JP6029942B2 - 減衰力調整機構、及び、油圧緩衝器 - Google Patents

減衰力調整機構、及び、油圧緩衝器 Download PDF

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Description

本発明は、例えば乗用自動車等に用いて好適な油圧緩衝器の減衰力調整機構及び油圧緩衝器に関する。
従来、油圧緩衝器の減衰力調整機構として、ピストンロッドと減衰力調整機構部品とを直列に配置したものが一般的に存在する(例えば、特許文献1の図1)。
図11は、ピストンロッドと減衰力調整機構部品とを直列に配置した減衰力調整機構を有する参考技術の油圧緩衝器の側断面図である。
図11に示す中空のピストンロッド2は、アッパーマウント14の貫通孔を貫通し、ピストンロッド2の上端部をナット等(図示せず)により、アッパーマウント14に固定される。中空のピストンロッド2内にあるアジャスティングロッド10の上端部には、アジャスタスクリュ3が螺着されており、ピストンロッド2の上端部に螺着されたアクチュエータ35の回転部と嵌合される。油圧緩衝器5を車体に装着する場合には、アッパーマウント14の上部に減衰力調整機構部品(例えば、アクチュエータ35)を取り付けるスペースが必要となる。
また、特許文献2(例えば、特許文献2の図1)には、カムを用いたピストンロッドと減衰力調整機構部品とが垂直に配置される油圧緩衝器について開示されており、減衰力調整装置部品を直列に配置できない構造の車輛用に用いられている。
また、特許文献3には、特許文献2のようにカムを用いた減衰力調整装置の構造が複雑となってしまうという問題、及び従来から使用されている減衰力調整機構を構成する部品の流用が難しくなる為その部品のほとんどを専用に設ける必要があり部品の共通化の大きな妨げとなってしまう為部品単価低減の妨げ及び組み立て工程の共通化の妨げとなる問題を解決させる為に、構造を簡単化しかつ部品の共通化を図ることで部品単価低減化と組み立て工程の共通化が可能となる油圧緩衝器の減衰力調整装置が実現されている。
特開2000−205325号公報 実開昭63−87339号公報 特許第4462855号公報
しかしながら、特許文献3の油圧緩衝器の減衰力調整装置は、当接する2つのアジャスティングニードルによりアジャスティングロッドを作動させ減衰力調整を行う為、アジャスティングロッドの軸とアジャスタスクリュの軸との角度に合わせた、アジャスタニードルを必要とし、車体側の寸法の制約によっては成立させることが困難な場合もあった。
以上のように、従来の油圧緩衝器の減衰力調整装置の問題点は、様々な制約の中で自由に減衰力調整機構を配置するのが困難になる場合があり、合わせて部品の共通化の妨げとなってしまうという問題が完全には解決しておらず、従って、部品単価低減の妨げ、組み立て工程の共通化の妨げとなっている。
1つの側面では、本発明の目的は、減衰力調整機構の配置の自由度を向上させることである。
本発明の減衰力調整機構は、
シリンダと、前記シリンダの内部で2つの油室を区画するピストンと、前記ピストンに設けられ前記2つの油室を連通させる通路を有するピストンロッドと、前記ピストンロッド内に配置され、前記通路の開口面積を調整するバルブが設けられた第1のロッドと、を備える油圧緩衝器に配置される減衰力調整機構において、
前記第1のロッドに設けられた第1のアジャスタピストンと、
前記第1のアジャスタピストンと移動方向が異なる第2のアジャスタピストンと、
前記第1のアジャスタピストンと前記第2のアジャスタピストンとの間に密閉されて配置され、前記第2のアジャスタピストンの位置を調整されることにより前記第1のアジャスタピストンの位置を移動させるアジャスタピストン用油室と、
を備える。
本発明の油圧緩衝器は、
シリンダと、
前記シリンダの内部で2つの油室を区画するピストンと、
前記ピストンに設けられ前記2つの油室を連通させる通路を有するピストンロッドと、
前記ピストンロッド内に配置され、前記通路の開口面積を調整するバルブが設けられた第1のロッドと、
前記第1のロッドに設けられた第1のアジャスタピストンと、
前記第1のアジャスタピストンと移動方向が異なる第2のアジャスタピストンと、
前記第1のアジャスタピストンと前記第2のアジャスタピストンとの間に密閉されて配置され、前記第2のアジャスタピストンの位置を調整されることにより前記第1のアジャスタピストンの位置を移動させるアジャスタピストン用油室と、
を備える。
本発明によれば、減衰力調整機構の配置の自由度を向上させることができるなどの効果を得られる。
第1実施形態の油圧緩衝器を示す外観図である。 第1実施形態の要部の側断面図である。 第1実施形態の油圧緩衝器のピストン部分の側断面図である。 第2実施形態の油圧緩衝器を示す外観図である。 第2実施形態の要部の側断面図である。 第3実施形態の油圧緩衝器を示す外観図である。 第3実施形態の第1変形例の要部の側断面図である。 第3実施形態の第2変形例の油圧緩衝器を示す外観図である。 第4実施形態の油圧緩衝器を示す外観図である。 第4実施形態の要部の側断面図である。 参考技術の油圧緩衝器の側断面図である。
以下、本発明の実施形態の減衰力調整機構及び油圧緩衝器について、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態の油圧緩衝器5を示す外観図である。
図2は、第1実施形態の要部の側断面図である。
図3は、第1実施形態の油圧緩衝器5のピストン8部分の断面図である。
なお、図2に示す側断面図は、ピストンロッド2の上端部と、ピストンロッド2の上端部に螺着されるバンプストッパ19と、同じくピストンロッド2の上端部と螺着されるトップボディ1と、ピストンロッド2と垂直になるようにトップボディ1に設けられた調整ロッド(第2のロッドの一例)12とを含む側断面図である。
また、図3に示す側断面図は、シェルパイプ7及び車体取付部材13についての側断面図である。
図2において、トップボディ1は、アッパーマウント14の中心にある貫通孔を貫通し、トップボディ1の上端部は、ナット等によりアッパーマウント14と固定される。ピストンロッド2は、バンプストッパ19、及びトップボディ1と螺着されている。
また、調整ロッド12は、ピストンロッド2に対して垂直方向にトップボディ1と螺着されている。ピストンロッド2には、中空ピストンロッドが使用され、ピストンロッド2の内部には、アジャスティングロッド(第1のロッドの一例)10が貫通されている。
なお、アジャスティングロッド10の長手方向と調整ロッド12の長手方向とは、本実施形態では直交するが、互いに異なる方向であれば直交する必要はない。
ここで、調整ロッド12は、従来のピストンロッド2の上端部と同じ形状である。これにより、図11に示すアッパーマウント14の貫通孔を貫通したピストンロッド2を螺着するためのナット等の螺着部材又は接合部材や、ピストンロッド2の上端部に螺着又は嵌合される減衰力調整機構部品(例えば、アクチュエータ35やクリック41)などの従来部品を、特別な加工をすることなく、調整ロッド12に対しても流用することができる。このため、部品の共通化が可能となり、部品の組立行程も従来のものと共通化することが可能となる。
アジャスティングロッド10の上端部には、第1のアジャスタピストン4Aがアジャスティングロッド10に当接するように設けられている。そのため、アジャスティングロッド10は、第1のアジャスタピストン4Aに連動して移動する。
また、ピストンロッド2の上端部に配置されている第1のアジャスタピストン4Aの上端部と、調整ロッド12に設けられ調整ロッド12から突出している第2のアジャスタピストン4Bとの間には、密閉されたアジャスタピストン用油室42が配置されている。
詳しくは後述するが、アジャスタピストン用油室42は、第2のアジャスタピストン4Bの位置を調整されることにより第1のアジャスタピストン4Aの位置を移動させる。なお、第2のアジャスタピストン4Bは、調整ロッド12の内部を貫通しているアジャスタスクリュ3に当接して一体に移動するように配置されるか、或いは、アジャスタスクリュ3に固着される。さらに、アジャスタスクリュ3は、クリック41に嵌合されている。なお、アジャスタスクリュ3を省略して、クリック41と第2のアジャスタピストン4Bとを一体に移動可能に連結してもよい。
油圧緩衝器5における後述する減衰力を調整する場合には、クリック41を回転させることによって調整を行うことができる。クリック41を回転させると、クリック41に嵌合されているアジャスタスクリュ3が回転する。さらに、アジャスタスクリュ3に当接又は固着されている第2のアジャスタピストン4Bが図2上の左右方向に移動する。
第2のアジャスタピストン4Bと第1のアジャスタピストン4Aとの間には密閉されたアジャスタピストン用油室42が配置されているため、第2のアジャスタピストン4Bが移動するとそれに連動して第1のアジャスタピストン4Aも上下に移動する。最終的に、第1のアジャスタピストン4Aに当接されているアジャスティングロッド10が、クリック41の回転に連動して上下に移動し、アジャスティングロッド10の下端部にある後述するバイパス流路32を通る油量が変化して、減衰力が調整される。
図2に示すようにトップボディ1及びバンプストッパ19に螺着されたピストンロッド2は、図3に示すようにバンプラバ20を貫通し、他端部である下端部がシリンダ6内部で2つの油室9A,9Bを区画するピストン8に固着されている。ピストンロッド2内部にあるアジャスティングロッド10には、ニードルバルブ11がアジャスティングロッド10の下端部に当接するように設けられている。
ニードルバルブ11は、クリック41の回転に連動して第1のアジャスタピストン4A及びアジャスティングロッド10と共に上下に移動される。ニードルバルブ11が、上下に移動することによって、バイパス流路32を通る油量を変化させることが可能となる。
ピストンロッド2が中心軸方向に上下移動をすると、ピストン8に分割されたシリンダの上下2つの油室(油室9A、油室9B)の油が、一方の油室から他方の油室に、縮み側流路29又は伸び側流路30、及びバイパス流路(通路の一例)32を通って移動する。クリック41を回転させ、ニードルバルブ(バルブの一例)11を上下に調整することで、バイパス流路32の開口面積、すなわちバイパス流路32を通る油の流量を調整し、結果として減衰力を調整することが可能となる。
したがって、減衰力を調整する場合、クリック41を回転させることによって、クリック41に嵌合されているアジャスタスクリュ3が回転する。そして、アジャスタスクリュ3が回転すると、アジャスタスクリュ3に当接又は固着されている第2のアジャスタピストン4Bが図2上の左右方向に移動する。さらに、第2のアジャスタピストン4Bとの間に、密閉されたアジャスタピストン用油室42を介して配置された第1のアジャスタピストン4Aが、第2のアジャスタピストン4Bの変位に連動して図2上の上下方向に移動する。第1のアジャスタピストン4Aに当接されているアジャスティングロッド10が、クリック41の回転に連動して上下に移動することとなり、アジャスティングロッド10の下端部にあるバイパス流路32を通る油量が変化し、減衰力が調整される。
以上説明した第1実施形態では、アジャスタピストン用油室42は、第1のアジャスタピストン4Aと第2のアジャスタピストン4Bとの間に密閉されて配置され、第2のアジャスタピストン4Bの位置を調整されることにより第1のアジャスタピストン4Aの位置を移動させる。
よって、本実施形態によれば、アジャスタピストン用油室42を介して第1のアジャスタピストン4Aと第2のアジャスタピストン4Bとが配置されることで、減衰力調整機構の配置の自由度を向上させることができる。
また、調整ロッド12をピストンロッド2の上端部と同じ形状とした場合には、部品の共通化が可能となり、部品の組立行程も従来のものと共通化することが可能となる。
<第2実施形態>
図4は、第2実施形態の油圧緩衝器5を示す外観図である。
図5は、第2実施形態の要部の側断面図である。
本実施形態では、アクチュエータ35が、ピストンロッド2の長手方向と直交する方向にトップボディ1に螺着されている。本実施形態は、この構成において第1実施形態と相違し、その他の構成は同様であるため、詳細な説明を省略する。
図5において、図2と同様に、トップボディ1は、油圧緩衝器5上端部を車体本体(図示せず)と固定するためのアッパーマウント14と螺着されている。ピストンロッド2は、バンプストッパ19、及びトップボディ1と螺着されている。さらに、調整ロッド12は、ピストンロッド2に対して垂直方向に、トップボディ1と螺着されている。
アクチュエータ35(例えば、ステッピングモータ)は、トップボディ1に螺着されている調整ロッド12と螺着されており、アクチュエータ35の回転部分とアジャスタスクリュ3とが嵌合又は固着されている。
アクチュエータ35の必要駆動力に応じ増幅器(図示せず)を介し、このアクチュエータ35の制御線(図示せず)は、例えば車内に有線配線もしくは無線通信され、車内からアクチュエータ35を制御するコントローラ(図示せず)を操作してアクチュエータ35を回転させることで減衰力の調整が可能となる。
アクチュエータ35は、ステッピングモータに限定されず、トップボディ1との連結部を装着可能な形状に変更し、制御部及び駆動力増幅部を任意のアクチュエータに対応させることができる。アクチュエータ35の他の例としては、リニアモータ、油圧シリンダ、油圧モータ、空気圧シリンダ、ソレノイドバルブなどが挙げられる。
図5に示すように、本実施形態においても、ピストンロッド2には、中空ピストンロッドが使用され、ピストンロッド2の内部には、アジャスティングロッド10が貫通されている。アジャスティングロッド10の上端部には、第1のアジャスタピストン4Aが設けられている。アジャスティングロッド10は、第1のアジャスタピストン4Aの変位に連動して上下移動する。
また、ピストンロッド2の上端部から突出している第1のアジャスタピストン4Aの上端部と、調整ロッド12に設けられ調整ロッド12から突出している第2のアジャスタピストン4Bとの間には、密閉されたアジャスタピストン用油室42が配置されている。第2のアジャスタピストン4Bは、調整ロッド12の内部を貫通しているアジャスタスクリュ3に当接又は固着され、さらに、アジャスタスクリュ3は、アクチュエータ35の回転部と嵌合又は固着されている。
減衰力を調整する場合には、このアクチュエータ35を操作することによって減衰力を調整できる。アクチュエータ35を操作すると、アクチュエータ35の回転部に嵌合又は固着されているアジャスタスクリュ3が、アクチュエータ35の操作に連動して回転する。アジャスタスクリュ3が回転すると、アジャスタスクリュ3に当接又は固着されている第2のアジャスタピストン4Bも連動して図5上の左右方向に移動する。
さらに、第2のアジャスタピストン4Bとの間に密閉されたアジャスタピストン用油室42を介して配置された第1のアジャスタピストン4Aが、第2のアジャスタピストン4Bの変位に連動して図5上の上下方向に移動する。最終的に、第1のアジャスタピストン4Aに当接されているアジャスティングロッド10が、アクチュエータ35に連動して上下に移動し、アジャスティングロッド10の下端部にあるバイパス流路32を通る油量が変化し、減衰力が調整される(アジャスティングロッド10が変位することによって減衰力の調整が可能となることについては図3と同様のため図3を参照)。
以上説明した第2実施形態においても、アジャスタピストン用油室42は、第1のアジャスタピストン4Aと第2のアジャスタピストン4Bとの間に密閉されて配置されるため、第1実施形態と同様に減衰力調整機構の配置の自由度を向上させることができる。
また、本実施形態では、アクチュエータ35は、第2のアジャスタピストン4Bを移動させることにより第1のアジャスタピストン4Aを移動させる。そのため、配置の自由度を向上させつつ、従来の電気制御式減衰力調整装置を用いることが可能となる。
<第3実施形態>
図6は、第3実施形態の油圧緩衝器5を示す外観図である。
図7は、第3実施形態の第1変形例の要部の側断面図である。
図8は、第3実施形態の第2変形例の油圧緩衝器5を示す外観図である。
本実施形態では、第2のロッドの一例である調整ロッド47が、互いに異なる方向に延びる第1の部分47a及び第2の部分47bを含み、第2のアジャスタピストン4Bは、第1の部分47aの内部を移動し、アジャスタピストン用油室48は、第2の部分47bの内部に亘って位置する。本実施形態は、これらの構成において第2実施形態と相違し、その他の構成は同様であるため、詳細な説明を省略する。
なお、図7に示す第1変形例では、アクチュエータ35に代えて第1実施形態のクリック41を用いる点のみが相違点であり、図8に示す第2変形例では、調整ロッド49の第1の部分49a及び第2の部分49bの長手方向の向きが図6に示す調整ロッド47と異なる点が相違点である。
図6に示すように、調整ロッド47は、アクチュエータ35側に位置する第1の部分47aと、この第1の部分47aと一体に形成されトップボディ1側に位置する第2の部分47bとを含む。
本実施形態では、調整ロッド47の第1の部分47aは、アジャスティングロッド10の長手方向と直交する方向に延びる長手方向を有するが、第2の部分47bの長手方向は、アジャスティングロッド10の長手方向と直交しなくともよい。第2の部分47bは、トップボディ1側から第1の部分47a側に向かって、斜め上方に傾斜している。第2の部分47bの長手方向とアジャスティングロッド10の長手方向とがなす角度は、図6及び図7の例では約120度である。
これにより、調整ロッド47は、車体取付部材13が固定されるアーム37などの減衰力調整機構部品装着の妨げになりうる車体部分がある場合であっても、屈曲することで、車体部分との干渉を回避することができる。
図7に示すように、第2のアジャスタピストン4Bは、第1の部分47aの内部を移動する。また、アジャスタピストン用油室48は、第2の部分47bに亘って位置するとともに第1の部分47aの一部にも亘って位置する。
図8に示すように、第2の変形例における第1の部分49aは、第2の部分49b側から斜め上方に傾斜し、第1の部分49aの長手方向とアジャスティングロッド10の長手方向とがなす角度は、約150度である。
また、図8に示すように、第2の変形例における第2の部分49bは、トップボディ1側から第1の部分49a側に向かって、斜め下方に傾斜している。第2の部分49bの長手方向とアジャスティングロッド10の長手方向とがなす角度は、約60度である。
なお、図8に示す第2変形例では、調整ロッド49は、車体からの突出部38との干渉を回避するように延びている。
減衰力を調整する場合には、上述の第1実施形態及び第2実施形態と同様であるが、アクチュエータ35を操作又はクリック41を回転させることによって減衰力を調整できる。図7の例では、クリック41を回転させると、クリック41に嵌合又は固着されているアジャスタスクリュ3がクリック41に連動して図7上の左右方向に移動する。第2のアジャスタピストン4Bとの間にアジャスタピストン用油室48内のオイルを有している第1のアジャスタピストン4Aは、第2のアジャスタピストン4Bがスライドすることに連動して変位することとなる。最終的に、第1のアジャスタピストン4Aに当接されているアジャスティングロッド10が、クリック41に連動して上下に移動し、アジャスティングロッド10の下端部にあるバイパス流路32を通る油量が変化し、減衰力が調整される。
以上説明した第3実施形態においても、アジャスタピストン用油室48は、第1のアジャスタピストン4Aと第2のアジャスタピストン4Bとの間に密閉されて配置されるため、第1実施形態及び第2実施形態と同様に減衰力調整機構の配置の自由度を向上させることができる。
また、本実施形態では、第2のロッドの一例である調整ロッド47,49は、互いに異なる方向に延びる第1の部分47a,49a及び第2の部分47b,49bを含み、第2のアジャスタピストン4Bは、第1の部分47a,49aの内部を移動し、アジャスタピストン用油室48は、第2の部分47b,49bの内部に亘って位置する。そのため、調整ロッド47,49は、アーム37や突出部38などの減衰力調整機構部品装着の妨げになりうる車体部分がある場合であっても、屈曲することで、車体部分との干渉を回避することができる。
なお、調整ロッド47,49は、第1の部分47a,49a及び第2の部分47b,49bによって屈曲するが、全体として或いは部分的に湾曲する形状を呈していてもよい。
また、本実施形態では、調整ロッド47,49が第1の部分47a,49a及び第2の部分47b,49bを有する例について説明したが、これらの部分と異なる方向に延びる第3の部分を含めた3つ以上の部分を有するようにしてもよい。
また、特に組み立て性を向上させる場合、トップボディ1にアジャスタピストン用油室48から外部に排出するエア抜き用の穴52及び穴を封止するボルト53を設けてもよい。上述の第1及び第2実施形態並びに後述の第4実施形態についても同様である。
<第4実施形態>
図9は、第4実施形態の油圧緩衝器5を示す外観図である。
図10は、第4実施形態の要部の側断面図である。
本実施形態では、第1のロッドの一例であるアジャスティングロッド50が、油圧緩衝器5を車体に取り付けるためのアッパーマウント14を貫通して延び、第1のアジャスタピストン4A、第2のアジャスタピストン4B、及びアジャスタピストン用油室51が、アッパーマウント14よりも上方に配置されている。本実施形態は、これらの構成において第1実施形態と相違し、その他の構成は同様であるため、詳細な説明を省略する。
図10に示すように、ピストンロッド2上部に螺着されるベースナット43には、ボディーハウジング44がベースナット43の外周側面及び上面を覆うようにCクリップ46にて固定されている。アジャスティングロッド50には、上端部に当接するように第1のアジャスタピストン4Aが設けられ、第1のアジャスタピストン4Aに連動してアジャスティングロッド50が移動する。
さらに、第1のアジャスタピストン4Aと第2のアジャスタピストン4Bとの間には密閉されたアジャスタピストン用油室51が配置されている。第2のアジャスタピストン4Bは、第2のロッドの一例であるアジャストワイヤ45に当接して一体に移動するように配置されるか、或いは、アジャストワイヤ45に固着される。また、アジャスタスクリュ3は、アジャストワイヤ45に当接して一体に移動するように例えば嵌合配置されるか、或いは、アジャストワイヤ45に固着される。アジャスタスクリュ3は、クリック41に嵌合されている構造であっても良い。
または、第2のアジャスタピストン4Bは、アジャストワイヤ45と嵌合又は固着されているアジャスタスクリュ3に当接して一体に移動するように配置されるか或いはアジャスタスクリュ3に固着され、さらに、アジャストワイヤ45は、クリック41に嵌合又は固着される。
減衰力を調整する場合には、クリック41を回転させることによって減衰力を調整できる。クリック41を回転させると、クリック41に嵌合又は固着されているアジャスタスクリュ3がクリック41に連動して図10上の左右方向に移動する。第2のアジャスタピストン4Bとの間にオイルを有している第1のアジャスタピストン4Aは、第2のアジャスタピストン4Bがスライドすることに連動して変位することとなる。最終的に、第1のアジャスタピストン4Aに当接されているアジャスティングロッド50が、クリック41に連動して上下に移動し、アジャスティングロッド50の下端部にあるバイパス流路32を通る油量が変化し、減衰力が調整される。
本実施形態においても、クリック41の代わりに図4等に示すアクチュエータ35をはじめとする任意のアクチュエータを用いてもよい。
以上説明した第4実施形態においても、アジャスタピストン用油室51は、第1のアジャスタピストン4Aと第2のアジャスタピストン4Bとの間に密閉されて配置されるため、第1実施形態〜第3実施形態と同様に減衰力調整機構の配置の自由度を向上させることができる。
また、本実施形態では、第1のロッドの一例であるアジャスティングロッド50は、油圧緩衝器5を車体に取り付けるためのアッパーマウント14を貫通して延び、第1のアジャスタピストン4A、第2のアジャスタピストン4B、及びアジャスタピストン用油室51は、アッパーマウント14よりも上方に配置されている。そのため、アッパーマウント14よりも上方の空間を有効に利用することができ、第1実施形態〜第3実施形態の減衰力調整機構が配置できない車輌に対しても減衰力調整機構を取り付けることが可能になる。また、車輌に油圧緩衝器5を取り付けた後でも、アジャストワイヤ45の位置を回転自由かつ上下方向の角度も柔軟に調整することを可能とした。
1 トップボディ
2 ピストンロッド
3 アジャスタスクリュ
4A 第1のアジャスタピストン
4B 第2のアジャスタピストン
5 油圧緩衝器
6 シリンダ
7 シェルパイプ
9A 油室
9B 油室
10 アジャスティングロッド(第1のロッド)
11 ニードルバルブ(バルブ)
12 調整ロッド(第2のロッド)
13 車体取付部材
14 アッパーマウント
19 バンプストッパ
20 バンプラバ
29 縮み側流路
30 伸び側流路
32 バイパス流路(通路)
35 アクチュエータ
37 アーム
38 突出部
41 クリック
42 アジャスタピストン用油室
43 ベースナット
44 ボディーハウジング
45 アジャストワイヤ
46 Cクリップ
47 調整ロッド(第2のロッド)
47a 第1の部分
47b 第2の部分
48 アジャスタピストン用油室
49 調整ロッド(第2のロッド)
49a 第1の部分
49b 第2の部分
50 アジャスティングロッド(第1のロッド)
51 アジャスタピストン用油室
52 エア抜き用穴
53 ボルト

Claims (4)

  1. シリンダと、前記シリンダの内部で2つの油室を区画するピストンと、前記ピストンに設けられ前記2つの油室を連通させる通路を有するピストンロッドと、前記ピストンロッド内に配置され、前記通路の開口面積を調整するバルブが設けられた第1のロッドと、を備える油圧緩衝器に配置される減衰力調整機構において、
    前記第1のロッドに設けられた第1のアジャスタピストンと、
    前記第1のアジャスタピストンと移動方向が異なる第2のアジャスタピストンと、
    前記第1のアジャスタピストンと前記第2のアジャスタピストンとの間に密閉されて配置され、前記第2のアジャスタピストンの位置を調整されることにより前記第1のアジャスタピストンの位置を移動させるアジャスタピストン用油室と、
    互いに異なる方向に延びる第1の部分及び第2の部分を含む第2のロッドと、
    を備え
    前記第2のアジャスタピストンは、前記第1の部分の内部を移動し、
    前記アジャスタピストン用油室は、前記第2の部分の内部に亘って位置する、
    ことを特徴とする減衰力調整機構。
  2. 前記第2のアジャスタピストンを移動させるアクチュエータを更に備えることを特徴とする請求項1記載の減衰力調整機構。
  3. 前記第1のロッドは、前記油圧緩衝器を車体に取り付けるためのアッパーマウントを貫通して延び、
    前記第1のアジャスタピストン、前記第2のアジャスタピストン、及び前記アジャスタピストン用油室は、前記アッパーマウントよりも上方に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の減衰力調整機構。
  4. シリンダと、
    前記シリンダの内部で2つの油室を区画するピストンと、
    前記ピストンに設けられ前記2つの油室を連通させる通路を有するピストンロッドと、
    前記ピストンロッド内に配置され、前記通路の開口面積を調整するバルブが設けられた第1のロッドと、
    前記第1のロッドに設けられた第1のアジャスタピストンと、
    前記第1のアジャスタピストンと移動方向が異なる第2のアジャスタピストンと、
    前記第1のアジャスタピストンと前記第2のアジャスタピストンとの間に密閉されて配置され、前記第2のアジャスタピストンの位置を調整されることにより前記第1のアジャスタピストンの位置を移動させるアジャスタピストン用油室と、
    互いに異なる方向に延びる第1の部分及び第2の部分を含む第2のロッドと、
    を備え
    前記第2のアジャスタピストンは、前記第1の部分の内部を移動し、
    前記アジャスタピストン用油室は、前記第2の部分の内部に亘って位置する、
    ことを特徴とする油圧緩衝器。
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