JP6036205B2 - 絶縁被覆アルミニウム電導体およびその製造方法 - Google Patents

絶縁被覆アルミニウム電導体およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、陽極酸化皮膜で絶縁被覆された絶縁被覆アルミニウム電導体とその製造方法に関する。
モーター用のコイル(巻線)やセグメント、配線等には絶縁被覆された電導体(絶縁被覆電導体)が用いられる。絶縁被覆電導体として、エナメル被覆された銅線等が代表的であるが、最近ではより軽量な絶縁被覆アルミニウム電導体も用いられている。
この絶縁被膜として、アルミニウム電導体の表面に直接形成した陽極酸化皮膜が利用されている。陽極酸化皮膜は、酸化アルミニウム(アルマイト)からなり、絶縁性や耐熱性等に優れると共に比較的容易に形成可能である。このような陽極酸化皮膜で絶縁被覆されたアルミニウム電導体に関する記載が、例えば、下記の特許文献1にある。
特開2009−99450号公報 特開2009−256778号公報 特開2000−192293号公報 特開平9−176892号公報
特許文献1には、陽極酸化処理をした後に封孔処理を施し、さらに熱処理を行って形成された酸化アルミニウム被膜で絶縁被覆されたアルミニウム電線が開示されている。しかし、特許文献1には、そのように形成された酸化アルミニウム被膜が、どの程度の絶縁抵抗や耐電圧を発揮するかについて全く記載されておらず、その被膜の性状と絶縁性については一切検討されていない。
絶縁被覆アルミニウム電導体に関する文献ではないが、陽極酸化皮膜やその成膜方法に関する文献として、上記の特許文献2〜4がある。特許文献2は、摺動面等に形成される陽極酸化皮膜の表面平滑性を向上させるために、先ず小さい通電量で処理して平均セル径の小さい陽極酸化皮膜を表層側(外層側)に形成した後、次に大きい通電量で処理して平均セル径の大きな陽極酸化皮膜を内層側に形成することを提案している。
また特許文献3は、摺動面等に形成される陽極酸化皮膜の初期なじみ性を向上させるために、硬質で耐摩耗性に優れる陽極酸化皮膜上に、軟質な陽極酸化皮膜を形成することを提案している。このときの成膜方法は特許文献2と同様であり、先ずは小さい印加電圧で処理することによりセル径の小さい陽極酸化皮膜を外層側に形成し、その後、大きい印加電圧で処理することによりセル径の大きい陽極酸化皮膜を内層側に形成している。
特許文献4は、アルミニウム金型の成形面に形成される陽極酸化皮膜の耐衝撃性および耐摩耗性を高めるために、硬度差を膜厚方向に変化させた陽極酸化皮膜を形成することを提案している。具体的には、陽極酸化処理に用いる電解液の濃度や温度を変更することにより、軟質層と硬質層の二層からなる陽極酸化皮膜の形成を提案している。
もっとも、前述したように、特許文献2〜4に記載されている陽極酸化皮膜はいずれも絶縁被膜として用いられるものではなく、当然、陽極酸化皮膜の絶縁性(耐破壊電圧や比抵抗等)に関する記載はそれら特許文献には全くない。また、それら特許文献では、陽極酸化皮膜の評価指標として、従前からある(平均)セル径やそれと相関する硬さを用いているに過ぎない。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、絶縁性と共に、耐擦性、耐摩耗性、耐冷熱サイクル性または耐熱衝撃性等も優れる陽極酸化皮膜(酸化アルミニウム皮膜)で絶縁被覆されたアルミニウム電導体およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究し、試行錯誤を重ねた結果、陽極酸化皮膜の比表面積を所定値以上とすることにより、その絶縁性を急激に変化させ得ることを新たに発見した。さらに、その陽極酸化皮膜内で比表面積を変化させることにより、その高絶縁性と共に、モーター用コイル等で用いる場合に要求される耐擦性等も向上することを見出した。これらの成果を発展させることにより、以降に述べる本発明を完成するに至った。
《絶縁被覆アルミニウム電導体》
(1)本発明の絶縁被覆アルミニウム電導体(以下、適宜、単に「電導体」という。)は、純アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる基材と該基材の表面を被覆する絶縁被膜とからなる絶縁被覆アルミニウム電導体であって、前記絶縁被膜は、前記基材の表面に形成された陽極酸化皮膜からなり、該陽極酸化皮膜は、該基材側に形成された内層部と該内層部に対して該基材の反対側に形成された外層部とを少なくとも有し、該内層部は該外層部よりも比表面積が大きく、該内層部の少なくとも一部は比表面積が25m /g以上である陽極酸化皮膜からなり、該外層部は比表面積が20m /g以下である陽極酸化皮膜からなり、配線またはモータのコイル若しくはセグメントであることを特徴とする。
(2)本発明に係る陽極酸化皮膜(絶縁被膜)は、比表面積の大きな内層部が非常に高い絶縁性を発揮すると共に、その内層部に対して基材の反対側(つまりアルミニウム電導体の表面側)に形成された外層部が優れた耐擦性または耐摩耗性等を発揮する。
具体的にいうと、先ず、高絶縁性の内層部により、例えば、耐破壊電圧の確保や絶縁被膜の膜厚低減が図られる。特に、その膜厚低減によって、所定スペースに収納できる基材の占有率(占積率)を増加させることができ、モーター用コイル(電導体)の巻数増加やモーターの小型化などを図れる。また、その膜厚低減により、運転時に基材で生じる熱を絶縁被膜へ通じて外部へ効率的に放熱できるようにもなる。
次に、耐擦性等に優れる外層部により、内層部が擦傷等から保護され、陽極酸化皮膜による高絶縁性が確保されると共に、電導体の装着や組込等の作業性も向上し得る。
さらに、基材の表面を被覆する絶縁被膜(陽極酸化皮膜)が少なくとも内層部と外層部を有する多層構造からなることにより、高温状態と低温状態が繰り返される冷熱サイクル下でも、表面に亀裂(クラック)等が発生し難くなっている。このように本発明に係る陽極酸化皮膜は、耐擦性等のみならず耐冷熱サイクル性等にも優れるため、全体として高絶縁性がより安定的に確保され、絶縁被覆アルミニウム電導体の信頼性向上も図られる。
(3)ところで、本発明に係る陽極酸化皮膜が上述した優れた特性を発揮するメカニズム等は必ずしも定かではないが、現状では次のように考えられる。本発明者が鋭意研究したところ、陽極酸化皮膜の比表面積が大きくなるほどその比抵抗や耐破壊電圧は大きくなり、逆に、陽極酸化皮膜の比表面積が小さくなるほどその耐擦性等が向上することがわかった。
特に陽極酸化皮膜は、その比表面積が25m/gより小さい場合と大きい場合で形態が異なり、比抵抗や耐破壊電圧が急激に変化することがわかった。具体的にいうと、比表面積が25m/g未満の陽極酸化皮膜は、従来のものと同様に、厚み方向に真っ直ぐ伸びるパイプ状(ストレートパイプ状)をしている。これに対して、比表面積が25m/g以上の陽極酸化皮膜は、厚み方向に延在する非ストレート状の孔体が集合した多孔質体となっていた。このように特定の比表面積を境として、陽極酸化皮膜の形態が大きく変化する結果、沿面距離の変化を超越して、その比抵抗や耐破壊電圧等の絶縁性も臨界的に変化したと考えられる。そして本発明に係る絶縁被膜は、そのような比表面積の大きな陽極酸化皮膜からなる内層部を備えることにより、高い絶縁性を発揮していると考えられる。
一方、本発明に係る外層部を構成する陽極酸化皮膜は、比表面積が内層部よりも相対的に小さく、主に厚み方向に延在するストレート状の孔体が集合した多孔質体からなる。この外層部は、内層部よりも平均セル径が大きく、内層部よりも硬質である。本発明に係る絶縁被膜は、このような陽極酸化皮膜からなる外層部を備えることにより、優れた耐擦性等を発揮したと考えられる。
さらに、基材側に形成される内層部は、外層部よりも軟質であり、熱応力が集中しにくい。このため電導体に冷熱サイクルが印加される状況でも、本発明に係る内層部が外層部と基材の間に生じる熱応力を緩和し、表面クラックの発生等を抑制するようになったと考えられる。
《絶縁被膜の形成方法》
本発明は、上述した絶縁被覆アルミニウム電導体の製造方法としても把握できる。すなわち本発明は、純アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる基材を陽極として酸性水溶液中で該基材へ電圧を印加することにより該基材の表面に陽極酸化皮膜を形成する成膜工程を備え、該成膜工程は、第一電圧を前記基材に印加する第一成膜工程と、該第一成膜工程後に該第一電圧よりも低い第二電圧を該基材に印加する第二成膜工程とを少なくとも有し、上述した絶縁被覆アルミニウム電導体が得られることを特徴とする絶縁被覆アルミニウム電導体の製造方法としても把握できる。
《絶縁被膜およびその形成方法》
さらに本発明は、絶縁被覆アルミニウム電導体やその製造方法としてのみならず、上述した絶縁被膜自体や上述した成膜工程を備える絶縁被膜の形成方法としても把握することもできる。
《その他》
(1)本発明に係る内層部と外層部は、絶縁被膜を構成する陽極酸化皮膜の膜厚方向の相対位置により区別される。つまり、基材側にある陽極酸化皮膜が内層部であり、その内層部に対して基材の反対側(最表面側)にある陽極酸化皮膜が外層部である。従って本発明では、陽極酸化皮膜内における具体的な配置や層厚等を問わない。
内層部および外層部は、各部内において、陽極酸化皮膜の形態が一定でも変化していてもよい。内層部と外層部の間にできる境界部は、陽極酸化皮膜の形態が急激に変化する臨界部でも、徐々に変化する緩衝部でもよい。但し、内層部、外層部または境界部の形態(比表面積または平均セル径)が変化する場合、急激に変化するよりも、連続的または傾斜的に変化している方が好ましい。
(2)本明細書でいう陽極酸化皮膜の比表面積は、BET窒素吸着法による算出値に基づいて特定した。すなわち、流動法(キャリアーガス法)により、ヘリウムを非吸着気体、窒素を吸着質として、JIS Z8830:2001に準じた測定を行って比表面積を求めた。このとき試料の脱ガスは、100℃で30分間行った。また測定データの評価は多点法で行った。
内層部の少なくとも一部が25m/g以上、30m/g以上、35m/g以上、40m/g以上、45m/g以上さらには50m/g以上の比表面積を有する陽極酸化皮膜からなると、内層部による高絶縁性が確保されて好ましい。逆に外層部の少なくとも一部が20m/g以下、15m/g以下さらには10m/g以下の比表面積を有する陽極酸化皮膜からなると、外層部による高い耐擦性等が確保されて好ましい。特に絶縁被膜の最表面部が、比表面積が小さくて硬質な外層部からなると好ましい。
(3)陽極酸化皮膜の形態に関して本明細書でいう「非ストレート状の孔体」とは、厚み方向に延在する孔体(セル)の内壁面が平滑面ではなく凹凸状面であり、陽極酸化皮膜を厚み方向に沿って割ったときにセル間ではなくセル内で割れるものをいう。
(4)本明細書でいう平均セル径は次のように求まる。陽極酸化皮膜の各横断面を電子顕微鏡(SEM等)で観察して得られた写真の一定面積(S)内に存在するセル数(N)を求める。そして、セル1個あたりの平均セル面積(S/N)に相当する円の直径(D=(4S/πN)1/2 )を算出する。こうして得られる直径を平均セル径とした。なお、一定面積(S)の境界線上にあるセルは、1/2個としてセル数(N)をカウントした。
(5)本明細書でいう耐擦性は、最表面部における傷付き難さを意味する。絶縁被膜(陽極酸化皮膜)の耐擦性は、例えば、ボールオンディスク試験法等により評価し得る。もっとも、一般的にいえば、最表面部の硬さが大きいほど、耐擦性が高いといえる。従って本明細書では、最表面部となり得る外層部の硬さが内層部の硬さよりも大きいとき、その絶縁被膜または陽極酸化皮膜は耐擦性に優れるという。
(6)特に断らない限り本明細書でいう「x〜y」は下限値xおよび上限値yを含む。本明細書に記載した種々の数値または数値範囲に含まれる任意の数値を新たな下限値または上限値として「a〜b」のような範囲を新設し得る。
絶縁被膜の比抵抗を測定する様子を示す模式図である。 絶縁被膜の耐破壊電圧を測定する様子を示す模式図である。 陽極酸化皮膜の比表面積と比抵抗の関係を示す分散図である。 陽極酸化皮膜の比表面積と耐破壊電圧の関係を示す分散図である。 試料No.1に係る陽極酸化皮膜の断面を示す電子顕微鏡写真である。 試料No.C1に係る陽極酸化皮膜の断面を示す電子顕微鏡写真である。 試料No.12に係る陽極酸化皮膜の縦断面を示す電子顕微鏡写真である。 その一部を拡大した電子顕微鏡写真である。 試料No.12に係る陽極酸化皮膜の表面(表面クラック:無)を示す写真である。 試料No.C11に係る陽極酸化皮膜の表面(表面クラック:有)を示す写真である。
本明細書で説明する内容は、本発明の絶縁被覆アルミニウム電導体のみならず、その製造方法、絶縁被膜およびその形成方法にも適宜該当し得る。方法に関する構成要素は、プロダクトバイプロセスとして理解すれば物に関する構成要素ともなり得る。上述した本発明の構成要素に、本明細書中から任意に選択した一つまたは二つ以上の構成要素を付加し得る。いずれの実施形態が最良であるか否かは、対象、要求性能等によって異なる。
《陽極酸化皮膜》
本発明に係る絶縁被膜は、少なくとも形態が異なる内層部と外層部を有する陽極酸化皮膜からなる。もっとも、陽極酸化皮膜の形態等を直接的に特定することは容易ではない。そこで本明細書では、前述した比表面積(さらには平均セル径)を用いて各部の形態を間接的に特定している。逆にいえば、比表面積等が同じなら、陽極酸化皮膜の形態も同様であって、この関係は陽極酸化皮膜の成膜過程、成膜条件、膜厚等により殆ど影響されないと考えられる。
ところで、本発明に係る絶縁被膜は、主に比表面積の大きい内層部によって高い絶縁性を発揮し得る。その絶縁性は、比抵抗(電気抵抗率)や耐電圧(耐破壊電圧)などにより指標される。本発明に係る陽極酸化皮膜(内層部)は、特定の比表面積(臨界値)を境にして耐電圧が3〜6倍、比抵抗なら100(10)〜10000(10)倍も変化し得る。
陽極酸化皮膜の膜厚は問わないが、絶縁性を確保しつつ、占積率(電導体の正味断面積/収容空間(例えばモーターコイルなら鉄心間)の断面積)等を向上させるために、陽極酸化皮膜の合計膜厚は0.1〜30μmさらには1〜20μm程度であると好ましい。特に内層部の層厚は0.05〜29μmさらには0.5〜15μmであり、外層部の層厚は0.03〜25μmさらには0.5〜10μmであると好ましい。内層部の層厚が過小では十分な絶縁性を確保できず、外層部の層厚が過小では十分な耐擦性等を確保できない。逆に、それらの層厚が過大になると、上記の占有率が低下し、また曲げや冷熱サイクル等によって亀裂が発生し易くなる。
《基材》
本発明に係る基材は、純アルミニウムまたはアルミニウム合金(以下単に「アルミニウム」という。)からなる。アルミニウムの組成等は問わないが、純アルミニウムに近い方が、均一的な陽極酸化皮膜が形成され易いと考えられる。
また陽極酸化皮膜により被覆される部分がアルミニウムであれば足り、電導体全体がアルミニウムである必要はない。例えば、電導体は、表面側がアルミニウムで、内側が他金属(銅等)から構成されていても良い。さらに基材は、その形態や断面形状等を問わず、薄板状、線状、柱状等のいずれでも良いし、また角断面、丸断面等のいずれでも良い。
《製造方法または形成方法》
(1)陽極酸化処理
本発明の絶縁被膜である陽極酸化皮膜は、陽極酸化処理液(電解液)中で基材に通電する陽極酸化処理により形成される。この陽極酸化処理液は、例えば、硫酸水溶液、燐酸水溶液、クロム酸水溶液等の無機酸液でも、蓚酸水溶液等の有機酸液でもよい。本発明では陽極酸化処理液の種類を問わないが、陽極酸化皮膜の柔軟性や処理の経済性等の点で硫酸水溶液を用いると好ましい。この際、硫酸水溶液の濃度は、5〜40質量%さらには10〜35質量%程度であると好ましい。この濃度が過小では陽極酸化皮膜の形成が遅く、濃度が過大では陽極酸化皮膜の耐食性が低下するため好ましくない。
また陽極酸化処理液(特に硫酸水溶液)の温度は0〜40℃さらには10〜30℃程度であると好ましい。この温度が過小では陽極酸化皮膜の形成が遅く、温度が過大では陽極酸化皮膜の溶解速度が速くなり好ましくない。
陽極酸化処理液中で陽極である基材へ印加される電圧(印加電圧)は、直流電圧、パルス電圧等があるが、陽極酸化皮膜の形成速度、設備の経済性等の観点から、連続した直流電圧を用いると好ましい。両極間の印加電圧は、所望する陽極酸化皮膜の形態、陽極酸化処理液の種類、基材の導電率、基材の厚み等により適宜調整される。印加電圧が過小では陽極酸化皮膜の形成が遅く、印加電圧が過大では陽極酸化皮膜の絶縁性や柔軟性が低下するため好ましくない。なお、陽極酸化処理液中の陰極は、白金、黒鉛等のいずれでもよい。
ところで、本発明に係る内層部と外層部の形成方法は問わないが、上述したように、両極間の印加電圧を処理中に変更することにより、形態が異なる多層構造の陽極酸化皮膜を比較的容易に形成し得る。例えば、相対的に大きな第一電圧(V1)を印加する第一成膜工程後に、その第一電圧よりも小さい第二電圧(V2)を印加する第二成膜工程を行うと、第一成膜工程で外層部が形成された後に、第二成膜工程でその基材側(内層側)に内層部が形成される。なお、本発明のようにV1>V2とすると、第二成膜工程が進行しないようにも一見思われるが、実際には第二成膜工程が進行し、第一成膜工程で形成された陽極酸化皮膜(後に外層部となる)と基材の間に、新たな陽極酸化皮膜(内層部)が形成された。
陽極酸化処理条件により好ましい印加電圧は変化するが、例えば、第一電圧は16〜40Vさらには18〜35V、第二電圧は3〜14Vさらには5〜12Vとすると好ましい。
陽極酸化処理時間は、所望する陽極酸化皮膜の膜厚により適宜調整される。
(2)後処理
本発明に係る陽極酸化皮膜は、陽極酸化処理されたままでも良いが、その後に適宜、封孔処理、熱処理、塗装等の後処理がされてもよい。例えば、少なくとも陽極酸化皮膜の最表面部に対して封孔処理を行うことにより、陽極酸化皮膜中に形成された細孔が封じられ、絶縁被覆アルミニウム電導体の耐食性の向上が図られる。この封孔処理は周知であり、例えば、陽極酸化処理後の基材を沸騰水または高圧蒸気に曝すことにより行える。なお、封孔処理により陽極酸化皮膜の比抵抗や耐電圧等が多少変動し得るが、本発明に係る陽極酸化皮膜は、内層部で著しく優れた絶縁性を発揮するため、封孔処理による絶縁性への影響は僅かである。
《用途》
本発明の絶縁被覆アルミニウム電導体は、その用途を問わないが、例えば、高絶縁性、高信頼性と共に高占積率が要求されるモーター用のコイルや配線等に利用されると好適である。
実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。以下では先ず、陽極酸化皮膜の比表面積とその比抵抗または耐破壊電圧との関係を明らかにする(実施例1)。この結果を踏まえて、比表面積を変化させた多層構造の陽極酸化皮膜を形成し、その陽極酸化皮膜の種々の特性を明らかにする(実施例2)。
[実施例1]
《試料の製造》
(1)基材
陽極酸化皮膜を形成する基材として純アルミニウム(JIS A1070)からなる円板状の試験片(直径25mm×厚み2mm)を用意した。陽極酸化皮膜を形成する試験片の処理面は、表面粗さ(Rz)1μmとした。
(2)陽極酸化処理
硫酸水溶液(陽極酸化浴)中に試験片を浸し、その試験片(処理面)を陽極、白金電極を陰極として通電して、陽極酸化処理を行った。この際、処理面を除く試験片の他面は絶縁テープによりマスキングして、処理面と白金電極の間で通電がされるようにした。陽極酸化浴中の硫酸濃度(質量%)および温度と両極間に印加する電圧(成膜電圧)とを表1に示すように種々調整して、複数の試料を製造した。
なお、いずれの試料も、陽極酸化処理時間は10分間とした。また陽極酸化処理後、陽極酸化浴から取り出した各試験片は蒸留水でよく洗浄した後、圧縮空気を吹き付けて水分を十分に除去し、さらに大気中で24時間乾燥させた。このようにして得られる試料を、表1に示した同一条件毎に2ずつ製造して、後述する比抵抗および耐破壊電圧の測定にそれぞれ供した。
《測定および観察》
(1)比抵抗
各試料の比抵抗(電気抵抗率)を図1Aに示す方法により求めた。すなわち、試料1の基材1b上に生成された陽極酸化皮膜1aへ、銀ペーストgを介して直径12.5mmの電極T1をつける。また基材1bの反対面側にも電極T2をつける。これらの電極間に100Vの直流電圧を印加して、閉回路中を流れる電流を測定する。測定された電流値(I)、印加した電圧値(V)、電極T1の電極面積(S1)および陽極酸化皮膜1aの厚さ(t)とから、オームの法則に基づいて比抵抗(ρ=(V/I)・S1/t)を算出した。なお、陽極酸化皮膜1aの厚み(t)は、この比抵抗の測定後に観察した各試料の断面写真から求めた。
(2)耐破壊電圧
各試料の耐破壊電圧は、図1Bに示すように、JIS H8687に沿って測定した。すなわち、大気中で、接触端面が直径6mmの球面状をした端子Pを、100gの荷重Fで、陽極酸化皮膜1a上に接触させる。この端子Pと基材1bの反対側に設けた電極Nとの間に、25V/秒で昇圧する直流電圧を印加する。この閉回路中を流れる漏洩電流が5mAを超えた時点の電圧値を測定する。
この電圧値の測定を、一試料あたり10回行った。その際、毎回、端子Pを陽極酸化皮膜1a上の異なる点に接触させた。そして各回で測定された電圧値の相加平均を求めた。この平均値を陽極酸化皮膜1aの厚さで割って、単位厚みあたりの耐破壊電圧値(単に「耐破壊電圧」という。)とした。なお、陽極酸化皮膜1aの厚さは、前述した場合と同様に測定後の試料の断面写真から求めた。
(3)比表面積
各試料の陽極酸化皮膜の比表面積(単位質量あたりの表面積)を次のようにして求めた。すなわち、上述した比抵抗や耐破壊電圧の測定に供した試料を、アルカリ溶液中に浸漬して、基材部分を溶解させる。そのアルカリ溶液を濾別して得られた陽極酸化皮膜の残渣を乾燥させた。この残渣の比表面積を、既述したBET窒素吸着法により測定した。
こうして得られた各試料の比抵抗、耐破壊電圧および比抵抗を、表1に併せて示した。また、比表面積と比抵抗の関係を図2Aに、比表面積と耐破壊電圧の関係を図2Bにそれぞれ示した。
(4)陽極酸化皮膜の構造
試料No.1と試料No.C1の陽極酸化皮膜の縦断面を、電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)によって観察した様子をそれぞれ図3Aおよび図3Bに示した。
《評価》
(1)表1、図2Aおよび図2Bからわかるように、比表面積が25m/gとなる付近で、比抵抗および耐破壊電圧は急激な臨界的変化を示すことがわかる。つまり、比表面積が25m/g以上となる陽極酸化皮膜の比抵抗は、10(Ω・m)レベルから1010〜1014(Ω・m)レベルに、正に桁違いに急増することが明らかとなった。
この傾向は耐破壊電圧についても同様であり、比表面積が25m/g以上となる陽極酸化皮膜の耐破壊電圧は、60V/μmレベルから最大240V/μmレベルへ約4倍ぐらいまで急増することが明らかとなった。
(2)このような比抵抗および耐破壊電圧の急変は、図3Aおよび図3Bの顕微鏡写真から明らかなように、陽極酸化皮膜の構造自体が変化したためと考えられる。つまり図3Aに示すように、陽極酸化皮膜が凸凹した非ストレート状の孔体からなる多孔質体の場合、比表面積が増加して、比抵抗や耐破壊電圧が急増する。一方、図3Bに示すように、陽極酸化皮膜がストレート状の孔体からなる多孔質体の場合、比表面積は相対的に小さく、比表面積が多少変化しても、比抵抗や耐破壊電圧もいずれも低い状態にあった。
以上のことから、比抵抗および耐破壊電圧の大きい絶縁被覆アルミニウム電導体を得るには、アルミニウム系基材(電導体)の表面に図3Aに示すような構造の陽極酸化皮膜を形成するとよいことがわかる。
[実施例2]
《試料の製造》
実施例1の場合と同様に、前述した試験片に前述した方法で陽極酸化処理を行った。但し、本実施例では、陽極酸化浴中の硫酸濃度(質量%)、その温度、両極間に印加する電圧(成膜電圧)等を表2に示すように種々変更して複数の試料を製造した。
表2に示す試料No.11〜13および試料No.C11は、陽極酸化処理を行う際に両極間に印加する電圧を二段階で変更した。つまり、各試料の試験片(陽極)と白金電極(陰極)の間に第一電圧を印加した後、第二電圧を印加して陽極酸化処理を行った。各試料とも、第一電圧を印加する時間は5分間、第二電圧を印加する時間は12分間とした。なお、これらの合計時間が陽極酸化処理時間となる。
一方、試料No.C12については、陽極酸化処理中に印加電圧を変化させず、実施例1の場合と同様に製造した。このときの電圧印加時間(陽極酸化処理時間)は10分間とした。
陽極酸化処理後の各試験片に対して、実施例1の場合と同様な洗浄および乾燥を行った。このようにして得られる各試料を、表2に示した同一条件毎に3ずつ製造し、比抵抗と耐破壊電圧の測定および耐冷熱サイクル性の評価にそれぞれ供した。
《測定および観察》
(1)比抵抗と耐破壊電圧
各試料の比抵抗(電気抵抗率)および耐破壊電圧については、前述した方法により求めた。各試料について得られた結果を表2に併せて示した。
(2)耐冷熱サイクル性
耐冷熱サイクル性の評価は、成膜後の試験片を165℃に保持したホットプレート(鋼板)上に5分間載置した後にその試験片を20℃に保持したコールドプレート(銅板)上に5分間載置するという工程を1サイクルとする冷熱サイクルを、5サイクル繰り返し、皮膜表面の性状(クラックの有無)を観察することにより行った。なお、冷熱サイクルを行う際、試験片は皮膜側を上方にして(非処理側を接触面にして)各プレートに載置した。
冷熱サイクル後の皮膜表面の観察は、その表面に生じているクラック幅(w)を光学顕微鏡を用いて測定することにより行った。すなわち、w<0.5μmのときは「無」、0.5μm≦w<1μmのときは「有」(クラック小)、1μm≦wのときは「有」(クラック大)として、得られた各評価結果を表2に併せて示した。
(3)陽極酸化皮膜の構造
各試料の陽極酸化皮膜の縦断面(膜厚方向の断面)を、電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)により観察した。その一例として、試料No.12に係る断面を図4Aおよび図4Bに示した。図4Bは、図4A中に四角形で包囲した部分の拡大写真である。これらから求めた外層部の平均セル径は約60nmであり、内層部の平均セル径は約30nmであった。
(4)比表面積
各試料に係る陽極酸化皮膜の比表面積を、実施例1の場合と同様に、BET窒素吸着法により測定した。但し、上述した断面観察から、陽極酸化皮膜が二層構造となっている試料No.11〜13および試料No.C11については、最表面側にある外層部と、基材側にある内層部の比表面積を次のように特定した。先ず、測定対象である試料の外層部に相当する陽極酸化皮膜のみを基材表面に成膜し、その試料から基材部分を除去して前述した方法により測定した比表面積を、外層部の比表面積(So)とした。次に、新たに用意した基材の表面に、上記の陽極酸化皮膜(外層部)と、さらにその内側(基材側)に形成した陽極酸化皮膜(内層部)とからなる二層構造の陽極酸化皮膜を成膜した。この二層構造の陽極酸化皮膜から基材を除去して前述した方法により、両層を総合して求めた平均比表面積(Sm)を測定した。なお、この比表面積の測定前に、外層部の膜厚(to)および内層部の膜厚(ti)は、各試料の断面写真(SEM写真)から予め測定しておいた。これらから内層部の比表面積(Si)は、Si=(1+to/ti)Sm−(to/ti)So として算出される。この際、外層部と内層部の密度は一定と仮定した。こうして求めた各試料に係る外層部の比表面積(So)および内層部の比表面積(Si)を表2に併せて示した。
《評価》
(1)表2、図4Aおよび図4Bからわかるように、陽極酸化皮膜が外層部と内層部の二層構造を有しており、内層部の比表面積が25m/g以上さらには40m/g以上となる試料No.11〜13では、比抵抗および耐破壊電圧が他の試料と比較して正に桁違いに大きくなっていることが明らかである。このような大きな比抵抗および耐破壊電圧は、既述したように比表面積が大きい内層部による影響と考えられる。
また試料No.11〜13に係る陽極酸化皮膜は、その最表面側が比表面積の小さい硬質な外層部からなる。このような硬質な外層部が、絶縁被膜の耐擦性の向上に大きく寄与したと考えられる。ちなみに、それら試料を分析したところ、外層部の硬さ(HV=460程度)は内層部の硬さ(HV=240程度)の約2倍程度もあり、硬質な外層部により高比抵抗の内層部が保護された状態にあった。
(2)さらに図5Aおよび図5Bからわかるように、試料No.11〜13は冷熱サイクルを加えても、表面にクラック等を実質的に生じず、耐冷熱サイクル性、耐熱衝撃性等にも非常に優れていることがわかる。
これは外層部と基材の間に介在する内層部が、外層部よりも軟質であるために、陽極酸化皮膜と基材の間の熱膨張差による応力集中を緩和する緩衝部として作用したためと考えられる。
以上のことから、本発明の絶縁被覆アルミニウム電導体は、高絶縁性のみならず、高耐擦性、高耐冷熱サイクル性等も併有し、多種多様な分野で高い実用性を発揮し得る。
1 試料(試験片)
1a 陽極酸化皮膜
1b 基材

Claims (5)

  1. 純アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる基材と該基材の表面を被覆する絶縁被膜とからなる絶縁被覆アルミニウム電導体であって、
    前記絶縁被膜は、前記基材の表面に形成された陽極酸化皮膜からなり、
    該陽極酸化皮膜は、該基材側に形成された内層部と該内層部に対して該基材の反対側に形成された外層部とを少なくとも有し、
    該内層部は該外層部よりも比表面積が大きく、
    該内層部の少なくとも一部は比表面積が25m /g以上である陽極酸化皮膜からなり、
    該外層部は比表面積が20m /g以下である陽極酸化皮膜からなり、
    配線またはモータのコイル若しくはセグメントであることを特徴とする絶縁被覆アルミニウム電導体。
  2. 前記内層部の少なくとも一部は、厚み方向に延在する非ストレート状の孔体が集合した多孔質体からなる請求項1に記載の絶縁被覆アルミニウム電導体。
  3. 前記外層部は、前記内層部よりも平均セル径が大きい請求項1または2に記載の絶縁被覆アルミニウム電導体。
  4. 前記陽極酸化皮膜は、前記内層部と前記外層部の間に、比表面積または平均セル径が連続的に変化する境界部を有する請求項1〜のいずれかに記載の絶縁被覆アルミニウム電導体。
  5. 純アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる基材を陽極として酸性水溶液中で該基材へ電圧を印加することにより該基材の表面に陽極酸化皮膜を形成する成膜工程を備え、
    該成膜工程は、第一電圧を前記基材に印加する第一成膜工程と、
    該第一成膜工程後に該第一電圧よりも低い第二電圧を該基材に印加する第二成膜工程とを少なくとも有し、
    請求項1〜のいずれかに記載の絶縁被覆アルミニウム電導体が得られることを特徴とする絶縁被覆アルミニウム電導体の製造方法。
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