JP6036782B2 - 化粧料の艶の評価方法及び評価装置 - Google Patents
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Description
また、被塗布面に塗布した化粧料の艶が、時間の経過と共に低減していく場合があるので、化粧料の特性を把握する点からも、被塗布面に塗布した化粧料の艶を客観的に評価できるようにすることが望ましい。
表面反射光画像取得手段で取得した表面反射光画像の歪度を算出する歪度算出手段、
表面反射光画像取得手段で取得した表面反射光画像の分散又は標準偏差を算出する分散又は標準偏差算出手段、
化粧料が塗布された被塗布面の艶の官能評価スコアを従属変数とし、化粧料が塗布された被塗布面の表面反射光画像の歪度と該反射画像の分散又は標準偏差を独立変数に含む多変量解析による関係式を記憶する記憶手段、
該関係式を用いて、少なくとも歪度算出手段で算出した歪度、及び、分散又は標準偏差算出手段で算出した分散又は標準偏差から、化粧料が塗布された被塗布面の艶の官能評価スコアを算出する官能評価スコア算出手段、
を有する化粧料の艶の評価装置を提供する。
したがって、化粧料の艶を客観的な評価指標で表すことができる。また、これにより、化粧料を被塗布面に塗布した場合の艶の経時的な変化も客観的に表すことができる。
図1は、本発明の評価方法により口紅の艶を評価する場合の一実施例の工程図であり、 図2は、この評価方法を行う評価装置のブロック図である。
本発明が評価対象とする化粧料としては、被塗布面において艶が求められる種々の化粧料をあげることができる。より具体的には、口紅、グロス、リップライナー等の口唇化粧料、マニキュア、ペディキュア等の爪化粧料、アイシャドウ等の目周り化粧料の艶の評価に好適に使用することができる。これは、本発明によれば、オイル系の艶をもたらすオイル成分もしくはパール系の艶をもたらすパール成分、又はオイル系の艶をもたらすオイル成分及びパール系の艶をもたらすパール成分が混在している化粧料の艶の評価を行うことができるためである。
この評価装置1は、化粧料が塗布された被塗布面の表面反射光画像を取得するために、画像形成手段2と、後述する演算機能を備えた演算装置10を有している。
画像形成手段2は、照明用光源3として設けられているスピードライト、カラー画像を撮るデジタルカメラ4、照明用光源3とデジタルカメラ4の各前面に着脱自在に設けられた偏光板5、6を備えている。この評価装置1において、表面反射光画像取得手段は、画像形成手段2と、演算装置10の画像処理手段とから構成される。
<表面反射光画像の形成>
演算装置10の画像処理手段は、画像形成手段2が形成した表面反射光強調画像と内部反射光画像の差分を取ることで、表面反射光画像を形成する。上述の口紅の艶を評価する場合では、顔画像Bと顔画像Aの差分をとることにより表面反射光成分による顔画像を形成する。
画像統計量として、1次統計量である平均、2次統計量である分散、標準偏差、3次統計量である歪度、4次統計量である尖度が知られている。本願においては、3次統計量及び2次統計量を独立変数に含む多変量解析により算出されるスコアを用いて、化粧料の艶評価を行う。
このようにオイル成分による艶が強く感じられる化粧料の被塗布面は、歪度が正に大きくなる。
このように、パール成分による艶が強く感じられる化粧料の被塗布面は、RMSコントラストが大きくなる。
人が化粧料の被塗布面に艶を感じる場合、人は、パール成分による艶とオイル成分による艶の双方の寄与により総合的に艶の強弱を感じると考えられる。
計算の容易性の点からは、重回帰分析を行うことが好ましく、例えば、重回帰分析を用いた例として、次のように艶を評価することができる。
[艶の評価スコア]=a×[歪度]+b×[RMSコントラスト]+c
(但し、a、b、cはそれぞれ係数)
なお、口紅以外の化粧料の艶を評価する場合も同様に、当該化粧料に想定されている被塗布面に化粧料を塗布し、艶の官能評価を行う。
本発明の艶の評価方法では、個々の化粧料の艶の評価するにあたり、まず、その化粧料が塗布された被塗布面の表面反射光画像を上述の方法で取得し、その表面反射光画像の歪度とRMSコントラストを算出する。例えば、口紅の艶を評価する場合、口紅を唇に塗布し、その唇の表面反射光画像を取得し、歪度とRMSコントラストを算出する。
実施例1
(1)口紅の調製
艶の印象が異なる3種の口紅を、表1〜表3の処方で次のように調製した。
表1に示す成分1〜9を均一に溶解混合し、成分10〜14を加え、混練後再溶解した。その後、脱気して金型に流し込み、冷却固化後容器に収納し、固形のオイル系口紅を得た。
表2に示す成分1〜8を均一に溶解混合し、成分9〜13を加え、混練後再溶解した。これに成分14を加え均一に分散混合し、脱気して金型に流し込み、冷却固化後容器に収納し、固形のパール系口紅を得た。
表3に示す成分1〜6を均一に溶解混合し、成分7〜12を加え、混練後再溶解した。その後、脱気して金型に流し込み、冷却固化後容器に収納し、固形のマット系口紅を得た。
(専門パネラーによる予備評価試験)
各口紅の塗布直後の唇について、専門パネラー(美容部員)がパール系の艶とオイル系の艶をそれぞれ専門パネラーの主観によりスコア1(艶小)〜10(艶大)の10段階で評価した。
8名の一般女性が被験者となり、(1)で調製した3種の口紅をそれぞれ塗布し、各口紅の塗布直後、塗布3時間後、塗布5時間後の唇について、唇の総合的な艶の大小、即ち、オイル系の艶もパール系の艶も含めて被験者が感覚的に認識する質感としての艶の大小をスコア1(艶小)〜7(艶大)の7段階で評価した。
オイル成分とパール成分の双方を含む市販の液状口紅3種それぞれを8名の被験者(一般女性)が唇に塗布し、実施例1と同様にして、口紅を塗布した唇の表面反射光画像を、塗布直後、塗布3時間後、塗布5時間後に取得し、各画像から歪度とRMSコントラストとを算出した。また、口紅を塗布した唇の塗布直後、塗布3時間後、塗布5時間後の総合的な艶(主観評価)を、実施例1と同様にして被験者が7段階で評価した。
実施例1と同様にして、被験者による艶の評価スコアを従属変数とし、歪度とRMSコントラストを独立変数として重回帰分析することにより重回帰式を得た。
また、被験者による艶の評価スコアと歪度との単回帰分析により推定した艶の評価スコアと、被験者による艶の評価スコアとの予測標準誤差を求めた(比較例2)。
これらの結果を図8に示す。
2 画像形成手段
3 照明用光源3
4 デジタルカメラ
5、6 偏光板
10 演算装置
Claims (4)
- 化粧料が塗布された被塗布面の表面反射光成分による画像(以下、表面反射光画像という)の歪度を該化粧料に含まれるオイル成分による艶の指標とし、該表面反射光画像の分散又は標準偏差を該化粧料に含まれるパール成分による艶の指標とすると共に、化粧料が塗布された被塗布面の艶の総合的な官能評価スコアを従属変数とし、前記表面反射光画像の歪度と該表面反射光画像の分散又は標準偏差を独立変数に含む多変量解析により、化粧料が塗布された被塗布面の艶の官能評価スコアを算出し、該スコアに基づいて被塗布面に塗布された化粧料の総合的な艶を評価する化粧料の艶の評価方法。
- 多変量解析として、化粧料が塗布された被塗布面の艶の官能評価スコアを従属変数とし、化粧料が塗布された被塗布面の表面反射光画像の歪度と該表面反射光画像の分散又は標準偏差を独立変数とする重回帰分析を行う請求項1記載の化粧料の艶の評価方法。
- 化粧料が、口唇化粧料、爪化粧料又は目周り化粧料である請求項1又は2記載の化粧料の艶の評価方法。
- オイル組成とパール組成が異なる複数の化粧料について、各化粧料が塗布された被塗布面の艶の官能評価スコアを取得してこれを従属変数にすると共に、該被塗布面の表面反射光画像の歪度と分散又は標準偏差を取得してこれらを独立変数とする請求項1〜3のいずれかに記載の化粧料の艶の評価方法。
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