JP5711012B2 - 燃焼式加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被加熱物を加熱する加熱手段と、前記被加熱物の特定部位の温度を検出する温度検出手段とを備え、前記温度検出手段により検出した前記被加熱物の特定部位の温度に基づいて、前記被加熱物の温度を推定する温度推定手段を備えて構成され、加熱量が小さい小火加熱状態で前記被加熱物が加熱される小火加熱部位と、加熱量が大きい大火加熱状態で前記被加熱物が加熱される大火加熱部位とが異なる燃焼式加熱装置に関する。
従来より、燃焼式加熱装置の一種であるガス調理器では、天ぷら火災等を防止するために、安全機能を設けたものが知られている。このようなガス調理器では、例えば、なべ底部の温度を接触式温度センサや非接触式温度センサで検出し、検出された温度が所定の温度に達すると、調理器が過熱状態にあると判断し、バーナへのガス供給路に設けられた電磁弁を強制的に閉弁させて自動消火する等により、安全機能を実現している(例えば特許文献1、2参照)。
特開2006−220395号公報 特開2009−92266号公報
しかしながら、上記従来のガス調理器のように温度検出を特定の部位で行う構成では、調理の態様によっては、温度検出を良好に行えない場合がある。例えば、なべ底中央部位に温度センサを当接して被加熱物の温度を検出する構成の場合、なべ底中央部位の温度は実際に燃焼火炎が当たるなべ底外周側部位より温度が低いため、被加熱物の温度を正確に検出することができず、且つ、温度が最も高くなる部位で検出することができない。
特に、ガス調理器のような燃焼式加熱装置では、加熱量により火炎に供給する混合ガスの量が変化するため、燃焼炎が最もよく当るなべ底の部位は加熱量により変化する。例えば、環状に配置された多数の炎孔を備えたバーナを採用するガス調理器の場合、加熱量が小さい場合はなべ底中央側部位に燃焼炎が当たるが、加熱量が大きい場合はなべ底外周側部位やなべ周壁部位に燃焼炎が当たる。このように、とりわけガス調理器のような燃焼式加熱装置では、なべ底中央部位等の特定の部位で検出する構成では、加熱量によっては被加熱物の温度を良好に検出できない場合がある。
本発明は上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、加熱量が小さい場合及び加熱量が大きい場合のいずれの場合でも、被加熱物の温度を良好に検出することができる燃焼式加熱装置を提供する点にある。
この目的を達成するために、本発明に係る燃焼式加熱装置は、被加熱物を加熱する加熱手段と、前記被加熱物の特定部位の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段により検出した前記被加熱物の特定部位の温度に基づいて、前記被加熱物の温度を推定する温度推定手段とを備え、加熱量が小さい小火加熱状態で前記被加熱物が加熱される小火加熱部位と、加熱量が大きい大火加熱状態で前記被加熱物が加熱される大火加熱部位とが異なる燃焼式加熱装置であって、その第1特徴構成は、前記温度検出手段として、前記小火加熱部位の温度を検出する第1温度検出手段と、前記大火加熱部位の温度を検出する第2温度検出手段とを備え、前記温度推定手段が、前記第1温度検出手段の温度検出値及び前記第2温度検出手段の温度検出値に基づいて、前記被加熱物の温度を推定するものであり、前記被加熱物の加熱量を調整する加熱状態調整手段と、前記加熱状態調整手段で調整された前記加熱量と、前記第1温度検出手段の温度検出値及び前記第2温度検出手段の温度検出値に基づいて、前記被加熱物の温度を推定可能な関係情報を記憶した記憶手段とを備え、前記温度推定手段は、前記関係情報として、前記加熱状態調整手段で調整された前記加熱量が大きいほど第2温度検出手段の温度検出値の比重を大きくされたものを使用し、前記加熱状態調整手段で調整された前記加熱量が小さいほど第1温度検出手段の温度検出値の比重を大きくされたものを使用して、前記被加熱物の温度を推定する点にある。
本特徴構成によれば、被加熱物の温度は、加熱量が小さい小火加熱状態で前記被加熱物が加熱される小火加熱部位の温度を検出する第1温度検出手段と、加熱量が大きい大火加熱状態で前記被加熱物が加熱される大火加熱部位の温度を検出する第2検出手段との各々で測定される温度検出値の双方を有効に活用して推定される。従って、加熱量が小さい場合及び加熱量が大きい場合のいずれの場合でも、被加熱物の温度を良好に検出することができる燃焼式加熱装置を提供することができる。
さらに、第1温度検出手段の温度検出値及び第2温度検出手段の温度検出値とともに、加熱状態調整手段で調整された被加熱物の加熱量を加味する関係情報を使用して、被加熱物の温度を適切に推定することができる。
燃焼式加熱装置では、加熱量により火炎に供給する混合ガスの量が変化するため、燃焼炎が最もよく当る部位は加熱量により変化する。例えば、環状に配置された多数の炎孔を備えたバーナを採用するガス調理器の場合、加熱量が小さい場合は調理器具の底部中央側部位に燃焼炎が当たるが、加熱量が大きい場合は調理器具の底部外周側部位や周壁部位に燃焼炎が当たる。従って、このようなガス調理器では、加熱量が小さい小火加熱状態に近い状態の場合は、小火加熱部位である調理器具の底部中央側部位の温度を検出する第1温度検出手段の温度検出値が、加熱量が大きい大火加熱状態に近い状態の場合は、大火加熱部位である調理器具の底部外周側部位や周壁部位の温度を検出する第2温度検出手段の温度検出値が、加熱により温度が最も高くなる部位の温度により近く、被加熱物の温度を推定する上で比重を置いて参考にすべき温度となる。
このように、参考にすべき温度検出値は加熱量によって変わるため、加熱量に基づいて第1温度検出手段の温度検出値及び第2温度検出手段の温度検出値からどのように被加熱物の温度を推定するかを関係情報として規定して使用することで、被加熱物の温度を適切に推定することができる。
そして、このような加熱量に基づく温度検出値の比重の軽重によれば、被加熱物の温度の推定値は、加熱量と加熱部位の性質を適切に反映したものとなる。すなわち、加熱量により火炎に供給する燃料ガスの量が変化するため、加熱量が小さい場合は火炎は被加熱物の底部の中央側部位に最もよく当たるが、加熱量が大きい場合は被加熱物の底部の外周側部位や周壁部位に最もよく当たるという加熱量と加熱部位の性質を適切に反映しているため、被加熱物の温度を良好に推定することができる。
本発明に係る燃焼式加熱装置の第特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記第1温度検出手段の温度検出値及び前記第2温度検出手段の温度検出値が、所定の温度範囲内であることを条件として、前記温度推定手段が、前記第1温度検出手段の温度検出値及び前記第2温度検出手段の温度検出値に基づいて、前記被加熱物の温度を推定する点にある。
本特徴構成によれば、第1温度検出手段の温度検出値及び第2温度検出手段の温度検出値が所定の温度範囲内であることを条件としているため、第1温度検出手段と第2温度検出手段との双方が正常に作動していると考えられる場合のみ、被加熱物の温度を推定させることができる。これにより、温度推定手段による誤推定を防止し、信頼性の高い範囲でのみ、被加熱物の温度を推定させることができる。
本発明に係る燃焼式加熱装置の第特徴構成は、第1特徴構成又は特徴構成に加えて、前記第1温度検出手段の温度検出値及び前記第2温度検出手段の温度検出値の何れか一方又はその両方が、加熱開始から所定の時間が経過しても所定の低温側温度範囲に留まる場合に、当該温度検出値を検出した温度検出手段が異常であると判断する点にある。
本特徴構成によれば、第1温度検出手段及び第2温度検出手段の何れか一方又はその両方に異常が発生していると考えられる場合に、温度検出手段の異常を的確に判断することができる。
すなわち、燃焼式加熱装置で加熱した場合、通常、被加熱物の温度は、所定の時間の経過後には、所定の温度以上に上昇する。よって、温度検出手段の温度検出値が加熱開始から所定の時間が経過しても、所定の低温側温度範囲(例えば常温付近)に留まる場合は、温度検出手段が短絡故障若しくは断線故障しているか、或いは被加熱物が温度検出手段に当接していない等の事情により、正常に温度検出されていないと考えられる。従って、本特徴構成によれば、第1温度検出手段及び第2温度検出手段の何れか一方にでも異常が発生している場合には、当該異常を的確に検知することができる。
本発明に係る燃焼式加熱装置の第特徴構成は、第1特徴構成〜第特徴構成のいずれかに加えて、前記温度検出手段が、非接触式温度センサ又は接触式温度センサである点にある。
本特徴構成によれば、温度検出手段を、例えば被加熱物の下方に位置する光透過窓を介して赤外線強度を検出する赤外線強度検出素子からなる非接触式温度センサとして、或いは、被加熱物が載置される五徳に設けられた熱電対からなる接触式温度センサとして、構成することができる。
第1実施形態に係るコンロの設置状態を示す概略図 第1実施形態に係るコンロの概略構成図 赤外線強度検出部の縦断面図 火炎から放射される赤外線の放射強度スペクトル分布を示す図 被加熱物の温度と赤外線強度検出部の出力との関係を示す図 被加熱物の温度と赤外線強度検出部の出力比との関係を示す図 被加熱物を加熱する場合の被加熱物の温度の推定或いは温度検出手段の異常の判定の処理を示すフロー図 作動が正常な温度検出手段の温度検出値と作動が異常な温度検出手段の温度検出値とを示すグラフ図 第2実施形態に係るコンロの概略構成図 別実施形態に係るコンロの概略構成図
〔第1実施形態〕
以下、図面に基づいて本発明の第1実施形態を説明する。
〔本発明に係るコンロの構成〕
図1に、本発明に係る燃焼式加熱装置として構成されたビルトイン式のコンロ100Aの概略図を示している。このコンロ100Aは、3つのコンロバーナ部101とグリル部102とを備えて構成され、システムキッチンのカウンター103に開口された設置部104に設けられる構成となっている。
図2に示すように、前記各コンロバーナ部101は、耐熱性を備える材質からなる平板状の天板1と、加熱対象物調理用の鍋等の被加熱物Nを載置可能な五徳2、その五徳2上に載置される被加熱物Nを加熱する加熱手段としてのガス燃焼式のバーナ3と、そのバーナ3の作動を制御する制御手段としての燃焼制御部4、人為操作に基づいて燃焼制御部4に前記バーナ3への点火指令、消火指令、及び、火力調節指令等を指令することで被加熱物Nの加熱量を調整する加熱状態調整手段としての操作部5等を備えて構成されている。
前記バーナ3は、ブンゼン燃焼式のバーナであり、燃料供給路6を通じて供給される燃料ガスGを噴出するガスノズル7、そのガスノズル7から燃料ガスGが噴出されると共に、その燃料ガスGの噴出に伴う吸引作用により燃焼用空気Aが供給される混合管8、及び、混合管8から供給される混合気を径方向外方側に噴出する複数の炎口9を備えたバーナ本体10等を備えて構成され、前記バーナ本体10は天板1に形成された開口11を通して上方に露出する状態となっている。そして、炎口9から噴出される混合気を燃焼させて火炎Fを形成して被加熱物Nを加熱するように構成されている。前記燃料供給路6には、前記ガスノズル7への燃料ガスGの供給を断続する燃料供給断続弁12と、ガスノズル7への燃料ガスGの供給量を調節する燃料供給量調節弁13とが設けられる。又、図示はしないが、バーナ3の炎口9の近傍には点火用のイグナイタ及びバーナ3への点火状態を確認する熱電対等も設けられる。
前記燃焼制御部4は、操作部5により点火指令が指令されるとバーナ3に点火させる点火処理を実行する。つまり、燃料供給断続弁12を開弁させて燃料供給量調節弁13におけるガス供給量を点火用供給量に調整してイグナイタを作動させて前記バーナ3に点火させ、且つ、熱電対にて点火状態が確認されるとイグナイタの作動を停止する。又、燃焼制御部4は、バーナ3が点火した後に操作部5により火力調節指令が指令されるとその火力調節指令に基づいて燃料供給量調節弁13におけるガス供給量を変更調整する。そして、燃焼制御部4は、操作部5により消火指令が指令されるとバーナ3の消火処理を実行する。つまり、燃料供給断続弁12及び燃料供給量調節弁13を閉弁させて燃料ガスGの供給を停止させてバーナ3の燃焼を停止させる。
そして、このコンロ100Aには、天板1の下方側に位置して被加熱物Nから放射された赤外線の強度を検出する赤外線強度検出部40と、その赤外線強度検出部40により検出された赤外線の強度に基づいて被加熱物Nの温度を検出する温度検出部50とが設けられており、温度検出手段30を構成している。前記赤外線強度検出部40及び前記温度検出部50は、コンロ100Aの3つのコンロバーナ部101の夫々に2箇所ずつ、加熱量が小さい小火加熱状態で被加熱物Nが加熱される小火加熱部位の温度を検出する第1温度検出手段30A(40A、50A)と、加熱量が大きい大火加熱状態で被加熱物Nが加熱される大火加熱部位の温度を検出する第2温度検出手段30B(40B、50B)として設けられている。そして、前記赤外線強度検出部40(40A、40B)が、被加熱物Nから放射される赤外線における互いに異なる2つの波長域夫々についての赤外線強度を検出するように構成され、前記温度検出部50(50A、50B)が、赤外線強度検出部40(40A、40B)で検出される2つの波長域夫々についての赤外線強度の関係、具体的には、前記2つの波長域夫々についての赤外線強度の比に基づいて、小火加熱部位及び大火加熱部位における被加熱物Nの温度検出値TA、TBを検出するように構成されている。さらに、赤外線強度検出部40は、赤外線の波長範囲のうちのバーナ3の火炎からの放射が無い又は放射強度が弱い範囲内に設定された波長域の赤外線強度を検出するように構成されている。
図1、図2に示すように、3つのコンロバーナ部101の夫々において、天板1における前記バーナ本体10の外周部側の近傍位置及び当該近傍位置から少し離れた位置に、上下方向に光が透過する状態で透光性部材からなる2つの光透過窓14(14A、14B)が形成されている。光透過窓14は、天板1を構成する材質とは異なる透光性材料で構成されている。2つの光透過窓14A、14Bは夫々、加熱量が小さい小火加熱状態で前記被加熱物が加熱される小火加熱部位と、加熱量が大きい大火加熱状態で前記被加熱物が加熱される大火加熱部位とにおいて、被加熱物Nから放射される赤外線を通過させる位置に形成されており、赤外線強度検出部40A、40Bが、夫々、前記光透過窓14A、14Bの下方側であって、且つ、前記バーナ本体10の横側箇所に位置させて設けられており、被加熱物Nから放射されて光透過窓14A、14Bを通過した赤外線の強度を検出するように構成されている。すなわち、赤外線強度検出部40A、40Bが夫々、五徳2に載置支持された被加熱物Nの小火加熱部位、大火加熱部位の底部から放射されて光透過窓14A、14Bを通過した赤外線の強度を受光するように構成されている。
〔温度検出手段による被加熱物の温度の検出〕
前記赤外線強度検出部40(40A、40B)及び前記温度検出部50(50A、50B)は、夫々、3つのコンロバーナ部101に対して各別に備えられる構成となっているが、各コンロバーナ部101毎に備えられるものは同じ構成であるから、以下の説明においては、各別に設けられる3つのうちの1つについて代表して説明する。
まず、赤外線強度検出部40(40A、40B)の構成について説明する。
図3に示すように、赤外線強度検出部40は、通過させる赤外線の波長域が互いに異なる2個のバンドパスフィルタ41a、41bと、それら2個のバンドパスフィルタ41a、41bを通過した赤外線を各別に検出する2個の赤外線検出素子42a、42bとを備えて構成して、被加熱物Nから放射される赤外線における互いに異なる2つの波長域夫々についての赤外線強度を検出するように構成されている。ちなみに、前記バンドパスフィルタ41a、41bは、所定の波長域の赤外線のみを選択的に透過させるように構成されている。
説明を加えると、光入射用の開口部44を備えたパッケージング43内に、前記開口部44を通じて入射する赤外線を検出可能なように、前記2個の赤外線検出素子42a、42bを並べて設け、前記開口部44における一方の赤外線検出素子42aに対して赤外線が入射する部分に一方のバンドパスフィルタ41aを設け、前記開口部44における他方の赤外線検出素子42b対して赤外線が入射する部分に他方のバンドパスフィルタ41bを設けている。又、パッケージング43内には、前記2個の赤外線検出素子42a、42bを駆動させる駆動部45が設けられる。更に、前記2個のバンドパスフィルタ41a、41bの表面の全面を覆うように、赤外線を透過可能なカバー部材46を設けて、そのカバー部材46にて、前記2個のバンドパスフィルタ41a、41bを保護するように構成してある。
次に、前記2つの波長域の設定の仕方について説明する。
図4に実際のバーナ3にて形成される火炎から放射される赤外線の放射強度スペクトル分布を示す。この図から明らかなように、赤外線の波長範囲のうち、1.5μm以上且つ1.8μm以下の範囲、2.0μm以上且つ2.4μm以下の範囲、3.1μm以上且つ4.2μm以下の範囲、及び、8.0μm以上且つ12.0μm以下の範囲では、火炎からの放射が無い又は放射強度が弱い。
従って、前記2つの波長域を、1.5μm以上且つ1.8μm以下の範囲内、2.0μm以上且つ2.4μm下の範囲内、3.1μm以上且つ4.2μm以下の範囲内、及び8.0μm以上且つ12.0μm以下の範囲内に設定することにより、前記2つの波長域を、赤外線の波長範囲のうちの前記バーナ3の火炎からの放射が無い又は放射強度が弱い範囲内に設定することができるが、この実施形態では、例えば、前記2つの波長域を、3.1μm以上且つ4.2μm以下の範囲内における互いに異なる波長域に設定してある。
次に、前記赤外線検出素子42a、42bについて説明を加える。
PbS(硫化鉛)又はPbSe(セレン化鉛)を赤外線セルとして用いて構成した赤外線検出素子42a、42bは、1.5μmから5.0μmの範囲内の赤外線を常温(300K)の動作温度にて検出可能であり、しかも、3.1μm以上且つ4.2μm以下の範囲内の赤外線に対する感度が比較的高くて検出出力が大きい。
従って、上述のように、前記2つの波長域を3.1μm以上且つ4.2μm以下の範囲内に設定する場合、赤外線検出素子42a、42bを、PbS(硫化鉛)又はPbSe(セレン化鉛)を赤外線セルとして用いて構成するのが好ましい。また、前記赤外線検出素子42a、42bとしては、上記の材料以外にも昇電素子やサーモパイル等を用いることもできる。
次に、前記温度検出部50(50A、50B)により、当該温度検出部50A、50Bの位置における被加熱物Nの温度検出値TA、TBを求める処理について説明する。尚、以下の説明では、前記2つの波長域をλ1、λ2にて示す。ちなみに、波長域λ2の方が波長域λ1よりも長波長側になる。
図5に、予め実験により求めた被加熱物Nの温度と前記赤外線強度検出部40における前記2つの波長域λ1、λ2夫々についての出力値(赤外線強度に対応する)との関係を示す。この図5に示す関係は、放射率(輻射率)が0.92の被加熱物を用いて得たものである。
又、図6に、被加熱物Nの温度と、赤外線強度検出部40(40A、40B)における波長域λ1に対応する出力値と波長域λ2に対応する出力値との比である出力比(前記赤外線強度比に対応する)との関係(以下、温度対赤外線強度比の関係と記載する場合がある)を示すが、この図6に示す温度対赤外線強度比の関係は、以下のようにして求めたものである。
すなわち、放射率の異なる複数の被加熱物夫々について、被加熱物の温度を複数の温度に異ならせて、複数の温度夫々について前記出力比を得る。そして、そのように放射率εの異なる複数の被加熱物について得たデータに基づいて、温度と出力比との関係の近似式を求めて、その求めた近似式を温度対赤外線強度比の関係としてある。従って、放射率εが種々に異なる被加熱物N夫々の温度対赤外線強度比の関係を、共通の1つの温度対赤外線強度比の関係とすることができるのである。このようにして求めた図6に示す如き温度対赤外線強度比の関係を前記温度検出部50の記憶部(図示省略)に記憶させてある。
前記温度検出部50(50A、50B)は、赤外線強度検出部40(40A、40B)における波長域λ1に対応する出力値と波長域λ2に対応する出力値との出力比(前記赤外線強度比に対応する)を求め、記憶している温度対赤外線強度比の関係から、当該温度検出部50A、50Bの位置における被加熱物Nの温度検出値TA、TBを求める。このような出力値の比をとることで、当該温度検出部50A、50Bの位置における被加熱物Nの温度検出値TA、TBを、その被加熱物Nの放射率に依存することなく正確に検出することができる。そして、前記温度検出部50A、50Bで求められた当該温度検出部50A、50Bの位置における被加熱物Nの温度検出値TA、TBは、燃焼制御部4に出力され、後述する被加熱物Nの温度Tの推定(〔図7〕S4)等に用いられる。
ちなみに、前記波長域を、1.5μm以上且つ1.8μm以下の範囲内に設定している場合には、前記光透過窓14を構成する透光性部材としては、例えば、普通のガラス、結晶化ガラス、石英、サファイヤ、CaF2(フッ化カルシウム)、MgF2(フッ化マグネシウム)、ZnSe(セレン化亜鉛)、Si(シリコン)、Y23(酸化イットリウム)等を用いることができる。又、前記波長域を、2.0μm以上且つ2.4μm以下の範囲内に設定している場合には、1.5μm以上且つ1.8μm以下の範囲で例示した各種の材質のものが利用可能であり、それとは別にGe(ゲルマニウム)も用いることもできる。
前記波長域を、3.1μm以上且つ4.2μm以下の範囲内に設定している場合には、結晶化ガラス、石英、サファイヤ、CaF2、MgF2、ZnSe、Si、Y23等を用いることができる。前記波長域を、8.0μm以上且つ12μm以下の範囲内に設定している場合には、CaF2、MgF2、ZnSe、Si、Ge、Y23、ポリエチレン樹脂等を用いることができる。
〔被加熱物の温度の推定と温度検出手段の異常の判断〕
燃焼制御部4は、加熱開始から所定の時間tが経過した後、第1温度検出手段30A及び第2温度検出手段30Bで温度検出を行い、第1温度検出手段30A及び第2温度検出手段30Bが正常に作動しているかどうかを判断する。
そして、第1温度検出手段30A及び第2温度検出手段30Bがともに正常に作動していると判断した場合は、第1温度検出手段30A及び第2温度検出手段30Bが検出した温度検出値TA、TBに基づいて、被加熱物Nの温度Tを推定する。
一方、第1温度検出手段30A及び第2温度検出手段30Bの何れか一方又はその両方が正常に作動していないと判断した場合は、使用者に報知する。
図7のフロー図を用いて説明する。燃焼制御部4は、加熱開始から所定の時間tが経過すると(S1)、第1温度検出手段30Aで小火加熱部位の温度を、第2温度検出手段30Bで大火加熱部位の温度を、夫々、温度検出値TA、TBとして検出する(S2)。そして、検出した温度検出値TA及びTBが、所定の温度範囲θ(例えば80℃〜250℃の範囲)に含まれるかどうかを判断する(S3)。
温度検出値TA及びTBがともに所定の温度範囲θに含まれる場合は(S3:Yes)、第1温度検出手段30A及び第2温度検出手段30Bがともに正常に作動していると判断して、温度検出値TA及びTBに基づいて、温度推定手段60により被加熱物Nの温度Tを推定する(S4)。
一方、温度検出値TA及びTBの何れか一方又はその両方が所定の温度範囲θに含まれておらず(S3:No)、しかも、当該温度検出値TA及びTBが所定の低温側温度範囲θL(例えば0℃〜50℃の範囲)に留まる場合には、当該温度検出値を検出した温度検出手段30の作動が異常と判断する(S5)。
図8のグラフ図を用いて、温度検出値と所定の温度範囲との比較に基づく温度検出手段の異常の判断(S3)について説明する。温度検出手段30には、小火加熱部位の温度を検出する第1温度検出手段30Aと大火加熱部位の温度を検出する第2温度検出手段30Bとが存在するが、異常の判断方法は同様であるため、以下では、第1温度検出手段30Aの異常の判断方法について説明する。
図8のグラフ図は、正常に作動している第1温度検出手段30Aの温度検出値TAの経時変化(グラフa、b、c)と、作動が異常な第1温度検出手段30Aの温度検出値TAの経時変化(グラフd)を示している。この例において、(グラフd)が「作動が異常」であるのは、光透過窓14Aに汚れが付着しており、被加熱物Nの小火加熱部位の底部から放射される赤外線が、赤外線強度検出部40Aに正常に受光されていないためである。
グラフaから順に説明する。グラフaは、水などの室温に近い被加熱物Nを入れた調理容器を加熱した際に、正常に作動している第1温度検出手段30Aが検出する温度検出値TAの経時変化である。前述のように、第1温度検出手段30Aは、被加熱物Nの小火加熱部位の温度検出値TAを検出するものであるが、この調理容器内には室温に近い被加熱物Nが入っており、バーナ3が点火された際(時間「0」)の第1温度検出手段30Aの温度検出値TAはほぼ室温と等しい。そして、第1温度検出手段30Aの温度検出値TAは、被加熱物Nが加熱されるとともに上昇し、加熱開始から所定の時間tの経過後にはすでに所定の温度範囲θに到達している。
次に、グラフbについて説明する。グラフbは、冷凍食品など低温の被加熱物Nを加熱した際に、正常に作動している第1温度検出手段30Aが検出する温度検出値TAの経時変化である。冷凍された被加熱物Nを加熱する場合、冷凍された被加熱物Nを投入した後、すぐに加熱を開始するケースがほとんどである。また、冷凍された被加熱物Nは固体であることが殆どなので、被加熱物Nと調理容器との間には空気が入り込み、被加熱物Nから調理容器への伝熱を阻害する。そのため、バーナ3が点火された際(時間「0」)には、被加熱物Nの温度は調理容器底面までは伝熱されきっていない。従って、点火時の第1温度検出手段30Aの温度検出値TAは、被加熱物Nを投入する前の調理容器の温度に近似され、室温に近い。この第1温度検出手段30Aの温度検出値TAは、時間が経過し、冷凍された被加熱物Nの温度が調理容器に伝熱されるとともに、一旦下降する。しかしその後、バーナ3による加熱に伴い、第1温度検出手段30Aの温度検出値TAは上昇し、加熱開始から所定の時間tの経過後には、すでに所定の温度範囲θに到達する。
続いて、グラフcについて説明する。グラフcは、予め所定の温度範囲θ内に加熱された被加熱物Nをさらに加熱した際に、正常に作動している第1温度検出手段30Aが検出する温度検出値TAの経時変化である。被加熱物Nはあらかじめ所定の温度範囲θ内に加熱されているため、この場合のバーナ3が点火された際(時間「0」)の第1温度検出手段30Aの温度検出値TAは、所定の温度範囲θ内にある。この第1温度検出手段30Aの温度検出値TAは、時間が経過し、被加熱物Nが加熱されるとともに上昇するが、被加熱物Nは予め所定の温度範囲θ内に加熱されているため、その上昇速度は緩やかであり、加熱開始から所定の時間tの経過後も、温度検出値TAは所定の温度範囲θ内に留まる。
次に、グラフdについて説明する。グラフdは、光透過窓14Aに汚れが付着しているため、被加熱物Nの小火加熱部位の底部から放射される赤外線が正常に赤外線強度検出部40Aに受光されない状態で第1温度検出手段30Aが検出する温度検出値TAの経時変化である。このような状態にある場合、バーナ3によって被加熱物Nが加熱されても、第1温度検出手段30Aはほぼ一定の温度を検出し続ける。これは、光透過窓14Aに汚れが付着しているため、第1温度検出手段30Aが、温度検出値TAを検出するための赤外線を、赤外線強度検出部40Aで適切に受光できていないためである。このような場合には、温度検出値TAは、加熱開始から所定の時間tが経過しても、所定の温度範囲θに到達しない。
以上のように、第1温度検出手段30Aが正常に作動している場合、加熱開始から所定の時間tが経過する頃には、温度検出値は所定の温度範囲θに到達している(グラフa、b、c)。一方、作動が異常な場合には、加熱開始から所定の時間tが経過しても、温度検出値が所定の温度範囲θに到達しない場合がある(グラフd)。従って、加熱開始から所定の時間tが経過した後の温度検出値を、温度検出手段30Aが正常に作動しているかどうかの判断に用いることができる。温度検出値と所定の温度範囲との比較に基づく温度検出手段の異常の判断(S3)は、このような背景に基づく。
なお、「加熱開始から所定の時間t」及び「所定の温度範囲θ」は、室温のほか、被加熱物や調理容器の種類、加熱量等によって最適値が異なり、使用地域や使用用途などによって適宜設定可能である。例えば、本実施形態では、5分、80℃〜250℃の範囲で設定している。
続いて、被加熱物Nの温度Tの推定(S4)について説明する。
図7に示すように、被加熱物Nの温度Tの推定(S4)は、温度検出値TA、TBと所定の温度範囲θとの比較に基づく温度検出手段30の異常の判断(S3)の結果、第1温度検出手段30A及び第2温度検出手段30Bがともに正常に作動していると判断された場合に行われる(S3:Yes)。
温度推定手段60は、操作部5で調整された加熱量と、第1温度検出手段30Aの温度検出値TA及び第2温度検出手段30Bの温度検出値TBに基づいて、被加熱物Nの温度Tを推定可能な関係情報pを記憶した記憶手段65とを備えており、温度推定手段60は、前記関係情報pを使用して、被加熱物Nの温度Tを推定する。
関係情報pは、例えば0≦p≦1の範囲の係数である。操作部5で調整された加熱量と連関して、加熱量が小さいほどpは0に近く、加熱量が大きいほどpは1に近い値になるように設定されている。温度推定手段60は、このように設定された関係情報pを使用して、第1温度検出手段30Aの温度検出値TA及び第2温度検出手段30Bの温度検出値TBに基づいて、被加熱物Nの温度Tを、次式で推定する。
T=(1−p)×TA+p×TB
上式によれば、関係情報pは加熱量が小さいほど0に近く、加熱量が大きいほど1に近い値となる係数であるため、加熱量が小さいほど第1温度検出手段30Aによる小火加熱部位の温度検出値TAに比重を置いて、加熱量が大きいほど第2温度検出手段30Bによる大火加熱部位の温度検出値TBに比重を置いて、被加熱物Nの温度Tを推定する。
このような加熱量に基づく温度検出値TA、TBの比重の軽重によれば、上式に基づく被加熱物Nの温度Tの推定値は、加熱量と加熱部位の性質を適切に反映したものとなる。すなわち、上式は、コンロ100Aにおいて、加熱量により火炎Fに供給する燃料ガスGの量が変化するため、加熱量が小さい場合は火炎Fは被加熱物Nの底部の中央側部位に最もよく当たるが、加熱量が大きい場合は被加熱物Nの底部の外周側部位や周壁部位に最もよく当たるという加熱量と加熱部位の性質を適切に反映しているため、被加熱物Nの温度Tを良好に推定することができる。
なお、上記した関係情報pの設定や、被加熱物Nの温度Tの推定式として示したT=(1−p)×TA+p×TBは一例に過ぎず、適宜改変が可能である。例えば、関係情報pを加熱量だけでなく、加熱量及び加熱開始からの時間に関係して定まる値としてもよい
続いて、温度検出手段の異常の判断(S5)について説明する。
図7に示すように、温度検出手段の異常の判断(S5)は、温度検出値と所定の温度範囲との比較に基づく温度検出手段の異常の判断(S3)の結果、温度検出値TA及びTBの何れか一方又はその両方が所定の温度範囲θに含まれていない場合に行われる(S3:No)。
バーナ3が正常に作動している場合、加熱開始から所定の時間tが経過すると、第1温度検出手段30Aの温度検出値TA及び第2温度検出手段30Bの温度検出値TBはいずれも、火炎Fによる加熱により、所定の温度範囲θ内に上昇しているはずである。従って、加熱開始から所定の時間tが経過しても温度検出値TA、TBの何れか一方又はその両方が温度範囲θ内に到達していない場合は、当該温度検出手段30A、30Bに何らかの異常が発生している可能性がある。特に、温度検出値TA、TBが所定の低温側温度範囲θLに留まっている場合は、当該温度検出値TA、TBを検出した温度検出手段30A、30Bが、短絡故障や断線故障、或いは被加熱物が温度検出手段30A、30Bに当接していない等の事情により、正常に温度を検出できていない可能性がある。このような温度範囲θに基づいた異常判断を行うことで、温度検出手段30(30A、30B)の異常を適切に判断できる(S5)。
なお、この場合の「低温側温度範囲θL」は、被加熱物Nの温度Tが温度検出手段30で検出されておらず、温度検出手段30が単に室温を検出している場合を考慮し、本実施形態では、例えば、室温を含む0℃〜50℃の範囲で設定している。この「低温側温度範囲θL」も、「所定の温度範囲θ」と同様に、室温のほか、被加熱物や調理容器の種類、加熱量等によって最適値が異なるため、使用地域や使用用途などによって適宜設定可能に構成するとよい。
コンロ100Aは、上記により温度検出手段30に異常を判断すると、前面操作パネル105に設けられた異常報知ランプ18を点灯させて、使用者に異常の発生を報知する。異常報知ランプ18は、3つのコンロバーナ部101に対して夫々各別に備えられる。図1に示すように、異常報知ランプ18は、例えばコンロ100Aにおける前面操作パネル105における3つのコンロバーナ部101の夫々に対する操作部5の近傍に設けられる。異常報知ランプ18の点灯により、該当するコンロバーナ部101の温度検出手段30が異常と判断されたことを、使用者が容易に認識できるように構成されている。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
この第2実施形態では、温度検出手段30以外の構成は第1実施形態と同じであるから、温度検出手段30の構成についてのみ説明し、他は説明を省略する。
図9は、第2実施形態に係るコンロ100Bの概略構成図である。コンロ100Bは、第1実施形態に係るコンロ100Aにおいて、赤外線強度検出部40(40A、40B)及び温度検出部50(50A、50B)により非接触式温度センサとして構成した温度検出手段30を、五徳2の小火加熱部位及び大火加熱部位の2箇所に配置した熱電対40a、40bにより接触式温度センサとして構成したものである。
この第2実施形態に係るコンロ100Bは、熱電対40a、40bを五徳2上に載置された被加熱物Nの底部に当接させて、被加熱物Nの小火加熱部位、大火加熱部位の底部の温度Ta、Tbを検出する。そして、熱電対40a、40bで求められた被加熱物Nの小火加熱部位、大火加熱部位の底部の温度Ta、Tbは、燃焼制御部4に出力され、第1実施形態に係るコンロ100Aと同様に、被加熱物Nの温度Tの推定や温度検出手段30(30a、30b)の作動状態の判断等に用いられる。
〔別の実施形態〕
以下、本発明の別実施形態について説明する。
(1)上記実施形態では、光透過窓14が1つの透光性部材からなる1つの窓を構成するものを例示したが、このような構成に代えて、例えば図10に示すように、上記実施形態における前記2つの波長域λ1,λ2の夫々における赤外線検出素子の夫々に対する光透過部位に対応させて、夫々、異なる種類の透光性部材にて各別に形成される2つの窓部14a、14bにて光透過窓14を構成するものでもよい。尚、この構成においては、各赤外線検出素子42a,42bに対する赤外線を受光するときの指向性を備えさせて、2つの窓部14a、14bのうちの対応する窓部を通して入射する赤外線を識別する状態で適正に検出できるようにするとよい。又、図10に示すように、各赤外線検出素子42a,42bに対する赤外線入射方向を第1実施形態のように鉛直方向にするものに代えて斜め方向に設定するようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、前記天板の一部に、天板を構成する材質とは異なる透光性材料からなる光透過窓を形成する構成としたが、このような構成に代えて、前記天板を赤外線が透過する透光性材料、例えば結晶化ガラス等を用いて構成して、天板における外周部縁部を矩形状に設けられた補強用の枠体にて囲む状態で構成して、その補強用の枠体にて囲まれる平板面形成箇所の全体により前記光透過窓を形成する構成としてもよい。
(3)上記実施形態では、赤外線強度検出手段が、2個のバンドパスフィルタ41a、41bを通過した赤外線を各別に検出する2個の赤外線検出素子42a、42bを備えて、被加熱物Nから放射される赤外線における互いに異なる2つの波長域夫々についての赤外線強度を検出するように構成したが、このような構成に代えて、1つの赤外線検出素子に対して2個のバンドパスフィルタが交互に作用するように位置を切り換えて、その切り換えた状態の夫々における赤外線検出素子の検出値を用いて、互いに異なる波長域の赤外線強度を検出する構成としてもよい。
(4)上記実施形態では、温度検出手段30により温度を求める処理として、被加熱物Nの温度Tを2つの波長域夫々についての赤外線強度の比に基づいて求める構成としたが、このような構成に代えて次のように構成してもよい。
例えば、予め、放射率の異なる複数の被加熱物Nを用いて、被加熱物Nの温度Tを複数の温度に異ならせて、複数の温度夫々について、前記複数の波長域夫々についての赤外線強度を得て、そのように得た前記複数の波長域夫々についての赤外線強度を、前記複数の温度夫々に対応させた状態でマップデータにして記憶させておく。そして、前記マップデータから、前記赤外線強度検出手段で検出される前記複数の波長域夫々についての赤外線強度の関係に一致する又は類似する赤外線強度の関係を求めると共に、その求めた赤外線強度の関係に対応する温度を求め、その求めた温度を被加熱物Nの温度Tとするように構成する。
ちなみに、この場合は、前記複数の波長域としては、上記実施形態のように2つの波長域でも良いし、3つ以上の波長域でも良い。
)上記実施形態では、温度検出値に基づいて温度検出手段30の作動状態を判断する構成を例示したが、例えば上記第1実施形態において、光透過窓14が汚れている汚れ状態であるか否かを検出する汚れ状態検出手段を備え、光透過窓14が汚れ状態と検出された場合には、温度検出手段30の作動を異常と判断する構成としてもよい。
)上記実施形態では、温度検出手段30を異常と判断した場合には、異常報知ランプ18により使用者に異常判断を報知する構成を例示したが、使用者への報知は一例に過ぎない。使用者への報知に代えて、或いは、使用者への報知に加えて、例えば、温度推定手段60で推定された被加熱物Nの温度Tに基づいて前記燃料供給断続弁12、前記燃料供給量調節弁13等を制御することで被加熱物Nの温度Tの自動制御や被加熱物Nの過昇温時の緊急停止制御等を行うといったように、加熱手段の作動を制御する構成としてもよい。
)上記実施形態では、異常報知ランプ18により使用者に異常判断を報知する構成を例示したが、異常報知ランプ18は一例に過ぎない。例えば、音声によって異常を報知するブザーやスピーカで構成してもよい。
3 バーナ(加熱手段)
5 操作部(加熱状態調整手段)
30 温度検出手段
30A 第1温度検出手段
30B 第2温度検出手段
40、40A、40B 赤外線強度検出部(温度検出手段)
40a、40b 熱電対(温度検出手段)
50、50A、50B 温度検出部(温度検出手段)
60 温度推定手段
65 記憶手段
100 燃焼式加熱装置
100A、100B コンロ(燃焼式加熱装置)
N 被加熱物

Claims (4)

  1. 被加熱物を加熱する加熱手段と、
    前記被加熱物の特定部位の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段により検出した前記被加熱物の特定部位の温度に基づいて、前記被加熱物の温度を推定する温度推定手段とを備え、
    加熱量が小さい小火加熱状態で前記被加熱物が加熱される小火加熱部位と、加熱量が大きい大火加熱状態で前記被加熱物が加熱される大火加熱部位とが異なる燃焼式加熱装置であって、
    前記温度検出手段として、前記小火加熱部位の温度を検出する第1温度検出手段と、前記大火加熱部位の温度を検出する第2温度検出手段とを備え、
    前記温度推定手段が、前記第1温度検出手段の温度検出値及び前記第2温度検出手段の温度検出値に基づいて、前記被加熱物の温度を推定するものであり、
    前記被加熱物の加熱量を調整する加熱状態調整手段と、
    前記加熱状態調整手段で調整された前記加熱量と、前記第1温度検出手段の温度検出値及び前記第2温度検出手段の温度検出値に基づいて、前記被加熱物の温度を推定可能な関係情報を記憶した記憶手段とを備え、
    前記温度推定手段は、前記関係情報として、前記加熱状態調整手段で調整された前記加熱量が大きいほど第2温度検出手段の温度検出値の比重を大きくされたものを使用し、前記加熱状態調整手段で調整された前記加熱量が小さいほど第1温度検出手段の温度検出値の比重を大きくされたものを使用して、前記被加熱物の温度を推定する燃焼式加熱装置。
  2. 前記第1温度検出手段の温度検出値及び前記第2温度検出手段の温度検出値が、所定の温度範囲内であることを条件として、前記温度推定手段が、前記第1温度検出手段の温度検出値及び前記第2温度検出手段の温度検出値に基づいて、前記被加熱物の温度を推定する請求項1記載の燃焼式加熱装置。
  3. 前記第1温度検出手段の温度検出値及び前記第2温度検出手段の温度検出値の何れか一方又はその両方が、加熱開始から所定の時間が経過しても所定の低温側温度範囲に留まる場合に、当該温度検出値を検出した温度検出手段が異常であると判断する請求項1又は2に記載の燃焼式加熱装置。
  4. 前記温度検出手段が、非接触式温度センサ又は接触式温度センサである請求項1〜のいずれか一項記載の燃焼式加熱装置。
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