JP6035735B2 - 共焦点光スキャナおよび共焦点顕微鏡 - Google Patents

共焦点光スキャナおよび共焦点顕微鏡 Download PDF

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本発明は、試料に照明光を走査させる共焦点光スキャナおよびこの共焦点光スキャナを備える共焦点顕微鏡に関するものである。
蛍光色素や蛍光タンパク等を導入した試料に対してレーザ光(照明光)を走査して試料を励起させて、試料から発生する蛍光を検出して観察を行う共焦点顕微鏡が従来から用いられている。共焦点顕微鏡には照明光を試料に走査するために共焦点光スキャナが具備されている。このような共焦点光スキャナの一例が特許文献1に開示されている。
ところで、観察対象としての試料には複数の情報が含まれている。例えば、共焦点顕微鏡を用いて試料を画像化したときに、試料には複数の波長成分の情報が含まれている。これを、波長成分ごとに分離して画像化を行う。そして、画像化した波長成分ごとの複数の画像情報を比較する。複数の画像情報は同時に取得されて、各画像情報の比較を行う。この種の光学的観測装置に関する技術が特許文献2に開示されている。
特許文献1で示される共焦点光スキャナは試料に照明光を走査させるための手段である。一方、特許文献2で示される光学的観測装置は試料の蛍光を複数の波長成分ごとの情報に分離して、複数の画像情報を同時に観察する手段である。よって、特許文献1の共焦点光スキャナと特許文献2の観測装置とは目的、構成および作用効果が異なる。
従って、共焦点画像を取得すると同時に、複数の画像情報を同時に観察するためには、共焦点光スキャナと光学的観測装置との両者を使用して共焦点顕微鏡を構成する。この共焦点顕微鏡の具体的一例を示しているのが図4である。
図4において、共焦点顕微鏡101は、光源装置102と共焦点光スキャナ103と対物レンズ104とディッシュ105と視野分割光学系106とカメラ107とを備えて構成している。光源装置102は観察対象としての試料Sを励起させる波長を持つ照明光Lを発振する。
共焦点光スキャナ103は照明光Lを試料Sに走査させるための手段であり、特許文献1の共焦点光スキャナに相当する。対物レンズ104はディッシュ105に搭載されている試料Sに照明光Lの焦点を結ばせる。試料Sに照明光Lの焦点が結ばれることにより、試料Sが励起されて蛍光する。この蛍光が戻り光Rとなる。
視野分割光学系106は、試料Sに含まれる複数の波長成分ごとの情報に分離して観察を行う特許文献2の光学的観測装置に相当する。この視野分割光学系106は共焦点光スキャナ103とは別個独立の装置として構成される。視野分割光学系106では、戻り光Rを2つの戻り光R1、R2に分離する。そして、戻り光R1、R2をカメラ107の異なる位置に結像させる。
共焦点光スキャナ103の詳細について説明する。この共焦点光スキャナ103は、光走査ユニット111とビームスプリッタ112と結像レンズ113とを備えて構成している。光走査ユニット111は照明光Lを試料Sに走査させるために設けており、ピンホールディスク114とモータ115とを備えて構成している。
ピンホールディスク114は円盤状の回転ディスクであり、多条且つ螺旋状に複数のピンホールを配列している。このピンホールを照明光Lおよび戻り光Rが通過することにより、焦点面以外の光を排除することができ、光軸方向に分解能の高い共焦点画像を生成することができる。モータ115はピンホールディスク114に回転力を付与する。
ビームスプリッタ112は波長によって透過と反射とを分けるダイクロイックミラーである。このビームスプリッタ112は照明光Lの波長の光を透過し、戻り光Rの波長の光を反射する光学特性を有している。結像レンズ113は戻り光Rを視野分割光学系106に結像させるレンズである。
視野分割光学系106について説明する。視野分割光学系106は、視野絞り121と第1リレーレンズ122と分光ミラー123と第1ミラー124と第2ミラー125と合流ミラー126と第2リレーレンズ127とを備えて構成している。
視野絞り121は結像レンズ113の結像面に配置されており、戻り光Rの視野を絞る。第1リレーレンズ122は視野絞り121により視野が絞られた戻り光Rをリレーするために設けている。分光ミラー123は所定未満の波長(短波長)の光を透過し、所定以上の波長(長波長)の光を反射するダイクロイックミラーである。
分光ミラー123により戻り光Rは第1戻り光R1と第2戻り光R2とに分離される。第1戻り光R1(図中の実線)の光路に第1ミラー124を配置している。第2戻り光R2(図中の破線)の光路に第2ミラー125を配置している。そして、第1ミラー124により反射された第1戻り光R1と第2ミラー125により反射された第2戻り光R2とが合流する位置に合流ミラー126を設けている。
ただし、第1ミラー124と第2ミラー125との反射角度は調整がされており、合流ミラー126において第1戻り光R1と第2戻り光R2との光路は完全に同一にはならない。合流ミラー126により合流された第1戻り光R1と第2戻り光R2とは第2リレーレンズ127によりカメラ107に結像される。
次に、動作について説明する。光源装置102より発振された照明光Lは共焦点光スキャナ103に入射する。このときに、モータ115は回転力を付与しており、ピンホールディスク114を高速回転させている。ピンホールディスク114には多条且つ螺旋状に多数のピンホールが配列されていることから、試料Sの所定領域に照明光Lが高速に走査される。
ピンホールディスク114を通過した照明光Lは対物レンズ104によりディッシュ105に搭載されている試料Sに焦点を結ぶ。これにより、試料Sが励起されて蛍光し、これが戻り光Rとなる。この戻り光Rは対物レンズ104によりピンホールディスク114のピンホールに集光して通過する。通過した戻り光Rはビームスプリッタ112に入射する。
ビームスプリッタ112は蛍光の波長を反射するため、戻り光Rは反射する。反射した戻り光Rは結像レンズ113により視野絞り121に結像する。視野絞り121は戻り光Rの視野を絞る。戻り光Rの像の視野を絞ることにより、カメラ107に第1戻り光R1および第2戻り光R2が受光されたときに、両者が重なり合わないようにする。
視野が絞られた戻り光Rは分光ミラー123で分光される。ここでは、戻り光Rは短波長の第1戻り光R1と長波長の第2戻り光R2とに分離される。短波長の第1戻り光R1は青色を主成分とした光になり、長波長の第2戻り光R2は赤色を主成分とした光になる。
第1戻り光R1は第1ミラー124により反射する。第2戻り光R2は第2ミラー125により反射する。そして、合流ミラー126により合流される。このとき、第1ミラー124の反射角および位置並びに第2ミラー125の反射角および位置を調整する。
合流ミラー126により第1戻り光R1と第2戻り光R2とが合流する。このとき、第1ミラー124の反射角および位置並びに第2ミラー125の反射角および位置は、第1戻り光R1と第2戻り光R2との光路が完全に同一とならないように調整している。
よって、第2リレーレンズ127により、第1戻り光R1および第2戻り光R2はカメラ107の受光領域に結像するが、第1戻り光R1と第2戻り光R2とでは結像位置が異なる。これにより、短波長の第1戻り光R1と長波長の第2戻り光R2とを分けて検出することができる。
前述したように、ピンホールディスク114を回転させることで、照明光Lは試料Sを走査されるため、第1戻り光R1および第2戻り光R2もカメラ107の受光領域に走査される。これにより、試料Sの波長成分ごとの情報を異なる画像情報として生成することができる。従って、波長成分ごとに異なる画像情報を比較観察することができるようになる。
米国特許第4,927,254号明細書 特開平2−61610号公報
前述したように、共焦点光スキャナ103と視野分割光学系106とは目的、構成および作用効果が全く異なる装置になる。従って、共焦点画像を生成し、且つ試料Sに含まれる複数の情報ごとに観察を行いたい場合には、共焦点光スキャナ103の後段側に視野分割光学系106を配置して、両装置を使用して、共焦点画像の生成および情報(波長成分)ごとの画像情報の生成を行う。
共焦点光スキャナ103が共焦点画像を取得することだけを目的とする場合には、共焦点光スキャナ103の戻り光Rの出力側にカメラ107を設ける。つまり、図4の視野絞り121の位置にカメラ107を配置する。そして、光走査ユニット111によりカメラ107に戻り光Rを走査させて、試料Sの画像生成を行う。
このときに、試料Sに含まれる複数の波長成分の情報ごとに観察を行う場合には、共焦点光スキャナ103の出射側に視野分割光学系106を配置する必要がある。共焦点画像を生成するだけの場合は、結像レンズ113の結像位置にカメラ107を配置させるが、前記の観察を行なう場合には、結像位置に視野分割光学系106を配置しなければならない。このため、視野分割光学系106で戻り光Rの像を中間像として結像させなければならない。
前記の観察を行なう場合には、カメラ107に結像する第1戻り光R1と第2戻り光R2との像が重ならないように視野を絞る必要がある。このため、結像レンズ113により結像される中間像としての結像位置に視野絞り121を配置している。
視野絞り121において中間像を形成した戻り光Rは第1戻り光R1と第2戻り光R2とを分割する各光学系並びに一対の第1リレーレンズ122、第2リレーレンズ127によりリレーがされる。従って、中間像をこれらの光学系を介してカメラ107に結像させていることから、最終的にカメラ107に結像される第1戻り光R1および第2戻り光R2の光量損失が大きくなる。
この光量損失が大きくなることにより、カメラ107から得られる第1戻り光R1および第2戻り光R2の画像情報のS/N比が低下し、画質も劣化する。また、共焦点光スキャナ103と視野分割光学系106とをそれぞれ別個の装置として配置しており、共焦点光スキャナ103も視野分割光学系106もそれぞれ光学系となっていることから、光学系が複雑になり、また装置構成も大型になる。
図4に示すように、共焦点光スキャナ103と視野分割光学系106とを別個独立の装置として配置していることから、視野絞り121は視野分割光学系106に配置されている。つまり、視野を絞る対象は戻り光Rになる。この戻り光Rの視野を絞ることにより、カメラ6の受光領域における第1戻り光R1の像と第2戻り光R2の像とが重複しないようにすることができる。
このとき、視野を絞る対象となる光は戻り光Rであり、照明光Lではない。照明光Lは試料Sの撮像範囲内に照射することで、カメラ107により画像化を行うが、試料Sの撮像範囲外の部位に照明光Lが照射されることがある。当該部位に照明光Lが照射されると、光ダメージや退色が発生するという問題を生じる。
また、図4に示すように、視野分割光学系106に有限遠補正光学系を適用した場合、特に第1リレーレンズ122および第2リレーレンズ127に有限遠補正光学系を適用した場合、第1ミラー124および第2ミラー125の角度および位置を極めて高精度に光学的に調整しなければ、結像性能が大幅に低下する。これにより、生成される画像の劣化が著しくなる。
仮に、極めて高精度に光学的に調整をしたとしても、それでもなお色収差等を発生し、カメラ107に結像する第1戻り光R1および第2戻り光R2の結像性能が低下する。これにより、画質劣化を招来する。このため、視野分割光学系106の光学系の調整作業が著しく煩雑になるだけでなく、生成される画像情報が劣化する問題を生じる。
そこで、本発明は、共焦点光スキャナを用いて、試料に含まれる情報ごとに観察を行うことを可能にし、高画質な画像生成を行い、且つ試料に対するダメージを軽減し、光学系の調整を簡単にすることを目的とする。
以上の課題を解決するため、本発明の共焦点光スキャナは、試料に照射して前記試料を蛍光させる照明光を通過させる複数の開口部を有し、この開口部を通過した前記照明光を前記試料に走査させる光走査ユニットと、前記試料に含まれる複数の情報を前記蛍光の経路で前記情報ごとに分離させる光分離手段と、この光分離手段により分離された前記蛍光の光路を異なる位置で結像させるための光路変換手段と、分離された前記蛍光を合流させる光合流手段と、前記照明光の光路に設けられる前記照明光の視野を絞る視野絞り手段と、前記蛍光を平行光に変換するリレーレンズと、を備え、前記蛍光は結像を形成せずに前記リレーレンズを経由し、前記平行光として前記光分離手段に入射することを特徴とする。


この共焦点光スキャナによれば、共焦点画像を得ることができると共に、試料に含まれる複数の情報ごとに試料の観察を行うことができる。これにより、中間像をリレーさせる必要がないことから、光量損失を抑制することができ、高画質の画像生成を行うことができる。また、視野の絞りは照明光の段階で行うため、試料に対する観察対象以外の部位のダメージを低減できる。さらに、装置構成も単純化する。
また、前記視野絞り手段を、前記光走査ユニットから出射した前記照明光の光路のうち前記光走査ユニットに近接した位置に設けたことを特徴とする。
試料からの戻り光は対物レンズにより光走査ユニットに結像されるが、この結像位置に近接した位置に視野絞り手段を設けることができる。これにより、視野絞りの効果を高くすることができる。
また、前記視野絞り手段は、平行光となっている前記照明光の光束形状を細径化する光束形状変換手段であることを特徴とする。
照明光が平行光になっている段階で光束形状を細径化することで、視野を絞ることができる。照明光が平行光になっている位置であれば任意の位置に配置できることから、光束形状変換手段の配置の自由度が向上する。また、絞り羽根やビームエキスパンダ等の様々な光学部品を使用することができる。
また、前記光分離手段の前段および前記光合流手段の後段に無限遠補正光学系である一対のリレーレンズを備えていることを特徴とする。
無限遠補正光学系のリレーレンズを配置することで、光学系の調整が簡単になると共に、色収差等の問題を抑制することができるため、画像劣化を防止することができる。これにより、高画質の画像生成を行うことができる。
また、前記情報がN(Nは2以上の整数)個のときには、(N−1)個の前記光分離手段と(N−1)個の前記光合流手段とを備えていることを特徴とする。
観察する試料の情報が多い場合には、それに応じた光分離手段と光合流手段とを設けることで、多くの情報ごとの画像情報を得ることができ、各画像情報の比較を行うことができる。
また、前記光走査ユニットは、前記複数の開口部を多条且つ螺旋状に配列した開口部ディスクと、前記開口部に前記照明光を集光する集光素子を前記開口部と同じパターンで配列した集光ディスクと、前記開口部ディスクと前記集光ディスクとを一体的に回転させる回転モータと、を備えていることを特徴とする。
開口部ディスクの開口部と同一パターンの集光素子を配列した集光ディスクを用いることで、照明光を開口部に集光させることができ、S/N比に優れた高画質の画像生成を行うことができる。同時に、開口部ディスクおよび集光ディスクを高速回転させることで、高速に画像生成を行うことができる。
また、本発明の共焦点顕微鏡は、前述のうち何れか1つの共焦点光スキャナを有する共焦点顕微鏡であって、前記照明光を発振する光源と、前記共焦点光スキャナと、前記試料に前記照明光の焦点を結ばせる対物レンズと、前記蛍光を検出する検出部と、を備えていることを特徴とする。
前述した共焦点光スキャナは共焦点顕微鏡に使用することができる。視野分割光学系を使用していないことから、共焦点顕微鏡の光学構成を小型且つ単純化することができる。
本発明は、共焦点画像を得ることができると共に、試料に含まれる複数の情報ごとに試料の観察を行うことができる。これにより、中間像をリレーさせる必要がないことから、光量損失を抑制することができ、高画質の画像生成を行うことができる。また、視野の絞りは照明光の段階で行うため、試料に対する観察対象以外の部位のダメージを低減できる。さらに、装置構成も単純化する。
実施形態の顕微鏡装置の構成図である。 変形例1の顕微鏡装置の構成図である。 変形例2の顕微鏡装置の構成図である。 従来の顕微鏡装置の構成図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。図1は本実施形態の共焦点顕微鏡1でる。共焦点顕微鏡1は蛍光色素や蛍光タンパク等を導入した試料Sに照明光Lを照射して励起させて、蛍光させる。そして、この蛍光を戻り光Rとして観察することで、試料Sの観察を行う。図1の共焦点顕微鏡1は光源装置2と共焦点光スキャナ3と対物レンズ4とディッシュ5とカメラ6とを備えて構成している。
光源装置2は照明光Lを発振する。照明光Lは試料Sを励起させる波長を持つ光であり、例えばレーザ光を使用することができる。光源装置2から発振した照明光Lは平行光になっている。なお、光源装置2から発振する照明光Lは拡散光(または収束光)として、図示しないコリメートレンズを挿入して照明光Lを平行光にしてもよい。
共焦点光スキャナ3は照明光Lをディッシュ5に搭載されている試料Sに走査させて、共焦点画像を生成する。共焦点光スキャナ3は共焦点画像を生成するための機能だけでなく、従来技術で説明した視野分割光学系の機能も併せ持つ。対物レンズ4は共焦点光スキャナ3から出射した照明光Lを試料Sに焦点を結ばせる。カメラ6は蛍光(戻り光R)を検出する検出部であり、所定の受光領域を有している。受光された戻り光Rは光電変換されて、所定の画像処理を行うことで、試料Sの画像を生成する。
共焦点光スキャナ3は、光走査ユニット11と視野絞り12とビームスプリッタ13と第1リレーレンズ14と分光ミラー15と第1ミラー16と第2ミラー17と合流ミラー18と第2リレーレンズ19とを有して構成している。また、光走査ユニット11はピンホールディスク20とモータ21とを有して構成している。
光走査ユニット11は照明光Lが入射する位置に配置されている。ピンホールディスク20は複数のピンホール(開口部)を形成している開口部ディスクである。所謂ニポウディスク方式の共焦点光スキャナとしてピンホールディスク20を用いる場合には、ピンホールディスク20に形成されるピンホールは多条且つ螺旋状に配列される。勿論、ニポウディスク方式の共焦点光スキャナには限定されず、その場合にはピンホールの配列パターンは多条且つ螺旋状でなくてもよい。
ピンホールディスク20に配列されるピンホールは開口部であり、照明光Lおよび戻り光Rを通過させる。開口部を通過した照明光Lおよび戻り光Rは試料Sの焦点面以外の光が排除される。これにより、光軸方向に分解能の高い共焦点画像を生成するための共焦点光スキャナとして使用することができる。
モータ21はピンホールディスク20に回転力を付与する回転モータであり、モータ21の回転力によりピンホールディスク20が回転する。これにより、試料Sの所定領域に照明光Lを走査させることができる。
光走査ユニット11、特にピンホールディスク20に近接した位置に視野絞り12を配置している。視野絞り12は照明光Lの視野の像を絞るために設けた視野絞り手段である。対物レンズ4の結像面はピンホールディスク20になるため、視野絞り12も結像面にできる限り近接した位置、つまりピンホールディスク20に近接した位置に配置することが望ましい。
ビームスプリッタ13は照明光Lの波長の光を透過し、戻り光Rの波長の光を反射する透過反射特性を持つ光学部品である。ビームスプリッタ13としては主にダイクロイックミラーが適用される。従って、照明光Lはビームスプリッタ13を透過するが、戻り光Rはビームスプリッタ13で反射する。
ビームスプリッタ13で反射した戻り光Rの光路に第1リレーレンズ14を設けている。第1リレーレンズ14に入射する戻り光Rは拡散光になっているが、第1リレーレンズ14により平行光になる。つまり、第1リレーレンズ14は無限遠補正光学系のレンズを使用している。そして、平行光となった戻り光Rが分光ミラー15に入射する。
分光ミラー15は戻り光Rを第1戻り光R1と第2戻り光R2とに分離する光分離手段である。分光ミラー15としては、波長に応じて透過と反射とを分けるダイクロイックミラーや偏光成分に応じて透過と反射とを分ける偏光ビームスプリッタ等を適用することができる。
図1において、第1戻り光R1は実線で示しており、第2戻り光R2は破線で示している。第1ミラー16は直角或いはほぼ直角に第1戻り光R1を反射させ、第2ミラー17は直角或いはほぼ直角に第2戻り光R2を反射させる。第1ミラー16および第2ミラー17は角度調整が可能になっており、第1戻り光R1および第2戻り光R2の反射方向を調整することができる。第1ミラー16および第2ミラー17は光路変換手段として機能する。
合流ミラー(合波ミラー)18は第1戻り光R1を反射し、第2戻り光R2を透過する光学特性を有する光合流手段である。合流ミラーとしては、分光ミラー15と同じく、波長に応じて透過と反射とを分けるダイクロイックミラーや偏光成分に応じて透過と反射とを分ける偏光ビームスプリッタ等を適用することができる。ただし、合流ミラー18の透過反射特性は分光ミラー15とは逆の透過反射特性を持つ。
第2リレーレンズ19は合流ミラー18で合流した第1戻り光R1と第2戻り光R2とをカメラ6の受光領域に結像させる。第2リレーレンズ19は無限遠補正光学系のレンズを使用しており、第1リレーレンズ14と第2リレーレンズ19とにより一対の無限遠補正光学系のリレーレンズを構成する。なお、ディッシュ5に搭載されている試料Sとピンホールディスク20とカメラ6とは光学的に共役となる位置関係に配置している。
以上が構成である。次に、動作について説明する。試料Sには複数の情報が含まれている。例えば、波長成分ごとの情報や偏光成分ごとの情報等である。単一の戻り光Rをカメラ6に結像させると、複数の波長成分や偏光成分が含まれている試料Sの画像が生成される。そこで、波長成分や偏光成分ごとに分けて試料Sの画像生成を観察することで、波長成分ごと或いは偏光成分ごとの試料Sの画像情報を比較することができる。
以下においては、1つの試料Sの画像情報として、所定波長未満の短波長の画像情報(主に青色成分が多い画像情報)と所定波長以上の長波長の画像情報(主に赤色成分が多い画像情報)とを分離して、画像情報を生成する。短波長の画像情報(第1の画像情報)は第1の戻り光R1により生成され、長波長の画像情報(第2の画像情報)は第2の戻り光R3により生成される。
短波長の画像情報と長波長の画像情報とを分離するためには、通常、戻り光Rを分離する光分離光学系(図4の視野分割光学系に相当)が使用されるが、本実施形態では、光軸方向に高い分解能を持つ共焦点画像を生成するための共焦点光スキャナとしての機能に前記の光分離光学系の機能を追加している。以下、具体的に説明する。
まず、光源装置2から照明光Lを発振する。照明光Lは平行光として光走査ユニット11に入射する。光走査ユニット11ではモータ21がピンホールディスク20を高速回転させている。ピンホールディスク20には多数のピンホールが多条且つ螺旋状に配列されており、ピンホールを照明光Lが通過することで、ディッシュ5に搭載されている試料Sに照明光Lが走査される。
ピンホールを通過した照明光Lは視野絞り12により視野が絞られて、対物レンズ4に入射する。そして、対物レンズ4により試料Sに焦点を結ぶ。試料Sに焦点を結んだ照明光Lは視野絞り12により視野が絞られている。従って、撮像範囲外の部位に照明光Lが照射されることはない。試料Sに照明光Lの焦点が結ばれることで、試料Sは蛍光する。この蛍光が戻り光Rとなる。戻り光Rは再び対物レンズ4に入射して、視野絞り12を経由して、ピンホールを通過する。そして、ビームスプリッタ13に入射する。
ビームスプリッタ13は蛍光の波長を反射する。よって、戻り光Rはビームスプリッタ13で反射する。反射した戻り光Rは拡散光となって第1リレーレンズ14に入射して、平行光になる。この平行光となった戻り光Rが分光ミラー15に入射する。
分光ミラー15は前述した短波長の光を透過し、長波長の光を反射する反射透過特性を有している。これにより、戻り光Rは短波長の第1戻り光R1と長波長の第2戻り光R2とに分離される。このうち、第1戻り光R1は第1ミラー16に入射し、第2戻り光R2は第2ミラー17に入射する。
第1ミラー16は第1戻り光R1をほぼ直角に反射し、第2ミラー17は第2戻り光R2をほぼ直角に反射する。従って、合流ミラー18で第1戻り光R1と第2戻り光R2とは合流する。ただし、第1戻り光R1の光路と第2戻り光R2の光路とが完全に一致しないように、光路変換手段としての第1ミラー16および第2ミラー17の角度調整を行っている。
従って、第2リレーレンズ19によりカメラ6に第1戻り光R1と第2戻り光R2とが結像されるが、その結像位置は第1戻り光R1と第2戻り光R2とで異なる位置になる。つまり、同時に試料Sを蛍光させて観察を行うときに、短波長の第1戻り光R1と長波長の第2戻り光R2とはカメラ6の受光領域の異なる位置に結像する。
これにより、カメラ6は第1戻り光R1と第2戻り光R2とを個別的に検出することができる。そして、ピンホールディスク20を回転させていることで、照明光Lは試料Sの所定領域を走査している。これに伴い、第1戻り光R1および第2戻り光R2もカメラ6の受光領域に走査される。
従って、走査された第1戻り光R1および第2戻り光R2に基づいて、所定の画像処理を行うことで、試料Sの画像生成を行うことができる。このとき、第1戻り光R1と第2戻り光R2とはカメラ6の受光領域の異なる位置に結像することから、第1戻り光R1に基づく画像情報(第1画像情報)と第2戻り光R2に基づく画像情報(第2画像情報)との2つの画像情報を取得することができる。
第1画像情報は試料Sの短波長の波長領域の画像情報であり、第2画像情報は試料Sの長波長の波長領域の画像情報である。従って、第1画像情報と第2画像情報とは異なる画像情報になる。これにより、第1画像情報と第2画像情報とを比較することが可能になる。
前述したように、本実施形態では、共焦点画像を生成するための共焦点光スキャナ3に、第1画像情報および第2画像情報を生成するための光分離光学系(図4の視野分割光学系に相当)の機能を持たせている。つまり、共焦点光スキャナ3の機能(光軸方向に高い分解能の共焦点画像を生成する機能)と光分離光学系の機能とを1つの共焦点光スキャナ3の装置で実現している。
図1に示すように、試料Sが蛍光した戻り光Rはビームスプリッタ13で反射される。共焦点画像を生成するだけであれば、図4に示したようにビームスプリッタ13で反射した戻り光Rの光路に結像レンズを配置する。そして、結像レンズによりカメラに戻り光Rを結像させる。これにより、共焦点画像を生成することができる。
ただし、本実施形態の共焦点光スキャナ3は光分離光学系の機能を有している。よって、結像レンズを用いることなく、ビームスプリッタ13で反射した戻り光Rは第1リレーレンズ14にそのまま入射させることができる。これにより、図4で示した結像レンズにより中間像を形成させる必要がなくなる。これは、光分離光学系を共焦点光スキャナ3の一部としているためである。
中間像を形成させる必要がなくなることから、中間像をリレーさせる必要がなくなる。このため、中間像をリレーさせる場合と比較して光量損失の低下を大幅に低減させることができる。これにより、カメラ6により生成される第1画像情報と第2画像情報との画像劣化を少なくすることができ、高画質の画像生成を行うことができる。
第1画像情報と第2画像情報とを取得するためには、カメラ6に結像される第1戻り光R1の像と第2戻り光R2の像とが重複しないようにしなければならない。このために、視野絞り12を照明光Lの光路、ここでは対物レンズ4の結像面である光走査ユニット11のピンホールディスク20に近接した位置に配置している。
これにより、第1画像情報と第2画像情報とを明確に分けることができ、それぞれを高画質の画像情報として観察することができる。また、その比較を行うこともできる。つまり、正確な画像情報の比較を行うことができる。
本実施形態の共焦点光スキャナ3は共焦点光スキャナとして機能すると同時に、光分離光学系としても機能することは既に述べたとおりである。これにより、共焦点光スキャナと光分離光学系とを別個独立の装置として設けた場合と比較して、装置構成を大幅に小型且つ単純にすることができる。例えば、単なる共焦点光スキャナとして機能させる場合には、結像レンズは必須構成要素であるが、本実施形態の共焦点光スキャナ3はこれを省略することができる。従って、光学系の単純化を図ることができ、光学調整も容易になる。
そして、第1画像情報と第2画像情報とを明確に分けるために、視野絞り12を設けているが、これを照明光Lの光路に設けている。このため、画像化を行う試料Sの撮像範囲外に照明光Lが照射されることがなく、試料Sに対する光ダメージや退色といった問題を回避することができる。
また、本実施形態では、第1リレーレンズ14および第2リレーレンズ19に無限遠補正光学系のレンズを使用している。これにより、第1ミラー16および第2ミラー17の角度調整を簡単に行うことができ、位置調整を行う必要はない。また、ミラーの角度調整を行ってもピントがずれることがない。従って、極めて簡単に光学調整を行うことができる。また、無限遠補正光学系のレンズを使用していることで、色収差等を抑制することができる。従って、第1画像情報および第2画像情報を高画質にすることができる。これにより、良好に画像情報の比較を行うことができる。
また、光走査ユニット11のモータ21がピンホールディスク20を高速回転させることで、照明光Lは試料Sの所定範囲を高速に走査させることができ、これにより第1画像情報および第2画像情報を高速に生成することができる。
以上において、第1戻り光R1と第2戻り光R2とをカメラ6の受光領域の異なる位置に結像させるために、第1ミラー16および第2ミラー17の角度調整を行っていたが、第1ミラー16または第2ミラー17の何れかの角度調整を行うようにしてもよい。また、第1ミラー16および第2ミラー17の角度調整を行わず、光分離手段としての分光ミラー15および/または光合流手段としての合流ミラー18の角度調整を行うようにしてもよい。この場合は、光路変換手段は、光分離手段および/または光合流手段の角度調整を行う。
なお、ピンホールディスク20は多条且つ螺旋状にピンホールを配列したものを例示したが、共焦点セクショニング効果を得ることができれば、ピンホールの共焦点開口は任意の形状とすることができる。例えば、複数のスリット開口が形成されたスリットディスクやトニーウィルソンディスク(エンコードを行うための輝度変調を利用したディスク)等を用いてもよい。
次に、変形例1について説明する。図2は、変形例1の共焦点顕微鏡1を示しており、前述した実施形態と異なっているのは、分光ミラーが第1分光ミラー31と第2分光ミラー32との2つを設けている点、同様に合流ミラーが第1合流ミラー33と第2合流ミラー34との2つを設けている点である。
本変形例1では、試料Sに含まれる3つの異なる波長成分の情報ごとに画像情報を生成する。ここでは、短波長、中間波長、長波長との3つの異なる波長に分解する。短波長は青色成分を主要成分とする波長であり、中間波長は緑色成分を主要成分とする波長であり、長波長は赤色成分を主要成分とする波長である。
試料Sに照明光Lを照射することにより戻り光Rが発生し、この戻り光Rは第1リレーレンズ14から第1分光ミラー31に入射する。第1分光ミラー31は短波長の第1戻り光R1および中間波長の第3戻り光R3を透過し、長波長の第2戻り光R2を反射する。第2分光ミラー32は短波長の第1戻り光R1を透過し、中間波長の第3戻り光R3を反射する。
第1分光ミラー31および第2分光ミラー32には、前記の透過反射特性を持つダイクロイックミラーを適用することができる。第1分光ミラー31および第2分光ミラー32により、戻り光Rは、短波長の第1戻り光R1、中間波長の第3戻り光R3、長波長の第2戻り光R2の3つの光に分離される。図2の実線は第1戻り光R1を示し、一点鎖線は第3戻り光R3を示し、二点鎖線は第2戻り光R2を示している。
長波長の第2戻り光R2は第2ミラー17で反射する。そして、第1合流ミラー33を透過する。中間波長の第3戻り光R3は第1合流ミラー33で反射する。一方、短波長の第1戻り光R1は第1ミラー16で反射して、第2合流ミラー34で反射する。中間波長の第3戻り光R3および長波長の第2戻り光R2は第2合流ミラー34を透過する。
第1合流ミラー33および第2合流ミラー34により、第1戻り光R1と第2戻り光R2と第3戻り光R3とが合流する。第1合流ミラー33および第2合流ミラー34には前記のような反射透過特性を持つダイクロイックミラーを適用することができる。
このとき、第1ミラー16と第2ミラー17と第1分光ミラー31(第2分光ミラー32でもよい)との角度調整を行うことにより、第2合流ミラー34で合流した第1戻り光R1、第2戻り光R2、第3戻り光R3は完全に同一の光路になることはなく、僅かに光路を異ならせるようにする。
これにより、第2リレーレンズ19によりカメラ6に結像したときの第1戻り光R1と第2戻り光R2と第3戻り光R3との結像位置を異ならせることができる。このため、3つの異なる波長情報ごとに画像情報を生成することができる。このときに、照明光Lの光路に視野絞り12を配置していることから、カメラ6の受光領域において第1戻り光R1と第2戻り光R2と第3戻り光R3とが重なり合うことがなくなる。従って、3つの異なる波長成分の情報ごとの画像情報の比較を行うことができる。
ここでは、波長によって戻り光Rを分離していたが、3つに分離していたが、4つ以上に分離してもよい。戻り光RをN(Nは2以上の整数)個の波長情報ごとの画像情報として取得する場合には、(N−1)個の分光ミラーと(N−1)個の合流ミラーとを設けるようにする。また、戻り光Rの分離は、波長成分ごとではなく、偏光成分ごとに分離してもよい。
従って、本変形例1では、前述した実施形態の効果を得ると同時に、3つ以上の波長成分や偏光成分の情報ごとに画像情報を生成することができ、これらを観察して比較することが可能になる。
次に、図3を参照して、変形例2について説明する。変形例2の共焦点顕微鏡1は前述した実施形態と同じく、戻り光Rを第1戻り光R1と第2戻り光R2とに分離して、カメラ6の異なる位置に結像させる。図1の実施形態と異なるのは、視野絞り12に代替して、照明絞り41を設けている。また、光走査ユニット11に集光ディスク42を設けている。なお、カメラ6の位置が図1と異なっているが、これは合流ミラー18の特性を変更しているためで、合流ミラー18の特性を変更しなければ図1に示した位置にカメラ6を配置してもよい。
照明絞り41は光源装置2から発振した照明光Lの光束形状を細径化する光束形状変換手段である。光源装置2から発振した照明光Lは平行光になっており、或いは図示しないコリメートレンズにより平行光になっており、この照明光Lの光路に照明絞り41を配置する。
照明絞り41は平行光の照明光Lの照明範囲を絞る機能を有している。つまり、照明絞り41は実質的に視野絞りとして機能している。照明絞り41としては絞り羽根やビームエキスパンダ等のように光束形状を変化させる機能を持つ部品を使用することができる。従って、照明絞り41を通過することにより、照明光Lの光束形状は細径化する。この細径化した照明光Lは光走査ユニット11に入射する。
光走査ユニット11は、ピンホールディスク20とモータ21と集光ディスク42とを有して構成している。集光ディスク42はピンホールディスク20と同じく円盤状の回転ディスクであり、ピンホールディスク20と同じパターンで集光素子が多条且つ螺旋状に配列されている。そして、モータ21は集光ディスク42とピンホールディスク20とを一体的に回転させる。
集光素子(マイクロレンズ)は、この集光素子に対応するピンホールに照明光Lを集光させる。そして、ピンホールを通過した照明光Lが対物レンズ4により試料Sで焦点を結ぶ。これにより、試料Sが励起されて蛍光して、戻り光Rが発生する。このとき、集光ディスク42とピンホールディスク20とは一体的に高速回転することから、照明光Lは試料Sの所定領域を高速に走査される。
試料Sの蛍光(戻り光R)は対物レンズ4、ピンホールディスク20からビームスプリッタ13に入射して、ビームスプリッタ13により反射する。そして、戻り光Rは第1リレーレンズ14により平行光となり、分光ミラー15によって短波長の第1戻り光R1と第2戻り光R2とに分離される。
第1戻り光R1は第1ミラー16で反射して、第2戻り光R2は第2ミラー17で反射する。本変形例2の合流ミラー18は短波長の第1戻り光R1を透過し、長波長の第2戻り光R2を反射する特性を有している。従って、合流ミラー18で第1戻り光R1と第2戻り光R2とが合流して、第2リレーレンズ19によりカメラ6に結像する。
前述した実施形態と同様に、第1ミラー16および第2ミラー17の角度調整を行うことで、第1戻り光R1と第2戻り光R2とは異なる光路となることから、カメラ6の異なる位置に第1戻り光R1と第2戻り光R2とが結像する。これにより、試料Sの波長成分ごとの画像情報を取得できる。
変形例2では、照明絞り41を視野絞り手段として使用している。照明絞り41は照明光Lの光束形状を細径化する光束形状変換手段であり、視野絞りと同じ効果を得ることができる。つまり、カメラ6で結像する第1戻り光R1と第2戻り光R2との像が重なり合うことがなくなる。また、試料Sの撮像範囲外に照明光Lが照射されることによる試料Sの光ダメージや退色といった問題も生じない。
照明絞り41は照明光Lが平行光となっている位置であれば、任意の位置に配置することが可能である。従って、照明絞り41の配置に高い自由度を持たせることができる。そして、照明絞り41としては絞り羽根やビームエキスパンダ等の種々の光学部品を選択できるため、部品の選択肢の幅も広がる。
また、変形例2では、光走査ユニット11に集光ディスク42を設けている。この集光ディスク42に配列された集光素子により照明光Lが対応するピンホールで集光する。これにより、照明光Lの利用効率が向上し、良好なS/N比の共焦点画像を生成することができる。その他の効果は実施形態と同じである。
また、分光ミラー15は短波長の光を透過し、長波長の光を反射する。同様に、合流ミラー18も短波長の光を透過し、長波長の光を反射する。分光ミラー15および合流ミラー18は同じダイクロイックミラーを使用することができるため、異なる特性を持つダイクロイックミラーを用意する必要がなくなる。これは、偏光成分によって分離する場合も同様である。
以上において、光走査ユニット11のピンホールディスク20と集光ディスク42とは試料Sを高速に走査して共焦点画像を生成することができれば、多条且つ螺旋状にピンホールと集光素子とを配列したものでなくてもよい。例えば、ピンホールディスク20に集光素子とピンホールとを同一ディスク上に形成しているものであってもよい。
1 共焦点顕微鏡
2 光源装置
3 共焦点光スキャナ
4 対物レンズ
6 カメラ
11 光走査ユニット
12 視野絞り
13 ビームスプリッタ
14 第1リレーレンズ
15 分光ミラー
16 第1ミラー
17 第2ミラー
18 合流ミラー
19 第2リレーレンズ
20 ピンホールディスク
31 第1分光ミラー
32 第2分光ミラー
33 第1合流ミラー
34 第2合流ミラー
42 集光ディスク
L 照明光
R 戻り光
S 試料

Claims (7)

  1. 試料に照射して前記試料を蛍光させる照明光を通過させる複数の開口部を有し、この開口部を通過した前記照明光を前記試料に走査させる光走査ユニットと、
    前記試料に含まれる複数の情報を前記蛍光の経路で前記情報ごとに分離させる光分離手段と、
    この光分離手段により分離された前記蛍光の光路を異なる位置で結像させるための光路変換手段と、
    分離された前記蛍光を合流させる光合流手段と、
    前記照明光の光路に設けられる前記照明光の視野を絞る視野絞り手段と、
    前記蛍光を平行光に変換するリレーレンズと、
    を備え、
    前記蛍光は結像を形成せずに前記リレーレンズを経由し、前記平行光として前記光分離手段に入射することを特徴とする共焦点光スキャナ。
  2. 前記視野絞り手段を、前記光走査ユニットから出射した前記照明光の光路のうち前記光走査ユニットに近接した位置に設けたこと
    を特徴とする請求項1記載の共焦点光スキャナ。
  3. 前記視野絞り手段は、平行光となっている前記照明光の光束形状を細径化する光束形状変換手段であること
    を特徴とする請求項1記載の共焦点光スキャナ。
  4. 前記光分離手段の前段および前記光合流手段の後段に無限遠補正光学系である一対のリレーレンズを備えていること
    を特徴とする請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の共焦点光スキャナ。
  5. 前記情報がN(Nは2以上の整数)個のときには、(N−1)個の前記光分離手段と(N−1)個の前記光合流手段とを備えていること
    を特徴とする請求項4記載の共焦点光スキャナ。
  6. 前記光走査ユニットは、
    前記複数の開口部を多条且つ螺旋状に配列した開口部ディスクと、
    前記開口部に前記照明光を集光する集光素子を前記開口部と同じパターンで配列した集光ディスクと、
    前記開口部ディスクと前記集光ディスクとを一体的に回転させる回転モータと、
    を備えていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の共焦点光スキャナ。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の共焦点光スキャナを有する共焦点顕微鏡であって、
    前記照明光を発振する光源と、
    前記共焦点光スキャナと、
    前記試料に前記照明光の焦点を結ばせる対物レンズと、
    前記蛍光を検出する検出部と、
    を備えていることを特徴とする共焦点顕微鏡。
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