JP6038065B2 - スナック食品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スナック食品の製造方法に関する。
手軽に食べられるスナック食品は、様々な食材が原料として使われ、食材に合わせて製造方法も様々ある。例えば野菜を薄く切って油で揚げたり、野菜や穀類の粉末を練って油で揚げて膨らませたりしたスナック食品があり、食品に含まれる水分を高温で蒸発させて乾燥させている。スナック食品の製造方法における他の乾燥技術として真空凍結乾燥法もあり、野菜や果実、穀類を真空凍結乾燥させた食品をチョコレートなどでコーティングや含浸したり、調味液で味付けしたりしてスナック食品としている。
真空凍結乾燥させた食品は、形状がある程度保たれながら食品中から水分が抜けるために多孔質の状態となる。真空凍結乾燥して多孔質状態となった食品に液体状食品を浸透させた複合食品の製造方法が特許文献1に記載されている。
特開2010−273577号公報
特許文献1に記載された真空凍結乾燥技術を用いた食品のように、真空凍結乾燥した食品に糖分や塩分を含む調味液を混合した場合、これらの調味液が乾燥するに連れて食品表面にある調味液が粘着性を帯びてくる。そして、食品同士が貼り付いてしまい、剥がしづらくなり、貼り付いてしまった食品同士を剥がそうとすると破損して製品として不向きとなってしまう。また、真空凍結乾燥後の多孔質化した食品は、食べたときに過度に口の中の水分を吸収してしまい、食感が悪い。
そこで本発明は上記課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、調味液を混合して乾燥させてもスナック食品同士が貼り付いてしまうことを防止したスナック食品の製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明のスナック食品の製造方法は次の構成を備える。すなわち本発明は、野菜および果実の少なくとも一方から成る食品を所定形状に形成して真空凍結乾燥し、真空凍結乾燥食品を得る工程と、粒状穀類を真空凍結乾燥し、真空凍結乾燥粒状穀類を得る工程と、該真空凍結乾燥粒状穀類を0.84mm以上で2.4mm以下の粒径に分級する工程と、前記真空凍結乾燥食品および前記粒径に分級した前記真空凍結乾燥粒状穀類の少なくとも一方に、調味液を付着もしくは含浸する工程と、前記調味液を付着もしくは含浸する工程後に、前記真空凍結乾燥食品と前記粒径に分級した前記真空凍結乾燥粒状穀類とを混合して真空凍結乾燥もしくは真空乾燥して、前記粒径の前記真空凍結乾燥粒状穀類を前記真空凍結乾燥食品に付着させる工程とを含むことを特徴とする。この構成によれば、真空凍結乾燥粒状穀類が真空凍結乾燥食品同士に挟まれるようにして入り込み、混合中や真空凍結乾燥中もしくは真空乾燥中に、真空凍結乾燥粒状穀類が真空凍結乾燥食品に付着される。そして、真空凍結乾燥粒状穀類が挟まれた真空凍結乾燥食品同士が面接触していない状態で乾燥が進むので、真空凍結乾燥食品同士が貼り付かない。また、製造中にスナック食品同士が貼り付いてしまうことを防止できるので、破損しにくくて製品ロスを少なくすることができる。また、過度に吸水しないので食感が良い。また、真空凍結乾燥後された食品原料に調味液を含浸させてさらに真空凍結乾燥をしているので、食感が良い。
また、本発明において、前記調味液に、糖を含む調味液を用いることが好ましい。これによれば、調味液中の糖分が有する粘着性のため、真空凍結乾燥粒状穀類が真空凍結乾燥食品に付着されやすくなる。そして、真空凍結乾燥粒状穀類を介して点接触された状態で乾燥が進み、真空凍結乾燥食品同士が面接触しにくく、真空凍結乾燥食品同士が貼り付かない。また、過度に口内の水分を吸収しないのでパフパフとせずにサクサクと食感が良い。
また、本発明において、前記粒状穀類に、糖化された粒状穀類を用いることが好ましい。これによれば、糖化された粒状穀類に含まれる糖分が粒状穀類表面に析出し、真空凍結乾燥粒状穀類が真空凍結乾燥食品に付着されやすくなる。また、付着した粒状穀類に含まれる糖分が、真空凍結乾燥食品の表面に拡散するので、真空凍結乾燥食品の多孔質部分の露出が少なく、口に入れたときに過度に口内の水分が吸収されることを妨げ、パフパフとせずにサクサクと食感が良い。
また、本発明において、前記粒状穀類に、麹菌を繁殖させた粒状穀類を用いることが好ましい。これによれば、麹菌を繁殖させて得られる粒状穀類に含まれる成分がスナック食品に加わるとともに、真空凍結乾燥粒状穀類が真空凍結乾燥食品に付着されやすくなる。また、麹菌を繁殖させた粒状穀類に含まれる糖分が、真空凍結乾燥食品の表面に拡散するので、真空凍結乾燥食品の多孔質部分の露出が少なく、口に入れたときに過度に口内の水分が吸収されることを妨げてパフパフとせずにサクサクと食感が良い。
本発明のスナック食品の製造方法によれば、調味液を混合して乾燥させてもスナック食品同士が貼り付いてしまうことを防止したスナック食品の製造方法を提供することができる。
分級した真空凍結乾燥米麹の外観写真である。 分級した真空凍結乾燥米麹を付着させたスナック人参の外観である。 分級した真空凍結乾燥米麹を付着させたスナックいちごの外観である。 吸水前、吸水後の真空凍結乾燥人参、吸水後のスナック人参の写真である。 真空凍結乾燥米麹を加えずに調味液を混合して製造した真空凍結乾燥人参、分級した真空凍結乾燥米麹を付着させたスナック人参の外観写真である。 真空凍結乾燥人参、分級した真空凍結乾燥米麹を付着させたスナック人参の表面拡大写真である。
本実施形態のスナック食品に用いられる材料は、所定形状に形成された野菜および果実の少なくとも一方から成る食品と、粒状穀類であり、それぞれの材料は予め真空凍結乾燥される。食品が真空凍結乾燥されて真空凍結乾燥食品となり、別途粒状穀類が真空凍結乾燥されて真空凍結乾燥粒状穀類となる。真空凍結乾燥食品および真空凍結乾燥粒状穀類の少なくとも一方に、調味液が付着もしくは含浸された後に、真空凍結乾燥食品と真空凍結乾燥粒状穀類とが混合される。さらに真空凍結乾燥もしくは真空乾燥されると、真空凍結乾燥粒状穀類が真空凍結乾燥食品に付着されて、本実施形態のスナック食品となる。本実施形態のスナック食品は、真空凍結乾燥粒状穀類が真空凍結乾燥食品に付着されているため、スナック食品同士が貼り付いてしまうことを防止でき、製品ロスを少なくすることができる。
真空凍結乾燥食品および真空凍結乾燥粒状穀類の少なくとも一方に、調味液を付着もしくは含浸させ、その後に真空凍結乾燥食品と真空凍結乾燥粒状穀類とを混合して真空凍結乾燥もしくは真空乾燥するので、調味液の粘着性が徐々に増していき、この調味液が接着剤のような役割となって粒状穀類を真空凍結乾燥食品に付着させることができる。
調味液を加えた後、含浸されずに残った調味液は真空凍結乾燥食品や真空凍結乾燥粒状穀類の表面にあって付着された状態でもよい。この調味液が粘着性を有するものであれば、乾燥前であっても調味液の粘着性によって、真空凍結乾燥食品と真空凍結乾燥粒状穀類とを混合しているときに、真空凍結乾燥粒状穀類が真空凍結乾燥食品に付着されたまま真空凍結乾燥もしくは真空乾燥ができる。
野菜および果実は、予め所定形状に形成されたものを用い、形状としては特に限定されないものの、薄片形状、棒状や立方体、直方体などの多面体に形成されたものを用いることができる。所定形状に形成された食品であるので、面接触、線接触して真空凍結乾燥食品同士が貼り付きやすい状態ではある。しかし、真空凍結乾燥もしくは真空乾燥中に調味液の粘着性が増し、真空凍結乾燥粒状穀類が真空凍結乾燥食品に付着する。真空凍結乾燥食品は、真空凍結乾燥粒状穀類を挟みながら真空凍結乾燥粒状穀類と点接触された状態で調味液の乾燥が進んでいく。このため、真空凍結乾燥食品(スナック食品)同士が貼り付かない。また、面接触しても接触面積が小さく、仮に製造直後に真空凍結乾燥食品同士が貼り付いていたとしても剥がすために大きな力が必要とならず、軽い衝撃などを与えることによって容易に剥がすことができる。このように貼り付きにくくて剥がしやすいので、スナック食品同士の貼り付きがない製品を供給できる。
真空凍結乾燥されていない食品や粒状穀類に調味液を加えたとしても調味液が染み込みにくく、これを真空凍結乾燥もしくは真空乾燥させても調味液の乾燥物が食品や粒状穀類の内部に少ない。この場合、表面が味付けされた単なる真空凍結乾燥品もしくは真空乾燥品であるので、このような乾燥品を口に入れて噛み砕いたとき、調味液が染み込んでいない部分が現れて口の中の水分(唾液)が吸収されてしまい、パフパフとして食感が悪く食べづらい。一方、予め真空凍結乾燥された食品や粒状穀類に調味液を入れると調味液が付着、含浸されやすくなる。そして、これらを真空凍結乾燥もしくは真空乾燥することで、真空凍結乾燥食品の場合は、表面に付着した調味液と含浸された多孔質化した食品の空孔内部にある調味液とが乾燥される。真空凍結乾燥粒状穀類に調味液を加えた場合は、真空凍結乾燥粒状穀類が真空凍結乾燥食品表面に付着した後、真空凍結乾燥粒状穀類に付着や含浸した調味液が、真空凍結乾燥食品表面に移行、浸透して乾燥される。本実施形態のスナック食品は、調味液が乾燥したものの他に、粒状穀類中に含まれる成分の乾燥物も析出して真空凍結乾燥食品表面にこれらの乾燥物が拡散しているとともに、多孔質化した食品の空孔内部にもこれらの乾燥物が析出している。このため、本実施形態のスナック食品を口に入れて噛み砕かれても、本実施形態のスナック食品は内部にまで調味液などの乾燥物が析出していて、この乾燥物に覆われている部分は過剰な吸水を妨げるので、パフパフとせずにサクサクとした食感となる。
スナック食品が製造される過程において、真空凍結乾燥食品、真空凍結乾燥粒状穀類に含浸される調味液量と、真空凍結乾燥食品と真空凍結乾燥粒状穀類とを付着させる付着用としての調味液量が、どちらか一方に偏って存在するのではなく、それぞれ適量である。このため、本実施形態のスナック食品における、真空凍結乾燥食品の表面付近に調味液の乾燥物が多く堆積することなく、真空凍結乾燥食品の表面および内部にある調味料の乾燥物の存在量もバランスも良くなる。これらのことから、調味液が適量に含浸され、得られるスナック食品がパフパフとせずにサクサクとした食感となる。
また、調味液が、糖を含む調味液であることが好ましく、調味液に糖が含まれていれば、真空凍結乾燥粒状穀類が真空凍結乾燥食品に付着されやすくなり、真空凍結乾燥粒状穀類と点接触された状態で調味液の乾燥が進み、真空凍結乾燥食品同士が貼り付かない。さらに、真空凍結乾燥もしくは真空乾燥後のスナック食品において、糖分を食品表面に析出させることができ、過度に口内の水分を吸収しない。真空凍結乾燥食品および真空凍結乾燥粒状穀類に対して使用する調味液は、成分、配合量が異なっていてもよく、同一成分、同一配合量であってもよい。調味液は、食品、粒状穀類の種類やこれら食材への調味液の浸透率を考慮して適宜選択すればよい。調味液に含まれる材料は特に限定されないが、液体中に、例えば水に砂糖、塩、しょうゆ、味噌、アミノ酸や食品抽出エキスを入れた液状物を用いればよく、スナック食品に適したものであればよい。また、液状物としては、熱を加えてとけたチョコレートや水あめのようなものを用いてもよく、これらが含まれている液状物でもよい。
また、粒状穀類が糖化された粒状穀類であることが好ましい。糖化された粒状穀類は粒状穀類が酵素などによって糖化されているものであればよい。糖化された粒状穀類を用いれば、乾燥中における糖分の粘着性の増加によって粒状穀類を付着しやすくできる。また、最終的なスナック食品において、糖化された粒状穀類に含まれる糖分を食品表面に析出させることができる。用いる粒状穀類は、用いるすべての粒状穀類が糖化されていてもよく、一部だけが糖化されたものを用いてもよい。また、一粒の粒状穀類の糖化具合は、表面の一部だけが糖化されていればよい。
また、粒状穀類が麹菌を繁殖させた粒状穀類であることが好ましい。麹菌を繁殖させた粒状穀類は、麹菌が繁殖して麹となったものでもよい。麹菌を繁殖させた粒状穀類として、米麹、豆麹、麦麹などを用いることができ、これらを味付けしたものや塩、水と混ぜて発酵・熟成させた塩糀などを用いてもよい。このような麹菌を繁殖させた粒状穀類を用いれば、粒状穀類に含まれるデンプンを分解した糖分が含まれていているので、乾燥中における糖分の粘着性の増加によって粒状穀類を付着しやすくできる。また、スナック食品において糖分が食品表面に析出してパフパフとせずにサクサクとした食感となる。
粒状穀類や調味液に糖分が含まれていると、スナック食品において、これらの糖が真空凍結乾燥食品の表面に膜状に被覆される。糖が真空凍結乾燥食品の表面に析出していることで、吸水しにくくなる。これにより、口に含んでも口の中の水分が吸収されにくく、パフパフとした食感ではなく、サクサクとした食感となる。また、糖度の高い調味液を使用すると乾燥後に野菜や果実同士が貼り付いてしまうが、調味液の一部が真空凍結乾燥食品にも吸収され、粒状穀類が付着する程度の接着力であるので、食品同士の貼り付きを防止できる。また、糖化された粒状穀類や麹菌を繁殖させた粒状穀類を用いると自然な甘みとなり、調味液中の糖分の使用量を少なくしても粒状穀類が付着する程度の接着力を有することとなる。
対象となる食品としては、人参、大根、長芋、玉ねぎ、さつまいも、かぼちゃ、じゃがいも、蓮根、おくら、ごぼう、里芋、なす、いちご、柿、栗、桃、マンゴー、メロン、パパイヤ、パインナップル、びわ、りんご等がある。特に根菜類やイモ類が好ましく、水分が多く含まれている果実でもスナック食品を製造することができる。粒状穀類としては、米、麦、ゴマ、大豆等を用い、これらを細かく砕いて粒状にしたものを用いてもよい。
また、粒状穀類の粒径が2.4mm以下であることが好ましく、特に0.8〜2.4mmであることが好ましい。少なくとも0.8〜2.4mmの粒径の粒状穀類が含まれていればよく、大半の粒状穀類がこの粒径範囲にあれば特によい。粒状穀類の粒径が0.8mmより小さいと、粒状感が少なくなる。真空凍結乾燥された粒状穀類が食品に付着するが、製品としてスナック食品同士が貼り付いてしまった場合、粒状穀類の粒径が0.8〜2.4mmにある場合と比べて貼り付いたスナック食品を剥がすのに大きな力が必要となる。粒状穀類の粒径が2.4mmより大きいと、真空凍結乾燥された粒状穀類が食品に付着するが、落下しやすいため付着している粒状穀類の数が少なくなる。
真空凍結乾燥前における、所定形状に形成された食品の大きさは特に限定されないが、厚さ、幅、長さ等、どれか一方向の長さが10mm以下であれば、真空凍結乾燥しやすく、食べるのに適した大きさであり、食品同士が貼り付かない。
(実施例1):長芋
剥皮し、10mmの半月型に切断した長芋100gをお湯(50〜100℃)で茹でた後、水冷却した。これを真空凍結乾燥した。真空凍結乾燥後の重量に対して110%重量の糖を含む調味液(砂糖10%、食塩10%、デキストリン40%、水40%で構成される)を染みこませた。その後、別途、真空凍結乾燥した粒状穀類と、真空凍結乾燥して調味した真空凍結乾燥長芋とを混合して真空凍結乾燥し、粒状穀類を長芋に付着させてスナック食品とした。
(実施例2):人参
剥皮し、3mm〜4mmの半月型に切断した人参100gをお湯(50〜100℃)で茹でた後、水冷却した。これを真空凍結乾燥した。真空凍結乾燥後の重量に対して55%重量の糖を含む調味液(砂糖10%、食塩10%、デキストリン40%、水40%で構成される)を染みこませた。その後、別途、真空凍結乾燥した粒状穀類と、真空凍結乾燥して調味した真空凍結乾燥人参とを混合して真空凍結乾燥し、粒状穀類を人参に付着させてスナック食品とした。
(実施例3):いちご
3mm〜4mmスライス状に切断したいちご(冷凍使用)100gを真空凍結乾燥した。真空凍結乾燥後の重量に対して55%重量の糖を含む調味液(砂糖10%、食塩10%、デキストリン40%、水40%で構成される)を染みこませた。その後、別途、真空凍結乾燥した粒状穀類と、真空凍結乾燥して調味した真空凍結乾燥いちごとを混合して真空凍結乾燥し、粒状穀類をいちごに付着させてスナック食品とした。
上記実施例1〜3で使用した粒状穀類は米麹である。いずれの食品であっても得られたスナック食品はサクサクとした食感であり、口の唾液が吸収され過ぎず、パフパフとした食感ではなかった。
真空凍結乾燥した米麹を以下に示す区分で分級した。分級した真空凍結乾燥米麹の写真を図1に示す。
(1):3.36〜5.60mm(6メッシュ以上3.5メッシュ未満)
(2):2.36〜3.36mm(8メッシュ以上6メッシュ未満)
(3):1.68〜2.36mm(10メッシュ以上8メッシュ未満)
(4):1.41〜1.68mm(12メッシュ以上10メッシュ未満)
(5):0.84〜1.41mm(20メッシュ以上12メッシュ未満)
(6):0.84mm以下(20メッシュを通過したもの)
(真空凍結乾燥粒状穀類の付着試験)
粒状穀類の粒径による真空凍結乾燥食品への付着重量率、付着数を検証した。
真空凍結乾燥した野菜または果実25gに対して調味を施した後、区分(1)〜(6)のサイズの真空凍結乾燥米麹を10g混合して真空凍結乾燥し、剥離(落下)した重量を測定した。付着重量率は、分級後の真空凍結乾燥米麹の混合量10gに対して、真空凍結乾燥させてスナック食品に付着した真空凍結乾燥米麹の重量(落下しなかった重量)の割合である。また、付着数は付着していた真空凍結乾燥米麹の数である。
実施例2の人参の米麹付着試験結果を表1に示す。図2に分級した真空凍結乾燥米麹を付着させた付着試験後におけるスナック人参の外観を示す。以降、区分(1)で分級された真空凍結乾燥米麹を用いて製造したスナック食品を「試料(1)」と呼び、区分(2)〜(6)についても同様とする。粒径が小さくなるほど付着重量率が上がり、付着数が多くなった。0.84mm以下(試料(6))では粒状感が少なく、より細かい粉状のものが多く付着していた。試料(3)、試料(4)、試料(5)が付着重量率、付着数、外観ともに良好であり、真空凍結乾燥米麹が均一に付着した。試料(1)、試料(2)は真空凍結乾燥米麹が付着したものの、脱落している真空凍結乾燥米麹が多く、偏在している状態であった。
実施例3のいちごの米麹付着試験結果を表2に示す。図3に分級した真空凍結乾燥米麹を付着させた付着試験後におけるスナックいちごの外観を示す。粒径が小さくなるほど付着重量率が上がった。0.84mm以下では粒感が少なく、より細かい粉状のものが多く付着していた。試料(3)、試料(4)、試料(5)が付着重量率、付着数、外観ともに良好であり、真空凍結乾燥米麹が均一に付着した。試料(1)、試料(2)は真空凍結乾燥米麹が付着したものの、脱落している真空凍結乾燥米麹が多く、偏在している状態であった。
(スナック食品の吸水状態観察)
実施例2の人参より作製したスナック食品の吸水状態を観察した。
観察用のスナック人参として、真空凍結乾燥粒状穀類(1)〜(6)を用いて製造したもの、比較例として、真空凍結乾燥粒状穀類および調味液を加えていない真空凍結乾燥人参を用いた。真空凍結乾燥粒状穀類(1)〜(6)を用いて製造したスナック人参および比較例の真空凍結乾燥人参に一定量の水を30秒間吸わせた後、残った水の量を観察した。なお吸水面に付着した米麹は吸水を阻害するため、取り去った。
図4に、吸水前、吸水後の真空凍結乾燥人参、吸水後のスナック人参の写真を示す。比較例の真空凍結乾燥人参は吸水量が多く、スナック人参試料(1)〜(6)は比較例の真空凍結乾燥人参に比べていずれも吸水量が少ない。このため、口に含んだときも唾液の奪われる速度が遅く、食感としてパフパフせずにサクサクしていると言える。
(付着性の改善確認)
使用野菜:人参 (3mm〜4mm厚の半月型)
使用穀物:米麹
米麹の粒径は、表1の区分(1)〜(6)と同じであり、比較例は、真空凍結乾燥粒状穀類を加えていない真空凍結乾燥人参を用い、製造したスナック人参同士の貼り付き具合を評価した。
図5に、真空凍結乾燥米麹を加えずに調味液を混合して製造した真空凍結乾燥人参、分級した真空凍結乾燥米麹を付着させたスナック人参の外観写真を示す。
試料(1)、試料(2)は穀物の粒径が大きいため、点接触による効果が大きい。しかし、人参への真空凍結乾燥米麹の付着数が、その他の粒径の粒状穀類より少ないので、図5に示すように穀物が付着していない部分で面接触となり、スナック人参同士が貼り付いているものもあった。また、貼り付いていた部分は、試料(3)、試料(4)、試料(5)と比べて大きな力が必要であり、やや剥がしづらいものもあった。
試料(3)、試料(4)、試料(5)は穀物が十分に付着して、点接触の効果が表れてスナック人参同士の貼り付きが少なく、貼り付いていた部分は容易に剥がすことができてスナック人参は破損しなかった。
試料(6)は穀物が十分に付着するが、粒径が小さすぎるため、点接触が面接触になってしまい、スナック人参同士が貼り付いているものもあった。
以上のことから、粒状穀類が付着しやすくて脱落しにくいことによる、スナック食品同士の貼り付く可能性の低さ、剥がしやすさという観点で言えば、粒状穀類の粒径が区分(3)程度に分級された2.4mm以下の粒状穀類を用いることが好ましいと言える。また、細かい粒径の粒状穀類が含まれていても、貼り付きは防止できるが、より貼り付きを防止し、貼り付いても剥がしやすくするためには、区分(3)〜(5)の範囲にあるものが多く含まれていることが好ましいと言える。
(米麹によって溶出される糖度測定)
区分(1)〜(6)の米麹3.0gを12.0gの水で分散させて1分間後に液を濾し、糖度を測定した。表3に測定結果を示す。粒径が小さいほど糖が溶出し、水中の糖度が増している。
(糖の付着の表面観察)
真空凍結乾燥米麹から溶出される糖が、真空凍結乾燥人参にどれだけ付着されるかを観察した。この調査で用いる試料は、実施例2に記載の、調味液を含浸させた真空凍結乾燥人参と区分(2)〜(6)の真空凍結乾燥米麹を混合して製造した試料である。比較例として、調味液を加えず、真空凍結乾燥粒状米麹を加えていない真空凍結乾燥人参を観察した。図6に真空凍結乾燥人参、分級した真空凍結乾燥米麹を付着させたスナック人参の表面拡大写真を示す。なお、米麹は取り除いて撮影した。糖化した粒状穀類の粒径が小さいほど真空凍結乾燥人参の表面に糖が多く溶出し、糖が膜状に被覆されていることが分かった。

Claims (4)

  1. 野菜および果実の少なくとも一方から成る食品を所定形状に形成して真空凍結乾燥し、真空凍結乾燥食品を得る工程と、
    粒状穀類を真空凍結乾燥し、真空凍結乾燥粒状穀類を得る工程と、
    該真空凍結乾燥粒状穀類を0.84mm以上で2.4mm以下の粒径に分級する工程と、
    前記真空凍結乾燥食品および前記粒径に分級した前記真空凍結乾燥粒状穀類の少なくとも一方に、調味液を付着もしくは含浸する工程と、
    前記調味液を付着もしくは含浸する工程後に、前記真空凍結乾燥食品と前記粒径に分級した前記真空凍結乾燥粒状穀類とを混合して真空凍結乾燥もしくは真空乾燥して、前記粒径の前記真空凍結乾燥粒状穀類を前記真空凍結乾燥食品に付着させる工程とを含むことを特徴とするスナック食品の製造方法。
  2. 前記調味液に、糖を含む調味液を用いることを特徴とする請求項1に記載のスナック食品の製造方法。
  3. 前記粒状穀類に、糖化された粒状穀類を用いることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスナック食品の製造方法。
  4. 前記粒状穀類に、麹菌を繁殖させた粒状穀類を用いることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のスナック食品の製造方法。
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