JP6037212B2 - 液滴吐出ヘッドおよび画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液滴吐出ヘッドおよび画像形成装置に関するものである。
プリンタ、ファックス、複写機、プロッタ、或いはこれらの内の複数の機能を複合した画像形成装置として、例えばインクの液滴を吐出する液滴吐出ヘッドを備え、媒体を搬送しながらインク滴を用紙に付着させて画像形成を行うインクジェット記録装置がある。ここでの媒体は「用紙」ともいうが材質を限定するものではなく、被記録媒体、記録媒体、転写材、記録紙なども同義で使用する。また、画像形成装置は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味する。そして、画像形成とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与する(単に液滴を吐出する)ことをも意味する。また、インクとは、所謂インクに限るものではなく、吐出されるときに液体となるものであれば特に限定されるものではなく、例えばDNA試料、レジスト、パターン材料なども含まれる液体の総称として用いる。
液滴吐出ヘッドとしては、例えば、特許文献1に記載されているように、複数のノズルと、各ノズルに連通した複数の個別液室と、各個別液室内を昇圧させる昇圧手段と、各個別液室に連通する共通液室とを備えた構成が知られている。昇圧手段としては、例えば、個別液室にヒータを設置して個別液室内の液体を気化させて個別液室内を昇圧させるサーマル方式、個別液室にアクチュエータを設置し、個別液室を変形させて、個別液室内を昇圧させるアクチュエータ方式などがある。上記アクチュエータ方式には、アクチュエータの種類により圧電素子方式、静電方式などが挙げられる。
図10は、特許文献1に記載の液滴吐出ヘッド100の縦断面図である。
この特許文献1においては、個別液室102を昇圧させる昇圧手段として、振動板103を静電的に振動させる静電方式のアクチュエータを用いたものである。
図10に示すように液滴吐出ヘッド100は、複数のノズル101からなるノズル列が互いに平行に2列形成されたノズル基板111、複数の個別液室102の壁面や後述する駆動IC120を収容する収容部124の側壁124aなどが形成された個別液室基板112を有している。また、各個別液室102の壁面の一部を構成する複数の振動板103が設けられたキャビティ基板113を有している。さらに、キャビティ基板113の複数の振動板103に対応して設けられ、振動板103に対して所定のギャップを有して対向する個別電極104が形成された電極基板114を有している。
各個別電極104はその一端が駆動IC120と接続部119で接続されており、駆動IC120から駆動信号が供給されるようになっている。各個別電極104と駆動IC120と接続部119は、封止材105により封止されており、接続部119に水分などが付着するなどにして短絡するのを防止している。
図11は、特許文献1に記載の液滴吐出ヘッド100の製造工程を示す図である。
まず、図11(a)に示すように、電極基板114に接合されたキャビティ基板113の図中中央の穴部121から露出する各個別電極104と接続されるように、駆動IC120を電極基板114上に実装する。
次に、図11(b)に示すように、不図示のニードル(針)によって個別電極104と駆動IC120との接続部119に封止材105を塗布して、接続部119を封止する。
次に、図11(c)に示すように、個別液室102の壁面や、駆動IC120が収容される収容部124の壁面124aが形成された個別液室基板112をキャビティ基板113に接合する。そして、図11(d)に示すように、ノズル孔101が形成されたノズル基板111を、接着剤等を用いて個別液室基板112に接合することで、液滴吐出ヘッド100が形成される。
しかしながら、上記特許文献1に記載の液滴吐出ヘッド100においては、次の課題を有する。すなわち、上記特許文献1に記載の液滴吐出ヘッド100においては、電極基板114に駆動IC120を接続して、封止材部材105により接続部119を封止した後、駆動IC120を収容する収容部の側壁124aが形成された個別液室基板112が接合される。このため、封止材105を接続部119に塗布するとき、キャビティ基板113の図8(b)に示すXの箇所などに、封止材105が付着するおそれがあった。このキャビティ基板113の封止材105が付着した箇所が、個別液室基板112との接合部であると、この封止材105が付着した箇所で接合不良が生じるおそれがある。そのため、図11(c)に示すように、封止材105を塗布する箇所からある程度離した箇所で個別液室基板112をキャビティ基板113に接合させる必要があり、個別液室基板112の収容部124を形成する側壁124aと、駆動IC120との空隙が大きくなり、液滴吐出ヘッド100が大型化するという課題である。
そこで、本出願人は、次のような工程で製造する液滴吐出ヘッドを開発中である。
図12、図13は、開発中の液滴吐出ヘッド10’の製造工程を示す図である。
図12、図13に示す開発中の液滴吐出ヘッド10’は、昇圧手段として、下部電極、圧電体および上部電極からなる圧電素子を用いた圧電アクチュエータ方式を用いている。また、この開発中の液滴吐出ヘッドは、先の図10に示した特許文献1の液滴吐出ヘッドとは異なり、駆動制御部としての駆動ICを収容する収容部を、個別液室基板12などを保持する保持基板15に設けたものである。
この開発中の液滴吐出ヘッド10’においては、図12(a)に示すように、個別液室などが形成される前の個別液室基板12上に、薄膜状の振動板13が積層されている。この振動板13上には、下部電極14a、圧電体14bおよび上部電極14cからなる複数の圧電素子14が、後工程で個別液室基板12に形成される複数の個別液室に対応する位置に形成されている。図中中央には、圧電素子14の接続電極30が設けられている。
図12(b)に示すように、駆動制御部としての駆動IC20が収容される収容部の側壁24aが形成されている保持基板15を圧電素子14が設けられた基板に接合する。次に、収容部24に駆動IC20を挿入して、駆動IC20を、圧電素子14の接続電極30に接続させる。
こ開発中の液滴吐出ヘッド10’は、封止材で封止する前に、駆動IC20を収容する収容部24の側壁24aが形成された保持基板15を接合する。よって、封止材が、所定の箇所以外に付着して、保持基板15の接合不良が起きることがない。よって、保持基板15の接合箇所を、駆動IC20と接続電極30との接続部近傍に設けることができる。これにより、収容部24の側壁24aと駆動IC20との隙間を狭くでき、液滴吐出ヘッドの小型化を図ることができる。
駆動IC20を圧電素子14の接続電極30に接続させたら、図13(c)に示すように、収容部24の開口部から熱硬化型の樹脂からなる封止材17を注入し、100℃以上の環境下で封止材17を熱硬化させ接続部を封止する。本来であれば、駆動IC20と接続電極30との接続部のみを封止材17で封止すればよいが、この開発中の液滴吐出ヘッド10’においては、液滴吐出ヘッド10を小型化するために駆動IC20と収容部24の側壁24aの隙間を狭くしている。このため、封止材17を塗布するためのニードルを駆動IC20と収容部24の側壁24aとの隙間に挿入することができない。従って、駆動IC20と接続電極30との接続部のみに封止材17を塗布することができない。よって、収容部24の開口から封止材17を注入して、駆動IC20と収容部24の側壁24aの隙間に封止材17を充填することで、駆動IC20と接続電極30との接続部を封止している。
その後、図13(d)に示すように、個別液室基板12に個別液室2などを形成した後、ノズル板11を個別液室基板12に固定して開発中液滴吐出ヘッド10’が形成される。
しかしながら、開発中の液滴吐出ヘッド10’においては、液滴吐出ヘッドが反るという新たな課題が発生した。
本発明は以上の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、反りを抑制することができる液滴吐出ヘッドおよび画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、液室の圧力を昇圧させて、液室内の液をノズルから吐出させる昇圧手段を駆動制御する駆動制御部と、前記駆動制御部が収容される収容部の収容壁を有する部材と、前記昇圧手段と前記制御駆動部との接続部を封止する封止材とを備えた液滴吐出ヘッドにおいて、前記収容壁と前記駆動制御部との隙間に前記封止材を有する構成であって、前記収容部の収容壁のうち少なくとも前記収容部の長手方向に沿う収容壁には、製造時に発生する前記封止材の収縮力を吸収して前記収容部の長手方向に沿う収容壁に前記収縮力が及ぶのを抑制した収縮力抑制部材が被覆されており、該収縮力抑制部材の前記制御駆動部側の面に前記封止材が固着していることを特徴とするものである。
本出願人は、開発中の液滴吐出ヘッド10’の反りが生じる要因について、鋭意研究した結果、次のことを突き止めた。すなわち、駆動制御部としての駆動IC20と収容部24の側壁24aとの隙間に充填させた熱硬化型の樹脂からなる封止材17を硬化させるために、図13(c)に示す製造途中の液滴吐出ヘッドを100℃以上の環境下に所定時間保持しておく必要がある。このとき、封止材17、保持基板15、個別液室基板12などが熱膨張するが、封止材17の熱膨張率が、保持基板15の熱膨張率に比べて大きい。このため、図13(c)に示す製造途中の液滴吐出ヘッドを室温に戻したとき、封止材17の収縮量が、保持基板15の収縮量よりも多くなる。その結果、収容部24の側壁24aに固着した封止材17が、収容部24の側壁24aを駆動IC20側へ引っ張るような力が加わる。その結果、図13(c)の矢印Zに示すように、収容部の側壁が形成された部材である保持基板15全体に図9の中央部へ収縮するような収縮応力が加わる。
図13(c)に示す段階では、個別液室基板12に液室としての個別液室などが形成されておらず、個別液室基板12の剛性が高いため、この剛性により、保持基板15の図中中央側への収縮が抑制され、反りがほとんどない。しかし、図13(d)に示すように、個別液室2などを形成して、個別液室基板12の剛性が低下すると、保持基板15が、上記収縮応力により図中中央側へ収縮してしまう。その結果、図13(d)の矢印Yに示すように、液滴吐出ヘッドの図中両端が図中上方へ移動し、ノズル板11の図中中央部が、図中下側へ突き出るように反ることを突き止めたのである。
そこで、本発明においては、駆動制御部を収容する収容部の内周面の少なくとも一部に、製造時に発生する前記封止材の収縮力を吸収して収縮力が収容壁に及ぶのを抑制する収縮力抑制部材を設けた。これにより、収容部の収容壁を有する部材が封止材の収縮力により収縮しようとするのを防止することができ、液滴吐出ヘッドが反るのを抑制することができる。
本発明によれば、封止材の収縮力による液滴吐出ヘッドの反りを抑制することができる。
本実施形態に係る液滴吐出ヘッドの個別液室基板を示す平面図。 同液滴吐出ヘッドの保持基板の平面図。 図1のA−Aの断面図。 本実施形態に係る液滴吐出ヘッドの製造工程について説明する図。 同液滴吐出ヘッドの製造工程の続きを説明する図。 変形例1の液滴吐出ヘッドの保持基板を示す平面図。 シリアル型インクジェット記録装置の機構部の全体構成を説明する概略図。 同機構部の要部平面図 ライン型インクジェット記録装置の機構部の全体構成を説明する概略図。 従来の液滴吐出ヘッドの断面図。 従来の液滴吐出ヘッドの製造工程について説明する図。 開発中の液滴吐出ヘッドの製造工程について説明する図。 開発中の液滴吐出ヘッドの製造工程の続きを説明する図。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、液滴吐出ヘッド10の個別液室基板を示す平面図であり、図2は、保持基板の平面図であり、図3は、図1のA−A断面図である。
本実施形態の液滴吐出ヘッド10は、図3に示すように、ノズル板11、複数の個別液室2などが形成された個別液室基板12、保持基板15などが積層された構造となっている。
図3に示すように、ノズル板11は複数のインク吐出用のノズル11aが配列されたノズル列が2列、配列している基板であり、材料は必要な剛性や加工性から任意のものを用いることができる。本実施形態においては、ノズル列のノズルの数は300個である。また、本実施形態の液滴吐出ヘッド10は、ノズル列を2列としているが、4列や8列、その他でも構わない。
ノズル板11の材料としては、SUS、ニッケル等の金属または合金やシリコン、セラミックス等の無機材料、ポリイミド等の樹脂材料などを挙げることができる。ノズル11aの加工方法は材料の特性と要求される精度・加工性から任意のものを選ぶことができ、電鋳めっき法、エッチング法、プレス加工法、レーザ加工法等、フォトリソグラフィ法等を例示できる。ノズル11aの開口径、配列数、配列密度は、液滴吐出ヘッド10に要求される仕様に合わせて最適な組み合わせを設定することができる。
個別液室基板12には、各ノズル11aに対応する複数の個別液室2、流体抵抗部3、共通液室4が形成されている。また、個別液室基板12上には、振動板13が設けられており、振動板13を挟んで個別液室2に対向する箇所に、下部電極14a、圧電体14b、上部電極14cが積層された昇圧手段としての圧電素子14が設けられている。
圧電素子14を用いて個別液室2を昇圧する方式では幅広い物性のインクに対応可能である反面、液室配列の高密度化・ヘッドの小型化が困難とされていた。しかし、いわゆるMEMSプロセスを用いることで高密度化する技術が確立されてきている。すなわち、個別液室基板12に薄膜形成技術を用いて振動板13,下部電極14a,圧電体14b、上部電極14c等を積層したユニモルフ型アクチュエータとすることで、半導体デバイス製造プロセス(フォトリソグラフィ)を用いて個別液室に対応した個別の圧電素子14と配線をパターニングすることで高密度化することができる。
個別液室基板12の基板材料は加工性・物性から任意のものを用いることができる。各個別液室2は隔壁により区画されている。各個別液室2の高さはヘッド特性から任意に設定できるが、20〜100μmの範囲とすることが好ましい。また、個別液室間の隔壁は配列密度に合わせて任意に設定することが可能であるが、隔壁幅は10〜30μmとすることが好ましい。また、隔壁幅が狭い場合は特定の個別液室2に対応する圧電素子14を駆動した場合に、この個別液室2に隣接する個別液室間で相互干渉が発生し、吐出ばらつきが大きくなる。隔壁幅を狭くする場合は、液室高さを低くすることで対応することができる。
また、300dpi以上の画像を形成する機能を有するように、液滴吐出ヘッド10を構成する場合は、各個別液室2のピッチを85μm以下にする必要がある。このように、狭いピッチ間隔で各個別液室2を形成する場合では、フォトリソグラフィ法を用いることができるシリコン基板を用いることが好ましい。各個別液室2の加工は任意のものを用いることができるが、前述のフォトリソグラフィ法を用いる場合は、ウェットエッチング法、ドライエッチング法のいずれかを用いることができる。いずれの手法でも個別液室基板12に設けられた振動板13の液室側を二酸化シリコン膜等とすることで、振動板103をエッチストップ層とできるため、液室高さを高精度に制御することができる。
個別液室基板12上には、振動板13が設けられている。個別液室基板12上に設けられる振動板13は、各個別液室2の上壁部を構成するもので、後述する圧電素子14により振動せしめられることにより、個別液室2内のインクに圧力を加え、ノズル11aから液滴を吐出させるものである。
振動板13は任意のものを用いることができるが、シリコンや窒化物、酸化物、炭化物等の剛性の高い材料とすることが好ましい。また、これらの材料の積層構造としても良い。振動板13を積層膜とする場合は、それぞれの材料の内部応力を考慮し、残留応力が少ない構成とすることが好ましい。例えば、振動板13を、SiとSiOの積層にする場合は、引張り応力となるSiと圧縮応力となるSiOを交互に積層し、応力緩和する構成が例として挙げられる。
振動板13の厚さは、所望の特性に応じて選択できるが、概ね0.5μm〜10μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは1.0〜5.0μmの範囲である。振動板13が薄すぎる場合はクラック等により振動板13が破損しやすくなり、厚すぎる場合は変位量が小さくなり吐出効率が低下してしまう。また、薄すぎる場合は、振動板13の固有振動数が低下し、駆動周波数が高められない課題がある。
振動板13を挟んで個別液室2に対向する箇所に、下部電極14a、圧電体14b、上部電極14cが積層された昇圧手段としての圧電素子14が設けられている。
圧電素子14の下部電極14a、上部電極14cは導電性のある任意の材料を用いることができる。例としては金属、合金、導電性化合物が上げられる。これらの材料の単層膜でも積層膜でも良い。また、下部電極14a、上部電極14cの材料としては、これら電極に挟まれる圧電体14bと反応したり、拡散したりしない材料を選定する必要がある。このため、安定性の高い材料を選定する必要がある。また、必要に応じて圧電体14b、振動板13との密着性を考慮し、下部電極14aと振動板13との間、下部電極14aと圧電体14bとの間および上部電極14cと圧電体14bとの間などに密着層を形成しても良い。下部電極14a、上部電極14cの具体的一例としては、Pt、Ir、Ir酸化物、Pd、Pd酸化物等が安定性の高い材料として挙げることができる。また、上記密着層としては、Ti、Ta、W、Cr等が例示できる。
圧電体14bの材料は圧電性を示す強誘電体材料を用いることができる。例としては、チタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸バリウムが一般的に用いられる。圧電体14bの成膜方法は任意の手法を用いることができ、例としてはスパッタリング法、ゾルゲル法が挙げられ、成膜温度の低さからゾルゲル法が好ましい。
上記の圧電体14bと電極14a、14cから構成される圧電素子14は振動板13を挟んで個別液室2上部に形成される必要がある。個別液室2を区画する隔壁上に圧電素子14を形成した場合、振動板13の変形を阻害してしまうため、吐出効率の低下や応力集中による圧電素子の破損等の原因となる。圧電素子14は、フォトリソグラフィ法などを用いて、パターニングすることで、振動板13を挟んで個別液室2上部に形成する。また、圧電体14bの成膜をゾルゲル法にて行う場合は、スピンコーティング法や印刷法を用いることもできる。また、圧電素子14を構成する下部電極14aは、各個別液室2共通でもよい。この場合は、上部電極14c、圧電体14bを個別液室2ごとにパターニングする。
また、個別液室基板12には共通液室4と個別液室2とを連通する狭い流路の流体抵抗部3が形成される。本実施形態においては、流体抵抗部3は、図3の紙面直交方向に狭い流路としている。流体抵抗部3は共通液室4から個別液室2にインクを供給する機能を有すると同時に、圧電素子14を駆動することにより個別液室2に発生する圧力により、インクの逆流を防止しインクをノズル11aから吐出させる機能を有する。そのため、個別液室2のインク流動方向の断面積を小さくし、流体抵抗を高くする必要がある。個別液室基板12にシリコンを用い、個別液室2と流体抵抗部3をフォトリソグラフィ法(+エッチング)を用いて形成した場合、個別液室2と同一の条件で加工できるメリットがある。
本実施形態の流体抵抗部3は、図3の上下方向高さは、個別液室2と同様の高さとするのが好ましい。これは、流体抵抗部3のノズル板11からの高さを、個別液室基板12よりも短くすることで、流体抵抗を高めることができるが、この場合、個別液室2のオーバーエッチング量を時間管理で制御する必要がある。このため、エッチングレートのばらつきにより、各流体抵抗部3の高さを均一にすることができず、吐出均一性が悪化するおそれがあるからである。
一方、流体抵抗部を振動板13まで形成し、流体抵抗部3の高さを、個別液室2の高さと同一にすることで、各流体抵抗部3の高さを均一にすることができ、インク滴の吐出均一性を、容易に確保できる。
各個別液室2に対応するように配列した圧電素子14に駆動信号を入力するために、図1に示すように、各上部電極14cからそれぞれ個別配線14dが、引き出されている。各個別配線14dは、2個のノズル列の略中央部にまで引き出されており端部には個別配線パッド30が設けられている。
また、各圧電素子14の下部電極14aからは、共通配線が引き出されており、共通配線14eは、図1に示すように、個別液室基板12のノズルの配列方向の一端付近(図中下側端部付近)から、略中央付近に設けられた不図示の共通配線パッドまで引き出されている。
各個別配線14d、共通配線は、振動板13上に形成された第1絶縁膜上に形成されており、また、各個別配線14d、共通配線は、第2絶縁膜で覆われている。
個別配線14dと共通配線14eは同一材料・同一工程で形成することが好ましい。配線材料としては、抵抗値の低い金属・合金・導電性材料を用いることができる。また、配線材料としては、上部電極14c・下部電極14aとコンタクト抵抗の低い材料を用いることが必要である。例としては、Al、Au、Ag、Pd、Ir、W、Ti、Ta、Cu、Crなどが例示でき、コンタクト抵抗を低減するために、これらの材料の積層構造としても良い。コンタクト抵抗を下げる材料としては、任意の導電性化合物を用いても良い。例としては、Ta、TiO、TiN、ZnO、In、SnO等の酸化物、窒化物およびその複合化合物が挙げられる。膜厚は任意に設定できるが、3μm以下とすることが好ましい。また、成膜には真空成膜法等の膜厚均一性が高い成膜方法を採用することが好ましい。
また、個別配線14d、共通配線14eは、後述の保持基板15との接合面にもなる(図3参照)ため、高さ均一性を確保できる膜厚・成膜方法を取る必要がある。また、図3に示すように、インク供給口5の周囲も、第1絶縁膜41a、個別配線14d、共通配線14eと同一の材料からなるメタル層41b、第2絶縁膜41cを配置した。インク供給口付近は保持基板15と個別液室基板12の開口部同士が接合されるため、シール性が要求される。このため、個別配線14d、共通配線14eの保持基板15との接合面との高さ均一性を高めるために供給口周囲も個別配線14d、共通配線14eの保持基板15との接合面と同一構成とし、接合の信頼性を高めている。
また、個別配線パッド30および不図示の共通配線パッドには、駆動IC20を接続するためのバンプを形成しておく。バンプ形成方法としては、電解めっき法、無電解メッキ法及びスタッドバンプ法などがある。バンプ材料としては、Au、Ag、Cu、Ni、はんだなどがある。
各圧電素子14に圧力変動を発生させるための駆動IC20が、個別配線パッド30および不図示の共通配線パッドに接続されている。駆動IC20を配線パッドに接続する方法としては、例えばFPC(Flexible Printed Circuits)を用いたACF(Anisotropic Conductive Film)接合,ハンダ接合や、ワイアボンディング法、駆動IC20の出力端子と直接接合するフリップチップ法等を選択できる。ただし、FPCを用いるとFPCの部品費がかかるため、ワイアボンディング法やフリップチップ法の方が、コストが安く好ましい。また、ワイアボンディング法はフリップチップ法と比較してタクトが遅いために生産性が悪く、狭ピッチ化も不利である。このため、本実施形態においては、フリップチップ法を用いて配線パッドに駆動1C20を直接接合するようにした。
駆動制御部としての駆動IC20は、ウエハプロセスで形成し、駆動IC20の配線パッドにもバンプを形成する。その後、チップごとにダイシングなどによって分割することで駆動IC20が形成される。
個別液室基板12は20〜100μm厚と薄いため、個別液室基板12の剛性を確保するために保持基板15を接合して、個別液室基板12が変形し難くしている。そのため、保持基板15は樹脂などの低剛性材料ではなく、シリコンなどの高剛性材料が好ましい。また、個別液室基板12の反りを防止するために熱膨張係数の近い材料を選定する必要がある。そのため、ガラス、シリコンやSiO、ZrO、Al等のセラミクス材料とすることが好ましい。
また、保持基板15の圧電素子14に対向する領域には、圧電素子14を駆動し振動板13が変位できる空間を確保するための複数の凹部16が形成されている。保持基板の各凹部は、個別液室2ごとに区画されて、個別液室隔壁上で接合されている。これにより、板厚の薄い個別液室基板12の剛性を高めることができ、圧電素子14を駆動した際の隣接液室間の相互干渉を低減することが可能となる。また、保持基板15の凹部16は個別液室2ごとに区画されるため、高密度化のためには高度な加工精度が要求され、300dpiヘッドにおいては保持基板15の凹部16を区画する隔壁幅を5〜20μmとすることが望ましい。
また、保持基板15には、駆動IC20を収容するための収容部24が形成されている。駆動IC20と配線パッドとの接続部に曲げや衝撃などの外力が加わると、駆動IC20と配線パッドとの接続が外れるおそれがある。また、熱応力により駆動IC20と配線パッドとの接続が外れるおそれもある。また、温度や湿度変化により、駆動IC20と配線パッドとの接続部に水分が付着して、この接続部が腐食するおそれもある。これらを防止する観点から、本実施形態においては、図3に示すように、収容部24に封止材17を充填して、駆動IC20と配線パッドとの接続部をアンダーフィルしている。
封止材17は熱硬化型の樹脂を用い、液状の熱硬化樹脂を、収容部24の駆動IC20と収容部の側壁24aとの隙間に流し込んだ後、100°以上、熱硬化樹脂を加熱して硬化させる。しかし、その後室温に戻すと収縮率が保持基板15に対して封止材17の方が高いため、保持基板15が封止材17の収縮力により収縮し、液滴吐出ヘッド10が撓んで、図3において、液滴吐出ヘッド10の中央部が、図中下側に凸となるような反りが生じる場合があった。
このため、本実施形態においては、図2や図3に示すように、保持基板15の収容部24の側壁24aに収縮力吸収部材18を設けた。この収縮力吸収部材は、封止材よりも高い弾性率を有し、封止材よりも柔らかい材質が好ましく、具体的には、ゴムやスポンジなどの弾性部材が好ましい。このように、保持基板15の収容部24の側壁24aに収縮力吸収部材を設けることで、封止材17が収縮しようとすると、収縮力吸収部材が変形して、駆動IC20側へ移動し、収縮応力が吸収される。これにより、保持基板15に収縮応力が加わるのを抑制することができ、保持基板15全体が収縮するのを抑制することができる。これにより、液滴吐出ヘッド10の反りを抑制することができる。
収縮力吸収部材18の厚みは、100μm程度であることが望ましい。収縮力吸収部材の厚みを厚くすると、収容部24をその分、大きくする必要が生じ、液滴吐出ヘッド10の外形寸法が大きくなってしまう。このように、液滴吐出ヘッドの小型化の要請から収縮力吸収部材18は薄い方がよいが、薄すぎると、変形量が稼げず、封止材17の収縮力を良好に吸収できない。上述のように、収縮力吸収部材18の厚みは、100μm程度にすることで、封止材17の収縮を良好に吸収でき、かつ、液滴吐出ヘッドの外径寸法の大型化を最小限に留めることができる。
次に、本実施形態の液滴吐出ヘッド10の製造について、説明する。
図4、図5は、液滴吐出ヘッド10の製造工程について説明する図である。
まず、図4(a)に示すように、保持基板15が接合される個別液室基板12、圧電素子14などからなる基板の製造について説明する。
φ6インチ、厚さ600μmの個別液室基板12としてのシリコンウェハ上に0.6μmのSiO層、1.5μmのSi層、0.4μmのSiO層の3層構成の振動板13を形成した後に、20nmのTi層と200nmのPt層とからなる下部電極層をスパッタリング法で成膜する。次に、下部電極層上にチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を有機金属溶液に用いたゾルゲル法で厚さ2μm成膜した後、700℃で焼成し、PZTの圧電体膜を形成した。その後、圧電体膜上に厚さ200nmのPt層を、スパッタリング法で成膜し上部電極層を形成する。
上部電極層形成後に、上部電極層、圧電体膜、下部電極層をドライエッチング法でパターニングすることで、図1に示すような配列をした個別液室2に対応した圧電素子14を形成する。圧電素子14の配列ピッチは85μmとし、圧電体14bの幅は40μmとした。圧電素子14の長手方向の長さ(図3左右方向)は1000μmとした。圧電素子14の配列数は300個とした。また、本実施形態の液滴吐出ヘッド10は、2列配置としているが、4列や8列、その他でも構わない。
次にプラズマCVD法により、第1絶縁膜41aを成膜し、上部電極14c上に個別配線コンタクトホール、共通配線コンタクトホールを第1絶縁膜41aに形成する。次に、50nmのTi層と2μmのAl層を順次積層しドライエッチングすることで、メタル層を形成し、個別配線14dおよび共通配線14eとインク供給口まわりのメタル層41bを形成した。共通配線14eの幅は300μmとした。そして、プラズマCVD法により第2絶縁膜41cをメタル層41b、個別配線14dおよび共通配線14e上に形成する。
次に、インク供給口5となる振動板13の部分をドライエッチングで除去する。そして、各圧電素子14から引き出された個別配線14dおよび共通配線14eの端部である電極パッド上に、Auからなるスタッドバンプを形成し、図4(a)に示すような、保持基板15が接合される基板が形成される。
次に、先の図2、図3に示した収容部24、インク供給口5および凹部16が形成された保持基板15を、φ6インチのシリコンウェハを用いて形成する。
まず、ウエハを厚さ400μmに研磨し、保持基板15の個別液室基板12側に酸化膜などを形成する。次に、凹部16、収容部24、インク供給口5となる箇所の酸化膜を、フォトリソパターニングにより除去する。次に、パターニングされた酸化膜上にレジストを形成し、収容部24および収容部24、インク供給口5などの保持基板15を貫通する貫通孔を形成するためのレジストをフォトリソパターニングする。そして、ICPエッチングで個別液室基板側から収容部24、インク供給口5を貫通形成する。
次に、保持基板15の個別液室基板側のレジストのみを除去し、はじめにパターニングした酸化膜パターンをマスクとして、基板側をICPエッチングでハーフエッチングすることで、凹部16を形成する。最後に酸化膜を除去することで、収容部24、インク供給口5、凹部16が形成された保持基板15を形成することができる。
次に、保持基板15の両面にレジストを塗布して、保持基板15の収容部24の側壁24aにディップにより収縮力吸収部材18となる材料を厚みが100μm程度となるように塗布する。収縮力吸収部材18は、後述するように封止材17が収縮したとき、容易に変形するような材質である必要がある。具体的には、封止材17よりもやわらかい材質、例えば、ディップにより形成可能なゴムやスポンジなどのポーラス(多孔質)な樹脂などの弾性部材が望ましい。また、ディップに限らず、蒸着膜などでも構わない。
上記のようにして形成された収容部24の側壁24aに収縮力吸収部材18が形成された保持基板15の接合面にエポキシ系接着剤をフレキソ印刷機により膜厚2μmで塗布し接合、接着剤を硬化することで保持基板15を個別液室基板12に接合する(図4(b)参照)。
次に、保持基板15を接合後、駆動IC20を接合する。駆動IC20の電極にはAuのスタッドバンプが形成されており、個別液室基板12上の配線パッドのスタッドバンプ上に接合させる。接合方法は超音波法を用いた。その後、駆動IC20と収容部24の側壁24aに設けられた収縮力吸収部材18との隙間に、ニードルを用いて液状封止材17を注入する(図5の(c)参照)。封止材17としては、熱硬化型のエポキシ樹脂を用いた。封止材17として、エポキシ樹脂を用いることで、高い耐水性を得ることができ、かつ、高い絶縁性を長期間保持することができる。また、本実施形態においては、封止材17としては、熱硬化型樹脂を用いることで、確実に封止材17を硬化させることができ好ましい。これは、封止材として、例えば、紫外線硬化樹脂など、光エネルギーにより硬化する樹脂を用いた場合、駆動IC20と配線パッドとの接続部へ光を照射することができず、封止材17を硬化させることができない。一方、熱硬化樹脂を用いた場合は、駆動IC20と配線パッドとの接続部に確実に熱エネルギーを付与でき、確実に封止材17を硬化させることができる。
エポキシ樹脂の封止材17を駆動IC20と収容部24の側壁24aとの隙間に注入後、100℃以上の条件下に1時間以上保持し、熱硬化樹脂を硬化させ、室温にもどす。
本実施形態においては、保持基板15を接合した後、駆動IC20を接合して封止材17で駆動IC20と配線パッドとの接続部を封止している。このように、接続部を封止材17で封止する前に、保持基板15を個別液室基板12上の第2絶縁膜41c上に接合することで、第2絶縁膜41cの保持基板15との接合面に封止材17が付着することがない。これにより、良好に保持基板15を第2絶縁膜41c上に接合することができる。
また、封止材17は、上述したように、駆動IC20と配線パッドとの接続が外れたり、腐食したりするのを防止するためのものであるので、封止材17は、駆動IC20と配線パッドとの接続部のみに塗布すれば、十分である。しかし、本実施形態においては、上述したように、保持基板15を接合した後に、封止材17を塗布する関係で、駆動IC20と配線パッドとの接続部のみに塗布しようとした場合、ニードルを駆動IC20と収縮力吸収部材18との隙間に入れ込む必要がある。この場合、ニードルが入り込むように、駆動IC20と収縮力吸収部材18との隙間を大きくすると、液滴吐出ヘッド10が大型化してしまう。よって、本実施形態においては、駆動IC20と収縮力吸収部材18との間の隙間をニードルが挿入できないような隙間にし、収容部24の開口側(基板側と反対側)から封止材17を注入している。このため、本実施形態においては、収縮力吸収部材18と駆動IC20との隙間にも、封止材17が封入されるような構成となっている。
上述したように、熱硬化樹脂からなる封止材17を硬化させるために、本実施形態においては、100℃以上の環境下に1時間以上保持する。そのため、液滴吐出ヘッド10を構成する各部材が熱膨張する。上記のような高温環境下から室温にもどされると、熱膨張していた各部材が収縮する。封止材17の熱膨張率が保持基板15の熱膨張率よりも高いため、室温に戻したとき、封止材17の方が保持基板15よりも多く収縮する。
本実施形態においては、収容部24の側壁24aに収縮力吸収部材18を設けており、収容部24に充填された封止材17は、収縮力吸収部材18に固着している。よって、封止材17が収縮により、収縮力吸収部材18に駆動IC20側へ移動せしめるような収縮応力が加わる。封止材17の収縮により収縮力吸収部材18を駆動IC側へ引っ張るような収縮応力が加わると、ゴムやスポンジなどの弾性部材からなる収縮力吸収部材18が弾性変形して、収縮応力を吸収する。これにより、保持基板15の側壁24aに封止材17の収縮力が加わるのを抑制することができ、収縮力吸収部材18を設けないものに比べて、保持基板15に加わる収縮応力を大幅に減少することができる。
なお、封止材17を熱硬化させた時点では個別液室基板12の厚みが600μmと厚く、個別液室基板12の剛性が高い。よって、収縮力吸収部材18を設けていないものでも、この時点での反りは元々小さい。しかし、下記するように、個別液室基板12は、80μmに研磨され、個別液室2などが形成されると、個別液室基板12の剛性が大幅に低下し、この時点で反りが生じる。
封止材17を熱硬化させたら、図5(d)に示すように、600μmの個別液室基板12を80μmまで研磨する。研磨後、個別液室2、流体抵抗部3、共通液室4をICPドライエッチング法で形成する。個別液室2の幅(図5の紙面直交方向)は60μmとし、流体抵抗部3の幅は30μm、個別液室2の長さ(図5の左右方向)は300μmとした。流体抵抗部3、個別液室2のエッチングは振動板13に到達するまで行い同一の高さとした。また、振動板13のインク供給口5は、既に除去されているため、共通液室4に対応する箇所を振動板13に到達するまで行うと貫通孔となり、インク供給口5と共通液室4とが連通した状態となる。
ここで、個別液室基板12を研磨すると個別液室基板12と保持基板15とからなる基板の厚みが1000μmから480μmとおよそ半減し、曲げ剛性がおよそ1/8程度に低下する。そのため、収縮力吸収部材18を有していないものでは、封止材17の収縮により保持基板15に加わる収縮応力によりこの時点で反りが生じる。一方、本実施形態においては、上述したように、収縮力吸収部材18が変形することで、保持基板15に加わる収縮応力が格段に小さくなったため個別液室基板12を研磨した後も反りはほとんど発生しなくなった。
個別液室基板12に個別液室2などを形成したら、ウエハをダイシングによりチップに切り出す。次に、保持基板15と同様の手法でノズル板11と個別液室基板12を接合した。ノズル板11は厚さ30μmのSUS材にプレス加工でφ20μmのノズル11aを85μmピッチで形成したものを用いた。そして、保持基板15上に、図示しないSUS製のインクタンクと接続するための接続基板を接合し、インクタンクと接続することで液滴吐出ヘッド10が形成される。
本実施形態においては、上述したように、保持基板15と個別液室基板12とからなる部材の反りが抑制されているため、ノズル板11や不図示の接続基板との接合の際に、反りを矯正するために大きな荷重を加えて接合する必要がない。よって、ノズル板11や不図示の接続基板との接合を容易に行うことができる。
また、反りが大きい場合、保持基板15と個別液室基板12とからなる部材の反りを矯正してノズル板11や不図示の接続基板を接合した後、保持基板15と個別液室基板12とからなる部材が元の反った状態に戻ろうとして、ノズル板11との接合が外れたり、不図示の共通液室基板との接合が外れたりするおそれがある。しかし、本実施形態においては、反りが抑制されているので、ノズル板11との接合が外れたり、不図示の共通液室基板との接合が外れたりするのを良好に抑制することができる。
また、図6に示すように、収容部24の短手方向の側壁(図中左右方向に延びる側壁)には、収縮力吸収部材18を設けなくてもよい。短手方向の側壁24a−1は、図中上下方向に伸びる長手方向の側壁24a−2に比べて、収容部24に注入された封止材17との接触面積が少ない。このため、封止材17が収縮したときに、短手方向の側壁24a−1が封止材17により駆動IC20側へ引っ張られる力は弱い。このため、短手方向の側壁24a−1に収縮力吸収部材18を設けなくても、保持基板15と個別液室基板12とからなる部材に大きな反りが生じることはない。このような事情から、図6に示すように、短手方向の側壁24a−1に収縮力吸収部材を設けていないのである。
図6に示すように、短手方向の側壁24a−1に収縮力吸収部材18を設けないことで、材料費を削減でき、液滴吐出ヘッドを安価にすることができる。また、液滴吐出ヘッドの図中上下方向(ノズル並び方向)の長さを、収縮力吸収部材分短くでき、液滴吐出ヘッドの小型化を図ることができる。
また、上述では、保持基板15の側壁24aに収縮力抑制部材を設けているが、収容部の側壁としての駆動IC20の外周面に収縮力抑制部材を設けてもよい。駆動IC20の外周面に収縮力抑制部材を設けても、封止材17が収縮したとき、収縮力抑制部材18が変形することで、封止材17の収縮力が、保持基板15の側壁24aに及ぶのを抑制することができる。これにより、個別液室基板12と保持基板15とからなる基板が反るのを抑制することができる。
次に、実施形態に係る液滴吐出ヘッド10を備える画像形成装置の一例としてのインクジェット記録装置の構成例について説明する。
図7は本インクジェット記録装置の機構部の全体構成を説明する概略図であり、図8は機構部の要部平面図である。
このインクジェット記録装置はシリアル型のインクジェット記録装置であり、左右の側板221A、221Bに横架したガイド部材である主ガイドロッド231、従ガイドロッド232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持する。そして、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して図5中の矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための液滴吐出ヘッドのユニットが装着されている。この液滴吐出ヘッドのユニットは、記録ヘッド234を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けている。記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有する液滴吐出ヘッド234a、234bを1つのベース部材に取り付けて構成している。そして、一方のヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、他方のヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。ここでは2ヘッド構成で4色の液滴を吐出する構成としているが、各色毎の液滴吐出ヘッドを備えることもできる。また、キャリッジ233には、記録ヘッド234のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのサブタンク235a、235b(区別しないときは「サブタンク235」という。)を搭載している。このサブタンク235には各色の供給チューブ236を介して、供給ユニット224によって各色のインクカートリッジ210から各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向している。そして、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備え、この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。この給紙部から給紙された用紙242が記録ヘッド234の下方側に送り込まれる。このために、用紙242を案内するガイド部材245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とが備わっている。また、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。
また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備えている。そして、排紙ローラ262の下方には排紙トレイ203が備わっている。
また、装置本体の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて再度カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け288を配置している。そして、この空吐出受け288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド245で案内される。そして、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。このとき、帯電ローラ256に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加される。この場合、搬送ベルト251が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。このように、この画像形成装置では本発明に係る液滴吐出ヘッドを記録ヘッドとして備えているので、信頼性の高い安定した滴吐出を行うことができて、高速で、かつ高画質な画像を形成することができる。
次に、実施形態に係る液滴吐出ヘッド10を備える画像形成装置の一例としてのインクジェット記録装置の他の構成例について説明する。図9は本インクジェット記録装置の別の機構部全体の概略構成図である。このインクジェット記録装置はライン型のインクジェット記録装置であり、装置本体401の内部に画像形成部402等を有し、装置本体401の下方側に多数枚の記録媒体(用紙)403を積載可能な給紙トレイ404を備えている。この給紙トレイ404から給紙される用紙403を取り込み、搬送機構405によって用紙403を搬送しながら画像形成部402によって所要の画像を記録する。その後、装置本体401の側方に装着された排紙トレイ406に用紙403を排紙する。また、装置本体401に対して着脱可能な両面ユニット407を備えている。両面印刷を行うときには、一面(表面)印刷終了後、搬送機構405によって用紙403を逆方向に搬送しながら両面ユニット407内に取り込む。そして、反転させて他面(裏面)を印刷可能面として再度搬送機構405に送り込み、他面(裏面)印刷終了後排紙トレイ406に用紙403を排紙する。ここで、画像形成部402は、例えばブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色の液滴を吐出する、フルライン型の4個の液滴吐出ヘッド10で構成した記録ヘッド411k、411c、411m、411y(色を区別しないときには「記録ヘッド411」という。)を備え、各記録ヘッド411は液滴を吐出するノズルを形成したノズル面を下方に向けてヘッドホルダ413に装着している。
また、各記録ヘッド411に対応して記録ヘッドの性能を維持回復するための維持回復機構412k、412c、412m、412y(色を区別しないときには「維持回復機構412」という。)を備えている。パージ処理、ワイピング処理などのヘッドの性能維持動作時には、記録ヘッド411と維持回復機構412とを相対的に移動させて、記録ヘッド411のノズル面に維持回復機構412を構成するキャッピング部材などを対向させる。ここでは、記録ヘッド411は、用紙搬送方向上流側から、ブランク、シアン、マゼンタ、イエローの順に各色の液滴を吐出する配置としているが、配置及び色数はこれに限るものではない。
更に、ライン型記録ヘッドとしては、各色の液滴を吐出する複数のノズル列を所定間隔で設けた1又は複数の記録ヘッドを用いることもできる。また、記録ヘッドとこの記録ヘッドにインクを供給する記録液カートリッジを一体とすることも別体とすることもできる。給紙トレイ404の用紙403は、給紙コロ(半月コロ)421と図示しない分離パッドによって1枚ずつ分離され装置本体401内に給紙される。そして、搬送ガイド部材423のガイド面423aに沿ってレジストローラ425と搬送ベルト433との間に送り込まれ、所定のタイミングでガイド部材426を介して搬送機構405の搬送ベルト433に送り込まれる。
また、搬送ガイド部材423には両面ユニット407から送り出される用紙403を案内するガイド面423bも形成されている。更に、両面印刷時に搬送機構405から戻される用紙403を両面ユニット407に案内するガイド部材427も配置している。搬送機構405は、搬送ベルト433、帯電ローラ434、プランテン部材435及び押さえコロ436を有している。そして、搬送ベルト433は、駆動ローラである搬送ローラ431と従動ローラ432との間に掛け渡した無端状の搬送ベルトである。帯電ローラ434は、搬送ベルト433を帯電させるための帯電ローラである。プラテン部材435は、画像形成部402に対向する部分で搬送ベルト433の平面性を維持する部材である。押さえコロ436は、搬送ベルト433から送り出す用紙403を搬送ローラ431側に押し付けている。その他図示しないが、搬送ベルト433に付着したインクを除去するためのクリーニング手段である多孔質体などからなるクリーニングローラなども有している。この搬送機構405の下流側には、画像が記録された用紙403を排紙トレイ406に送り出すための排紙ローラ438及び拍車439を備えている。
このように構成した画像形成装置において、搬送ベルト433は矢示方向に周回移動し、高電位の印加電圧が印加される帯電ローラ434と接触することで帯電される。そして、この高電位に帯電した搬送ベルト433上に用紙403が給送されると、用紙403は搬送ベルト433に静電的に吸着される。このようにして、搬送ベルト433に強力に吸着した用紙403は反りや凹凸が校正され、高度に平らな面が形成される。そして、搬送ベルト433を周回させて用紙403を移動させ、記録ヘッド411から液滴を吐出する。これにより、用紙403上に所要の画像が形成され、画像が記録された用紙403は排紙ローラ438によって排紙トレイ406に排紙される。
このように、このインクジェット記録装置においては、後述するように共通電極の低抵抗化及び層間剥離の抑制により、液滴吐出の均一性を向上させることが可能となる。上記実施形態では本発明に係る液滴吐出ヘッドをインクジェットヘッドに適用したが、インク以外の液体の滴、例えばパターニング用の液体レジストを吐出する液滴吐出ヘッド、遺伝子分析試料を吐出する液滴吐出ヘッドなどにも適用することできる。
また、上述では、個別液室2を昇圧して、ノズルからインク滴を吐出する昇圧手段として、圧電素子14を用いた圧電アクチュエータ方式を採用しているが、静電アクチュエータ方式、また、ヒータなどを用いて個別液室2内に気泡を発生させて、個別液室を昇圧させてノズルからインク滴を吐出するサーマル方式を用いることができる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
個別液室2などの液室の圧力を昇圧させて、液室内の液をノズル11aから吐出させる圧電素子14などの昇圧手段を駆動制御する駆動IC20などの駆動制御部と、駆動制御部が収容される収容部24の収容壁24aを有する保持基板15などの部材と、昇圧手段と制御駆動部との接続部を封止する封止材17とを備えた液滴吐出ヘッド10において、収容壁と駆動制御部との隙間に封止材を有する構成であって、収容部24の内周面の少なくとも一部に、製造時に発生する封止材17の収縮力を吸収して、収容壁に前記収縮力が及ぶのを抑制した収縮力抑制部材18を設けた。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、液滴吐出ヘッドの反りを抑制することができる。
(態様2)
(態様1)の液滴吐出ヘッド10において、収縮力吸収部材18として、弾性部材を用いた。
かかる構成とすることで、実施形態で説明したように、収縮力吸収部材18が弾性変形することで、封止材17の収縮力を吸収することができ、液滴吐出ヘッド10の反りを抑制することができる。
(態様3)
また、(態様2)の液滴吐出ヘッドにおいて、弾性部材として、封止材17よりも高い弾性率を有する部材を用いた。
かかる構成を備えることで、収縮力吸収部材18を良好に弾性変形させることができ、封止材17の収縮力を良好に吸収することができる。
(態様4)
また、(態様1)乃至(態様3)いずれかの液滴吐出ヘッド10において、当該液滴吐出ヘッド10は、収容壁24aを有する保持基板15などの基板を圧電素子14などの昇圧手段が形成された基板に接合した後、封止材17を、収容壁24aと駆動IC20などの駆動制御部との間の隙間に充填する工程を経て製造されたものである。
かかる構成を備えることで、収容壁24aを有する基板の接合不良を防止し、かつ、液滴吐出ヘッド10の小型化を図ることができる。
(態様5)
また、液滴を吐出する液滴吐出ヘッドを搭載した画像形成装置において、上記液滴吐出ヘッドとして、(態様1)乃至(態様4)いずれかに記載の態様の液滴吐出ヘッドを用いた。
かかる構成を備えることで、良好な画像を得ることができる。
2:個別液室
3:流体抵抗部
4:共通液室
5:インク供給口
10:液滴吐出ヘッド
11a:ノズル
11:ノズル板
12:個別液室基板
13:振動板
14:圧電素子
14a:下部電極
14b:圧電体
14c:上部電極
14d:個別配線
14e:共通配線
15:保持基板
16:凹部
17:封止材
18:収縮力吸収部材
24:収容部
24a:側壁(収容壁)
30:個別配線パッド(接続電極)
41a:第1絶縁膜
41b:メタル層
41c:第2絶縁膜
特開2006−281648号公報

Claims (5)

  1. 液室の圧力を昇圧させて、液室内の液をノズルから吐出させる昇圧手段を駆動制御する駆動制御部と、
    前記駆動制御部が収容される収容部の収容壁を有する部材と、
    前記昇圧手段と前記制御駆動部との接続部を封止する封止材とを備えた液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記収容壁と前記駆動制御部との隙間に前記封止材を有する構成であって、
    前記収容部の収容壁のうち少なくとも前記収容部の長手方向に沿う収容壁には、製造時に発生する前記封止材の収縮力を吸収して前記収容部の長手方向に沿う収容壁に前記収縮力が及ぶのを抑制した収縮力抑制部材が被覆されており、
    該収縮力抑制部材の前記制御駆動部側の面に前記封止材が固着していることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 請求項1の液滴吐出ヘッドにおいて、
    収縮力抑制部材として、弾性部材を用いたことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  3. 請求項2の液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記弾性部材として、前記封止材よりも高い弾性率を有する部材を用いたことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  4. 請求項1乃至3いずれかの液滴吐出ヘッドにおいて、
    当該液滴吐出ヘッドは、前記収容壁を有する基板を前記昇圧手段が形成された基板に接合した後、前記封止材を、前記収縮力抑制部材と前記駆動制御部との間の隙間に充填する工程を経て製造されたものであることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  5. 液滴を吐出する液滴吐出ヘッドを搭載した画像形成装置において、
    上記液滴吐出ヘッドとして、請求項1至4いずれかの液滴吐出ヘッドを用いたことを特徴とする画像形成装置。
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