JP6028128B1 - 投入装置、塊状シリコン原料の供給方法、シリコン単結晶製造装置およびシリコン単結晶の製造方法 - Google Patents

投入装置、塊状シリコン原料の供給方法、シリコン単結晶製造装置およびシリコン単結晶の製造方法 Download PDF

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Abstract

塊状シリコン原料の衝突による底蓋の破損およびシリコン融液内への底蓋由来の石英片の落下を防止する原料投入装置およびこれを用いた塊状シリコン原料の供給方法を提供するために、本発明の投入装置は、シリコン融液を貯留する坩堝に、塊状シリコン原料を投入する投入装置であって、前記塊状シリコン原料が入れられる筒体と、前記筒体を上下に延びる状態に保持した際の下端開口部を開閉させる底蓋とを備え、前記底蓋は石英からなっているとともに、上面の少なくとも一部が金属板により覆われている。

Description

本発明は、投入装置、塊状シリコン原料の供給方法、シリコン単結晶製造装置およびシリコン単結晶の製造方法に関するものである。
シリコン単結晶製造方法として、いわゆるチョクラルスキー法(CZ法)が知られている。この方法では、育成炉内に設置された石英坩堝内に塊状シリコン原料を入れて加熱することで、石英坩堝内に融液を形成し、この融液からシリコン単結晶を製造する。シリコン単結晶の製造は、1回の製造で1本の単結晶を製造するバッチ方式が用いられるが、製造コストの削減のために、バッチ当たりの原料充填量を増加させることが重要である。
こうした原料充填量を増加する方法として石英坩堝のサイズを大きくする方法があるが、サイズの大きな石英坩堝に見合った大型の単結晶製造装置にする必要があり効果的な製造コストの削減は難しい。
そこで、石英坩堝に充填した原料が溶融した後にさらに原料を追加チャージする方法や、1個の石英坩堝から複数本のシリコン単結晶を製造するマルチ引上げ製造が用いられている。マルチ引上げは、最初に充填した原料からシリコン単結晶を製造し、残留した溶融シリコンに原料をリチャージ(原料投入装置による原料の再導入)する方法で、効率的に製造コストを削減できることが知られている。
このように、原料を追加チャージまたはリチャージする方法としてリチャージ管と称される原料投入装置が知られている(例えば、特許文献1,2,3参照)。こうしたリチャージ管は管本体と、管本体の底面を着脱自在に塞ぐ底蓋と、管本体の中を通って底蓋を吊り下げるワイヤとから構成されている。そして、リチャージ管に充填された塊状シリコン原料は石英坩堝の近傍まで下ろされる途中で管本体がシリコン単結晶製造装置に設けられたフランジに掛け止めされ、管本体から底蓋が外れることによってリチャージ管に充填された塊状シリコン原料が石英坩堝内に導入される構造になっている。また、管本体と底蓋は、耐熱性にすぐれ且つ単結晶シリコンを汚染せず、安価で加工のしやすい石英から作られている。
効率的に塊状シリコン原料を追加チャージまたはリチャージするためには、リチャージ管に充填する原料を増やしリチャージ回数をできるだけ少なくする必要がある。このために、リチャージ管の口径を大きくすることや長さを長くする大型化が図られている。
また、効率的に塊状シリコン原料を追加チャージまたはリチャージするためには、リチャージ管の長大化に加えて、塊状シリコン原料を大粒径化して充填率を向上させる方法がある。大粒径化した原料においては、これを破砕する手間が省けるという利点がある。
特開2008−063205号公報 特開2007−246357号公報 特開2004−244236号公報
ここでリチャージ管を長大化させたり、塊状シリコン原料を大粒径化させたりすると、塊状シリコン原料を石英坩堝に追加チャージまたはリチャージする際に、塊状シリコン原料がリチャージ管の下部や底蓋に衝突したときの衝撃が増大し、リチャージ管の下部や底蓋に欠け等の破損を生じさせるという問題がある。
また、塊状シリコン原料をシリコン融液に追加チャージまたはリチャージする時、塊状シリコン原料が落下した衝撃によりシリコン融液が飛散して、シリコン融液の液滴が底蓋の上面に付着し固化することがある。この固化したシリコンは底蓋の上面に付着しているので、落下してきた塊状シリコン原料と接触することによって底蓋の一部と一緒に剥がされて、シリコン融液内に落下することがある。底蓋の一部がシリコン融液内に入ることにより、シリコン単結晶の製造が阻害されるという問題がある。これまで塊状シリコン原料の落下に伴い、シリコン融液が飛散すること自体は観察されていたが、この飛散物がリチャージ管の底蓋の上面に付着して固化し、これが剥離して、シリコン単結晶の製造を阻害することは何も知られていなかった。
特許文献1,2では、リチャージ管の下部の破損を防ぐための方法は開示されているが、底蓋の破損の対策についてはなんら開示も示唆もしておらず、飛散したシリコン融液が底蓋に付着することは認識されていないので、その対策も当然示唆すらされていない。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、塊状シリコン原料の衝突による底蓋の破損およびシリコン融液内への底蓋由来の石英片の落下を防止する原料投入装置およびこれを用いた塊状シリコン原料の供給方法を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の投入装置は、シリコン融液を貯留する坩堝に、塊状シリコン原料を投入する投入装置であって、前記塊状シリコン原料が入れられる筒体と、前記筒体を上下に延びる状態に保持した際の下端開口部を開閉させる底蓋とを備え、前記底蓋は石英からなっているとともに、上面の少なくとも一部が金属板により覆われている構成を有している。筒体の下端開口部が底蓋によって閉鎖された状態で、筒体の内部に塊状シリコン原料が入れられ、入れられた塊状シリコン原料は、筒体の下端開口部を底蓋が開くことによって下端開口部から坩堝の中に投入される。
前記底蓋の上面は、中央部分から周縁部分に向かって下方に傾斜していることが好ましい。そして、底蓋は筒体の中心軸に沿って上下に移動することによって筒体の下端開口部の開閉を行うことが好ましい。
前記金属板は、偏析係数kが1×10−3よりも小さい金属からなっていることが好ましく、前記金属はモリブデンであることがより好ましい。
本発明の塊状シリコン原料の供給方法は、上記の投入装置を用いて塊状シリコン原料を供給する方法であって、筒体の下端開口部を底蓋により閉じた状態で、筒体の中に塊状シリコン原料を充填する工程と、前記底蓋を移動させることによって前記下端開口部を開けて、坩堝に前記塊状シリコン原料を投入する工程とを含んでいる。投入装置は、底蓋を筒体の下方へ移動させることによって下端開口部を開くように構成されていることが好ましい。
本発明のシリコン単結晶製造装置は、上記の投入装置を備えている。
本発明のマルチプリングによるシリコン単結晶の製造方法は、坩堝にシリコン融液を貯留する貯留工程と、前記シリコン融液からシリコン単結晶を製造する製造工程と、前記製造工程の後に、前記の塊状シリコン原料の供給方法により前記坩堝に塊状シリコン原料を投入する投入工程とを含み、前記投入工程の後に再び前記貯留工程及び前記製造工程を行う構成を備えている。
本発明によれば、塊状シリコン原料の衝突による底蓋の破損および飛散したシリコン融液の底蓋上面への付着に起因する石英破片の坩堝内への混入の少なくとも一方を防ぐことができて、シリコン単結晶の製造コストの増大を抑制することができる。
実施形態に係るシリコン単結晶製造装置の一部を示す模式的な縦断面図である。 実施形態に係る塊状シリコン原料の投入装置を示す模式的な縦断面図である。 実施形態に係るシリコン単結晶製造装置の一部を示す別の模式的な縦断面図である。 実施形態に係るシリコン単結晶製造装置の一部を示す他の模式的な縦断面図である。 実施形態に係る底蓋を示す模式的な縦断面図である。 変形例1に係る底蓋を示す模式的な縦断面図である。 変形例2に係る底蓋を示す模式的な縦断面図である。 変形例3に係る底蓋を示す模式的な縦断面図である。 変形例4に係る底蓋を示す模式的な縦断面図である。
発明を実施するための形態を説明する前に、本願発明者らが本発明に至った経緯について説明を行う。
上述したように、シリコン単結晶の製造コストを低下させるために原料投入装置のリチャージ管が長大化している。リチャージ管の長大化は、塊状シリコン原料を石英坩堝に追加チャージまたはリチャージする際に、塊状シリコン原料が下方に設けられた底蓋に落下する距離が長くなる。このためリチャージ管への塊状シリコン原料の充填開始初期には、該塊状シリコン原料がリチャージ管の下部や底蓋に衝突する衝撃が増大する。また、多量の塊状シリコン原料がリチャージ管に充填されると底蓋上面への荷重が過大になり、その下端開口部を開けてこれを坩堝に投入する際には、落下する塊状シリコン原料から受ける衝撃がやはり増大する。これらから、石英からなるリチャージ管の下部や底蓋に欠け等の破損を生じるという問題がある。
また、塊状シリコン原料の大粒径化は、塊状シリコン原料をリチャージ管に充填する初期段階や、リチャージ管に充填した塊状シリコン原料を石英坩堝に追加チャージまたはリチャージする際に、塊状シリコン原料が下方に設けられた底蓋に落下することにより与える衝撃が小粒径よりも大きくなるため、底蓋に欠け等の破損を生じるという問題がある。
この破損は塊状シリコン原料を1回追加チャージまたはリチャージすることで発生する場合もあれば、使用を繰り返すことで歪が蓄積されて発生する場合もある。
塊状シリコン原料を石英坩堝に追加チャージまたはリチャージしている時に破損した場合は、破損した破片がシリコン融液中に落下してしまう。この石英からなる破片がシリコン単結晶成長中に成長界面に付着してしまうと、そこを起点として多結晶化することで、シリコン単結晶の製造を阻害する原因になり、長時間の製造中止となる。その結果製造コストが大きくなってしまう。
また、塊状シリコン原料をシリコン融液に追加チャージまたはリチャージする時、底蓋は下方すなわちシリコン融液に近づく方へ移動してリチャージ管の下端部を開く。その開いたところから塊状シリコン原料が落下するのであるが、落下した衝撃でシリコン融液が飛散する。この飛散したシリコン融液の液滴は、下方に移動した底蓋の上面に付着してしまう場合がある。このシリコン融液の液滴の底蓋上面への付着は、リチャージ管が、その下端と坩堝中の融液面との間隔が100〜300mmの範囲である状態で設置されている場合により顕著に生じる。
上記シリコン融液の液滴は固化すると底蓋の母材である石英に強固に付着し盛り上がった形状となる。そのため、落下してきた塊状シリコン原料が固化したシリコンに接触すると、固化したシリコンが底蓋の石英と一緒に剥がされて、シリコン融液内に落下することがある。この場合も、石英破片がシリコン単結晶の製造を阻害する原因になるという問題がある。なお、このようなシリコン融液の液滴の飛散と、液滴の底蓋上面への付着および塊状シリコン原料の衝突によって石英と一緒に剥がされることは、本願発明者らが初めて見出したことである。
こうした塊状シリコン原料の衝突による底蓋の破損や飛散したシリコン融液の底蓋上面への付着に起因する石英破片の坩堝内への混入の問題は、具体的には、リチャージ管の全長が300mm以上、より明確には650mm以上になると顕著に生じるようになる。特に、塊状シリコン原料を、管下端からの充填高さが上記300mm以上になるように多量に詰めて追加チャージまたはリチャージする場合に、顕著に生じる。
また、同様に、塊状シリコン原料の平均直径(各塊状物の最大長径の平均)が15mm以上、より明確には20mm以上に大粒径化した場合にも顕著に生じる。
このようにシリコン単結晶の製造を阻害することは、製品の収率の低下に繋がり製造コストを増加させることになる。また、高価な底蓋を交換することもシリコン単結晶の製造コストを増加させることになる。
これまでリチャージ管の破損防止の方法については特許文献1,2等に開示されているが、底蓋の破損防止およびシリコン融液の付着液滴に由来する石英の剥がれの防止については開示されている文献がないので、これらの問題に対処するために、本願発明者らは様々な検討を行ってついに本発明に至った。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。
<実施形態1>
(シリコン単結晶製造装置)
図1は、本実施形態に係るシリコン単結晶製造装置の模式的な縦断面図である。シリコン単結晶製造装置10は、略円筒状のチャンバ11を備え、内部にシリコンを溶融して貯留する石英からなる坩堝12を収容する。シリコン単結晶の製造時にはチャンバ11の内部にアルゴンなどの不活性ガスが導入される。チャンバ11の頂部には引上げ駆動装置(図示略)が備えられ、取付けられた引上げモーター(図示略)からはワイヤ13が巻き出されており、その先端にはシリコン単結晶14の成長核となる種結晶15を取り付けるための種ホルダー16が接続されている。引上げ駆動装置は、ワイヤ13、種ホルダー16、種結晶15およびシリコン単結晶14を回転させながら上方に引上げる。
なお、上記石英からなる坩堝12を外側で支持するための坩堝(黒鉛坩堝)17は、シリコン単結晶製造装置10の下部に取り付けられた回転駆動装置(図示略)によって回転や昇降が可能な坩堝シャフト18によって支持されるとともに、シリコン単結晶14の製造に伴って変化するシリコン融液21の液面位置を調整する。
石英からなる坩堝12や黒鉛坩堝17を取り囲むようにヒーター19が配置されており、石英からなる坩堝12の内側に直接充填された塊状シリコン原料を加熱し溶融させる。ヒーター19の外側には、ヒーター19の熱が直接チャンバ11に輻射されないように保温材20がヒーター19を取り囲むように設けられている。加えて、シリコン融液21の上面を覆うように遮蔽筒22が設けられている。この遮蔽筒22は、シリコン融液21、坩堝12、及び黒鉛坩堝17からの輻射熱を調整する役割、シリコン融液から蒸発するSiOなどのガスを不活性ガスと共にスムーズに排出する役割、及びシリコン融液中に浮遊するゴミをなるべく外側に追いやる役割などを果たしている。
なお、チャンバ11は、ステンレス等の耐熱性、熱伝導性に優れた金属により形成されており、冷却管(図示略)を通して水冷されている。
シリコン単結晶製造装置10の上方には、後に説明するリチャージ装置(シリコン原料の投入装置)を石英からなる坩堝12の上部で掛け止めするためフランジ23が設けられている。このフランジ23にリチャージ装置が掛け止めされて、塊状シリコン原料を石英からなる坩堝12に追加チャージまたはリチャージする。
こうしたシリコン単結晶製造装置10を用いてシリコン単結晶を製造する方法は、以下の通りである。まず、石英からなる坩堝12に塊状シリコン原料を規定量充填する。その後、ヒーター19を起動し、石英からなる坩堝12内の原料を溶解させ、シリコン融液21を形成する。このシリコン融液21に種結晶15を接触させ回転させながら上方に規定速度で引上げることによって、シリコン単結晶14を製造する。
(シリコン原料の投入装置)
図2は塊状シリコン原料の投入装置であるリチャージ装置を示す模式的な縦断面図である。本実施形態のリチャージ装置(投入装置)30は、管(筒体)31と底蓋32および管31をシリコン単結晶製造装置10の中心軸に安定させるために吊下げ棒33を通す上蓋34が備わっている。図5に示すように、底蓋32は円錐形(円錐台形)であって、吊下げ棒33は底蓋32の円錐形の底部にストッパ37によって固定されており、管31は、底蓋32によって保持されている。管31は、長手方向を上下方向にして、下端開口部が底蓋32によって開閉自在に塞がれており、上端開口部が上蓋34によって開閉自在に塞がれている。また、管31の上部外周には、管31をシリコン単結晶製造装置10の上方に設けられたフランジ23で掛け止めするためのストッパ35が設けられている。
底蓋32は、吊下げ棒33によって管31の中心軸に沿って上下に移動し、上にある時は管31の下端開口部を塞ぎ、下にある時は下端開口部を開けた状態になる。底蓋32は円錐形であるので、上面は中央部分から周縁部に向かって下方に傾斜している斜面であり、塊状シリコン原料の投入時にはこの斜面にそって塊状シリコン原料が下方に落下していく。また、底蓋32の上面は、金属板40により全面が覆われている。
管31および底蓋32は、シリコン融液21に接近するため、耐熱性に優れ、比較的安価な石英からなっている。管31および底蓋32は、石英以外からなっていてもよいが、耐熱性、シリコンを汚染しない点、低コストである点などから石英からなることが好ましい。
(塊状シリコン原料の供給方法)
次に上記のように構成されたリチャージ装置およびシリコン単結晶製造装置を用いた本実施形態の塊状シリコン原料の供給方法(リチャージ方法)について図1、図3および図4の模式的な縦断面図を用いて説明する。
例えば、シリコン単結晶製造装置10を用いて、シリコン単結晶14を1本引上げた後に、前回使用した石英からなる坩堝12をそのまま使用して、塊状シリコン原料36を石英からなる坩堝12にリチャージし、シリコン単結晶14を製造する方法や、あるいは、石英からなる坩堝12に規定量の塊状シリコン原料36を充填し溶解した後に、更に、塊状シリコン原料36を石英からなる坩堝12に追加チャージして、シリコン融液21を増やして、大口径や長尺なシリコン単結晶14を製造する方法がある。このような場合に、リチャージ装置30に塊状シリコン原料36を充填し、石英からなる坩堝12に追加チャージまたはリチャージする。
塊状シリコン原料36を石英からなる坩堝12に追加チャージまたはリチャージする際は、管31の下端開口部を底蓋32によって塞ぎ、吊下げ棒33を管31の中心軸の部分に位置するようにしてから、上蓋34を上方に持ち上げて管31の上端開口部から管31内に塊状シリコン原料36を入れて充填する。
塊状シリコン原料36を充填後、シリコン単結晶製造装置10の上方からリチャージ装置30をゆっくりと下降させる(図3参照)。リチャージ装置30は、ワイヤに吊り下げられた吊下げ棒33を下げていくことで下降していく。やがて、リチャージ装置30は、管31に形成されたストッパ35がシリコン単結晶製造装置のフランジ23に掛け止めされ、管31はその状態で停止する。そのまま吊下げ棒33の下降を継続させることで、底蓋32と塊状シリコン原料36が一緒に下降し、底蓋32が管31の下端開口部を開いて、塊状シリコン原料36が管31下端と底蓋32との間から落下し、石英からなる坩堝12に導入される(図4参照)。リチャージ装置30に充填された塊状シリコン原料36が全て石英からなる坩堝12に追加チャージまたはリチャージされると、塊状シリコン原料36の導入が完了する。
塊状シリコン原料36の追加チャージまたはリチャージが完了後、再び吊下げ棒33を上昇させると、底蓋32が管31と接触して下端開口部を塞ぐ。さらに上昇を継続することで、リチャージ装置30をシリコン単結晶製造装置10の上方(図示略)に上昇させて、その後、シリコン単結晶製造装置10の上方に設けられたゲートバルブ(図示略)を閉じることによってシリコン単結晶製造装置10からリチャージ装置30を取出す。
ここで、底蓋32は石英からなっており、シリコン単結晶の汚染防止という点ですぐれている。そして、底蓋32の上面の全面を金属板40が覆っている。従って、管31内を落下してくる塊状シリコン原料36は金属板40に衝突することはあるが、底蓋32自体には衝突することはない。
一方、特許文献1から3に記載されているように、底蓋32の上面を覆っている金属板40が存在しない場合には、上述の塊状シリコン原料36の投入の際に、塊状シリコン原料36が底蓋32に衝突することで欠け等の破損が生じることがあり、底蓋32が損傷したり、欠けた石英片が坩堝12の中に落下することがある。また、塊状シリコン原料36が残留シリコン融液内に落下した時にシリコン融液が飛散し、この飛散したシリコン融液の液滴が底蓋32の石英からなる上面に付着してしまうことがある。シリコン融液の液滴は、固化した後に、塊状シリコン原料と接触することによって石英と一緒に剥がれてしまうことがある。
このように金属板40が存在しない場合には、リチャージ装置30の底蓋32が破損したり、剥がれたりすることが生じ、石英がシリコン融液に落下しシリコン単結晶の製造を阻害する原因になる。すなわち、石英からなる破片がシリコン単結晶成長中に成長界面に付着してしまうと、そこを起点として多結晶化が生じてしまい、シリコン単結晶の製造を阻害する原因になる。
けれども、本実施形態では底蓋32の上面を金属板40で被覆しており、リチャージの際に塊状シリコン原料36が底蓋32に落下した衝撃でも、石英で形成された底蓋32を破損することなく塊状シリコン原料36を石英からなる坩堝12に追加チャージまたはリチャージすることができる。また、塊状シリコン原料36を石英からなる坩堝12に追加チャージまたはリチャージする際に飛散したシリコン融液が金属板40に付着しても容易に剥がれ、シリコン融液内ですぐに溶けるため、シリコン単結晶の製造を阻害する原因とはならない。
同じような効果を得るために底蓋自体を金属で形成した場合は、耐熱性や強度は高く保持されるが、重量も増加するため、リチャージ装置を吊り下げるワイヤの負荷が増加するため好ましくない。
金属板40に付着したシリコンが、仮に金属を一部伴って剥がれてシリコン融液に混入したとすると、半導体用シリコン単結晶の製造ではライフタイムが低下する等の問題が生じるおそれもあるが、太陽電池用シリコン単結晶の製造では、金属の実効偏析係数kが1×10−3よりも小さければ少量入っても製造に実質上支障はなく、問題にならない。
金属板40は耐熱性や耐衝撃性に優れたモリブデン、タングステン、ステンレス、ハステロイ(ニッケル系合金)などからなることが好ましい。特に、モリブデン、タングステンは実効偏析係数kが1×10−6以下であるためより好ましい。
金属板40の厚みは、0.1mm未満であると繰り返し使用した際の強度が低下するため、これ以上であることが望ましい。また、厚みが厚くなると製造コストが増加し、また、重量も増加するため、リチャージ装置を吊り下げるワイヤの負荷が増加するため好ましくない。金属板の厚みは0.1mm以上4mm以下が好ましく、0.5mm以上3mm以下がより好ましい。
底蓋32の上面を金属板40で覆う方法は、特に制限されるものではなく、接着剤を用いて底蓋32の上面に金属板を貼着したり、掛合部を設けて係着等すればよいが、該底蓋32が円錐形の場合は、その上面に添う形状の金属製円錐板を載置するだけで十分に固定される。
特許文献3では、リチャージをする際に輻射熱によってリチャージ装置内の原料同士あるいは、原料と石英が固着し、原料が落下し難くなる問題を解決する方法として、モリブデン製の薄板を底蓋内の空洞部の内壁(下面)に貼っているが、これでは塊状シリコン原料の衝突による底蓋の損傷の防止、および飛散したシリコン融液の付着物が石英片を伴って坩堝内へ落下することの防止をすることができない。
<変形例1>
実施形態1の変形例1を、図6に示す模式的な縦断面図を用いて説明する。
変形例1では、底蓋32の上面の頂部から下部の途中までを金属板43が覆っており、底蓋32の下端付近は石英が剥き出しになっている。金属板43により覆われている底蓋32の上面の頂部から下部の途中までは塊状シリコン原料36が石英部分に直接衝突しないが、金属板43が覆っていない下端付近は、追加チャージまたはリチャージする際に塊状シリコン原料36が直接に底蓋32の上面の石英が露出している部分に衝突するため、割れ等が発生することがある。ただ、最も割れが発生しやすい底蓋32の頂部が金属板43に覆われ、また底蓋32の上面の大半が金属板43で覆われているため、底蓋32の破損は大幅に防止される。
また、飛散したシリコン融液も、金属板43により覆われていない底蓋32の上面の面積が非常に小さいため、底蓋32の石英が露出している部分への付着が大幅に抑止される。
<変形例2>
実施形態1の変形例2を、図7に示す模式的な縦断面図を用いて説明する。
変形例2では、底蓋32の上面の頂部のみを金属板44で覆い、上面のそれ以外の部分は石英が露出している。底蓋32上面において石英が露出している場合、小粒径の塊状シリコン原料36を追加リチャージまたはリチャージする際は問題にならないが、大粒径の塊状シリコン原料36を使用する場合は、底蓋32の円錐形の頂部は強度が弱いため、この箇所に塊状シリコン原料36が衝突すると割れ等が発生する場合がある。従って、本変形例のようにこの円錐形(円錐台形)の底蓋32の上面頂部を金属板44で被覆することは底蓋32の破損防止に効果がある。ただ、金属板44により覆われていない箇所、例えば、底蓋32の上面の中部や下端部は、追加チャージまたはリチャージする際に塊状シリコン原料36が直接に底蓋32の上面の石英露出部分に衝突するため、割れ等が発生することがある。また、追加チャージまたはリチャージする際に、塊状シリコン原料36が石英坩堝12内に落下した衝撃でシリコン融液が飛散するため、この飛散したシリコン融液が金属板44により覆われていない底蓋32の上面の中部や下端部に付着すると、底蓋32の母材である石英が剥がれる問題があり、完全に底蓋32の破損を防止することは難しい。
<変形例3>
実施形態1の変形例3を、図8に示す模式的な縦断面図を用いて説明する。
変形例3が図5に示す実施形態1と違う点は、底蓋32の上面を覆う金属板41が、底蓋32下端であって管31の内壁と平行になっている部分を覆っていない点である。底蓋32の上面のうち金属板41が覆っていない部分には、落下する塊状シリコン原料が衝突することはほとんどなく、そのため、図5に示す実施形態1のリチャージ装置とほぼ同じ効果を奏する。
<変形例4>
実施形態1の変形例4を、図9に示す模式的な縦断面図を用いて説明する。
変形例4が図5に示す実施形態1と違う点は、金属板42が底蓋32の頂部上面および上面上部を覆っていない点である。これにより、大粒径の塊状シリコン原料を使用するときには、底蓋32の頂部および上部での石英部分の損傷が生じるおそれがあるが、小粒径の塊状シリコン原料では損傷は問題にはならず、かつ、飛散するシリコン融液は、底蓋32の頂部及び上部にまではほぼ達しないので、シリコン融液の液滴による底蓋32の破損はほとんどない。
<実施例1〜3,比較例1>
図1の構成を備えたシリコン単結晶製造装置により、マルチ引上げ製造(2本)を行った。
まず石英坩堝(内径588 mm)内に120kgの塊状シリコン原料を充填し、次いで溶融させて、シリコン融液を調製した。この状態で、種結晶を融液に接触させてネッキング工程から順次工程を進めていき、クラウン部(肩部)成長工程に進み、引上速度を調整しながら、直胴部及びテイル部の成長を行い、マルチ引上げ製造の1本目として単結晶(重量約100kg、直径約200mm×直胴部長さ約1230mm)を製造し、炉内から取出した。このときの石英坩堝内のシリコン融液の残量は約20kgであった。
その後、炉をシャットダウンせずに、図5に示す実施形態1のリチャージ装置(管の内径200mm、管の長さ1700mm)に50kgの塊状シリコン原料(平均粒径25mm)を充填後(リチャージ管下端からの充填高さ約1300mm)、上述の塊状シリコン原料の供給方法によりリチャージを2回行い、合計100kgの塊状シリコン原料を石英坩堝内に導入し、シリコン融液120kgを調整した。
使用したリチャージ装置において、リチャージ管は、管下端と坩堝中の融液面との間隔が約250mmになるように設置した。また、前記リチャージ装置の石英製底蓋の上面は、全面がモリブデン製厚さ1.5mmの金属板により覆われていた。上記リチャージ後、塊状シリコン原料の溶融が完了した時点において、チャンバに設けられた覗き窓(図示略)より、坩堝内のシリコン融液面を観察したところ、浮遊物は認められなかった。
その後、マルチ引上げ製造の2本目として前記同様の条件で単結晶(重量約100kg、直径約200mm×直胴部長さ約1230mm)を製造し、炉内から取出した。その後、ヒーター電源を落とし、炉をシャットダウンした。これを1バッチとし、上記と同様の条件で同様のマルチ引上げ製造を合計20バッチ実施した。なお、2バッチ目以降の単結晶の製造においてリチャージ装置は、1バッチ目で使用したものをそのまま連続使用した(実施例1)。
その結果、何れのバッチも、2本目の単結晶の製造に際して、リチャージ後、塊状シリコン原料の溶融が完了した時点において融液面に浮遊物は観察されなかった。また、各バッチにおける、マルチ引上げ製造の2本目として得られた単結晶について、直胴部の晶癖線切れの有無で結晶状態を観察したところ、晶癖線切れがなかったことから全て単結晶と判断した。また、前記マルチ引上げ製造のバッチ毎に、リチャージ装置の底蓋において、上面のモリブデン製金属板を外し、露出した底蓋上面を確認したところ、割れ欠けの箇所は全く認められなかった。
次に、底蓋のみを変形例1の底蓋に変更したリチャージ装置を用いて、上記と同様の条件で同様のマルチ引上げ製造を合計20バッチ実施した。なお、2本目の単結晶の製造に際して、リチャージ後、塊状シリコン原料の溶融が完了した時点において融液面に浮遊物が観察されたバッチがあり、そのバッチ数を積算した(実施例2)。
さらに、底蓋のみを変形例2の底蓋に変更したリチャージ装置を用いて、上記と同様の条件で同様のマルチ引上げ製造を合計20バッチ実施した(実施例3)。
また比較のため、底蓋(石英製)の上面を金属板で被覆しないリチャージ装置を用いて、同様の条件で同様のマルチ引上げ製造を合計20バッチ実施した(比較例)。
表1に、実施形態1、変形例1,2、比較例のそれぞれについて、マルチ引上げ製造の2本目の単結晶製造における、前記リチャージ後の塊状シリコン原料の融液面の観察結果を示した。また、各マルチ引上げ製造の2本目として得られた単結晶の多結晶化率を示した。多結晶化率とは、上記マルチ引上げ製造の2本目において、単結晶化が阻害され、多結晶化したインゴット本数の割合である。
また、表1に欠け発生数を示す。欠け発生数とは、マルチ引上げ製造の20バッチ実施後における1バッチ当たりの平均欠け発生数(個/バッチ)のことである。この平均欠け発生数は、バッチ毎に底蓋の上面に発生した直径2mm以上の凹みの数と位置を確認して写真撮影し、次バッチ後の状態と比較することにより、バッチ毎の凹み数の増加量をバッチ毎の欠け発生数として計測した。なお、この凹みには塊状シリコン原料が底蓋の石英部分に直接衝突して石英破片が取れた跡と、シリコン融液の液滴が石英部分に付着し、固化した液滴とともに石英片が剥がれた跡との両方が含まれる。前者の直接衝突による欠けの跡は、直径10mm以上となることが多く、また後者の液滴による欠けは、液滴サイズが2〜5mm程度のため、直径5mmを超える凹みは塊状シリコン原料が石英部分に直接衝突して発生したものとし、直径2〜5mmの凹みはシリコン融液の液滴が石英部分に付着し、固化した液滴とともに石英片が剥がれた跡として識別した。
表1に示すように、比較例1のリチャージ装置を用いると、欠けが多数発生して、多結晶化率も20%と大きい数字となった。発生した欠けにおいて塊状シリコン原料が石英部分に直接衝突して石英破片が取れた跡は20%であり、シリコン融液の液滴の固着物の剥離跡は80%であった。
比較例1に対し、底蓋の上面の全面を金属板で被覆した実施形態1のリチャージ装置(実施例1)を用いると、欠けは発生せず、多結晶化も全く生じなかった。変形例1のリチャージ装置(実施例2)を用いると、欠けは少し発生したが、多結晶化は全く生じなかった。変形例2のリチャージ装置(実施例3)を用いると、変形例1よりも欠けの発生量が増加し、多結晶化も10%生じたが、比較例1に比べると欠け発生数は7割であり、多結晶化率は1/2であって低い水準であった。このように金属板により被覆された面積を大きくすることで多結晶化率や欠け発生数が減少することが明らかである。したがって、金属板は図5に示すように底蓋の上面の全てを被覆することが望ましいが、一部でも金属板により上面が覆われていれば欠けの発生および多結晶化が大きく抑えられるため、図6,7に示す態様の底蓋を用いれば、本発明の効果を奏する。
追加チャージまたはリチャージする際に、塊状シリコン原料が石英坩堝内に落下した衝撃でシリコン融液が飛散することは、例え小粒径の塊状シリコン原料でも発生する。この飛散したシリコン融液は管31の下端、底蓋32の下面および底蓋32の上面に付着することがある。しかしながら、管31の下端および底蓋の下面は追加チャージおよびリチャージする時に、塊状シリコン原料と接触しないため、金属板で被覆する必要はない。
これにより、単結晶インゴットの製造を阻害する原因の発生を確実に防ぐことが可能になる。
<実施例4>
実施例4として、実施例3のリチャージ装置に供給する塊状シリコン原料の平均直径を12mmに変更する以外は、実施例3と同様の条件で同様のマルチ引上げ製造を合計20バッチ実施した。表2に結果を示した。
実施例3に対して実施例4では、リチャージ装置に供給する塊状シリコン原料の平均粒径を約半分としたことにより、欠け発生数は減少して多結晶化率も低下して5%になった。発生した欠けにおいて、塊状シリコン原料が石英部分に直接衝突して石英破片が取れた跡は10%であり、シリコン融液の液滴の固着物の剥離跡は90%であった。
<実施例5>
実施例5として、実施例3のリチャージ管への塊状シリコン原料の充填高さを、管下端から約625mm(塊状シリコン原料25kg)とし、リチャージ回数を2回から4回に増やして、合計100kgの塊状シリコン原料をリチャージした以外は、実施例3と同様の条件で同様のマルチ引上げ製造を合計20バッチ実施した。表2に結果を示した。
実施例3に対して実施例5では、多結晶化率は変わりなく10%であったが、塊状シリコン原料の充填高さを少し低くすることにより欠け発生数は減少した。発生した欠けにおいて、塊状シリコン原料が石英部分に直接衝突して石英破片が取れた跡は8%であり、シリコン融液の液滴の固着物の剥離跡は92%であった。
<その他の実施形態>
上述の実施形態は本願発明の例示であって、本願発明はこれらの例に限定されず、これらの例に周知技術や慣用技術、公知技術を組み合わせたり、一部置き換えたりしてもよい。また当業者であれば容易に思いつく改変発明も本願発明に含まれる。
底蓋は上面が円錐形の他、半球形や回転放物線形状などであっても構わない。すなわち、底蓋の上面が中央部分から周縁部分に向かって下方に傾斜している形状であれば、どのような底蓋の形状であっても構わない。
投入工程の後に再び貯留工程及び製造工程を行う回数は、実施例のように1回に限られず、貯留工程、製造工程および投入工程のサイクルを2回以上繰り返しても構わない。
10 シリコン単結晶製造装置
12 坩堝
21 シリコン融液
30 リチャージ装置(投入装置)
31 管(筒体)
32 底蓋
36 塊状シリコン原料
40,41,42,43,44 金属板

Claims (7)

  1. シリコン融液を貯留する坩堝に、塊状シリコン原料を投入する投入装置であって、
    前記塊状シリコン原料が入れられる筒体と、前記筒体を上下に延びる状態に保持した際の下端開口部を開閉させる底蓋とを備え、
    前記底蓋は石英からなっているとともに、上面の少なくとも一部が金属板により覆われている、投入装置。
  2. 前記底蓋の上面は、中央部分から周縁部分に向かって下方に傾斜している、請求項1に記載されている投入装置。
  3. 前記金属板は、偏析係数kが1×10−3よりも小さい金属からなる、請求項1又は2に記載されている投入装置。
  4. 前記金属はモリブデンである、請求項3に記載されている投入装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一つに記載されている投入装置を用いて塊状シリコン原料を供給する方法であって、
    前記筒体の前記下端開口部を前記底蓋により閉じた状態で、前記筒体の中に前記塊状シリコン原料を入れる工程と、
    前記底蓋を移動させることによって前記下端開口部を開けて、坩堝に前記塊状シリコン原料を投入する工程と
    を含む、塊状シリコン原料の供給方法。
  6. 請求項1から4のいずれか一つに記載されている投入装置を備えたシリコン単結晶製造装置。
  7. 坩堝にシリコン融液を貯留する貯留工程と、
    前記シリコン融液からシリコン単結晶を製造する製造工程と、
    前記製造工程の後に、請求項5に記載の塊状シリコン原料の供給方法により前記坩堝に塊状シリコン原料を投入する投入工程と
    を含み、
    前記投入工程の後に再び前記貯留工程及び前記製造工程を行う、マルチプリングによるシリコン単結晶の製造方法。
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