JP6034716B2 - 油圧式チェーンテンショナ装置 - Google Patents

油圧式チェーンテンショナ装置 Download PDF

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Description

本発明は、油圧式チェーンテンショナ装置に関し、特に再始動時に迅速な作動が得られる油圧式チェーンテンショナ装置に関する。
例えば、エンジンのクランク軸の回転をシリンダヘッドのカム軸に伝達するチェーン駆動装置は、チェーンの張力を油圧により調節するチェーンテンショナを備えられる。この種のチェーンテンショナとして、例えば特許文献1がある。
特許文献1のチェーンテンショナの概要を、図4を参照して説明する。このチェーンテンショナ100は、テンショナーボディ101にシリンダ室102を形成し、シリンダ室102内に圧力室105を画成するチェーン押圧用のプランジャ103及びスプリング104を組み込み、シリンダ室102の閉塞端に給油通路106を設け、給油通路106の油出口側にチェックバルブ108を設けると共に、圧力室105と外部を連通するエア抜き用のオリフィス109を設ける。
油圧ポンプの作動により圧油供給路110にオイルを圧送すると、オイルが給油通路106からチェックバルブ108を介して圧力室105に流入し、その油圧とスプリング104の押圧力によりプランジャ103が前進してレバー112を押圧し、レバー112がチェーン113を押圧することでチェーン113が緊張状態に保持される。
また、チェーン113に弛みが生じると、スプリング104の弾力によってプランジャ103を外方に移動してチェーン113の撓みを吸収する。このプランジャ103が外方に移動する際に、圧力室105内の油圧が低くなり、チェックバルブ108が開放してオイルが圧力室105内に流入し、プランジャ103が移動してチェーン113の撓みを直ちに吸収する。
一方、チェーン113が大きく緊張すると、レバー112を介してプランジャ103に押し込み力が付与される。このとき圧力室105内の油圧が高くなり、チェックバルブ108が閉じて圧力室105内に封入されたオイルよってプランジャ103に付与される押し込み力が緩衝される。この押し込み力がスプリング104の弾力より強い場合、圧力室105内のオイルはオリフィス109を通り、外部にリークし、スプリング104の弾力と押し込み力とが釣り合う位置までプランジャ103が後退する。
また、エンジンブロックのオイルギャラリから分岐して形成された油溜めからオイルを供給すると共に、プランジャが下向きに配置された油圧式チェーンテンショナがある。この油圧式チェーンテンショナ装置の一例を図5を参照して説明する。
このチェーンテンショナ装置120は、上下に延在するテンショナーボディ121に下方が開放するシリンダ室122が形成され、シリンダ室122内にチェーン押圧用のプランジャ123及びスプリング124を組み込み、シリンダ室122の閉塞端に給油通路126を設け、その給油通路126の油出口側にチェックバルブ127を設ける。また、圧力室125はプランジャ123に設けたリリーフバルブ128を介して外部と連通する。
一方、エンジンブロック130内に油圧ポンプ133の作動により動弁機構等のエンジンの各部にオイルを供給するオイルギャラリ131が形成され、オイルギャラリ131から分岐してオイルを貯留する油溜め132を有する。
油溜め132と給油通路126が圧油供給路129で連通され、油圧ポンプ133の作動によりオイルギャラリ131にオイルを圧送すると、油溜め132から圧油供給路129及び給油通路126等を経由してチェックバルブ127から圧力室125にオイルが流入し、その油圧とスプリング124の押圧力によりプランジャ123が前進してレバー135を下方に押圧し、レバー135が図示しないチェーンを下方に押圧することでチェーンが緊張状態に保持される。
また、チェーンに弛みが生じると、スプリング124の弾力によってプランジャ123が前進移動してチェーンの撓みを吸収する。このプランジャ123が移動する際に、圧力室125内の油圧が低くなり、チェックバルブ127が開放してオイルが給油通路126から圧力室125内に流入し、プランジャ123が移動してチェーンの撓みを直ちに吸収する。
一方、チェーンが大きく緊張すると、レバー135を介してプランジャ123に押し込み力が付与される。このとき、圧力室125内の油力が高くなり、チェックバルブ127が閉じて圧力室125内に封入されたオイルよってプランジャ123に付与される押し込み力が緩衝される。この押し込み力がスプリング124の弾力より強い場合、圧力室125内のオイルはプランジャ123に設けられたリリーフバルブ128を通り、外部にリークしてスプリング124の弾力と押し込み力とが釣り合う位置までプランジャ123が後退する。
特開2005−42769号公報
このように構成される油圧式チェーンテンショナ装置において、エンジンの運転中は、圧力室内はオイルで満たされており、そのオイルは通常高温で、例えば100℃程度となる。一方、エンジン停止後、圧力室内の温度は外気温と同等まで冷やされる。この冷却に伴って圧力室内のオイルが熱収縮して圧力室が負圧になると、テンショナーボディのシリンダ室の周面とプランジャの外周面との間のクリアランスから外部のエアが吸引されて圧力室内に貯留される。
特に、図5に示すように、プランジャが下向きに配置される油圧式チェーンテンショナ装置にあっては、エンジン停止後は圧力室内に吸引されたエアが圧力室の上部に溜まり、この圧力室の上部に溜まるエアによって給油通路のオイルと圧力室内のオイルが分断される。
そのため、エンジン再始動時に、油圧ポンプから油圧式チェーンテンショナ装置の圧力室にオイルが供給されるまでに時間を要し、その間、油圧式チェーンテンショナ装置によるレバーの押圧が不十分で、チェーンが振動してチェーンレバーとレバーの繰り返される接離による騒音が発生する。
従って、かかる点に鑑みなされた本発明の目的は、チェーン押圧用のプランジャを備えたチェーンテンショナにおける再始動時の異音発生が抑制できる油圧式チェーンテンショナ装置を提供することにある。
上記目的を達成する請求項1の油圧式チェーンテンショナ装置は、テンショナーボディに上方に閉塞端を有して下方が開口するシリンダ室に、該シリンダ室内に圧力室を画成するチェーン押圧用のプランジャと該プランジャを外方に向けて押圧するスプリングを組み込み、前記シリンダ室の閉塞端に圧力室に連通する給油通路及び該給油通路の油出口側に前記圧力室の油圧が給油通路に供給される供給油圧より高くなると閉じるチェックバルブを設けた油圧式チェーンテンショナ装置において、前記シリンダ室の閉塞端に開口するエア抜き通路及び該エア抜き通路に連続するエアタンクと、該エアタンク内の圧力を制御する圧力制御手段とを備え、前記給油通路は、油圧ポンプによってオイルが圧送されるエンジンブロックのオイルギャラリから分岐して形成されてオイルを貯留する油溜めに連続し、該油溜めを介してオイルが供給されることを特徴とする。
これによると、エンジン停止後においてテンショナーボディのシリンダ室とプランジャとの間のクリアランスから圧力室内に侵入したエアがシリンダ室の上部に連通するエア抜き通路からエアタンク内に流出する一方、エアタンク内に貯留されたオイルがエア抜き通路を経由して圧力室内に供給されて圧力室がオイルで満たされた状態に維持される。これにより給油通路から圧力室内のオイルまでエアによって分断されることなく連続した状態に維持され、エンジン再始動直後おけるチェーンの振動に伴うプランジャの往復動によるポンピング作用により圧力室へのオイル導入が迅速かつ円滑に行われ、迅速な油圧式チェーンテンショナ装置の作動が確保されて、エンジン始動時のチェーンの振動による騒音発生が抑制される。
これによると、作動する油圧ポンプにより圧送されるオイルがギャラリを介して油溜めに供給されると共に、始動に伴うチェーンの振動に伴ってプランジャが往復動し、そのプランジャの振幅による圧力室内の減圧乃至負圧によるポンピング作用により油溜めから圧力室へのオイル導入が円滑に行われ、迅速な油圧式チェーンテンショナ装置の作動が確保されてチェーンが緊張状態に保持される。
請求項に記載の発明は、請求項1の油圧式チェーンテンショナ装置において、前記圧力制御手段は、前記エアタンク内の圧力を外部に放出するリリーフバルブであることを特徴とする
請求項に記載の発明は、請求項1の油圧式チェーンテンショナ装置において、前記圧力制御手段は、前記エアタンク内の圧力を外部に放出するオリフィスであることをあることを特徴とする。
請求項及び請求項は圧力制御手段の具体的例を示すものであって、圧力制御手段がリリーフバルブ及びオリフィスによって容易に構成できる。

本発明によると、エンジン停止後においてシリンダ室とプランジャとの間のクリアランスから圧力室内に侵入したエアがエア抜き通路からエアタンク内に流出する一方、エアタンク内に貯留されたオイルがエア抜き通路を介して圧力室内に供給されて圧力室内がオイルで満たされた状態に維持される。これによりエンジン再始動直後におけるチェーンの振動に伴うプランジャの往復動によるポンピング作用により圧力室へのオイル導入が円滑に行われ、エンジン再始動時のチェーンの振動による騒音発生が抑制される。
第1実施の形態における油圧式チェーンテンショナ装置を備えた水平対向型エンジンの正面図である。 油圧式チェーンテンショナ装置の概要を示す図1のII−II線断面図である。 第2実施の形態における油圧式チェーンテンショナ装置の概要を示す断面図である。 従来の油圧式チェーンテンショナ装置の概要を示す断面図である。 従来の油圧式チェーンテンショナ装置の概要を示す断面図である。
(第1実施の形態)
以下、本発明の第1実施の形態の油圧式チェーンテンショナ装置を水平対向エンジンに装着した場合を例に図1及び図2を参照して説明する。
図1は、第1実施の形態の概要を示す水平対向エンジンの前面図、図2は図1のII−II線断面図である。
水平対向エンジンのエンジンブロックとなるエンジン本体1は、クランクケースを一体に有し、クランク軸4を中心に左右に延出する左バンク側(以下「LH」と略記する)シリンダブロック2a及び右バンク側(以下「RH」と略記する)シリンダブロック2bと、LHシリンダブロック2a及びRHシリンダブロック2a、2bにそれぞれ取り付けられるLHシリンダヘッド3a、RHシリンダヘッド3bを有する。
シリンダブロック2の前部にはクランク軸4の軸端に装着されるクランクギヤ5、クランクギヤ5の上方に配置されたチェーンスプロケット6、LHシリンダヘッド3a及びRHシリンダヘッド3bにそれぞれ配置される吸気カム軸7、8及び排気カム軸9、10の軸端に装着される吸気カムスプロケット11、12及び排気カムスプロケット13、14が配置される。チェーンスプロケット6は、クランクギヤ5に噛み合うドリブンギヤ6aとLHタイミングチェーン15及びRHタイミングチェーン16がそれぞれ巻回されるスプロケット6b、6cが一体形成されている。
チェーンスプロケット6とLHシリンダヘッド3aに設けられる吸気カムスプロケット11及び排気カムスプロケット13とにLHタイミングチェーン15が巻回される。また、チェーンスプロケット6と吸気カムスプロケット11の間にガイド面がLHタイミングチェーン15に摺接してLHタイミングチェーン15の走行をガイドするチェーンガイド17が配置される。
更に、チェーンスプロケット6と排気カムスプロケット13との間にLHタイミングチェーン15に圧接してLHタイミングチェーン15の張力を調整するチェーンテンショナ18が配置される。チェーンテンショナ18は、湾曲側面にシューを有するレバー18Aがピン18aによってシリンダブロック2に揺動自在に支持されており、レバー18Aが油圧式チェーンテンショナ装置18BによりLHタイミングチェーン15に向けて付勢してLHタイミングチェーン15に張力を付与する。
そして、クランク軸4の回転によってクランクギヤ5を介してチェーンスプロケット6が回転し、チェーンスプロケット6の回転がLHタイミングチェーン15によって吸気カムスプロケット11及び排気カムスプロケット13に伝達される。
チェーンスプロケット6と排気カムスプロケット14の間にガイド面がRHタイミングチェーン16に摺接してRHタイミングチェーン16の走行をガイドするチェーンガイド19が配置される。
また、チェーンスプロケット6と吸気カムスプロケット12との間にRHタイミングチェーン16に上方から圧接してRHタイミングチェーン16の張力を調整するチェーンテンショナ20が配置される。
チェーンテンショナ20は、湾曲側面にシューを有するレバー35がピン36によってRHシリンダブロック2bに揺動自在に支持されており、レバー35が油圧式チェーンテンショナ装置21によりRHタイミングチェーン16にほぼ下方に向けて押圧付勢してRHタイミングチェーン16に張力を付与する。
この油圧式チェーンテンショナ装置21について、図2の断面図を参照して説明する。
この油圧式チェーンテンショナ装置21は、RHシリンダブロック2bに取り付けられると共にほぼ上下方向に延在するテンショナーボディ22を有し、テンショナーボディ22に上方に閉塞端を有して下方が開放する円筒状のシリンダ室23が形成される。シリンダ室23内に圧力室24を画成する有底筒状のプランジャ25がほぼ下向きに組み付けられ、かつこのチェーン押圧用のプランジャ25を外方に向けて押圧するスプリング26が組み込まれる。
シリンダ室23の閉塞端に給油通路27が設けられ、給油通路27の油出口側に圧力室24内の油圧が給油通路27に供給される供給油圧より高くなると閉じ、かつ圧力室24内の油圧が給油通路27に供給される供給油圧より低くなると開くチェックバルブ28を設ける。
シリンダ室23の上端となる閉塞端に下端が開口して上方に延びるエア抜き通路31を有し、エア抜き通路31の上端が大径円筒状のエアタンク32の下端に開口する。エアタンク32の上端は、エアタンク32内を大気開放すると共にエアタンク32内の圧力を制御する圧力制御手段としてのリリーフバルブ33が設けられる。
一方、RHシリンダブロック2b内に油圧ポンプ41の作動により動弁機構等のエンジンの各部にオイルを供給するオイルギャラリ42が形成され、オイルギャラリ42から分岐路43を介して分岐してオイルを貯留する油溜め44が形成される。
油溜め44と給油通路27が圧油供給路29で連通され、油圧ポンプ41の作動によりオイルギャラリ42にオイルを圧送すると、オイルギャラリ42からオイルが油溜め44に供給されると共に油溜め44から圧油供給路29及び給油通路27等を経由してチェックバルブ28から圧力室24に流入する。このときリリーフバルブ33によって圧力室24の供給されるオイルの外部流出が制御されて圧力室24の油圧とスプリング26の押圧力によりプランジャ25が下方に前進してレバー35を下方に押圧し、レバー35がRHタイミングチェーン16を下方に押圧することでRHタイミングチェーン16が緊張状態に保持される。一方、圧力室24に供給されたオイルの一部はエア抜き通路31を経由してのエアタンク32に供給され、エアタンク32内がオイルによって満たされる。
また、RHタイミングチェーン16に弛みが生じると、スプリング26の弾力によってプランジャ25が前進移動してRHタイミングチェーン16の撓みを吸収する。このプランジャ25が移動する際に、圧力室24内の圧力が低くなり、チャックバルブ28が開放してオイルが給油通路27から圧力室24内に流入して、プランジャ25がスムーズに前進移動してRHタイミングチェーン16の撓みを直ちに吸収する。
一方、RHタイミングチェーン16が緊張すると、レバー35を介してプランジャ25に押し込み力が付与される。このとき、圧力室24内の油力が高くなり、チェックバルブ28が閉じて圧力室24内に封入されたオイルよってプランジャ25に付与される押し込み力が緩衝される。
この押し込み力がスプリング26の弾力より強い場合、圧力室24内のオイルの一部がエア抜き通路31を経由してエアタンク32に圧送される。また、エアタンク32内の油圧が高くなるとリリーフバルブ33を通り、外部、例えばチェーンケース内にリークし、スプリング26の弾力と押し込み力とが釣り合う位置までプランジャ25が後退する。
この油圧式チェーンテンショナ装置21は、エンジン運転中は圧力室24内が、オイルで満たされており、そのオイルは通常高温で、例えば100℃程度となる。一方、エンジンの停止後においては、圧力室24内のオイルは温度が外気温と同等まで冷やされる。
この冷却に伴って圧力室24内のオイルが熱収縮して体積が減少し、圧力室24が減圧されて負圧になると、テンショナーボディ22のシリンダ室23の内周面とプランジャ25の外周面との間のクリアランスaから外部のエアが吸引されて圧力室24内に侵入する。この圧力室24内に侵入したエアは、シリンダ室23の上部に連通するエア抜き通路31からエアタンク32内に流出する一方、エアタンク32内に貯留されたオイルの一部がエア抜き通路31内を介して流下して圧力室24内に供給されて圧力室24内は常にオイルで満たされた状態に維持される。
この圧力室24内をオイルで満たした状態に維持することで、オイルが貯留された油溜め44から圧油供給路29及び給油通路27等を経由してチェックバルブ28に至る油路がオイルによって満たされ、油溜め24から圧力室24内のオイルまでエアによって分断されることなく連続した状態に維持される。
しかる後、エンジンを再始動すると、作動開始する油圧ポンプ41により圧送されるオイルがギャラリ42を介して油溜め44に供給されるのに先だって、油圧式チェーンテンショナ装置21の不作動状態に拘わらず、始動に伴い回転走行するRHタイミングチェーン16の揺動によってレバー35に揺動が付与され、この揺動するレバー35に接触する油圧式チェーンテンショナ装置21のプランジャ25が揺動して往復駆動される。この往復動するプランジャ25の振幅による圧力室24内ポンピング作用により給油通路27、圧油供給路29及び油溜め44に保持されたオイルが迅速にチェックバルブ28を介して圧力室24内に導入されて迅速な油圧式チェーンテンショナ装置21の作動が確保されて、レバー35がRHタイミングチェーン16を押圧してRHタイミングチェーン16に緊張が付与された状態に保持されて、始動直後におけるRHタイミングチェーン15の振動によるRHタイミングチェーン16とレバー35との接離による騒音発生が抑制される。
(第2実施の形態)
以下、本発明の第2実施の形態を図3を参照して説明する。
図3は、本実施の形態における油圧式チェーンテンショナ装置の概要を示す第1実施の形態の図2に対応する断面図であり、本実施の形態における油圧式チェーンテンショナ装置51は、第1実施の形態における圧力制御手段となるリリーフバルブ33に代えてエアタンク32の上端を大気開放するオリフィス38が設けられる。他の構成は第1実施の形態と同様であり、図2と対応する部位に同一符号を付することで該部の詳細な説明を省略する。
この油圧式テンショナ装置51は、上下に延在するテンショナーボディ22に下方が開放するシリンダ室23を形成し、シリンダ室23内に圧力室24を画成するプランジャ25及びスプリング26を組み込み、かつ給油通路27の油出口側にチェックバルブ28が設けられる。
シリンダ室23の上端となる閉塞端に下端が開口して上方に延びるエア抜き通路31を有し、エア抜き通路31の上端が円筒状のエアタンク32の下端に開口する。このエアタンク32の上端には大気開放される圧力制御手段となるオリフィス38が設けられる。
一方、油圧ポンプ41の作動によりオイルギャラリ42にオイルを圧送すると、油溜め44に供給されると共に油溜め44から圧油供給路29及び給油通路27等を経由してチェックバルブ28から圧力室24に流入する。このときオリフィス38によって圧力室24に供給されるオイルの流出が制御されて、その油圧とスプリング26の押圧力によりプランジャ25が下方に前進してレバー35を下方に押圧してRHタイミングチェーン16が緊張状態に保持される。一方、圧力室24に供給されたオイルの一部はエア抜き通路31を経由してエアタンク32に供給される。
また、RHタイミングチェーン16に弛みが生じると、スプリング26の弾力によってプランジャ25が前進移動してRHタイミングチェーン16の撓みを吸収する。このプランジャ25が移動する際に、チェックバルブ28が開放してオイルが給油通路27から圧力室24内に流入して、プランジャ25がスムーズに前進移動してRHタイミングチェーン16の撓みを直ちに吸収する。
一方、RHタイミングチェーン16が緊張すると、レバー35を介してプランジャ25に押し込み力が付与され、圧力室24内の油力が高くなり、チェックバルブ28が閉じて圧力室24内に封入されたオイルによってプランジャ25に付与される押し込み力が緩衝される。
この押し込み力がスプリング26の弾力より強い場合、圧力室24内のオイルの一部がエア抜き通路31を経由してエアタンク32に供給される。また、エアタンク32内の油圧が高くなるとオリフィス38からオイルが外部にリークし、スプリング26の弾力と押し込み力とが釣り合う位置までプランジャ25が後退する。
この油圧式チェーンテンショナ装置51は、エンジン運転中は圧力室24内が、オイルで満たされており、そのオイルは通常高温である。一方、エンジンの停止後においては、圧力室24内のオイルは外気温と同等まで冷やされる。
この冷却に伴って圧力室24内のオイルの体積が減少して圧力室24が負圧になると、シリンダ室23の内周面とプランジャ25の外周面との間のクリアランスaから外部のエアが吸引されて圧力室24内に侵入する。圧力室14内に侵入したエアは、シリンダ室23の上部に連通するエア抜き通路31からエアタンク32内に流出する一方、エアタンク32内に貯留されたオイルの一部がエア抜き通路31内を流下して圧力室14内が常にオイルで満たされた状態に維持される。
この圧力室24内をオイルで満たした状態に維持することで、オイルが貯留された油溜め44から圧油供給路29及び給油通路27等を経由してチェックバルブ28に至る油路がオイルによって満たされ、油溜め44から圧力室14内のオイルまでエアによって分断されることなく連続した状態に維持される。
しかる後、エンジンを再始動すると、作動開始する油圧ポンプ41により圧送されるオイルがギャラリ42を介して油溜め44に供給されるのに先だって、エンジン始動に伴い回転走行するRHタイミングチェーン16の揺動によってレバー35が揺動し、揺動するレバー35に接触する油圧式チェーンテンショナ装置31のプランジャ25が揺動して往復駆動される。この往復動するプランジャ25の振幅による圧力室24内ポンピング作用により給油通路27、圧油供給路29及び油溜め44に保持されたオイルが迅速に圧力室24内に導入されて迅速な油圧式チェーンテンショナ装置21の作動が始動と共に確保されて、レバー35がRHタイミングチェーン16を押圧してRHタイミングチェーン16が緊張状態に保持されて、始動直後におけるRHタイミングチェーン15の振動によるRHタイミングチェーン16とレバー35との接離による騒音発生が抑制される。
なお、本発明は上記各実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記各実施の形態では、テンショナーボディ22のシリンダ室23にプランジャ25がほぼ下向きに取り付けられた場合を例に説明したが、プランジャ25が水平より下向きに取り付けられる種々の油圧式チェーンテンショナ装置に適用することができる。また、上記説明では水平対向エンジンを例に説明したが、V型エンジンや直列型エンジン等他のエンジンに適用することもできる。
1 エンジン本体(エンジンブロック)
2a LHシリンダブロック
2b RHシリンダブロック
3a LHシリンダヘッド
3b RHシリンダヘッド
6 チェーンスプロケット
6a ドリブンギヤ
6b、6c スプロケット
11、12 吸気カムスプロケット
13、14 排気カムスプロケット
15 LHタイミングチェーン
16 RHタイミングチェーン
20 チェーンテンショナ
21 油圧式チェーンテンショナ装置
22 テンショナーボディ
23 シリンダ室
24 圧力室
25 プランジャ
26 スプリング
27 給油通路
28 チェックバルブ
31 エア抜き通路
32 エアタンク
33 リリーフバルブ(圧力制御手段)
38 オリフィス(圧力制御手段)
41 油圧ポンプ
42 オイルギャラリ
44 油溜め
51 油圧式チェーンテンショナ装置

Claims (3)

  1. テンショナーボディに上方に閉塞端を有して下方が開口するシリンダ室に、該シリンダ室内に圧力室を画成するチェーン押圧用のプランジャと該プランジャを外方に向けて押圧するスプリングを組み込み、前記シリンダ室の閉塞端に圧力室に連通する給油通路及び該給油通路の油出口側に前記圧力室の油圧が給油通路に供給される供給油圧より高くなると閉じるチェックバルブを設けた油圧式チェーンテンショナ装置において、
    前記シリンダ室の閉塞端に開口するエア抜き通路及び該エア抜き通路に連続するエアタンクと、
    該エアタンク内の圧力を制御する圧力制御手段とを備え
    前記給油通路は、
    油圧ポンプによってオイルが圧送されるエンジンブロックのオイルギャラリから分岐して形成されてオイルを貯留する油溜めに連続し、該油溜めを介してオイルが供給されることを特徴とする油圧式チェーンテンショナ装置。
  2. 前記圧力制御手段は、前記エアタンク内の圧力を外部に放出するリリーフバルブであることを特徴とする請求項1に記載の油圧式チェーンテンショナ装置。
  3. 前記圧力制御手段は、前記エアタンク内の圧力を外部に放出するオリフィスであることをあることを特徴とする請求項1に記載の油圧式チェーンテンショナ装置。
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