JP5305385B2 - 金属ガラス複合材料の変形加工方法 - Google Patents

金属ガラス複合材料の変形加工方法 Download PDF

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Description

本発明は、金属ガラス複合材料の変形加工方法、特に変形加工時の金属ガラス層の欠陥や破損を抑制可能な変形加工方法に関する。
高機能性の金属被膜を形成することにより、基材表面に耐食性、耐摩耗性、耐熱性、高強度、高硬度などの機能性を付与することが知られている。このような複合材料は、目的に応じて種々の形状に加工されて利用されている。
基板表面に金属被膜を簡便に形成する方法としては種々の方法があるが、例えば溶射は、大面積に被膜を比較的簡便に直接的に形成できること、基材表面にのみ高機能性材料を被覆するので軽量化や経済性に優れていること、ドライプロセスであり廃水処理などの問題がない、などの点で有利な方法である。
しかしながら、金属の溶射被膜では通常気孔が多く、貫通孔を塞ぐために溶射被膜をさらに樹脂等で封孔処理しても、耐食性や耐摩耗性などの機能を十分果たすことはできなかった。また、一般に、アモルファス合金は結晶粒界が存在しないために結晶質合金に比して耐食性などに優れるとされるが、溶射によってアモルファス合金被膜を得ることも非常に困難であった。
このような問題に対して、アモルファス相の金属ガラス粒子を過冷却液体状態で溶射することにより、基材表面に非常に緻密で且つアモルファス相の金属ガラス溶射被膜層を形成できることが報告されている(特許文献1)。
金属ガラスは、加熱すると結晶化前に明瞭なガラス遷移と広い過冷却液体領域を示すことが一つの大きな特徴である。結晶化開始温度(Tx(K))とガラス遷移温度(Tg(K))の間の温度領域△Tx=Tx−Tgで示される過冷却液体温度領域では、粘性流動状態となって変形抵抗が著しく減少するため、加工が容易になる。このような性質を利用して、金属ガラス層を過冷却液体状態で金型によりプレス加工し、金属ガラス層に凹凸形状を付与することも報告されている(特許文献2)。
しかしながら、このような金属ガラス複合材料をプレス加工などによって変形させようとすると、金属ガラス層の過冷却液体温度領域で加工しても、金属ガラス層中の粒子間の隙間が増大するなどの欠陥が形成されたり、剥がれや断裂などの破損を生じることがあった。
特開平2006−21400号公報 特開平2006−122918号公報
本発明は、前記背景技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、変形加工時の金属ガラス層の欠陥形成や破損等が極めて少ない金属ガラス複合材料の変形加工方法を提供することである。
前記目的を達成するために本発明らが鋭意検討を行った結果、変形加工を行う前に、複合材料の金属ガラス層を予め過冷却液体状態で均一に圧力をかけておくことにより、その後の変形加工時における欠陥形成や破損が著しく低減されることを見出した。
その理由は明らかではないが、溶射など金属粒子の積層により形成された金属ガラス層は、一見緻密で均一であるように見えたとしても本質的に不均一であり、微視的には組織や性質(例えば、酸化、残留応力、気孔、未溶着部等)において不均一な部位が存在し、これが上記のような欠陥や破損の発生原因となっているのではないかと考えられた。そして、変形加工の前に金属ガラス層を予め過冷却液体状態で均一に圧力をかけることにより、隣接積層粒子間の完全密着が促されたり、また、金属ガラス層中に存在する潜在的な内部欠陥の拡散あるいは消失が促されて金属ガラス層が均質化され、その結果、その後の変形加工において欠陥形成や破損の発生が著しく抑制されるのではないかと考えられた。
よって、本発明にかかる金属ガラス複合材料の変形加工方法は、基板表面に金属ガラス粒子を積層して金属ガラス層を形成する金属ガラス複合材料の形成工程と、
前記金属ガラス層を過冷却液体状態で加圧することにより金属ガラス層を均質化する均質化工程と、
前記均質化された金属ガラス層を変形加工する工程と、
を備えることを特徴とする。
本発明の方法において、金属ガラス粒子を溶射により積層することが好適である。
また、本発明の方法において、変形加工がプレス加工であることが好適である。
また、本発明の方法において、均質化工程を金属ガラスのガラス遷移温度Tg(K)×85%〜結晶化開始温度Tx(K)×97%の温度範囲において行うことが好適であり、また、5〜1000MPaの圧力で、1〜600秒間行うことが好適である。
また、本発明において、均質化工程の加工が基板表面に対し均一な圧力で加工することが好適である。
また、本発明の方法において、変形加工工程を金属ガラスのガラス遷移温度Tg(K)×85%〜結晶化開始温度Tx(K)×100%の温度範囲において行うことが好適である。
また、本発明の方法において、金属ガラス粒子を積層する基板の厚みが0.5mm以下であることが好適である。
また、本発明の方法において、変形加工工程が均質化された金属ガラス層と基材とを一体に変形加工することが好適である。
本発明の方法によれば、金属ガラス複合材料を変形加工した時の金属ガラス層の欠陥形成や破損の発生を格段に低減することができるので、各種部材の形状へ変形加工する際の歩留まりや信頼性を高めることができる。基材が大面積になればなるほど、それを被覆する金属ガラス層が不均一となる確率も高くなり、変形加工時の不具合も生じやすくなるので、本発明の方法が特に有用となる。
また、通常溶射においては、溶射被膜層との密着性を高めるために基材表面のブラスト処理を行うが、基材が薄い場合にはブラスト処理によって基材自体が変形してしまうことがあるために、十分なブラスト処理ができない。このため、基材が薄い場合には、溶射被膜と基材との密着性が低くならざるを得ず、複合材料を一体に変形加工した時に溶射被膜の基材からの剥がれや断裂が生じやすいが、本発明の方法はこのような基材が薄い複合材料の破損に対しても有効である。
本発明にかかる金属ガラス複合材料の変形加工方法は、
(I)基板表面に金属ガラス粒子を積層して金属ガラス層を形成する金属ガラス複合材料の形成工程と、
(II)前記金属ガラス層を過冷却液体状態で加圧することにより金属ガラス層を均質化する均質化工程と、
(III)前記均質化された金属ガラス層を変形加工する工程と、
を備えることを特徴とする。本発明の代表的な変形加工方法の一例について、概略を図1に示す。
図1において、基材10の表面に金属ガラス粒子を積層することにより金属ガラス層12が形成され、金属ガラス複合材料14を得る(工程I)。次いで、金属ガラス層12を加圧することにより均質化し(工程II)、その後複合材料14全体を曲げて変形させる(工程III)というものである。
以下、各工程について説明する。
(I)金属ガラス複合材料の形成工程
本工程において、金属ガラス層を基材表面に形成する方法としては特に制限されるものではないが、例えば溶射のように金属ガラス粒子を積層して金属ガラス層を形成する方法は本質的に内部が不均一となりやすいので、本発明の方法が特に有効である。
溶射方法としては、例えば、大気圧プラズマ溶射、減圧プラズマ溶射、フレーム溶射、高速フレーム溶射(HVOF)、コールドスプレーなどがあり、特に制限されるものではない。好適な溶射方法の一つとして金属ガラス粒子を用いた高速フレーム溶射が挙げられ、高品位の溶射被膜を得ることができる。
金属ガラス粒子の形状は特に限定されるものではなく、板状、チップ状、粒状、粉体状などが挙げられるが、好ましくは粒状あるいは粉体状である。金属ガラス粒子の調製方法としては、アトマイズ法、ケミカルアロイング法、メカニカルアロイング法などがあるが、生産性を考慮すればアトマイズ法によって調製されたものが特に好ましい。
金属ガラス粒子の粒子径は、1〜80μm、好ましくは5〜50μmである。粒子径が大きすぎると、溶射被膜中に気孔が多くなったり、連続気孔を生じることがある。粒子径が小さすぎると溶射のバレル内に溶融粒子が付着しやすくなったり、所望の膜厚とするのに溶射回数が増えるなど生産性が低下する。また、バレル内に付着凝固した粒子がバレルから剥がれて溶射されると、溶射被膜の均一性が低下する。
溶射熱源を燃焼エネルギーとする場合、溶射燃料としては、灯油、アセチレン、水素、プロパン、プロピレン等を用いることができる。溶射熱源を電気エネルギーとする場合、プラズマガスとしては、アルゴン、水素、ヘリウム等を用いることができる。
また、溶射では通常搬送ガスとしてNガスが使用されるが、窒化物の形成により被膜組成や緻密性などに影響を及ぼすことがある。これは、空気(ドライエアー)、酸素、不活性ガス(Ar、He等)などを搬送ガスとして用いることにより改善される。空気や酸素では酸化の懸念があるので、最も好ましくは搬送ガスとして不活性ガスを用いる。
また、高品位の接合界面を得るためには通常基材に100℃以上の温度負荷をかけることが好適である。より好適には150℃以上であり、上限は特に規定されるものではないが、通常ガラス遷移温度以下、好ましくは400℃以下である。
基材としては、鉄、アルミニウム、ステンレスなどの汎用金属、セラミックス、ガラス、ポリイミドなど一部の耐熱性プラスチックがあるが、特に銅、ステンレスなどの耐熱性、熱容量、熱伝導の高い金属材料が好適である。また、アルミニウムやマグネシウム、それらの合金など、比重が3.0以下の軽金属も使用できる。
また、基材は、金属ガラス溶射被膜の接合性を高めるために、通常はブラスト処理など公知の方法により基材表面の粗面化処理を施して使用する。
金属ガラス溶射被膜の厚みは目的に応じて適宜設定できるが、加圧による均質化や変形加工することを考慮すれば通常50μm以上、さらには100μm以上とすることが好適である。上限は特に制限されないが、厚くなりすぎると経済性や軽量性が低下するので、例えば耐食性などを付与する目的であれば、500μmもあれば十分である。
溶射被膜は、様々な形状の基材上に形成することができ、また、マスキング等によりパターン化して形成することもできる。表面に凹凸形状を有するものや多孔質体を基材として用いることもできる。
均質化処理前の金属ガラス層の緻密性や均一性が高い方が、後の均質化が容易となる。また、結晶化している金属ガラス層は変形加工による破損等が生じやすいので、均質化処理前の金属ガラス層は結晶相ができるだけ少ない方がアモルファス相として望ましい。
均一な金属ガラスのアモルファス固体相からなり、気孔がほとんどなく連続気孔のない溶射被膜を形成しようとする場合、アモルファス相の金属ガラス粒子を溶射原料とし、金属ガラスの過冷却液体状態を利用して行うことができる。
過冷却液体状態では、金属ガラスは粘性流動を示し、粘性が低い。このため、過冷却液体状態にある金属ガラスが基材表面に衝突すると、瞬時に薄く潰れて基材表面に広がり、厚みが非常に薄い良好なスプラットを形成することができる。そして、このようなスプラットの堆積により、緻密で連続気孔のない溶射被膜を形成することができる。
また、スプラットは過冷却液体状態のまま冷却されるので、結晶相を生成せず、アモルファス相のみが得られる。
また、一般に大気中での溶射の場合、溶射材料の酸化物が被膜中に含まれてしまい、被膜の特性に悪影響を及ぼすが、過冷却液体状態で衝突させれば、大気中で溶射したとしても酸化の影響がほとんどない。
従って、アモルファス相の金属ガラス粒子を溶射し、金属ガラス溶射粒子が過冷却液体状態で基材表面において凝固及び積層して溶射被膜を形成すれば、均一な金属ガラスのアモルファス固体相からなり、気孔がほとんどなく連続気孔のない溶射被膜を得るのに有利である。
このような方法により、基材表面に非常に緻密で且つアモルファス相の金属ガラス溶射被膜層を形成することができる。例えば、金属ガラス溶射被膜の気孔率が2%以下でピンホールもない溶射被膜を得ることができる。気孔率については、金属ガラス層の任意の断面を画像解析し、気孔の最大面積率を気孔率として採用することができる。また、ピンホールがないことも金属ガラス層の任意の断面を画像解析することにより確認することができる。なおこのような方法は、前記特許文献1に記載されている。
本発明において、金属ガラスとしては特に制限されず、目的とする機能に応じて公知のものを適宜選択して用いればよい。例えば、金属ガラスが複数の元素から構成され、その主成分として少なくともFe、Co、Ni、Ti、Zr、Mg、Cu、Pdのいずれかひとつの原子を30〜80原子%の範囲で含有するものが挙げられる。
Cu基の金属ガラスの好ましい組成としては、例えば、Cu55Zr40Al(以下、下付数字は原子%を示す)が挙げられる。Zr基の金属ガラスの好ましい組成としては、例えば、Zr60Al15Ni7.5Co2.5Cuが挙げられる。Ni基の金属ガラスの好ましい組成としては、例えば、Ni56Cr2416、Ni65Cr1516等が挙げられる。Fe基金属ガラスの好ましい組成としては、例えば、Fe43Cr16Mo161510が挙げられる。
また、耐食性等に優れる金属ガラスとしては、Cu基では、Cu100-a-b(Zr +Hf)aTib又はCu100-a-b-c-d(Zr+Hf)aTibcd[ただし式中、Mは、Fe、Cr、Mn、Ni、Co、Nb、Mo、W、Sn、Al、Ta、希土類元素よりなる群から選択される1種又は2種以上の元素、Tは、Ag、Pd、Pt、Auよりなる群から選択される1種又は2種以上の元素であり、5<a≦55原子%、0≦b≦45原子%、30<a+b≦60原子%、0.5≦c≦5原子%、0≦d≦10原子%である]で示される組成を有するもの等が挙げられる(特開2002−256401号公報参照)。また、Ni基としては、Ni80−xCr16[ただし、3≦x≦30原子%]で示される組成を有するもの等が挙げられる(Material Transactions,Vol.48,No.12(2007)pp.3176〜3180参照)。また、Fe基としては、Fe100-a-b-cCrTM(C1-XXyc[ただし、式中、TM=V,Nb,Mo,Ta,W,Co,Ni,Cuの少なくとも一種以上、a,b,c,x,yは、それぞれ5原子%≦a≦30原子%,5原子%≦b≦20原子%,10原子%≦c≦35原子%,25原子%≦a+b≦50原子%,35原子%≦a+b+c≦60原子%,0.11≦x≦0.85,0≦y≦0.57]で示される組成を有するもの等が挙げられる(特開2001−303218号公報参照)。
また、金属ガラスの過冷却液体温度領域△Tx=Tx−Tgが30K以上であるものが好適に使用される。
溶射により緻密な金属ガラス被膜が形成された複合材料であっても、加熱変形加工時に膨張によって粒子間の隙間が増大したり、剥がれや断裂などの破損を生じることがある。これは、一見緻密で均一なアモルファス相被膜に見えたとしても、溶射被膜内部は本質的に不均一で、潜在的な内部欠陥を有しているためと考えられる。そして、溶射面積が大きくなればなるほどこのような不均一性や潜在的内部欠陥の存在率も高くなる。
本発明のように、変形加工を行う前に複合材料の金属ガラス層を均質化処理することで、このような不均一性や潜在的内部欠陥が解消され、変形加工時の欠陥の増大や破損が著しく抑制される。
(II)均質化工程
本工程においては、金属ガラス層を均質化するために加圧する。加圧は、金属ガラス層の不均一性や潜在的内部欠陥が解消されるように行う。好適には、少なくとも変形加工される領域において金属ガラス層の層厚が均一に圧縮されるように行う。例えば、金属ガラス表面から基材との接合界面に向かって均一な圧力でプレスすることにより行うことができる。この時、通常は均質化処理された金属ガラス層の層厚が均一に圧縮されるが、基材の変形は伴わない。なお、均質化処理は一度に行ってもよいし、複数回で行ってもよい。
加圧の方法としては、本発明の目的を達成し得る方法であれば特に制限されず、公知の方法を採用することができる。例えば、金型やローラーなどによる平面プレス、HIPなどの方法が挙げられるが、少なくとも変形加工しようとする領域とその周辺部分の金属ガラス層をできるだけ均一に加圧することが望ましい。簡便な方法の一つとしては、複合材料の形状に合った金型を用いて金属ガラス層表面を基材との接合界面に向かって加圧する方法が挙げられる。また、ローラーなどを用いて加圧部位を移動させながら行うこともできる。
加圧は、金属ガラス層をガラス化可能な温度にまで加熱し過冷却液体状態(ガラス化状態)にして行う。過冷却液体状態では粘性流動体となるので、短時間で潜在的内部欠陥を金属ガラス層中に拡散させて均質化することができる。
一般に、金属ガラスのガラス遷移温度TgはDSC(示差走査熱量計)により測定されるが、金属ガラスのガラス化によるDSC曲線の吸熱方向へのシフトはカーブを描くため、通常はDSC曲線のベースラインと吸熱シフトの接線との交点の温度が便宜上ガラス転移温度Tgとして測定される。この結果、Tgは実際の吸熱反応開始温度(ガラス化開始温度)よりも高く測定される。よって、Tgよりも低い温度であってもガラス化開始温度(吸熱反応開始温度)以上であれば金属ガラスをガラス化することが可能である。具体的には、例えばガラス遷移温度Tg(K)の85%以上の温度で均質化を行うことが好適であり、さらにはTg(K)以上で均質化を行うことが好適である。
ただし、温度が高すぎると均質化工程中に結晶相を生じてしまうので好ましくない。結晶相を含んだ金属ガラス層で後の変形加工を行った場合は、変形中にさらなる熱負荷で成長した結晶相を起点に割れを生じる場合がある。DSC測定で測定される結晶化開始温度Txは、Tgの場合と同様に、ガラス化による吸熱方向へのシフトが結晶化による発熱方向へのシフトに転換する温度よりも通常高く測定されるので、均質化工程における結晶相の生成を回避するために、結晶化開始温度Tx(K)のみならず、潜在的に結晶化への構造変化が起こっていると考えられるTx直前の発熱反応温度領域は避けるべきである。具体的には、例えば結晶化開始温度Tx(K)の97%以下の温度で均質化を行うことが好適である。
なお、本発明においてTg(K)、Tx(K)は何れも、アルゴン雰囲気下、昇温速度20.0℃/分の条件下でDSCにより測定した値である。
目的とする温度とするためには、複合材料を直接加熱してもよいし、金型やローラー、雰囲気から間接的に熱を供給してもよい。また、その両者を組み合わせることもできる。
加圧する時の圧力及び時間は、加圧温度や金属ガラスの種類、層厚などによって適宜設定されるものであるが、あまり長い時間高温で加圧処理すると、金属ガラス層に結晶相や酸化物相が生成されやすくなる。よって、なるべく短時間で均質化できるように加圧することが好ましい。例えば、5〜1000MPa、さらには20〜500MPaで、1〜600sec、さらには10〜200secで加圧することができる。
なお、加圧する際にひずみ速度[=(変形量/物体の長さ)/変形に要した時間]が速すぎる場合、ストレスオーバーシュートが発生して均質化を妨げることがある。加圧時のひずみ速度は7.0×10−1/s以下とすることが好ましい。
また、加圧は通常大気中で行えばよいが、酸化の影響が懸念される場合には不活性ガス中で行ってもよい。
(III)変形加工工程
上記のように均質化処理した複合材料は、公知の方法により変形加工することができる。本発明においては、変形加工により金属ガラス層のみを変形(例えば、金属ガラス層表面に凹凸をつけるなど)してもよいが、本発明の方法は、金属ガラス層と同時に基材も曲げられるような場合に特に有用である。例えば、金型等によりプレス加工して複合材料全体を曲げようとした場合、金属ガラス層の過冷却液体温度領域で加工しても金属ガラス層の剥がれや破断などの破損を生じるが、均質化処理した複合材料ではこのような破損が顕著に抑制される。
変形加工の条件は、金属ガラス複合材料の種類や用途等に応じて適宜設定すればよいが、金属ガラス層が過冷却液体温度領域(Tg〜Tx)を含む温度領域となるよう加熱して変形加工すれば、金属ガラス層の変形応力が小さいのでより好ましい。なお、過冷却液体温度領域の周辺温度でヤング率が顕著に低下して軟化する場合には、このような温度で変形加工することも可能である。また、均質化処理された変形加工前の金属ガラス層に結晶相を含まなければ、変形加工中あるいは加工後に結晶化開始温度付近の温度となって多少結晶化したとしても剥がれや破損なしに変形加工することが可能である。
具体的には、例えば、金属ガラスのガラス遷移温度Tg(K)の85%以上の温度〜結晶化開始温度Tx(K)の100%以下の温度の範囲内で設定することが好適であり、さらにはTg〜Txの温度領域内で変形加工することが好適である。
変形加工工程は、前記均質化工程に引き続いて連続的に行ってもよいし、一旦冷却するなどして断続的に行うこともできる。
また、変形加工時の曲げと同時に金属ガラス層表面に所望の形状(例えば凹凸や鏡面)が形成されるように金型を用いることも可能である。
以下、実施例に基づき本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
試験例1
(I)複合材料の製造
アモルファス単一相からなるCu55Zr40Al金属ガラスのガスアトマイズ粉末(25〜53μmのもの)をSUS304基材(15×15×0.5mm、ブラスト処理仕上げ)に溶射して金属ガラス複合材料を得た。金属ガラス粉末をDSC測定(示差走査熱量計DSC8270((株)リガク製)、昇温速度20.0℃/分、アルゴン雰囲気)したところ、ガラス遷移温度は459℃(732K)、結晶化開始温度は506℃(779K)であった。
得られた複合材料の金属ガラス層は約160μmであった。また、X線回折のハローパターンから、得られた複合材料の金属ガラス層がアモルファス単一相であることを確認した。
なお、溶射条件は次の通りであった。
(溶射条件)
HVOF装置:PRAXAIR/TAFA社製 JP−5000
粉末搬送ガス:N
燃料:灯油、3GPH
酸素:2000SCFH
溶射距離(溶射ガン先端から基材表面までの距離):250mm
溶射ガン移動速度:600mm/sec
(II)均質化
上記(I)で得られた複合材料を、99〜350℃/minの昇温速度で加熱し、所定温度に達した時点で、図2に示すようなΦ10mmの円形平面を有する金型を用いて、荷重4000kgf〜6000kgf(圧力約499MPa〜749MPa)、金型の送り速度2mm/min、金属ガラス層(160μm)に対する歪み速度2.1×10−1/sで送り、約120〜180秒間、金属ガラス層側から平面プレスした。
(III)変形加工
上記(II)で均質化処理した複合材料を用いて、図3のような形状に変形加工した。複合材料を、99〜350℃/minの昇温速度で加熱し、所定温度に達した時点で、複合材料の両面に金型を用いて、荷重約4000kgf(圧力約174MPa)で、約150〜180秒間プレスした。金型の送り速度は1.2〜2mm/min、ひずみ速度は金属ガラス層(約0.15mm)に対し約1.3×10−1/s〜2.2×10−1/sであった。
図4は上記(I)で得られた複合材料の断面写真、図5は上記(II)の均質化処理を行わずに直接(III)の変形加工を行った場合の断面写真、図6は上記(II)の均質化処理を行った後で(III)の変形加工工程を行った場合の断面写真である(均質化処理温度、変形加工温度は何れも480℃(753K))。
図4と図5とを比較すると、変形加工前(図4)に比べて、金属ガラス層の凹角部付近では非常に緻密化していた(図5(a))。
しかしながら、金属ガラス層の凸角上部の平坦部分を見ると、図5(b)のように、隣接する積層粒子間の隙間(黒く見える部分)が著しく増大していた。これは、凸角上部の平坦部では基材側から金型で押され、圧力が凹角部などに比べて小さかったために、加圧による緻密化よりも加熱・冷却による積層粒子の膨張・収縮と金属ガラス層の基材側からの加圧による横方向への変形により、金属ガラス粒子間の分離の方が促進されたためではないかと考えられる。
また、凸角部では、図5(c)のように、積層粒子間の隙間の増大とともに金属ガラス層の破断も認められた。これは、凸角部でも加圧による緻密化よりも加熱・冷却による積層粒子隙間の分離が促進され、さらにはこのような内部欠陥を有する金属ガラス層が引っ張られて破損を生じたものと考えられる。
このように、複合材料を単に過冷却液体温度領域で変形加工しても、金属ガラス層中の欠陥や破損を生じさせずに変形加工することは非常に困難であった。
これに対して、均質化処理後に変形加工を行った図6では、(a)凹角部のみならず、(b)凸角上部の平坦部、(c)凸角部の何れにおいても、図5で見られたような金属ガラス層の積層粒子間の隙間の増大や破損などの発生は全く認められず、非常に緻密な金属ガラス層が基材と一体化した状態で変形加工されていることがわかる。
このように、金属ガラス複合材料の変形加工前に、少なくとも変形させる領域の金属ガラス層に対して過冷却液体状態で均一に加圧することにより、このような前処理を行わずに変形加工した場合に比べて、変形加工時の金属ガラス層の欠陥や破損の発生が抑制される。
下記表1は、各処理温度で均質化及び変形加工した時の、変形加工後の欠陥・破損の有無を調べた結果である。評価(変形加工後の欠陥・破損の欄)は、角部に欠陥または破損の発生が有るものを「あり」とし、そうでないものを「なし」とした。
表1からもわかるように、均質化処理をTg×85%〜Tx×97%の範囲で行えば変形加工時の金属ガラス層の欠陥や破損の発生に対して抑制効果を得ることができる。しかし、変形加工温度が低すぎる場合(試験例1−a)や高すぎる場合(試験例1−f)は、角部に欠陥や破損が生じることがあった。図7及び図8に、試験例1−a及び試験例1−fの断面写真を示す。
このようなことから、均質化処理をTg×85%〜Tx×97%の範囲で行った後、変形加工をTg×85%〜Tx×100%の温度範囲で行うことが好適であると考えられた。
試験例2
(I)複合材料の製造
アモルファス単一相からなるCu54Zr22Ti18Ni金属ガラスのガスアトマイズ粉末(25〜53μmのもの)をSUS304基材(15×15×0.5mm、ブラスト処理仕上げ)に溶射して金属ガラス複合材料を得た。金属ガラス粉末をDSC測定したところ、ガラス遷移温度は438℃(711K)、結晶化開始温度は487℃(760K)であった。
得られた複合材料の金属ガラス層は約130μmであった。また、X線回折のハローパターンから、得られた複合材料の金属ガラス層がアモルファス単一相であることを確認した。
なお、溶射条件は次の通りであった。
(溶射条件)
HVOF装置:PRAXAIR/TAFA社製 JP−5000
粉末搬送ガス:N
燃料:灯油、2GPH
酸素:2000SCFH
溶射距離(溶射ガン先端から基材表面までの距離):250mm
溶射ガン移動速度:600mm/sec
(II)均質化
得られた複合材料を、99℃/minの昇温速度で加熱し、460℃(733K)に達した時点で、図2の円形金型を用いて、荷重4000kgf(圧力約499MPa)、送り速度2mm/分、金属ガラス層(130μm)に対する歪み速度2.6×10−1/sで送り、約180秒間、金属ガラス層側から平面プレスした。
(III)変形加工
このように均質化処理した複合材料を用い、変形加工温度は460℃(733K)で、試験例1(III)と同形状に変形加工した。その結果、変形加工による欠陥や破損は認められなかった。
試験例3
(I)複合材料の製造
アモルファス単一相からなるZr60Al15Ni7.5Co2.5Cu金属ガラスのガスアトマイズ粉末(25〜53μmのもの)をSUS304基材(15×15×0.5mm、ブラスト処理仕上げ)に溶射して金属ガラス複合材料を得た。金属ガラス粉末をDSC測定したところ、ガラス遷移温度は416℃(689K)、結晶化開始温度は493℃(766K)であった。
得られた複合材料の金属ガラス層は約130μmであった。また、X線回折のハローパターンから、得られた複合材料の金属ガラス層がアモルファス単一相であることを確認した。
なお、溶射条件は次の通りであった。
(溶射条件)
HVOF装置:PRAXAIR/TAFA社製 JP−5000
粉末搬送ガス:N
燃料:灯油、3GPH
酸素:2000SCFH
溶射距離(溶射ガン先端から基材表面までの距離):250mm
溶射ガン移動速度:600mm/sec
(II)均質化
得られた複合材料を、99℃/minの昇温速度で加熱し、470℃(743K)に達した時点で、図2の円形金型を用いて、荷重4000kgf(圧力約499MPa)、送り速度2mm/分、金属ガラス層(130μm)に対する歪み速度2.6×10−1/sで送り、約180秒間、金属ガラス層側から平面プレスした。
(III)変形加工
このように均質化処理した複合材料を用い、変形加工温度は470℃(743K)で、試験例1(III)と同形状に変形加工した。その結果、変形加工による欠陥や破損は認められなかった。
試験例4
(I)複合材料の製造
アモルファス単一相からなるFe43Cr16Mo161510金属ガラスのガスアトマイズ粉末(25μm篩下のもの)をSUS304基材(15×15×0.5mm、ブラスト処理仕上げ)に溶射して金属ガラス複合材料を得た。金属ガラス粉末をDSC測定(示差走査熱量計DSC8270((株)リガク製)、昇温速度20.0℃/分、アルゴン雰囲気)したところ、ガラス遷移温度(Tg)は597℃(870K)、結晶化開始温度(Tx)は688℃(961K)であった。
得られた複合材料の金属ガラス層は約60μmであった。また、X線回折のハローパターンから、得られた複合材料の金属ガラス層がアモルファス単一相であることを確認した。
なお、溶射条件は次の通りであった。
(溶射条件)
HVOF装置:PRAXAIR/TAFA社製 JP−5000
粉末搬送ガス:N
燃料:灯油、5.1GPH
酸素:1800SCFH
溶射距離(溶射ガン先端から基材表面までの距離):355mm
溶射ガン移動速度:600mm/sec
(II)均質化
上記(I)と同様にして得られた複合材料(金属ガラス層厚:約0.2mm)を、99℃/minの昇温速度で加熱し、650℃(923K)に達した時点で、図2に示すようなΦ10mmの円形平面を有する金型を用いて荷重約4000kgf(圧力約499MPa)で、約180秒間、金属ガラス層側からプレスした。金型の送り速度は2mm/min、ひずみ速度は金属ガラス層(0.2mm)に対し約1.7×10−1/sであった。
(III)変形加工
均質化処理した複合材料を用いて、図3のような形状に変形加工した。複合材料を、99℃/minの昇温速度で加熱し、650℃(923K)に達した時点で、金型を用いて、荷重約4000kgf(圧力約174MPa)で、約180秒間プレスした。金型の送り速度は2mm/min、ひずみ速度は金属ガラス層(約0.15mm)に対し約2.2×10−1/sであった。
図9は上記(I)で得られた複合材料の断面写真、図10は上記(II)の均質化処理を行わずに直接(III)の変形加工を行った場合の断面写真、図11は上記(II)の均質化処理を行った後で(III)の変形加工工程を行った場合の断面写真である。
図9と図10とを比較すると、変形加工前(図9)に比べて、金属ガラス層の凹角部付近では非常に緻密化していた(図10(a))。
しかしながら、金属ガラス層の凸角上部の平坦部分を見ると、図10(b)のように、隣接する積層粒子間の隙間(黒く見える部分)が著しく増大していた。これは、凸角上部の平坦部では基材側から金型で押され、圧力が凹角部などに比べて小さかったために、加圧による緻密化よりも加熱・冷却による積層粒子の膨張・収縮と金属ガラス層の基材側からの加圧による横方向への変形により、金属ガラス粒子間の分離の方が促進されたためではないかと考えられる。
また、凸角部では、図10(c)のように、積層粒子間の隙間の増大とともに金属ガラス層の破断も認められた。これは、凸角部でも加圧による緻密化よりも加熱・冷却による積層粒子隙間の分離が促進され、さらにはこのような内部欠陥を有する金属ガラス層が引っ張られて破損を生じたものと考えられる。
このように、複合材料を単に過冷却液体温度領域で変形加工しても、金属ガラス層中の欠陥や破損を生じさせずに変形加工することは非常に困難であった。
これに対して、均質化処理後に変形加工を行った図11では、(a)凹角部のみならず、(b)凸角上部の平坦部、(c)凸角部、(d)(a)〜(c)を含む全体の何れにおいても、図10で見られたような金属ガラス層の積層粒子間の隙間の増大や破損などの発生は全く認められず、非常に緻密な金属ガラス層が基材と一体化した状態で変形加工されていることがわかる。
均質化工程さらに変形加工工程を下記表2の温度で行った以外は同様にして図3の形状を有する複合材料を得た。
表2からも、均質化処理をTg×85%〜Tx×97%の範囲で行った後、変形加工をTg×85%〜Tx×100%の温度範囲で行うことが好適であることが示唆される。
本発明の一実施例にかかる変形加工方法の概略図である。 本発明の一実施例において均質化処理に用いた金型の概略図である。 本発明の一実施例において変形加工された金属ガラス複合材料の形状の(a)正面図、及び(b)断面図である。
溶射により得られたCu55Zr40Al金属ガラス複合材料の断面写真である。 均質化処理なしで変形加工したCu55Zr40Al金属ガラス複合材料の(a)凹角部、(b)凸角上部の平坦部、(c)凸角部の断面写真である。 均質化処理後に変形加工したCu55Zr40Al金属ガラス複合材料の(a)凹角部、(b)凸角上部の平坦部、(c)凸角部の断面写真である。
均質化処理後にTg×80%温度(K)で変形加工したCu55Zr40Al金属ガラス複合材料の断面写真である。 均質化処理後にTx×102%温度(K)で変形加工したCu55Zr40Al金属ガラス複合材料の断面写真である。 溶射により得られたFe43Cr16Mo161510金属ガラス複合材料の断面写真である。
均質化処理なしで変形加工したFe43Cr16Mo161510金属ガラス複合材料の(a)凹角部、(b)凸角上部の平坦部、(c)凸角部の断面写真である。 均質化処理後に変形加工したFe43Cr16Mo161510金属ガラス複合材料の(a)凹角部、(b)凸角上部の平坦部、(c)凸角部、(d)(a)〜(c)を含む全体の断面写真である。
符号の説明
10 基材
12 金属ガラス層
14 金属ガラス複合材料

Claims (9)

  1. 基板表面に金属ガラス粒子を積層して金属ガラス層を形成する金属ガラス複合材料の形成工程と、
    前記金属ガラス層を過冷却液体状態で加圧することにより金属ガラス層を均質化する均質化工程と、
    前記均質化された金属ガラス層を変形加工する工程と、
    を備えることを特徴とする金属ガラス複合材料の変形加工方法。
  2. 請求項1記載の方法において、金属ガラス粒子を溶射により積層することを特徴とする金属ガラス複合材料の変形加工方法。
  3. 請求項1又は2記載の方法において、変形加工がプレス加工であることを特徴とする金属ガラス複合材料の変形加工方法。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の方法において、均質化工程を金属ガラスのガラス遷移温度Tg(K)×85%〜結晶化開始温度Tx(K)×97%の温度範囲において行うことを特徴とする金属ガラス複合材料の変形加工方法。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の方法において、均質化工程を5〜1000MPaの圧力で、1〜600秒間行うことを特徴とする金属ガラス複合材料の変形加工方法。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の方法において、均質化工程の加工が基板表面に対し均一な圧力で加工することを特徴とする金属ガラス複合材料の変形加工方法。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の方法において、変形加工する工程を金属ガラスのガラス遷移温度Tg(K)×85%〜結晶化開始温度Tx(K)×100%の温度範囲において行うことを特徴とする金属ガラス複合材料の変形加工方法。
  8. 請求項1〜7の何れかに記載の方法において、金属ガラス粒子を積層する基板の厚みが0.5mm以下であることを特徴とする金属ガラス複合材料の変形加工方法。
  9. 請求項1〜8の何れかに記載の方法において、変形加工工程が均質化された金属ガラス層と基材とを一体に変形加工することを特徴とする金属ガラス複合材料の変形加工方法。
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