JP6039117B1 - 処理装置及びコリメータ - Google Patents
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Abstract
【課題】所定の角度の範囲内で傾斜した方向に放出された粒子を通過させる処理装置を提供する。【解決手段】一つの実施形態の処理装置は、発生源配置部と、第1の物体配置部と、第1のコリメータとを備える。前記発生源配置部に、粒子を放出することが可能な粒子発生源が配置される。前記第1の物体配置部に第1の物体が配置される。前記第1のコリメータは、前記発生源配置部と前記第1の物体配置部との間に配置され、複数の第1の壁と、複数の第2の壁と、を有し、前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁によって、前記発生源配置部から前記第1の物体配置部へ向かう第1の方向に延びる複数の第1の貫通孔を形成し、前記複数の第2の壁にそれぞれ少なくとも一つの第1の通路が設けられる。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、処理装置及びコリメータに関する。
例えば半導体ウェハに金属を成膜するスパッタ装置は、成膜される金属粒子の方向を揃えるためのコリメータを有する。コリメータは、多数の貫通孔を形成する壁を有し、半導体ウェハのような、処理がされる物体に対して略垂直方向に飛ぶ粒子を通過させるとともに、斜めに飛ぶ粒子を遮断する。
コリメータを通過する粒子の方向は、所望の方向に対して所定の範囲内であれば傾斜しても良い。コリメータは、不要な粒子のみならず、このような利用可能な斜め方向の粒子をも遮断してしまう場合がある。
一つの実施の形態に係る処理装置は、発生源配置部と、第1の物体配置部と、第1のコリメータとを備える。前記発生源配置部は、粒子を放出することが可能な粒子発生源が配置されるよう構成される。前記第1の物体配置部は、前記発生源配置部から離間して配置され、前記粒子を受ける第1の物体が配置されるよう構成される。前記第1のコリメータは、前記発生源配置部と前記第1の物体配置部との間に配置され、複数の第1の壁と、複数の第2の壁と、を有し、前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁によって、前記発生源配置部から前記第1の物体配置部へ向かう第1の方向に延びる複数の第1の貫通孔を形成し、前記複数の第2の壁にそれぞれ当該第2の壁を貫通し前記第1の方向に対して傾斜する方向に延びるとともに前記粒子が通ることが可能な少なくとも一つの第1の通路が設けられる。前記第1の通路は、前記第1の方向に対して傾斜する方向に延びる第1の延通路と、前記第1の延通路と交差する方向に延びる第2の延通路と、を含む。
以下に、第1の実施の形態について、図1乃至図4を参照して説明する。なお、本明細書においては基本的に、鉛直上方を上方向、鉛直下方を下方向と定義する。また、実施形態に係る構成要素や、当該要素の説明について、複数の表現を併記することがある。当該構成要素及び説明について、記載されていない他の表現がされることは妨げられない。さらに、複数の表現が記載されない構成要素及び説明について、他の表現がされることは妨げられない。
図1は、第1の実施の形態に係るスパッタ装置1を概略的に示す断面図である。スパッタ装置1は、処理装置の一例である。スパッタ装置1は、例えば、半導体ウェハ2の表面に、金属粒子によって成膜を行う。半導体ウェハ2は、第1の物体及び物体の一例である。なお、スパッタ装置1はこれに限らず、例えば、他の対象物に成膜を行っても良い。
スパッタ装置1は、処理室11と、ターゲット12と、ステージ13と、コリメータ14とを備える。ターゲット12は、粒子発生源の一例である。コリメータ14は、第1のコリメータ及びコリメータの一例である。
図面に示されるように、本明細書において、X軸、Y軸及びZ軸が定義される。X軸とY軸とZ軸とは、互いに直交する。X軸は、処理室11の幅に沿う。Y軸は、処理室11の奥行き(長さ)に沿う。Z軸は、処理室11の高さに沿う。以下の記載は、Z軸が鉛直方向に沿うものとして説明する。なお、スパッタ装置1のZ軸が鉛直方向に対して傾斜しても良い。
処理室11は、密閉可能な箱状に形成される。処理室11は、上壁21と、底壁22と、側壁23と、排出口24と、導入口25とを有する。上壁21と底壁22とは、Z軸に沿う方向(鉛直方向)に対向するように配置される。上壁21は、所定の間隔を介して底壁22の上方に位置する。側壁23は、Z軸に沿う方向に延び、上壁21と底壁22とを接続する。
排出口24は、処理室11の内部に開口し、例えば真空ポンプに接続される。真空ポンプが排出口24から処理室11の内部の空気を吸引することで、処理室11の内部が真空状態にされ得る。
導入口25は、処理室11の内部に開口し、例えばアルゴンガスのような不活性ガスを収容するタンクに接続される。アルゴンガスが、導入口25から真空状態にされた処理室11の内部に導入され得る。
ターゲット12は、粒子の発生源として利用される、例えば円環状の金属板である。なお、ターゲット12の形状はこれに限らず、例えば円盤状に形成されても良い。ターゲット12は、処理室11の上壁21の内面21aに、例えばバッキングプレートを介して取り付けられる。バッキングプレートは、ターゲット12の冷却材及び電極として用いられる。なお、ターゲット12は、上壁21に直接取り付けられても良い。
上壁21の内面21aは、発生源配置部の一例である。内面21aは、下方に向く略平坦な面である。このような内面21aに、バッキングプレートを介して、ターゲット12が配置される。発生源配置部は、独立の部材又は部品に限らず、ある部材又は部品上の特定の位置であって良い。発生源配置部は、上記バッキングプレートであっても良い。
ターゲット12は、下面12aを有する。下面12aは、下方に向く略平坦な面である。ターゲット12に電圧が印加されると、処理室11の内部に導入されたアルゴンガスがイオン化し、プラズマが発生する。アルゴンイオンがターゲット12に衝突することで、例えばターゲット12の下面12aから、ターゲット12を構成する成膜材料の粒子Cが飛ぶ。言い換えると、ターゲット12は、粒子Cを放出することが可能である。
粒子Cは、本実施形態における粒子の一例であり、ターゲット12を構成する成膜材料の微小な粒である。粒子は、このような粒子Cよりも小さな、分子、原子、原子核、素粒子、蒸気(気化した物質)、及び電磁波(光子)のような、物質又はエネルギー線を構成する種々の粒子であっても良い。
ステージ13は、処理室11の底壁22に取り付けられる。すなわち、ステージ13は、鉛直方向にターゲット12から離間して配置される。なお、ステージ13の代わりに、底壁22が第1のステージの一例として用いられても良い。ステージ13は、載置面13aを有する。ステージ13の載置面13aは、半導体ウェハ2を支持する。半導体ウェハ2は、例えば円盤状に形成される。なお、半導体ウェハ2は、他の形状に形成されても良い。
ステージ13の載置面13aは、第1の物体配置部、放出目標部、及び物体配置部の一例である。載置面13aは、上方に向く略平坦な面である。載置面13aは、上壁21の内面21aから鉛直方向に離間して配置され、内面21aと向かい合う。このような載置面13aに、半導体ウェハ2が配置される。第1の物体配置部、放出目標部、及び物体配置部は、独立の部材又は部品に限らず、ある部材又は部品上の特定の位置であって良い。
コリメータ14は、Z軸に沿う方向(鉛直方向)においてターゲット12とステージ13との間に配置される。言い換えると、コリメータ14は、Z軸に沿う方向(鉛直方向)において、上壁21の内面21aと、ステージ13の載置面13aとの間に配置される。Z軸に沿う方向及び鉛直方向は、上壁21の内面21aからステージ13の載置面13aに向かう方向であり、第1の方向の一例である。言い換えると、コリメータ14は、ターゲット12と半導体ウェハ2との間に配置される。コリメータ14は、例えば処理室11の側壁23に取り付けられる。
図2は、コリメータ14を示す斜視図である。図3は、コリメータ14を示す断面図である。図2及び図3に示すように、コリメータ14は、枠部31と、整流部32とを有する。
枠部31は、鉛直方向に延びる円筒状に形成された壁である。なお、枠部31はこれに限らず、矩形のような他の形状に形成されても良い。枠部31の断面積は、半導体ウェハ2の断面積よりも大きい。整流部32は、XY平面において、筒状の枠部31の内側に設けられる。枠部31と整流部32とは一体に作られる。
整流部32は、複数の遮蔽壁35と、複数の第1の連通壁36と、複数の第2の連通壁37とを有する。遮蔽壁35は、第1の壁及び壁の一例である。第1及び第2の連通壁36,37は、第2の壁及び壁の一例である。
整流部32は、複数の遮蔽壁35、複数の第1の連通壁36、及び複数の第2の連通壁37によって、複数の貫通孔39を形成する。貫通孔39は、第1の貫通孔及び貫通孔の一例である。複数の貫通孔39は、鉛直方向に延びる六角形の孔である。言い換えると、複数の遮蔽壁35、複数の第1の連通壁36、及び複数の第2の連通壁37は、内側に貫通孔39が形成された複数の六角形の筒(ハニカム構造)を形成する。なお、貫通孔39の形状はこれに限らない。
図3に示すように、整流部32は、上端部32aと下端部32bとを有する。上端部32aは、整流部32の鉛直方向における一方の端部であり、ターゲット12及び上壁21の内面21aに向く。下端部32bは、整流部32の鉛直方向における他方の端部であり、ステージ13に支持された半導体ウェハ2及びステージ13の載置面13aに向く。
貫通孔39は、整流部32の上端部32aから下端部32bに亘って設けられる。すなわち、貫通孔39は、ターゲット12に向かって開口するとともに、ステージ13に支持された半導体ウェハ2に向かって開口する孔である。
遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37は、鉛直方向に延びる略矩形(四角形)の板である。すなわち、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37は、同一方向に延びる。
第1の連通壁36に、複数の第1の連通孔41がそれぞれ設けられる。第1の連通孔41は、第1の通路及び通路の一例であり、開口とも称され得る。第1の連通孔41は、例えば平行四辺形状の孔であり、鉛直方向及び水平方向に並べられる。本明細書における水平方向は、Z軸に対して直交する、XY平面上の方向である。なお、第1の連通孔41の形状及び配置はこれに限らない。
第1の連通孔41の鉛直方向における長さは、第1の連通孔41の水平方向における長さよりも長い。水平方向は、第1の方向と直交する方向、及び貫通孔が延びる方向と直交する方向、の一例である。すなわち、第1の連通孔41は、鉛直方向に延びる縦穴である。
第1の連通孔41は、当該第1の連通孔41が設けられた第1の連通壁36によって隔てられる、二つの貫通孔39を接続する。言い換えると、第1の連通孔41は、第1の連通壁36を貫通し、一つの貫通孔39と、隣接する他の貫通孔39とに開口する。
第2の連通壁37に、複数の第2の連通孔42がそれぞれ設けられる。第2の連通孔42は、第2の通路及び通路の一例である。第2の連通孔42は、例えば平行四辺形状の孔であり、鉛直方向及び水平方向に並べられる。なお、第2の連通孔42の形状及び配置はこれに限らない。
第2の連通孔42の鉛直方向における長さは、第2の連通孔42の水平方向における長さよりも長い。すなわち、第2の連通孔42は、鉛直方向に延びる縦穴である。
第2の連通孔42は、当該第2の連通孔42が設けられた第2の連通壁37によって隔てられる、二つの貫通孔39を接続する。言い換えると、第2の連通孔42は、第2の連通壁37を貫通し、一つの貫通孔39と、隣接する他の貫通孔39とに開口する。
第2の連通孔42は、第1の連通孔41よりも大きい。第2の連通壁37における複数の第2の連通孔42の密度は、第1の連通壁36における複数の第1の連通孔41の密度よりも大きい。複数の第2の連通孔42の密度は、第2の連通壁37の大きさに対する複数の第2の連通孔42の大きさである。第2の連通壁37における複数の第2の連通孔42の密度が、第1の連通壁36における複数の第1の連通孔41の密度よりも大きければ、第2の連通孔42の大きさが第1の連通孔の大きさと同じかより小さくても良い。
遮蔽壁35は、上端部35aと下端部35bとを有する。第1の連通壁36は、上端部36aと下端部36bとを有する。第2の連通壁37は、上端部37aと下端部37bとを有する。
上端部35a,36a,37aは、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37の鉛直方向における一方の端部であり、ターゲット12及び上壁21の内面21aに向く。上端部35a,36a,37aは、貫通孔が延びる方向における一方の端部の一例である。上端部35a,36a,37aは、整流部32の上端部32aを形成する。
整流部32の上端部32aは、ターゲット12及び上壁21の内面21aに対して曲面状に凹む。言い換えると、整流部32の上端部32aは、ターゲット12及び上壁21の内面21aから離れるように湾曲する。なお、上端部32aはこれに限らず、例えば、上端部32aの中央部分のみがターゲット12及び上壁21の内面21aに対して凹んで形成されても良い。
下端部35b,36b,37bは、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37の鉛直方向における他方の端部であり、ステージ13に支持された半導体ウェハ2及びステージ13の載置面13aに向く。下端部35b,36b,37bは、整流部32の下端部32bを形成する。
整流部32の下端部32bは、ステージ13に支持された半導体ウェハ2及びステージ13の載置面13aに向かって曲面状に突出する。なお、下端部32bはこれに限らず、例えば、下端部32bの中央部分のみがステージ13の載置面13aに向かって突出しても良い。
整流部32の上端部32aと下端部32bとは、略同一の曲面形状を有する。このため、鉛直方向における遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37の長さは、略同一である。なお、位置によって鉛直方向における遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37の長さが異なっても良い。
図4は、ターゲット12及びコリメータ14を概略的に示す断面図である。図2及び図4に示すように、整流部32は、第1の部分51と、第2の部分52とを有する。第1の部分は、第1の部分と、ターゲットから外れた領域との一例である。第2の部分52は、第2の部分と、ターゲットと向き合う領域との一例である。第1及び第2の部分51,52は、位置、範囲、及び領域とも称され得る。
図4の一点鎖線で示すように、第1の部分51は、ターゲット12から外れた位置に向く部分である。言い換えると、第1の部分51は、鉛直方向において上壁21に対向する部分である。このため、本実施形態における第1の部分51は、例えば円環状のターゲット12の内側の部分に対応する、円形の部分となる。
図4の一点鎖線で示すように、第2の部分52は、鉛直方向においてターゲット12に向く部分である。言い換えると、第2の部分52は、鉛直方向においてターゲット12に重ねられ、ターゲット12の下方に位置する部分である。このため、本実施形態における第2の部分52は、ターゲット12の形状に対応した円環状の部分となり、水平方向において第1の部分51の外側に位置する。
ターゲット12の下面12aから粒子Cが飛ぶ方向は、コサイン則(ランベルトの余弦則)に従って分布する。すなわち、下面12aのある一点から飛ぶ粒子Cは、下面12aの法線方向(鉛直方向)に最も多く飛ぶ。このため、鉛直方向は、発生源配置部に配置された粒子発生源が少なくとも一つの粒子を放出する方向、の一例である。法線方向に対して角度θで傾斜する(斜めに交差する)方向に飛ぶ粒子の数は、法線方向に飛ぶ粒子の数の余弦(cosθ)に大よそ比例する。
以下の説明において、ターゲット12から鉛直方向に放出された粒子Cを鉛直成分、ターゲット12から鉛直方向に対して傾斜する方向に放出された粒子Cを斜め成分と称することがある。鉛直成分が第1の部分51に向かう量に対する斜め成分が第1の部分51に向かう量の割合は、鉛直成分が第2の部分52に向かう量に対する斜め成分が第2の部分52に向かう量の割合よりも大きい。言い換えると、第1の部分51には、第2の部分52よりも斜め成分が飛来しやすい。
第1の部分51は、複数の遮蔽壁35によって形成されている。言い換えると、第1の部分51において、遮蔽壁35が、第1及び第2の連通壁36,37よりも多く配置される。すなわち、第1の部分51における遮蔽壁35の数は、第1の部分51における第1の連通壁36の数と第2の連通壁37の数との合計よりも多い。なお、第1の部分51に、遮蔽壁35に加えて、第1及び第2の連通壁36,37が設けられても良い。
第2の部分52は、複数の第1及び第2の連通壁36,37によって形成されている。言い換えると、第2の部分52において、第1及び第2の連通壁36,37が、遮蔽壁35よりも多く配置される。すなわち、第2の部分52における第1の連通壁36の数と第2の連通壁37の数との合計は、第2の部分52における遮蔽壁35の数よりも多い。なお、第2の部分52に、第1及び第2の連通壁36,37に加えて、遮蔽壁35が設けられても良い。また、第2の部分52は、第1の連通壁36及び第2の連通壁37のいずれか一方のみによって形成されても良い。
第1の部分51が遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37のいずれか一種類のみによって形成される場合、第2の部分52は、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37の他の一種類を含む。すなわち、第1の部分51と第2の部分52とにおける、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37の構成比は異なる。
第2の部分52の、例えば外周側の部分に、他の場所よりも粒子Cの鉛直成分が飛来しやすい場所が存在する。当該第2の部分52の外周側の部分において、第2の連通壁37は、第1の連通壁36よりも多く配置される。なお、鉛直成分が飛来しやすい場所はこれに限らず、種々の条件によって変わる。
以上のように、整流部32において、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37が、上壁21の内面21aに配置されたターゲット12の形状に対して所定の分布で配置される。すなわち、整流部32における遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37の位置は、ターゲット12の形状に対応して設定される。言い換えると、コリメータ14の壁(遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37)に設けられた通路(第1及び第2の連通孔41,42)に、疎密の分布が設定される。
なお、第1の部分51と第2の部分52とは、上述の位置に限らない。鉛直成分が第1の部分51に向かう量に対する斜め成分が第1の部分51に向かう量の割合が、鉛直成分が第2の部分52に向かう量に対する斜め成分が第2の部分52に向かう量の割合よりも大きければ、第1及び第2の部分51,52は他の位置にあっても良い。すなわち、第1及び第2の部分51,52は、コリメータ14の各位置における鉛直成分と斜め成分との量に基づき設定される。
また、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37の分布は、上述のものに限らない。例えば、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37の分布は、例えば、ターゲット12の形状、コリメータ14の位置、印加される電圧のような種々の要素に基づいても設定され得る。
上記のようなコリメータ14は、例えば、3Dプリンタによって積層造形される。これにより、第1及び第2の連通孔41,42が設けられた第1及び第2の連通壁36,37が容易に形成され得る。なお、コリメータ14はこれに限らず、他の方法で作られても良い。コリメータ14は、例えば、金属によって作られるが、他の材料によって作られても良い。
図4に示すように、ターゲット12の下面12aから、粒子Cが飛ぶ。鉛直方向に飛ぶ粒子Cは、コリメータ14の貫通孔39を通過して、ステージ13に支持された半導体ウェハ2に向かって飛ぶ。なお、鉛直方向に飛ぶ粒子Cは、例えば、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37の上端部35a,36a,37aに付着することもある。
一方、鉛直方向に対して傾斜した方向(傾斜方向)に飛ぶ粒子Cも存在する。傾斜方向と鉛直方向との間の角度が所定の範囲よりも大きい粒子Cは、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37に付着する。すなわち、コリメータ14は、傾斜方向と鉛直方向との間の角度が所定の範囲外である粒子Cを遮断する。
傾斜方向と鉛直方向との間の角度が所定の範囲内である粒子Cは、コリメータ14の貫通孔39を通過して、ステージ13に支持された半導体ウェハ2に向かって飛ぶ。このような傾斜方向に飛ぶ粒子Cは、第1の連通壁36の第1の連通孔41、又は第2の連通壁37の第2の連通孔42を通過することが可能である。なお、傾斜方向と鉛直方向との間の角度が所定の範囲内である粒子Cも、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37に付着することがある。
コリメータ14の貫通孔39を通過した粒子Cは、半導体ウェハ2に付着及び堆積することで、半導体ウェハ2に成膜される。言い換えると、半導体ウェハ2は、ターゲット12が放出した粒子Cを受ける。貫通孔39を通過した粒子Cの向き(方向)は、鉛直方向に対して所定の範囲内で揃う。このように、コリメータ14の形状によって、半導体ウェハ2に成膜される粒子Cの方向が制御される。
第1の実施の形態に係るスパッタ装置1において、コリメータ14が、遮蔽壁35と、第1及び第2の連通孔41,42がそれぞれ設けられた第1及び第2の連通壁36,37とによって、鉛直方向に延びる貫通孔39を形成する。これにより、鉛直方向に対して傾斜した方向(傾斜方向)にターゲット12から飛ばされた粒子Cが、第1及び第2の連通壁36,37の第1及び第2の連通孔41,42を通過することができる。このように、スパッタ装置1のコリメータ14は、鉛直方向に対して所定の角度の範囲内で傾斜した方向にターゲット12から放出された粒子Cを通過させ、鉛直方向に対して所定の角度の範囲よりも大きく傾斜した方向にターゲット12から放出された粒子Cを遮断することができる。これにより、スパッタ装置1は、傾斜方向に飛ぶ粒子Cを用いて成膜をすることができ、スパッタリングの効率が向上する。鉛直方向に対する傾斜角度が所定の範囲外の粒子Cは遮蔽壁35と第1及び第2の連通壁36,37とによって遮断されるため、成膜される粒子Cの方向は鉛直方向に対して所定の範囲内に制御され得る。
鉛直方向において、ターゲット12に向く位置に第1及び第2の連通壁36,37が遮蔽壁35よりも多く配置される。粒子Cはターゲット12からコサイン則に従って飛ぶため、鉛直方向においてターゲット12に向く位置では、鉛直方向に対して所定の範囲内で傾斜する方向に飛ぶ粒子Cの割合が多い。第1及び第2の連通壁36,37が当該位置により多く配置されることで、鉛直方向に対して所定の範囲内で傾斜する方向に飛ぶ粒子Cが第1及び第2の連通孔41,42を通過しやすい。従って、鉛直方向に対して所定の範囲内で傾斜する方向に飛ぶ粒子Cを用いて成膜することができ、スパッタリングの効率が向上する。
一方、鉛直方向において、ターゲット12から外れた位置に向く位置に遮蔽壁35が第1及び第2の連通壁36,37よりも多く配置される。鉛直方向においてターゲット12から外れた位置に向く位置では、鉛直方向に対して所定の範囲よりも外れて傾斜する方向に飛ぶ粒子Cの割合が多い。遮蔽壁35が当該位置により多く配置されることで、鉛直方向に対して所定の範囲よりも大きく傾斜する方向に飛ぶ粒子Cが遮断されやすくなり、成膜される粒子Cの方向がより確実に制御され得る。
傾斜方向に飛ぶ粒子C(斜め成分)が飛来する割合が大きい第1の部分51において、遮蔽壁35が第1及び第2の連通壁36,37よりも多く配置される。粒子Cはターゲット12からコサイン則に従って飛ぶため、傾斜方向に飛ぶ粒子Cが飛来する割合が多い第1の部分51では、鉛直方向に対して所定の範囲よりも大きく傾斜する方向に飛ぶ粒子Cが飛来する割合も多い。遮蔽壁35が第1の部分51により多く配置されることで、鉛直方向に対して所定の範囲よりも大きく傾斜する方向に飛ぶ粒子Cが遮断されやすくなり、成膜される粒子Cの方向がより確実に制御され得る。また、全体的に均一なスパッタリングが出来る。
鉛直方向に飛ぶ粒子Cが飛来する割合が大きい第2の部分52において、第1及び第2の連通壁36,37が遮蔽壁35よりも多く配置される。粒子Cはターゲット12からコサイン則に従って飛ぶため、鉛直方向に飛ぶ粒子Cが飛来する割合が多い第2の部分52では、鉛直方向に対して所定の範囲内で傾斜する方向に飛ぶ粒子Cが飛来する割合も多い。第1及び第2の連通壁36,37が第2の部分52により多く配置されることで、鉛直方向に対して所定の範囲内で傾斜する方向に飛ぶ粒子Cが第1及び第2の連通孔41,42を通過しやすい。従って、鉛直方向に対して所定の範囲内で傾斜する方向に飛ぶ粒子Cを用いて成膜することができ、スパッタリングの効率が向上する。
遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37は、ターゲット12の形状に対して所定の分布で配置される。これにより、鉛直方向に対して所定の範囲内で傾斜する方向に飛ぶ粒子Cを用いて成膜することができ、スパッタリングの効率が向上する。さらに、鉛直方向に対して所定の範囲よりも大きく傾斜する方向に飛ぶ粒子Cが遮断されやすくなり、成膜される粒子Cの方向がより確実に制御され得る。
第2の連通壁37は、第1の連通壁36よりも第2の連通孔42の密度が大きい。すなわち、第2の連通壁37は、第1の連通壁36よりも傾斜方向に飛ぶ粒子Cを通過させやすい。これにより、粒子Cが飛ぶ方向の分布により対応した第1及び第2の連通壁36,37の配置が可能となり、鉛直方向に対して所定の範囲内で傾斜する方向に飛ぶ粒子Cを、より効率的に用いて成膜することが可能である。
遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37の上壁21の内面21aに向く上端部35a,36a,37aは、内面21aに対して凹む整流部32の上端部32aを形成する。これにより、ターゲット12の中央部分から、鉛直方向に対して所定の範囲内で傾斜する方向に飛ぶ粒子Cが、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37に遮断され難くなる。従って、鉛直方向に対して所定の範囲内で傾斜する方向に飛ぶ粒子Cを、より効率的に用いて成膜することが可能である。
遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37の下端部35b,36b,37bは、ステージ13の載置面13aに向かって突出する整流部32の下端部32bを形成する。これにより、ターゲット12の端部分から、鉛直方向に対して所定の範囲より大きい角度で傾斜する方向に飛ぶ粒子Cが、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37により確実に遮断される。従って、成膜される粒子Cの方向がより確実に制御され得る。
第1及び第2の連通孔41,42の鉛直方向における長さは、第1及び第2の連通孔41,42の水平方向における長さよりも長い。これにより、鉛直方向に対して所定の範囲内で傾斜する方向に飛ぶ粒子Cが、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37に遮断され難くなる。従って、鉛直方向に対して所定の範囲内で傾斜する方向に飛ぶ粒子Cを、より効率的に用いて成膜することが可能である。
以下に、第2の実施の形態について、図5を参照して説明する。なお、以下の複数の実施形態の説明において、既に説明された構成要素と同様の機能を持つ構成要素は、当該既述の構成要素と同じ符号が付され、さらに説明が省略される場合がある。また、同じ符号が付された複数の構成要素は、全ての機能及び性質が共通するとは限らず、各実施形態に応じた異なる機能及び性質を有していても良い。
図5は、第2の実施の形態に係るコリメータ14の一部を概略的に示す断面図である。図5に示すように、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37は、上端部35a,36a,37aから下端部35b,36b,37bに向かうに従って厚くなる。言い換えると、貫通孔39の断面積は、整流部32の上端部32aから下端部32bに向かうに従って縮小する。
ターゲット12から飛ぶ粒子Cは、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37に付着及び堆積することがある。粒子Cは、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37の表面に膜61を形成する。
膜61が形成されると、コリメータ14は、膜61を除去するために洗浄されることがある。例えば、コリメータ14は、膜61を溶かす洗浄液に浸される。これにより、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37の表面から膜61が除去される。
コリメータ14が洗浄液に浸される時間は、例えば、膜61の最も厚い部分の厚さに応じて設定される。一方、洗浄液は、コリメータ14を溶かすことがある。このため、膜61の厚さが均一であるほど、コリメータ14が溶けることが抑制され、コリメータ14の耐用回数は増加する。
第2の実施形態のスパッタ装置1において、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37は、上端部35a,36a,37aから下端部35b,36b,37bに向かうに従って厚くなる。これにより、ターゲット12から飛ぶ粒子Cが遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37の表面により均等に付着しやすくなる。すなわち、膜61の厚さがより均等になる。言い換えると、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37の上端部35a,36a,37aにのみ膜61が形成されることが抑制される。従って、コリメータ14に付着した粒子Cの膜61を洗浄する際にコリメータ14が溶けることが抑制され、コリメータ14の耐用回数がより多くなる。
さらに、ターゲット12から飛ぶ粒子Cが遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37の表面により均等に付着しやすいため、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37が、これらの表面に付着する粒子Cをより確かに保持できる。これにより、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37の表面に付着した粒子Cが、例えば半導体ウェハ2に落下することが抑制される。
以下に、第3の実施の形態について、図6を参照して説明する。図6は、第3の実施の形態に係るコリメータ14の一部を概略的に示す断面図である。図6に示すように、第1及び第2の連通孔41,42は、鉛直方向に対して傾斜する方向に延びる。第1及び第2の連通孔41,42が延びる方向は、鉛直方向に対して所定の範囲内の角度で傾斜する。なお、第1の連通孔41が延びる方向と、第2の連通孔42が延びる方向とが異なっても良い。
上述のように、ターゲット12から飛ぶ粒子Cは、鉛直方向に対して傾斜する方向に飛ぶことがある。粒子Cが飛ぶ方向と、第1及び第2の連通孔41,42が延びる方向とが近いほど、第1及び第2の連通孔41,42は粒子Cを通過させやすい。
第3の実施形態のスパッタ装置1において、第1及び第2の連通孔41,42は、鉛直方向に対して傾斜する方向に延びる。第1及び第2の連通孔41,42が延びる方向により近い方向に飛ぶ粒子Cは、第1及び第2の連通孔41,42を通過しやすい。これにより、成膜される粒子Cの方向がより確実に制御され得る。
図7は、第3の実施形態のコリメータ14の第1の変形例の一部を、概略的に示す断面図である。上記第3の実施形態において、第1及び第2の連通孔41,42は、鉛直方向に対して一つの角度で傾斜する方向に延びる。しかし、図7に示すように、第1及び第2の連通孔41,42は、例えば、鉛直方向に対して一つの角度で傾斜する方向に延びる孔と、鉛直方向に対して他の角度で傾斜する方向に延びる孔と、が合成された孔であっても良い。
図7の例において、第1及び第2の連通孔41,42は、当該鉛直方向に対して−45°傾斜する方向に延びる孔と、鉛直方向に対して45°傾斜する方向に延びる孔と、が合成された孔である。この場合、第1の連通壁36の、隣り合う二つの第1の連通孔41の間に位置する部分36cの断面形状は、略菱形となる。このような第1及び第2の連通孔41,42を有する第1及び第2の連通壁36,37は、隣り合う二つの貫通孔39のどちらから斜め成分の粒子Cが飛来したとしても、当該粒子Cを通過させやすい。なお、第1及び第2の連通孔41,42の形状はこれに限らない。
図8は、第3の実施形態のコリメータ14の第2の変形例の一部を、概略的に示す断面図である。図8は、第1の連通壁36及び第2の連通壁37のそれぞれの一例を示す。図8に示すように、複数の第1の連通孔41又は複数の第2の連通孔42はそれぞれ、複数の第1の傾斜孔41a,42aと、複数の第2の傾斜孔41b,42bとを含む。第1の傾斜孔41a,42aは、第1の延通路の一例である。第2の傾斜孔41b,42bは、第2の延通路の一例である。
第1の傾斜孔41a,42aはそれぞれ、鉛直方向に対して−75°傾斜する方向に延びる。第2の傾斜孔41b,42bはそれぞれ、鉛直方向に対して75°傾斜する方向に延びる。言い換えると、第2の傾斜孔41b,42bは、第1の傾斜孔41a,42aと交差する方向に延びる。第1の傾斜孔41a,42aの端部は、第2の傾斜孔41b,42bの端部に接続される。
図8の変形例における第1の傾斜孔41a,42aの端部は、第2の傾斜孔41b,42bの端部に接続される。このため、第1の傾斜孔41a,42a、及び第2の傾斜孔41b,42bが広がることが抑制され、第1の傾斜孔41a,42a、及び第2の傾斜孔41b,42bが不所望の傾斜角度の粒子Cを通過させることが抑制される。すなわち、第1の傾斜孔41a,42aは、所望の角度範囲(鉛直方向に対して−75°±α)で傾斜した粒子Cのみを通過させることができる。さらに、第2の傾斜孔41b,42bは、所望の角度範囲(鉛直方向に対して75°±α)で傾斜した粒子Cのみを通過させることができる。
図9は、第3の実施形態のコリメータ14の第3の変形例の一部を、概略的に示す断面図である。図9は、第1の連通壁36及び第2の連通壁37のそれぞれの一例を示す。図9に示すように、複数の第1の連通孔41又は複数の第2の連通孔42はそれぞれ、複数の第1の傾斜孔41a,42aと、複数の第2の傾斜孔41b,42bとを含む。
第1の傾斜孔41a,42aは、第2の傾斜孔41b,42bと交差する。第1又は第2の連通壁36,37の一方の面において、第1の傾斜孔41a,42aと第2の傾斜孔41b,42bとの間に、第1又は第2の連通壁36,37の一部が設けられる。同じく、第1又は第2の連通壁36,37の他方の面において、第1の傾斜孔41a,42aと第2の傾斜孔41b,42bとの間に、第1又は第2の連通壁36,37の一部が設けられる。
図9の変形例における第1又は第2の連通壁36,37の一方の面において、第1の傾斜孔41a,42aと第2の傾斜孔41b,42bとの間に、第1又は第2の連通壁36,37の一部が設けられる。このため、第1の傾斜孔41a,42a、及び第2の傾斜孔41b,42bが広がることが抑制され、第1の傾斜孔41a,42a、及び第2の傾斜孔41b,42bが不所望の傾斜角度の粒子Cを通過させることが抑制される。
図10は、第3の実施形態のコリメータ14の第4の変形例の一部を、概略的に示す断面図である。図10は、第1の連通壁36及び第2の連通壁37のそれぞれの一例を示す。図10に示すように、複数の第1の連通孔41又は複数の第2の連通孔42はそれぞれ、複数の第1の傾斜孔41a,42aと、複数の第2の傾斜孔41b,42bとを含む。
第1の傾斜孔41a,42aはそれぞれ、鉛直方向に対して大よそ−75°傾斜する方向に延びる。第2の傾斜孔41b,42bはそれぞれ、鉛直方向に対して大よそ75°傾斜する方向に延びる。言い換えると、第2の傾斜孔41b,42bは、第1の傾斜孔41a,42aと交差する方向に延びる。第1の傾斜孔41a,42aの端部は、第2の傾斜孔41b,42bの端部に接続される。
第1の傾斜孔41a,42aと第2の傾斜孔41b,42bとが形成された第1又は第2の連通壁36,37は、複数の第1の離間壁65と、複数の第2の離間壁66とをそれぞれ有する。
複数の第1の離間壁65は、第1又は第2の連通壁36,37の一方の面を形成する。複数の第1の離間壁65は、鉛直方向に互いに間隔を介して並べられる。複数の第1の離間壁65の間の間隔は、第1の傾斜孔41a,42aの端部、又は第2の傾斜孔41b,42bの端部を形成する。
複数の第2の離間壁66は、第1又は第2の連通壁36,37の他方の面を形成する。複数の第2の離間壁66は、鉛直方向に互いに間隔を介して並べられる。複数の第2の離間壁66の間の間隔は、第1の傾斜孔41a,42aの端部、又は第2の傾斜孔41b,42bの端部を形成する。
複数の第1の離間壁65と複数の第2の離間壁66とは、水平方向に間隔を介して離間する。このため、複数の第1の離間壁65と複数の第2の離間壁66との間に、鉛直方向に延びる隙間67が形成される。
図10の変形例における複数の第1の離間壁65は、鉛直方向に互いに間隔を介して並べられる。複数の第2の離間壁66は、鉛直方向に互いに間隔を介して並べられる。このため、第1の傾斜孔41a,42a、及び第2の傾斜孔41b,42bが広がることが抑制され、第1の傾斜孔41a,42a、及び第2の傾斜孔41b,42bが不所望の傾斜角度の粒子Cを通過させることが抑制される。
さらに、複数の第1の離間壁65と複数の第2の離間壁66との間に、鉛直方向に延びる隙間67が形成される。これにより、鉛直方向に飛ぶ粒子Cが複数の第1の離間壁65と複数の第2の離間壁66との間の隙間67を通過できる。
以下に、第4の実施の形態について、図11を参照して説明する。図11は、第4の実施の形態に係るコリメータ14の一部を概略的に示す斜視図である。図11は、第1の連通壁36及び第2の連通壁37のそれぞれの一例を示す。
図11に示すように、第1又は第2の連通孔41,42のうち幾つかは、第1又は第2の連通壁36,37の上端部36a,37aまで延びる。さらに、第1又は第2の連通孔41,42のうち幾つかは、第1又は第2の連通壁36,37の下端部36b,37bまで延びる。すなわち、第1又は第2の連通孔41,42は、孔のみならず、一方向(例えば上方向又は下方向)に開放された切欠き、及び複数方向(例えば上方向及び下方向)に開放されたスリットを含む。
第4の実施形態のスパッタ装置1において、第1又は第2の連通孔41,42のうち幾つかは、第1又は第2の連通壁36,37の上端部36a,37a又は下端部36b,37bまで延びる。これにより、傾斜方向に飛ぶ粒子Cが第1又は第2の連通孔41,42を通過しやすくなる。
以下に、第5の実施の形態について、図12を参照して説明する。図12は、第5の実施の形態に係るコリメータ14を示す平面図である。図12に示すように、第5の実施形態のコリメータ14は、複数の円壁71と、複数の接続壁72とを有する。
複数の円壁71は、枠部31と同心円状に配置される、円弧状の部分である。接続壁72は、枠部31の中心に対して放射状に延びる直線状の部分である。接続壁72は、複数の円壁71と枠部31とを接続する。
遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37が、複数の円壁71と複数の接続壁72とを形成する。すなわち、それぞれの円壁71及び接続壁72は、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37のいずれか一つによって形成される。言い換えると、コリメータ14は、遮蔽壁35によって形成された円壁71及び接続壁72と、第1の連通壁36によって形成された円壁71及び接続壁72と、第2の連通壁37によって形成された円壁71及び接続壁72とを有する。なお、円壁71及び接続壁72は、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37のいずれか一つ又は二つによってのみ形成されても良い。
第5の実施形態のスパッタ装置1において、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37は、同心円状に配置された複数の円壁71と、複数の円壁71を接続する複数の接続壁72と、を形成する。これにより、コリメータ14の貫通孔39を通過した粒子Cは、円形の半導体ウェハ2の形状に対応した同心円状に成膜される。
以下に、第6の実施の形態について、図13を参照して説明する。図13は、第6の実施の形態に係るスパッタ装置1を概略的に示す断面図である。図13に示すように、第6の実施形態のスパッタ装置1は、三つのステージ13と、三つのコリメータ14とを備える。
以下の説明において、三つのステージ13を、ステージ13A,13Bと個別に称することがある。一つのステージ13Aは、第1のステージの一例である。二つのステージ13Bは、第2の物体配置部の一例である。
さらに、以下の説明において、三つのコリメータ14を、コリメータ14A,14Bと個別に称することがある。一つのコリメータ14Aは、第1のコリメータの一例である。二つのコリメータ14Bは、第2のコリメータの一例である。
ステージ13Aの形状及び配置は、第1乃至第5の実施形態のいずれか一つのステージ13の形状及び配置と同一である。コリメータ14Aの形状及び配置は、第1乃至第5の実施形態のいずれか一つのコリメータ14の形状及び配置と同一である。
処理室11は、複数の傾斜壁81をさらに有する。傾斜壁81は、底壁22と側壁23との間に介在する。傾斜壁81は、底壁22に対して斜めに傾斜する。傾斜壁81に、ステージ13Bが取り付けられる。
ステージ13Bは、鉛直方向に対して傾斜した方向(以下、傾斜基準方向と称する)に、ターゲット12から離間して配置される。傾斜基準方向は、第1の方向に対して傾斜した方向、及び発生源配置部から第2の物体配置部へ向かう方向、の一例である。ターゲット12とステージ13Bとの間の距離は、ターゲット12とステージ13Aとの間の距離と略同一である。
ステージ13Bも、載置面13aを有する。ステージ13Bの載置面13aは、半導体ウェハ2を支持する。ステージ13Bに支持される半導体ウェハ2は、第2の物体の一例である。
ステージ13Bの載置面13aは、第2の物体配置部の一例である。ステージ13Bの載置面13aは、傾斜基準方向に向く略平坦な面である。ステージ13Bの載置面13aは、上壁21の内面21aから傾斜基準方向に離間して配置される。このようなステージ13Bの載置面13aに、半導体ウェハ2が配置される。
コリメータ14Bは、傾斜基準方向において、ターゲット12とステージ13Bとの間に配置される。コリメータ14Bの形状は、コリメータ14Aの形状と同一である。すなわち、コリメータ14Bは、コリメータ14Aと同じく、枠部31と整流部32とを有する。コリメータ14Bの整流部32は、コリメータ14Aと同じく、複数の遮蔽壁35と、複数の第1の連通壁36と、複数の第2の連通壁37とを有する。
コリメータ14Bの遮蔽壁35は、第3の壁の一例である。コリメータ14Bの第1及び第2の連通壁36,37は、第4の壁の一例である。コリメータ14Bの第1及び第2の連通孔41,42は、第2の通路の一例である。
コリメータ14Bは、コリメータ14Aと同じく、遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37によって貫通孔39を形成する。コリメータ14Bの貫通孔39は、第2の貫通孔の一例である。コリメータ14Bの貫通孔39は、傾斜基準方向に延びる。
ターゲット12の下面12aから、粒子Cが飛ぶ。鉛直方向に飛ぶ粒子Cと、鉛直方向に対して所定の範囲内で傾斜する方向に飛ぶ粒子Cとは、コリメータ14Aの貫通孔39を通過して、ステージ13Aに支持された半導体ウェハ2に向かって飛ぶ。これにより、ステージ13Aに支持された半導体ウェハ2の表面に、粒子Cが成膜される。
一方、傾斜基準方向に飛ぶ粒子Cと、傾斜基準方向に対して所定の範囲内で傾斜する方向に飛ぶ粒子Cとは、コリメータ14Bの貫通孔39を通過して、ステージ13Bに支持された半導体ウェハ2に向かって飛ぶ。これにより、ステージ13Bに支持された半導体ウェハ2の表面にも、粒子Cが成膜される。言い換えると、ステージ13Bの載置面13aに配置された半導体ウェハ2は、ターゲット12が放出した粒子Cを受ける。
第6の実施形態のスパッタ装置1は、ターゲット12から傾斜基準方向に離間したステージ13Bと、傾斜基準方向に延びる複数の貫通孔39を形成するコリメータ14Bとを備える。これにより、スパッタ装置1は、ターゲット12から傾斜基準方向に飛ぶ粒子Cを用いて成膜することができ、スパッタリングの効率がより向上する。言い換えると、スパッタ装置1は、処理室11の側壁23に向かって飛ぶ粒子Cを用いて成膜することができ、スループットが向上する。
以下に、第7の実施の形態について、図14を参照して説明する。図14は、第7の実施の形態に係るターゲット12及びコリメータ14を概略的に示す断面図である。図14に示すように、コリメータ14の枠部31に、複数の第3の連通孔91が設けられる。
第3の連通孔91は、例えば平行四辺形状の孔であり、鉛直方向及び水平方向に並べられる。なお、第3の連通孔91の形状及び配置はこれに限らない。第3の連通孔91の鉛直方向における長さは、第3の連通孔91の水平方向における長さよりも長い。すなわち、第3の連通孔91は、鉛直方向に延びる縦穴である。
第3の連通孔91は、枠部31に隣接する貫通孔39と、コリメータ14の径方向における枠部31の外部とを接続する。言い換えると、第3の連通孔91は、枠部31を貫通する。
ターゲット12の下面12aから、粒子Cが飛ぶ。傾斜方向と鉛直方向との間の角度が所定の範囲よりも大きい粒子Cは、第3の連通孔91を通過することがある。例えば、スパッタ装置1に複数の半導体ウェハ2が配置される場合、第3の連通孔91を通過した粒子Cは、コリメータ14の下方に位置する半導体ウェハ2と異なる他の半導体ウェハ2に付着することがある。
第7の実施形態のスパッタ装置1において、枠部31に第3の連通孔91が設けられる。例えば、半導体ウェハ2に、傾斜方向と鉛直方向との間の角度が所定の範囲よりも大きい粒子Cが少量付着したとしても、所望の性能を有する半導体ウェハ2が得られることがある。この場合、第3の連通孔91を通過した粒子Cを用いて成膜をすることができ、スパッタリングの効率が向上する。なお、一つの半導体ウェハ2が配置されるスパッタ装置1において、枠部31に第3の連通孔91が設けられても良い。
以下に、第8の実施の形態について、図15を参照して説明する。図15は、第8の実施の形態に係るターゲット12及びコリメータ14を概略的に示す断面図である。図15に示すように、第8の実施形態の遮蔽壁35に、第4の連通孔95が設けられる。
第4の連通孔95は、例えば、平行四辺形状の孔であり、水平方向に並べられる。なお、第4の連通孔95の形状及び配置はこれに限らない。第4の連通孔95の鉛直方向における長さは、第4の連通孔95の水平方向における長さよりも長い。すなわち、第4の連通孔95は、鉛直方向に延びる縦穴である。
第4の連通孔95は、当該第4の連通孔95が設けられた遮蔽壁35によって隔てられる、二つの貫通孔39を接続する。言い換えると、第4の連通孔95は、一つの貫通孔39と、隣接する他の貫通孔39とに開口する。
第4の連通孔95は、第1の連通孔41よりも小さい。遮蔽壁35における複数の第4の連通孔95の密度は、第1の連通壁36における複数の第1の連通孔41の密度よりも小さい。さらに、遮蔽壁35における複数の第4の連通孔95の密度は、第2の連通壁37における複数の第2の連通孔42の密度よりも小さい。
以上の第8の実施形態に示すように、第1の壁の一例である遮蔽壁35に、第4の連通孔95のような通路が設けられても良い。すなわち、貫通孔39を形成する全ての壁(遮蔽壁35、第1の連通壁36、及び第2の連通壁37)に、第1、第2、及び第4の連通孔41,42,95のような通路が設けられても良い。なお、第3の壁の一例である第6の実施形態のコリメータ14Bの遮蔽壁35にも、第4の連通孔95のような通路が設けられても良い。
以上説明した少なくとも一つの実施形態において、スパッタ装置1が処理装置の一例である。しかし、処理装置は、蒸着装置、又はX線CT装置のような他の装置であっても良い。
処理装置が蒸着装置である場合、例えば、蒸発させられる材料が粒子発生源の一例であり、当該材料から発生する蒸気が粒子の一例であり、蒸着させられる加工対象が第1の物体の一例である。気化した物質である蒸気は、一種類又は複数種類の分子を含む。当該分子は粒子である。蒸着装置において、コリメータ14は、例えば、蒸発させられる材料が配置される位置と、加工対象が配置される位置との間に配置される。
処理装置がX線CT装置である場合、例えば、X線を放出するX線管が粒子発生源の一例であり、X線が粒子の一例であり、X線が照射される被検体が第1の物体の一例である。X線は電磁波の一種であり、電磁波は、微視的には、素粒子の一種としての光子である。素粒子は粒子である。X線CT装置において、コリメータ14は、例えば、X線管が配置される位置と、被検体が配置される位置との間に配置される。
X線CT装置において、X線管から照射されるX線量は、照射範囲において不均一となる。このようなX線CT装置にコリメータ14が設けられることで、照射範囲におけるX線量を均一化することができ、さらに、照射範囲を調整することができる。加えて、不要な被曝を避けることができる。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、第1のコリメータが、第1の壁と、第1の通路が設けられた第2の壁とによって、第1の方向に延びる第1の貫通孔を形成する。これにより、第1の方向に対して所定の角度の範囲内で傾斜した方向に粒子発生源から放出された粒子を通過させ、第1の方向に対して所定の角度の範囲よりも大きく傾斜した方向に粒子発生源から放出された粒子を遮断することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、出願当初の特許請求の範囲の内容を付記する。
[1]
粒子を放出することが可能な粒子発生源が配置されるよう構成された発生源配置部と、
前記発生源配置部から離間して配置され、前記粒子を受ける第1の物体が配置されるよう構成された第1の物体配置部と、
前記発生源配置部と前記第1の物体配置部との間に配置され、複数の第1の壁と、複数の第2の壁と、を有し、前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁によって、前記発生源配置部から前記第1の物体配置部へ向かう第1の方向に延びる複数の第1の貫通孔を形成し、前記複数の第2の壁にそれぞれ当該第2の壁を貫通するとともに前記粒子が通ることが可能な少なくとも一つの第1の通路が設けられた、第1のコリメータと、
を具備する処理装置。
[2]
前記コリメータの前記粒子発生源と向き合うように構成された領域に前記第2の壁が前記第1の壁よりも多く配置され、前記コリメータの前記粒子発生源から外れるように構成された領域に前記第1の壁が前記第2の壁よりも多く配置される、[1]の処理装置。
[3]
前記第1のコリメータは、第1の部分と、第2の部分と、を有し、
前記粒子発生源から前記第1の方向に放出された前記粒子が前記第1の部分に向かう量に対する、前記粒子発生源から前記第1の方向に対して傾斜する方向に放出された前記粒子が前記第1の部分に向かう量の割合は、前記粒子発生源から前記第1の方向に放出された前記粒子が前記第2の部分に向かう量に対する、前記粒子発生源から前記第1の方向に対して傾斜する方向に放出された前記粒子が前記第2の部分に向かう量の割合よりも大きく、
前記第1の部分において、前記第1の壁は前記第2の壁よりも多く配置され、
前記第2の部分において、前記第2の壁は前記第1の壁よりも多く配置される、
[1]の処理装置。
[4]
前記複数の第1の壁と前記複数の第2の壁とは、前記発生源配置部に配置されるよう構成された前記粒子発生源の形状に対して所定の分布で配置される、[1]の処理装置。
[5]
前記複数の第2の壁は、第1の連通壁と、前記第1の連通壁よりも前記第1の通路の密度が大きい第2の連通壁と、を有する、[1]乃至[4]のいずれか一つの処理装置。
[6]
前記第1の壁及び前記第2の壁は、前記発生源配置部に向く一方の端部から、前記第1の物体配置部に向く他方の端部に向かうに従って厚くなる、[1]乃至[5]のいずれか一つの処理装置。
[7]
前記第1の通路は、前記第1の方向に対して傾斜する方向に延びる、[1]乃至[6]のいずれか一つの処理装置。
[8]
前記第1の通路は、前記第1の方向に対して傾斜する方向に延びる第1の延通路と、前記第1の延通路と交差する方向に延びる第2の延通路と、を含む、[7]の処理装置。
[9]
前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁の、前記発生源配置部に向く一方の端部は、前記発生源配置部に対して凹む前記第1のコリメータの一方の端部を形成する、[1]乃至[8]のいずれか一つの処理装置。
[10]
前記第1の通路の前記第1の方向における長さは、前記第1の通路の前記第1の方向と直交する第2の方向における長さよりも長い、[1]乃至[9]のいずれか一つの処理装置。
[11]
前記複数の第1の壁と前記複数の第2の壁とは、同心円状に配置された複数の円壁と、前記複数の円壁を接続する複数の接続壁と、を形成する、[1]乃至[10]のいずれか一つの処理装置。
[12]
前記第1の方向に対して傾斜した方向に前記発生源配置部から離間して配置され、前記粒子を受ける第2の物体が配置されるよう構成された第2の物体配置部と、
前記発生源配置部と前記第2の物体配置部との間に配置され、複数の第3の壁と、複数の第4の壁と、を有し、前記複数の第3の壁及び前記複数の第4の壁によって、前記発生源配置部から前記第2の物体配置部へ向かう第3の方向に延びる複数の第2の貫通孔を形成し、前記複数の第4の壁にそれぞれ当該第4の壁を貫通するとともに前記粒子が通ることが可能な少なくとも一つの第2の通路が設けられた、第2のコリメータと、
をさらに具備する[1]乃至[11]のいずれか一つの処理装置。
[13]
複数の第1の壁と、複数の第2の壁と、を有し、前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁によって一方向に延びる複数の貫通孔が形成され、前記複数の第2の壁にそれぞれ当該第2の壁を貫通する少なくとも一つの通路が設けられたコリメータ。
[14]
前記複数の第2の壁は、第1の連通壁と、前記第1の連通壁よりも前記通路の密度が大きい第2の連通壁と、を有する、[13]のコリメータ。
[15]
前記第1の壁及び前記第2の壁は、前記貫通孔が延びる方向における一方の端部から、他方の端部に向かうに従って厚くなる、[13]又は[14]のコリメータ。
[16]
前記通路は、前記貫通孔が延びる方向に対して傾斜する方向に延びる、[13]乃至[15]のいずれか一つのコリメータ。
[17]
前記通路は、前記貫通孔が延びる方向に対して傾斜する方向に延びる第1の延通路と、前記第1の延通路と交差する方向に延びる第2の延通路と、を含む、[16]のコリメータ。
[18]
前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁の、前記貫通孔が延びる方向における一方の端部は、凹んだ前記第1のコリメータの一方の端部を形成する、[13]乃至[17]のいずれか一つのコリメータ。
[19]
前記通路の前記貫通孔が延びる方向における長さは、前記通路の前記貫通孔が延びる方向と直交する方向における長さよりも長い、[13]乃至[18]のいずれか一つのコリメータ。
[20]
前記複数の第1の壁と前記複数の第2の壁とは、同心円状に配置された複数の円壁と、前記複数の円壁を接続する複数の接続壁と、を形成する、[13]乃至[19]のいずれか一つのコリメータ。
[21]
粒子を放出することが可能な粒子発生源が配置されるよう構成された発生源配置部と、
前記発生源配置部に配置された前記粒子発生源が少なくとも一つの粒子を放出する方向に、前記発生源配置部から離間した、放出目標部と、
前記発生源配置部から前記放出目標部へ向かう方向に延びる複数の貫通孔を形成する複数の壁を有し、少なくとも一つの前記壁に当該壁を貫通する少なくとも一つの通路が設けられた、コリメータと、
を具備する処理装置。
[22]
粒子を放出することが可能な粒子発生源が配置されるよう構成された発生源配置部と、
前記発生源配置部から離間して配置され、前記粒子を受ける物体が配置されるよう構成された物体配置部と、
前記発生源配置部と前記物体配置部との間に配置され、複数の第1の連通壁と、複数の第2の連通壁と、を有し、前記複数の第1の連通壁及び前記複数の第2の連通壁によって、前記発生源配置部から前記物体配置部へ向かう方向に延びる複数の貫通孔を形成し、前記複数の第1の連通壁にそれぞれ当該第1の連通壁を貫通するとともに前記粒子が通ることが可能な少なくとも一つの通路が設けられ、前記複数の第2の連通壁にそれぞれ当該第2の連通壁を貫通するとともに前記粒子が通ることが可能な少なくとも一つの前記通路が設けられ、前記第2の連通壁に設けられる前記通路の密度が前記第1の連通壁に設けられる前記通路の密度よりも大きい、コリメータと、
を具備する処理装置。
以下に、出願当初の特許請求の範囲の内容を付記する。
[1]
粒子を放出することが可能な粒子発生源が配置されるよう構成された発生源配置部と、
前記発生源配置部から離間して配置され、前記粒子を受ける第1の物体が配置されるよう構成された第1の物体配置部と、
前記発生源配置部と前記第1の物体配置部との間に配置され、複数の第1の壁と、複数の第2の壁と、を有し、前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁によって、前記発生源配置部から前記第1の物体配置部へ向かう第1の方向に延びる複数の第1の貫通孔を形成し、前記複数の第2の壁にそれぞれ当該第2の壁を貫通するとともに前記粒子が通ることが可能な少なくとも一つの第1の通路が設けられた、第1のコリメータと、
を具備する処理装置。
[2]
前記コリメータの前記粒子発生源と向き合うように構成された領域に前記第2の壁が前記第1の壁よりも多く配置され、前記コリメータの前記粒子発生源から外れるように構成された領域に前記第1の壁が前記第2の壁よりも多く配置される、[1]の処理装置。
[3]
前記第1のコリメータは、第1の部分と、第2の部分と、を有し、
前記粒子発生源から前記第1の方向に放出された前記粒子が前記第1の部分に向かう量に対する、前記粒子発生源から前記第1の方向に対して傾斜する方向に放出された前記粒子が前記第1の部分に向かう量の割合は、前記粒子発生源から前記第1の方向に放出された前記粒子が前記第2の部分に向かう量に対する、前記粒子発生源から前記第1の方向に対して傾斜する方向に放出された前記粒子が前記第2の部分に向かう量の割合よりも大きく、
前記第1の部分において、前記第1の壁は前記第2の壁よりも多く配置され、
前記第2の部分において、前記第2の壁は前記第1の壁よりも多く配置される、
[1]の処理装置。
[4]
前記複数の第1の壁と前記複数の第2の壁とは、前記発生源配置部に配置されるよう構成された前記粒子発生源の形状に対して所定の分布で配置される、[1]の処理装置。
[5]
前記複数の第2の壁は、第1の連通壁と、前記第1の連通壁よりも前記第1の通路の密度が大きい第2の連通壁と、を有する、[1]乃至[4]のいずれか一つの処理装置。
[6]
前記第1の壁及び前記第2の壁は、前記発生源配置部に向く一方の端部から、前記第1の物体配置部に向く他方の端部に向かうに従って厚くなる、[1]乃至[5]のいずれか一つの処理装置。
[7]
前記第1の通路は、前記第1の方向に対して傾斜する方向に延びる、[1]乃至[6]のいずれか一つの処理装置。
[8]
前記第1の通路は、前記第1の方向に対して傾斜する方向に延びる第1の延通路と、前記第1の延通路と交差する方向に延びる第2の延通路と、を含む、[7]の処理装置。
[9]
前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁の、前記発生源配置部に向く一方の端部は、前記発生源配置部に対して凹む前記第1のコリメータの一方の端部を形成する、[1]乃至[8]のいずれか一つの処理装置。
[10]
前記第1の通路の前記第1の方向における長さは、前記第1の通路の前記第1の方向と直交する第2の方向における長さよりも長い、[1]乃至[9]のいずれか一つの処理装置。
[11]
前記複数の第1の壁と前記複数の第2の壁とは、同心円状に配置された複数の円壁と、前記複数の円壁を接続する複数の接続壁と、を形成する、[1]乃至[10]のいずれか一つの処理装置。
[12]
前記第1の方向に対して傾斜した方向に前記発生源配置部から離間して配置され、前記粒子を受ける第2の物体が配置されるよう構成された第2の物体配置部と、
前記発生源配置部と前記第2の物体配置部との間に配置され、複数の第3の壁と、複数の第4の壁と、を有し、前記複数の第3の壁及び前記複数の第4の壁によって、前記発生源配置部から前記第2の物体配置部へ向かう第3の方向に延びる複数の第2の貫通孔を形成し、前記複数の第4の壁にそれぞれ当該第4の壁を貫通するとともに前記粒子が通ることが可能な少なくとも一つの第2の通路が設けられた、第2のコリメータと、
をさらに具備する[1]乃至[11]のいずれか一つの処理装置。
[13]
複数の第1の壁と、複数の第2の壁と、を有し、前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁によって一方向に延びる複数の貫通孔が形成され、前記複数の第2の壁にそれぞれ当該第2の壁を貫通する少なくとも一つの通路が設けられたコリメータ。
[14]
前記複数の第2の壁は、第1の連通壁と、前記第1の連通壁よりも前記通路の密度が大きい第2の連通壁と、を有する、[13]のコリメータ。
[15]
前記第1の壁及び前記第2の壁は、前記貫通孔が延びる方向における一方の端部から、他方の端部に向かうに従って厚くなる、[13]又は[14]のコリメータ。
[16]
前記通路は、前記貫通孔が延びる方向に対して傾斜する方向に延びる、[13]乃至[15]のいずれか一つのコリメータ。
[17]
前記通路は、前記貫通孔が延びる方向に対して傾斜する方向に延びる第1の延通路と、前記第1の延通路と交差する方向に延びる第2の延通路と、を含む、[16]のコリメータ。
[18]
前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁の、前記貫通孔が延びる方向における一方の端部は、凹んだ前記第1のコリメータの一方の端部を形成する、[13]乃至[17]のいずれか一つのコリメータ。
[19]
前記通路の前記貫通孔が延びる方向における長さは、前記通路の前記貫通孔が延びる方向と直交する方向における長さよりも長い、[13]乃至[18]のいずれか一つのコリメータ。
[20]
前記複数の第1の壁と前記複数の第2の壁とは、同心円状に配置された複数の円壁と、前記複数の円壁を接続する複数の接続壁と、を形成する、[13]乃至[19]のいずれか一つのコリメータ。
[21]
粒子を放出することが可能な粒子発生源が配置されるよう構成された発生源配置部と、
前記発生源配置部に配置された前記粒子発生源が少なくとも一つの粒子を放出する方向に、前記発生源配置部から離間した、放出目標部と、
前記発生源配置部から前記放出目標部へ向かう方向に延びる複数の貫通孔を形成する複数の壁を有し、少なくとも一つの前記壁に当該壁を貫通する少なくとも一つの通路が設けられた、コリメータと、
を具備する処理装置。
[22]
粒子を放出することが可能な粒子発生源が配置されるよう構成された発生源配置部と、
前記発生源配置部から離間して配置され、前記粒子を受ける物体が配置されるよう構成された物体配置部と、
前記発生源配置部と前記物体配置部との間に配置され、複数の第1の連通壁と、複数の第2の連通壁と、を有し、前記複数の第1の連通壁及び前記複数の第2の連通壁によって、前記発生源配置部から前記物体配置部へ向かう方向に延びる複数の貫通孔を形成し、前記複数の第1の連通壁にそれぞれ当該第1の連通壁を貫通するとともに前記粒子が通ることが可能な少なくとも一つの通路が設けられ、前記複数の第2の連通壁にそれぞれ当該第2の連通壁を貫通するとともに前記粒子が通ることが可能な少なくとも一つの前記通路が設けられ、前記第2の連通壁に設けられる前記通路の密度が前記第1の連通壁に設けられる前記通路の密度よりも大きい、コリメータと、
を具備する処理装置。
1…スパッタ装置、2…半導体ウェハ、12…ターゲット、13,13A,13B…ステージ、13a…載置面、14,14A,14B…コリメータ、21…上壁、21a…内面、32…整流部、32a…上端部、35…遮蔽壁、35a…上端部、36…第1の連通壁、36a…上端部、37…第2の連通壁、37a…上端部、39…貫通孔、41…第1の連通孔、42…第2の連通孔、41a,42a…第1の傾斜孔、41b,42b…第2の傾斜孔、51…第1の部分、52…第2の部分、71…円壁、72…接続壁、91…第3の連通孔、95…第4の連通孔、C…粒子。
Claims (18)
- 粒子を放出することが可能な粒子発生源が配置されるよう構成された発生源配置部と、
前記発生源配置部から離間して配置され、前記粒子を受ける第1の物体が配置されるよう構成された第1の物体配置部と、
前記発生源配置部と前記第1の物体配置部との間に配置され、複数の第1の壁と、複数の第2の壁と、を有し、前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁によって、前記発生源配置部から前記第1の物体配置部へ向かう第1の方向に延びる複数の第1の貫通孔を形成し、前記複数の第2の壁にそれぞれ当該第2の壁を貫通し前記第1の方向に対して傾斜する方向に延びるとともに前記粒子が通ることが可能な少なくとも一つの第1の通路が設けられ、前記第1の通路は、前記第1の方向に対して傾斜する方向に延びる第1の延通路と、前記第1の延通路と交差する方向に延びる第2の延通路と、を含む、第1のコリメータと、
を具備する処理装置。 - 前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁の、前記発生源配置部に向く一方の端部は、前記発生源配置部に対して凹む前記第1のコリメータの一方の端部を形成する、請求項1の処理装置。
- 前記第1の通路の前記第1の方向における長さは、前記第1の通路の前記第1の方向と直交する第2の方向における長さよりも長い、請求項1又は請求項2の処理装置。
- 前記複数の第1の壁と前記複数の第2の壁とは、同心円状に配置された複数の円壁と、前記複数の円壁を接続する複数の接続壁と、を形成する、請求項1乃至請求項3のいずれか一つの処理装置。
- 前記第1の方向に対して傾斜した方向に前記発生源配置部から離間して配置され、前記粒子を受ける第2の物体が配置されるよう構成された第2の物体配置部と、
前記発生源配置部と前記第2の物体配置部との間に配置され、複数の第3の壁と、複数の第4の壁と、を有し、前記複数の第3の壁及び前記複数の第4の壁によって、前記発生源配置部から前記第2の物体配置部へ向かう第3の方向に延びる複数の第2の貫通孔を形成し、前記複数の第4の壁にそれぞれ当該第4の壁を貫通するとともに前記粒子が通ることが可能な少なくとも一つの第2の通路が設けられた、第2のコリメータと、
をさらに具備する請求項1乃至請求項4のいずれか一つの処理装置。 - 粒子を放出することが可能な粒子発生源が配置されるよう構成された発生源配置部と、
前記発生源配置部から離間して配置され、前記粒子を受ける第1の物体が配置されるよう構成された第1の物体配置部と、
前記発生源配置部と前記第1の物体配置部との間に配置され、複数の第1の壁と、複数の第2の壁と、を有し、前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁によって、前記発生源配置部から前記第1の物体配置部へ向かう第1の方向に延びる複数の貫通孔を形成し、前記複数の第2の壁にそれぞれ当該第2の壁を貫通するとともに前記粒子が通ることが可能な少なくとも一つの第1の通路が設けられ、前記第1の通路は、前記第1の方向における前記第2の壁の少なくとも一方の端部まで延びた、第1のコリメータと、
を具備する処理装置。 - 粒子を放出することが可能な粒子発生源が配置されるよう構成された発生源配置部と、
前記発生源配置部から離間して配置され、前記粒子を受ける第1の物体が配置されるよう構成された第1の物体配置部と、
前記発生源配置部と前記第1の物体配置部との間に配置され、枠部と、整流部と、を有し、前記整流部は、前記枠部の内側に設けられ、複数の第1の壁と、複数の第2の壁と、を有し、前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁によって、前記発生源配置部から前記第1の物体配置部へ向かう第1の方向に延びる複数の貫通孔を形成し、前記複数の第2の壁にそれぞれ当該第2の壁を貫通するとともに前記粒子が通ることが可能な少なくとも一つの第1の通路が設けられ、前記枠部に、当該枠部を貫通する少なくとも一つの第3の通路が設けられた、第1のコリメータと、
を具備する処理装置。 - 複数の第1の壁と、複数の第2の壁と、を有し、前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁によって一方向に延びる複数の貫通孔が形成され、前記複数の第2の壁にそれぞれ当該第2の壁を貫通する少なくとも一つの通路が設けられ、前記複数の第2の壁は、第1の連通壁と、前記第1の連通壁よりも前記通路の密度が大きい第2の連通壁と、を有する、コリメータ。
- 複数の第1の壁と、複数の第2の壁と、を有し、前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁によって一方向に延びる複数の貫通孔が形成され、前記複数の第2の壁にそれぞれ当該第2の壁を貫通する少なくとも一つの通路が設けられ、前記第1の壁及び前記第2の壁は、前記貫通孔が延びる方向における一方の端部から、他方の端部に向かうに従って厚くなる、コリメータ。
- 複数の第1の壁と、複数の第2の壁と、を有し、前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁によって一方向に延びる複数の貫通孔が形成され、前記複数の第2の壁にそれぞれ当該第2の壁を貫通する少なくとも一つの通路が設けられ、前記通路は、前記貫通孔が延びる方向に対して傾斜する方向に延びる、コリメータ。
- 前記通路は、前記貫通孔が延びる方向に対して傾斜する方向に延びる第1の延通路と、前記第1の延通路と交差する方向に延びる第2の延通路と、を含む、請求項10のコリメータ。
- 複数の第1の壁と、複数の第2の壁と、を有し、前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁によって一方向に延びる複数の貫通孔が形成され、前記複数の第2の壁にそれぞれ当該第2の壁を貫通する少なくとも一つの通路が設けられたコリメータであって、
前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁の、前記貫通孔が延びる方向における一方の端部は、凹んだ前記コリメータの一方の端部を形成する、
コリメータ。 - 複数の第1の壁と、複数の第2の壁と、を有し、前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁によって一方向に延びる複数の貫通孔が形成され、前記複数の第2の壁にそれぞれ当該第2の壁を貫通する少なくとも一つの通路が設けられ、前記通路の前記貫通孔が延びる方向における長さは、前記通路の前記貫通孔が延びる方向と直交する方向における長さよりも長い、コリメータ。
- 複数の第1の壁と、複数の第2の壁と、を有し、前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁によって一方向に延びる複数の貫通孔が形成され、前記複数の第2の壁にそれぞれ当該第2の壁を貫通する少なくとも一つの通路が設けられ、前記複数の第1の壁と前記複数の第2の壁とは、同心円状に配置された複数の円壁と、前記複数の円壁を接続する複数の接続壁と、を形成する、コリメータ。
- 複数の第1の壁と、複数の第2の壁と、を有し、前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁によって一方向に延びる複数の貫通孔が形成され、前記複数の第2の壁にそれぞれ当該第2の壁を貫通する少なくとも一つの通路が設けられ、前記通路は、前記貫通孔が延びる方向における前記第2の壁の少なくとも一方の端部まで延びたコリメータ。
- 枠部と、
前記枠部の内側に設けられ、複数の第1の壁と、複数の第2の壁と、を有し、前記複数の第1の壁及び前記複数の第2の壁によって一方向に延びる複数の貫通孔が形成され、前記複数の第2の壁にそれぞれ当該第2の壁を貫通する少なくとも一つの通路が設けられた、整流部と、
を具備し、
前記枠部に、当該枠部を貫通する少なくとも一つの他の通路が設けられた、
コリメータ。 - 粒子を放出することが可能な粒子発生源が配置されるよう構成された発生源配置部と、
前記発生源配置部から離間して配置され、前記粒子を受ける物体が配置されるよう構成された物体配置部と、
前記発生源配置部と前記物体配置部との間に配置され、複数の第1の連通壁と、複数の第2の連通壁と、を有し、前記複数の第1の連通壁及び前記複数の第2の連通壁によって、前記発生源配置部から前記物体配置部へ向かう方向に延びる複数の貫通孔を形成し、前記複数の第1の連通壁にそれぞれ当該第1の連通壁を貫通するとともに前記粒子が通ることが可能な少なくとも一つの通路が設けられ、前記複数の第2の連通壁にそれぞれ当該第2の連通壁を貫通するとともに前記粒子が通ることが可能な少なくとも一つの前記通路が設けられ、前記第2の連通壁に設けられる前記通路の密度が前記第1の連通壁に設けられる前記通路の密度よりも大きい、コリメータと、
を具備する処理装置。 - 複数の第1の連通壁と、複数の第2の連通壁と、を有し、前記複数の第1の連通壁及び前記複数の第2の連通壁によって、一方向に延びる複数の貫通孔を形成し、前記複数の第1の連通壁にそれぞれ当該第1の連通壁を貫通する少なくとも一つの通路が設けられ、前記複数の第2の連通壁にそれぞれ当該第2の連通壁を貫通する少なくとも一つの前記通路が設けられ、前記第2の連通壁に設けられる前記通路の密度が前記第1の連通壁に設けられる前記通路の密度よりも大きい、コリメータ。
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