JP6039994B2 - 構真柱の鉛直精度管理方法 - Google Patents
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Description
この場合、例えば、地中に杭穴を掘削して、この杭穴に鉄筋かごを挿入して杭コンクリートを打設するとともに、杭コンクリートに構真柱を建て込んで、構真柱の下段部を杭に一体化させる。その後、地面を掘削しながら、地下階を下方に向かって順に構築すると同時に、構真柱の上端部に地上階の鉄骨を接続して、地上階を上方に向かって順に構築する。
これにより、地下階の工事と地上階の工事とを同時進行できるので、工期を短縮できる。
第1に、CFT構真柱のような筒状の構真柱について、構真柱内部の下端にターゲットを設置し、構真柱の直上に設置した鉛直器によりターゲットを視準する(例えば特許文献1参照)。
第2に、構真柱の外面に位置決め管を設け、この位置決め管に浮きを設ける。この浮きの位置決め管内における位置を超音波センサで検出して、構真柱の鉛直方向の精度を計測する(特許文献2参照)。
第3に、構真柱の外面に管体を設け、この管体内に重錘を垂らすとともに、管体の下端にターゲットおよびテレビカメラを設置する。そして、テレビカメラにて、ターゲットと重錘とのずれ量を計測する(特許文献3参照)。
また、構真柱の傾きは、1/1000以内とすることが要請されているが、第2および第3の方法では、重錘や浮きに揺れが生じるため、1/500程度の傾きしか計測できなかった。よって、例えば40m以上の長い構真柱については、鉛直精度を十分に管理できない、という問題があった。
また、レーザ照射装置を利用して構真柱の鉛直精度を測定したので、従来のような重錘や浮きを使用する場合に比べて、ポイントの揺れが小さくなり、測定精度を向上できるから、全長が40m以上の長い構真柱についても、鉛直精度を高精度で管理できる。
そこで、この発明によれば、ターゲット板の近傍に光源を設けたので、ターゲット板が明るくなるので、ターゲット板を確実に視認できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る構真柱の鉛直精度管理方法が適用された構真柱の側面図である。図2は、図1のA−A断面図であり、図3は、図1のB−B断面図である。
構真柱1は、断面矩形環状であり、逆打ち工法に用いられるものであり、地盤に掘削した杭穴2に挿入されている。杭穴2の上部には、スタンドパイプ3が打ち込まれており、杭穴2の底部には、図示しない鉄筋かごが配置され、さらにコンクリートが打設されて場所打ち杭4となっている。構真柱1の下端は、この場所打ち杭4に挿入された状態である。
鉛直精度管理システム10は、地上に設けられてヤットコ12を介して構真柱1の上端部を支持する構真柱架台11と、地上に設けられて構真柱1の上端の位置を測定する三次元測定装置13と、構真柱1の外側に設けられて柱芯に沿って延びる筒状の測定管14と、この測定管14の内部の下端側に設けられたターゲット板15と、地上に設けられた測定架台16と、この測定架台16の測定管14の直上の位置に設けられたレーザ照射装置としてのレーザ鉛直器17と、レーザ鉛直器17に取り付けられた撮像装置であるCCDカメラ18と、構真柱1の上部外周面に設けられた傾斜計19と、構真柱1の下部外周面に設けられた4台の水中ジャッキ20と、を備える。
三次元測定装置13は、トランシット、レベル、あるいはトータルステーションなどであり、基準点の位置に基づいて、構真柱1の上端の三次元空間上の位置を測定するものである。
測定管14は、円筒形状であり、例えば亜鉛めっき鋼管(白ガス管)、角パイプ、丸パイプなどが用いられる。
ターゲット板15は、例えばアクリル板であり、測定管の下端面を塞ぐように設けられている。ターゲット板15の上面には、X方向およびY方向を示す直線が描かれている。これら直線同士の交点は、ターゲット板15上の中心点151であり、構真柱1の柱芯から所定寸法dだけ離れている。
また、ターゲット板15の下面には、光源としての電池式のバックライト152が設けられている。
CCDカメラ18は、図示しないモニタに接続されており、レーザ鉛直器17のレーザ光の照射方向を撮像して、モニタに表示する。
水中ジャッキ20は、伸縮可能であり、構真柱1の外面と杭穴2の内壁面との間に設置される。この水中ジャッキ20を伸縮させることにより、構真柱1の下部の杭穴2の内壁面からの距離を調整して、構真柱1の傾きを調整できる。
さらに、この測定管14の先端側にターゲット板15を取り付けて、構真柱の柱芯からターゲットの中心点151までの距離が所定寸法dとなるように調整する。
例えば、ポイント153がターゲット板15上でX軸のプラス方向に位置している場合、構真柱1の柱芯は、X軸のプラス方向に傾いている(つまり、構真柱の柱脚がX軸のマイナス方向に傾いている)ことになる。
この際、必要に応じて、地上において三次元測定装置13により構真柱1の上端部の位置を測定して、構真柱1全体の位置や姿勢の調整を行う。
その後、水中ジャッキ20などで構真柱1の位置を保持する。
(1)ターゲット板15上のレーザ光によるポイント153を視準して、構真柱1のずれを計測し、この計測したずれに基づいて、構真柱1の建入れを修正する。よって、プレキャストコンクリート造や断面十字形状(クロスH)などの筒状ではない構真柱についても、鉛直精度を管理できる。
また、レーザ鉛直器17を利用して構真柱1の鉛直精度を測定したので、従来のような重錘や浮きを使用する場合に比べて、ポイントの揺れが小さくなり、測定精度を向上できるから、全長が40m以上の長い構真柱についても、鉛直精度を高精度で管理できる。
(4)測定管14を構真柱1の全長に近い長さにすれば、構真柱1全体の鉛直度を計測することができ、構真柱1の鉛直精度をより向上できる。
例えば、本実施形態では、地上にて構真柱1を組み立てたが(地組)、これに限らず、杭穴内で構真柱を組み立ててもよく、結果的に組み立てた構真柱の柱芯に略平行に測定管を固定できればよい。
2…杭穴
3…スタンドパイプ
4…場所打ち杭
10…鉛直精度管理システム
11…構真柱架台
12…ヤットコ
13…三次元測定装置
14…測定管
15…ターゲット板
16…測定架台
17…レーザ鉛直器(レーザ照射装置)
18…CCDカメラ
19…傾斜計
20…水中ジャッキ
151…中心点
152…バックライト(光源)
153…ポイント
Claims (3)
- 地盤に掘削した杭穴に構真柱を建て込む際に、レーザ照射装置を用いて当該構真柱の鉛直精度を管理する鉛直精度管理方法であって、
地上にて、構真柱の上部外周面に傾斜計を設けるとともに、当該構真柱の外側に当該構真柱の柱芯に略平行となるように測定管を設けて、さらに、当該測定管の先端側にターゲット板を設ける工程と、
前記構真柱を前記測定管とともに前記杭穴に挿入し、地上に設けた構真柱架台により前記構真柱の上端を支持する工程と、
前記傾斜計により前記構真柱の傾斜を測定して、当該測定結果に基づいて、前記構真柱の建て込み直後の傾きを、前記レーザ照射装置のレーザ光が前記ターゲット板上に照射されるように修正する工程と、
地上にて前記測定管の直上に前記レーザ照射装置を設けて、当該レーザ照射装置により前記測定管を通して鉛直下方にレーザ光を照射する工程と、
前記ターゲット板上のレーザ光によるポイントを視準して、当該構真柱のずれを計測し、当該計測したずれに基づいて、前記構真柱の建入れを修正する工程と、を備えることを特徴とする構真柱の鉛直精度管理方法。 - 地盤に掘削した杭穴に構真柱を建て込む際に、光学式の鉛直器を用いて当該構真柱の鉛直精度を管理する鉛直精度管理方法であって、
地上にて、構真柱の上部外周面に傾斜計を設けるとともに、当該構真柱の外側に当該構真柱の柱芯に略平行となるように測定管を設けて、さらに、当該測定管の先端側にターゲット板を設ける工程と、
前記構真柱を前記測定管とともに前記杭穴に挿入し、地上に設けた構真柱架台により前記構真柱の上端を支持する工程と、
前記傾斜計により前記構真柱の傾斜を測定して、当該測定結果に基づいて、前記構真柱の建て込み直後の傾きを、前記光学式の鉛直器を介して前記ターゲット板が視認可能なように修正する工程と、
地上にて、前記測定管の直上に前記光学式の鉛直器を鉛直方向下方に向けて設ける工程と、
前記鉛直器を通して前記ターゲット板を視準して、当該構真柱のずれを計測し、当該計測したずれに基づいて、前記構真柱の建入れを修正する工程と、を備えることを特徴とする構真柱の鉛直精度管理方法。 - 前記構真柱架台により前記構真柱の上端を支持する工程では、前記構真柱架台により前記構真柱の上端を支持した状態で、地上に設置された三次元測定装置により前記構真柱の上端部を測定し、当該測定結果に基づいて前記構真柱架台を操作して、前記構真柱を所定の位置に納めておくことを特徴とする請求項1または2に記載の構真柱の鉛直精度管理方法。
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