JP6033137B2 - 造粒装置の操業支援システム - Google Patents

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本発明は、鉄鉱石ペレットを製造する造粒装置において、当該造粒装置の稼働状態の判断を支援する操業支援システムに関する。
鉄鋼原料として高炉に装入される鉄鉱石ペレットは、造粒装置を用いて以下の手順で製造されている。まず、鉄鉱石ペレットの主原料となる粉鉱石に、必要に応じて石灰石などの副原料やベントナイトなどのバインダを添加し、さらに所定量の水分を加えることでペレット原料を得る。こうして得られたペレット原料をパン型造粒機などを用いて成形しペレット粒として造粒する。この成形されたペレット粒は、シードスクリーン等の篩いわけ機械によって所定の粒度幅に篩われ、規格内の粒径を有するペレット粒のみがグレート・キルンなどに送られて乾燥・焼成され、鉄鉱石ペレットが製造される。
ところで、ペレット粒の造粒段階において、主原料及び副原料の粒度や供給量の変動、添加水分量など造粒条件の変動、さらには造粒機の回転速度や回転角度に応じて造粒されたペレット粒の粒度が変わることは、よく知られている。
この造粒後のペレット粒は、グレート・キルンなどにより乾燥・焼成されるが、乾燥及び焼成の各工程においてペレット粒間の通気性を確保するためには、造粒後のペレット粒の粒度バラツキを小さく、望ましくは均一にすることが要求される。
そのため、造粒機で造粒されたペレット粒は振動篩等によって所定の粒度幅に篩われ、粒径が規格内にあるペレット粒のみが乾燥・焼成工程に送られる。規格外の粒径のペレット粒は、ペレット原料として再利用されるものの、鉄鉱石ペレットの生産量を確保し生産効率を向上させるためには、規格外のペレット粒の発生はできるだけ少ない方がよい。
そこで、操業者(造粒機のオペレータ)は、造粒機の回転速度などを変化させて、造粒後ペレット粒の粒度のバラツキを調整する。しかし、現状では、操業者がペレット粒の粒度をリアルタイムに把握するのは困難であり、操業者はペレット粒が搬送されている現場に出向いて目視にてペレット粒の粒度を確認している。そのため、ペレット粒の粒度のバラツキを調節する操業アクションを頻繁に行うことが出来ず、ペレット粒の粒度の均一性を向上させるのは困難である。
加えて、操業者は、ペレット粒の粒度のバラツキの要因が、造粒機における造粒過程にあるのか、あるいは、シードスクリーンなどの篩い分け機械におけるペレットの通過特性(例えば、シードスクリーンに目詰まりが起こり所望の粒度に篩分けができないこと)にあるのかを特定する術を有しておらず、操業中に粒度のバラツキの要因を特定することが非常に困難となっている。
斯かる状況の改善策として、特許文献1に開示された技術が考えられる。特許文献1には、自動粒度分布測定装置が開示されており、この自動粒度分布測定装置は、篩機により仕分けられた原料の重量を測定することにより、各粒度の篩目の透過率を算出することにより、粒度分布を測定することを特徴としている。また、上記の粒度分布をプリンタなどにてプリントすることにより、粒度分布を確認することができるものとされている。
特開昭59−143938号公報
特許文献1に開示される自動粒度分布測定装置は、シードスクリーンによって得ていたペレット粒の粒度分布を自動で測定できるものとされているが、測定対象物は破砕された原料であり、本願発明が意図する造粒ペレットすなわちペレット粒ではない。粉砕された原料とペレット粒とでは、篩の通過特性など、測定中の挙動が大きく異なるため、ペレット粒の粒度分布の測定に特許文献1の技術を適用することは困難であると思われる。
また、一般に、篩い分け機械においては、メンテナンスを行わずに時間が経過した場合
、篩に目詰まりなどが発生して篩の特性が劣化することが知られている。ところが、特許文献1の手法では、篩の特性(原料の通過特性)の時間変化などを考慮していないため、粒度分布を正確に算出できない可能性が十分に考えられる。
すなわち、従来の技術では、篩い分け機械の特性の時間変化までも考慮した上で、造粒装置におけるペレット粒の粒度のバラツキの要因を確実に推定することは困難であった。言い換えれば、造粒装置において、当該造粒装置の稼働状態を確実に判断することは困難であった。
このとき、経験豊富な操作者であれば、過去の様々な経験を基に、ペレット粒の粒度のバラツキの要因を正確に推定することが可能かもしれないが、経験の浅いオペレータでは対応不可能である。
そこで、本発明は上記問題点を鑑み、鉄鉱石ペレット粒の造粒装置の操業を行うに際して、造粒装置の操業状態を判断する場合に、操業状態の判断を操作者の経験度合いに関係なく正確に行うための情報を提示することができる鉄鉱石ペレット粒の造粒装置の操業支援システムを提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明は、以下の技術的手段を採用した。
本発明に係る造粒装置の操業支援システムは、焼結ペレットの元となるペレット粒を造粒する造粒機と、前記造粒機の出側に配備され且つ造粒されたペレット粒を篩分けする篩い分け機械とを有する造粒装置の操業を支援する操業支援システムであって、前記操業支援システムは、オペレータが確認可能な表示器を有し、前記造粒機で造粒された直後のペレット粒の粒径を正規分布関数にて規定し、前記篩い分け機械にてペレット粒が通過しない確率をシグモイド関数にて規定し、前記篩い分け機械を通過したペレット粒の粒径の実測値を基に、正規分布関数内の統計パラメータである「造粒機直後のペレット径の粒径の平均値μ」を算出すると共に、シグモイド関数内の統計パラメータである「篩い分け機械を通過しない確率が1/2となるペレット径の粒径A」を算出し、算出された平均値μ及び粒径Aを前記表示器に表示することで、前記平均値μ及び粒径Aが表示された表示器を確認したオペレータが、「前記平均値μが正常範囲を逸脱していれば造粒機の回転速度や回転角度を調整し、前記粒径Aが閾値を下回っていれば篩い分け機械のスクリーンを取り替える、あるいは清掃する」という操業を行うことを支援することを特徴とする。
本発明の造粒装置の操業支援システムによれば、鉄鉱石ペレット粒の造粒装置の操業を行うに際して、造粒装置の操業状態を判断する場合に、操業状態の判断を操作者の経験度合いに関係なく正確に行うための情報を提示することができる。
本実施形態による造粒装置の概略構成を示す図である。 造粒装置の篩い分け機械の原理を示す図である。 ペレット粒を搬送するコンベア上に配置されたペレット粒径検出装置の光源及び撮影装置の配置を示す図である。 シグモイド関数を表わすグラフである。 実測値である分布F’と、カーブフィッティングによって得られた統計パラメータAに基づいて構築されたペレット粒の粒度分布Fを示す図である。 操業支援システムによって求められ、モニタに表示された統計パラメータμの推移を表わすグラフを示す図である。 操業支援システムによって求められ、モニタに表示された統計パラメータμの推移を表わすグラフを示す図である。 操業支援システムによって求められ、モニタに表示された統計パラメータAの推移を表わすグラフを示す図である。 操業支援システムによって求められ、モニタに表示された統計パラメータAの推移を表わすグラフを示す図である。 操業支援システムの動作及び操作者の行動の手順及び流れを示すフロー図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明を具体化した一例であって、その具体例をもって本発明の構成を限定するものではない。従って、本発明の技術的範囲は、本実施形態に開示内容だけに限定されるものではない。
以下、図面を参照しながら、本実施形態による造粒装置の操業支援システムについて説明する。造粒装置の操業支援システムは、造粒装置1が製造したペレット粒2の粒径を取得して、取得した粒径を基に造粒装置1の操業状態を造粒装置1のオペレータ(操業者)に提示するものである。ペレット粒2の粒径は、ペレット粒径検出装置3によって測定される。
以下、造粒装置1及びペレット粒径検出装置3の概略を説明し、造粒装置の操業支援システムについて説明する。
図1及び図2を参照し、造粒装置1について説明する。図1は、本実施形態による造粒装置1の概略構成を示す図であり、図2は、造粒装置1の篩い分け機械4の原理を示す図である。
まず、図1に示すように、造粒装置1は、ペレット原料をペレット粒2として造粒する造粒機5と、造粒されたペレット粒2を所定の粒度に篩い分ける篩い分け機械4と、篩い分けされたペレット粒2を次工程の乾燥・焼成工程に搬送するコンベア6とを有している。
造粒機5は、ペレット原料をペレット粒2として造粒するものであって、例えばパン型造粒機(パンペレタイザ)などである。造粒機5は、回転速度や回転角度を変化させることで、ペレット粒2の粒度を変化させることができる。
例えば鉄鋼原料として高炉に装入される鉄鉱石ペレット(焼結ペレット)を製造する場合、まず、鉄鉱石ペレットの主原料となる粉鉱石に、必要に応じて石灰石などの副原料やベントナイトなどのバインダを添加し、さらに所定量の水分を加えることでペレット原料を得る。こうして得られたペレット原料を、造粒機5などを用いて成形し鉄鉱石ペレットの元となるペレット粒2として造粒する。
このようなペレット粒2の造粒段階において、上述の造粒機5の回転速度や回転角度に加えて、主原料及び副原料の粒度や供給量の変動、及び添加水分量など造粒条件の変動に応じて、造粒されたペレット粒2の粒度が変わることはよく知られている。
篩い分け機械4は、造粒機5で造粒され搬送されてきたペレット粒2を所定の粒度に篩い分けるものであって、例えば、シードスクリーンなどである。
図2に示すように、篩い分け機械4は、ペレット粒2の搬送方向に沿って造粒機5側から、所定の粒径幅の下限未満のペレット粒2を除去する細スクリーン7と、所定の粒径幅の上限を超えるペレット粒2を除去する粗スクリーン8を順に有する。篩い分け機械4は、造粒機5から搬送されたペレット粒2を、細スクリーン7、粗スクリーン8の順で篩い分けることで、非常に粒径が小さいペレット粒2と非常に粒径が大きいペレット粒2を除去して、所定の粒径幅にある規格内の粒径を有するペレット粒2のみを得ることができる。
図1に示すように、篩い分け機械4で得られた所定の粒径幅にあるペレット粒2は、コンベア6などによって次工程の乾燥・焼成工程を実施するグレート・キルンなどに搬送されて、鉄鉱石ペレットとして製造される。
このとき、篩い分け機械4で除去された規格外の粒径のペレット粒2は、ペレット原料として再利用されるものの、鉄鉱石ペレットの生産量を確保し生産効率を向上させるためには、規格外のペレット粒2の発生はできるだけ少ない方がよい。
そこで、操業者(造粒機のオペレータ)は、造粒機5の回転速度や回転角度などを変化させて、造粒されたペレット粒2の粒度のバラツキを調整する。
そこで、図3に示すように、ペレット粒2の粒径のバラツキを監視するために、造粒装置1に対して、次工程の乾燥・焼成工程に搬送されるコンベア6上のペレット粒2の粒径を測定するペレット粒径検出装置3が設けられる。図3は、ペレット粒2を搬送するコンベア6上に配置されたペレット粒径検出装置3の光源9及び撮影装置10の配置を示す図
である。
光源9は、ハロゲンランプやLEDランプなどで構成されており、コンベア6の上方に設けられて、コンベア6で搬送される複数のペレット粒2に光を照射するものである。複数の光源9をコンベア6の上方に配置して、異なる方向からペレット粒2を照らしてもよい。
撮影装置10は、CCDカメラなどで構成されており、光源9と同様にコンベア6の上方に設けられ、光源9によって照らされた複数のペレット粒2を撮影する。
ペレット粒径検出装置3は、図示しない粒径検出装置をさらに有し、粒径検出装置は、撮影装置10が撮影したペレット粒2の画像を用いて、略球形状のペレット粒2の粒径を検出する。ペレット粒径検出装置3の構成、及び撮影されたペレット粒2の画像からペレット粒2の粒径を検出する方法については、公知の手法を用いればよく、例えば、特許公開公報(特開平8−89780号公報及び特開2007−108835号公報)に開示の技術などがある。
造粒装置1のオペレータは、ペレット粒径検出装置3によって検出されたペレット粒2の粒径が所定の粒径幅から外れるなど不適切な値を示した場合に、造粒機5の回転速度や回転角度などを変化させて、造粒後のペレット粒2の粒度を調整する。しかし、造粒機5の運転が適切であっても、後に続く篩い分け機械4が、スクリーンの目詰まりを起こして汚れているなどの悪い状態であれば、ペレット粒2の粒径が不適切な値となる。つまり、造粒機5のオペレータは、ペレット粒径検出装置3によって検出されたペレット粒2の粒径が不適切な値を示した場合に、ペレット粒2の粒径を見るだけでは、造粒機5を調整及び整備する必要があるのか、それとも篩い分け機械4を調整及び整備する必要があるのかを判断することができない。
そこで、本実施形態による造粒装置の操業支援システムは、造粒装置1のオペレータに対して篩い分け機械4(シードスクリーン)を通過したペレット粒2の粒径に関する統計情報を提示し、造粒機5及び篩い分け機械4のいずれを調整及び整備する必要があるのかの判断を支援する。
造粒装置1の操業支援システム(以下、単に操業支援システムという)は、ペレット粒径検出装置3が検出したペレット粒2の粒径を用いて、後述するペレット粒2の粒径に関する統計情報を算出し、算出した統計情報をモニタ等に出力するものである。操業支援システムは、モニタ等の出力装置(表示器)に接続されたパーソナルコンピュータ(PC)などで動作するコンピュータプログラムとして構成される。
操業支援システムは、造粒機5による造粒後のペレット粒2の粒度分布、及び篩い分け機械4の篩特性(ペレット粒の通過特性)の双方を考慮し、粒度分布及び篩特性のそれぞれに関する統計情報を出力する。つまり、操業支援システムは、ペレット粒径検出装置3が検出した複数のペレット粒2の粒径分布を造粒後の複数のペレット粒2の粒度の特徴として表現する統計パラメータ(第1の統計情報)と、該複数のペレット粒2の篩い分け機械4(以下、篩機4という)における通過特性を表現する統計パラメータ(第2の統計情報)とを所定の時間毎に同時に算出し、算出した第1の統計情報及び第2の統計情報を出力する。
まず、第1の統計情報に関するものとして、造粒機5による造粒直後であって篩機4で篩い分けられる前のペレット粒2の粒度を表現する確率密度関数を“正規分布関数”で規定する。この正規分布関数を、ガウス関数の一種である以下の式(1)による関数fで定義する。
次に、第2の統計情報に関するものとして、ペレット粒2が篩機4のスクリーンを通過しない特性を表現する確率密度関数を“シグモイド関数”で規定する。このシグモイド関数を、以下の式(2)による関数fで定義する。
シグモイド関数の特性について説明する。シグモイド関数は、本実施形態において、ペレット粒2の粒径に対して篩機4のスクリーンを通過できず遮断される確率を表現する関数である。図4に示すシグモイド関数のグラフでは、ペレット粒2の粒径を示す横軸に対して、篩機4のスクリーンにより遮断される確率が縦軸に示されている。
つまり、図4に示すように、ペレット粒2の粒径がある値以上になると、篩機4のスクリーンを通過できず遮断される確率が値1に漸近し、ペレット粒2はほとんどスクリーンを通過せず遮断される。逆に、ペレット粒2の粒径が小さくなればなるほど、ペレット粒2はスクリーンを通過しやすくなるため、スクリーンにより遮断され通過できない確率は値0に漸近してゆく。
ここで、図4示すグラフ、つまりシグモイド関数において、篩機4により遮断される確率が値0.5(2分の1)となるときのペレット粒2の粒径が式(2)における統計パラメータ“A”(第2の統計情報)である。ここで、統計パラメータ“A”の値が小さくなることは、シグモイド関数全体がX軸の負方向に平行移動することであり、あるペレット粒2の粒径に対して篩機4のスクリーンにより遮断される確率の値が大きくなる。つまり、統計パラメータ“A”の値が小さくなることは、篩機4におけるペレット粒2の通過特性が悪化していることを意味する。
逆に、統計パラメータ“A”の値が大きくなることは、シグモイド関数全体がX軸の正方向に平行移動することであり、あるペレット粒2の粒径に対して篩機4のスクリーンにより遮断される確率の値が小さくなる。つまり、統計パラメータ“A”の値が大きくなることは、篩機4におけるペレット粒2の通過特性が向上していることを意味する。
ここで、篩機4のスクリーンについての通過特性を考えると、スクリーンの目は篩機4の使用に伴って汚れて詰まる傾向にあるので、スクリーンが汚れて目詰まりすればシグモイド関数の統計パラメータ“A”の値は小さくなってゆくと考えられる。
さて、図2に示して説明したように、篩機4が、造粒機5側に篩目サイズの小さい細スクリーン7を有し、細スクリーン7の下流側に篩目サイズの大きい粗スクリーン8を有する構成となっている場合を考える。この場合、造粒機5によって造粒されたペレット粒2のうち、非常に粒径の小さいペレット粒2が上流側の細スクリーン7を通過して除去される。続いて、下流側の粗スクリーン8で、細スクリーン7を通過しなかったペレット粒2のうち非常に粒径の大きいペレット粒2よりも粒径の小さいペレット粒2が、粗スクリーン8を通過して、コンベア6などにて次工程に搬送される。
このように、非常に粒径の小さいペレット粒2が上流側の細スクリーン7で除去され、
非常に粒径の大きいペレット粒2が粗スクリーン8で除去されることによって、所定の粒径範囲(粒度)にあるペレット粒2のみが、コンベア6にて次工程の乾燥・焼成工程に搬送される。
上述したように、造粒されたペレット粒2のうち、目的物である鉄鉱石ペレットに適した所定の粒径範囲(粒度)にあるペレット粒2は、篩目サイズの小さい細スクリーン7を通過せず、篩目サイズの大きい粗スクリーン8を通過してコンベア6で次工程に搬送される。そこで、ペレット粒径検出装置3にて検出されるコンベア6上のペレット粒2の粒度(ペレット粒2の粒径の分布)を、上述の関数f及び関数fを用いて、以下の式(3)による関数式Fで表現し定義することができる。
式(3)において、関数f及び関数fについての詳細は上述のとおりであるが、右辺の第2項の関数fは、篩目サイズが小さい細スクリーン7を通過しない確率を表現しており、右辺の第3項の関数(1−f)は、篩目サイズが大きい粗スクリーン8を通過する確率を表現している。つまり、右辺の第2項は細スクリーン7に関する関数であり、第3項は粗スクリーン8に関する関数であるので、それぞれの関数f内の統計パラメータは互いに異なった値となる。
以上のように関数を定義した上で、ペレット粒径検出装置3にて検出されるコンベア6上のペレット粒2の粒径の分布を連続的に所定時間毎(例えば1時間毎)に構築し、その粒度分布を分布F’と定義する。つまり、分布F’は、前述したペレット粒径検出装置3にて測定されたペレット粒2の実測値を用いて構成される。通常、造粒装置1では、分布F’は、関数式Fが示す正規分布関数に似た分布となる。
そこで、関数式Fと分布F’の偏差が最小となるように、最小二乗法などの最適化手法を用いて関数式F内の各統計パラメータを算出する。この、カーブフィッティングによって得られた統計パラメータAの値は、上述のように篩機4のスクリーンの状態を評価する値として扱うことができ、統計パラメータμ(第1の統計情報)の値は、上述のように造粒機5の状態を評価する値として扱うことができる。
図5に、実測値である分布F’と、カーブフィッティングによって得られた統計パラメータAに基づいて構築されたペレット粒2の粒度分布Fを示す。図5によれば、統計パラメータを適切に設定した関数式Fにより、実測値である分布F’を凡そ表現できることが確認できる。ここで、カーブフィッティングを行う際に考慮する関数式Fと分布F’の偏差は次のように求められる。まず、各ペレット粒2の粒径に対して、関数式Fと分布F’が示す頻度の偏差の絶対値を計算し、計算された各ペレット粒2の粒径に対する偏差の絶対値の総和を求め関数式Fと分布F’の偏差とする。
操業支援システムは、上述の処理及び演算を実施して統計パラメータA及び統計パラメータμを求め、求めた統計パラメータA及び統計パラメータμを、PCに接続されたモニタ等の出力装置に操業中リアルタイムで表示する。
図6〜図9に、統計パラメータA及び統計パラメータμのモニタへの出力内容を示す。図6及び図7は、操業支援システムのモニタに表示された統計パラメータμの推移を表わすグラフを示し、図8及び図9は、操業支援システムのモニタに表示された統計パラメータAの推移を表わすグラフを示している。
まず、図6及び図7を参照して、統計パラメータμの推移について説明する。
図6において、操業者は、例えば時刻9:00の時間帯において、統計パラメータμの値が大きくなって正常範囲を逸脱していることを認識して、造粒直後のペレット粒2の粒径の平均値が正常範囲を逸脱して大きくなっていることを知る。このとき、PCのモニタには時刻9:00の時間帯以降の結果は表示されていない。この結果を、造粒機5を直接に目視確認することなくモニタで認識できた操作者は、時刻9:00の時間帯において、直ちに造粒機5の調整を行うことができる。これによって、造粒直後のペレット粒2の粒径の平均値が正常範囲に制御され、PCのモニタには、時刻9:00以降の時間帯では、
統計パラメータμの値が正常範囲内に保たれた結果が表示されている。
また、図7は、時刻8:00〜18:00の間に、篩機4のスクリーンの交換などによってラインの操業が休止していた場合の統計パラメータμの推移を表わすグラフである。
図7を参照すると、操業者は、操業休止直後の時刻8:00の時間帯において、統計パラメータμの値が大きくなって正常範囲を逸脱していることを認識して、造粒直後のペレット粒2の粒径の平均値が正常範囲を逸脱して大きくなっていることを知る。このとき、PCのモニタには時刻8:00の時間帯以降の結果は表示されていない。この結果を、造粒機5を直接に目視確認することなくモニタで認識できた操作者は、時刻8:00の時間帯において、直ちに造粒機5の調整を行うことができる。これによって、造粒直後のペレット粒2の粒径の平均値が正常範囲に制御され、PCのモニタには、時刻8:00以降の時間帯、つまり、操業再開後において統計パラメータμの値が正常範囲内に保たれた結果が表示されている。
次に、図8及び図9を参照して、統計パラメータAの推移について説明する。
図8において、操業者は、例えば時刻14:00の時間帯において、時間の経過とともに小さくなった統計パラメータAの値が閾値を下回っていることを認識して、篩機4における通過特性が悪くなっていることを知る。このとき、PCのモニタには時刻14:00の時間帯以降の結果は表示されていない。
この結果を、篩機4を直接に目視確認することなくモニタで認識できた操作者は、統計パラメータAの値が小さくなっていることから、ペレット粒2の粉成分などが細スクリーン7に付着して目詰まりを起こしていると判断して、細スクリーン7の清掃を行うことができる。これによって、細スクリーン7の通過特性は改善され、PCのモニタには、時刻14:00以降の時間帯では、統計パラメータAの値が閾値以上に保たれた結果が表示されている。
また、図9は、時刻8:00〜18:00の間に、篩機4のスクリーンの交換などによってラインの操業が休止していた場合の統計パラメータAの推移を表わすグラフである。
図9において、操業者は、操業休止直前の時刻8:00の時間帯において、統計パラメータAの値が小さくなって閾値を下回っていることを認識して、細スクリーン7が目詰まりを起こしていることを知る。このとき、PCのモニタには時刻8:00の時間帯以降の結果は表示されていない。しかし操業再開後は、操業休止中に篩機4のスクリーンが交換されたので、細スクリーン7の通過特性が改善されている。従って、PCのモニタには、時刻18:00以降の時間帯、つまり、操業再開後において統計パラメータAの値が閾値以上に保たれた結果が表示されている。
図10を参照して、操業支援システムの動作及び操作者の行動についてまとめる。図10は、操業支援システムの動作及び操作者の行動の手順及び流れを示すフロー図である。
まず、ペレット粒径検出装置3は、コンベア6上のペレット粒2を撮影し、ペレット粒2の画像からペレット粒2の粒径を取得する(ステップS1:ペレット粒径取得工程)。
操業支援システムは、ステップS1で取得されたペレット粒2の粒径に基づいて、所定時間毎(例えば1時間毎)にペレット粒2の粒径の分布を連続的に構築し、その粒度分布である分布F’を得る(ステップS2:ペレット粒分布取得工程)。
操業支援システムは、ステップS2で構築した分布F’を基に、最適化手法を用いて関数式Fの各統計パラメータを同時に決定する(ステップS3:統計パラメータ決定工程)。
操業支援システムは、ステップS3で決定した統計パラメータの推移を、モニタ等の出力装置に表示し、操業者に提示する(ステップS4:統計パラメータ表示工程)。
操業者は、モニタ等に表示された統計パラメータの推移を確認し、統計パラメータμが正常範囲を逸脱していれば造粒機5の回転速度や回転角度を調整し、統計パラメータAが閾値を下回っていれば篩機4のスクリーンを取り替える、あるいは清掃する(ステップS5:統計パラメータ改善工程)。
以上より、本実施形態による操業支援システムは、ステップS2〜ステップS4を実施し、操業者によるステップS5を支援するものであるといえる。
本実施形態による操業支援システムは、ペレット粒径検出装置3によってリアルタイムで連続的に測定されたペレット粒2の粒径を基に、ペレット粒2の粒径に関する統計情報である統計パラメータμ及び統計パラメータAの推移を操業者にリアルタイムで提示することができる。これにより、操業者は、造粒機5や篩機4まで度々出向いて各機械の状態を確認する必要がなくなる。従って、操業者は、造粒機5や篩機4まで度々出向くことなく各機械を調節することができる。
これによって、本実施形態による操業支援システムは、以下に示す効果を上げることができる。まず、篩機4にて除外されるペレット粒2の割合を減少させることにより所定の粒径範囲にあるペレット粒2の割合を高め、ペレット粒2の生産性を向上させることができる。また、粒度のバラツキが安定したペレット粒2をグレート・キルン工程に搬送することにより、グレート・キルン内におけるペレット粒2間の通気性が改善されるなどして、ペレット粒2を焼成するための燃料原単位を低減することができる。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種統計パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
1 造粒装置
2 ペレット粒
3 ペレット粒径検出装置
4 篩い分け機械
5 造粒機
6 コンベア
7 細スクリーン
8 粗スクリーン
9 光源
10 撮影装置

Claims (1)

  1. 焼結ペレットの元となるペレット粒を造粒する造粒機と、前記造粒機の出側に配備され且つ造粒されたペレット粒を篩分けする篩い分け機械とを有する造粒装置の操業を支援する操業支援システムであって、
    前記操業支援システムは、オペレータが確認可能な表示器を有し、
    前記造粒機で造粒された直後のペレット粒の粒径を正規分布関数にて規定し、
    前記篩い分け機械にてペレット粒が通過しない確率をシグモイド関数にて規定し、
    前記篩い分け機械を通過したペレット粒の粒径の実測値を基に、正規分布関数内の統計パラメータである「造粒機直後のペレット径の粒径の平均値μ」を算出すると共に、シグモイド関数内の統計パラメータである「篩い分け機械を通過しない確率が1/2となるペレット径の粒径A」を算出し、
    算出された平均値μ及び粒径Aを前記表示器に表示することで、
    前記平均値μ及び粒径Aが表示された表示器を確認したオペレータが、「前記平均値μが正常範囲を逸脱していれば造粒機の回転速度や回転角度を調整し、前記粒径Aが閾値を下回っていれば篩い分け機械のスクリーンを取り替える、あるいは清掃する」という操業を行うことを支援する
    ことを特徴とする造粒装置の操業支援システム。
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