表示装置41や装飾装置、演出装置等のテストを行うためのテストモードに関する処理であるテストモード処理(ステップB21)を行う。このテストモード処理(ステップB21)によりテストモードとなった場合は、以降の遊技に関する処理は行わない。ただし、テストモードにおいて表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等を行う場合は、これらを制御するための処理において制御を行う。なお、テストモードは遊技機の電源を遮断することで終了するようになっている。
そして、遊技の演出の制御に関する1stシーン制御処理(ステップB22)を行う。この1stシーン制御処理(ステップB22)の詳細については後述する。次に、遊技機でエラーが発生した場合に遊技制御装置100から送信されるエラー報知コマンドに基づき、対応する報知を行う遊技機エラー監視処理(ステップB23)を行う。なお、対応する報知を行うための表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等は、これらを制御するための処理において制御を行う。
その後、映像制御用マイコン(2ndCPU)312に出力するコマンドを編集する演出コマンド編集処理(ステップB24)を行い、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップB25)を行う。次に、盤装飾装置42(報知手段47を含む)、枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップB26)、盤演出装置44(可動役物46を含む)、枠演出装置45のモータやソレノイドの制御を行うモータ/SOL制御処理(ステップB27)を行う。そして、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB28)を行って、WDTをクリアする処理(ステップB18)に戻る。
〔1stシーン制御処理〕
図21には、図20に示した1stメイン処理における1stシーン制御処理(ステップB22)を示した。この1stシーン制御処理では、まず、テストモード中であるかを判定し(ステップB61)、テストモード中である場合(ステップB61;Yes)は、1stシーン制御処理を終了する。また、テストモード中でない場合(ステップB61;No)は、シーン変更コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB62)。
シーン変更コマンドは、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される遊技に関する各種のコマンドである。このシーン変更コマンドを受信した場合(ステップB62;Yes)は、更新する遊技状態(現在の遊技状態)を取得し(ステップB63)、有効なコマンドであるかを判定する(ステップB64)。有効なコマンドであるかの判定(ステップB64)では、受信したシーン変更コマンドが取得した現在の遊技状態に対して有効なものであるかを判定する。そして、有効なコマンドである場合(ステップB64;Yes)は、受信コマンドをセーブし(ステップB65)、演出リクエストフラグをセットして(ステップB66)、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB67)を行う。
一方、シーン変更コマンドを受信していない場合(ステップB62;No)や、有効なコマンドでなかった場合(ステップB64;No)は、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB67)を行う。この場合、直近の有効であったコマンドの識別子による分岐を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB67)では、受信したコマンドに基づき実行する処理を選択する。電源投入コマンドを受信した場合は電源投入時に必要な処理を行う電源投入処理(ステップB68)を行う。また、停電復旧コマンドを受信した場合は停電復旧時に必要な処理を行う停電復旧(客待ち以外)処理(ステップB69)を行う。また、客待ちデモコマンドを受信した場合は客待ちデモの表示に関する処理等を行う客待ち処理(ステップB70)を行う。
また、変動パターンコマンドを受信した場合は飾り特図変動表示ゲームの実行に関する処理等を行う変動中処理(ステップB71)を行う。この変動中処理(ステップB71)では、飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定を行う。この飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定では、例えば、遊技制御装置100から送信された変動パターンコマンドに含まれる情報(大当りか否か、モード情報、変動パターン情報など)に基づき演出(変動パターンや変動時間など)の設定を行う。また、特図変動表示ゲームの変動時間が終了した場合には、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示の停止や停止表示時間の設定等を行う。
また、ファンファーレコマンドを受信した場合は特別遊技状態の開始に関する処理であるファンファーレ処理(ステップB72)を行う。また、大入開放n回目コマンドを受信した場合はラウンド遊技に関する処理であるラウンド中処理(ステップB73)を行う。また、インターバルコマンドを受信した場合はラウンド間のインターバルに関する処理であるインターバル処理(ステップB74)を行う。また、エンディングコマンドを受信した場合は特別遊技状態の終了に関する処理であるエンディング処理(ステップB75)を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB67)により選択された上述の各処理を行った後、即座に映像に反映されないコマンドに基づく処理を行う。この処理として、まず、特図変動表示ゲームの停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンドに基づく処理を行う図柄コマンド受信処理(ステップB76)を行い、始動記憶の増減に関する情報を含む保留数コマンド(特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド)に基づく処理を行う保留数コマンド受信処理(ステップB77)を行う。
さらに、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果等を当該特図変動表示ゲームの実行前に事前に判定する先読み処理の結果を含む先読みコマンド(始動口入賞演出コマンド、入賞演出図柄コマンド)に基づく処理を行う先読みコマンド受信処理(ステップB78)を行う。その後、確率状態に関する情報を含む確率情報コマンドに基づく処理を行う確率情報コマンド受信処理(ステップB79)を行う。
〔変動中処理〕
図22には、図21に示す1stシーン制御処理における変動中処理(ステップB71)を示した。この変動中処理では、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定する(ステップB91)。演出リクエストフラグは、有効なコマンドを受信した場合に設定されるフラグであって、このフラグがある場合は受信したコマンドに基づく処理を行う。
この演出リクエストフラグがある場合(ステップB91;Yes)は、演出ボタン25の入力に関する情報であるPB情報をクリアし(ステップB92)、可動体リクエストセット処理(ステップB93)を行う。次に、飾り特図変動表示ゲームの実行態様を設定するための変動パターン情報設定処理(ステップB94)を行い、乱数シード初期化処理(ステップB95)を行って、設定された変動パターンに対応するシーンシーケンステーブルを設定する処理(ステップB96)を行う。シーンシーケンステーブルは、飾り特図変動表示ゲームにおける変動表示の開始や停止、演出用キャラクタの表示等の各種表示、予告演出における可動役物46の動作や表示等の実行タイミングや時間を管理するテーブルである。シーンシーケンステーブルには、実行内容と時間とが定義された複数のシーンの実行順序が設定されており、このシーンシーケンステーブルに従い順次シーンを実行することで飾り特図変動表示ゲームが実行される。
そして、時短状態とする期間などを演出制御装置300で管理するための変動回数管理処理(ステップB97)を行い、飾り特図変動表示ゲームの変動時間を設定する変動時間設定処理(ステップB98)を行って、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB99)変動中処理を終了する。
一方、演出リクエストフラグがない場合(ステップB91;No)は、更新タイマの値が0であるかを判定する(ステップB100)。この場合、更新タイマはシーンシーケンステーブルに従い管理されるシーンの実行時間を計時しており、この更新タイマの値が0であるとは、実行されていたシーンが終了したことを示す。この更新タイマの値が0でない場合(ステップB100;No)は、変動中処理を終了する。また、この更新タイマの値が0である場合(ステップB100;Yes)は、次シーンデータの設定(ステップB101)を行う。これにより、新たなシーンが開始されるとともに更新タイマにシーンに応じた所定の値が設定される。その後、予告演出の実行に関する設定を行う予告情報設定処理(ステップB102)を行い、変動中処理を終了する。
〔変動パターン情報設定処理〕
図23には、図22に示す変動中処理における変動パターン情報設定処理(ステップB94)を示した。この変動パターン情報設定処理では、まず、特図変動表示ゲームの停止図柄情報を取得し(ステップB111)、始動記憶に関する情報である保留情報をセーブする(ステップB112)。次に、遊技状態(確率状態や普通変動入賞装置37の動作状態等を含む)を取得し(ステップB113)、始動記憶領域に記憶されている演出情報を取得する(ステップB114)。演出情報とは先読み情報に基づく連続的な演出(連続予告演出)である先読み演出を実行する際に、当該連続的な演出の対象となる始動記憶について設定される情報である。
その後、飾り特図変動表示ゲームの停止図柄を設定し(ステップB115)、遊技状態と演出情報に基づきコマンドに対応する変動パターンを決定する(ステップB116)。遊技状態と演出情報に基づきコマンドに対応する変動パターンを決定する処理(ステップB116)では、遊技制御装置100での乱数の判定結果に関する情報を含むコマンドに従い、飾り特図変動表示ゲームの変動パターンの設定の他、設定した変動パターンに応じた予告演出の設定も行う。予告演出の設定では、変動パターンと結果及び各予告演出の信頼度に従い、予告演出の実行の有無や実行する予告演出の種類の選択が行われる。すなわち図6から図9に示したような予め定められた選択率で選択を行うことで、予め設定された信頼度となるように予告演出が選択される。よって、演出制御装置300が、変動表示ゲームに関する示唆を行う予告演出を、複数の予告演出から選択する予告演出制御手段をなす。
そして、変動パターン情報に対応する可動体情報を設定し(ステップB117)、変動パターン情報に対応するその他予告情報を設定して(ステップB118)、変動パターン情報設定処理を終了する。変動パターン情報に対応する可動体情報を設定する処理(ステップB117)では、予告演出等で可動役物46を動作する変動パターンが設定された場合に、可動役物46の動作パターンなどに関する情報を含む可動体情報を設定する処理を行う。また、変動パターン情報に対応するその他予告情報を設定する処理(ステップB118)では、予告演出に関する音声の出力態様やLEDの発光態様の情報を含むその他予告情報を設定する処理を行う。そして、上述した変動中処理における設定された変動パターンに対応するシーンシーケンステーブルを設定する処理(ステップB96)では、これらの情報に基づき予告演出を実行する各シーンに可動体情報やその他予告情報を設定したシーンシーケンステーブルを設定する。これにより、特図変動表示ゲームの進行に応じて図10や図11に示したような予告演出が実行可能となる。
〔予告情報設定処理〕
図24には、図22に示す変動中処理における予告情報設定処理(ステップB102)を示した。この予告情報設定処理では、まず、可動体情報があるかをチェックし(ステップB121)、可動体情報がない場合(ステップB122;No)は、その他予告情報があるかをチェックする(ステップB125)。また、可動体情報がある場合(ステップB122;Yes)は、シーンデータに設定された可動体情報を設定し(ステップB123)、可動体情報設定フラグをセットして(ステップB124)、その他予告情報があるかをチェックする(ステップB125)。これにより当該シーンでの可動役物46の動作が設定される。
その他予告情報がない場合(ステップB126;No)は、予告終了タイミングであるかを判定する(ステップB129)。また、その他予告情報がある場合(ステップB126;Yes)は、シーンデータに設定された予告情報を設定し(ステップB127)、予告情報設定フラグをセットして(ステップB128)、予告終了タイミングであるかを判定する(ステップB129)。これにより、当該シーンでの予告演出の音声やLEDの発光態様が設定される。
予告終了タイミングでない場合(ステップB129;No)は、予告情報設定処理を終了する。また、予告終了タイミングである場合(ステップB129;Yes)は、変動パターン情報に基づき予告演出の信頼度を取得し(ステップB130)、信頼度報知フラグをセットして(ステップB131)、予告情報設定処理を終了する。これにより、予告演出の終了に合わせて報知手段47による信頼度の報知が設定される。
〔モータ/SOL制御処理〕
図25には、図20に示す1stメイン処理におけるモータ/SOL制御処理(ステップB27)を示した。このモータ/SOL制御処理では、まず、可動体情報設定フラグがあるかを判定する(ステップB141)。この可動体情報設定フラグがある場合(ステップB141;Yes)は、対応する動作パターンを設定し(ステップB142)、可動体情報設定フラグをクリアして(ステップB143)、モータ/SOL制御処理を終了する。これにより、予告情報設定処理で設定された当該シーンでの可動役物46の動作に対応した動作パターンが設定される。この動作パターンには、可動役物46の動作態様を規定する複数の動作データと各動作データによる動作時間が設定されている。
一方、可動体情報設定フラグがない場合(ステップB141;No)は、更新タイマが0であるかを判定する(ステップB144)。更新タイマは実行中の動作データの動作時間を計時するものであり、この更新タイマが0でない場合(ステップB144;No)は、モータ/SOL制御処理を終了する。また、更新タイマが0である場合(ステップB144;Yes)は、次動作データを設定して(ステップB145)、モータ/SOL制御処理を終了する。これにより、可動体情報に基づき設定された動作データに従い、可動役物46が動作することとなる。
〔サウンド制御処理〕
図26には、図20に示す1stメイン処理におけるサウンド制御処理(ステップB25)を示した。このサウンド制御処理では、まず、予告情報設定フラグがあるかを判定する(ステップB151)。この予告情報設定フラグがある場合(ステップB151;Yes)は、対応する予告パターンを設定し(ステップB152)、予告情報設定フラグをクリアして(ステップB153)、サウンド制御処理を終了する。これにより、予告情報設定処理で設定された当該シーンでの音声に対応した予告パターンが設定される。この予告パターンには、音声の出力態様を規定する複数の予告演出データと各予告演出データによる出力時間が設定されている。
一方、予告情報設定フラグがない場合(ステップB151;No)は、更新タイマが0であるかを判定する(ステップB154)。更新タイマは実行中の予告演出データの実行時間を計時するものであり、この更新タイマが0でない場合(ステップB154;No)は、サウンド制御処理を終了する。また、更新タイマが0である場合(ステップB154;Yes)は、次予告演出データを設定して(ステップB155)、サウンド制御処理を終了する。これにより、その他予告情報に基づき設定された予告演出データに従い、音声が出力されることとなる。
〔装飾制御処理〕
図27には、図20に示す1stメイン処理における装飾制御処理(ステップB26)を示した。この装飾制御処理では、まず、予告情報設定フラグがあるかを判定する(ステップB161)。この予告情報設定フラグがある場合(ステップB161;Yes)は、対応する予告パターンを設定し(ステップB167)、予告情報設定フラグをクリアして(ステップB168)、装飾制御処理を終了する。これにより、予告情報設定処理で設定された当該シーンでのLEDの発光態様に対応した予告パターンが設定される。この予告パターンには、LEDの発光態様を規定する複数の予告演出データと各予告演出データによる動作時間が設定されている。
また、予告情報設定フラグがない場合(ステップB161;No)は、信頼度報知フラグがあるかを判定する(ステップB162)。この信頼度報知フラグがない場合(ステップB162;No)は、更新タイマが0であるかを判定する(ステップB165)。更新タイマは実行中の予告演出データの実行時間を計時するものであり、この更新タイマが0でない場合(ステップB165;No)は、装飾制御処理を終了する。また、更新タイマが0である場合(ステップB165;Yes)は、次予告演出データを設定して(ステップB166)、装飾制御処理を終了する。これにより、その他予告情報に基づき設定された予告演出データに従い、LEDが点灯することとなる。
一方、信頼度報知フラグがある場合(ステップB162;Yes)は、信頼度報知情報を設定し(ステップB163)、信頼度報知フラグをクリアして(ステップB164)、装飾制御処理を終了する。信頼度報知情報には、予告情報設定処理で取得された予告演出の信頼度に応じた報知手段47での発光色が設定されており、この処理により報知手段47による信頼度の報知が行われることとなる。すなわち、演出制御装置300が、当該遊技機における所定の遊技情報(信頼度)を報知可能な報知制御手段をなす。
以上のことから、始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づいて、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置(特図1表示器51、特図2表示器52、表示装置41)と、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、所定の乱数を抽出し変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)と、始動入賞記憶手段に始動記憶として記憶される乱数を判定する判定手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームに関する示唆を行う予告演出を、複数の予告演出から選択する予告演出制御手段(演出制御装置300)と、当該遊技機における所定の遊技情報を報知可能な報知制御手段(演出制御装置300)と、を備え、複数の予告演出の各々は、当該予告演出が実行された場合に当該予告演出が示唆する結果となる確率である信頼度が予め設定されており、予告演出制御手段は、判定手段の判定結果と信頼度とに基づき、判定手段の判定結果を示唆する予告演出を選択し、報知制御手段は、選択された予告演出の信頼度を報知可能であることとなる。
また、報知制御手段(演出制御装置300)は、予告演出制御手段(演出制御装置300)による予告演出の終了後に信頼度の報知を実行可能であることとなる。
〔第1変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機では、リーチ状態の信頼度を報知するようになっている。
図28には、リーチ状態の信頼度の報知の一例を示した。図28(a)に示すようにリーチ状態となった後、変動中の図柄(中図柄)が、移行するリーチの種類と信頼度を示す特定図柄82で仮停止する。この例では、SP3リーチであることが報知されている。なお、このとき報知手段47での発光色による報知は行われないが、行うようにしても良い。
図28(b)に示すように、各リーチについて、当該リーチとなった場合に大当りとなる確率である信頼度が予め設定されており、変動パターンを決定する際にはこの信頼度となるように変動パターンが選択される。そして、図28(c)に示すように、各リーチに対応する特定図柄では、移行するリーチの種類が文字により表示されるとともに、信頼度の高さがメータにより表示されるようになっている。すなわち、報知制御手段(演出制御装置300)はリーチ状態の信頼度を報知可能であることとなる。
このように予告演出の信頼度とは別にリーチの信頼度を報知することで、各リーチの信頼度を遊技者に報知することができる。また、同じ種類のリーチ状態になる場合であっても実行される予告演出の種類によっては信頼度が異なり、各予告演出の信頼度は報知されているので、例えば信頼度の高いSP3リーチであっても、それまでに報知された予告演出の信頼度によって期待感を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、特定図柄82により報知する信頼度として、各リーチ固有の信頼度ではなく、当該特図変動表示ゲームにおける信頼度を報知するようにしても良い。
〔第2変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第2変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機では、始動記憶についての先読み演出を行い、予告演出として当該先読み演出の信頼度を報知するようにしている。
図29には、本変形例の遊技機における先読み演出と信頼度の報知の例を示した。表示装置41には記憶されている始動記憶に対応した飾り特図始動記憶表示83が表示されるようになっている。飾り特図始動記憶表示83は、第1始動記憶と第2始動記憶とで異なる領域に表示されるようになっており、それぞれの領域に表示される飾り特図始動記憶表示83は、左端が最も古い始動記憶に対応するものであり、特図変動表示ゲームが開始されて始動記憶が消化されることに伴い、一つずつ左側へ移動するようになっている。図29では、第1始動記憶の飾り特図始動記憶表示83を示している。
図29(a)に示すように、第1始動記憶が2つある状態で新たに第1始動記憶が発生した際に、当該新たな第1始動記憶についての先読み演出として飾り特図始動記憶表示83に「?」を表示する先読み演出が開始されている。この先読み演出の開始の際には、音声(「ピュイッ!」)が出力され、飾り特図始動記憶表示83が変化する先読み演出が行われたことを遊技者に知らせるようになっている。そして、この先読み演出の開始に伴い、報知手段47において当該先読み演出により示唆される大当りとなる確率である信頼度が報知される。飾り特図始動記憶表示83に「?」を表示する先読み演出の信頼度は5%未満であり、報知手段47は通常時の発光色である白色で発光した状態のままとなる(予告信頼度報知)。
その後、図29(b)に示すように、次の特図変動表示ゲームが開始されて始動記憶が消化されることに伴い飾り特図始動記憶表示83が左側へ移動した際に、先読み演出が「?」から「CHANCE」に変化している。この先読み演出の変化の際にも音声(「ピュイッ!」)が出力され、先読み演出が変化したことを遊技者に知らせるようになっている。そして、この先読み演出の変化に伴い、報知手段47において当該先読み演出により示唆される大当りとなる確率である信頼度が報知される。飾り特図始動記憶表示83に「CHANCE」を表示する先読み演出の信頼度は5%以上10%未満であり、報知手段47は青色で点灯する(予告信頼度報知)。
さらに、図29(c)に示すように、次の特図変動表示ゲームが開始されて始動記憶が消化されることに伴い飾り特図始動記憶表示83が左側へ移動した際に、先読み演出が「CHANCE」から「熱!!」に変化している。この先読み演出の変化の際にも音声(「ピュイッ!」)が出力され、先読み演出が変化したことを遊技者に知らせるようになっている。そして、この先読み演出の変化に伴い、報知手段47において当該先読み演出により示唆される大当りとなる確率である信頼度が報知される。飾り特図始動記憶表示83に「熱!!」を表示する先読み演出の信頼度は60%以上であり、報知手段47は赤色で点灯する(予告信頼度報知)。
このような報知を行うことで、始動記憶についての予告演出についても遊技者に各予告演出の設計上の信頼度を報知することができ、遊技機毎に差の生じない信頼度の報知を行うことができる。また、雑誌等の情報源に頼らずに各予告演出の設計上の信頼度を遊技者が知ることができるので、当該遊技機を初めて遊技する遊技者に対しても効果的に予告演出を行うことができる。
〔先読みコマンド受信処理〕
このような制御を行うため演出制御装置300では、図21に示す1stシーン制御処理における先読みコマンド受信処理(ステップB78)において、図30に示す処理を行う。この先読みコマンド受信処理では、まず、先読みコマンド(始動口入賞演出コマンド、入賞演出図柄コマンド)を受信したかを判定し(ステップB171)、受信していない場合(ステップB171;No)は先読みコマンド受信処理を終了する。また、受信している場合(ステップB171;Yes)は、先読み情報を対応する保留記憶領域にセーブし(ステップB172)、当該保留が特定保留かをチェックする(ステップB173)。
特定保留とは、先読み演出の対象となる始動記憶であって、ここでは結果が大当りとなる始動記憶や特定のリーチ(SPリーチ)になる始動記憶、結果が特定のはずれ図柄となる始動記憶、結果がはずれとなる始動記憶のうち抽選により選択された始動記憶である。この特定保留でない場合(ステップB174;No)は、先読みコマンド受信処理を終了する。また、特定保留である場合(ステップB174;Yes)は、図29に示したような予告信頼度報知の実行中であるかをチェックする(ステップB175)。
予告信頼度報知の実行中でない場合(ステップB176;No)は、当該保留の保留記憶領域に予告情報を設定し(ステップB181)、先読みコマンド受信処理を終了する。この予告情報に基づき飾り特図始動記憶表示83にて行われる先読み演出が設定されることとなる。また、予告信頼度報知の実行中である場合(ステップB176;Yes)は、実行中の予告報知情報と当該保留の予告情報を取得し(ステップB177)、当該保留予告の方が実行中の予告よりも優先度が高いかを判定する(ステップB178)。
優先度は大当りとなる始動記憶が最も高く、次いで結果がはずれでSPリーチとなる始動記憶、結果が特定のはずれ図柄となる始動記憶、結果がはずれとなる始動記憶のうち抽選により選択された始動記憶の順に低くなるように設定されている。この優先度が当該保留予告の方が実行中の予告よりも低い場合(ステップB178;No)は、先読みコマンド受信処理を終了する。また、当該保留予告の方が実行中の予告よりも優先度が高い場合(ステップB178;Yes)は、設定済みの保留記憶領域の予告情報を再設定し(ステップB179)、当該保留の保留記憶領域に予告情報を設定して(ステップB180)、先読みコマンド受信処理を終了する。これにより、実行中の予告信頼度報知が対象としている先読み演出よりも優先度が高い先読み演出を実行する場合に、優先度が高い先読み演出を対象として予告信頼度報知が行なわれるようになる。
〔保留数コマンド受信処理〕
また、演出制御装置300では、図21に示す1stシーン制御処理における保留数コマンド受信処理(ステップB77)において、図31に示す処理を行う。この保留数コマンド受信処理では、まず、飾り特図保留数コマンドを確認し(ステップB191)、飾り特図保留数コマンドを受信したかを判定する(ステップB192)。そして、飾り特図保留数コマンドを受信していない場合(ステップB192;No)は、保留数コマンド受信処理を終了する。また、飾り特図保留数コマンドを受信した場合(ステップB192;Yes)は、オーバーフローコマンドであるかを判定する(ステップB193)。
そして、オーバーフローコマンドである場合(ステップB193;Yes)は、保留数コマンド受信処理を終了する。また、オーバーフローコマンドでない場合(ステップB193;No)は、飾り保留数コマンドの対象が特図1であるかを判定する(ステップB194)。
飾り保留数コマンドの対象が特図1である場合(ステップB194;Yes)、すなわち第1始動記憶の増減に基づき送信された飾り保留数コマンドである場合は、現状の特図1保留数記憶領域の値を取得し(ステップB195)、今回受信した飾り特図保留数コマンドに基づく値を取得する(ステップB196)。次に、差分を算出して特図1保留数記憶領域の値を更新し(ステップB197)、更新内容に基づき特図1保留数表示データを設定して(ステップB198)、予告情報があるかを判定する(ステップB203)。
一方、飾り保留数コマンドの対象が特図2である場合(ステップB194;No)、すなわち第2始動記憶の増減に基づき送信された飾り保留数コマンドである場合は、現状の特図2保留数記憶領域の値を取得し(ステップB199)、今回受信した飾り特図保留数コマンドに基づく値を取得する(ステップB200)。次に、差分を算出して特図2保留数記憶領域の値を更新し(ステップB201)、更新内容に基づき特図2保留数表示データを設定して(ステップB202)、予告情報があるかを判定する(ステップB203)。特図1保留数表示データや特図2保留数データには、例えば保留数の変化に伴う飾り特図始動記憶表示の切替に関する表示切替情報が含まれている。
そして、予告情報がない場合(ステップB203;No)は、保留数コマンド受信処理を終了する。また、予告情報がある場合(ステップB203;Yes)は、予告情報に基づいて設定された保留数表示データを変更設定する(ステップB204)。これにより、新たに発生した始動記憶についての先読み演出の開始や、始動記憶の減少に伴う先読み演出の変更が設定される。このとき設定される先読み演出は、事前判定手段の判定結果と各予告演出の信頼度とに基づき設定される。なお、上述の先読みコマンド受信処理において、予告の優先度が高い始動記憶が発生したことにより予告情報が設定された始動記憶が複数ある場合は、後に発生した優先度の高い予告を行う始動記憶の保留数表示データを変更設定するようにする。
その後、保留数表示データに基づき予告演出の信頼度を取得し(ステップB205)、信頼度報知フラグをセットして(ステップB206)、保留数コマンド受信処理を終了する。この場合も、上述の先読みコマンド受信処理において、予告の優先度が高い始動記憶が発生したことにより予告情報が設定された始動記憶が複数ある場合は、後に発生した優先度の高い予告を行う始動記憶の保留数表示データに基づき予告演出の信頼度を取得するようにする。
〔保留表示処理〕
また、演出制御装置300の映像制御用マイコン(2ndCPU)312では、図32に示す保留表示処理を行う。この保留表示処理では、まず、保留数表示データがあるかをチェックし(ステップB211)、保留数表示データがない場合(ステップB212;No)は、保留表示処理を終了する。また、保留数表示データがある場合(ステップB212;Yes)は、保留数変化による表示切替情報に基づいて保留表示切替を設定し(ステップB213)、保留表示設定処理を行い(ステップB214)、保留表示処理を終了する。この処理により表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示83の増減や先読み演出の変化が行われる。すなわち、演出制御装置300が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された始動記憶に関する情報を表示する始動記憶表示手段をなす。
以上のことから、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された始動記憶に関する情報を表示する始動記憶表示手段(演出制御装置300)と、始動記憶手段に始動記憶として記憶された乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが実行されるよりも前に判定する事前判定手段(遊技制御装置100)と、を備え、予告演出制御手段(演出制御装置300)は、事前判定手段の判定結果と信頼度とに基づき、事前判定手段の判定結果を示唆する予告演出を選択し、報知制御手段(演出制御装置300)は、当該予告演出の信頼度を報知可能であることとなる。
なお、先読み演出に対する信頼度の報知は、対象の始動記憶が発生して先読み演出が開始された際や、始動記憶の消化に伴う移動の際に所定時間のみ行うようにしても良いし、先読み演出が行われている期間中に継続して行うようにしても良い。また、実行中の特図変動表示ゲームにおいて行われる予告演出についての信頼度の報知を行っている場合は、対象の始動記憶が発生して先読み演出が開始された際や、始動記憶の消化に伴う移動の際に所定時間のみ行うようにして、これ以外の期間には実行中の特図変動表示ゲームにおいて行われる予告演出についての信頼度の報知を行うようにしても良い。また、実行中の特図変動表示ゲームにおいて行われる予告演出についての信頼度の報知を行っている場合には先読み演出についての信頼度の報知を行わないようにしても良いし、逆に先読み演出についての信頼度報知のみを行うようにしても良い。さらには信頼度の高い何れか一方の予告演出についての報知を行うようにしても良いし、特図変動表示ゲームについての予告演出自体を行わないようにしても良い。
また、それぞれの先読み演出の信頼度を報知するとしたが、先読み演出の変化の過程を考慮した信頼度を報知するようにしても良い。例えば、図33(a)に示すように、第1始動記憶が2つある状態で新たに第1始動記憶が発生した際に、当該新たな第1始動記憶についての先読み演出として飾り特図始動記憶表示83に「?」を表示する先読み演出が開始されている。そして、この先読み演出の開始に伴い、報知手段47において当該先読み演出により示唆される大当りとなる確率である信頼度が報知される。飾り特図始動記憶表示83に「?」を表示する先読み演出の信頼度は5%未満であり、報知手段47は通常時の発光色である白色で発光した状態のままとなる(予告信頼度報知)。
その後、図33(b)に示すように、次の特図変動表示ゲームが開始されて始動記憶が消化されることに伴い飾り特図始動記憶表示83が左側へ移動した際には、先読み演出が「?」のままとなっている。この場合にも音声(「ピュイッ!」)が出力され、先読み演出が移動したことを遊技者に知らせるようになっている。そして、この先読み演出の変化に伴い、報知手段47において報知される信頼度は、先読み演出が「?」のまま移動した場合の信頼度であり、この場合の信頼度は5%未満であるので、報知手段47は通常時の発光色である白色で発光した状態のままとなる(予告信頼度報知)。
さらに、図33(c)に示すように、次の特図変動表示ゲームが開始されて始動記憶が消化されることに伴い飾り特図始動記憶表示83が左側へ移動した際に、先読み演出が「?」から「熱!!」に変化している。この先読み演出の変化に伴い、報知手段47において当該先読み演出により示唆される信頼度は、先読み演出が「?→?→熱!!」と変化した場合の信頼度であり、この場合の信頼度は5%以上10%未満であるので、報知手段47を青色で点灯させる(予告信頼度報知)。
〔第3変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第3変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機では、特別遊技状態中に予告演出として当該特別遊技状態の終了後の遊技状態(ここでは確変状態となるか)を示唆する大当り中演出を行い、当該大当り中演出の信頼度を報知するようにしている。
〔大当り中予告選択処理〕
本変形例の遊技機では、図21に示す1stシーン制御処理におけるファンファーレ処理(ステップB72)において、図34に示す大当り中予告選択処理を行う。この大当り中予告選択処理では、特別結果の種類に基づき大当り中予告演出を選択し(ステップB221)、選択した大当り中予告演出に対応する大当り中予告演出データを設定して(ステップB222)、大当り中予告選択処理を終了する。
特別遊技状態中に確変状態となるかを示唆する大当り中予告演出には図35に示す5種類の予告演出があり、各予告演出には予め信頼度が設定されている。特別結果の種類に基づき大当り中予告演出を選択する処理(ステップB221)では、特別結果の種類と各予告演出の信頼度に基づき選択を行う。
〔大当り中予告情報設定処理〕
また、図21に示す1stシーン制御処理におけるエンディング処理(ステップB75)において、図35に示す大当り中予告情報設定処理を行う。この大当り中予告情報設定処理では、まず、大当り中予告演出終了タイミングであるかを判定し(ステップB231)、終了タイミングでない場合(ステップB231;No)は、大当り中予告情報設定処理を終了する。また、終了タイミングである場合(ステップB231;Yes)は、大当り中予告演出データに基づき予告演出の信頼度を取得し(ステップB232)、信頼度報知フラグをセットして(ステップB233)、大当り中予告情報設定処理を終了する。
この処理により、大当り中予告演出の終了に伴い報知手段47で実行された予告演出の信頼度の報知が行われるようになる。これにより、特別遊技状態の終了後の遊技状態に関する予告演出についても遊技者に各予告演出の設計上の信頼度を報知することができ、遊技機毎に差の生じない信頼度の報知を行うことができる。また、雑誌等の情報源に頼らずに各予告演出の設計上の信頼度を遊技者が知ることができるので、当該遊技機を初めて遊技する遊技者に対しても効果的に予告演出を行うことができる。
なお、大当り中予告演出により確変状態となるかを示唆するとしたが、これ以外の内容を示唆するものとしても良い。例えば、時短状態となるかや、確率状態が明確に報知されるか、演出状態(演出モード)の種類を示唆するようにしても良い。
以上のことから、特別遊技状態の終了後の遊技状態を、当該特別遊技状態の発生の契機となった特別結果の種類により設定する遊技状態設定手段(遊技制御装置100)を備え、予告演出制御手段(演出制御装置300)は、遊技状態設定手段により設定される遊技状態と信頼度とに基づき、当該特別遊技状態の終了後の遊技状態を示唆する予告演出を選択し、報知制御手段(演出制御装置300)は、当該予告演出の信頼度を報知可能であることとなる。
〔第4変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第4変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機では、所定条件の成立に基づき予め設定されている各予告演出の信頼度を変更するようになっている。本発明の遊技機は報知手段47により予告の信頼度が報知されるため、何度か同じ予告演出が行われると当該予告演出の信頼度が報知前にわかってしまい、報知の興趣が低下する虞があるが、信頼度を入れ替えるようにすることでこのような興趣の低下を防止することができる。
本変形例の各予告演出には図37に示すように通常モードの信頼度と入替モードの信頼度の2種類の信頼度が設定されており、所定条件の成立に基づき使用する信頼度を変更するようになっている。また、役物予告演出態様の信頼度だけでなく他の予告演出の信頼度も変更されるようになっている。
〔保留数コマンド受信処理〕
演出制御装置300では、図21に示す1stシーン制御処理における保留数コマンド受信処理(ステップB77)において、図38に示す処理を行う。なお、図31に示した処理と同様の処理については同じ符号を付して説明を省略する。この保留数コマンド受信処理では、受信したコマンドがオーバーフローコマンドである場合(ステップB193;Yes)に、オーバーフローカウンタを+1更新する処理を行う(ステップB241)。
その後、オーバーフローカウンタの値が所定数であるかを判定し、所定数でない場合(ステップB242;No)は、保留数コマンド受信処理を終了する。また、所定数である場合(ステップB242;Yes)は、予告信頼度入替モードを設定し(ステップB243)、予告信頼度入替モードゲーム数の初期値をセットする(ステップB244)、そして、入替後の信頼度のテーブルを設定し(ステップB245)、保留数コマンド受信処理を終了する。すなわち、所定数の第1始動記憶のオーバーフロー入賞が発生した場合に信頼度を入れ替えるようにしている。
〔変動回数管理処理〕
また、演出制御装置300では、図22に示す変動中処理における変動回数管理処理(ステップB97)において図39に示す処理を行う。この変動回数管理処理では、まず、時短状態である場合に演出制御装置300で設定される時短フラグがあるかをチェックし(ステップB251)、時短フラグがない場合(ステップB252;No)は現在のモード状態を取得する(ステップB256)。また、時短フラグがある場合(ステップB252;Yes)は、演出制御装置300で時短状態とする回数を管理するための時短変動回数を1更新し(ステップB253)、時短変動回数が0であるかを判定する(ステップB254)。
時短変動回数が0でない場合(ステップB254;No)、すなわち今回の特図変動表示ゲームで時短状態が終了しない場合は、現在のモード状態を取得する(ステップB256)。また、時短変動回数が0である場合(ステップB254;Yes)、すなわち今回の特図変動表示ゲームで時短状態が終了する場合は、時短フラグをクリアして(ステップB255)、現在のモード状態を取得する(ステップB256)。
現在のモード状態を取得する処理では、信頼度のモードの設定が通常モードであるか入替モードであるかを取得し、入替モード設定でない場合(ステップB257;No)は、変動回数管理処理を終了する。また、入替モード設定である場合(ステップB257;Yes)は、予告信頼度入替モードゲーム数を−1更新し(ステップB258)、予告信頼度入替モードゲーム数が0であるかを判定する(ステップB259)。
予告信頼度入替モードゲーム数が0でない場合(ステップB259;No)、すなわち今回の特図変動表示ゲームで入替モードが終了しない場合は、変動回数管理処理を終了する。また、予告信頼度入替モードゲーム数が0である場合(ステップB259;Yes)、すなわち今回の特図変動表示ゲームで入替モードが終了して次回の特図変動表示ゲームから通常モードに戻る場合は、モード状態を通常モードに設定し(ステップB260)、通常の信頼度設定テーブルを設定して(ステップB261)、変動回数管理処理を終了する。すなわち、入替モードで所定回数の特図変動表示ゲームを実行した場合は通常モードへ戻るようになっている。以上のことから、所定条件の成立に基づき、予め設定された信頼度を変更する信頼度変更手段(演出制御装置300)を備えることとなる。
図40から図42には、入替モードにおける予告演出の一例を示した。図40(a)に示すように第1始動記憶が上限値である状態で、さらに始動入賞口36に遊技球が入賞するオーバーフロー入賞が所定数発生すると入替モードが設定され、図40(b)に示すように入替モードとなったことが報知される。
この入替モードにおける特図変動表示ゲームでは、信頼度が図37に示すように変更されている。よって、例えば図40(c)から(e)に示すように、予告演出として通常モードでは信頼度が27.9%の「4段階 赤羽→赤羽→赤羽→赤羽」の予告演出がなされた場合でも入替モードでの信頼度は0%であり、報知手段47は通常時の発光色である白色で発光した状態のままとなる。また、図40(f)から(h)に示すように、予告演出として通常モードでは信頼度が100%の「キタ〜ッ!!!(赤文字、さくら柄)」の文字予告演出態様がなされた場合でも入替モードでの信頼度は5%未満であり、報知手段47は通常時の発光色である白色で発光した状態のままとなる。
また、図41(a)から(e)に示すように、予告演出として通常モードでは信頼度が18.4%の「4段階 白羽→白羽→白羽→赤羽」の予告演出がなされた場合でも入替モードでの信頼度は10.1%であり、報知手段47の発光色は入替モードでも黄色となる。また、図40(f)から(i)に示すように、予告演出として通常モードでは信頼度が100%の「激熱!!!(赤文字、さくら柄)」の文字予告演出態様がなされた場合でも入替モードでの信頼度は5%未満であり、報知手段47は通常時の発光色である白色で発光した状態のままとなる。このように通常モードでは信頼度が高かった予告演出が入替モードでは信頼度の低い予告演出となる。
また、図42(a)から(c)に示すように、予告演出として通常モードでは信頼度が0%の「1段階 白羽」の予告演出がなされた場合でも入替モードでの信頼度は20.5%であり、報知手段47の発光色は黄色となる。さらにその後、図42(d)から(f)に示すように、予告演出として通常モードでは信頼度が4.0%の「くるかな〜。」の文字予告演出態様がなされた場合でも入替モードでの信頼度は60%以上であり、報知手段47の発光色は赤色となる。このように通常モードでは信頼度が低かった予告演出が入替モードでは信頼度の高い予告演出となる。
このような信頼度の入替を行うことで、通常モードではなかなか見ることができない信頼度の高い予告演出が入替モードでは見ることができるようになり、遊技の興趣を高めることができる。また、通常は可動役物46が動作するほど期待度が高まるが、入替モードでは可動役物46が動作しないほど信頼度が高まり、可動役物46が動作しないことを期待するという従来にない楽しみ方をすることができる。また、結果が特別結果となる場合に、15R確変と15R通常とで出現確率が高くなる予告演出を異ならせるようにしても良い。また、オーバーフロー入賞の所定回数の発生を条件としているため、入替モードに移行させるために遊技者がオーバーフロー入賞を発生させるようになるので、遊技機の稼働率を高めることができる。
なお、入替モードへの移行条件はオーバーフロー入賞に限られず、その他の条件としても良い。また、遊技者が通常モードよりも信頼度を上げる又は下げる予告演出を選択できるようにしても良い。また、通常モードと入替モードとで、信頼度の高さの順を逆にするように変更したが、ランダムに信頼度を変更するようにしても良い。また、遊技に関するオプション的なサービスとして、すべての予告を収集した(出現させた)ことにより何らかの特典を付与するようにした場合、通常では収集(出現)することが困難な予告についても、この入替モードにおいて収集する(出現させる)ことが可能となるので、より遊技者の興趣を向上させることができる。
〔第5変形例〕
次に、上述した実施形態の遊技機の第5変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機では、特別遊技状態中に当該特別遊技状態の終了後に実行可能な予告演出の種類を決定する演出を行うようになっている。
本変形例の遊技機では、特別遊技状態中に演出ボタン25を用いた演出(PB演出)を行い、この演出の結果により特別遊技状態の終了後に実行可能な予告演出の種類を決定するようになっている。図43、図44にはこのような演出の一例を示した。図43(a)に示すように演出が開始される旨の報知が行われた後、図43(b)に示すように演出画面が表示される。
この演出は、演出ボタン25の操作タイミングが指定され、この指定された操作タイミングのすべてで操作を行ったか否かにより演出の内容が変化するようになっている。演出画面では、演出ボタン25の操作の有効期間を示す有効期間表示91がなされ、演出ボタン25の操作タイミングは、有効期間表示91における操作タイミングに対応する位置にタイミング表示92を表示することで報知されるようになっている。図43(c)に示すように、有効期間表示91では、有効期間の開始からの経過時間を示す表示が一端部(ここでは左側の端部)から他端部に向かって順次表示色を変化させることで表示され、この経過時間を示す表示がタイミング表示92の表示位置に達することで演出ボタン25の操作タイミングとなったことが報知される。
そして、図43(c)に示すように、この操作タイミングで遊技者が演出ボタン25を操作すると、特別遊技状態の終了後に実行可能な予告演出の種類が報知される(ここでは役物予告演出態様)。その後のラウンドでも図44(a)から(e)に示すように同様の演出が行われ、特別遊技状態の終了後に実行可能な予告演出の種類が報知される(ここでは文字予告演出態様)。その後、図44(f)に示すように特別遊技状態のエンディングにおいて、特別遊技状態の終了後に実行可能な予告演出の種類が報知され、当該予告演出が頻発する状態となることが報知される。ここでは、役物予告演出態様と文字予告演出態様が実行可能であることが報知されている。なお、特別遊技状態中の演出において遊技者が指定したタイミングで演出ボタン25を操作しなかった場合は、予告演出が実行されない状態となる。
さらに、図45に示すように、特別遊技状態のエンディングにおいて、記憶されている始動記憶に基づく特図変動表示ゲームにおいて実行される予告演出を報知する先行予告が行われる。図45(a)に示すように、各ラウンドにおける演出の結果により実行可能となった予告演出が、図45(b)に示すようにエンディングにおいて報知される。
そして、図45(c)から(g)に示すように、エンディングにおいて各始動記憶に基づく特図変動表示ゲームにおいて実行される予告演出を報知する先行予告が行われる。なお、ここでは第2始動記憶を第1始動記憶に優先せず、記憶された順に消化する遊技機の場合の例を示した。この先行予告では、図45(c)に示すように、先行予告の対象となる始動記憶を示す表示である指定表示93が表示され、図45(d)に示すように指定表示93で指定された始動記憶に基づく特図変動表示ゲームにおいて実行される予告演出が実行される。このとき報知手段47による報知も行われる。当該始動記憶についての予告演出が終了した後、図45(e)に示すように指定表示93が次の始動記憶に移動し、指定表示93により指定された始動記憶についての予告演出及び信頼度の報知が行われる。その後、図45(f)、(g)に示すように順次各始動記憶についての予告演出が行われ、特別遊技状態が終了する。
このような先行予告を行うことで、遊技者に特別遊技状態の終了後に実行される各予告演出の信頼度をまとめて報知することができ、遊技者が信頼度を把握することができる。また、特別遊技状態中の興趣を高めることができる。
〔獲得予告演出設定処理〕
以上のような制御を行うために、演出制御装置300では、図21に示す1stシーン制御処理におけるラウンド中処理(ステップB73)において、図46に示す獲得予告演出設定処理を行う。この獲得予告演出設定処理では、まず、演出ボタン25の操作の有効期間が終了したかを判定し(ステップB271)、終了していない場合(ステップB271;No)は、獲得予告演出設定処理を終了する。また、終了した場合(ステップB271;Yes)は、各操作タイミングでの操作があったかを判定する(ステップB272)。
各操作タイミングでの操作がなかった場合(ステップB272;No)は、獲得予告演出設定処理を終了する。また、各操作タイミングでの操作があった場合(ステップB272;Yes)は、獲得予告演出を設定し(ステップB273)、既得予告演出として記憶して(ステップB274)、獲得予告演出設定処理を終了する。すなわち、各操作タイミングで操作を行った場合に、特別遊技状態の終了後に実行可能な予告演出として獲得する獲得予告演出が選択され、既得予告演出として記憶されることとなる。
〔先行予告処理〕
また、図21に示す1stシーン制御処理におけるエンディング処理(ステップB75)において、図47に示す先行予告処理を行う。この先行予告処理では、まず、対象の始動記憶として最先の始動記憶を設定し(ステップB281)、先読み情報を取得する(ステップB282)。そして、予告演出を行うかを判定し(ステップB283)、予告演出を行わない場合(ステップB283;No)は、全始動記憶の先行予告が終了したかを判定する(ステップB288)。
また、予告演出を行う場合(ステップB283;Yes)は、先読み情報と既得予告演出から実行される予告演出を選択し(ステップB284)、選択された予告演出を表示する(ステップB285)。次に、選択された予告演出に基づき予告演出の信頼度を取得し(ステップB286)、信頼度報知フラグをセットして(ステップB287)、全始動記憶の先行予告が終了したかを判定する(ステップB288)。
全始動記憶の先行予告が終了した場合(ステップB288;Yes)は、先行予告処理を終了する。全始動記憶の先行予告が終了していない場合(ステップB288;No)は、対象の始動記憶として次の始動記憶を設定し(ステップB289)、先読み情報を取得する処理(ステップB282)に戻る。この処理により、図45に示したように先行予告が行われ、報知手段47による信頼度の報知も行われるようになる。
以上のことから、事前予告演出制御手段(演出制御装置300)は、特別遊技状態中に事前判定手段(遊技制御装置100)の判定結果を示唆する予告演出を始動記憶毎に実行可能であり、報知制御手段(演出制御装置300)は、予告演出の実行毎に信頼度を報知可能であることとなる。
なお、指定された操作タイミングでの操作の難易度により実行可能となる予告演出の種類を異ならせるようにしても良い。また、特別遊技状態を実行する契機となった特別結果の種類により選択可能な予告演出の種類を限定するようにしても良い。また、複数回の演出が行われる場合に、指定された操作タイミングでの操作に失敗した演出があった場合は、以降の演出を行わないようにしても良いし、失敗にかかわらず予定されている複数回の演出を行うようにしても良い。
また、演出の開始時に当該演出において指定された操作タイミングでの操作に成功した場合に実行可能となる予告演出の種類を報知し、遊技者が当該予告演出を実行可能とするか否かを選択できるようにしても良い。このようにすれば遊技者の好みに合わせた予告演出を行うことができる。また高確率状態となる場合は通常確率状態ではなかなか出現しない予告演出が実行される可能性が高まるので、遊技者が見たい予告演出を選択することで遊技の興趣を向上することができる。
また、複数回の演出のうち、指定された操作タイミングでの操作に成功した回数により先行予告において報知する始動記憶数を変化させるようにしても良い。また、エンディング中において始動記憶と同数の操作タイミングが設定された演出を行い、操作に成功した回数と同数の始動記憶について先行予告を行うようにしても良い。また、先行予告の例においては第2始動記憶を第1始動記憶に優先せず、記憶された順に消化する遊技機の場合の例を示したが、第2始動記憶を第1始動記憶に優先する遊技機の場合は、第2始動記憶についてのみ先行予告を行うようにする。また、先行予告をエンディング中に行うとしたが、特別遊技状態中であればいつでも良い。
以上のような遊技機10は、始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づいて、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示する変動表示装置(特図1表示器51、特図2表示器52、表示装置41)と、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機であって、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき、所定の乱数を抽出し変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)と、始動入賞記憶手段に始動記憶として記憶される乱数を判定する判定手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームに関する示唆を行う予告演出を、複数の予告演出から選択する予告演出制御手段(演出制御装置300)と、当該遊技機における所定の遊技情報を報知可能な報知制御手段(演出制御装置300)と、を備え、複数の予告演出の各々は、当該予告演出が実行された場合に当該予告演出が示唆する結果となる確率である信頼度が予め設定されており、予告演出制御手段は、判定手段の判定結果と信頼度とに基づき、判定手段の判定結果を示唆する予告演出を選択し、報知制御手段は、選択された予告演出の信頼度を報知可能である。
したがって、選択された予告演出の信頼度を報知可能であるので、遊技者に各予告演出の設計上の信頼度を報知することができ、遊技機毎に差の生じない信頼度の報知を行うことができる。また、雑誌等の情報源に頼らずに各予告演出の設計上の信頼度を遊技者が知ることができるので、当該遊技機を初めて遊技する遊技者に対しても効果的に予告演出を行うことができる。
また、報知制御手段(演出制御装置300)は、予告演出制御手段(演出制御装置300)による予告演出の終了後に信頼度の報知を実行可能である。
したがって、予告演出の実行中には報知制御手段による報知を行わないので遊技者に予告演出による期待感を持たせることができ、予告演出の終了後には遊技者に対して実行された予告演出の信頼度を確実に報知することができる。
また、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された始動記憶に関する情報を表示する始動記憶表示手段(演出制御装置300)と、始動記憶手段に始動記憶として記憶された乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが実行されるよりも前に判定する事前判定手段(遊技制御装置100)と、を備え、予告演出制御手段(演出制御装置300)は、事前判定手段の判定結果と信頼度とに基づき、事前判定手段の判定結果を示唆する予告演出を選択し、報知制御手段(演出制御装置300)は、当該予告演出の信頼度を報知可能である。
したがって、始動記憶についての予告演出についても遊技者に各予告演出の設計上の信頼度を報知することができ、遊技機毎に差の生じない信頼度の報知を行うことができる。また、雑誌等の情報源に頼らずに各予告演出の設計上の信頼度を遊技者が知ることができるので、当該遊技機を初めて遊技する遊技者に対しても効果的に予告演出を行うことができる。
また、特別遊技状態の終了後の遊技状態を、当該特別遊技状態の発生の契機となった特別結果の種類により設定する遊技状態設定手段(遊技制御装置100)を備え、予告演出制御手段(演出制御装置300)は、遊技状態設定手段により設定される遊技状態と信頼度とに基づき、当該特別遊技状態の終了後の遊技状態を示唆する予告演出を選択し、報知制御手段(演出制御装置300)は、当該予告演出の信頼度を報知可能である。
ここで、特別遊技状態の終了後の遊技状態とは、特別結果となる確率の状態や、確率状態の報知の状態、始動入賞口への入賞の容易さの状態、演出の状態などである。
したがって、特別遊技状態の終了後の遊技状態に関する予告演出についても遊技者に各予告演出の設計上の信頼度を報知することができ、遊技機毎に差の生じない信頼度の報知を行うことができる。また、雑誌等の情報源に頼らずに各予告演出の設計上の信頼度を遊技者が知ることができるので、当該遊技機を初めて遊技する遊技者に対しても効果的に予告演出を行うことができる。
また、事前予告演出制御手段(演出制御装置300)は、特別遊技状態中に事前判定手段(遊技制御装置100)の判定結果を示唆する予告演出を始動記憶毎に実行可能であり、報知制御手段(演出制御装置300)は、予告演出の実行毎に信頼度を報知可能である。
したがって、遊技者に特別遊技状態の終了後に実行される各予告演出の信頼度をまとめて報知することができ、遊技者が信頼度を把握することができる。また、特別遊技状態中の興趣を高めることができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、各変形例の構成を組み合わせて適用することも可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 遊技機
36 始動入賞口(始動入賞領域)
37 普通変動入賞装置(始動入賞領域)
41 表示装置(変動表示装置)
51 特図1表示器(変動表示装置)
52 特図2表示器(変動表示装置)
100 遊技制御装置(始動入賞記憶手段、判定手段、遊技状態設定手段)
300 演出制御装置(予告演出制御手段、報知制御手段、始動記憶表示手段、事前判定手段)

Claims (3)

  1. 始動条件の成立に基づいて、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行し、前記変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生する遊技機において、
    前記始動条件の成立に基づき、所定の乱数を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された前記乱数を判定する判定手段と、
    前記変動表示ゲームに関する示唆を行う予告演出を、複数の予告演出から選択する予告演出制御手段と、
    当該遊技機における所定の遊技情報を報知可能な報知制御手段と、を備え、
    前記複数の予告演出は、段階的に演出表示が変化するステップアップ予告と、当該ステップアップ予告とは異なる他の予告とを含み、
    前記複数の予告演出の各々は、当該予告演出が実行された場合に当該予告演出が示唆する結果となる確率として信頼度が予め設定されており、
    前記予告演出制御手段は、前記判定手段の判定結果と前記信頼度とに基づき、前記判定手段の判定結果を示唆する前記予告演出を選択し、
    前記報知制御手段は、選択された前記予告演出毎に前記信頼度を報知可能であり、前記予告演出制御手段により前記ステップアップ予告及び前記他の予告が選択された場合に、前記ステップアップ予告の信頼度を段階的に変化する演出表示に対応して報知可能であるとともに、前記ステップアップ予告に関連付けて行われる前記他の予告の信頼度を当該他の予告の演出に対応して報知可能であることを特徴とする遊技機。
  2. 前記報知制御手段は、前記予告演出制御手段による前記予告演出の終了後に前記信頼度の報知を実行可能であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記予告演出は、表示装置での演出表示と可動役物の動作とを組み合わせた複合的な演出態様であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
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