JP6033568B2 - 皮脂分泌抑制効果付与剤及びこれを含有する皮脂分泌抑制剤組成物 - Google Patents
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Description
〈被験者〉
健康な20代女性10名を被験者とした。被験者にはあらかじめ試験内容を説明し、文書にて試験参加への同意を得た。
〈香り提示方法〉
無臭溶媒であるトリエチルシトレート中にp−ジメトキシベンゼン(1,4−ジメトキシベンゼン:曽田香料社製)を0.5質量%となるように希釈したものを試料とした。この試料5μLを約1cm×1cmのコットンに染み込ませ、被験者の鼻下に貼り付けて、自発呼吸とともに香りを嗅がせた。香り無しの場合はコットンのみを被験者に鼻下に貼付した。香り有り、無しいずれの場合も、試験中、1.5時間ごとに新たに調製したコットンに貼り替えた。
試験は2日間にわたって午後の同日時刻に実施し、1日を香り有り条件下、もう1日を香り無し条件下で実施した。
被験者に無賦香石鹸で皮脂採取箇所(額)の洗浄を行なわせ、皮脂を除去させた。その後、恒温恒湿室(25℃,45%)内に入室させ、安静状態を保たせた。
洗顔30分後に額部5箇所の皮脂量を油分計(SebumeterSM810:CK社製)で測定してから、鼻下に試料を染み込ませたコットン(香り有り条件)もしくはコットンのみ(香り無し条件)を貼付した。その後、洗顔2時間後及び3.5時間後にも、同様に油分計により額部5箇所の皮脂量を測定した。
皮脂量(μg/cm2)は、測定された額部5箇所の皮脂量のうち最大値と最小値を除いた3箇所の平均値とした。各被験者の洗顔30分後の皮脂量を100とした相対皮脂量を算出して、皮脂量の経時変化を調べた。結果を図1に示す。なお、得られた値は平均値を±SDで示した。また、統計解析はANOVAとBonferroniの多重比較検定で行い、P<0.05の場合に統計的に有意差があると判断した。
図1に示されるように、香り有り無しいずれの条件においても、洗顔後、経時で額の皮脂量は上昇している。ここで、p−ジメトキシベンゼンの香りを提示した条件では、香り無し条件と比較して皮脂の増加量が小さく、皮脂の分泌が有意に抑制されていることが明らかとなった。
実施例1:皮脂分泌抑制剤組成物(香料処方) 質量%
シス−3−ヘキセノール 0.2
デカナール 0.1
1,8−シネオール 1
メチルベンゾエート 5
メチルサリシレート 0.4
リナロール 15
メチルジハイドロジャスモネート 30
シトロネロール 5
ゲラニオール 5
フェニルエチルアルコール 20
アルファ−ターピネオール 4
シス−ジャスモン 1
ヘリオナール 1
ジプロピレングリコール 7.3
p−ジメトキシベンゼン 5
合計 100
(1)アルコール 75.0
(2)ジプロピレングリコール 5.0
(3)実施例1の香料処方 5.0
(4)酸化防止剤 8.0
(5)色素 0.01
(6)紫外線吸収剤 0.01
(7)精製水 残 量
合計 100
(1)アルコール 80.0
(2)酸化防止剤 5.0
(3)p−ジメトキシベンゼン 1.0
(4)3−メチル−3−メトキシブタノール 5.0
(5)ジベンジリデンソルビトール 5.0
(6)精製水 残 量
合計 100
(1)エタノール 50.0
(2)乳酸 0.3
(3)β−グリチルレチン酸 0.05
(4)アルギニン塩酸塩 0.1
(5)シャクヤクエキス 0.1
(6)硫黄 0.2
(7)POE(20)ソルビタンモノオレート 1.0
(8)ヒドロキシプロピルセルロース 0.5
(9)ビニルピロリドン・メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル・アクリル酸共重合体
0.5
(10)p−ジメトキシベンゼン 0.05
(11)精製水 残 量
合計 100
(1)ジメチコン 4.0
(2)ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 2.0
(3)エタノール 5.0
(4)ベヘニルアルコール 0.5
(5)バチルアルコール 0.15
(6)グリセリン 8.0
(7)1,3−ブチレングリコール 5.0
(8)PEG−400 0.5
(9)硬化油 1.5
(10)テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル 2.0
(11)イソステアリン酸PEG−60グリセリル 1.2
(12)ステアリン酸PEG−5グリセリル 0.8
(13)シリカ 1.0
(14)グリシルグリシン 1.5
(15)ヒドロキシエチルウレア 0.1
(16)フェノキシエタノール 適 量
(17)エデト酸二ナトリウム 適 量
(18)カルボマー 0.2
(19)実施例1の香料処方 0.1
(20)精製水 残 量
合計 100
(1)グリセリン 2.0
(2)ジプロピレングリコール 2.0
(3)ポリエチレングリコール−60水添ヒマシ油 0.3
(4)キシリトール 3.0
(5)アスコルビン酸 0.005
(6)エデト酸3ナトリウム 0.1
(7)染料 0.1
(8)実施例1の香料処方 0.005
(9)精製水 残 量
合計 100
(1)エチルアルコール 10.0
(2)グリセリン 3.0
(3)ブチレングリコール 2.0
(4)ポリエチレングリコール 3.0
(5)カルボキシビニルポリマー 0.1
(6)アクリル酸/アクリル酸アルキルコポリマー 0.1
(7)水酸化カリウム 0.1
(8)シクロメチコン 4.0
(9)スクワラン 2.0
(10)球状ポリエチレン 2.0
(11)メントール 0.5
(12)薬剤 1.0
(13)パラベン 0.1
(14)エデト酸3ナトリウム 0.1
(15)顔料 0.1
(16)p−ジメトキシベンゼン 0.001
(17)精製水 残 量
合計 100
(1)グリセリン 10.0
(2)ブチレングリコール 5.0
(3)カルボマー 0.1
(4)水酸化カリウム 0.2
(5)ステアリン酸 2.0
(6)ステアリン酸グリセリル 2.0
(7)イソステアリン酸グリセリル 2.0
(8)ワセリン 5.0
(9)防腐剤 0.1
(10)酸化防止剤 0.1
(11)実施例1の香料処方 0.005
(12)キレート剤 1.0
(13)顔料 0.01
(14)ステアリルアルコール 2.0
(15)ベヘニルアルコール 2.0
(16)パーム硬化油 2.0
(17)スクワラン 10.0
(18)4−メトキシサリチル酸カリウム 3.0
(19)精製水 残 量
合計 100
(1)グリセリン 3.0
(2)ジプロピレングリコール 7.0
(3)ポリエチレングリコール 3.0
(4)ステアリン酸グリセリル 3.0
(5)イソステアリン酸グリセリル 2.0
(6)ステアリルアルコール 2.0
(7)ベヘニルアルコール 2.0
(8)流動パラフィン 7.0
(9)シクロメチコン 3.0
(10)ジメチコン 1.0
(11)オクチルメトキシシンナメート 0.1
(12)ヒアルロン酸ナトリウム 0.05
(13)防腐剤 0.1
(14)酸化防止剤 0.1
(15)p−ジメトキシベンゼン 0.001
(16)キレート剤 1.0
(17)顔料 0.01
(18)精製水 残 量
合計 100
(1)ジメチルポリシロキサン 5.0
(2)イソステアリン酸 0.5
(3)リンゴ酸ジイソステアリル 1.0
(4)トリ2−エチルヘキサンサングリセリル 3.0
(5)セスキイソステアリン酸ソルビタン 1.0
(6)球状PMMA被覆雲母 4.0
(7)微粒子酸化亜鉛 1.0
(8)微粒子酸化チタン 3.0
(9)合成金雲母 1.0
(10)球状シリカ 3.0
(11)ベンガラ被覆雲母チタン 1.0
(12)無水ケイ酸被覆雲母 6.0
(13)酢酸DL−α−トコフェロール 0.1
(14)D−δ−トコフェロール 0.1
(15)トリメトキシ桂皮酸メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルイソペンチル
0.1
(16)パラメトキシ桂皮酸2−エチルへキシル 3.0
(17)球状ポリアクリル酸アルキル粉末 0.1
(18)流動パラフィン含有ポリアクリル酸アルキル粉末 4.0
(19)メチルハイドロジェンポリシロキサン被覆タルク 20.0
(20)メチルハイドロジェンポリシロキサン被覆セリサイト 15.0
(21)メチルハイドロジェンポリシロキサン被覆酸化チタン 10.0
(22)メチルハイドロジェンポリシロキサン被覆顔料(色剤) 5.0
(23)p−ジメトキシベンゼン 0.01
(24)エチルパラベン 適 量
(25)金属石鹸処理タルク 残 余
合計 100
(1)エチルアルコール 10.0
(2)グリセリン 5.0
(3)ブチレングリコール 5.0
(4)カルボマー 0.5
(5)アミノメチルプロパノール 0.3
(6)ポリエチレングリコール−60水添ヒマシ油 0.3
(7)メントール 0.02
(8)防腐剤 0.05
(9)キレート剤 1.0
(10)p−ジメトキシベンゼン 0.001
(11)精製水 残量
合計 100
(1)グリセリン 2.0
(2)ジプロピレングリコール 2.0
(3)ポリエチレングリコール−60水添ヒマシ油 0.3
(4)ヒドロキシプロピルβシクロデキストリン 1.0
(5)防腐剤 0.1
(6)キレート剤 1.0
(7)染料 0.1
(8)p−ジメトキシベンゼン 0.002
(9)精製水 40.0
(10)液化石油ガス 残 量
合計 100
(1)アルコール 15.0
(2)ブチレングリコール 2.0
(3)グリセリン 1.0
(4)ポリプロピレングリコール−13デシルテトラデス24
0.1
(5)銀担持ゼオライト 1.0
(6)キレート剤 1.0
(7)染料 0.3
(8)p−ジメトキシベンゼン 0.0025
(9)液化石油ガス 40.0
(10)精製水 残 量
合計 100
(1)エタノール 60.0
(2)乳酸メンチル 0.1
(3)乳酸ナトリウム 0.1
(4)酢酸トコフェロール 0.01
(5)乳酸 0.01
(6)カフェイン 0.01
(7)ウイキョウエキス 1.0
(8)ハマメリスエキス 1.0
(9)ドクダミエキス 1.0
(10)ジプロピレングリコール 1.0
(11)窒素ガス 0.9
(12)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル
1.0
(13)ブチレングリコール 2.0
(14)トコフェロール 0.05
(15)実施例1の香料処方 0.005
(16)ポリエチレングリコール−60水添ヒマシ油 0.1
(17)精製水 残 量
合計 100
(1)ラウリルポリオキシエチレン(3)硫酸エステルナトリウム塩(30%水溶液)
30.0
(2)ラウリル硫酸エステルナトリウム塩(30%水溶液)
10.0
(3)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0
(4)グリセリン 1.0
(5)防腐剤 0.1
(6)p−ジメトキシベンゼン 0.005
(7)色素 0.1
(8)金属イオン封鎖剤 0.1
(9)pH調整剤 0.5
(10)精製水 残 量
合計 100
(1)シリコーン油 3.0
(2)流動パラフィン 1.0
(3)セチルアルコール 1.5
(4)ステアリルアルコール 1.0
(5)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.7
(6)グリセリン 3.0
(7)p−ジメトキシベンゼン 0.01
(8)色素 0.1
(9)防腐剤 0.05
(10)精製水 残 量
合計 100
(1)ラウリン酸 2.5
(2)ミリスチン酸 5.0
(3)パルミチン酸 2.5
(4)オレイン酸 2.5
(5)ココイルジエタノールアミド 1.0
(6)グリセリン 20.0
(7)水酸化カリウム 3.6
(8)染料 0.1
(9)p−ジメトキシベンゼン 0.05
(10)金属イオン封鎖剤 0.1
(11)精製水 残 量
合計 100
(1)タブ粉 75.5
(2)安息香酸ナトリウム 15.5
(3)p−ジメトキシベンゼン 0.5
(4)精製水 残 量
合計 100
(1)硫酸ナトリウム 44.0
(2)炭酸水素ナトリウム 50.0
(3)ラベンダーオイル 5.0
(4)p−ジメトキシベンゼン 1.0
合計 100
(1)エリスリトール 2.0
(2)カフェイン 5.0
(3)オウバク抽出物 3.0
(4)グリセリン 50.0
(5)カルボキシビニルポリマー 0.4
(6)ポリエチレングリコール400 30.0
(7)エデト3ナトリウム 0.1
(8)ポリオキシレン(10)メチルポリシロキサン共重合体
2.0
(9)スクワラン 1.0
(10)水酸化カリウム 0.15
(11)p−ジメトキシベンゼン 0.001
(12)精製水 残 量
合計 100
(1)固形パラフィン 5.0
(2)ミツロウ 10.0
(3)ワセリン 15.0
(4)流動パラフィン 41.0
(5)1,3−ブチレングリコール 4.0
(6)モノステアリン酸グリセリン 2.0
(7)ポリオキシレン(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル
2.0
(8)ホウ砂 0.2
(9)カフェイン 2.0
(10)防腐剤 0.1
(11)酸化防止剤 0.1
(12)p−ジメトキシベンゼン 0.01
(13)精製水 残 量
合計 100
キュプロアンモニウムセルロース溶液(セルロース濃度10質量%、アンモニウム濃度7質量%、銅濃度3.6質量%)に、p−ジメトキシベンゼンを内包したマイクロカプセル(粒子径50μm以下、マイクロカプセルに占めるp−ジメトキシベンゼンの割合は20質量%)をセルロース質量に対して0.1〜20質量%の範囲内で添加、混和した後、通常の湿式紡糸方法に従って紡糸し、精錬工程、乾燥工程を経て、芳香性繊維を得た。
(1)スクラロース 0.1
(2)p−ジメトキシベンゼン 0.001
(3)香味料 5.0
(4)賦形剤(セオラス) 10.0
(5)マルチトール 残 量
合計 100
(1)イノシトール 11.0
(2)マルチトール 21.0
(3)スクロース 0.5
(4)鮭白子抽出物(DNA Na) 0.1
(5)酵母抽出物 0.1
(6)p−ジメトキシベンゼン 0.0001
(7)香味料 5.0
(8)賦形剤 残 量
合計 100
(1)潤沢剤(ショ糖脂肪酸エステル等) 1.0
(2)アラビアガム水溶液(5%) 2.0
(3)酸味料 1.0
(4)着色料 0.01
(5)p−ジメトキシベンゼン 0.001
(6)糖質(粉糖またはソルビトール等) 残 量
合計 100
(1)砂糖 50.0
(2)水飴 47.999
(3)有機酸 2.0
(4)実施例1の香料処方 0.001
合計 100
(1)砂糖 43.0
(2)グルコース 10.0
(3)水飴 16.0
(4)p−ジメトキシベンゼン 0.001
(5)ガムベース 残 量
合計 100
Claims (7)
- ジメトキシベンゼンからなり、
ジメトキシベンゼンの香りを嗅ぐことによって皮脂分泌抑制効果を得ることを特徴とする気化吸入用皮脂分泌抑制効果付与剤。 - 請求項1に記載の気化吸入用皮脂分泌抑制効果付与剤を含有することを特徴とする皮脂分泌抑制剤組成物。
- 請求項1に記載の気化吸入用皮脂分泌抑制効果付与剤を含有することを特徴とするニキビ改善剤組成物。
- 請求項1に記載の気化吸入用皮脂分泌抑制効果付与剤を含有することを特徴とするテカリ防止剤組成物。
- 請求項1に記載の気化吸入用皮脂分泌抑制効果付与剤を化粧料に配合することによる、皮脂分泌抑制用化粧料の製造方法。
- 請求項1に記載の気化吸入用皮脂分泌抑制効果付与剤を繊維又は衣類に賦香することによる、皮脂分泌抑制用繊維又は衣類の製造方法。
- 請求項1に記載の気化吸入用皮脂分泌抑制効果付与剤を飲食品に配合することによる、皮脂分泌抑制用飲食品の製造方法。
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JP2012078927A JP6033568B2 (ja) | 2012-03-30 | 2012-03-30 | 皮脂分泌抑制効果付与剤及びこれを含有する皮脂分泌抑制剤組成物 |
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JP2012078927A Active JP6033568B2 (ja) | 2012-03-30 | 2012-03-30 | 皮脂分泌抑制効果付与剤及びこれを含有する皮脂分泌抑制剤組成物 |
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