JP4954038B2 - 化粧くずれの評価方法 - Google Patents

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本発明は、視覚情報処理を利用した化粧くずれの評価方法に関する。
ファンデーションを始めとする各種化粧品など、見た目の肌を装う製品を設計及び評価する場合、素肌やその製品を塗布して得られる肌の見え方の特徴を、何らかの方法で理解することが求められる。そのような方法としては、主として(1)化粧が施された肌の光学測定を行い、その光学的な特徴を物理的に理解することで見え方を説明する方法(Physics-based)と、(2)化粧が施された肌の画像を取得し、その画像の特徴量を画像処理解析などで抽出し、見え方を説明する方法(Image-based)に大別され、これらの方法が代表的なアプローチとして知られている。
特に、春や夏などの汗ばむ季節では化粧くずれが起こりやすいところ、化粧くずれが起こると、例えば20才台の若肌であっても加齢肌のような外観を呈することが多い。したがって、化粧料の化粧くずれの起こりやすさの程度を、視覚的な見地から客観的に評価できる方法が望まれている。
肌の見え方とは異なるが、前記の画像処理解析に関し、人間が目視で物体の表面の質感を評価する場合には、物体表面の輝度のヒストグラムの歪度を判断基準としているとの報告がなされている(非特許文献1参照)。この報告では、主として、CRTモニタ等の画像表示デバイス上で、質感の異なる画像をどのように表示するかについて検討がなされているが、この技術を化粧品の設計や評価へ適用し得るか否かには言及されていない。
I. Motoyoshi et al., Nature, 447, p.206-209(2007)
本発明の目的は、ファンデーションを始めとする各種化粧品の設計及び開発の支援に有用な化粧くずれの評価方法を提供することにある。
本発明は、化粧が施された肌における測定対象部位の輝度を測定してそのヒストグラムを得、該ヒストグラムの形状に基づき、化粧くずれの程度を評価する、化粧くずれの評価方法を提供するものである。
本発明によれば、肌に化粧を施してから所定時間経過後の化粧くずれの程度を客観的に評価することができるので、ファンデーションを始めとする各種化粧品の設計及び開発を効率的に行うことができる。特に、春や夏などの汗ばむ季節でも一日中化粧崩れを起こさず若肌をキープできる化粧料の設計及び開発を効率的に行うことができる。また、開発された新規な化粧料が化粧くずれしにくいものであることを、本発明の方法による評価結果に基づき、消費者にアピールすることができる。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。本発明においては、化粧を施した被験者の顔の画像を取得し、この画像から輝度情報を取り出し、その輝度情報に基づき輝度のヒストグラムを得る。輝度のヒストグラムの一例を図1に示す。輝度のヒストグラムは、横軸に輝度をとり、縦軸にその輝度の出現頻度をとる。横軸の輝度は黒を0%とし、白を100%とする。後述するように、実際のデータ解析においては、黒から白までを例えば0から255の256段階の階調に区分する。縦軸の頻度は、測定対象部位を複数の小区画に区分し、該小区画の総数を標本数としたときの、その輝度の出現頻度を表す。後述するように、デジタル処理によって画像処理を行う場合には、前記の小区画の一つ一つは、一つのピクセル(画素)に相当する。
図1に示すようなヒストグラムを確率分布とみなすと、その形状特徴は平均まわりの一次から四次モーメントとして記述できる。本発明においては、算出されたモーメントの値を「画像の特徴量」としている。一次から四次までのモーメントのそれぞれは、「平均」、「分散」、「歪度」及び「尖度」である。
前記の一次から四次までのモーメントのうち、三次のモーメントである歪度が化粧くずれの程度と相関性が高いことが、本発明者らの検討の結果判明した。歪度とは、図1に示すようなヒストグラムにおいて、データが平均のまわりに対称に分布していない度合いを示す尺度である。なお、図1に示すヒストグラムの形状は、ほぼ対称であると判定できるものである。歪度は、以下の式(1)から算出される。
Figure 0004954038
データが、平均を中心にして対称のときは、歪度は0となる。平均から右方遠くにデータがあり、左方遠くにはデータがないような分布では、歪度は正で大きくなる(この分布を、正の非対称分布という。)。逆に、平均から左方遠くにデータがあり、右方遠くにはデータがないような分布では、歪度は負で大きくなる(この分布を、負の非対称分布という。)。
本発明者らの検討の結果、化粧を施した直後の輝度のヒストグラムの形状は、使用した化粧品の基剤が同じであれば、種類によらずほぼ対称であること、すなわち歪度が0に近い値であることが判明した。例えば図1に示す形状となることが判明した。これに対して、化粧を施してから所定時間経過後に再度輝度のヒストグラムを測定すると、化粧くずれを起こしやすい化粧料を用いた場合には、輝度のヒストグラムの形状が、図2に示すように非対称となり、歪度が正の大きな非対称分布となることが判明した。一方、化粧くずれを起こしにくい化粧料を用いた場合には、輝度のヒストグラムの形状は、化粧を施した直後のヒストグラムの形状から大きく変化せず、0に近い値の歪度が維持されていることが判明した。
一般に化粧くずれは、「とれ」、「くすみ」及び「てかり」の三要素から構成されると当該技術分野において考えられている。上述したヒストグラムの三次モーメントである歪度の変化と、目視による化粧くずれの前記の三要素の変化とを、本発明者らが対比したところ、歪度の変化は、特に「てかり」の変化を反映していることが判明した。つまり、歪度が「てかり」の変化を示す特徴量であることが判明した。輝度のヒストグラムの三次モーメントである歪度の変化が「てかり」と関連しているという本発明者らの知見は今までに知られていないものであり、極めて斬新なものである。なお、「てかり」は肌の明るさに関連するので、肌の明るさから直接的に化粧くずれの程度が評価できると考えられるかもしれないが、上述のヒストグラムから得られる明るさの情報は、平均的な色情報に過ぎないので、肌の明るさからは化粧くずれの程度を正確に記述することはできない。
以上のとおり、本発明によれば、化粧を施した直後の前記ヒストグラムの形状に対して、化粧を施してから所定時間経過後の前記ヒストグラムの形状がどの程度変化したかに基づき、化粧くずれの程度を評価することが可能となる。したがって、本発明の評価方法を用いることによって、化粧くずれが起こりにくい新規な化粧料の研究及び開発が支援される。このように、輝度のヒストグラムの歪度を指標として化粧くずれを評価する本発明の方法は、視覚情報処理を反映したvision-basedな評価方法としての可能性を有するものである。
本発明者らが更に検討を推し進めたところ、輝度のヒストグラムの二次モーメントである分散も、化粧くずれの程度と相関性の高いことが判明した。分散とは、先に述べた図1に示すようなヒストグラムにおいて、データとその平均の差の二乗平均のことである。分散は、以下の式(2)から算出される。
Figure 0004954038
データが、平均からばらついている場合には分散の値は大きくなり、平均の近くに集まっている場合には分散の値は0に近い値となる。
本発明者らの検討の結果、化粧を施した直後の輝度のヒストグラムにおける分散は、使用した化粧品の基剤が同じであれば、種類によらずほぼ同じであることが判明した。これに対して、化粧を施してから所定時間経過後に再度輝度のヒストグラムを測定すると、化粧くずれを起こしやすい化粧料を用いた場合には、輝度のヒストグラムにおける分散が、図2に示すように大きくなることが判明した。一方、化粧くずれを起こしにくい化粧料を用いた場合には、輝度のヒストグラムにおける分散は、化粧を施した直後のヒストグラムの分散から大きく増加しないことが判明した。この理由は、分散が大きいとこうことは、測定対象部位における色の分布が大きいことを意味しており、色の分布が大きいことは、測定対象部位における肌の色むらが大きいことを意味していると考えられるからである。
このように、本発明によれば、化粧を施した直後の前記ヒストグラムの分散に対して、化粧を施してから所定時間経過後の前記ヒストグラムの分散がどの程度変化したか(増加したか)に基づき、化粧くずれの程度を評価することが可能となる。また、この分散を、上述した歪度と組み合わせることで、化粧くずれの程度を一層精度良く、かつ客観的に評価することが可能となる。
次に、本発明の方法を実施するための具体的な手順について説明する。まず、被験者の顔の肌情報を取得する。肌情報の取得に際しては、被験者の肌には、評価の目的に応じ、化粧が施されていてもよく、あるいは施されていなくてもよい。本発明の方法は、被験者の見た目の肌の状態を評価するものであるからである。後述のように、輝度情報をヒストグラム化し、解析するに当たっては、分割する画素のサイズと観察する面積を選ぶ事が重要である。具体的には、画素サイズとしては好ましくは100DPI以上、更に好ましくは250DPI以上に区切る。画素サイズが粗いと画素間での輝度の平均化が生ずるために、視覚的に感知される肌状態がヒストグラムに反映されにくくなる傾向がある。反対に、画素サイズを細かくすると、計算負荷が大きくなったり、ノイズを拾ってしまい視覚的に感知される肌状態がヒストグラムに反映されにくくなる傾向がある。一方、観察する面積としては好ましくは2〜30cm2、更に好ましくは4〜20cm2である。観察面積が狭いと、場所による偏差を拾ってしまい、再現性の良いデータが得られにくい傾向がある。反対に観察面積が広いと、データ量が増え過ぎて解析に時間を要してしまう傾向がある。
被験者の顔面における撮像領域は、取得した肌情報から「てかり」が最もよく視認できる部位である鼻脇からほほ部とすることが好ましい(図3参照)。測定対象部位は、ほくろ、豊令線、目の下のくまなどの明らかな外乱因子を避けて選ぶ。なお、鼻脇などの明らかに不連続な面を抽出するとヒストグラムが二山以上に分離してしまう場合があるが、これを一山とみなして解析しても視覚的に感知される肌状態に相応した歪度及び分散の値を得ることができる。
肌情報の取得には、撮像手段を用いた肌の撮像が用いられる。撮像手段に特に制限はなく、従来公知の撮像手段を用いることができる。どのような撮像手段を用いる場合であっても、撮像手段は輝度の階調を表現できることが必要である。撮像の容易さや肌情報のデータ処理の簡便さの観点からは、デジタルカメラを用いることが好ましい。デジタルカメラを用いる場合には、上記の画素サイズを得るためには、解像度の高いものを用いることが、精密な評価を行う観点から有利である。本発明者らの検討の結果、画素数が100万以上のデジタルカメラを用いることによって、満足すべき結果が得られることが判明した。
撮像手段を用いた肌の撮像は、蛍光灯等の指向性が小さい光源を被験者の顔面の全域に当てた状態下に行うことが好ましい。そのような条件は、点光源ではなく面状の光源を用いることで達成される。面光源の発光部の好ましい面積は10〜10000cm2、より好ましくは20〜1000cm2である。かかる光源としては、渦巻き蛍光灯、大型のシェードを備えたハロゲン球やLEDなどが挙げられる。本発明の目的においては光源の色に特に制限はないが、その他の視覚情報を同時に取得するためには白色光であることが好ましい。光源から照射される光の強さは、顔面において100〜3000ルクス、特に200〜2000ルクスとすることが好ましい。
撮像手段及び光源の設置位置は、本発明の評価方法の精度を高める観点から重要な要素である。詳細には以下のとおりである。光源は被験者の顔面に対向するように設置される。具体的には、水平面でみたときに、被験者の正中線に対して−90〜90度、好ましくは−60〜60度傾斜した位置に設置し、かつ鉛直面でみたときに被験者の顔面を通る水平面に対して俯角−30〜75度、好ましくは−15〜30度の位置に設置する。なお、俯角−30度は仰角30度と同じである。一方、撮像手段は、被験者の正中線に対して、水平面でみたときに−90〜90度、好ましくは−30〜30度傾斜した位置で、かつ鉛直面でみたときに被験者の顔面を通る水平面に対して俯角−30〜75度、好ましくは−15〜30度の位置に設置する。光源〜被写体〜撮像手段のなす角(挟み角)は0〜120度、好ましくは15〜30度に設置する。この範囲を選ぶことで、被験者の顔形や細かい凹凸に影響されずに肌情報を取得することができる。撮像手段と被験者の顔面との距離は用いるレンズの焦点距離や精度によっても異なるが、10〜300cm、特に40〜200cmとすることが好ましい。
本発明の評価方法においては、被験者の顔に化粧を施した直後の肌情報と、被験者の顔に化粧を施してから所定時間経過した後の肌情報の双方を取得することが有利である。この場合、撮像対象部位を一致させるために、被験者の頭部を固定するための顔台を用意することが好ましい。これに加えて、顔台と撮像手段との距離及び顔台と光源との距離が常に一定になるようにするため、撮像手段及び光源は顔台に固定されていることが好ましい。さらに、撮像手段及び光源は、被験者の顔面との方位を独立かつ任意に変えることができるような態様で顔台に固定されていることが好ましい。
以上の条件下に撮像手段によって取得された肌情報をデータ処理する。例えば、パーソナルコンピュータ等からなる演算手段を用い、撮像手段で得られた肌情報をこれに取り込み、肌情報のデータから測定対象部位を抽出する。統計処理のために抽出するデータ数は10000点以上あれば充分であり、上述の画素サイズと観察面積の条件を満たせば足りる。細かい画素サイズで広い面積を観察する場合には、範囲内のデータを無作為に抽出して統計処理しても良い。データ抽出範囲の形状に特に制限はなく、円形でも正方形でもよいが、処理の単純化のためには長方形の範囲を選ぶことが好ましい。この測定対象部位において、各画素ごとの輝度を決定する。例えば、演算手段によって、各画素の輝度を0から255までの256段階の階調で表現する。通常のデジタルカメラ等の撮像手段は実際の輝度と記録される像の輝度との関係が線形ではないので、輝度を算出するに先立ち、線形化の補正を行うことが好ましい。具体的には、輝度が既知のグレースケールを同一条件で撮像したもので校正することが好ましい。そして、各階調の輝度の出現頻度をヒストグラム化する。このようにして得られたヒストグラムが、先に述べた図1及び図2に示すものである。
得られたヒストグラムを確率分布とみなし、先に述べた式(1)及び式(2)に従い、演算手段によって歪度及び分散を算出する。このようにして、歪度及び分散の値が得られる。そして、化粧を施した直後の歪度及び分散の値と、化粧を施してから所定時間経過した後の歪度及び分散の値とを比較し、その変化の程度から、使用した化粧料の化粧くずれのしやすさを評価する。
以上の評価方法を用いることによって、化粧くずれが起こりにくい化粧料の成分の探索や処方の決定を、容易にかつ迅速に行うことができる。特に、春や夏などの汗ばむ季節でも一日中化粧崩れを起こさず若肌をキープできる、いわゆる「ロングキープ性能」を有する化粧料の設計及び開発を効率的に行うことができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」は「重量%」を意味する。
〔実施例1〕
化粧くずれが起こりにくいとされている以下の処方1からなるファンデーションを、被験者である年齢40才の女性の顔に施した。被験者の頭部を顔台に固定し、被験者の顔面を渦巻き蛍光灯で照らした。顔面の照度は1500ルクスとした。蛍光灯は、水平面でみたときに被験者の正中線に対して15度傾斜した位置であって、かつ鉛直面でみたときに被験者の顔面を通る水平面上の位置に設置した。撮像手段としては、ニコン製のデジタルカメラD1x(ピクセル数533万画素)を用いた。撮像手段は、水平面でみたときに被験者の正中線上の位置であって、かつ鉛直面でみたときに被験者の顔面を通る水平面に対して俯角15度の位置に設置した。撮像手段と被験者の顔面との距離は60cmとした。
Figure 0004954038
撮像手段によって取得された肌情報をパーソナルコンピュータに取り込み、肌情報のデータから一辺が400(横)×512(縦)ピクセルの長方形の正方形の測定対象部位を抽出した。この測定対象部位において、各画素ごとの輝度を256段階の階調で表現した。輝度を算出するに先立ち、明るさの線形化補正を行った。そして、各階調の輝度の出現頻度をヒストグラム化した。その結果を図4(a)に示す。
上述と同様の操作を、化粧を施してから6時間後に再び行い、輝度のヒストグラムを得た。その結果を図4(b)に示す。
図4(a)及び図4(b)に示すヒストグラムから、上述の式(1)及び(2)を用いて歪度及び分散を算出した。また平均を算出した。それらの結果を図5に示す。
〔実施例2〕
化粧くずれが起こりやすいとされている以下の処方2からなるファンデーションを、実施例1の被験者の顔に施した。これ以外は実施例1と同様にして、化粧を施した直後の輝度のヒストグラム(図6(a))、及び化粧を施してから6時間経過後の輝度のヒストグラム(図6(b))を得た。さらに、図6(a)及び図6(b)に示すヒストグラムから、上述の式(1)及び(2)を用いて歪度、分散及び平均を算出した。それらの結果を図7に示す。
Figure 0004954038
図4(a)及び図4(b)並びに図5に示す結果から明らかなように、化粧くずれが起こりにくいとされている処方1のファンデーションを施した場合には、化粧を施した直後の歪度及び分散からみた、化粧を施してから6時間経過後の歪度及び分散との変化の程度が小さいことが判る。このファンデーションは、目視による評価では、実際に化粧くずれの程度が小さいと判断された。
また、図6(a)及び図6(b)並びに図7に示す結果から明らかなように、化粧くずれが起こりやすいとされている処方2のファンデーションを施した場合には、化粧を施した直後の歪度及び分散からみた、化粧を施してから6時間経過後の歪度及び分散との変化の程度が大きいことが判る。特に、歪度に関しては、右側へのテーリングが増大していることが判る。このファンデーションは、目視による評価では、実際に化粧くずれの程度が大きいと判断された。
更に、図5及び図7に示す結果から明らかなように、輝度の平均は、処方1及び処方2のいずれにおいても、化粧を施した直後と、化粧を施してから6時間経過後とで実質的に変化していないことが判る。
本発明の従い測定された輝度のヒストグラムの一例である。 本発明の従い測定された輝度のヒストグラムの他の例である。 被験者の顔面における撮像部位を示す説明図である。 実施例1で測定された輝度のヒストグラムである。 実施例1で測定された輝度のヒストグラムから算出された平均、分散及び歪度を示すグラフである。 実施例2で測定された輝度のヒストグラムである。 実施例3で測定された輝度のヒストグラムから算出された平均、分散及び歪度を示すグラフである。

Claims (4)

  1. 化粧が施された直後の肌、及び化粧を施してから所定時間経過した後の肌における測定対象部位の輝度をそれぞれ測定してそれらのヒストグラムを得、該ヒストグラムの歪度の程度及び分散の程度に基づき、化粧くずれの程度を評価する、化粧くずれの評価方法であって、
    化粧が施された直後の前記ヒストグラムの形状に対して、化粧を施してから所定時間経過後の前記ヒストグラムの形状が正の非対称分布となるときは、化粧くずれを起こしていると判断し、
    化粧が施された直後の前記ヒストグラムの分散に対して、化粧を施してから所定時間経過後の前記ヒストグラムの分散の増加の程度に基づき、化粧くずれの程度を評価する、化粧くずれの評価方法
  2. 被験者の鼻脇からほほ部を前記測定対象部位とする、請求項1に記載の化粧くずれの評価方法。
  3. 光源を、水平面でみたときに、被験者の正中線に対して−90〜90度傾斜した位置で、かつ鉛直面でみたときに被験者の顔面を通る水平面に対して俯角−30〜75度の位置に設置し、
    撮像手段を、被験者の正中線に対して、水平面でみたときに−90〜90度傾斜した位置で、かつ鉛直面でみたときに被験者の顔面を通る水平面に対して俯角−30〜75度の位置に設置に設置し、
    光源〜被写体〜撮像手段のなす挟み角を0〜120度にして、前記測定対象部位の輝度を測定する、請求項1又は2に記載の化粧くずれの評価方法。
  4. 前記測定対象部位を複数の小区画に区分し、各小区画の輝度の値に基づき前記ヒストグラムを得る請求項1ないし3のいずれかに記載の化粧くずれの評価方法。
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