JP6030394B2 - プリント配線板 - Google Patents
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Description
近年、電子機器の薄型化、軽量化、高機能化等の進展により、電子機器に内蔵されるプリント配線板の分野においては、プリント配線板の薄型化(特に導電層の薄肉化)、軽量化、高密度配線化が重要な開発課題となっている。
従来、例えば高密度配線化が可能なプリント配線板として、基材の少なくとも片側に2層以上の導電層を備えてなるプリント配線板(いわゆる多層プリント配線板)が多用されている。
このようなプリント配線板を示す従来技術として、例えば下記特許文献1がある。
このような従来のプリント配線板においては、薄肉な下地層を形成できることで、導電層の薄肉化を実現できるというメリットがある。
しかし、スパッタリング法を用いて下地層を形成する構成であるため、真空設備が必要であり、設備の建設、維持、運転等、設備コストが高くなる。よって製造コストの省コスト化を実現できないという問題があった。
また、材料の供給、薄膜形成等の全ての工程を真空中で行わなければならないことから、製造工程の効率化を実現できないという問題があった。
また、スパッタリング法により形成される下地層は、クロム(Cr)を含んでいるものが一般的であったことから、下地層が難エッチング層となる。よって不要な下地層を除去するためのエッチング処理に時間がかかり、また場合によってはエッチング処理に加えて不要な下地層を除去するための別処理が必要となる。従って製造工程の効率化及び製造コストの省コスト化を実現できないという問題があった。
また、ナノオーダーの金属粒子を用いれば、十分に薄い下地層を形成することができる。よって薄型化が可能なプリント配線板とすることができる。
また、本発明のプリント配線板の製造方法によれば、製造工程の効率化、製造コストの省コスト化を実現できると共に、薄肉なプリント配線板を効果的に製造することができる。また、微細で且つ高密度な配線を備えるプリント配線板を効率的に形成することができる。また、微細な配線への追従性が良好で、薄肉な絶縁層を効果的に形成することができる。
また、少なくとも一つの導電層20が下地層40を介して絶縁層30上に積層されているフレキシブルプリント配線板である。
このプリント配線板1は図1に示すように、基材10と、導電層20と、絶縁層30と、下地層40とから構成される。
樹脂フィルムとしては、柔軟性に優れた樹脂材料からなるものが使用される。例えばポリイミドフィルムやポリエステルフィルム等、プリント配線板の基材を形成する樹脂フィルムとして通常用いられるものであれば、如何なるものを用いてもよい。
また、特に、柔軟性に加えて高い耐熱性をも有しているものが望ましい。例えばポリアミド系の樹脂フィルムや、ポリイミド、ポリアミドイミドなどのポリイミド系の樹脂フィルムや、ポリエチレンナフタレートを好適に用いることができる。
また、耐熱性樹脂としては、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等、プリント配線板を形成する耐熱性樹脂として通常用いられるものであれば、如何なるものを用いてもよい。
なお、基材10の厚みは、3μm〜50μm程度、より好ましくは5μm〜20μmとすることが望ましい。3μm未満だと絶縁性が維持できなくなるからであり、50μmを超えるとフレキシブル性が失われるからである。
本実施形態においては、電解めっき法により導電層20を形成する構成としてある。
また、本実施形態においては、導電性金属として銅(Cu)を用いる構成としてある。勿論、銅(Cu)に限るものではなく、プリント配線板の配線等を形成する導電性金属として通常用いられるものを用いることができる。
また、本実施形態においては、図1に示すように、第1絶縁層31を挟んで積層される第1導電層21と第2導電層22との2層の導電層20を備える構成としてある。更に第1絶縁層31の上に下地層40を介して第2導電層22を積層する構成としてある。
なお、導電層20の厚みは、3μm〜30μm程度、より好ましくは8μm〜20μmとすることが望ましい。3μm未満だと電流容量を確保できなくなり、30μmを超えるとフレキシブル性が失われるからである。
本実施形態においては、感光性ポリイミド溶液を用いて絶縁層30を形成する構成としてある。
また、本実施形態においては図1に示すように、基材10の表面及び第1導電層21の表面に積層される第1絶縁層31と、第2導電層22の表面及び第1絶縁層31の表面に積層される第2絶縁層32との2層の絶縁層30を備える構成としてある。
なお、絶縁層30の厚みは、2μm〜30μm程度、より好ましくは5μm〜20μmとすることが望ましい。2μm未満だと導体の被覆が不十分となるからであり、30μmを超えるとフレキシブル性が失われるからである。
より具体的には、図1に示すように、第1絶縁層31の表面及び第1絶縁層31に備える開口部Kから露出される第1導電層21の表面に下地層40を形成する構成としてある。
この下地層40は、後に詳細に説明するように、金属粒子を含む層として構成してある。
なお、下地層40の厚みは、50nm〜1000nm程度、より好ましくは200nm〜400nmとすることが望ましい。50nm未満とすると金属粒子の被覆化が不十分となり密着性が低下するからであり、1000nmを超えるとボイドが発生し密着力が低下するからである。
つまり、金属粒子が球形であると仮定した場合、単位面積あたりの被覆率が0.1〜10となることが望ましい、更に好適には単位面積あたりの被覆率が0.2〜3となることが望ましい。
その後、図2(b)を参照して、基材10及び第1導電層21の表面に、開口部Kを備える第1絶縁層31を形成する。より具体的には、図示していないが、基材10及び第1導電層21の表面全面に液状の感光性ポリイミドを塗布する。そして所定条件で公知の露光処理、現像処理、エッチング処理を行うことで、基材10及び第1導電層21の表面に開口部Kを備える第1絶縁層31を形成する。
その後、図2(c)を参照して、第1絶縁層31の表面及び開口部Kから露出する第1導電層21の表面に下地層40を形成する。より具体的には、図示していないが、塗布手段(バーコート印刷)を用いて第1絶縁層31の表面及び第1導電層21の表面に金属粒子を含む導電性インクを塗布する。そして熱処理手段を用いて塗布した導電性インクを焼成して、導電性インク中の金属粒子を第1絶縁層31の表面及び第1導電層21の表面に固着させる。これにより、金属粒子を含む層として構成される下地層40が形成される。
その後図3(a)を参照して、下地層40の表面に第2導電層22を形成する。より具体的には、下地層40の表面にセミアディティブ法を用いて電解銅めっきにより第2導電層22を形成する。
その後、図3(b)を参照して、不必要な下地層40を除去する。より具体的には、下地層40のうち、第2導電層22が積層されていない部分をエッチングにより除去する。
その後、図3(c)を参照して、第2導電層22の表面及び第1絶縁層31の表面に、第2絶縁層32を形成する。より具体的には、図示していないが、第2導電層22の表面全面及び第1絶縁層31の表面に液状の感光性ポリイミドを塗布する。そして所定条件で公知の露光処理、現像処理、エッチング処理を行うことで、第2導電層22の表面及び第1絶縁層31の表面に第2絶縁層32を形成する。
以上の工程を経ることで、図3(c)に示す、本発明の実施形態に係るプリント配線板1が形成される。
金属粒子の製造方法は、既述したチタンレドックス法を含み、次のような製造方法が可能である。
金属粒子は、含浸法と呼ばれる高温処理法や、液相還元法、気相法等の従来公知の方法で製造することができる。
液相還元法によって金属粒子を製造するためには、例えば水に、金属粒子を形成する金属のイオンのもとになる水溶性の金属化合物と分散剤とを溶解すると共に、還元剤を加えて、好ましくは、攪拌下、一定時間、金属イオンを還元反応させればよい。勿論、合金からなる金属粒子を液相還元法で製造する場合は、2種以上の水溶性の金属化合物を用いることになる。
液相還元法の場合、製造される金属粒子は、形状が球状ないし粒状で揃っており、粒度分布がシャープで、しかも微細な粒子とすることができる。
前記金属イオンのもとになる水溶性の金属化合物として、例えばNiの場合は塩化ニッケル(II)六水和物[NiCl2・6H2O]、硝酸ニッケル(II)六水和物[Ni(NO3)2・6H2O]を挙げることができる。またCuの場合は、硝酸銅(II)[Cu(NO3)2]、硫酸銅(II)五水和物[CuSO4・5H2O]を挙げることができる。他の金属粒子についても、塩化物、硝酸化合物、硫酸化合物等の水溶性の化合物を用いることができる。
酸化還元法によって金属粒子を製造する場合の還元剤としては、液相(水溶液)の反応系において、金属イオンを還元、析出させることができる種々の還元剤を用いることができる。例えば水素化ホウ素ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム、ヒドラジン、3価のチタンイオンや2価のコバルトイオン等の遷移金属のイオン、アスコルビン酸、グルコースやフルクトース等の還元性糖類、エチレングリコールやグリセリン等の多価アルコールを挙げることができる。このうち、3価のチタンイオンが4価に酸化する際の酸化還元作用によって、金属イオンを還元し、析出させる方法が既述したチタンレドックス法である。
導電性インクに含まれる分散剤としては、分子量が2000〜100000で、分散媒中で析出した金属粒子を良好に分散させることができる種々の分散剤を用いることができる。分子量が2000〜100000の分散剤を用いることで、金属粒子を分散媒中に良好に分散させることができ、得られる下地層40の膜質を緻密で且つ欠陥のないものにすることができる。分散剤の分子量が2000未満では、金属粒子の凝集を防止して分散を維持する効果が十分に得られないおそれがあり、結果として下地層40を緻密で欠陥の少ないものにできないおそれがある。また分子量が100000を超える場合は、嵩が大きすぎ、導電性インクの塗布後に行う熱処理において、金属粒子同士の焼結を阻害してボイドを生じさせたり、下地層40の膜質の緻密さを低下させたり、また分散剤の分解残渣が導電性を低下させるおそれがある。
なお、分散剤は、硫黄、リン、ホウ素、ハロゲン、アルカリを含まないものが、部品劣化の防止から好ましい。
好ましい分散剤としては、分子量が2000〜100000の範囲にあるもので、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン等のアミン系の高分子分散剤、またポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース等の分子中にカルボン酸基を有する炭化水素系の高分子分散剤、ポバール(ポリビニルアルコール)、スチレン−マレイン酸共重合体、オレフィン−マレイン酸共重合体、或いは1分子中にポリエチレンイミン部分とポリエチレンオキサイド部分とを有する共重合体等の極性基を有する高分子分散剤、を挙げることができる。
分散剤は水、又は水溶性有機溶媒に溶解した溶液の状態で、反応系に添加することもできる。
分散剤の含有割合は、金属粒子100重量部あたり1〜60重量部であるのが好ましい。分散剤の含有割合が前記範囲未満では、水を含む導電性インク中において、分散剤が金属粒子を取り囲むことで凝集を防止して良好に分散させる効果が不十分となるおそれがある。また前記範囲を超える場合には、導電性インクの塗装後の焼成熱処理時に、過剰の分散剤が金属粒子の焼結を含む焼成を阻害してボイドを生じさせたり、膜質の緻密さを低下させたりするおそれがあると共に、高分子分散剤の分解残渣が不純物として下地層40中に残存して、下地層40の導電性を低下させるおそれがある。
金属粒子の粒径を調整するには、金属化合物、分散剤、還元剤の種類と配合割合を調整すると共に、金属化合物を還元反応させる際に、攪拌速度、温度、時間、pH等を調整すればよい。
例えば反応系のpHは、本発明の如き微小な粒径の粒子を得るには、pHを7〜13とするのが好ましい。
反応系のpHを7〜13に調整するためには、pH調整剤を用いることができる。このpH調整剤としては、塩酸、硫酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなど、一般的な酸、アルカリが使用されるが、特に周辺部材の劣化を防止するために、アルカリ金属やアルカリ土類金属、塩素等のハロゲン元素、硫黄、リン、ホウ素等の不純物元素を含まない、硝酸やアンモニアが好ましい。
本発明の実施形態においては、金属粒子の平均粒子径は30nm〜100nmの範囲にあるものを用いるが、許容範囲として平均粒子径が1nm〜500nmの範囲にあるものを用いることが可能である。
ここで、平均粒子径は分散液中の粒度分布の中心径D50で表され、日機装社製マイクロトラック粒度分布計(UPA−150EX)を用いて測定した。
液相の反応系において析出させた金属粒子は、ロ別、洗浄、乾燥、解砕等の工程を経て、一旦、粉末状としたものを用いて導電性インクを調整することができる。この場合は、粉末状の金属粒子と、分散媒である水と、分散剤と、必要に応じて水溶性の有機溶媒とを、所定の割合で配合して、金属粒子を含む導電性インクとすることができる。
好ましくは、金属粒子を析出させた液相(水溶液)の反応系を出発原料として、導電性インクを調整する。
即ち、析出した金属粒子を含む反応系の液相(水溶液)を、限外ろ過、遠心分離、水洗、電気透析等の処理に供して不純物を除去し、必要に応じて濃縮して水を除去するか、逆に水を加えて金属粒子の濃度を調整した後、更に必要に応じて、水溶性の有機溶媒を所定の割合で配合することによって、金属粒子を含む導電性インクを調整する。この方法では、金属粒子の乾燥時の凝集による粗大で不定形な粒子の発生を防止することができ、緻密で均一な下地層40を得ることが可能となる。
導電性インクにおける分散媒となる水の割合は、金属粒子100重量部あたり20〜1900重量部であるのが好ましい。水の含有割合が前記範囲未満では、水による分散剤を十分に膨潤させて、分散剤で囲まれた金属粒子を良好に分散させる効果が不十分となるおそれがある。また水の含有割合が前記範囲を超える場合は、導電性インク中の金属粒子の割合が少なくなり、第1絶縁層31の表面及び開口部Kから露出する第1導電層21の表面に必要な厚みと密度とを有する良好な塗布層を形成できないおそれがある。
水溶性の有機溶媒の含有割合は、金属粒子100重量部あたり30〜900重量部であるのが好ましい。水溶性の有機溶媒の含有割合が、前記範囲未満では、前記有機溶媒を含有させたことによる分散液の粘度や蒸気圧を調整する効果が十分に得られないおそれがある。また前記範囲を超える場合には、水により分散剤を十分に膨潤させて、分散剤により導電性インク中に金属粒子を、凝集を生じることなく良好に分散させる効果が阻害されるおそれがある。
第1絶縁層31の表面及び開口部Kから露出する第1導電層21の表面に塗布された導電性インクを熱処理することで、第1絶縁層31の表面及び開口部Kから露出する第1導電層21の表面に金属粒子を含む層としての下地層40を得る。
熱処理により、塗布された導電性インクに含まれる分散剤やその他の有機物を、熱により揮発、分解させて塗布層から除去すると共に、残る金属粒子を焼結状態或いは焼結に至る前段階にあって相互に密着して固体接合したような状態として第1絶縁層31の表面及び開口部Kから露出する第1導電層21の表面に強固に固着させる。
熱処理は、大気中で行ってもよい。また金属粒子の酸化を防止するために、大気中で焼成後に、還元雰囲気中で更に焼成してもよい。焼成の温度は、前記焼成によって形成される下地層40の金属の結晶粒径が大きくなりすぎたり、ボイドが発生したりするのを抑制する観点から、700℃以下とすることができる。また熱処理温度の下限は、導電性インクに含有される金属粒子以外の有機物を塗布層から除去する目的を考慮して、150℃以上が好ましい。
また熱処理雰囲気としては、特に積層される金属粒子が極微細であることを考慮して、その酸化を良好に防止するため、例えばO2濃度を1000ppm以下とするなど、O2濃度を減少させた非酸化性の雰囲気とすることができる。更に、例えば水素を爆発下限濃度(3%)未満で含有させる等により還元性雰囲気とすることができる。
また、ナノオーダーの金属粒子を用いることで、十分に薄い下地層40を形成することができる。よって薄型化が可能なプリント配線板1(多層プリント配線板)とすることができる。
また、下地層40を介して第1導電層21と第2導電層22とを電気接続させることで、高密度配線化、高機能化が可能なプリント配線板1とすることができる。
また、下地層40を形成する導電性インクに含まれる金属粒子として、銅を用いることで、エッチング処理を行うだけで不要な下地層40を容易に除去することができる。よって製造工程の効率化、製造コストの省コスト化を一段と実現できる。
また、第1導電層21及び第2導電層22を電解銅めっきで形成することで、微細で且つ高密度な配線を備えるプリント配線板1を効率的に形成することができる。よって高機能化が可能なプリント配線板1とすることができる。
また、絶縁層30を液状の感光性ポリイミドで形成することで、微細な配線への追従性が良好で、薄肉な絶縁層30を効果的に形成することができる。よって一段と薄型化が可能なプリント配線板1(多層プリント配線板)とすることができる。
よって、真空設備が必要であることから、設備の建設、維持、運転等、設備コストが高くなり、製造コストの省コスト化を実現することができないという問題があった。
また、材料の供給、薄膜形成等の全ての工程を真空中で行わなければならないことから、製造工程の効率化を実現することができないという問題があった。
また、スパッタリング法により形成される下地層7は、クロム(Cr)を含んでいるものが一般的であったことから、下地層7が難エッチング層となる。よって不要な下地層7を除去するためのエッチング処理に時間がかかり、また場合によってはエッチング処理に加えて不要な下地層7を除去するための別処理が必要なる。従って製造工程の効率化及び製造コストの省コスト化を実現できないという問題があった。
なお、従来のプリント配線板3において、基材4、導電層5、絶縁層6は既述した本発明の実施形態におけるプリント配線板1の基材10、導電層20、絶縁層30と同一部材で形成されるものであることから、以下の詳細な説明は省略するものとする。
また、微細で且つ高密度な配線を備えるプリント配線板を効率的に形成することができる。
本変形例に係るプリント配線板2は、主として、図示しないコンピュータのハードディスク装置に内蔵されるフレキシャ(いわゆる配線回路付きサスペンション基板)として用いるプリント配線板であり、既述した本発明の実施形態に係るプリント配線板1に対して、金属支持層50を設ける構成としたものである。
その他の構成は既述したプリント配線板1と同一であることから、同一部材、同一機能を果たすものには同一番号、同一アルファベットを付し、以下の詳細な説明は省略するものとする。
この金属支持層50は、基材10の下面に接着剤(図示しない)を介して金属支持基板を取り付けることで形成することができる。
また、本変形例においては、金属支持基板を形成する金属としてステンレス(SUS)を用いる構成としてある。
勿論、金属支持基板を形成する金属は、ステンレスに限るものではなく、アルミ等、プリント配線板を構成する金属支持基板を形成する金属として通常用いられるものであれば、如何なる金属を用いてもよい。
また、金属支持層50の厚みは、金属支持基板を形成する金属としてステンレスを用いた場合は10μm〜40μm程度、より好ましくは15μm〜25μmとすることが望ましい。10μm未満とすると剛性が不足し、組み立て中に塑性変形を起こし易くなるからであり、40μmを超えると剛性が強すぎて、ディスクとの間隙を一定に保つことが出来なくなるからである。
また、微細で且つ高密度な配線を備える、高機能な、例えばフレキシャとして用いることが可能なプリント配線板2を効率的に形成することができる。
また、導電層20、絶縁層30の層数も本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。
また、本実施形態においては、第1導電層21の表面に(直上に)、下地層40を介して第2導電層22を積層する第1絶縁層31を設ける構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではない。例えば第1導電層21の表面に1乃至複数の他の絶縁層と1乃至複数の他の導電層とを交互に積層させて形成し、その上に下地層40を介して第2導電層22を積層する第1絶縁層31を設けるような構成としてもよい。つまり第1導電層21の上方に、下地層40を介して第2導電層22を積層する第1絶縁層31を設ける構成であれば、プリント配線板における第1絶縁層31の積層位置は適宜変更可能である。なお、ここで「第1導電層21の上方」とは、第1導電層の上側を意味するもので、第1導電層21の直上(第1導電層21の表面と接する上側)と、第1導電層21の直上ではない上側(第1導電層21の表面と接することのない上側)との両方を含む概念である。
また、本実施形態においては、絶縁層の上に下地層を介して積層される導電層を1層だけ備えるプリント配線板とする構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、絶縁層の上に下地層を介して積層される導電層を複数備えるプリント配線板とする構成としてもよい。
また、本実施形態においては、導電性インクを塗布する手段として、バーコート印刷を用いる構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、他の塗布手段を用いる構成としてもよい。例えばスクリーン印刷を用いることができる。
また、本実施形態においては、液状の感光性ポリイミドで絶縁層30を形成する構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、他の材料で絶縁層30を形成する構成としてもよい。例えばフィルム状の感光性ポリイミド(いわゆるドライフィルムレジスト)で絶縁層30を形成する構成とすることができる。但しこの場合、絶縁層30の厚みは5μm〜30μm程度、より好ましくは10μm〜20μmとすることが望ましい。5μm未満では、凹凸部分への追従性が悪くなるからであり、30μmを超えると解像性が低下するからである。
また、本実施形態においては、プリント配線板10をフレキシブルプリント配線板とする構成としたが、必ずしもこのような構成に限るものではなく、リジッドフレキシブルプリント配線板等、他のプリント配線板とする構成としてもよい。
また、本実施形態においては、絶縁性の樹脂フィルムの一層だけで形成される基材10とする構成としたが、基材10の構成は必ずしもこのような構成に限るものではない。例えば、絶縁性の樹脂フィルムと、絶縁性の樹脂フィルムの片面側に、1乃至複数の導電層と、1乃至複数の絶縁層とが積層されてなる、いわゆる片面プリント配線板で基材10を形成する構成としてもよい。また絶縁性の樹脂フィルムと、絶縁性の樹脂フィルムの両面側に、1乃至複数の導電層と、1乃至複数の絶縁層とが積層されてなる、いわゆる両面プリント配線板で基材10を形成する構成としてもよい。
2 プリント配線板
3 プリント配線板
4 基材
5 導電層
5a 第1導電層
5b 第2導電層
6 絶縁層
6a 第1絶縁層
6b 第2絶縁層
7 下地層
10 基材
20 導電層
21 第1導電層
22 第2導電層
30 絶縁層
31 第1絶縁層
32 第2絶縁層
40 下地層
50 金属支持層
K 開口部
Claims (1)
- 基材の少なくとも片面側に、第1導電層、絶縁層、第2導電層を備え、前記第2導電層は、平均粒子径が1nm〜500nmである銅の金属粒子を含む層からなる下地層を介して前記絶縁層の上に積層されており、前記絶縁層は開口部を備え、該開口部から露出される前記第1導電層と、前記第2導電層とが前記下地層を介して電気接続されており、前記下地層の厚みが、50nm〜1000nmであると共に、最外層に金属支持層を備えるプリント配線板。
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