JP6029500B2 - スチレン改質ポリエチレン系予備発泡粒子およびその成形体 - Google Patents
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Description
スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子のテトラヒドロフラン可溶部の重量平均分子量が15万以上35万以下であり、
スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子が、揮発性成分を1%以下(←燃焼性に影響するため、残します)、熱キシレン不溶分を5重量%以上20重量%以下、メチルエチルケトン可溶成分を50重量%以下含有することを特徴とする、スチレン改質ポリエチレン系予備発泡粒子とすることにより、炭酸ガスによる発泡において優れた発泡体を得ることができることを見出し、本発明に至った。
ポリエチレン系樹脂100重量部に対してスチレン系単量体120重量部以上500重量部以下を含浸させて重合してなるスチレン改質ポリエチレン系樹脂を発泡して得られるスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子であって、
ポリエチレン系樹脂が分岐状低密度ポリエチレンであり、
スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子のテトラヒドロフラン可溶部の重量平均分子量が15万以上35万以下であり、
スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子が、揮発性成分が1%以下
熱キシレン不溶分を5重量%以上20重量%以下、メチルエチルケトン可溶成分を50重量%以下含有することを特徴とする、スチレン改質ポリエチレン系予備発泡粒子に関する。
好ましい実施態様としては、ATR−IRにおける吸光度比D0698/D2850が5.0以上20.0以下であるスチレン改質ポリエチレン系予備発泡粒子である。
スチレン系単量体の総添加量が120重量部未満では、炭酸ガス発泡による発泡力を得ることが難しい傾向があり、500重量部超では、成形加工性に劣る傾向がある。
重合に際して、添加するスチレン系単量体の一部を本質的に重合が進まない温度下で添加、含浸させることにより、重合場であるポリエチレン系樹脂粒子の粘度を変化させることができるため、スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子の重量平均分子量を調整し易い。
なお、MFRは、JIS K 6924に準拠して測定した値である。
本発明で用いられるポリエチレン系樹脂粒子の平均粒重量は、0.1mg/粒以上3mg/粒以下が好適な範囲である。ポリエチレン系樹脂粒子の平均粒重量が0.1mg/粒より小さいと、発泡剤の逸散が激しく高倍率化させにくくなる場合があり、3mg/粒より大きいと、成形時の充填性が悪くなる恐れがある。
特に、後述する除圧発泡を行う場合、無機系気泡調整剤を使用することが好ましく、好ましい使用量としては、ポリエチレン系樹脂100重量部に対し、0.01重量部以上0.5重量部以下である。
無機系気泡調整剤が0.01重量部より少ないと、安定的に気泡を生成することが困難となる傾向があり、0.5重量部より多く使用した場合は成形時の融着が悪化する傾向がある。
スチレン系誘導体と共重合が可能な単量体としては、例えば、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等のアクリル酸およびメタクリル酸のエステル、あるいはアクリロニトリル、ジメチルフマレート、エチルフマレート等が挙げられる。これらは、単独で使用しても良いし、2種以上併用しても良い。
更に、ジビニルベンゼン、アルキレングリコールジメタクリレート等の多官能性単量体を使用することもできる。
重合開始剤の使用量が0.05部未満では、重合が十分に進行せず、残存モノマーが多くなる傾向があり、1.0重量部超では、重合反応が急速に起こる為、発熱によって重合温度の調整が困難となる傾向がある。
特に、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートに関しては、0.3重量部以上0.6重量部以下で使用することが好ましく、0.2重量部以上0.4重量部以下で使用することがより好ましい。過酸化ベンゾイルに関しては、0.05重量部以上0.3重量部以下使用することが好ましく、0.2重量部以上0.4重量部以下で使用することがより好ましい。
また、難水溶性無機塩を用いる場合には、α−オレフィンスルフォン酸ソーダ、ドデシルベンゼンスルフォン酸ソーダ等のアニオン性界面活性剤を併用すると、分散安定性が増すため、好ましい。
これらの分散剤は、重合中に追加しても良い。
これら水溶性の重合禁止剤を使用する場合、水中濃度として150ppm以下となるように使用することが好ましい。重合禁止剤の水中濃度が150ppm超では、重合阻害を起こす可能性がある。
樹脂と水の重量比は、得られるスチレン改質ポリスチレン樹脂/水の比として、1.0/0.6〜1.0/3.0が好ましい。
10時間半減期温度が100℃以上125℃以下であるラジカル種発生型架橋剤としては、例えば、ジ−t−ブチルパーオキサイド(10時間半減期温度:123℃)、ジクミルパーオキサイド(10時間半減期温度:116℃)、t−ブチルパーオキシベンゾエ−ト(10時間半減期温度:104℃)、t−ブチルパーオキシアセテート(10時間半減期温度:102℃)、2,2−ビス−t−ブチルパーオキシブタン(10時間半減期温度:103℃)等が挙げられる。
これら発泡剤の中でも、炭酸ガスが、発泡性とセルの安定性が良いため、特に好ましい。
「除圧発泡」方法にて所望の発泡倍率まで到達しなかった場合、得られた一段予備発泡粒子を密閉容器内で空気により加圧しすることにより、一段予備発泡粒子に内圧を付加し、その後に水蒸気等により過熱することにより、二段発泡を行うことで所望の発泡倍率に到達させることができる。
本発明においては、テトラヒドロフラン可溶分の重量平均分子量および熱キシレン不溶分の含有量が当該範囲内であると、炭酸ガス発泡における発泡性と燃焼速度のバランスに優れたスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子を得ることができる。
さらに好ましい範囲としては、テトラヒドロフラン可溶部の重量平均分子量が18万以上30万以下であり、かつ、熱キシレン不溶分量の含有量が8重量%以上15重量%以下である。
テトラヒドロフラン可溶分の重量平均分子量は、該ろ液をゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法により測定し、標準ポリスチレン試料を基準として求めた値である。
テトラヒドロフラン可溶部の重量平均分子量は、重合時における追加するスチレン系単量体の追加速度、重合開始剤の量を調整することにより、制御することができる。
熱キシレン不溶分の含有量は、架橋剤の量、架橋時間を調整することにより、制御することができる。
メチルエチルケトン不溶分とは、スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子1.0gをメチルエチルケトン20mmlに常温で24時間浸漬させた後、遠心分離法にて回収して得られる不溶残渣である。
メチルエチルケトン可溶分の含有量は、重合時における追加するスチレン系単量体の追加速度、重合開始剤の量を調整することにより、制御することができる。
吸光度比D698/D2850は、重合初期のスチレン系単量体の仕込み量や追加するスチレン系単量体の添加速度を制御することにより、制御することができる。
得られたスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子0.02gを、テトラヒドロフラン20mml中に常温で24時間浸漬させた後、孔径0.2μmのフィルターでろ過して、ろ液(テトラヒドロフラン可溶分)を得た。
得られたろ液を、ゲルパーミエーションコロマトグラフィー(GPC)法により、標準ポリスチレン試料を基準として、重量平均分子量に求めた。
GPC法の測定条件は、以下のとおりである。
測定装置: 東ソー(株)社製、高速GPC装置、HLC−8220
使用カラム:東ソー(株)製、SuperHZM−H×2本、SuperH−RC×2本
カラム温度:40℃、
移動相:THF(テトラヒドロフラン)
流量:0.35ml/分、注入量:10μl
検出器:RI
得られたスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子1.0gに、キシレン50mlを加えて加熱する。30分煮沸させた後に、可溶分をデカンテーション法により、ビーカーに分別する。この際、不溶分の混入を防ぐために、200メッシュの金網を可溶分のビーカーの上に置く。
得られた不溶分に対して、キシレンの添加・煮沸、デカンテーションの操作を2回実施して、熱キシレン不溶分を回収した。回収物を70℃で8時間真空乾燥させた後、重量を測定した。
得られたスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子1.0gを、メチルエチルケトン50ml中に常温で24時間浸漬させた後、遠心分離機[国産遠心機株式会社製 H−200型]を用いて、12,000rpm×30分の条件にて遠心分離して、メチルエチルケトン不溶分を分別する。
得られた不溶分に対して、メチルエチルケトンへの浸漬、遠心分離の操作を2回実施して、メチルエチルケトン不溶分を回収した。回収したメチルエチルケトン不溶分を、70℃で12時間乾燥させた後、室温に戻して、重量を測定した。
メチルエチルケトン可溶分の量は、1.0gからメチルエチルケトン不溶分を差し引いた値である。
得られたスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子に対するATR−FTIR測定は、PerkinElmer社製SpectrumOneに、ユニバーサルATRアクセサリーを接続して測定した。高屈折率結晶はダイアモンドとし、測定領域は4000〜400cm−1、検出器TGS、分解能4cm−1、積算回数4回、入射角45°±1°で実施した。
得られたスペクトルチャートにおいて、800cm−1と660cm−1結ぶ直線をベースラインとして、800〜660cm−1間の最大吸光度をF、
2990cm−1と2780cm−1結ぶ直線をベースラインとして2990〜2780cm−1間の最大吸光度をGとし、
以下の式により発泡成形体表面の吸光度比(D698/D2850)とした。
D698/D2850=F/G
なお、測定箇所としては、得られた予備発泡粒子の比較的平滑な場所を選択して10箇所測定し、10点の平均値を発泡成形体表面の吸光度比(D698/D2850)とした。測定の際には、発泡粒子がプリズムに押し付けられて十分に潰れた状態で測定した。
炭酸ガスを用いた、保持温度155℃、容器内圧3.0MPaの除圧発泡において得られた一段発泡粒子の、水没倍率により、以下の基準にて判断した。
○:一段発泡粒子の水没倍率が5倍以上。
×:一段発泡粒子の水没倍率が5倍未満。
なお、水没倍率は、一段発泡粒子約5gを50ccのエタノールに水没させ、水没前後のエタノールの体積変化量と一段発泡粒子の重量から以下の式により求めた。
水没倍率=水没前後のエタノール体積変化量(cc)/一段発泡粒子の重量(g)
得られたスチレン改質ポリエチレン系予備発泡粒子を約2g計量し、150℃の乾燥機の中で30分加熱し、揮発性成分を逸散させた。冷却後、揮発性成分逸散後のスチレン改質ポリエチレン予備発泡粒子の重量を測定し、その重量変化から揮発性成分の含有量を求めた。
得られた型内発泡成形体から、熱線スライサーを用いて、長さ360mm×幅101.6mm×厚み12mmのサンプルに切断して、燃焼試験用試験片を得た。
燃焼速度は、得られた試験片を用いて、米国自動車安全基準FMVSS302に準拠した方法で測定した。
得られた発泡成形体に、カッターナイフで約3mmの切り込みを入れた後、この切り込み部から発泡成形体を破断して、破断面を観察した。
破断面を構成するスチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡粒子数に対する、破壊された(粒子表面でなく粒子内部で破断している)スチレン改質ポリエチレン系樹脂発泡粒子数の割合を融着率(%)として求めた。
[ポリエチレン樹脂粒子の作製]
ポリエチレン系樹脂として分岐性低密度ポリエチレン(LDPE)[日本ダウケミカル社製、NUCポリエチレンDFDJ−6775]を使用し、ポリエチレン系樹脂100重量部に対してタルク0.2重量部を混合した後、50mm単軸押出機内で、吐出量25kg/時間、樹脂温度240℃で溶融混合して、押出機先端に設置されたダイスを通して押し出した後、カッティングすることにより、粒重量約1mg/粒のポリエチレン系樹脂粒子を作製した。
[スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子の作製]
6Lオートクレーブに、水150重量部、第3リン酸カルシウム2.0重量部、α−オレフィンスルフォン酸ソーダ0.048重量部、亜硝酸ナトリウム0.009重量部、得られたポリエチレン系樹脂粒子40重量部を懸濁させた。
スチレン単量体20重量部に、重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(10時間半減期温度:72℃)0.52重量部、過酸化ベンゾイル(10時間半減期温度:74℃)0.20重量部、架橋剤としてt−ブチルパーオキシベンゾエート(10時間半減期温度:104℃)0.24重量部を溶解させた溶液を、上記水性懸濁液に添加した。
その後、水性懸濁液の温度を92℃まで昇温し、スチレン単量体40重量部を2時間20分かけて反応系中に滴下した。スチレン単量体の滴下終了後、92℃で1時間保持することにより、重合反応を進行させた。
その後、水性懸濁液の温度を120℃に昇温して1時間保持して架橋反応を行い、冷却後、洗浄・脱水・乾燥することによりスチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子を得た。
[スチレン改質ポリエチレ系樹脂予備発泡粒子の作製]
10Lオートクレーブに、水300重量部、第3リン酸カルシウム0.5重量部、n−パラフィンスルホン酸ソーダ0.028重量部、得られたスチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子100重量部、セバシン酸ジブチル0.5重量部、4級アンモニウム塩[ライオン・アクゾ(株)製、製品名:アーカード2HP]0.5重量部を仕込み、炭酸ガスにて1.0MPaまで加圧した。
上記水系分散物を155℃まで加温した後、炭酸ガスを導入して、容器内圧を3.0MPaに加圧し、30分間保持した。温度、圧力を保持しつつ、耐圧容器下部のバルブを開いて水分散物を開孔径3.6mmφのオリフィス板を通して、94℃の飽和水蒸気で満たされた筒中に放出することによって、一段発泡粒子を得た。
得られた一段発泡粒子内に、空気含浸により0.30MPaの内圧を付与した後、攪拌機を取り付けた密閉容器内で水蒸気により加熱し、発泡倍率約30倍のスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子を得た。
得られたスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子について、熱キシレン不溶分量、メチルエチルケトン可溶分量、テトラヒドロフラン可溶部の重量平均分子量測定を実施した。結果は表1に示した。
[スチレン改質ポリエチレン系樹脂型内発泡体の作製]
耐圧容器内で空気加圧して約0.20MPaの内圧を付与したスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子を、長さ400mm×幅300mm×厚み12mmの金型に充填し、予備発泡粒子同士を圧力0.10MPa(ゲージ圧)の水蒸気で加熱、融着させ、スチレン改質ポリエチレン系樹脂型内発泡成形体を得た。
得られた型内発泡成形体について、燃焼速度を測定した。結果は表1に示した。
[スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子の作製]において、ポリエチレン樹脂量を25重量部、t−ブチルパーオキシベンゾエート量を0.16重量部に変更し、さらに、92℃でのスチレン単量体連続滴下においてスチレン単量体55重量部を3時間10分かけて滴下した以外は、実施例1と同様の方法により、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子、スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子および型内発泡成形体を作製し、同様の評価を行った。結果は、表1に示した。
[スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子の作製]において、ポリエチレン樹脂量を30重量部、重合開始剤としての過酸化ベンゾイルを0.10重量部に変更し、さらに、92℃でのスチレン単量体滴下においてスチレン単量体50重量部を2時間50分かけて滴下した以外は、実施例1と同様の方法により、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子、スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子および型内発泡成形体を作製し、同様の評価を行った。結果は表1に示した。
[スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子の作製]において、重合開始剤として過酸化ベンソイルの量を0.10重量部、さらに、架橋剤としてt−ブチルパーオキシベンゾエートの量を0.60重量部に変更した以外は、実施例2と同様の方法により、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子、スチレン改質ポリエチレン系予備発泡粒子および型内発泡成形体を作製し、同様の評価を行った。
結果は、表1に示した。
[スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子の作製]において、重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.40重量部のみを使用し、さらに、架橋剤としてt−ブチルパーオキシベンゾエートの量を0.30重量部に変更した以外は、実施例2と同様の方法により、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子、スチレン改質ポリエチレン系予備発泡粒子および型内発泡成形体を作製し、同様の評価を行った。
結果は、表1に示した。
[スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子の作製]において、重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.26重量部のみを使用した以外は、実施例3と同様の方法により、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子、スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子および型内発泡成形体を作製し、同様の評価を行った。
結果は、表2に示した。
[スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子の作製]において、重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.52重量部のみを使用した以外は、実施例2と同様の方法により、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子、スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子および型内発泡成形体を作製し、同様の評価を行った。
結果は、表2に示した。
[スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子の作製]において、架橋剤としてのt-ブチルパーオキシベンゾエートを0重量部に変更した以外は、実施例2と同様の方法により、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子、スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子および型内発泡成形体を作製し、同様の評価を行った。結果は、表2に示した。
[スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子の作製]において、架橋剤としてのt-ブチルパーオキシベンゾエートを0.60重量部に変更した以外は、実施例2と同様の方法により、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子、スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子および型内発泡成形体を作製し、同様の評価を行った。結果は表21に示した。
[スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子の作製]において、初期のスチレンを0重量部とし、92℃でのスチレン単量体滴下においてスチレン単量体75重量部を4時間50分かけて滴下した以外は、実施例2と同様の方法により、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子、スチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子および型内発泡成形体を作製し、同様の評価を行った。結果は、表2に示した。
[スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子の作製]において、初期のスチレンを10重量部とし、92℃でのスチレン単量体滴下においてスチレン単量体65重量部を4時間かけて滴下した以外は、実施例2と同様の方法により、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子、スチレン改質ポリエチレン系予備発泡粒子および型内発泡成形体を作製し、同様の評価を行った。結果は、表2に示した。
[スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子の作製]において、ポリエチレン系樹脂として分岐型低密度ポリエチレン(LDPE)「日本ダウケミカル社製 NUCポリエチレン DFDJ−6775」を50重量部とし、92℃でのスチレン単量体滴下においてスチレン単量体30重量部を1時間30分かけて滴下した以外は、実施例2と同様の方法により、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子、スチレン改質ポリエチレン系予備発泡粒子および型内発泡成形体を作製し、同様の評価を行った。結果は、表2に示した。
[スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子の作製]において、ポリエチレン系樹脂として分岐型低密度ポリエチレン(LDPE)「日本ダウケミカル社製 NUCポリエチレン DFDJ−6775」を15重量部とし、92℃でのスチレン単量体滴下においてスチレン単量体65重量部を4時間かけて滴下した以外は、実施例2と同様の方法により、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子、スチレン改質ポリエチレン系予備発泡粒子および型内発泡成形体を作製し、同様の評価を行った。結果は、表2に示した。
[スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子の作製]において、ポリエチレン系樹脂として直差型低密度ポリエチレン(LLDPE)「プライムポリマー製 ウルトゼックス 3023H」とした以外は、実施例2と同様の方法により、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子、スチレン改質ポリエチレン系予備発泡粒子および型内発泡成形体を作製し、同様の評価を行った。結果は、表2に示した。
[スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子の作製]において、ポリエチレン系樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA) 「住友化学製 エバテート F1103−1」とした、スチレンの滴下を85℃で実施した以外は実施例2と同様の方法により、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子、スチレン改質ポリエチレン系予備発泡粒子および型内発泡成形体を作製し、同様の評価を行った。結果は、表2に示した。
[スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子の作製]においては、実施例2と同様の方法により、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子を得た。
[スチレン改質ポリエチレ系樹脂予備発泡粒子の作製]において、4級アンモニウム塩を使用せず、炭酸ガスに代えてブタン(ノルマルブタン75%とイソブタン25%の混合品)25重量部を加え、140℃に昇温して更に2.5MPaとなるまでブタンを追加して加圧した以外は、実施例2と同様の方法により、スチレン改質ポリエチレン系予備発泡粒子を得た。
[スチレン改質ポリエチレン系樹脂型内発泡体の作製]においては、空気による内圧付与を行わなかった以外は、実施例2と同様の方法により、型内発泡成形体を作製し、同様の評価を行った。
結果は、表2に示した。
Claims (5)
- ポリエチレン系樹脂100重量部に対して、スチレン系単量体が120重量部以上500重量部以下を含浸させて重合を行って得られるスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子であって、
ポリエチレン系樹脂が分岐状低密度ポリエチレンであり、
スチレン改質ポリエチレン系予備発泡粒子のテトラヒドロフラン可溶部の重量平均分子量が15万以上35万以下であり、
スチレン改質ポリエチレン系予備発泡粒子が、揮発性成分が1%以下、熱キシレン不溶分を5重量%以上20重量%以下、メチルエチルケトン可溶分を50重量%以下含有することを特徴とする、スチレン改質ポリエチレン系予備発泡粒子。 - ATR−IR測定における吸光度比D698/D2850が5.0以上20以下であることを特徴とする、請求項1記載のスチレン改質ポリエチレン系予備発泡粒子。
- ポリエチレン系樹脂粒子にスチレン系単量体を含浸させて重合を行って得られるスチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子を耐圧容器中に水系分散媒に分散させて加熱し、前記耐圧容器に発泡剤として無機ガスを導入して耐圧容器内を加圧した後、耐圧容器の一端を開放して、スチレン改質ポリエチレン系樹脂粒子および水系分散媒を含んでなる混合物を耐圧容器内よりも低圧雰囲気下に放出することを特徴とする、請求項1または2記載のスチレン改質ポリエチレン系樹脂予備発泡粒子の製造方法。
- 請求項1または2に記載のスチレン改質ポリエチレン系予備発泡粒子を成形してなることを特徴とする、発泡成形体。
- 発泡倍率30倍において、FMVSS302燃焼試験における燃焼速度が100mm/分以下であることを特徴とする、請求項4記載の発泡成形体。
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