JP6035198B2 - スパークプラグ - Google Patents
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Description
A〜C.第1〜第3実施形態:
D.皮膜層の形成:
E.耐酸化性を評価する方法:
F.実験例:
F1.主体金具の耐酸化性と、皮膜層の有無との関係に関する実験例:
F2.主体金具の熱引き性能と、皮膜層の領域との関係に関する実験例:
F3.主体金具の先端面における位置と、酸化膜の厚さとに関する実験例:
F4.主体金具の耐酸化性と、皮膜層の厚さとの関係に関する実験例:
F5.主体金具の熱引き性能と、皮膜層の厚さとの関係に関する実験例:
G.変形例:
図1は、本発明の一実施形態としてのスパークプラグ100を示す部分断面図である。以下では、図1に示す軸線方向ODを、図面における上下方向と定義し、下側をスパークプラグの先端側、上側を後端側と定義して説明する。なお、図1では、中心軸Oの右側にスパークプラグ100の外観を示し、軸線Oの左側にスパークプラグ100の断面を示している。
図3は、第2実施形態としてのスパークプラグ100bの先端近傍を拡大して示す説明図である。図1に示した第1実施形態との違いは、主体金具50の外周部61及び内周部62のうち、ネジ部52の先端52aから1mm未満の領域では、主体金具50の表面が露出している点であり、他の構成は第1実施形態と同じである。
図5は、第3実施形態としてのスパークプラグ100cの先端近傍を拡大して示す説明図である。図3に示した第2実施形態との違いは、皮膜層70が、主体金具50の外周部61と内周部62と先端面63とのうちの特定の一部の領域に形成されている点と、接地電極30の表面には皮膜層70が形成されていないという点であり、他の構成は第2実施形態と同じである。
図6は、主体金具50に対して皮膜層70を形成する様子を示す説明図である。図6(A)は、主体金具50を正面から示しており、図6(B)は、主体金具50を先端側から示している。皮膜層70を形成する工程に先立って、まず、主体金具50の先端に接地電極30を溶接する。次に、転造によってネジ部52を形成する。次に、主体金具50及び接地電極30に対してめっき処理を行なう。なお、めっき処理後に、皮膜層70の溶射を行なう箇所の少なくとも一部のめっき層を除去(切削又は剥離液によって剥離)してもよく、また、めっき処理の際に、皮膜層70の溶射を行なう箇所の少なくとも一部にマスキングを行なってもよい。なお、上記の実施形態のように、めっき処理は省略してもよい。
皮膜層70や主体金具50の表面の耐酸化性については、酸化試験を行なうことによって評価をすることができる。具体的には、皮膜層70が形成されている領域と、皮膜層70が形成されておらず、表面が露出している領域とを有する主体金具50を用意する。そして、この主体金具50を電気炉に入れて、大気雰囲気にて、所定の時間、所定の温度で加熱する。その後、電気炉から主体金具50を取り出して、徐々に冷却する。この酸化試験の結果、皮膜層70の上に形成された酸化膜(酸化層)の厚さの方が、主体金具50の表面に形成された酸化膜の厚さよりも薄ければ、皮膜層70の方が、主体金具50の表面よりも耐酸化性が高いと評価することができる。
F1.主体金具50の耐酸化性と、皮膜層70の有無との関係に関する実験例:
本実験例では、主体金具50の先端近傍に形成された皮膜層70が、主体金具50の耐酸化性に対してどのような影響を及ぼすのかについて調べた。また、本実験例では、ネジ部52の先端52aから先端面63までの距離Lと、主体金具50の先端近傍における耐酸化性との関係についても調べた。
タイプ0:皮膜層なし
タイプ1:皮膜層あり(上記の第1実施形態と同じ領域に皮膜層あり)
タイプ2:皮膜層あり(上記の第2実施形態と同じ領域に皮膜層あり)
タイプ3:皮膜層あり(上記の第3実施形態と同じ領域に皮膜層あり)
そして、上記の4タイプのそれぞれについて、距離Lの異なる仕様のサンプルを用意した。なお、各サンプルの他の条件は以下のとおりである。
ネジ部52のネジ径:M12
ネジ部52の長さ:25.5mm
距離L:2.0〜7.0mm
皮膜層70の材料:CoNiCrAlY系
皮膜層70の厚さ:10μm
本実験例では、皮膜層70が形成されている領域と、主体金具50の先端近傍における熱引き性能との関係を調べた。使用したサンプルは、上記の実験例と同じである。
本実験例では、主体金具50の先端面63のうち、どの領域において酸化膜が形成されやすいのかについて調べた。具体的には、図5(B)に示すように、接地電極30が接続されている箇所を円座標の0度の位置として定義した場合における角度と、主体金具50の先端面63に形成される酸化膜の厚さとの関係について調べた。
テストプラグ:
ネジ部52のネジ径:M12
ネジ部52の長さ:25.5mm
距離L:5.0mm
皮膜層70:なし
本実験例では、皮膜層70の厚さが、主体金具50の耐酸化性に対してどのような影響を及ぼすのかについて調べた。具体的には、本実験例では、皮膜層70の厚さの異なる複数のサンプルを用意し、上記と同様の冷熱試験を行なった。ただし、本実験例の冷熱試験は、主体金具50の先端近傍を700℃まで加熱するという、より厳しい条件下で行なわれた。なお、本実験例で用いたサンプルは、タイプ2であり、距離Lは、5mmである。
本実験例では、皮膜層70の厚さが、主体金具50の熱引き性能に対してどのような影響を及ぼすのかについて調べた。具体的には、本実験例では、皮膜層70の厚さの異なる複数のサンプルを用意し、上記と同様の実機試験を行なった。なお、本実験例で用いたサンプルは、タイプ2であり、距離Lは、3mm又は5mmの2種類である。
なお、この発明は上記の実施形態や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態において、主体金具50及び接地電極30の表面には、亜鉛めっきやニッケルめっき等によるめっき層が形成されていてもよく、皮膜層70は、そのめっき層の上に形成されていてもよい。この場合には、皮膜層70は、当該めっき層よりも耐酸化性が優れた材料によって形成されていればよい。めっき層が形成されている場合には、皮膜層70が形成されていない領域からはめっき層が露出することになる。また、主体金具50及び接地電極30の表面には、クロメート処理が施され、そのクロメート層の上に皮膜層70が形成されていてもよい。また、主体金具50及び接地電極30の表面の全てに、皮膜層70が形成されていてもよい。
上記実施形態では、皮膜層70は、ニッケル、コバルト、クロム、アルミニウム、及び、イットリウムを含有する材料によって形成されている。これに対して、変形例では、皮膜層70は、耐酸化性の優れた他の材料によって形成されていてもよい。例えば、皮膜層70を形成する材料は、イットリウム以外の他の希土類元素を含んでもよく、また、希土類元素を含まなくてもよい。また、皮膜層70を形成する材料は、ニッケルまたはコバルトのいずれか1種を含有しなくてもよい。
上記実施形態において、中心電極20と接地電極30とのそれぞれには、高融点の貴金属を主成分として形成された電極チップが取り付けられていてもよい。例えば、電極チップは、イリジウム(Ir)を主成分として、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、パラジウム(Pd)、レニウム(Re)のうち、1種類あるいは2種類以上を添加したIr合金によって形成されていてもよい。
4…シール体
5…ガスケット
6…リング部材
8…板パッキン
9…タルク
10…絶縁碍子
12…軸孔
13…脚長部
15…段部
17…先端側胴部
18…後端側胴部
19…鍔部
20…中心電極
21…電極母材
25…芯材
30…接地電極
33…先端部
40…端子金具
50…主体金具
50a…先端
50e…拡張部分
51…工具係合部
52…ネジ部
52a…先端
53…加締部
54…鍔部
55…座面
56…段部
58…座屈部
59…ネジ首
61…外周部
62…内周部
63…先端面
70…皮膜層
75…マスキング
100…スパークプラグ
100b…スパークプラグ
100c…スパークプラグ
200…エンジンヘッド
201…取付ネジ孔
201a…先端
205…開口周縁部
OD…軸線方向
Claims (7)
- 軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、
前記軸孔内に挿設された中心電極と、
前記絶縁体の外周に配置された主体金具と、
前記主体金具の先端部に固定された接地電極と、を備えるスパークプラグであって、
前記主体金具の外周には、ネジ部が形成されており、
前記主体金具の前記ネジ部の先端から、前記主体金具の先端までの長さは、3mm以上であり、
前記主体金具のうち、少なくとも、前記ネジ部よりも前記軸線方向先端側に位置する外周部と、前記ネジ部よりも前記軸線方向先端側に位置する内周部と、前記主体金具の先端に位置する先端面とには、前記主体金具の表面または前記主体金具の表面のめっき層よりも耐酸化性の優れた皮膜層が形成されており、
前記外周部及び前記内周部のうち、前記ネジ部の先端から1mm未満の領域では、前記主体金具または前記めっき層が露出していることを特徴とする、スパークプラグ。 - 請求項1に記載のスパークプラグであって、
前記主体金具を前記先端面側から見て、前記中心電極を円座標の中心の位置と定義し、前記接地電極の重心を前記円座標の0度の位置と定義した場合において、
前記皮膜層は、前記主体金具のうち、少なくとも前記円座標の±45度以内の範囲に形成されていることを特徴とする、スパークプラグ。 - 請求項1または請求項2に記載のスパークプラグであって、
前記接地電極の表面は、前記接地電極を構成する母材または前記母材に形成されためっき層が露出していることを特徴とする、スパークプラグ。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のスパークプラグであって、
前記皮膜層の厚さは、5μm以上60μm以下であることを特徴とする、スパークプラグ。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のスパークプラグであって、
前記皮膜層は、ニッケル、コバルトの少なくとも1種以上を含有し、さらに、クロム、及び、アルミニウムを含有する材料によって形成されていることを特徴とする、スパークプラグ。 - 請求項5に記載のスパークプラグであって、
前記皮膜層は、希土類元素をさらに含有する材料によって形成されていることを特徴とする、スパークプラグ。 - 請求項6に記載のスパークプラグであって、
前記皮膜層は、前記希土類元素としてイットリウムをさらに含有する材料によって形成されていることを特徴とする、スパークプラグ。
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