JP5351995B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、調理用容器を加熱するバーナと、前記バーナにて加熱される前記調理用容器の底部から放射された赤外線のうちの特定波長域の赤外線の放射強度である赤外線強度を検出する赤外線強度検出手段と、その赤外線強度検出手段にて検出される赤外線強度に基づいて前記調理用容器の温度を求める温度算出手段とが備えられた加熱調理器に関する。
上記加熱調理器は、加熱手段により加熱される鍋等の調理用容器から放射された赤外線のうちの特定波長域の赤外線の放射強度である赤外線強度を検出し、その検出した赤外線強度に基づいて調理用容器の温度を求めて、例えば、調理用容器の温度を設定温度に維持するように加熱手段の加熱量を調整する制御や、調理用容器の過度の温度上昇を回避させるために加熱手段の加熱作動を停止させる制御等を行うことができるようにしたものであるが、このような加熱調理器において、従来では、次のように構成されたものがあった。
すなわち、天板に形成された加熱用開口の下方側にバーナが設けられ、このバーナにて形成される火炎が加熱用開口を通して調理用容器を加熱するように構成され、前記加熱用開口の下方に位置させる状態で赤外線強度検出手段が設けられ、この赤外線強度検出手段により加熱用開口を通して被加熱物から放射された赤外線の強度を検出するように構成されており、前記赤外線強度検出手段が、バーナの火炎からの赤外線の放射強度が他の波長領域よりも少ない波長領域内に設定された特定波長域の赤外線強度を検出するように構成され、前記温度算出手段が、バーナの火炎からの赤外線の影響が無いものとして前記赤外線強度検出手段にて検出される赤外線強度に基づいて調理用容器の温度を検出するように構成されていた(例えば、特許文献1参照。)。
説明を加えると、前記温度検出手段が、2つの異なる波長域における赤外線強度の比と調理用容器の温度との相関関係について予め実験結果より求めて記憶しておき、赤外線強度検出手段によって検出される前記2つの波長域における赤外線強度の計測結果より、それらの赤外線強度の比と、予め記憶している赤外線強度の比と温度との相関関係とから調理用容器の温度を検出するように構成されていた。
ちなみに、前記赤外線強度検出手段が調理用容器の底部から放射された赤外線の放射強度を検出するようにしているのは、調理用容器の検出温度の誤差を極力少なくするようにしたものである。
説明を加えると、例えば、調理用容器の底部ではなく調理用容器の縦向き周面部から放射された赤外線の強度を検出する構成とした場合には、調理用容器内に例えば天ぷら油等の収容物が少量だけ収容されている場合には、調理用容器の温度が収容物の温度に対応していないおそれがある。これに対して、調理用容器の底部から放射された赤外線の強度を検出するようにすると、収容物の量が少量であっても調理用容器の温度を収容物の温度に対応する状態で検出することが可能となるのである。
特開2002−340339号公報
上記従来構成においては、前記赤外線強度検出手段が、バーナの火炎からの赤外線の放射強度が他の波長領域よりも少ない波長領域内に設定された特定波長域の赤外線強度を検出するように構成されているが、このような波長域においても、バーナの火炎から放射される赤外線が存在することがあり、赤外線強度検出手段にて検出される赤外線強度には、調理用容器の底部から放射される赤外線の放射強度以外にバーナの火炎から放射される赤外線の放射強度が含まれることがある。
しかし、上記従来構成では、前記温度算出手段が、バーナの火炎からの赤外線の影響が無いものとして前記赤外線強度検出手段にて検出される赤外線強度に基づいて調理用容器の温度を求めるように構成されていたから、バーナの火炎から放射される赤外線による影響を受けて、調理用容器から放射された赤外線の強度を検出する場合の誤差が大きくなり、調理用容器の温度を精度よく求めることができないおそれがあった。
本発明の目的は、バーナにて加熱される調理用容器の底部から放射された赤外線の放射強度の情報に基づいて調理用容器の温度を極力精度よく求めることが可能となる加熱調理器を提供する点にある。
本発明に係る加熱調理器は、調理用容器を加熱するバーナと、前記バーナにて加熱される前記調理用容器の底部から放射された赤外線のうちの特定波長域の赤外線の放射強度である赤外線強度を検出する赤外線強度検出手段と、その赤外線強度検出手段にて検出される赤外線強度に基づいて前記調理用容器の温度を求める温度算出手段とが備えられたものであって、その第1特徴構成は、前記温度算出手段が、前記赤外線強度検出手段にて検出される赤外線強度に含まれる、前記バーナにて形成される火炎から放射される赤外線のうちの前記特定波長域の赤外線の放射強度である火炎赤外線強度を記憶するように構成され、且つ、前記赤外線強度検出手段にて検出される赤外線強度と前記火炎赤外線強度とに基づいて、前記赤外線強度検出手段にて検出される赤外線強度から前記火炎赤外線強度を減算して補正赤外線強度を求め、前記補正赤外線強度に基づいて前記調理用容器の温度を求めるように構成され
前記バーナの燃焼量を変更調整自在な燃焼量調整手段と、前記バーナの燃焼量を検出する燃焼量検出手段とが備えられ、
前記温度算出手段が、前記火炎赤外線強度を前記バーナの燃焼量の変化に対応させて記憶するように構成され、且つ、前記赤外線強度検出手段にて検出される赤外線強度と前記燃焼量検出手段にて検出される前記バーナの燃焼量に対応する前記火炎赤外線強度とに基づいて前記補正赤外線強度を求め、前記補正赤外線強度に基づいて前記調理用容器の温度を求めるように構成されている点にある。
第1特徴構成によれば、前記赤外線強度検出手段により、バーナにて加熱される調理用容器の底部から放射された赤外線のうちの特定波長域の赤外線の放射強度である赤外線強度が検出される。そして、前記温度算出手段は、バーナにて形成される火炎から放射される赤外線のうちの特定波長域の赤外線の強度である火炎赤外線強度を記憶しており、赤外線強度検出手段にて検出される赤外線強度と記憶している前記火炎赤外線強度とに基づいて調理用容器の温度を求めるのである。
前記赤外線強度と前記火炎赤外線強度とに基づいて調理用容器の温度を求める構成について説明を加えると、赤外線強度検出手段にて検出される赤外線強度から火炎赤外線強度を減算して火炎の影響を除外した補正赤外線強度を求めて、その補正赤外線強度に基づいて調理用容器の温度を求める形態によって、赤外線強度検出手段にて検出される赤外線強度と記憶している火炎赤外線強度とに基づいて前記調理用容器の温度を求めることができる。
このようにして、火炎から放射される赤外線による影響を少なくした状態でバーナにて加熱される調理用容器の温度を精度よく検出することが可能となるのである。
従って、第1特徴構成によれば、バーナにて加熱される調理用容器の底部から放射された赤外線の放射強度の情報に基づいて調理用容器の温度を精度よく求めることが可能となる加熱調理器を提供できるに至った。
また、特徴構成によれば、前記バーナの燃焼量が燃焼量調整手段によって変更調整されるので、調理の状況等に応じてバーナにて調理用容器を加熱するときの加熱量を変更させることができるが、このようにバーナの燃焼量が変化すると、バーナにて形成される火炎から放射される赤外線のうちの前記特定波長域の赤外線強度である火炎赤外線強度も変化することになる。そして、前記温度算出手段が、前記火炎赤外線強度を前記バーナの燃焼量の変化に対応させて記憶しておき、前記燃焼量検出手段にて検出される前記バーナの検出燃焼量と前記バーナの燃焼量の変化に対応させて記憶している前記火炎赤外線強度とに基づいて、前記特定波長域における前記火炎赤外線強度を求めるようにしたから、温度算出手段は、バーナの燃焼量が変化してもその変化に対応する火炎赤外線強度を求めることができ、火炎から放射される赤外線による影響を的確に除外した状態で調理用容器の温度を検出することが可能となるのである。
従って、第特徴構成によれば、バーナの燃焼量が変化しても、バーナの燃焼量に対応させてバーナの火炎から放射される赤外線による影響を的確に除外した状態で、調理用容器の温度を精度よく検出することが可能となる。
本発明の第特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記特定波長域が、前記バーナにて形成される火炎から放射される赤外線の放射強度が他の波長領域の放射強度よりも小さい波長領域内に設定されている点にある。
特徴構成によれば、前記特定波長域が、前記バーナにて形成される火炎から放射される赤外線の放射強度が他の波長領域の放射強度よりも小さい波長領域内に設定されるから、前記調理用容器の底部から放射された赤外線のうちの特定波長域の放射強度である赤外線強度に含まれる、実際にバーナの火炎から放射される前記特定波長域における前記火炎赤外線強度をできるだけ少なくして調理用容器の温度を誤差が少ない状態で求めることが可能となる。
説明を加えると、バーナにて形成される火炎は常に揺らいで燃焼状態が変化しているので、火炎から放射される赤外線の強度は変動するものである。しかしながら、バーナの燃焼状態の変化等に起因して火炎から放射される赤外線の強度が変動するような場合であっても、上記したように火炎からの赤外線の放射強度が他の波長領域の放射強度よりも小さい波長領域においては、前記調理用容器の底部から放射された赤外線のうちの特定波長域の放射強度である赤外線強度に対して、火炎からの赤外線の放射強度の変動量は相対的に少ないものになる。
そして、前記特定波長域が、バーナにて形成される火炎から放射される赤外線の放射強度が他の波長領域の放射強度よりも小さい波長領域内に設定されるので、バーナの燃焼状態の変化等に起因して火炎から放射される赤外線の強度が変動するような場合であっても、前記調理用容器の底部から放射された赤外線のうちの特定波長域の放射強度である赤外線強度に対して、火炎からの赤外線の放射強度の変動量は相対的に少ないものとなる。
その結果、前記調理用容器の底部から放射された赤外線のうちの特定波長域の放射強度である赤外線強度に含まれる、バーナの火炎から実際に放射される前記特定波長域における前記火炎赤外線強度をできるだけ小さく抑制できることになり、調理用容器の温度を検出するときの検出誤差を少ないものにすることが可能となる。
従って、第特徴構成によれば、調理用容器の温度を誤差が少ない状態で求めることが可能となる。
本発明の第特徴構成は、第特徴構成に加えて、前記赤外線強度検出手段が、異なる波長域である複数の前記特定波長域夫々の赤外線強度を検出するように構成され、前記温度算出手段が、前記複数の特定波長域の夫々に対応する前記火炎赤外線強度を記憶するように構成され、且つ、前記複数の特定波長域について前記赤外線強度検出手段にて検出される複数の赤外線強度と前記複数の特定波長域について記憶されている複数の前記火炎赤外線強度とに基づいて、前記複数の特定波長域についての前記補正赤外線強度を求め、前記複数の特定波長域についての前記補正赤外線強度に基づいて前記調理用容器の温度を求めるように構成されている点にある。
特徴構成によれば、前記赤外線強度検出手段は異なる波長域である複数の前記特定波長域夫々の赤外線強度を検出する。そして、前記温度算出手段は、前記複数の特定波長域の夫々に対応する前記火炎赤外線強度を記憶するようになっており、複数の特定波長域について赤外線強度検出手段にて検出される複数の赤外線強度と複数の特定波長域について記憶されている複数の前記火炎赤外線強度とに基づいて調理用容器の温度を求めるのである。例えば、複数の特定波長域について赤外線強度の比と調理用容器の温度との相関関係を予め計測して記憶しておき、赤外線強度検出手段にて検出される複数の特定波長域夫々の検出赤外線強度から夫々の火炎赤外線強度を減算して、複数の特定波長域について補正赤外線強度を求めて、前記複数の特定波長域について求めた前記補正赤外線強度の比と前記相関関係とから調理用容器の温度を求める構成にすることが可能であり、このように構成すると、調理用容器の放射率の違いにかかわらず調理用容器の温度を検出することが可能である。
従って、第特徴構成によれば、調理用容器の放射率の違いにかかわらず調理用容器の温度を検出することが可能となる。
コンロの概略構成図 赤外線放射強度の分光スペクトルデータを示す図 赤外線放射強度の分光スペクトルデータを示す図 赤外線放射強度の分光スペクトルデータを示す図 赤外線放射強度の分光スペクトルデータを示す図 被加熱物の温度と赤外線強度検出部の出力との関係を示す図 被加熱物の温度と赤外線強度検出部の出力比との関係を示す図 バーナの燃焼量と火炎赤外線強度との関係を示す図
以下、本発明に係る加熱調理器をコンロに適用した場合の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、加熱調理器としてのコンロは、円形の加熱用の開口1aを有する平板状の天板1、開口1aの上方に離間させて鍋等の調理用容器Nを載置可能な五徳2、その五徳2上に載置される調理用容器Nを加熱する加熱手段としてのガス燃焼式のバーナ30、そのバーナ30の作動を制御する燃焼制御部3、人為操作に基づいて燃焼制御部3にバーナ30への点火指令、消火指令、及び、火力設定指令等を指令する手動操作式の操作部4等を備えて構成されている。
前記バーナ30は、ブンゼン燃焼式の内炎式バーナであり、燃料供給路5を通して供給される燃料ガスGを噴出するガスノズル31、そのガスノズル31から燃料ガスGが噴出されると共に、その燃料ガスGの噴出に伴う吸引作用により燃焼用空気Aが供給される混合管32、及び、内周部に混合気を噴出する複数の炎口33を備えて、混合管32から混合気が供給される環状のバーナ本体34等を備えて構成され、開口1aの下方に位置させて設けられている。
このバーナ30においては、混合管32からバーナ本体34内に供給された燃料ガスGと空気Aとの混合気が炎口33からバーナ本体34の中心に向けて略水平方向に噴出され、その噴出された燃料ガスGと空気Aとの混合気が燃焼して、火炎Fが開口1aを通って上向きに形成される。又、バーナ30のバーナ本体34内の下方には、開口1aを介して落下した煮零れ等を受けるための汁受皿8が設けられる。
前記燃料供給路5には、前記ガスノズル31への燃料ガスGの供給を断続する燃料供給断続弁6と、ガスノズル31への燃料ガスGの供給量を調節する燃焼量調整手段としての燃料供給量調節弁7とが設けられるが、この燃料供給路5には、供給されるガス圧を設定値に調整するガバナ9も備えられており、図示しない元ガス供給路から供給されるガス圧が変動することがあっても、燃料供給路5に供給されるガス圧が設定値に調整され、安定した状態で燃料ガスが供給されるようになっている。
前記バーナ30の燃焼量を変更調節するための構成について簡単に説明を加えると、前記燃料供給量調節弁7は、開度調節体(図示せず)を例えば電動モータとネジ送り機構等を用いた電動式の操作機構10により移動操作することにより開度を調節するように構成され、且つ、開度調節体の移動操作位置を操作位置センサ11にて検出する構成となっており、燃焼制御部3は、操作部4からの火力設定指令に基づいて、設定された火力に対応する操作位置になるように操作位置センサ11の検出情報に基づいて電動式の操作機構10を制御する構成となっている。従って、操作位置センサ11は、バーナ30の燃焼量を検出する燃焼量検出手段に対応することになる。
さらに、このコンロには、天板1の下方側に位置し且つ汁受皿8の中央部に位置して調理用容器Nから放射された赤外線における特定波長域の赤外線強度を検出する赤外線強度検出手段としての赤外線強度検出部40と、その赤外線強度検出部40により検出された赤外線の強度に基づいて調理用容器の温度を求める温度算出手段としての温度算出部50とが設けられている。
前記赤外線強度検出部40が、調理用容器Nから放射される赤外線における異なる2つの特定波長域夫々についての赤外線強度を検出するように構成され、前記温度算出部50が、赤外線強度検出部40にて検出される2つの特定波長域夫々についての赤外線強度の関係に基づいて、調理用容器Nの温度を算出するように構成されている。
次に、赤外線強度検出部40の構成について説明する。
図1に示すように、赤外線強度検出部40は、通過させる赤外線の波長域が互いに異なる2個のバンドパスフィルタ41a,41bと、それら2個のバンドパスフィルタ41a,41bを通過した赤外線を各別に検出する2個の赤外線検出素子42a,42bとを備えて構成して、調理用容器Nから放射される赤外線における互いに異なる2つの特定波長域夫々についての赤外線強度を検出するように構成されている。前記バンドパスフィルタ41a,41bは、所定の波長域の赤外線のみを透過させるように構成されている。この実施形態では、前記2つの特定波長域が、バーナ30にて形成される火炎から放射される赤外線の放射強度が他の波長領域の放射強度よりも小さい波長領域内に設定されている。具体的には、2つの特定波長域として、3.5μm以上且つ4.0μm以下の波長域、及び、9.0μm以上且つ12.0μm以下の波長域が設定されている。
このような波長域の赤外線強度を検出する2個の赤外線検出素子42a,42bとしては、Ge若しくはInGaAsを赤外線セルとして用いたもの、PbS若しくはPbSeを赤外線セルとして用いたもの、また、HgCdTeを赤外線セルとして用いたもの等、種々のものを利用することができる。
この実施形態では、バーナ30の火炎Fから放射される赤外線の影響を除去して調理用容器Nから放射される赤外線を検出して調理用容器Nの温度を極力精度よく検出することができるようになっている。
すなわち、前記温度算出部50は、バーナ30にて形成される火炎から放射される赤外線のうちの前記2つの特定波長域の赤外線の放射強度である火炎赤外線強度を記憶するように構成され、且つ、赤外線強度検出部40にて検出される赤外線強度と前記火炎赤外線強度とに基づいて調理用容器Nの温度を求めるように構成されている。
又、温度算出部50が、前記火炎赤外線強度をバーナ30の燃焼量の変化に対応させて記憶するように構成され、且つ、赤外線強度検出部40にて検出される赤外線強度と燃焼量検出手段としての操作位置センサ11にて検出されるバーナ30の燃焼量に対応する前記火炎赤外線強度とに基づいて調理用容器Nの温度を求めるように構成されている。
次に、温度算出部50における火炎赤外線強度を求める構成について説明する。
すなわち、温度算出部50は、バーナ30の燃焼量と2つの特定波長域における火炎赤外線強度との相関関係を示す相関情報を記憶するように構成され、且つ、バーナ30の燃焼量と前記相関情報とから特定波長域における火炎赤外線強度を求めるように構成されている。このようなバーナ30の燃焼量と前記特定波長域における火炎赤外線強度との相関関係を示す相関情報は、予め実験により計測して温度算出部50の記憶部(図示省略)に書き込み記憶されている。
次に、本出願人による実験結果に基づいて説明を加える。
図2及び図3には、調理用容器N内に、例えば天ぷら油を収容している状態でバーナ30にて調理用容器が200℃にまで加熱されている場合の赤外線の放射強度スペクトル分布を示している。図3は、図2の記載内容を理解し易くするためにその一部を縦軸方向に拡大した図である。ちなみに、図中のラインL1は、バーナ30が略最大火力で燃焼している状態の赤外線の放射強度スペクトル分布であり、ラインL2は、バーナ30が中火力で燃焼している状態の赤外線の放射強度スペクトル分布であり、ラインL3は、バーナ30が小火力で燃焼している状態の赤外線の放射強度スペクトル分布である。
一方、図4及び図5には、五徳2に載置される調理用容器N内に氷水を入れて調理用容器Nの底部が低温(常温またはそれよりも低い温度)になっており且つバーナ30が火炎を形成している状態の赤外線の放射強度スペクトル分布を示しており、図5は、図4の一部を縦軸方向に拡大した図である。図中のラインL4は、バーナ30が略最大火力で燃焼している状態の赤外線の放射強度スペクトル分布であり、ラインL5は、バーナ30が中火力で燃焼している状態の赤外線の放射強度スペクトル分布であり、ラインL6は、バーナ30が小火力で燃焼している状態の赤外線の放射強度スペクトル分布である。
上記したような放射強度スペクトル分布から別途計測される低温の調理用容器Nから放射された赤外線の放射強度を差し引くと、バーナ30の火炎からの赤外線の放射強度を求めることができるので、バーナ30の燃焼量を種々変化させたときのバーナ30の火炎からの赤外線の放射強度を求めることができる。そこで、例えば、図8に示すような、バーナ30の燃焼量と2つの特定波長域λ1,λ2における火炎赤外線強度との相関関係を示す相関情報を計測して温度算出部50の記憶部に記憶しておくのである。尚、この相関情報は、近似式にて設定して記憶してもよく、マップデータにて記憶してもよい。
上記したバーナ30の燃焼量と2つの特定波長域λ1,λ2における火炎赤外線強度との相関関係を示す相関情報を計測するときに、五徳2の上に調理用容器Nを載置した状態で火炎赤外線強度を計測することになる。つまり、五徳2の上に調理用容器Nが載置されていないときは、調理用容器Nを載置されている場合に比べて、火炎Fから放射される赤外線の放射強度が大きく異なる値になることが実験により確認されており、このように調理用容器Nを載置されていない状態で火炎赤外線強度を計測すると誤差が大きくなるから、五徳2の上に調理用容器Nを載置した状態で火炎赤外線強度を計測するのである。
そして、バーナ30にて加熱される調理用容器Nの温度を計測する場合には、図1に示すように、バーナ30の燃焼量に対応する操作位置センサ11の検出情報が温度算出部50に入力され、温度算出部50は、操作位置センサ11の検出情報に基づいて前記2つの特定波長域λ1,λ2夫々に対応する前記火炎赤外線強度を求めるように構成され、赤外線強度検出部40にて検出される2つの特定波長域λ1,λ2夫々の検出赤外線強度から夫々の火炎赤外線強度を減算して、2つの特定波長域λ1,λ2について前記補正赤外線強度を求めて、それら2つの補正赤外線強度に基づいて調理用容器Nの温度を検出するように構成されている。
次に、前記温度算出部50により調理用容器Nの温度を求める処理について説明する。
尚、以下の説明では、前記2つの波長域λ1,λ2のうち波長域λ2の方が波長域λ1よりも長波長側になる。
図6に、予め実験により求めた被加熱物(調理用容器N)の温度と前記赤外線強度検出部40における前記2つの波長域λ1,λ2夫々についての出力値(赤外線強度に対応する)との関係を示す。ちなみに、この図6に示す関係は、放射率(輻射率)が0.92の調理用容器を用いて得たものであり、バーナ30の火炎による影響の無い状態で計測した値である。
又、図7に、被加熱物(調理用容器N)の温度と赤外線強度検出部40における波長域λ1に対応する出力値と波長域λ2に対応する出力値との比である出力比(前記赤外線強度比に対応する)との関係(以下、温度対赤外線強度比の関係と記載する場合がある)を示す。ちなみに、この図7に示す温度対赤外線強度比の関係は、以下のようにして求めたものである。
即ち、放射率の異なる複数の調理用容器N夫々について、調理用容器Nの温度を複数の温度に異ならせて、複数の温度夫々について前記出力比を得る。この場合にも、バーナ30の火炎による影響の無い状態で計測した値である。そのように放射率εの異なる複数の調理用容器について得たデータに基づいて、温度と出力比との関係の近似式を求めて、その求めた近似式を温度対赤外線強度比の関係としている。
従って、放射率εが種々に異なる調理用容器N夫々の温度対赤外線強度比の関係を、共通の1つの温度対赤外線強度比の関係とすることができるのである。又、上述のように求めた図7に示す如き温度対赤外線強度比の関係が温度算出部50の記憶部に記憶されることになる。
そして、前記バーナ30によって加熱されている調理用容器Nの温度を計測するときは、温度算出部50は、先ず、そのときの操作位置センサ11の検出値から求められるバーナ30の燃焼量と、例えば図8のラインL7,L8にて示すように予め記憶されているバーナ30の燃焼量と前記2つの特定波長域λ1,λ2における火炎赤外線強度との相関関係を示す相関情報とから、前記2つの特定波長域λ1,λ2夫々に対応する前記火炎赤外線強度を求める。
次に、赤外線強度検出部40における特定波長域λ1に対応する出力値及び特定波長域λ2に対応する出力値の夫々について、夫々対応する火炎赤外線強度を減算して補正出力値(補正赤外線強度)を求め、且つ、それらの補正出力値の出力比を求めて、その補正出力値の出力比と上記したように記憶している温度対赤外線強度比の関係から調理用容器Nの温度を求める。このような出力値の比をとることで調理用容器Nの温度をその調理用容器Nの放射率に依存することなく正確に検出することができる。
前記温度算出部50にて求められた温度の情報は前記燃焼制御部3に出力され、燃焼制御部3は、この温度算出部50にて求められる温度に基づいて、例えば調理用容器Nの温度を設定温度に維持するようにバーナ30の燃焼量を調整すべく燃料供給量調節弁7を制御したり、調理用容器Nの過度の温度上昇を回避させるためにバーナ30の加熱作動を停止させるべく燃料供給断続弁6を制御する等の処理を行うことになる。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
)上記実施形態では、前記燃焼量検出手段として、前記燃料供給量調節弁7における開度調節体の移動操作位置を検出する操作位置センサ11を用いるようにしたが、このような構成に限らず、例えば操作部4による火力設定指令の指令情報をバーナの燃焼量として用いる構成としてもよい。又、燃料供給路5におけるガス流量を計測する流量計測器を設けて、このガス流量の情報をバーナの燃焼量として用いる構成としてもよい。
)上記実施形態では、前記温度算出手段により温度を求める処理として、調理用容器の温度を2つの特定波長域夫々についての赤外線強度の比に基づいて求める構成としたが、このような構成に代えて次のように構成してもよい。
例えば、予め、放射率の異なる複数の調理用容器を用いて、調理用容器の温度を複数の温度に異ならせて、複数の温度夫々について、前記複数の波長域夫々についての赤外線強度を計測し、その複数の波長域夫々についての赤外線強度を複数の温度夫々に対応させた状態でマップデータにして記憶させておく。そして、前記マップデータから、前記赤外線強度検出手段にて検出される前記複数の波長域夫々についての赤外線強度の関係に一致する又は類似する赤外線強度の関係を求めると共に、その求めた赤外線強度の関係に対応する温度を求め、その求めた温度を調理用容器の温度とするように構成する。ちなみに、この場合は、前記複数の波長域としては、上記実施形態のように2つの波長域でも良いし、3つ以上の波長域でも良い。
又、前記波長域として1つの波長域を設定して、その波長域についての赤外線強度を複数の温度に対応させた状態でマップデータにして記憶させておき、このマップデータと前記波長域での赤外線強度の検出値とから調理用容器の温度を求める構成としてもよい。
)上記実施形態では、前記赤外線強度検出手段が、複数の光学フィルターを通過した赤外線を各別に検出する複数の赤外線検出素子を備えて、調理用容器から放射される赤外線における異なる複数の波長域夫々についての赤外線強度を検出するように構成したが、このような構成に代えて、1つの赤外線検出素子に対して複数の光学フィルターが作用するように位置を切り換えて、その切り換えた状態の夫々における赤外線検出素子の検出値を用いて、互いに異なる波長域の赤外線強度を検出する構成としてもよい。
)上記実施形態では、前記加熱調理器として、混合気を環状のバーナ本体から内向きに噴出させて燃焼させる内炎式バーナを備えるコンロを示したが、混合気を外向き上方に噴出させるブンゼン燃焼式のバーナを備えたコンロであってもよい。
7 燃焼量調整手段
11 燃焼量検出手段
30 バーナ
40 赤外線強度検出手段
50 温度算出手段
N 調理用容器

Claims (3)

  1. 調理用容器を加熱するバーナと、前記バーナにて加熱される前記調理用容器の底部から放射された赤外線のうちの特定波長域の赤外線の放射強度である赤外線強度を検出する赤外線強度検出手段と、その赤外線強度検出手段にて検出される赤外線強度に基づいて前記調理用容器の温度を求める温度算出手段とが備えられた加熱調理器であって、
    前記温度算出手段が、
    前記赤外線強度検出手段にて検出される赤外線強度に含まれる、前記バーナにて形成される火炎から放射される赤外線のうちの前記特定波長域の赤外線の放射強度である火炎赤外線強度を記憶するように構成され、且つ、
    前記赤外線強度検出手段にて検出される赤外線強度と前記火炎赤外線強度とに基づいて、前記赤外線強度検出手段にて検出される赤外線強度から前記火炎赤外線強度を減算して補正赤外線強度を求め、前記補正赤外線強度に基づいて前記調理用容器の温度を求めるように構成され
    前記バーナの燃焼量を変更調整自在な燃焼量調整手段と、前記バーナの燃焼量を検出する燃焼量検出手段とが備えられ、
    前記温度算出手段が、前記火炎赤外線強度を前記バーナの燃焼量の変化に対応させて記憶するように構成され、且つ、前記赤外線強度検出手段にて検出される赤外線強度と前記燃焼量検出手段にて検出される前記バーナの燃焼量に対応する前記火炎赤外線強度とに基づいて前記補正赤外線強度を求め、前記補正赤外線強度に基づいて前記調理用容器の温度を求めるように構成されている加熱調理器。
  2. 前記特定波長域が、前記バーナにて形成される火炎から放射される赤外線の放射強度が他の波長領域の放射強度よりも小さい波長領域内に設定されている請求項1記載の加熱調理器。
  3. 前記赤外線強度検出手段が、異なる波長域である複数の前記特定波長域夫々の赤外線強度を検出するように構成され、
    前記温度算出手段が、前記複数の特定波長域の夫々に対応する前記火炎赤外線強度を記憶するように構成され、且つ、前記複数の特定波長域について前記赤外線強度検出手段にて検出される複数の赤外線強度と前記複数の特定波長域について記憶されている複数の前記火炎赤外線強度とに基づいて、前記複数の特定波長域についての前記補正赤外線強度を求め、前記複数の特定波長域についての前記補正赤外線強度に基づいて前記調理用容器の温度を求めるように構成されている請求項2記載の加熱調理器。
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