JP4462855B2 - 油圧緩衝器の減衰力調整装置 - Google Patents

油圧緩衝器の減衰力調整装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に乗用自動車等に用いて好適な油圧緩衝器の減衰力調整機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、油圧緩衝器の減衰力調整機構として、ピストンロッドと減衰力調整機構部品を直列に配置したものが一般的に存在する(例えば、特許文献1の図1)。
図11は、ピストンロッドと減衰力調整機構部品を直列に配置した減衰力調整機構を有する油圧緩衝器の側断面図である。中空ピストンロッド2は、アッパーマウント14の貫通孔を貫通し、ピストンロッド2の上端部をナット等(図示せず)により、アッパーマウント14に固定される。中空ピストンロッド2内にあるアジャスティングロッド10の上端部には、アジャスタスクリュ3が螺着されており、ピストンロッド2の上端部に螺着されたアクチュエータ35の回転部と嵌合される。油圧緩衝器5を車体に装着する場合には、アッパーマウント14の上部に減衰力調整機構部品(例えば、アクチュエータ35)を取り付けるスペースが必要となる。
【0003】
また、特許文献2(例えば、特許文献2の図1)には、カムを用いたピストンロッドと減衰力調整機構部品が垂直に配置される油圧緩衝器について開示されおり、減衰力調整装置部品を直列に配置できない構造の車輛用に用いられている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−205325号公報
【0005】
【特許文献2】
実開昭63−87339号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、特許文献2のようにカムを用いた減衰力調整装置は、その構造が複雑となってしまうという問題がある。また、従来から使用されている減衰力調整機構を構成する部品の流用が難しくなるため、その部品のほとんどを専用に設ける必要があった。このため、部品の共通化の大きな妨げとなってしまうという問題もある。従って、部品単価低減の妨げ、組み立て工程の共通化の妨げとなる。
【0007】
以上に述べたように従来の油圧緩衝器の減衰力調整装置の問題点は、ピストンロッドと減衰力調整機構部品とが直列に配置された減衰力調整装置では取り付けが困難な構造の車輛に使用される減衰力調整装置であって、ピストンロッドと減衰力調整機構部品とが垂直に配置された減衰力調整装置は、構造が複雑となり、かつ専用の部品を必要とするため、製造部品共通化の大きな妨げとなり、部品単価低減や組み立て行程の共通化等の妨げとなるということである。
【0008】
本発明は、このように従来の構成が有していた問題を解決しようとするものであり、油圧緩衝器の減衰力調整機構部品の構造を簡単化し、かつ部品の共通化を図ることで、部品単価低減化と組み立て工程の共通化が可能となる油圧緩衝器の減衰力調整装置を実現することを目的とするものである。
【0014】
求項記載の発明は、ピストンに区分された二つの油室がピストンロッド内の通路を介して連通し、該通路の開口面積が、アジャスティングロッド端に設けられたバルブで調整され、前記アジャスティングロッドは、外部から該アジャスティングロッドの軸方向への進退操作が可能な油圧緩衝器において、前記ピストンロッド上端部に結合されたトップボディと、該トップボディ内前記ピストンロッドに対して0度から180度の範囲内の角度に設けられた調整ロッドと、該調整ロッド内に該調整ロッドの軸方向に進退自在に設けられた第一のアジャスタニードルと、前記ピストンロッド内における前記アジャスティングロッドの上端部に該アジャスティングロッドと共に該アジャスティングロッドの軸方向に進退自在に設けられた第二のアジャスタニードルと、を有し、前記第一のアジャスタニードルと前記第二のアジャスタニードルとが当接し、それらの当接部分が互いにスライド可能な斜面となっており、前記第一のアジャスタニードルには、前記調整ロッド内に螺合されたアジャスタスクリュを介して、前記調整ロッドに嵌合されたクリックが連結され、前記クリックを外部から回転操作すると、前記調整ロッド内に螺合された前記アジャスタスクリュが回転しつつ前記調整ロッドの軸方向に進退するのに連動して、前記第一のアジャスタニードルが前記調整ロッドの軸方向に進退し、それに伴い前記第一のアジャスタニードル及び前記第二のアジャスタニードルの前記当接部分同士が互いにスライドして前記第二のアジャスタニードルが前記アジャスティングロッドと共に前記アジャスティングロッドの軸方向に進退することにより、前記バルブによる前記開口面積の調整が行なわれることを特徴とする油圧緩衝器の減衰力調整装置である。
【0015】
請求項記載の発明によると、調整ロッド内に設けられた第1のアジャスタニードルを外部より回転操作することにより、第一のアジャスタニードルに当接する第ニのアジャスタニードル及びアジャスティングロッドを操作する作用が働き、減衰力を調整することが可能となる効果を奏する。さらに、特許文献2にあるカム機構等を用いたものよりも構成を格段に簡単化することが可能となる。しかも、調整ロッドを、トップボディ内にピストンロッドに対して0度から180度の範囲内の角度に設けるようにしたことで、調整ロッドを配設する部分の周辺の車輛構造からの制限から解放され、その結果、従来は車輛構造の制限のために困難であった減衰力調整の操作が容易になり、操作性を向上させることが可能となる。
【0016】
請求項記載の発明は、前記調整ロッドが前記ピストンロッド上端部と同じ形状であることを特徴とする請求項記載の油圧緩衝器の減衰力調整装置である。
請求項記載の発明によると、請求項記載の発明と同様の作用効果に加えて、調整ロッドがピストンロッド上端部と同じ形状であることにより、従来技術では減衰力調整機構部品を取り付けるためにピストンロッド上端部に使用していたナット等の部品が、調整ロッドにも使用できる効果を奏する。したがって、容易に製作が可能な部品によって構成することが可能となり、部品の共通化、組み立て工程の共通化、原価低減が可能になる。さらに、従来のピストンロッド上端部に嵌合したクリックと同一のクリックを調整ロッドに用いることによっても、原価低減が可能となる。
【0018】
請求項記載の発明は、前記調整ロッドアクチュエータによって回転操作されることを特徴とする請求項1又は2記載の油圧緩衝器の減衰力調整装置である。
請求項記載の発明によると、取り付け個所に使用者が直接触れることが非常に困難な場合においても、容易に減衰力の調整を行うことが可能となる。また、調整ロッドを請求項記載の形状にすることによって、特別な部品を必要とすることなく、従来からある電気制御式減衰力調整機構部品(例えば、アクチュエータ)を装着することが可能となる。
【0019】
請求項記載の発明は、前記トップボディと前記ピストンロッドを結合するバンプストッパを、前記ピストンロッドに設けられたバンプラバがその入力を均一に受ける形状にした請求項1乃至3のいずれか1項記載の油圧緩衝器の減衰力調整装置である。
【0020】
請求項記載の発明によると、バンプラバのバンプストッパとの当接面に受ける力が均一となる作用によって、バンプラバの耐久性を増す効果を奏する。
請求項記載の発明は、車体と、一端が前記車体に対して揺動自在に取り付けられ且つ他端に車輪が取り付けられるアームとの間に、請求項1乃至4のいずれか1項記載の油圧緩衝器の減衰力調整装置を、スプリングと並列に配設したことを特徴とする油圧緩衝器の緩衝装置である。請求項記載の発明によっても、請求項から請求項記載の発明と同様の作用効果を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態として実施例を図1〜図10に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施例の外観図である。また、図2に、ピストンロッド2の上端部、及びピストンロッド2の上端部と螺着されるバンプストッパ19、同じくピストンロッド2の上端部と螺着されるトップボディ1と、ピストンロッド2と垂直になるようにトップボディ1に設けられた調整ロッド12の部分についての側断面図を示す。シェルパイプ7及び車体取付部材13についての側断面図を図3に示す。
【0022】
図2において、トップボディ1は、その上端部がアッパーマウント14の中心にある貫通孔を貫通し、ナット等によりアッパーマウント14及び車体本体(図示せず)と固定される。ピストンロッド2は、バンプストッパ19、及びトップボディ1と螺着されている。また、調整ロッド12は、ピストンロッド2に対して垂直方向にトップボディ1と螺着されている。ピストンロッド2には、中空ピストンロッドが使用され、ピストンロッド2の内部には、アジャスティングロッド10が貫通されている。
【0023】
ここで、調整ロッド12は、従来のピストンロッド2の上端部と同じ形状である。これにより、図11に示すアッパーマウント14の貫通孔を貫通したピストンロッド2を螺着するためのナット等の螺着部材又は接合部材や、ピストンロッド2の上端部に螺着又は嵌合される減衰力調整機構部品(例えば、アクチュエータ35やクリック41)などの従来部品を、特別な加工をすることなく、調整ロッド12に対しても流用することができる。このため、部品の共通化が可能となり、部品の組立行程も従来のものと共通化することが可能となる。
【0024】
アジャスティングロッド10の上端部には、アジャスタニードル4Aが当接されている。そのため、アジャスティングロッド10は、アジャスタニードル4Aに連動して移動する。また、ピストンロッド2の上端部に突出しているアジャスタニードル4Aの上端部と、同じく調整ロッド12より突出しているアジャスタニードル4Bの上端部とは当接する形状をしている。アジャスタニードル4Bは、調整ロッド12の内部を貫通しているアジャスタスクリュ3に当接又は固着される。さらに、アジャスタスクリュ3は、クリック41に嵌合されている。
【0025】
減衰力を調整する場合には、このクリック41を回転することによって調整される。クリック41を回転すると、クリック41に嵌合されているアジャスタスクリュ3が回転する。さらに、アジャスタスクリュ3に当接又は固着されているアジャスタニードル4Bが左右に移動する。アジャスタニードル4Bと当接しているアジャスタニードル4Aは、当接部分がスライドすることによってクリック41の回転に連動して上下に移動することとなる。最終的に、アジャスタニードル4Aに当接されているアジャスティングロッド10が、クリック41の回転に連動して上下に移動し、アジャスティングロッド10の下端部にあるバイパス流路32を通る油量が変化して、減衰力が調整される(図3を参照)。
【0026】
図2、図3において、トップボディ1及びバンプストッパ19に螺着されたピストンロッド2の他端部は、シリンダ内部を2つの油室に分けるピストンに固着されている。ピストンロッド2内部にあるアジャスティングロッド10の下端部には、ニードルバルブ11が当接される。ニードルバルブ11は、クリック41の回転に連動してアジャスタニードル4A及びアジャスティングロッド10と共に上下に移動される。ニードルバルブ11が、上下に移動することによって、バイパス流路32を通る油量を変化させることが可能となる。
【0027】
したがって、減衰力を調整する場合、クリック41を回転することによって、クリック41に嵌合されているアジャスタスクリュ3が回転する。アジャスタスクリュ3が回転すると、アジャスタスクリュ3に当接又は固着されているアジャスタニードル4Bが左右に移動する。さらに、アジャスタニードル4Bと当接しているアジャスタニードル4Aが、当接部分の変位に連動して上下に移動する。アジャスタニードル4Aに当接されているアジャスティングロッド10が、クリック41の回転に連動して上下に移動することとなり、アジャスティングロッド10の下端部にあるバイパス流路32を通る油量が変化し、減衰力が調整される。
【0028】
ピストンロッド2が中心軸方向に上下移動をすると、ピストン8に分割されたシリンダの上下2つの油室(油室9A、油室9B)の油が、一方の油室から他方の油室に、縮み側流路29又は伸び側流路30、及びバイパス流路32を通って移動する。クリック41を回転し、ニードルバルブ11を上下に調整することで、バイパス流路32を通る油の流量を調整し、結果として減衰力を調整することが可能となる。
【0029】
ここで、油圧緩衝器5が圧縮状態において、バンプストップ19及びリングナット17間にある、ピストンロッド2に備わるバンプラバ20を圧縮することにより路面からの衝撃が吸収される。
図4は、本発明に用るバンプストッパ19の平面図及び断面図を示す。従来のバンプストッパに対応する部品はボルト等で形成され、バンプラバ20との当接面が狭小であったため、バンプラバ20がバンプストッパに当接する際に当接面が損傷することがあった。これに対して、本発明で使用するバンプストッパ19は、断面図に示すごとくバンプラバ20の当接面と同じ大きさにすることによって、バンプラバ20がバンプストッパ19に当接する際の、バンプラバ20の損傷を大幅に低減させ、耐久性を増すことが可能となる。
【0030】
図5は、第2の実施例を示す概観図である。図5に示す実施例は、図1に示す実施例において、アクチュエータ35が、ピストンロッド2と垂直方向にトップボディ1に螺着されたものである。図6には、図5に示すピストンロッド2上端部、及びピストンロッド2上端部と螺着されるバンプストッパ19、同じくピストンロッド2上端部と螺着されるトップボディ1と、ピストンロッド2と垂直にトップボディ1に垂直に設けられた調整ロッド12の部分についての側断面図を示す。
【0031】
図6において、図1と同様に、トップボディ1は油圧緩衝器5上端部を車体本体(図示せず)と固定するためのアッパーマウント14と螺着されている。ピストンロッド2は、バンプストッパ19、及びトップボディ1と螺着されている。さらに、調整ロッド12は、ピストンロッド2に対して垂直方向に、トップボディ1と螺着されている。
【0032】
アクチュエータ35(例えばステッピングモータ)は、トップボディ1に螺着されている調整ロッド12と螺着されており、アクチュエータ35の回転部分とアジャスタスクリュ3とが嵌合又は固着されている。このアクチュエータ35の制御線(図示せず)は、例えば車内に配線され、車内から操作してアクチュエータ35を回転することで減衰力の調整が可能となる。
【0033】
図6に示すように、ピストンロッド2には、中空ピストンロッドが使用され、ピストンロッド2の内部には、アジャスティングロッド10が貫通されている。アジャスティングロッド10の上端部には、アジャスタニードル4Aが当接されている。アジャスティングロッド10は、アジャスタニードル4Aの変位に連動して上下移動する。アジャスティングロッド10の上端部に当接されたアジャスタニードル4Aの上端部は、ピストンロッド2の上端部に突出している。アジャスタニードル4Aの上端部と、同じく調整ロッド12より突出しているアジャスタニードル4Bの上端部とは、線接触する形状をしている。アジャスタニードル4Bは、調整ロッド12の内部を貫通しているアジャスタスクリュ3に当接又は固着され、さらに、アジャスタスクリュ3は、アクチュエータ35の回転部と嵌合又は固着されている。
【0034】
減衰力を調整する場合には、このアクチュエータ35を操作することによって調整される。アクチュエータ35を操作すると、アクチュエータ35の回転部に嵌合又は固着されているアジャスタスクリュ3が、アクチュエータ35の操作に連動して回転する。アジャスタスクリュ3が回転すると、アジャスタスクリュ3に当接又は固着されているアジャスタニードル4Bも連動して左右に移動する。
【0035】
アジャスタニードル4Bと当接しているアジャスタニードル4Aは、当接部分がスライドすることによってアジャスタニードル4Bに連動して上下に移動することとなる。最終的に、アジャスタニードル4Aに当接されているアジャスティングロッド10が、アクチュエータ35に連動して上下に移動し、アジャスティングロッド10の下端部にあるバイパス流路32を通る油量が変化し、減衰力が調整される(アジャスティングロッド10が変位することによって減衰力の調整が可能となることについては図3と同様のため図3を参照)。
【0036】
図7及び図8に、第3実施例の概観図を示す。図7及び図8は、図1におけるトップボディ1に螺着された調整ロッド12が、ピストンロッド2に対して垂直でない場合の実施例である。
図7においては、調整ロッド12及びアクチュエータ35が、上方に傾斜した状態でトップボディ1と螺着されている油圧緩衝器5を示している。また、図8においては、調整ロッド12及びアクチュエータ35が、下方に傾斜した状態でトップボディ1と螺着されている油圧緩衝器5を示している。これにより、例えば、図7に示すアーム37及び図8に示す突出部38のように、減衰力調整機構部品装着の妨げになってしまう車体部分がある場合であっても、減衰力調整機構部品の装着が可能となる。
【0037】
ここで、図7及び図8では、調整ロッド12にアクチュエータ35が螺着されているが、調整ロッド12にクリック41が嵌合又は固着されてあってもよい。また、トップボディ1に螺着された調整ロッド12は、ピストンロッド2に対して0度から180度の角度の範囲であればよく、図7及び図8に示す角度に限定されない。
【0038】
図9は、図7に示す第3実施例のピストンロッド2の上端部、及びピストンロッド2の上端部と螺着されるバンプストッパ19、同じくピストンロッド2上端部と螺着されるトップボディ1と、ピストンロッド2に対して約120度に設けられた調整ロッド12の部分についての側断面図を示す(シェルパイプ7及び車体取付部材13についての側断面図は、図3についての説明を参照)。
【0039】
トップボディ1の上端部は、油圧緩衝器5の上端部を車体本体(図示せず)と固定するためのアッパーマウント14の貫通孔を通り、ナット等により螺着されている。ピストンロッド2は、バンプストッパ19、及びトップボディ1と螺着されている。さらに、トップボディ1を介して、ピストンロッド2に対して約120度の角度で、調整ロッド12が螺着されている。また、ピストンロッド2には、中空ピストンロッドが使用され、ピストンロッド2内部には、アジャスティングロッド10が貫通されている。
【0040】
アジャスティングロッド10の上端部には、アジャスタニードル4Aが当接されており、アジャスタニードル4Aに連動してアジャスティングロッド10と共に移動する。さらに、アジャスタニードル4Aの上端部は、ピストンロッド2上端部に突出し、同じく調整ロッド12より突出しているアジャスタニードル4Bの上端部と当接する形状をしている。アジャスタニードル4Bは、調整ロッド12内部を貫通しているアジャスタスクリュ3に当接又は固着され、さらに、アジャスタスクリュ3は、クリック41に嵌合又は固着されている。
【0041】
減衰力を調整する場合には、クリック41を回転することによって調整される。クリック41を回転すると、クリック41に嵌合又は固着されているアジャスタスクリュ3がクリック41に連動して左右に移動する。アジャスタニードル4Bと当接しているアジャスタニードル4Aは、当接部分がスライドすることに連動して変位することとなる。最終的に、アジャスタニードル4Aに当接されているアジャスティングロッド10が、クリック41に連動して上下に移動し、アジャスティングロッド10の下端部にあるバイパス流路32を通る油量が変化し、減衰力が調整される。
【0042】
図10に、第4実施例を示す。図10にある油圧緩衝器5は、図5に示す油圧緩衝器5である。油圧緩衝器5の一端は、アッパーマウント14を介して車体36に揺動可能に固定され、油圧緩衝器5の他端はアーム37に揺動可能に固定される。同様に、スプリング40の一端は、車体36に固定され、スプリング40の他端はアーム37に固定される。アーム37のスプリング40が固定されている側の一端は、車体36と揺動可能に固定され、アーム37の油圧緩衝器5が固定されている側の端には、タイヤ(図示せず)が装着される。
【0043】
上記油圧緩衝器5の発生する減衰力によって、車体36の油圧緩衝器5とは異なる場所に備え付けられたスプリング40の振動が制御される。
なお、上述の説明では、図3に示した油圧緩衝器5を使用して第4実施例の説明をしたが、第4実施例で用いる油圧緩衝器5は、図3に示す油圧緩衝器5に限定されない。図1、図7、及び図8に示した油圧緩衝器5を使用してもよい。
【0044】
【発明の効果】
上述したように本発明は、減衰力調整機構の構造を従来に比して格段と簡単化でき、かつ従来の調節ロッドやクリック等の部品をそのまま転用できるという効果があり、かつ従来は減衰力調整機構を取り付けることが不可能であった車輛に対しても減衰力調整機構を取り付けることが可能となり、かつ従来から用いられている電気制御式減衰力調整装置を装着することが可能になる。
【0045】
請求項1記載の発明によると、ピストンロッドに結合されたトップボディ内でピストンロッドに対して0度から180度の角度範囲で調整ロッドを設けることにより、車体の形状等の問題により減衰力調整機構部品を取り付けることが不可能であった車輛に対しても減衰力調整機構部品を取り付けることが可能となる。また、減衰力調整機構部品の構造を従来に比して格段と簡単化することが可能となる。
【0046】
請求項2記載の発明によると、ピストンロッドの上端部と同じ形状にすることによって、従来のクリック等の部品をそのまま転用することが可能となり、部品の共通化、組み立て工程の共通化が可能になる。さらに、部品の大幅な原価低減が可能となる。また、車体の形状等の問題により減衰力調整機構部品を取りつけることが不可能であった車輛に対しても減衰力調整機構部品を取り付けることが可能となる。
【0048】
請求項、及び請求項記載の発明によっても、請求項記載の発明と同様の作用効果をえることができる。さらに、従来より用いられているアクチュエータを使用することが可能となる。
請求項記載の発明によると、バンプストッパとバンプラバの当接面が同じ形状であることによって、従来のバンプストッパとバンプラバの当接面の違いからくるバンプラバの耐久性の問題を改善し、大幅に向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の油圧緩衝器を示す外観図である。
【図2】第1実施例の要部の側断面図である。
【図3】第1実施例に適用されるピストン部分の断面図である。
【図4】本発明の一実施例の部材の断面図及び平面図である。
【図5】第2実施例の油圧緩衝器を示す外観図である。
【図6】第2実施例の要部の側断面図である。
【図7】第3実施例の油圧緩衝器を示す外観図である。
【図8】第3実施例の油圧緩衝器を示す外観図である。
【図9】第3実施例の要部の側断面図である。
【図10】本発明の第4実装例を示す図である。
【図11】油圧緩衝器の従来例の図である。
【符号の説明】
1・・・トップボディ
2・・・ピストンロッド(中空)
3・・・アジャスタスクリュ
4A・・・アジャスタニードル
4B・・・アジャスタニードル
5・・・油圧緩衝器
6・・・シリンダ
7・・・シェルパイプ
8・・・ピストン
9A・・・油室
9B・・・油室
10・・・アジャスティングロッド
11・・・ニードルバルブ
12・・・調整ロッド
13・・・車体取付部材
14・・・アッパーマウント
15・・・ロッドガイド
16・・・オイルシール
17・・・リングナット
18・・・Oリング
19・・・バンプストッパ
20・・・バンプラバ
21・・・ダストブーツ
22・・・ピストンバルブ装置
23・・・ベースバルブ装置
24・・・縮み側ワッシャ
25・・・縮みバルブ
26・・・伸びバルブ
27・・・伸びワッシャ
28・・・ナット
29・・・縮み側流路
30・・・伸び側流路
31・・・減衰力調整装置
32・・・バイパス流路
33A・・・バイパス流路縦穴
33B・・・バイパス流路横穴
34・・・Oリング
35・・・アクチュエータ
36・・・車体
37・・・アーム
38・・・突出部
39・・・アーム
40・・・スプリング
41・・・クリック

Claims (5)

  1. ピストンに区分された二つの油室がピストンロッド内の通路を介して連通し、該通路の開口面積が、アジャスティングロッド端に設けられたバルブで調整され、前記アジャスティングロッドは、外部から該アジャスティングロッドの軸方向への進退操作が可能な油圧緩衝器において、
    前記ピストンロッド上端部に結合されたトップボディと、
    該トップボディ内に前記ピストンロッドに対して0度から180度の範囲内の角度に設けられた調整ロッドと、
    該調整ロッド内に該調整ロッドの軸方向に進退自在に設けられた第一のアジャスタニードルと、
    前記ピストンロッド内における前記アジャスティングロッドの上端部に該アジャスティングロッドと共に該アジャスティングロッドの軸方向に進退自在に設けられた第二のアジャスタニードルと、を有し、
    前記第一のアジャスタニードルと前記第二のアジャスタニードルとが当接し、それらの当接部分が互いにスライド可能な斜面となっており、前記第一のアジャスタニードルには、前記調整ロッド内に螺合されたアジャスタスクリュを介して、前記調整ロッドに嵌合されたクリックが連結され、前記クリックを外部から回転操作すると、前記調整ロッド内に螺合された前記アジャスタスクリュが回転しつつ前記調整ロッドの軸方向に進退するのに連動して、前記第一のアジャスタニードルが前記調整ロッドの軸方向に進退し、それに伴い前記第一のアジャスタニードル及び前記第二のアジャスタニードルの前記当接部分同士が互いにスライドして前記第二のアジャスタニードルが前記アジャスティングロッドと共に前記アジャスティングロッドの軸方向に進退することにより、前記バルブによる前記開口面積の調整が行なわれることを特徴とする油圧緩衝器の減衰力調整装置。
  2. 前記調整ロッドが前記ピストンロッド上端部と同じ形状であることを特徴とする請求項記載の油圧緩衝器の減衰力調整装置。
  3. 前記調整ロッドアクチュエータによって回転操作されることを特徴とする請求項1又は2記載の油圧緩衝器の減衰力調整装置。
  4. 前記トップボディと前記ピストンロッドを結合するバンプストッパを、前記ピストンロッドに設けられたバンプラバがその入力を均一に受ける形状にした請求項1乃至3のいずれか1項記載の油圧緩衝器の減衰力調整装置。
  5. 車体と、一端が前記車体に対して揺動自在に取り付けられ且つ他端に車輪が取り付けられるアームとの間に、請求項1乃至4のいずれか1項記載の油圧緩衝器の減衰力調整装置を、スプリングと並列に配設したことを特徴とする油圧緩衝器の緩衝装置。
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