JP6037854B2 - コンロ、コンロの運転方法、コンロで使用する加熱用容器の材料の推定方法及び加熱用容器の材料の推定方法 - Google Patents
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Description
このようなコンロでは、従来、加熱用位置に位置する加熱用容器における特定の一箇所の部位の温度を検出すべく、温度検出手段が設けられ、その温度検出手段の検出情報に基づいて、加熱制御手段により、バーナにて加熱用容器を加熱する加熱状態が制御されるように構成されていた(例えば、特許文献1参照。)。
例えば、バーナが、ガス燃料と空気との混合気を噴出する複数の炎孔が環状に並ぶ環状の炎孔列を備えて構成される場合、特定部位として、加熱用位置としての五徳上に位置する加熱用容器の底面における環状の炎孔列の中央に対応する箇所に設定されていた。
例えば、加熱用容器の具体例として、鉄にて構成された鍋(以下、鉄鍋と記載する場合がある)、アルミニウムにて構成された鍋(以下、アルミ鍋と記載する場合がある)、ステンレススティールにて構成された鍋(以下、SUS鍋と記載する場合がある)等が挙げられる。
そして、加熱用容器の熱伝導特性が異なると、加熱用容器においてバーナの火炎が当たる箇所から離れる方向での温度分布が異なる。
アルミ鍋、鉄鍋、SUS鍋では、温度分布は、アルミ鍋が最も小さく、SUS鍋が最も大きいので、熱伝導度は、アルミ鍋が最も大きく、SUS鍋が最も小さいことが分かる。
即ち、加熱用容器内の加熱対象物の温度が同等であっても、加熱用容器の熱伝導特性が異なるために、加熱用容器においてバーナの火炎が当たる箇所から離れる方向での温度分布が異なると、温度検出手段にて温度を検出する特定部位の温度が異なる場合がある。
従って、加熱用容器の熱伝導特性が異なると、加熱用容器内の加熱対象物の温度が同等であっても、温度検出手段の検出温度が異なる場合があるので、加熱用容器内の加熱対象物を適切に加熱できなくなる虞がある。
前記加熱用容器における前記バーナの火炎が当たる部位に対する距離が夫々異なる複数の部位夫々の温度を検出すべく、前記温度検出手段が複数設けられ、
前記複数の温度検出手段の検出情報に基づいて、前記加熱用容器の熱伝導特性に対応する熱伝導性指標を求める熱伝導性指標導出手段が設けられ、
前記加熱制御手段が、前記熱伝導性指標導出手段にて求められた熱伝導性指標に基づいて、前記加熱状態を制御するように構成されている点にある。
つまり、加熱用容器の熱伝導特性が異なることにより、温度検出手段の検出温度が異なっても、加熱用容器内の加熱対象物を同等の温度に加熱できるように、バーナの加熱状態を制御することが可能となる。
従って、加熱用容器の熱伝導特性の違いに拘わらず、加熱用容器内の加熱対象物を適切に加熱できるように運転し得るコンロを提供することができる。
前記熱伝導性指標導出手段が、所定の設定燃焼量で燃焼する前記バーナによる加熱により、前記加熱用容器の温度が上昇する過程において、前記複数の温度検出手段の検出情報に基づいて前記熱伝導性指標を求めるように構成されている点にある。
つまり、加熱用容器の温度が上昇する過程では、加熱用容器におけるバーナの火炎が当たる箇所から離れる方向での温度分布が大きくなるので、加熱用容器の熱伝導特性を的確に反映するように、熱伝導性指標を求めることができる。
従って、加熱用容器の熱伝導特性の違いに拘わらず、加熱用容器内の加熱対象物を一層適切に加熱することができる。
前記バーナが、ガス燃料と空気との混合気を噴出する複数の炎孔が環状に並ぶ環状の炎孔列を備えて構成され、
前記複数の温度検出手段として、前記加熱用容器の底面における前記環状の炎孔列の中央に対応する箇所の温度を検出する中央側温度検出手段と、前記加熱用容器の底面において前記バーナの火炎が当たる箇所に対して前記中央側温度検出手段が温度を検出する箇所よりも近い箇所の温度を検出する外周側温度検出手段とが設けられている点にある。
そこで、上記特徴構成のように、複数の温度検出手段として、中央側温度検出手段と外周側温度検出手段とを設けることにより、それらの検出情報に基づいて、加熱用容器の熱伝導特性を的確に反映するように、熱伝導性指標を的確に求めることができる。
従って、加熱用容器の熱伝導特性の違いに拘わらず、加熱用容器内の加熱対象物を一層適切に加熱することができる。
前記加熱制御手段が、前記加熱用容器内の加熱対象物の温度を所定の目標維持温度に維持すべく前記加熱状態を制御する温度維持モードにおいて、前記熱伝導性指標導出手段にて求められた熱伝導性指標に基づいて前記加熱状態を制御するように構成されている点にある。
従って、温度維持モードにおいて、加熱用容器の熱伝導特性の違いに拘わらず、加熱用容器内の加熱対象物の温度を一層的確に目標維持温度に維持することができる。
前記加熱制御手段が、前記加熱用容器内の加熱対象物の温度が所定の目標到達温度に達することに基づいて、前記加熱状態の制御として前記バーナの消火を実行する自動消火モードにおいて、前記熱伝導性指標導出手段にて求められた熱伝導性指標に基づいて前記バーナを消火するように構成されている点にある。
従って、自動消火モードにおいて、加熱用容器の熱伝導特性の違いに拘わらず、加熱対象物の温度が目標到達温度に達していないにも拘らずバーナが消火される不具合や、加熱対象物の温度が目標到達温度に達しているにも拘らずバーナの消火が遅れる不具合を回避して、バーナをタイミング良く消火することができる。
前記熱伝導性指標に応じて、前記温度検出手段の検出温度を補正する温度補正条件が設定され、
前記加熱制御手段が、前記温度検出手段の検出温度を、前記熱伝導性指標導出手段にて求められた熱伝導性指標に応じた温度補正条件にて補正し、その補正温度に基づいて前記加熱状態を制御するように構成されている点にある。
そして、そのように加熱用容器の熱伝導特性が反映された補正温度に基づいて、バーナの加熱状態が制御されるので、加熱用容器の熱伝導特性の違いに拘わらず、加熱用容器内の加熱対象物を適切に加熱できるように、コンロを運転することができる。
前記熱伝導性指標導出手段が、求めた熱伝導性指標に基づいて、前記加熱用容器を構成する材料を推定するように構成され、
前記温度補正条件が、前記加熱用容器を構成する材料に応じて設定され、
前記加熱制御手段が、前記温度検出手段の検出温度を前記熱伝導性指標導出手段にて推定された前記加熱用容器の材料に応じた温度補正条件にて補正して、前記補正温度を求めるように構成されている点にある。
そこで、温度検出手段の検出情報に基づいてバーナの加熱状態を制御するに当たって、加熱用容器を構成する材料が異なっても、加熱用容器内の加熱対象物を同等に適切に加熱できるように、予め、温度検出手段の検出情報を補正する補正条件を、加熱用容器を構成する材料に応じて設定する。
そして、本特徴構成のように、複数の温度検出手段の検出情報に基づいて熱伝導性指標を求めると共に、その求めた熱伝導性指標に基づいて加熱用容器を構成する材料を推定し、その推定した材料に応じた温度補正条件にて温度検出手段の検出温度を補正して、補正温度を求めるようにすることにより、補正温度に、加熱用容器を構成する材料に応じた熱伝導特性を適切に反映させることができる。
従って、加熱用容器を構成する材料の違いに拘わらず、加熱用容器内の加熱対象物を適切に加熱できるように、コンロを運転することができる。
前記加熱制御手段が、前記複数の温度検出手段のうちの特定の一つの温度検出手段の検出温度を補正し、その補正温度に基づいて前記加熱状態を制御するように構成されている点にある。
つまり、複数の温度検出手段のうち、例えば、検出温度が加熱用容器周辺の雰囲気の影響を最も受け難いものを、検出温度を補正する対象として設定する。
そして、そのように補正した補正温度に基づいて、コンロの加熱状態を制御するようにすることにより、加熱用容器の熱伝導特性の違いに拘わらず、加熱用容器内の加熱対象物を一層適切に加熱することができる。
前記複数の温度検出手段が、前記加熱用容器に接触させる温度検知部を備えて構成された接触式の温度検出手段、及び、前記加熱用容器から放射された赤外線の放射強度である赤外線強度を検出して、その赤外線強度に基づいて前記加熱用容器の温度を求めるように構成された非接触式の温度検出手段のうちのいずれか一方、又は、両者の組み合わせにより構成されている点にある。
そして、接触式の温度検出手段は、温度検知部を加熱用容器に接触させるので、加熱用容器の温度を比較的精度良く検出できる等の特長がある。一方、非接触式の温度検出手段は、非接触で加熱用容器の温度を検出できるので、加熱用容器の形状に拘わらず、加熱用容器の温度を精度良く検出できる等の特長がある。
そこで、上記特徴構成のように、複数の温度検出手段を接触式の温度検出手段及び非接触式の温度検出手段のうちのいずれか一方又は両者の組み合わせにより構成することにより、加熱用容器の温度検出に対して要求される仕様を満たしながら、加熱用容器の熱伝導特性の違いに拘わらず、加熱用容器内の加熱対象物を適切に加熱できるように運転し得るコンロを提供することができる。
前記加熱用容器における前記バーナの火炎が当たる部位に対する距離が夫々異なる複数の部位夫々の温度を検出すべく、前記温度検出手段を複数設け、
前記複数の温度検出手段の検出情報に基づいて、前記加熱用容器の熱伝導特性に対応する熱伝導性指標を求めて、その求めた熱伝導性指標に基づいて、前記加熱状態を制御する点にある。
つまり、加熱用容器の熱伝導特性が異なることにより、温度検出手段の検出温度が異なっても、加熱用容器内の加熱対象物を同等の温度に加熱できるように、バーナの加熱状態を制御することが可能となる。
従って、加熱用容器の熱伝導特性の違いに拘わらず、加熱用容器内の加熱対象物を適切に加熱できるように運転し得るコンロの運転方法を提供することができる。
前記加熱用容器における前記バーナの火炎が当たる部位に対する距離が夫々異なる複数の部位夫々の温度を検出すべく、前記温度検出手段を複数設け、
前記複数の温度検出手段の検出情報に基づいて、前記加熱用容器の熱伝導特性に対応する熱伝導性指標を求めて、その求めた熱伝導性指標に基づいて、前記加熱用容器を構成する材料を推定する点にある。
従って、加熱用容器を構成する材料の違いに拘わらず、加熱用容器内の加熱対象物を適切に加熱できるようにコンロの運転を可能にすべく、加熱用容器の材料を推定することができる。
前記加熱用容器における前記バーナの火炎が当たる部位に対する距離が夫々異なる複数の部位夫々の温度を検出すべく、前記温度検出手段を複数設け、
前記複数の温度検出手段の検出情報に基づいて、前記加熱用容器の熱伝導特性に対応する熱伝導性指標を求めて、その求めた熱伝導性指標に基づいて、前記加熱用容器を構成する材料を推定する点にある。
従って、加熱用容器を構成する材料の違いに拘わらず、加熱用容器内の加熱対象物を適切に加熱できるようにコンロの運転を可能にすべく、加熱用容器の材料を推定することができる。
前記加熱用位置に位置する前記加熱用容器の特定部位の温度を検出する温度検出手段とが設けられ、
所定の設定燃焼量で燃焼する前記バーナにて継続して加熱される加熱用容器の熱伝導特性の推定方法であって、その特徴構成は、
前記加熱用容器における前記バーナの火炎が当たる部位に対する距離が夫々異なる複数の部位夫々の温度を検出すべく、前記温度検出手段を複数設け、
前記複数の温度検出手段の検出情報に基づいて、前記加熱用容器の熱伝導特性に対応する熱伝導性指標を求めて、その求めた熱伝導性指標に基づいて、前記加熱用容器の熱伝導特性を推定する点にある。
図1に示すように、コンロは、コンロ本体1の上部に3つのコンロバーナ2が配置され、コンロ本体1の内部に、グリルバーナ(図示省略)を備えるグリルGが配置されて、ビルトインタイプのガスコンロに構成されている。
コンロ本体1の上部後方側に、グリルバーナの燃焼排ガスを排気するためのグリル排気口3が設けられ、コンロ本体1の上部はトッププレート4にて覆われ、このトッププレート4の上部に、3つのコンロバーナ2の夫々に対応して、加熱対象物調理用の加熱用容器N(例えば鍋、図2参照)を載置する五徳5が載置支持されるように構成されている。
設置状態の図示は省略するが、コンロ本体1の内部には、マイクロコンピュータを用いてガスコンロの運転を制御するための各種制御を実行するように構成されたコンロコントローラC(加熱制御手段の一例、図2参照)が設けられている。
コンロ本体1の前面部におけるグリル扉6の右側には、コンロバーナ2の点火、 消火や火力の調整等の操作を行う操作つまみ8tを備えたコンロ操作部8が3つのコンロバーナ2夫々に対応して設けられ、更に、各コンロバーナ2に対応して自動調理モードを設定するためのコンロモード設定部9、及び、電源スイッチ10も設けられている。
つまり、図示を省略するが、各コンロ操作部8には、各操作つまみ8tの押し込み操作によりオンオフが切り換えられて点火指令及び消火指令を指令する押し操作式の点消火スイッチ、及び、操作つまみ8tの回動操作に伴ってパルス信号を発生させて火力を指令するロータリーエンコーダが設けられている。
図2に示すように、コンロバーナ2には、更に、燃料供給路14を通じて供給されるガス燃料Gを噴出するガスノズル15、及び、そのガスノズル15からガス燃料Gが噴出されると共に、そのガス燃料Gの噴出に伴う吸引作用により燃焼用空気Aを吸引する混合管16が備えられて、その混合管16にてガス燃料Gと空気Aとを混合して混合気としてバーナ本体13に供給されるように構成されている。
トッププレート4には、バーナ用開口4aが設けられ、コンロバーナ2は、バーナ本体13がバーナ用開口4aに挿通されてトッププレート4の上方に露出する形態で、トッププレート4の下方に設置されている。コンロバーナ2の炎孔11の近傍に、火炎Fに接触する状態で、熱電対にて構成された火炎センサ17が設けられている。図示を省略するが、コンロバーナ2の炎孔11の近傍には、点火用のイグナイタも設けられている。
この実施形態では、複数の温度検出手段Sとして、加熱用容器Nの底面における環状の炎孔列12の中央に対応する箇所の温度を検出する中央側温度検出手段Scと、加熱用容器Nの底面においてコンロバーナ2の火炎Fが当たる箇所に対して中央側温度検出手段Scが温度を検出する箇所よりも近い箇所の温度を検出する外周側温度検出手段Ssとが設けられている。
そして、中央側温度検出手段Sc及び外周側温度検出手段Ss共に、加熱用容器Nから放射された赤外線の放射強度である赤外線強度を検出する赤外線強度検出手段31、及び、その赤外線強度検出手段31にて検出された赤外線強度に基づいて加熱用容器Nの温度を求める温度算出手段32を備えて構成された赤外線温度センサ30(即ち、非接触式の温度検出手段に相当する)により構成されている。
又、外周側赤外線温度センサ30sを構成する赤外線強度検出手段31は、五徳51上に載置されている加熱用容器Nの底面におけるコンロバーナ2の火炎Fが当たる箇所近傍(以下、底面外周寄り部と記載する場合がある)から放射されて外周側用透過窓20sを透過した赤外線の赤外線強度を検出するように、指向性を定めた状態でトッププレート4の下方側に配置されている。尚、この実施形態では、底面中央部と底面外周寄り部との間隔は、6cm程度である。
説明を加えると、図2に示すように、赤外線強度検出手段31は、通過させる赤外線の波長域が互いに異なる2個のバンドパスフィルタ31Fa,31Fbと、それら2個のバンドパスフィルタ31Fa,31Fbを通過した赤外線を各別に検出する2個の赤外線検出素子31Sa,31Sbとを備えて構成されて、調理用容器Nの底面から放射される赤外線における互いに異なる2つの温度算出用特定波長域夫々についての赤外線強度を検出するように構成されている。バンドパスフィルタ31Fa,31Fbは、所定の波長域の赤外線のみを透過させるように構成されている。この実施形態では、2つの温度算出用特定波長域が、コンロバーナ2にて形成される火炎Fから放射される赤外線の放射強度が他の波長域の放射強度よりも小さい波長域内に設定されている。具体的には、2つの温度算出用特定波長域として、3.5μm以上且つ4.0μm以下の波長域λ1、及び、9.0μm以上且つ12.0μm以下の波長域λ2が設定されている。
温度算出手段32の記憶部(図示省略)には、コンロバーナ2の複数段階の火力夫々に対応付けて、火炎Fから放射されて透過窓20を透過した赤外線についての赤外線強度検出手段31の検出値が基準赤外線強度として記憶されている。
そして、温度算出手段32が、記憶部の記憶情報からコンロバーナ2の火力に対応する基準赤外線強度を得て、その基準赤外線強度と赤外線強度検出手段31にて検出される赤外線強度とに基づいて、加熱用容器Nの温度を求めるように構成されている。
先ず、コンロバーナ2の火炎F及び加熱用容器Nから放射されて、透過窓20を透過した赤外線の放射強度スペクトル分布を説明する。
図3には、加熱用容器N内に例えば天ぷら油を収容して、コンロバーナ2にて加熱用容器Nを200℃にまで加熱している状態において、透過窓20を透過した赤外線の放射強度スペクトル分布を示している。ちなみに、図中のラインL1は、コンロバーナ2が火力5で燃焼している状態の赤外線の放射強度スペクトル分布であり、ラインL2は、コンロバーナ2が火力3で燃焼している状態の赤外線の放射強度スペクトル分布であり、ラインL3は、コンロバーナ2が火力1で燃焼している状態の赤外線の放射強度スペクトル分布である。
又、図4には、五徳5に載置される加熱用容器N内に氷水を入れて加熱用容器Nの底面が低温(常温またはそれよりも低い温度)になっており且つコンロバーナ2が火炎Fを形成している状態において、透過窓20を透過した赤外線の放射強度スペクトル分布を示しており、図中のラインL4は、コンロバーナ2が火力5で燃焼している状態の赤外線の放射強度スペクトル分布であり、ラインL5は、コンロバーナ2が火力3で燃焼している状態の赤外線の放射強度スペクトル分布であり、ラインL6は、コンロバーナ2が火力1で燃焼している状態の赤外線の放射強度スペクトル分布である。
そこで、図4のデータを得たのと同じ温度条件(常温またはそれよりも低い温度)の加熱用容器Nの底部から放射されて透過窓20を透過した赤外線の放射強度を計測して、その計測放射強度を図4に示す如き放射強度スペクトル分布から差し引くと、コンロバーナ2の火力(燃焼量)を種々変化させたときのコンロバーナ2の火炎Fからの赤外線の放射強度(基準赤外線強度)を求めることができる。
例えば、温度算出用特定波長域λ1については図5に、温度算出用特定波長域λ2については図6に夫々示す如く、火力と基準赤外線強度との相関関係が得られる。
従って、放射率εが種々に異なる加熱用容器N夫々の温度対赤外線強度比の関係を、共通の1つの温度対赤外線強度比の関係とすることができるのである。又、上述のように求めた図8に示す如き温度対赤外線強度比の関係が温度算出手段32の記憶部に記憶されることになる。
次に、赤外線強度検出手段31における温度算出用特定波長域λ1に対応する出力値及び温度算出用特定波長域λ2に対応する出力値の夫々について、夫々対応する基準赤外線強度を減算して火炎分減殺出力値(火炎分減殺赤外線強度)を求め、且つ、それらの火炎分減殺出力値の出力比を求めて、その火炎分減殺出力値の出力比と記憶部に記憶している温度対赤外線強度比の関係から加熱用容器Nの温度を求める。このような出力値の比をとることで加熱用容器Nの温度をその加熱用容器Nの放射率に依存することなく正確に検出することができる。
又、コンロコントローラCは、火炎センサ17によりコンロバーナ2の点火が確認されて点火処理が終了して、火炎センサ17によりコンロバーナ2の燃焼が確認されている状態において、コンロ操作部8からの火力設定指令に基づいて、設定された火力に対応する操作位置になるように操作位置センサの検出情報に基づいて燃料供給量調整弁19の操作機構19mを制御することにより、コンロバーナ2の火力を調整する。
更に、コンロコントローラCは、火炎センサ17によりコンロバーナ2の燃焼が確認されなくなったり、コンロ操作部8から消火指令が指令されると、燃料供給断続弁18及び燃料供給量調整弁19を閉弁してコンロバーナ2を消火する消火処理を実行する。
又、コンロコントローラCは、コンロモード設定部9にて油温度維持モードが設定された場合は、コンロ操作部8からの点火指令に基づくコンロバーナ2の点火後、火力5でコンロバーナ2を燃焼させ、加熱用容器N内の油の温度が所定の目標維持温度(例えば、200℃)になるように、コンロバーナ2の火力を火力5と火力1とに切り換え、コンロ操作部8から消火指令が指令されると、消火処理を実行する。
つまり、コンロコントローラCは、コンロバーナ2にて加熱用容器Nを加熱する加熱状態の制御として、コンロバーナ2に点火させる点火処理、コンロバーナ2を消火する消火処理、及び、コンロバーナ2の火力(即ち、燃焼量)の調整を行うように構成されている。
本発明に係るコンロの運転方法では、上述のように、加熱用容器Nにおけるコンロバーナ2の火炎Fが当たる部位に対する距離が夫々異なる複数の部位夫々の温度を検出すべく、温度検出手段Sを複数設け、複数の温度検出手段Sの検出情報に基づいて、加熱用容器Nの熱伝導特性に対応する熱伝導性指標を求めて、その求めた熱伝導性指標に基づいて、コンロバーナ2の加熱状態を制御する。
実験により、材料が異なる種々の加熱用容器N(具体的には、鍋)を種々の加熱条件でコンロバーナ2を用いて加熱し、中央側赤外線温度センサ30c及び外周側赤外線温度センサ30sにより、加熱用容器Nの底面中央部及び底面外周寄り部夫々について、加熱開始時点からの温度の時間経過に伴う変化を求める。
例えば、材料が異なる種々の加熱用容器Nとして、鉄製の鍋(以下、鉄鍋と記載する場合がある)、アルミニウム製の鍋(以下、アルミ鍋と記載する場合がある)、及び、ステンレススティール製の鍋(以下、SUS鍋と記載する場合がある)を用いる。
又、種々の加熱条件として、コンロバーナ2を火力5(即ち、所定の設定燃焼量であり、例えば、4.2kW)で燃焼させて、各鍋を空の状態で加熱する加熱条件(以下、空焼きと記載する場合がある)、食用油を500g入れた各鍋を加熱する加熱条件(以下、油加熱と記載する場合がある)、及び、水を1リットル入れた各鍋を加熱する加熱条件(以下、湯沸しと記載する場合がある)を用いる。尚、油加熱では、鍋内の食用油の温度が目標維持温度(200℃)になるように、コンロバーナ2の火力を火力5と火力1とに切り換える。
図10は、油加熱の場合の結果を示し、図10の(a)、(b)、(c)は、夫々、加熱用容器Nとして鉄鍋、アルミ鍋、SUS鍋を用いた場合の結果を示す。
図11は、湯沸しの場合の結果を示し、図11の(a)、(b)、(c)は、夫々、加熱用容器Nとして鉄鍋、アルミ鍋、SUS鍋を用いた場合の結果を示す。
尚、図9〜図11は、後述する本発明に係るコンロの運転方法を実行することなく、各鍋を加熱した場合の結果を示す。
図12(a)に、空焼きの場合の2点間温度差を、鉄鍋、アルミ鍋、SUS鍋夫々について示す。
図12(b)に、油加熱の場合の2点間温度差を、鉄鍋、アルミ鍋、SUS鍋夫々について示す。
図12(c)に、湯沸しの場合の2点間温度差を、鉄鍋、アルミ鍋、SUS鍋夫々について示す。
尚、以下では、図12(a)、(b)、(c)に示す如き、加熱用容器Nを構成する材料毎の2点間温度差の情報を、材料別二点間温度差情報と記載する場合がある。
図12(a)、(b)、(c)から、二点間温度差は、アルミ鍋、鉄鍋、SUS鍋の順に小さいことが分かるので、アルミ鍋、鉄鍋、SUS鍋の順に熱伝導特性が良い、即ち、熱伝導度が大きいことが分かる。
そして、計測した二点間温度差と所定の加熱条件に対応する材料別二点間温度差情報とに基づいて、加熱用容器Nの材料を推定することができる。
例えば、所定の加熱条件が油加熱の場合、加熱開始後、例えば30秒後に二点間温度差を計測し、材料別二点間温度差情報において、加熱開始後、30秒後の二点間温度差のうち、計測二点間温度差に最も近いものに対応する材料を、加熱用容器Nの材料と推定する。
又、所定の加熱条件が湯沸し及び空焼き夫々の場合、加熱開始後、例えば20秒後に二点間温度差を計測して、油加熱の場合と同様に、加熱用容器Nの材料を推定する。
ここで、加熱条件(油加熱か湯沸しか空焼きか)は、別途入力により、予め知っておくことができる。
つまり、複数の温度検出手段Sの検出情報に基づいて、加熱用容器Nの熱伝導特性に対応する熱伝導性指標を求める熱伝導性指標導出手段40が設けられ、コンロコントローラCが、熱伝導性指標導出手段40にて求められた熱伝導性指標に基づいて、コンロバーナ2の加熱状態を制御するように構成されている。
更に、熱伝導性指標導出手段40が、求めた熱伝導性指標に基づいて、加熱用容器Nを構成する材料を推定するように構成されている。
図2に示すように、この実施形態では、熱伝導性指標導出手段40は、コンロコントローラCを用いて構成されている。
コンロコントローラCは、コンロモード設定部9にて湯沸しモード及び油温度維持モード夫々が設定されたときに、コンロの運転方法及びコンロで使用する加熱用容器Nの材料の推定方法を実行するように構成されている。
図12(b)に示すように、油加熱では、二点間温度差は、コンロバーナ2の点火後、25秒程度経過するまでは徐々に大きくなり、それ以降は概略平衡状態になり、図12(c)に示すように、湯沸しでは、二点間温度差は、コンロバーナ2の点火後、10秒程度経過するまでは徐々に大きくなり、それ以降は概略平衡状態になり、油加熱と湯沸しとでは、二点間温度差が平衡状態になるのが湯沸しの方が速い。
そこで、推定用設定時間は、油温度維持モードと湯沸しモードとでは、湯沸しモードの方が短くなるように設定され、例えば、油温度維持モードでは30秒に、湯沸しモードでは20秒に夫々設定される。
油温度維持モードでは、図12(b)に基づいて、例えば、加熱用容器Nの材料が鉄であると推定するための基準二点間温度差が70℃に、アルミであると推定するための基準二点間温度差が45℃に、SUS(ステンレススティール)であると推定するための基準二点間温度差が83℃に夫々設定されている。
又、湯沸しモードでは、図12(c)に基づいて、例えば、加熱用容器Nの材料が鉄であると推定するための基準二点間温度差が20℃に、アルミであると推定するための基準二点間温度差が15℃に、SUSであると推定するための基準二点間温度差が30℃に夫々設定されている。
このコンロでは、加熱用容器Nとして鉄鍋を用いる場合を対象にして、湯沸しや油温度維持が適正に行われるべく、中央側赤外線温度センサ30cの検出温度に基づくコンロバーナ2の加熱作動の制御動作が設定されている。
つまり、予め、鉄鍋内の水が全域にわたって沸騰した状態での中央側赤外線温度センサ30cの検出温度を沸騰判定用温度として計測しておく。そして、湯沸しモードでは、コンロバーナ2の点火後、火力5でコンロバーナ2を燃焼させ、中央側赤外線温度センサ30cの検出温度が沸騰判定用温度以上になると、コンロバーナ2を消火する。
又、予め、鉄鍋内の油の温度が目標維持温度(200℃)である状態での中央側赤外線温度センサ30cの検出温度を目標制御温度として計測しておく。そして、油温度維持モードでは、コンロバーナ2の点火後、火力5でコンロバーナ2を燃焼させ、中央側赤外線温度センサ30cの検出温度が目標制御温度になるように、コンロバーナ2の火力を火力5と火力1とに切り換える。
そこで、図11(a)〜(c)も参照すると、現状の加熱制御に関して、以下のことが分かる。
即ち、加熱用容器Nとしてアルミ鍋を用いて湯沸しモードを実行すると、アルミ鍋内の水が沸騰していないにも拘らず、コンロバーナ2が消火される可能性があり、一方、加熱用容器NとしてSUS鍋を用いて湯沸しモードを実行すると、SUS鍋内の水が沸騰しているにも拘らず、コンロバーナ2が消火されない可能性がある。
そこで、図10(a)〜(c)も参照すると、現状の加熱制御に関して、以下のことが分かる。
即ち、加熱用容器Nとしてアルミ鍋を用いて油温度維持モードを実行すると、加熱用容器N内の油の温度が目標維持温度よりも低く維持され、加熱用容器NとしてSUS鍋を用いて油温度維持モードを実行すると、加熱用容器N内の油の温度が目標維持温度よりも高く維持される。
即ち、湯沸しモードでは、鉄鍋に対応する補正係数が1に設定される。
そして、アルミ鍋に対応する湯沸し用温度補正係数は、アルミ鍋内の水が全域にわたって沸騰した直後の中央側赤外線温度センサ30cの検出温度(沸騰判定用温度よりも高い)が沸騰判定用温度になるように、中央側赤外線温度センサ30cの検出温度を補正すべく、1よりも小さい所定の値(例えば、0.97)に設定される。
又、SUS鍋に対応する湯沸し用温度補正係数は、SUS鍋内の水が沸騰しているときの中央側赤外線温度センサ30cの検出温度(沸騰判定用温度よりも低い)が沸騰判定用温度になるように、中央側赤外線温度センサ30cの検出温度を補正すべく、1よりも大きい所定の値(例えば、1.03)に設定される。
そして、アルミ鍋に対応する油温度維持用温度補正係数は、アルミ鍋内の油の温度が目標維持温度である状態での中央側赤外線温度センサ30cの検出温度(目標制御温度よりも高い)が目標制御温度になるように、中央側赤外線温度センサ30cの検出温度を補正すべく、1よりも小さい所定の値(例えば、0.88)に設定される。
又、SUS鍋に対応する油温度維持用温度補正係数は、SUS鍋内の油の温度が目標維持温度である状態での中央側赤外線温度センサ30cの検出温度(目標制御温度よりも低い)が目標制御温度になるように、中央側赤外線温度センサ30cの検出温度を補正すべく、1よりも大きい所定の値(例えば、1.04)に設定される。
そして、コンロコントローラCは、中央側赤外線温度センサ30cの検出温度に、推定した加熱用容器Nの材料に対応する湯沸し用温度補正係数を乗じて補正し、その補正温度が沸騰判定用温度に達すると、コンロバーナ2を消火する。
又、加熱用容器Nの材料がSUSであると推定された場合は、実際の中央側赤外線温度センサ30cの検出温度よりも高く補正された補正温度に基づいて、コンロバーナ2の消火のタイミングが判定されるので、SUS鍋内の水が沸騰しているにも拘らずコンロバーナ2が消火されないといった不具合の発生を回避して、適切に湯沸しを行うことができる。
そして、コンロコントローラCは、中央側赤外線温度センサ30cの検出温度に、推定した加熱用容器Nの材料に対応する油温度維持用温度補正係数を乗じて補正し、その補正温度が目標制御温度になるように、コンロバーナ2の火力を火力5と火力1とに切り換える。
又、加熱用容器Nの材料がSUSであると推定された場合は、実際の中央側赤外線温度センサ30cの検出温度よりも高く補正された補正温度が目標制御温度になるようにコンロバーナ2の火力が調整されるので、SUS鍋内の油の温度が目標維持温度よりも高く維持されるのを回避して、SUS鍋内の油の温度が目標維持温度に的確に維持されるようにすることができる。
又、熱伝導性指標導出手段40が、所定の設定燃焼量(火力5)で燃焼するコンロバーナ2による加熱により、加熱用容器Nの温度が上昇する過程において、2つの温度検出手段Sの検出情報に基づいて、二点間温度差を熱伝導性指標として求めるように構成されていることになる。
又、コンロコントローラCが、中央側赤外線温度センサ30cの検出温度を熱伝導性指標導出手段40にて推定された加熱用容器Nの材料に応じた温度補正条件にて補正して補正温度を求めて、その補正温度に基づいてコンロバーナ2の加熱状態を制御するように構成されていることになる。
そして、コンロコントローラCが、中央側赤外線温度センサ30cの検出温度を、熱伝導性指標導出手段40にて求められた熱伝導性指標に応じた温度補正条件にて補正し、その補正温度に基づいてコンロバーナ2の加熱状態を制御するように構成されていることになる。
つまり、上述したように、コンロコントローラCが、熱伝導性指標導出手段40にて求められた熱伝導性指標に基づいてコンロバーナ2の加熱状態を制御するように構成されていることになる。
又、油温度維持モードが、加熱用容器N内の加熱対象物の温度を所定の目標維持温度に維持すべくコンロバーナ2の加熱状態を制御する温度維持モードに相当する。
又、湯沸しモードが、加熱用容器N内の加熱対象物の温度が所定の目標到達温度に達することに基づいて、コンロバーナ2の加熱状態の制御としてコンロバーナ2の消火を実行する自動消火モードに相当する。
つまり、コンロコントローラCが、温度維持モードにおいて、熱伝導性指標導出手段40にて求められた熱伝導性指標に基づいてコンロバーナ2の加熱状態を制御するように構成されていることになる。又、コンロコントローラCが、自動消火モードにおいて、熱伝導性指標導出手段40にて求められた熱伝導性指標に基づいてコンロバーナ2を消火するように構成されていることになる。
次に別実施形態を説明する。
(イ) 複数の温度検出手段S(上記の実施形態では、中央側温度検出手段Sc及び外周側温度検出手段Ss)の具体的な構成例は、上記の実施形態における構成例、即ち、中央側温度検出手段Sc及び外周側温度検出手段Ss共に赤外線温度センサ30(即ち、非接触式の温度検出手段に相当する)にて構成する構成例に限定されるものではない。
例えば、図13に示すように、複数の温度検出手段Sを、加熱用容器Nに接触させる温度検知部50t(サーミスタ等)を備えて構成された接触式温度センサ50(接触式の温度検出手段の一例)、及び、赤外線温度センサ30の組み合わせにより構成しても良い。ちなみに、図13では、中央側温度検出手段Scを接触式温度センサ50にて構成し、外周側温度検出手段Ssを赤外線温度センサ30にて構成する場合を例示している。
又、図14に示すように、複数の温度検出手段Sの全てを、接触式温度センサ50にて構成しても良い。
又、複数の温度検出手段Sにて加熱用容器Nの温度を検出する箇所は、上記の実施形態のように、加熱用容器Nの底面中央部と底面外周寄り部に限定されるものではなく、加熱用容器Nにおけるコンロバーナ2の火炎Fが当たる部位に対する距離が夫々異なる条件で、適宜設定することができる。
例えば、熱伝導指標に応じて温度補正条件を設定し、温度検出手段Sの検出温度を、求めた熱伝導性指標そのものに応じた温度補正条件にて補正し、その補正温度に基づいてコンロバーナ2の加熱状態を制御する制御形態でも良い。
又、熱伝導指標やその熱伝導指標に基づいて推定した材料に基づいて温度検出手段Sの検出温度を補正するのではなく、熱伝導指標やその熱伝導指標に基づいて推定した材料に基づいて、コンロバーナ2の加熱状態を制御することにより調整する加熱目標温度(上記の実施形態では、沸騰判定用温度や目標制御温度)を補正するように構成しても良い。
この場合、熱伝導度が大きい熱伝導性指標を求めるほど、加熱目標温度を高く補正することになる。
あるいは、熱伝導性指標として、複数の温度検出手段Sの検出温度の平均温度を採用することができる。
11 炎孔
12 炎孔列
40 熱伝導性指標導出手段
30 赤外線温度センサ(非接触式の温度検出手段)
50 接触式温度センサ(接触式の温度検出手段)
50t 温度検知部
A 空気
C コンロコントローラ(加熱制御手段)
F 火炎
G ガス燃料
N 加熱用容器
S 温度検出手段
Sc 中央側温度検出手段
Ss 外周側温度検出手段
Claims (12)
- 加熱用位置に位置する加熱対象物調理用の加熱用容器を加熱するバーナと、
前記加熱用位置に位置する前記加熱用容器の特定部位の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段の検出情報に基づいて、前記バーナにて前記加熱用容器を加熱する加熱状態を制御する加熱制御手段とが設けられたコンロであって、
前記加熱用容器における前記バーナの火炎が当たる部位に対する距離が夫々異なる複数の部位夫々の温度を検出すべく、前記温度検出手段が複数設けられ、
前記複数の温度検出手段の検出情報に基づいて、前記加熱用容器の熱伝導特性に対応する熱伝導性指標を求める熱伝導性指標導出手段が設けられ、
前記加熱制御手段が、前記熱伝導性指標導出手段にて求められた熱伝導性指標に基づいて、前記加熱状態を制御するように構成されているコンロ。 - 前記熱伝導性指標導出手段が、所定の設定燃焼量で燃焼する前記バーナによる加熱により、前記加熱用容器の温度が上昇する過程において、前記複数の温度検出手段の検出情報に基づいて前記熱伝導性指標を求めるように構成されている請求項1に記載のコンロ。
- 前記バーナが、ガス燃料と空気との混合気を噴出する複数の炎孔が環状に並ぶ環状の炎孔列を備えて構成され、
前記複数の温度検出手段として、前記加熱用容器の底面における前記環状の炎孔列の中央に対応する箇所の温度を検出する中央側温度検出手段と、前記加熱用容器の底面において前記バーナの火炎が当たる箇所に対して前記中央側温度検出手段が温度を検出する箇所よりも近い箇所の温度を検出する外周側温度検出手段とが設けられている請求項1又は2に記載のコンロ。 - 前記加熱制御手段が、前記加熱用容器内の加熱対象物の温度を所定の目標維持温度に維持すべく前記加熱状態を制御する温度維持モードにおいて、前記熱伝導性指標導出手段にて求められた熱伝導性指標に基づいて前記加熱状態を制御するように構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンロ。
- 前記加熱制御手段が、前記加熱用容器内の加熱対象物の温度が所定の目標到達温度に達することに基づいて、前記加熱状態の制御として前記バーナの消火を実行する自動消火モードにおいて、前記熱伝導性指標導出手段にて求められた熱伝導性指標に基づいて前記バーナを消火するように構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンロ。
- 前記熱伝導性指標に応じて、前記温度検出手段の検出温度を補正する温度補正条件が設定され、
前記加熱制御手段が、前記温度検出手段の検出温度を、前記熱伝導性指標導出手段にて求められた熱伝導性指標に応じた温度補正条件にて補正し、その補正温度に基づいて前記加熱状態を制御するように構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載のコンロ。 - 前記熱伝導性指標導出手段が、求めた熱伝導性指標に基づいて、前記加熱用容器を構成する材料を推定するように構成され、
前記温度補正条件が、前記加熱用容器を構成する材料に応じて設定され、
前記加熱制御手段が、前記温度検出手段の検出温度を前記熱伝導性指標導出手段にて推定された前記加熱用容器の材料に応じた温度補正条件にて補正して、前記補正温度を求めるように構成されている請求項6に記載のコンロ。 - 前記加熱制御手段が、前記複数の温度検出手段のうちの特定の一つの温度検出手段の検出温度を補正し、その補正温度に基づいて前記加熱状態を制御するように構成されている請求項6又は7に記載のコンロ。
- 前記複数の温度検出手段が、前記加熱用容器に接触させる温度検知部を備えて構成された接触式の温度検出手段、及び、前記加熱用容器から放射された赤外線の放射強度である赤外線強度を検出して、その赤外線強度に基づいて前記加熱用容器の温度を求めるように構成された非接触式の温度検出手段のうちのいずれか一方、又は、両者の組み合わせにより構成されている請求項1〜8のいずれか1項に記載のコンロ。
- 加熱用位置に位置する加熱対象物調理用の加熱用容器を加熱するバーナと、
前記加熱用位置に位置する前記加熱用容器の特定部位の温度を検出する温度検出手段とが設けられ、
前記温度検出手段の検出情報に基づいて、前記バーナにて前記加熱用容器を加熱する加熱状態を制御するコンロの運転方法であって、
前記加熱用容器における前記バーナの火炎が当たる部位に対する距離が夫々異なる複数の部位夫々の温度を検出すべく、前記温度検出手段を複数設け、
前記複数の温度検出手段の検出情報に基づいて、前記加熱用容器の熱伝導特性に対応する熱伝導性指標を求めて、その求めた熱伝導性指標に基づいて、前記加熱状態を制御するコンロの運転方法。 - 加熱用位置に位置する加熱対象物調理用の加熱用容器を加熱するバーナと、
前記加熱用位置に位置する前記加熱用容器の特定部位の温度を検出する温度検出手段とが設けられ、
前記温度検出手段の検出情報に基づいて、前記バーナにて前記加熱用容器を加熱する加熱状態を制御するコンロで使用する加熱用容器の材料の推定方法であって、
前記加熱用容器における前記バーナの火炎が当たる部位に対する距離が夫々異なる複数の部位夫々の温度を検出すべく、前記温度検出手段を複数設け、
前記複数の温度検出手段の検出情報に基づいて、前記加熱用容器の熱伝導特性に対応する熱伝導性指標を求めて、その求めた熱伝導性指標に基づいて、前記加熱用容器を構成する材料を推定するコンロで使用する加熱用容器の材料の推定方法。 - 加熱用位置に位置する加熱対象物調理用の加熱用容器を加熱するバーナと、
前記加熱用位置に位置する前記加熱用容器の特定部位の温度を検出する温度検出手段とが設けられ、
所定の設定燃焼量で燃焼する前記バーナにて継続して加熱される加熱用容器の材料の推定方法であって、
前記加熱用容器における前記バーナの火炎が当たる部位に対する距離が夫々異なる複数の部位夫々の温度を検出すべく、前記温度検出手段を複数設け、
前記複数の温度検出手段の検出情報に基づいて、前記加熱用容器の熱伝導特性に対応する熱伝導性指標を求めて、その求めた熱伝導性指標に基づいて、前記加熱用容器を構成する材料を推定する加熱用容器の材料の推定方法。
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