JP6029133B2 - 断熱材及びこれを用いた樹脂成形用金型 - Google Patents
断熱材及びこれを用いた樹脂成形用金型 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6029133B2 JP6029133B2 JP2012197056A JP2012197056A JP6029133B2 JP 6029133 B2 JP6029133 B2 JP 6029133B2 JP 2012197056 A JP2012197056 A JP 2012197056A JP 2012197056 A JP2012197056 A JP 2012197056A JP 6029133 B2 JP6029133 B2 JP 6029133B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- heat insulating
- resin
- sprayed coating
- mold base
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
一方で、樹脂等が金型に充満した後は生産性の観点から速やかに冷却されることが必要とされる。
しかしながら、セラミックスやガラスは脆く、耐久性に問題がある。
また、樹脂は耐久性に問題があり、金型との接合面の摩耗対策強化のため断熱層の表面に強化層を被覆しなければならない問題ある。
また、セラミックスやガラス、樹脂は何れも金属との親和性が低く、金型基材との直接接合では剥離を生じやすいという問題がある。断熱層を金型基材とは別体とする場合においても、断熱層表面に形成された転写層が一般的な金属の場合は転写層である金属層との親和性も低いため、同様の問題が発生する。
また、樹脂を断熱層とする場合は、高温での強度がないため適用できる成形樹脂が限定される問題もある。
しかしながら、特許文献4において、金属ガラスからなる断熱材層と転写プレートはメカニカルチャックやエアチャック等により着脱自在に金型に把持されている。このため、成形時のヒートサイクルに起因する転写プレートや金型の伸縮によって断熱材層表面が磨耗するのを防ぐため、転写プレートと対向する、あるいは金型と対向する断熱材層の表面にDLC(ダイアモンドライクカーボン)のような低磨耗性・耐摩耗性材料の被覆層を形成する必要がある。
また、大型の金型になると金型基材と断熱層が別体であれば、剛性のある金属ガラスの断熱層では金型素材の間に隙間ができ易く、均一に伝熱や抜熱できるようにすることが困難になる。
しかしながら、特許文献5において金属ガラス層はPVD処理、スパッタ処理、イオンプレーティング処理、蒸着法、あるいはCVD処理で形成され、これらの成膜方法では厚膜を得るには非常に時間がかかり高コストの金型となる。また、成形される光学素子の大きさもφ5mm以下に限定されていることからもわかる通り、大面積の成膜が設備的に困難であり、面発光装置に使用する導光板や、光学フィルムなどのように縦横が何れも10〜2000mmの製品の製造に適用することは困難である。また、特許文献5においては、金属ガラスの膜厚は厚くなると剥離の恐れがあるために10〜500μmと制限されている。
過冷却液体温度領域(ΔTx)が30℃以上で、且つガラス遷移温度(Tg)が成形材料である樹脂の成形温度よりも30℃以上高く、熱伝導率が1〜20W/(m・K)であり、線膨張係数が7×10−6〜15×10−6/℃である金属ガラス溶射被膜からなることを特徴とする断熱材である。
また、本発明は、前記断熱材において、厚みが100μm以上、2000μm以下であり、金型基材と接する面積が100mm2以上であり、前記溶射被膜は、溶射粒子の積層構造体であり、積層した粒子間に、微視的な残存界面、微細な気孔、又は、酸化膜が存在することを特徴とする断熱材を提供する。
また、本発明は、前記何れかに記載の断熱材において、金属ガラスがFe、Ni又はCuを主成分とする金属ガラスであることを特徴とする断熱材を提供する。
また、本発明は、金型基材と、
前記金型基材表面に直接溶射により形成された前記何れかに記載の断熱材からなる断熱層と、
前記断熱層の上に形成された樹脂成形のための転写層と、
を有することを特徴とする樹脂成形用金型も提供する。
前記金型基材が第1金型基材と、第1金型基材に対向してキャビティを形成する第2金型基材と、を有し、
前記第1金型基材及び/又は前記第2金型基材のキャビティに対向する表面の少なくとも一部に前記断熱層を有し、
前記断熱層の上に前記転写層が設けられていることを特徴とする樹脂成形用金型を提供する。
また、本発明は、前記何れかに記載の樹脂成形用金型において、金型基材が金属製であることを特徴とする樹脂成形用金型を提供する。
よって、本発明の断熱材を用いることにより、断熱性、耐久性、生産性、コストなどに優れる大型の樹脂成形用金型を容易に形成することができる。また、本発明の断熱材を用いた樹脂成形用金型によれば、その断熱効果により、ミクロン単位の凹凸パターンも細部・先端まで忠実に転写されるので、高性能な大型導光板やフレネルレンズなどの製造にも適用できる。
金属ガラスは、加熱すると結晶化前に明瞭なガラス遷移と広い過冷却液体領域を示すことが一つの大きな特徴である。
すなわち、DSC(示差走査熱量計)を用いて金属ガラスの熱的挙動を調べると、温度上昇にともない、ガラス転移温度(Tg)を開始点としてブロードな広い吸熱温度領域が現れ、結晶化開始温度(Tx)でシャープな発熱ピークに転ずる。そしてさらに加熱すると、融点(Tm)で吸熱ピークが現れる。金属ガラスの種類によって、各温度は異なる。TgとTxの間の温度領域ΔTx=Tx−Tgが過冷却液体領域であり、ΔTxが10〜130Kと非常に大きいことが金属ガラスの一つの特徴である。ΔTxが大きい程、結晶化に対する過冷却液体状態の安定性が高いことを意味する。通常のアモルファス合金ではこのような熱的挙動は認められず、ΔTxはほぼ0である。
一例としては、Cu55Zr40Al5(以下、下付数字は原子%を示す)、Ni56Cr24P16B4、Ni65Cr15P16B4、Fe43Cr16Mo16C15B10、Fe75Mo4P12C4B4Si1、Fe52Co20B20Si4Nb4等が挙げられる。
+Hf)aTib又はCu100-a-b-c-d(Zr+Hf)aTibMcTd[ただし式中、Mは、Fe、Cr、Mn、Ni、Co、Nb、Mo、W、Sn、Al、Ta、希土類元素よりなる群から選択される1種又は2種以上の元素、Tは、Ag、Pd、Pt、Auよりなる群から選択される1種又は2種以上の元素であり、5<a≦55原子%、0≦b≦45原子%、30<a+b≦60原子%、0.5≦c≦5原子%、0≦d≦10原子%である]で示される組成を有するもの等が挙げられる(特開2002−256401号公報参照)。また、Ni基としては、Ni80−xCrxP16B4[ただし、3≦x≦30原子%]で示される組成を有するもの等が挙げられる(Material Transactions,Vol.48,No.12(2007)pp.3176〜3180参照)。また、Fe基としては、Fe100-a-b-cCraTMb(C1-XBXPy)c[ただし、式中、TM=V,Nb,Mo,Ta,W,Co,Ni,Cuの少なくとも一種以上、a,b,c,x,yは、それぞれ5原子%≦a≦30原子%,5原子%≦b≦20原子%,10原子%≦c≦35原子%,25原子%≦a+b≦50原子%,35原子%≦a+b+c≦60原子%,0.11≦x≦0.85,0≦y≦0.57]で示される組成を有するもの等が挙げられる(特開2001−303218号公報参照)。
本発明においては、ΔTxが30℃以上であるものが溶射適性や非晶質形成能などの点から好適である。
一般に、結晶金属の熱伝導率は50W/(m・K)以上、セラミックスのそれは1〜20W/(m・K)程度、樹脂は0.1〜1.0W/(m・K)程度である。本発明の金属ガラス溶射被膜の熱伝導率は、樹脂には及ばないもののセラミックスとほぼ同等であり、結晶金属の数分の一以下である。
また、後述のように、溶射被膜は溶射粒子の積層構造であるため密着積層していたとしても微視的には残存界面や微細な気孔が存在し、同じ組成のアモルファス相の金属ガラスであっても、通常はバルク材や蒸着膜などに比べて熱伝導率が低い。
また、本発明において金属ガラス溶射被膜の線膨張係数は7×10−6〜15×10−6/℃であり、一般的な樹脂成形用金型の基材の線膨張係数との差異が小さいので、加熱・冷却の繰返しによる剥離や割れなどをほとんど生じない。
金属ガラスを基材表面に被覆する方法としては、スパッタリング、イオンプレーティング、CVDなどの物理的蒸着法が一般的に行われている。
しかしながら、これらの方法では金属ガラス薄膜は形成できるが、密着性の高い厚膜を得ることは困難であり、高耐久性・高断熱性の要求に十分応えることができない。また、大面積化も困難である。
これに対して、溶射は、簡便性、大面積化、厚膜化、基材との密着性などの点で有利な方法である。
この金属ガラス溶射被膜の厚みは、目的とする断熱性に応じて適宜決定すればよいが、通常は0.1mm以上であり、0.6mm以上とすることが望ましい。金属ガラス溶射被膜の厚みの上限は特に制限されるものではないが、厚くなりすぎると不経済であり、通常は2mm以下である。
樹脂が転写層と接する面積や厚みが大きくなると要求される断熱性も大きくなる。よって、このような場合には断熱層である金属ガラス溶射被膜の厚さも大きくすることが要求されることが多い。例えば、樹脂が転写層と接する面積の最短径が100mm以上、さらには500mm以上であるような大きな金型の場合、金属ガラス溶射被膜の厚さは、好ましくは1mm以上である。
一方、高速フレーム溶射(HVOF、HVAF)は、フレーム温度はフレーム溶射と同等であり、粒子速度は300m/sec以上で、標準的なプラズマ溶射の2倍以上にもできる。
このため、一般的な溶射材料金属を溶射した場合の気孔率は、フレーム溶射で12%程度、アーク溶射で8%程度、プラズマ溶射で7%程度であるのに対し、高速フレーム溶射では4%程度となり、密着性も高速フレーム溶射は優れる。
この場合、金属ガラス粒子の粒子径は、積層を緻密にするため、1〜70μmが望ましい。より好ましくは20〜60μmである。粒子径が小さすぎると溶射時にバレル内に溶融粒子が付着しやすくなったり、所望の膜厚とするのに溶射回数が増えたり、など生産性が低下する。また、バレル内に付着凝固した粒子がバレルから剥がれて溶射されると、溶射被膜の均一性が低下する。
なお、気孔率は、金属ガラス層の任意の断面を画像解析し、気孔の最大面積率を気孔率として測定することができる。
この場合、金属ガラス粒子の粒子径は、25〜150μm、好ましくは50〜100μmである。粒子が大きいと、標準的なプラズマ溶射のようなより高温の条件で溶射した場合には粒子表面の一部は溶融し酸化するが、内部は非晶質の金属ガラスに保たれる。
また、粒子が大きくなるため、積層した粒子間に空孔ができやすくなり、例えば真密度の70〜95%の溶射被膜が得られる。また、溶融により粒子表面が酸化するため積層した粒子間に酸化膜ができる。これらの効果により熱伝導率が低下する。
また、溶射では通常搬送ガスとしてN2ガスが使用されるが、窒化物の形成により被膜組成や緻密性などに影響を及ぼすことがある。これは、空気(ドライエアー)、酸素、不活性ガス(Ar、He等)などを搬送ガスとして用いることにより改善される。空気や酸素では酸化の効果があるが、緻密で結晶率の低い溶射被膜を必要とする場合は搬送ガスとして不活性ガスを用いることが好ましい。
また、金属ガラス溶射被膜はマスキング等によりパターン化して形成することもできる。
これに対して、金属ガラスが溶融体から固体へ冷却された場合、冷却速度を適切に制御すれば結晶化による凝固収縮することなく過冷却液体状態となることができ、その体積は過冷却液体領域の熱膨張係数に従って連続的且つ僅かに収縮する。そして、金属ガラスが融点以下で溶融することなく過冷却液体状態から冷却された場合には、溶融体から冷却された場合に比べてさらに収縮量が少なくなる。
よって、金属ガラスを溶融させずに過冷却液体状態で溶射すれば、金型基材と溶射被膜との接合面に発生する残留応力が非常に小さくなるので、金型の変形や破壊、溶射被膜の剥離や割れの抑制に効果的である。
本発明の樹脂成形用金型は、断熱層として上記のような金属ガラス溶射被膜が金型基材表面に直接接合して形成されたことを特徴とする。さらに金属ガラス溶射被膜表面には、樹脂に付与すべき転写パターンを有する転写層を必要に応じて備えることができる。
金型基材としては、金属製とセラミックス製があるが、本発明は大型の樹脂成形用金型を対象とするため、金型の強度・靱性及びコストから金属製が望ましい。金属製金型素材は熱伝導率がセラミックスに比較して優れるため、生産性の意味でも望ましい。
転写層の厚さは、転写パターンが形成可能な範囲で適宜決定すればよいが、厚すぎると経済性に劣り、薄すぎると耐久性に問題を生じるおそれがあるので、転写層の肉薄部で10〜100μm、通常は10〜30μm程度である。
なお、転写層は特に限定されず、通常樹脂成形用金型の転写層として用いられているものであれば何れも適用可能である。
また、金属ガラス溶射被膜を形成する金型基材表面には、密着性を高めるために、ブラスト処理などを行ってもよい。
なお、本発明において金属ガラス溶射被膜は、断熱性などの観点から、膜厚が100μm以上、さらには600μm以上であることが好適である。
第1金型には湯口20が設けられ、第1金型及び第2金型の少なくとも一方は進退可能である。湯口20を通してキャビティ14に充填された溶融あるいは軟化した樹脂が固化した後に、進退可能な金型が後退することで樹脂成形品を取り出せるようになっている。
同様に、前記のようなシート成形装置金型によれば、ロールが金属ガラス溶射被膜からなる断熱層を有しているので、Tダイから押出された樹脂がロールに接触した際の急激な冷却が抑制され、転写パターン上の隅々にまで樹脂が均一に流れ込む時間が確保される。その結果、転写精度や均質性の高い樹脂製品が得られる。
また、前記シート成型装置金型の第2ロールにおいても、同様に第2ロールの基材の表面に金属ガラス溶射被膜が直接接合し、金属ガラス溶射被膜の表面にはさらに転写層が接合した構造とし、転写層の金属ガラス溶射被膜に接合していない側の表面には、切削等により凹凸からなる転写パターンが形成される。また、第1ロール及び第3ロールについても、転写層表面に研磨等により鏡面からなる転写パターンが形成されていること以外は第2ロールと同様の構造を有することができる。
また、転写パターンは凹凸パターンのみでなく、目的とする樹脂成形品に応じた転写パターンを形成すればよい。また、転写パターンはその一部あるいは全部が鏡面であってもよい。
また、樹脂表面をマット仕上げとしたい場合などでは、転写層表面にブラスト処理した表面を転写パターンとして用いることも可能である。
また、光学用プレートやフィルムなどにおいては、樹脂製品に透明性が要求される場合があるが、本発明の金型は透明樹脂製品の製造にも好適に用いることができる。
プラズマ溶射装置:Sulzer Metco社製 TriplexPro−200
(高速モード)
電流:450A
電力:57kW
使用プラズマガス:Ar95(NLM)、He25(NLM)
溶射距離(溶射ガン先端から基材表面までの距離):150mm
溶射ガン移動速度:600mm/sec
HVOF装置:日本ユテク社製 JP−5000
粉末搬送ガス:N2
燃料:灯油、5.1GPH
酸素:1800SCFH
溶射距離(溶射ガン先端から基材表面までの距離):380mm
溶射ガン移動速度:667mm/sec
(1)DSC測定
金属ガラス粉末のガラス遷移温度Tg、結晶化開始温度Txは、示差走査熱量計((株)リガク製 DSC8270型)を用い、アルゴンガス雰囲気中で、昇温速度20.0℃/分により求めた。
金属ガラス粉末及び溶射被膜がアモルファスであるか否かは、X線回折装置((株)リガク製 SmartLab)により確認した。X線回折パターンにおいて、結晶ピークがなく、ハローパターンのみが認められた場合をアモルファス単一相とした。
金属ガラス溶射被膜の熱伝導率は、熱定数測定装置(NETZSCH製 熱定数測定装置 LFA457)を用いて、レーザーフラッシュ法 JIS R1611−2010「ファインセラミックスのフラッシュ法による熱拡散率、比熱容量、熱伝導率試験方法」に準拠して、熱拡散率と比熱容量を測定し、別途求めた溶射被膜の密度との積により、溶射被膜の熱伝導率を算定した。なお、溶射被膜の密度は、室温での単位体積あたりの質量である。
金属ガラス溶射被膜の線膨張係数は、熱機械分析装置((株)リガク製 TMA8130型)を用いて、圧縮荷重法(圧縮荷重10g、昇温速度10℃/sec)にて組成に応じて室温からガラス遷移温度(Tg)+100℃迄、アルゴンガス雰囲気中で測定した。
評価用溶射被膜は、表1に記載の粉末組成・粒度・溶射条件で作製した。
また、金属ガラスの粉末をDSC測定した結果及び評価用溶射被膜の気孔率を測定した結果を表2に示す。
製造例1を例に、熱伝導率の評価用金属ガラス溶射被膜の製造方法を説明する。
アモルファス単一相からなるNi65Cr15P16B4金属ガラスのガスアトマイズ粉末(10〜25μm)をSUS304基材(50×50×5mm、ブラスト処理仕上げ)に溶射して、基材表面にピンホールのないNi65Cr15P16B4金属ガラス溶射被膜層(約500μm)が形成された金属ガラス複合材料を得た。
複合材料からNi65Cr15P16B4金属ガラス溶射被膜を剥離し、熱伝導率の評価用に10mmφに切り出した溶射被膜試験片を作製し、その熱伝導率を測定した。その結果を下記表3に示す。
一方で、Tgを超える温度域として、製造例1、2にて、500℃、製造例5、6にて700℃でも、1〜20W/(m・K)の熱伝導率特性を示すものの、被膜は結晶化して脆く、耐久性に問題があった。従って、樹脂成形時の耐熱性の点から、金属ガラス溶射被膜のガラス遷移温度は成形時の樹脂温度よりも30℃以上高いことが好適である。
金属ガラスにおいても、少なくともTg以下の温度ではWiedemann−Franz則が成り立つので、電気抵抗率が高い程熱伝導率は低くなる。よって、表5から、溶射被膜の熱伝導率がバルク材に比べて低いことが理解される。
12a 第1金型
12b 第2金型
14 キャビティ
16b 金属ガラス溶射被膜
17b 転写層
18 転写パターン
20 湯口
24a 第1金型基材
24b 第2金型基材
50 金型基材
52 第1金属ガラス溶射被膜
54 第2金属ガラス溶射被膜
58 転写層
56 転写パターン
Claims (7)
- 樹脂成形用金型の基材上に直接溶射により形成される断熱材であって、
過冷却液体温度領域(ΔTx)が30℃以上で、且つ
ガラス遷移温度(Tg)が成形材料である樹脂の成形温度よりも30℃以上高く、
熱伝導率が1〜20W/(m・K)であり、
線膨張係数が7×10−6〜15×10−6/℃である金属ガラス溶射被膜からなり、
該金属ガラス溶射被膜は、
厚みが600μm以上、2000μm以下であり、
金型基材と接する面積が100mm 2 以上であり、
溶射粒子の積層構造体であり、
積層した粒子間に、微視的な残存界面、微細な気孔、又は、酸化膜が存在する
ことを特徴とする断熱材。 - 請求項1記載の断熱材において、金属ガラスがFe、Ni又はCuを主成分とする金属ガラスであることを特徴とする断熱材。
- 金型基材表面に直接溶射により形成された請求項1または2記載の断熱材を断熱層として備えることを特徴とする樹脂成形用金型。
- 金型基材と、
前記金型基材表面に直接溶射により形成された請求項1または2記載の断熱材からなる断熱層と、
前記断熱層の上に形成された樹脂成形のための転写層と、
を有することを特徴とする樹脂成形用金型。 - 請求項4記載の樹脂成形用金型において、
前記金型基材が第1金型基材と、第1金型基材に対向してキャビティを形成する第2金型基材と、を有し、
前記第1金型基材及び/又は前記第2金型基材のキャビティに対向する表面の少なくとも一部に前記断熱層を有し、
前記断熱層の上に前記転写層が設けられていることを特徴とする樹脂成形用金型。 - 請求項4又は5記載の樹脂成型用金型において、成形される樹脂が転写層と接する面積が100mm2以上であることを特徴とする樹脂成形用金型。
- 請求項3〜6の何れかに記載の樹脂成形用金型において、金型基材が金属製であることを特徴とする樹脂成形用金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012197056A JP6029133B2 (ja) | 2011-09-07 | 2012-09-07 | 断熱材及びこれを用いた樹脂成形用金型 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011195016 | 2011-09-07 | ||
JP2011195016 | 2011-09-07 | ||
JP2012197056A JP6029133B2 (ja) | 2011-09-07 | 2012-09-07 | 断熱材及びこれを用いた樹脂成形用金型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013067168A JP2013067168A (ja) | 2013-04-18 |
JP6029133B2 true JP6029133B2 (ja) | 2016-11-24 |
Family
ID=48473452
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012197056A Active JP6029133B2 (ja) | 2011-09-07 | 2012-09-07 | 断熱材及びこれを用いた樹脂成形用金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6029133B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2960035A1 (en) * | 2014-06-26 | 2015-12-30 | TCTech Sweden AB | Method and device for injection moulding or embossing/pressing |
JP6924990B2 (ja) * | 2016-06-17 | 2021-08-25 | 吉川工業株式会社 | 溶射皮膜及び溶射皮膜部材 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3946226B2 (ja) * | 2004-03-25 | 2007-07-18 | 明久 井上 | 金属ガラス積層体、およびその製造方法 |
JP4877640B2 (ja) * | 2004-08-12 | 2012-02-15 | コニカミノルタオプト株式会社 | 光学素子用成形金型の製造方法、光学素子用成形金型及び光学素子 |
CN101426630B (zh) * | 2006-04-20 | 2013-12-11 | 住友重机械工业株式会社 | 树脂成形装置及树脂成形方法 |
-
2012
- 2012-09-07 JP JP2012197056A patent/JP6029133B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013067168A (ja) | 2013-04-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10946447B2 (en) | Systems and methods for fabricating objects including amorphous metal using techniques akin to additive manufacturing | |
JP5318090B2 (ja) | 均一ランダム結晶配向の、微細粒でバンディングのない耐火金属スパッタリングターゲット、そのような膜の製造方法、およびそれから作製される薄膜ベースのデバイスおよび製品 | |
JP4484105B2 (ja) | 金属ガラス積層体からなる金型成形体、及びその製造方法 | |
EP2081714B1 (en) | Method of producing products of amorphous metal | |
JP3946226B2 (ja) | 金属ガラス積層体、およびその製造方法 | |
US7906219B2 (en) | Metallic glass laminates, production methods and applications thereof | |
US20140010968A1 (en) | Flame sprayed bulk solidifying amorphous alloy cladding layer | |
JP4644653B2 (ja) | 金属ガラス積層体 | |
US10161025B2 (en) | Methods for constructing parts with improved properties using metallic glass alloys | |
TWI630100B (zh) | 使用呈現變質轉化之塗層之消費性電子加工過的外殼 | |
TW200938645A (en) | Ag-based sputtering target | |
JP6029133B2 (ja) | 断熱材及びこれを用いた樹脂成形用金型 | |
JP5356733B2 (ja) | 高耐食性Fe−Cr基金属ガラス | |
JP4895561B2 (ja) | 金属ガラス溶射被膜及びその形成方法 | |
JP5548948B2 (ja) | 薄板金属基材上に金属ガラス溶射被膜層が形成された複合材料及びその製造方法 | |
JP5804372B2 (ja) | 薄い樹脂へ金属ガラスを溶射する方法、及び金属ガラス被膜を有する複合材料 | |
JP5170776B2 (ja) | 軟磁性体 | |
JP5305385B2 (ja) | 金属ガラス複合材料の変形加工方法 | |
KR100590724B1 (ko) | 비정질 합금의 코팅 방법 | |
JP3165145U (ja) | 薄い樹脂上に銅またはアルミニウム被膜を有する複合材料 | |
JP2007084901A (ja) | 金属ガラス薄膜積層体 | |
TWI438295B (zh) | 具有均勻隨機結晶定向之細粒非帶狀耐熔金屬濺擊目標,製造此膜之方法,及由此製造之薄膜式裝置及產品 | |
US20240011139A1 (en) | Methods and Systems for Fabricating Layers of Metallic Glass-Based Materials | |
KR101466039B1 (ko) | 비정질 형성능을 가지는 금속원소를 포함하는 결정질 합금들의 접합 방법, 스퍼터링 타겟 구조체 및 그 제조방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20141001 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20141002 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150807 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160623 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160705 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160901 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161004 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20161012 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6029133 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |