JP6035005B2 - 毛髪処理剤組成物及び毛髪処理方法 - Google Patents
毛髪処理剤組成物及び毛髪処理方法 Download PDFInfo
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<毛髪処理剤組成物>
本実施形態の毛髪処理剤組成物には、(A)タンパク誘導体、及び(B)ジエステルが含有されている。(A)タンパク誘導体は、シリル化タンパク、アシル化タンパク、及びカチオン化タンパクから選ばれる少なくとも一種である。(B)ジエステルは、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸とポリオキシエチレンアルキルエーテルとのジエステルである。
(一般式(1)中、Rは炭素数1〜12の炭化水素基であり、この炭化水素基は直鎖、分岐鎖、又は環状であってもよい。nは、2〜11の整数を表す。)
上記ジエステルは、単独種として含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。こうしたジエステルの中でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテルがジエチレングリコールモノエチルエーテルであるジエステルが好ましい。ジエチレングリコールモノエチルエーテルは、一般式中のRがエチル基であるとともにnが“2”の化合物である。この化合物とシクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸とのジエステルのINCI名は、シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコールである。
アニオン性界面活性剤としては、例えばアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホン脂肪酸塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、及びスルホコハク酸エステルが挙げられる。これらの界面活性剤のアニオン基の対イオンとしては、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、及びトリエタノールアミンが挙げられる。アルキル硫酸塩としては、例えばラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。
本実施形態の毛髪処理剤組成物は、毛髪に塗布した後に洗い流さずに用いる洗い流さないタイプの製品である。こうした毛髪処理剤組成物の塗布された毛髪では、その損傷部分が(A)タンパク誘導体によって補修される。ここで、洗い流さないタイプの製品では、毛髪処理剤組成物を簡単に適用することができるものの、タンパク誘導体による皮膜形成が促進されるため、毛髪に過剰な弾力性が付与され易くなる。すなわち、洗い流さないタイプの製品とした場合、毛髪に不快な硬さが生じるという現象が更に生じ易くなる。こうした洗い流さないタイプの製品に適用した場合に、不快な硬さを好適に抑制することができる点で、上記組成は極めて有利である。
<毛髪処理方法>
本実施形態の毛髪処理方法は、上記毛髪処理剤組成物を用いる。この方法では、毛髪に毛髪処理剤組成物を塗布した後に、その毛髪処理剤組成物を洗い流さずに、濡れた状態の毛髪、又はドライヤーにて乾燥させた毛髪に対して酸化染毛剤を塗布することで染毛処理が施される。
染毛第1剤は、少なくとも酸化染料及びアルカリ剤を含んでいる。酸化染料は、毛髪染色剤の染毛第2剤に含有される酸化剤による酸化重合に起因して発色可能な化合物であり、染料中間体及びカプラーに分類される。酸化染料は、少なくとも染料中間体を含んでいる。
(染毛第2剤)
染毛第2剤は少なくとも酸化剤を含んでいる。酸化剤は、酸化染料を酸化重合させて発色する。酸化剤としては、例えば過酸化水素、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、及び、ピロリン酸塩の過酸化水素付加物が挙げられる。これらは単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。酸化剤は、好ましくは、毛髪に含まれるメラニンの脱色力に優れることから、過酸化水素から構成される。
以上詳述した本実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
(6)毛髪処理方法では、毛髪に前記毛髪処理剤組成物を適用した後に、その毛髪に対して毛髪染色剤組成物を塗布することで染毛処理を施している。この方法によれば、上記(5)欄に記載の作用効果が得られるようになる。
・前記毛髪処理剤組成物は、染毛処理の前処理に用いられているが、前記毛髪処理剤組成物を通常の毛髪手入れ用剤として用いる参考例を挙げることができる。
・前記毛髪処理剤組成物を、複数の剤に分割して構成するとともに、それら複数の剤を使用時に混合するように構成してもよい。
(実施例1〜11、参考例12〜18、比較例1〜6)
表1及び表2に示される各成分を混合することにより、毛髪処理剤組成物を調製した。なお、各表の配合量を示す数値の単位は、質量%である。
毛束(人毛の毛束、長さ15cm)に脱色剤(ホーユー株式会社製、ホーユーパウダーブリーチ)を適用して脱色処理を施すことで、毛束サンプルA1を作製した。
次に、毛束サンプルA1に各例の毛髪処理剤組成物を適量塗布した後、ドライヤーにて乾燥させることで、毛束サンプルB1を作製した。すなわち、各例の毛髪処理剤組成物を洗い流さないタイプの製品として適用した。
続いて、毛束サンプルB1に酸化染毛剤(ホーユー株式会社製 プロマスター(商品名)EX N−6/5)を塗布する常法に従って染毛処理を施すことで毛束サンプルC1を作製した。
毛束(人毛の毛束、長さ15cm)に脱色剤(ホーユー株式会社製、ホーユーパウダーブリーチ)を適用して脱色処理を施した。脱色処理した毛束の下半分となる部位のみについて、パーマネントウェーブ用剤(ホーユー株式会社製、ルテア(商品名)TG)を用いてパーマネントウェーブ処理を施すことで、毛束サンプルA2を作製した。
次に、毛束サンプルA2に各例の毛髪処理剤組成物を適量塗布した後、ドライヤーにて乾燥させることで、毛束サンプルB2を作製した。すなわち、各例の毛髪処理剤組成物を洗い流さないタイプの製品として適用した。
続いて、毛束サンプルB2に酸化染毛剤(ホーユー株式会社製 プロマスター(商品名)EX N−6/5)を塗布する常法に従って染毛処理を施すことで毛束サンプルC2を作製した。
毛束サンプルC1の感触について、毛髪の感触を専門とするパネラー10名が毛髪に指を通した際の感触について、毛束サンプルA1と比較することで次のように官能評価した。すなわち、各表には、10名のパネラーのうち、毛束サンプルC1の感触について毛束サンプルA1よりも非常になめらかで指通りが改善されていると評価したパネラーが9人以上の場合を優れる:“4”とし、7〜8人の場合を良好:“3”とし、5〜6人の場合をやや不良:“2”とし、4人以下の場合を不良:“1”として示している。
毛束サンプルC1の感触について、毛髪の感触を専門とするパネラー10名が毛髪に触れた際の感触について、毛束サンプルA1と比較することで次のように官能評価した。すなわち、各表には、10名のパネラーのうち、毛束サンプルC1のハリ・コシ感について毛束サンプルA1と同等であると評価したパネラーが9人以上の場合を優れる:“4”とし、7〜8人の場合を良好:“3”とし、5〜6人の場合をやや不良:“2”とし、4人以下の場合を不良:“1”として示している。
毛束サンプルC1の均染性について、毛髪の色調を専門とするパネラー10名が標準光源下で毛髪の色調を目視にて観察して次のように評価した。すなわち、各表には、10名のパネラーのうち、全体が均一に染色されていると評価したパネラーが9人以上の場合を優れる:“4”とし、7〜8人の場合を良好:“3”とし、5〜6人の場合をやや不良:“2”とし、4人以下の場合を不良:“1”として示している。
毛束サンプルC2の染色度合いについて、毛髪の色調を専門とするパネラー10名が標準光源下で毛髪の色調を目視にて観察して次のように評価した。すなわち、各表には、パーマネントウェーブ処理を施した部位と未処理部位とにおいて色調の差が確認されないと評価したパネラーが9人以上の場合を優れる:“4”とし、7〜8人の場合を良好:“3”とし、5〜6人の場合をやや不良:“2”とし、4人以下の場合を不良:“1”として示している。
各例の毛髪処理剤組成物で処理した毛束サンプルB1の感触について、上記<損傷の補修効果>欄及び<弾力性の抑制効果>欄と同様に毛束サンプルA1と比較することで官能評価した。その結果、表1及び表2に示した結果と同じ結果が得られた。このように、各実施例の毛髪処理剤組成物では、染毛処理前の毛髪に対しても損傷の補修効果及び弾力性の抑制効果が発揮されることが分かる。
各例の毛髪化粧料組成物を洗い流すタイプの製品として適用した。すなわち、毛束サンプルA1及びA2に各例の毛髪処理剤組成物を適量塗布した後、所定時間放置し、温水で洗い流した。その後、ドライヤーにて乾燥させることで、毛束サンプルA1から毛束サンプルD1を作製するとともに毛束サンプルA2から毛束サンプルD2を作製した。毛束サンプルD1について、上記染毛処理を施すことで毛束サンプルE1を作製した。毛束サンプルE1について、上記<損傷の補修効果>、<弾力性の抑制効果>及び<均染性>の各欄に記載の評価を行った。一方、毛束サンプルD2について、上記染毛処理を施すことで毛束サンプルE2を作製した。毛束サンプルE2について、<パーマネントウェーブ処理後の染色度合い>の各欄に記載の評価を行った。その結果、表1及び表2に示した結果と同じ結果が得られた。
Claims (3)
- (A)タンパク誘導体を含有する毛髪処理剤組成物であって、前記(A)タンパク誘導体は、シリル化タンパク、アシル化タンパク、及びカチオン化タンパクから選ばれる少なくとも一種であるとともに、更に(B)ジエステル及び(C)加水分解タンパクを含有してなり、前記(B)ジエステルは、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸とポリオキシエチレンアルキルエーテルとのジエステルであり、前記(C)加水分解タンパクのタンパクがダイズタンパク、コムギタンパク、ケラチン及びコラーゲンから選ばれる少なくとも一種であり、前記(A)タンパク誘導体の含有量に対する前記(C)加水分解タンパクの含有量の質量比が0.2〜2であり、前記毛髪処理剤組成物が染毛処理の前処理に用いられることを特徴とする毛髪処理剤組成物。
- 前記毛髪処理剤組成物は、洗い流さないタイプの製品であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪処理剤組成物。
- 請求項1に記載の毛髪処理剤組成物を用いる毛髪処理方法であって、毛髪に前記毛髪処理剤組成物を適用した後に、その毛髪に対して毛髪染色剤組成物を塗布することで染毛処理を施すことを特徴とする毛髪処理方法。
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