JP6033359B2 - 不燃下地材および出隅の内装化粧構造 - Google Patents

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Description

本発明は、不燃下地材、および、その不燃下地材を用いて構成した出隅の内装化粧構造に関するものである。
壁や天井の内装仕上げとしてクロス貼りを行う場合、石膏ボードを下地材として張り付け、その上に接着することでクロスを貼り付けている。この際、コーナー部については、特許文献1や特許文献2に記載のように、きれいに角が出るように樹脂製や金属製の専用のコーナー材が使用されている。
特開2003−176612号公報 特開平6−316999号公報
ところで、特許文献1に記載の樹脂製のコーナー材は、加工性が良く、広く利用されているが、不燃材料ではないために、準耐火構造の住宅には使用できなかった。また、特許文献2に記載の金属製のコーナー材は、それ自体が熱伝導性が高いために、室内で火事が発生した場合、熱を壁内の下地に伝えてしまい、壁内の温度が上昇して、最悪な場合は柱などの木材が発火する等の問題を起こす可能性があった。また、金属製の場合、壁内と室内との温度差により、壁内もしくは室内に結露が発生する可能性もあった。更に、金属製の場合は、腐食の問題もあり、内装の下地材として使用するには問題があった。
また、コーナー材と石膏ボードの突き合わせ部は、段差が生じるためパテと呼ばれる下地調整材を塗布して、段差を均す必要があるが、段差が大きくパテの厚みが厚くなると、パテが内部まで乾燥しない状態でクロス貼りを行う場合、パテに含まれる水分が気泡となり、クロスが浮くという課題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、準耐火構造の住宅の内装下地材として好適に使用することのできる不燃下地材、および、その不燃下地材を用いて構成した出隅の内装化粧構造を提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用する。
即ち、請求項1の発明の不燃下地材は、基材に対し固定手段を介して取り付けられ、表面に、パテが塗布され、その塗布されたパテを覆うようにクロス等の内装化粧シートが貼り付けられる、内装化粧構造に用いられる下地材であって、主成分として、セメント、ケイ酸質粉体、骨材、及び繊維を含む材料により、吸水性を有する不燃材として形成されていることを特徴とする。これにより、耐火性能のアップに寄与することができる。
請求項2の発明の不燃下地材は、請求項1に構成において、前記不燃材の吸水率が10から50%であることを特徴とする。これにより、当該不燃下地材にパテが塗布される場合このパテに含まれる水分を吸収することができる。
請求項3の発明の不燃下地材は、請求項1または2の構成において、前記不燃材の表面に、前記基材に取り付けられる際に前記固定手段の頭部を収容する表面溝が設けられ、この表面溝に対向する位置の裏面に、前記基材に取り付けられる際に前記固定手段の先端部の貫通による材料の破片を封入する裏面溝が設けられていることを特徴とする。これにより、不燃下地材をビス止めする際に、ビスの頭を表面溝に収容でき、また、ビスが不燃下地材を貫通する際に生じる材料の破片の行き場を裏面溝によって確保できる。
請求項4の発明の不燃下地材は、請求項1〜3のいずれかの構成において、内装化粧シートが貼り付けられる面にエポキシ樹脂系の接着層が設けられていることを特徴とする。これにより、内装化粧シートを下地材に強固に貼り付けることができる。
請求項5の発明の不燃下地材は、請求項1〜4のいずれかの構成において、出隅に配置されるコーナー下地材として構成され、出隅を作る2壁面にそれぞれ配された壁板材の厚さ相当の肉厚の2つの袖板部を有し、各袖板部の側端面が前記壁板材の側端面に対する対向面とされ、前記2つの袖板部の交じわる部分の外周側が湾曲面として構成されると共に、内周側に、前記出隅の頂点との当たりを避ける凹部が設けられていることを特徴とする。これにより、出隅に対して内装化粧シートをきれいに貼り付けることができる。
請求項6の発明の不燃下地材は、請求項1〜4のいずれかの構成において、入隅に配置されるコーナー下地材として構成され、入隅を作る2壁面にそれぞれ配された壁板材の厚さ相当の肉厚の2つの袖板部を有し、各袖板部の側端面が前記壁板材の側端面に対する対向面とされ、前記2つの袖板部の交じわる部分の外周側が直角に交わる交差面として構成されると共に内周側が湾曲面として形成されていることを特徴とする。これにより、入隅に対して内装化粧シートをきれいに貼り付けることができる。
請求項の発明の出隅の内装化粧構造は、請求項5に記載の不燃下地材2つの壁面の交わる基材の出隅に固定された出隅の内装化粧構造であって、前記不燃下地材の2つの袖板部の側端面、前記2つの壁面にそれぞれ張り付けられた壁板材の側端面に対向、前記不燃下地材に設けられた表面溝の内底面を貫通した前記固定手段により前記不燃下地材前記基材に固定されており、更に前記壁板材の表面から不燃下地材の表面を覆うように前記内装化粧シート貼り付けられていることを特徴とする。これにより、出隅に対して内装化粧シートをきれいに貼り付けることができる。
請求項の発明の出隅の内装化粧構造は、請求項の構成において、前記表面溝や前記固定手段の頭部パテで覆われて、前記不燃下地材の表面平坦にされており、その上に前記内装化粧シート貼り付けられていることを特徴とする。これにより、内装化粧シートをよりきれいに張り付けることができる。
請求項1に係る発明によれば、吸水性を有する不燃材を用いることにより、耐火性能のアップに寄与することができる。
請求項2に係る発明によれば、当該不燃下地材にパテが塗布される場合にパテに含まれる水分を吸収することができ、パテが内部まで乾燥しない状態でクロス貼りを行う場合に、パテに含まれる水分が気泡となり、クロスが浮くという不具合を解消できる。
請求項3に係る発明によれば、表面溝に釘やビス等の固定手段の頭部を収容できるので、固定手段の頭部が突出することがなく、内装化粧シートをきれいに張り付けることができる。また、裏面溝を有するので、固定手段の先端部が当該不燃下地材を貫通する際に発生する材料の破片の行き場を確保することができ、下地材をビス止めする際の浮き上がりを防止することができる。
請求項4に係る発明によれば、内装化粧シートが貼り付けられる面にエポキシ樹脂系の接着層が設けられているので、内装化粧シートを下地材の表面に強固に張り付けることができる。
請求項5に係る発明によれば、建物の出隅に対して、きれいに内装化粧シートを貼り付けることができる。
請求項6に係る発明によれば、建物の入隅に対して、きれいに内装化粧シートを貼り付けることができる。
請求項に係る発明によれば、建物の出隅に対して、きれいに内装化粧シートを貼り付けることができる。
請求項に係る発明によれば、建物の出隅に対して、更にきれいに内装化粧シートを貼り付けることができる。
本発明の第1実施形態の不燃下地材を建物の出隅に対して使用した場合の内装化粧構造を示す斜視図である。 同不燃下地材の上から見た平面図である。 同不燃下地材を建物の出隅に対して使用した場合の内装化粧構造を示す断面図である。 (a)は本発明の第2実施形態の不燃下地材の上から見た平面図、(b)はその使用例を示す断面図である。 (a)は本発明の第3実施形態の不燃下地材の上から見た平面図、(b)はその使用例を示す断面図である。 (a)は本発明の第4実施形態の不燃下地材の上から見た平面図、(b)はその使用例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は第1実施形態の不燃下地材を建物の出隅に対して使用した場合の内装化粧構造を示す斜視図、図2は同不燃下地材の上から見た平面図、図3は同不燃下地材を建物の出隅に対して使用した場合の内装化粧構造を示す断面図である。
第1実施形態の不燃下地材10は、図1および図3に示すように、建物の出隅に配置される断面L字形のコーナー下地材として構成され、基材である柱1に対してビス8で止められることで、表面13にクロス(内装化粧シート)5が貼り付けられるものであり、主成分として、セメント、ケイ酸質粉体、骨材、繊維を含む材料により、不燃材として形成されている。
なお、この不燃材は、防火の点では、後述するように表裏方向に貫通する孔を持たない不燃無孔材とすることが好ましいが、必ずしも無孔材にする必要はなく、固定用のビスや釘を挿通させるための貫通孔が予め形成されたものであってもよい。貫通孔が予め形成されたものにおいては、貫通孔にビスや釘が挿通された際に、該貫通孔がビス等によって完全に封止されるのが好ましい。
前記セメントとしては、普通、早強、中庸熱、低熱、耐硫酸塩等の各種ポルトランドセメント、ビーライト高含有セメント、アルミナセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、各種混合セメント等の水硬セメントが挙げられる。
前記ケイ酸質粉体としては、けい石、けい藻土、マイクロシリカ、シリカヒューム等が挙げられ、特にけい石が好適である。
前記骨材としては、砂、フライアッシュバルーン、シラスバルーン、真珠岩バルーン、黒曜石バルーン、パーライト、バーミキュライト、カナマイト、ガラスマイクロバルーン等が挙げられる。
前記繊維としては、パルプ、故紙、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ビニロン繊維等の有機繊維およびガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維などが挙げられ、特にパルプが好適である。
また、不燃材は、吸水性を有することがパテの水分を吸水するので好適であり、その吸水率は10%〜50%である。好ましくは15%〜35%である。吸水率が50%以上では、素材が膨張してしまう恐れがあり、吸水率が5%以下では、パテの水分の吸収が少ないため、気泡発生を防止することが出来ない。なお、吸水率の測定はJIS A5430で測定した。
なお、吸水率を高めるには、パルプなどの繊維乃至パーライトなどの軽量骨材の配合率を増やせば良い
図1〜図3に示すように、この不燃下地材10は、出隅を作る2壁面にそれぞれ配された平板状の石膏ボード(壁板材)2の厚さ相当の肉厚(5mm以上)の2つの袖板部11、12を有しており、各袖板部11、12の側端面11a、12aが石膏ボード2の側端面に対する対向面とされている。そして、2つの袖板部11、12の交じわる部分の外周側が湾曲面15として構成されると共に、内周側に、出隅の頂点1aとの当たりを避ける凹部16が設けられている。
また、不燃下地材10の表面13には、一方の袖板部11上に位置させて、柱1に対しビス止めした際のビス8の頭を収容する深さ1.0mm〜2.5mmの表面溝17が設けられている。この表面溝17の幅方向の中央には、ビス止めの際にビス8の先端の位置決め用の断面V型の縦筋溝17aが設けられている。また、この表面溝17に対向する位置の裏面14には、ビス止めする際のビス8の貫通による材料の破片を封入する裏面溝18が設けられている。なお、不燃下地材10の肉厚5mm以上とは、表面溝17と裏面溝18が形成された部分においての寸法をいう。
また、不燃下地材10の表面13の両端付近や表面溝17の縁付近には、クロス貼りの際のパテとの密着性を良くするために、表面を波状に形成した波状表面部19〜21が設けられている。また、クロス5が貼り付けられる面にはエポキシ樹脂系の接着層(特に図示せず)が設けられている。
なお、不燃下地材10の材質は、いわゆるパルプ混入/セメント・けい酸カルシウム板であり、その組成(mass%)は次の通りである。
・普通ポルトランドセメント =30〜65%
・けい石(ケイ酸質粉体) =20〜40%
・パーライト(骨材) = 5〜30%
・パルプ(繊維) = 2〜10%
具体例としては、次のものを挙げることができる。
・普通ポルトランドセメント =43%
・けい石 =34%
・パーライト =20%
・パルプ = 3%
また、エポキシ樹脂系の接着層の組成(mass%)は次の通りである。
・体質顔料(炭酸カルシウム)=55%
・エポキシ系樹脂 =28%
・無機質顔料(酸化チタン) =17%
なお、吸水率は次の通りである。
・ 接着層無し =29%
・ 接着層有り =22%
この不燃下地材10を使用して出隅に対しクロス5の貼り付けを行う場合は、図1および図3に示すように、不燃下地材10を2つの壁面の交わる柱1の出隅に配置し、不燃下地材10の2つの袖板部11、12の側端面11a、12aを、2つの壁面にそれぞれ張り付けた石膏ボード(壁板材)2の側端面に対向させる。その状態で、不燃下地材10の表面溝17の内底面の縦筋溝17aにビス8を貫通させてビス8を柱1にねじ込む。それにより不燃下地材10を柱1に固定することができる。次に、石膏ボード2の表面から不燃下地材10の表面13を覆うようにクロス5を貼り付ける。その際。表面溝17やビス8の頭をパテ4で覆うことで、不燃下地材10の表面13を平坦に修正し、その上にクロス5を貼り付ける。以上により、出隅の内装化粧構造ができあがる。
この不燃下地材10によれば、表裏方向に貫通した孔を持たないので、孔を通して炎や熱が基材側に侵入することがなく、耐火性能のアップに寄与することができる。また、表面溝17にビス8の頭を収容できるので、ビス8の頭が突出することがなく、クロス5を出隅においてもきれいに張り付けることができる。さらに裏面溝18を有するので、ビス止めの際に発生する材料の破片の行き場を確保することができ、不燃下地材10をビス止めする際の浮き上がりを防止することができる。
また、吸水性を有しているので、パテの水分を吸水しパテの乾燥を早めて、クロスの浮きをなくすことができる。
また、クロス5が貼り付けられる表面13にエポキシ樹脂系の接着層が設けられているので、クロス5を不燃下地材10の表面13に簡単に剥がれないよう強固に張り付けることができる。
また、不燃下地材10の表面に波状表面部19〜21が設けられていることで、パテ4と不燃下地材10の密着性を良くすることができる。また、クロス5を貼り付ける接着剤として、デンプン系接着剤などの水性接着剤を用い、パテ4として、無機物と水性接着剤とからなるペースト状のものを用いることで、両者の密着性を良くすることができる。
図4は本発明の第2実施形態の説明図で、(a)は第2実施形態の不燃下地材の上から見た平面図、(b)はその使用例を示す断面図である。
この第2実施形態の不燃下地材30は、天井材43の見切りの位置に配されて野縁(基材)42に対しビス止めされる見切り用の下地材として構成されており、天井材43の厚さ相当の肉厚を有する第1の袖板部31と、第1の袖板部31より肉薄の第2の袖板部32とを備えている。
第1の袖板部31と第2の袖板部32は一枚の平板状に連続して設けられており、第1の袖板部31の側端面31aは、天井材43の側端面に対する対向面とされ、第2の袖板部32の側端面32aは天井材43と直交する壁材41の表面に対する対向面とされている。そして、裏面34が野縁42に接する平坦面として構成され、表面33の第1の袖板部31と第2の袖板部32との境界に、両袖板部31、32の肉厚の差に相当する段差36が設けられている。
また、第1の袖板部31の表面33に、前述した表面溝17が設けられ、表面溝17の幅方向の中央に縦筋溝17aが設けられている。また、第1の袖板部31の裏面34に、前述した裏面溝18が設けられている。なお、第2の袖板部32の表面35は、段差36があることにより、第1の袖板部31の表面33より一段下がった面として形成されている。
この第2実施形態の不燃下地材30を用いる場合は、図4(b)に示すように、不燃下地材30の裏面34を野縁42の下面に密着させた状態で、ビス8により不燃下地材30を野縁42に固定する。そして、クロス5を壁材41および天井材43の表面に貼り付ける。その際、天井側のクロス5の端部は、不燃下地材30の第1の袖板部31の表面33を覆った上で、段差36の側面に回り込むように貼り付ける。こうすることにより、不燃目透かし見切りを構成することができ、クロス5をきれいに処理することができる。
図5は本発明の第3実施形態の説明図で、(a)は第3実施形態の不燃下地材の上から見た平面図、(b)はその使用例を示す断面図である。
この第3実施形態の不燃下地材50は、天井材43の見切りの位置に配されて野縁42に対しビス止めされる見切り用の下地材として構成されており、天井材43の厚さ相当の肉厚を有する第1の袖板部51と、第1の袖板部51より肉厚の第2の袖板部52とを備えている。
第1の袖板部51と第2の袖板部52は一枚の平板状に連続して設けられており、第1の袖板部51の側端面51aは、天井材43の側端面に対する対向面とされ、第2の袖板部52の側端面52aは天井材43と直交する壁材41の表面に対する対向面とされている。そして、裏面54が野縁42に接する平坦面として構成され、表面53の第1の袖板部51と第2の袖板部52との境界に、両袖板部51、52の肉厚の差に相当する段差56が設けられている。なお、第2の袖板部52の表面は、第1の袖板部31の表面33より一段せり出したせり出し面55となっている。
また、第1の袖板部51の表面53に、前述した表面溝17が設けられ、表面溝17の幅方向の中央に縦筋溝17aが設けられている。また、第1の袖板部51の裏面54に、前述した裏面溝18が設けられている。
この第3実施形態の不燃下地材50を用いる場合は、図5(b)に示すように、不燃下地材50の裏面54を野縁42の下面に密着させた状態で、ビス8により不燃下地材50を野縁42に固定する。そして、クロス5を壁材41および天井材43の表面に貼り付ける。その際、天井側のクロス5の端部は、第1の袖板部51を覆う位置で留める。こうすることにより、せり出し面55が露出した不燃見切りを構成することができ、クロス5をきれいに処理することができる。
図6は本発明の第4実施形態の説明図で、(a)は第4実施形態の不燃下地材の上から見た平面図、(b)はその使用例を示す断面図である。
この第4実施形態の不燃下地材60は、柱1に固定された2つの桟木(基材)71の間の入隅に配置されるコーナー下地材として構成されており、入隅を作る2つの桟木71の2壁面にそれぞれ配された壁板材72の厚さ相当の肉厚の2つの袖板部61、62を有し、各袖板部61、62の側端面61a、62aが壁板材72の側端面に対する対向面とされ、2つの袖板部61、62の交じわる部分の外周側が直角に交わる交差面(裏面)64として構成されると共に内周側が湾曲面(表面)63として形成されている。
また、第1の袖板部61の表面(湾曲面63)に、前述した表面溝17が設けられ、表面溝17の幅方向の中央に縦筋溝17aが設けられている。また、第1の袖板部61の裏面54(交差面)に、前述した裏面溝18が設けられている。
この第4実施形態の不燃下地材60を用いる場合は、図6(b)に示すように、不燃下地材60の裏面(交差面64)を2つの桟木71の表面に密着させ、不燃下地材60の両袖板部61、62の側端面61a、62aを壁板材72の側端面に対向させた状態で、ビス8により不燃下地材60を桟木71に固定する。そして、クロス5を壁板材72の表面および下地材60の湾曲面3に貼り付ける。こうすることにより、不燃入隅を構成することができ、クロス5をきれいに処理することができる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、クロス以外の内装化粧シートを使用してもよい。
また、前記実施形態では、不燃下地材10をビスによって基材である柱1や野縁42に取り付けているが、不燃下地材10を固定する固定手段は、ビスに限られることなく、釘やネジ釘であってもよい。
1 柱(基材)
2 石膏ボード(壁板材)
10 不燃下地材
11 第1の袖板部
11a 側端面
12 第2の袖板部
12a 側端面
13 表面
14 裏面
15 湾曲面
16 凹部
17 表面溝
18 裏面溝
30 不燃下地材
31 第1の袖板部
31a 側端面
32 第2の袖板部
32a 側端面
33 表面
34 裏面
36 段差
41 壁板材
42 野縁(基材)
43 天井材
50 不燃下地材
51 第1の袖板部
51a 側端面
52 第2の袖板部
52a 側端面
53 表面
54 裏面
56 段差
60 不燃下地材
61 袖板部
61a 側端面
62 袖板部
62a 側端面
63 湾曲面(表面)
64 交差面(裏面)
71 桟木(基材)
72 壁板材

Claims (8)

  1. 基材に対し固定手段を介して取り付けられ、表面に、パテが塗布され、その塗布されたパテを覆うようにクロス等の内装化粧シートが貼り付けられる、内装化粧構造に用いられる下地材であって、
    主成分として、セメント、ケイ酸質粉体、骨材、及びパルプを含み、骨材が5〜30%、パルプが2〜10%である材料により、吸水性を有する不燃材として形成されていることを特徴とする不燃下地材。
  2. 前記不燃材の吸水率が10から50%であることを特徴とする請求項1に記載の不燃下地材。
  3. 前記不燃材の表面に、前記基材に取り付けられる際に前記固定手段の頭部を収容する表面溝が設けられ、
    この表面溝に対向する位置の裏面に、前記基材に取り付けられる際に前記固定手段の先端部の貫通による材料の破片を封入する裏面溝が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の不燃下地材。
  4. 前記内装化粧シートが貼り付けられる面にエポキシ樹脂系の接着層が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の不燃下地材。
  5. 出隅に配置されるコーナー下地材として構成され、出隅を作る2壁面にそれぞれ配された壁板材の厚さ相当の肉厚の2つの袖板部を有し、各袖板部の側端面が前記壁板材の側端面に対する対向面とされ、前記2つの袖板部の交じわる部分の外周側が湾曲面として構成されると共に、内周側に、前記出隅の頂点との当たりを避ける凹部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の不燃下地材。
  6. 入隅に配置されるコーナー下地材として構成され、入隅を作る2壁面にそれぞれ配された壁板材の厚さ相当の肉厚の2つの袖板部を有し、各袖板部の側端面が前記壁板材の側端面に対する対向面とされ、前記2つの袖板部の交じわる部分の外周側が直角に交わる交差面として構成されると共に内周側が湾曲面として形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の不燃下地材。
  7. 請求項5に記載の不燃下地材2つの壁面の交わる基材の出隅に固定された出隅の内装化粧構造であって、前記不燃下地材の2つの袖板部の側端面、前記2つの壁面にそれぞれ張り付けられた壁板材の側端面に対向、前記不燃下地材に設けられた表面溝の内底面を貫通した前記固定手段により前記不燃下地材前記基材に固定されており、更に前記壁板材の表面から不燃下地材の表面を覆うように前記内装化粧シート貼り付けられていることを特徴とする出隅の内装化粧構造。
  8. 前記表面溝や前記固定手段の頭部パテで覆われて、前記不燃下地材の表面平坦にされており、その上に前記内装化粧シート貼り付けられていることを特徴とする請求項に記載の出隅の内装化粧構造。
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