JP6027833B2 - ストラップ操作ロック解除型巻取器を備えたハーネス型安全帯 - Google Patents

ストラップ操作ロック解除型巻取器を備えたハーネス型安全帯 Download PDF

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Description

本発明は、主として高所作業において使用するハーネス型安全帯に関するものであり、特にはストラップ操作ロック解除型巻取器(ストラップの操作によってロックを解除する巻取器)を有するランヤードを備えたハーネス型安全帯に関する。
高所での作業現場において、作業者が落下事故を防止するために着用する安全帯には、胴ベルト型とハーネス型がある。ハーネス型安全帯は胴ベルト型安全帯に比べ、墜落阻止時における落下衝撃荷重が分散され、身体に与える損傷を低減させることができ、また、ハーネス型安全帯を装着した作業者は、落下阻止後に救助されるまでの間を、安定した姿勢で待つことができる。このような理由から、ハーネス型安全帯が多く使用されるようになっている。このハーネス型安全帯は、人体に装着するベルト(肩掛けベルトと腿ベルト)と、ロープ又はストラップの先端にフックを備えたランヤードとから構成される。作業者は、このフックを親綱や堅固な構造物等に掛止して自分の体と連結することにより、万一足を踏み外した場合等の墜落を防止している。
現在、このランヤードにはストラップ巻取式のタイプが多く使用されている。これは、従来のロープ式ランヤードでは、フックを構造物に掛けた際にロープがたるみ、作業員が移動する際に構造物に引っ掛かることがあり、特に、回転部がある作業場所では、その回転部に巻き込まれる恐れがあるためである。更にハーネス型安全帯の場合、ランヤードの取付点が背中のD環となるため、作業者の視界外となる部分が多く、装着時にD環の位置が腰部となる胴ベルト型安全帯に比べて、より危険性が増すこととなり、ストラップの巻取式ランヤードは、このような状態を回避するものである。
このストラップ巻取式の巻取器には、その使用方法により、ストラップを絶えず巻き取るようにして、構造物に掛止したフックと人体(巻取器)との間にストラップの弛みが生じないようにして使用する常時巻取型と、巻取器にロック機構を設けて、ストラップ長さを調節して使用する定位置ロック型、それらをレバー操作により切り替えて使用する切替型がある。
また、落下を阻止する構造として、遠心ロック手段(遠心爪と遠心爪受)を備えたタイプと備えないタイプがある。遠心ロック手段を備えたタイプでは、万一の落下時に、ストラップを巻き取ったボビンの回転がストラップの繰出しにより所定の加速度を超えたとき、遠心爪受に遠心爪が係合し、ボビンの回転を停止してストラップの繰出しを阻止する。遠心ロック手段を備えないタイプでは、万一の落下時に、巻き取られたストラップが全て繰り出され、ボビンの芯である軸部に荷重が加わって停止する。
ここで、常時巻取型は、常にストラップが引っ張られているので、作業性が悪いことがあるが、定位置ロック型はストラップが引っ張られないので作業性はよい。しかし、万一の落下時、定位置ロック型はストラップが弛んでいたとき、その弛み分の落下距離が大きくなり、落下衝撃荷重も大きくなってしまう。そこで、定位置ロック型の巻取器には、遠心ロック手段を設けて落下距離を抑制する手法が用いられている。また、常時巻取型であっても、遠心ロック手段を設けることにより、落下距離が抑制されて落下衝撃荷重を低減することができるので、安全上からは、遠心ロック手段を設けた常時巻取型が最も安全と言える。
この定位置ロック型では、ストラップを巻き取って収納するとき、ロックを解除する操作が必要である。胴ベルト型安全帯の場合、巻取器が腰部に位置するので、その操作が容易に行えるが、ハーネス型安全帯の場合、巻取器が背中や肩の位置となるので、操作がしづらい。そのため、ハーネス型安全帯には常時巻取型の巻取器が多く用いられていた。また、このような状態を打開するために、ランヤードを取り付ける背中のD環と定位置ロック型の巻取器の間に延長ベルトと呼ばれるものを介在させて接続し、巻取器を人体の肩の前側まで延長させる手法もある。しかしながら、肩前の胸位置に来る巻取器を固定しない場合は、ぶらぶらとして使いづらく、巻取器を固定した場合は、構造物に連結したランヤードが引かれたときに肩掛けベルトも引かれてしまい、作業性が悪くなってしまう。
このような巻取器を備えたハーネス型安全帯として、特許文献1に開示されている「2本の巻取り式ランヤードを備えたハーネス型安全帯」がある。この発明は、2本の巻取式ランヤードをその巻取器が肩部に位置するよう配置したものである。しかしながら、この従来品は常時巻取型の巻取器であり、ストラップ長さの調節ができない。また、巻取器の任意位置係合解除をレバーなしに行うものとして特許文献2に開示されている「墜落防止用ベルトの巻取器」がある。この発明は、巻取器に内蔵したラチェット歯車の一部を欠落して、ラチェット歯車と噛合するカムを方向反転させ、解除レバーの操作なしでストラップを収納するものである。しかしながら、この従来品は、巻き取られたストラップが全て繰り出されるタイプであるので、万一の落下時に、落下衝撃荷重が大きくなってしまう。また、胴ベルト型安全帯用であるので、ストラップの収納操作、つまりラチェット歯車の欠落位置にカムを合わせる操作を、目視等で確認しながら行うものであるので、ハーネス型安全帯の背中部分に取り付けたとき、その位置合わせ操作がスムーズに行えないことがある。
特開2011−224257号公報 実公平7−45234号公報
本発明が解決しようとする主な問題点は、従来のストラップ巻取式のランヤードを備えたハーネス型安全帯は常時巻取型であり、ストラップ長さの調節ができず、常にストラップが引っ張られているので、作業性が悪い点である。また、胴ベルト型安全帯用のストラップの操作によってロックを解除する巻取器(以下、「ストラップ操作ロック解除型巻取器」という)では、巻き取られたストラップが全て繰り出されて、万一の落下時に落下衝撃荷重が大きくなってしまう点と、ストラップの収納するときに、その操作がスムーズに行えないことがある点である。
そこで本発明は、ストラップ長さの調節が可能な定位置ロック型の巻取器を、ハーネス型安全帯の背中部分の肩掛けベルトが交差重合する交差部に備え、かつ、そのロック解除操作を目視等で確認することなく、ストラップを引く操作のみで容易に行えるストラップ操作ロック解除型巻取器を備えたハーネス型安全帯の提供を目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は、ハーネス型安全帯を、肩掛けベルト部と腿ベルト部とから成り、その背中部分で肩掛けベルトが交差重合して交差部が形成されたハーネス本体と、フックと、先端にフックが連結されたストラップと、そのストラップを引くことによりロックを解除してストラップを巻き取る巻取器を備えたストラップ巻取式のランヤードとで構成する。その巻取器は、ストラップを巻き取るボビンがフレームに回動可能に軸止されており、そのボビンがストラップを巻き取る方向に回動するように、うず巻バネが付勢している。そして、フレームに設けたロック爪と、ボビンの軸と同軸に或いはボビンの側板に設けられてボビンの軸と同軸上に配置されたロック爪受との係合により成る定位置ロック手段が、ボビンのストラップを巻き取る方向への回動を阻止し、更に、環状で成るロック爪受の一部を欠損し、ロック爪とロック爪受の係合が解かれる解除エリアを設け、その解除エリアをロック爪受の全周に対して所定比率で配置して、ロック爪がロック爪受の解除エリアに位置して係合が解かれたとき、そのロック爪が中立位置に復帰し、以後ロック爪受と摺接状態となり、ボビンの回動を許容して、うず巻バネの付勢によってストラップがボビンに巻き取られるように構成する。ランヤード端部の上記構成の巻取器を、ハーネス型安全帯の背中部分に形成された交差部に固定することにより、ロック解除操作を目視等で確認することなく、ストラップを引く操作のみで容易に行うことができる。
この巻取器のロック爪受には、上記の解除エリアと、ロック爪がロック爪受に係合する係合エリアとが設けられている。それにより、ストラップが繰出す方向に引かれたときは、ロック爪とロック爪受の係合が解かれて、ストラップが繰出し可能となり、ストラップの繰出す方向に引かれる力が解除され、ロック爪がロック爪受の係合エリアに位置し、ロック爪とロック爪受とが係合した際は、前記ストラップが任意長さの位置で保持され、ロック爪がロック爪受の解除エリアに位置して、ロック爪がロック爪受の欠損部に到達した際は、ロック爪が中立位置に復帰し、以後ロック爪受と摺接状態となり前記ボビンの回動を許容して、うず巻バネの付勢によってストラップがボビンに巻き取られるように構成し、この構成を有するランヤード端部の巻取器を、ハーネス型安全帯の背中部分に形成された交差部に固定する。
具体的には、巻取器の定位置ロック手段が、ボビンの側面に軸と同軸上に設けたラチェット歯車と、フレームに回動可能に軸止したラチェット爪との係合により成り、更に中立バネを備え、中立バネをラチェット爪の中立を維持するように付勢させ、環状で成るラチェット歯車の一部を欠損し、ラチェット爪とラチェット歯車の係合が解かれる解除エリアを設け、その解除エリアをラチェット歯車の全周に対して所定比率で配置する。それにより、ストラップが繰出す方向に引かれたとき、ラチェット爪とラチェット歯車の係合が解かれて、ストラップが繰出し可能となり、ストラップの繰出す方向に引かれる力が解除され、ラチェット爪がラチェット歯車の係合エリアに位置して、ラチェット爪がラチェット歯車に係合した際は、ストラップが任意長さの位置で保持され、また、ラチェット爪がラチェット歯車の解除エリアに位置して、ラチェット爪がラチェット歯車の欠損部に到達した際は、ラチェット爪が中立位置に復帰し、以後ラチェット歯車と摺接状態となりボビンの回動を許容して、うず巻バネの付勢によってストラップがボビンに巻き取られるように構成し、この構成を有するランヤード端部の巻取器を、ハーネス型安全帯の背中部分に形成された交差部に固定する。
ここで、巻取器のラチェット歯車の周縁歯の一部を欠損した解除エリアを配置する所定比率とは、ラチェット爪の大きさと配置位置によるが、ラチェット爪が回動して中立位置に復帰するスペースが確保できる分、ラチェット歯車の周縁歯を欠損させた部分の全周に対する長さの比率である。
更に、巻取器のラチェット歯車の周縁歯の一部を欠損した解除エリアを、ラチェット歯車の回動中心点に対して複数の相対する位置に設けることにより、また、巻取器のラチェット歯車の周縁歯の一部を欠損した解除エリアを、ラチェット歯車の回動中心点を基点としてラチェット歯車の円周を等分する複数の位置に設けることにより、解除エリアへの位置合わせが容易に行える。
好ましくは、巻取器が、ボビンに回動可能に軸止された遠心爪と、フレームに設けられて遠心爪が係合する遠心爪受とを備え、ストラップの繰出しによるボビンの回転が所定の加速度を超えたときに、遠心爪受に遠心爪が係合し、ボビンの回転を停止してストラップの繰出しを阻止するよう構成し、この構成を有するランヤード端部の巻取器を、ハーネス型安全帯の背中部分に形成された交差部に固定する。これにより、万一の落下時に、ストラップが全て繰り出されることなく落下阻止できる。
更に好ましくは、巻取器のボビンの側板に軸を中心とした円周上に設けたラチェット歯車を外歯とし、外歯で形成したラチェット歯車と軸との間に所定半径の遠心ロック手段収納部を形成して、ラチェット歯車の外歯と係合する位置のフレームにラチェット爪を備え、その遠心ロック手段収納部に、ボビンに回動可能に軸止した遠心爪と、フレームに設けた遠心爪が係合する遠心爪受とを備える。このように、ラチェット歯車とラチェット爪との係合により成る定位置ロック手段と、遠心爪と遠心爪受との係合により成る遠心ロック手段とが、ボビンの側面の同一面上に位置するように構成し、この構成を有するランヤード端部の巻取器を、ハーネス型安全帯の背中部分に形成された交差部に固定する。これにより、巻取器が軽量薄型となり、ハーネス型安全帯の装着時に作業者背部の障害物と接触したりする危険性が少なくなる。
また、巻取器のフレームにボビンの軸と同軸で設けた遠心爪受を内歯とし、遠心爪受と軸との間に所定半径の定位置ロック手段収納部を形成して、ボビンの遠心爪受の内歯と係合する位置に遠心爪を備え、その定位置ロック手段収納部に、ボビンの側板に設けたラチェット歯車と、そのラチェット歯車と係合する位置のフレームに設けたラチェット爪とを備える。このように、ラチェット歯車とラチェット爪との係合により成る定位置ロック手段と、遠心爪と遠心爪受との係合により成る遠心ロック手段とが、ボビンの側面の同一面上に位置するように構成し、この構成を有するランヤード端部の巻取器を、ハーネス型安全帯の背中部分に形成された交差部に固定する。これにより、巻取器が軽量薄型となり、ハーネス型安全帯の装着時に作業者背部の障害物と接触したりする危険性が少なくなる。
本発明のストラップ操作ロック解除型巻取器(ストラップの操作によってロックを解除する巻取器)を備えたハーネス型安全帯を用いることにより、ストラップが任意長さ位置で停止するので、常にストラップが引っ張られることがなくなり、作業性が向上する。また、背中部分に備えた巻取器のストラップを手で引くことにより、ロックが解除できるので、ロック解除操作を目視等で確認することなく、ストラップを引く操作のみで容易に行える。
更に、解除エリアを複数個設けることにより、解除エリアへの位置合わせが容易に行え、ストラップの収納操作がスムーズに行える。好ましくは、遠心爪と遠心爪受とを備えることにより、万一の落下時に、ストラップが全て繰り出されることなく落下阻止し、落下距離が抑制されて落下衝撃荷重を低減することができ、安全性が向上する。
また、ラチェット歯車とラチェット爪との係合により成る定位置ロック手段と、遠心爪と遠心爪受との係合により成る遠心ロック手段とが、ボビンの側面の同一面上に位置するように構成することにより、巻取器が軽量薄型となり、ハーネス型安全帯の装着時に作業者背部の障害物と接触したりする危険性が少なくなり、装着性が向上する。
本発明の実施例1に係るストラップ操作ロック解除型巻取器を備えたハーネス型安全帯1を示した正面図及び部分側面図である。 作業者が本発明の実施例1に係る巻取式ランヤード2を備えたハーネス型安全帯1を装着した状態を示す説明図である。 本発明の実施例1に係る巻取器3の内部構造を示した正面図である。 本発明の実施例1に係る巻取器3の側面断面図である。 本発明の実施例1に係る巻取器3の定位置ロック手段Lを示した説明図である。 本発明の実施例1に係る巻取器3の遠心ロック手段35を示した説明図である。 本発明の実施例2−1に係る巻取器4の内部構造を示した正面図及び側面断面図である。 本発明の実施例2−1に係る巻取器4の定位置ロック手段LBの説明図である。 本発明の実施例2−1に係る巻取器4の遠心ロック手段45の説明図である。 本発明の実施例2−2に係る巻取器5の内部構造を示した正面図である。 本発明の実施例3−1に係る巻取器6の定位置ロック手段LDを示した説明図である。 本発明の実施例3−2に係る巻取器7の定位置ロック手段LEを示した説明図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る実施の形態について説明する。図1(a)及び (b)は、本発明の実施例1に係るストラップ操作ロック解除型巻取器を備えたハーネス型安全帯1を示した正面図及び部分側面図である。これらの図に示すように、ハーネス型安全帯1は、肩掛けベルト部11と一対の腿ベルト部12,12とから成り、巻取式ランヤード2を備えている。
このハーネス型安全帯1は、装着状態の背部において肩掛けベルト111,111が、連結環112の長穴に挿入されて交差重合して交差部11aを形成し、作業者の両肩に掛かる大きさの環状に縫製されている。そして、その交差部11aにD環113が設けられており、装着状態の人体胸部となる位置に胸ベルト部114が設けられている。また、一対の腿ベルト121,121が、バックル122,122により連結することで作業者の腿部を巻ける大きさの環状となるよう、肩掛けベルト111,111の所定の位置に縫合されている。また、巻取式ランヤード2は、構造物等に掛止するフック21と、そのフック21を先端に連結したストラップ22と、そのストラップ21を巻き取る巻取器3とから成り、前記交差部11aに設けたD環113に、巻取器3が接続されている。
図2は、作業者が本発明の実施例1に係る巻取式ランヤード2を備えたハーネス型安全帯1を装着した状態を示す説明図であり、ハーネス型安全帯1を装着した作業者を後方より見たものである。このように、巻取式ランヤード2の取付点は人体の背中部分であり、万が一落下した後の姿勢は、立ったような姿勢であり(胴ベルト型安全帯の場合は「く」の字になる)、救助されるまでの間を安定した姿勢で待つことができる。しかしながら、通常の使用時において、作業者は巻取器3に手が届き難く、その巻取り状況等の目視確認もしづらいものであった。
ここで、ハーネス型安全帯1を構成する各部品は、「安全帯の規格」及び「安全帯構造指針」に定められた強度を有するものである。具体的には、肩掛けベルト111及び腿ベルト121の材質は、ナイロン等の合成繊維であり、その幅と厚さは、摩耗や紫外線等による劣化を考慮した上で、落下衝撃時に加わる荷重に耐えうるものであり、「安全帯構造指針」では、幅40mm以上で15.0kN以上の引張強度を有するものと定められている。D環113は鉄製で、必要な強度と適度な伸びを有するものであり、「安全帯構造指針」では、11.5kN以上の引張強度を有するものと定められている。
また、「安全帯の規格」では「墜落を防止するときに着用者の身体を支持する箇所に肩及び腿を含むものにあっては、ランヤードを接続する環の位置は、着用者がつり下がったときに着用者の頭頂部と臀部とを結ぶ線とランヤードとのなす角度が頭頂部を上方として三〇度を超えない位置であること。」とされており、そのために、「安全帯構造指針」において、「フルハーネスは腿ベルトと肩かけベルトを有し、ランヤードとの接続は、背中又は胸で行うこと。」と規定されている。ここで、構造物に設置された垂直レールやロープを昇降する場合は、昇降用の安全器に備えられたランヤードと接続するため、胸にD環を備える必要があるが、一般高所作業の場合は、胸D環では作業の支障となるので、背中にD環を設けてランヤードと接続している。
図1から図2に示すハーネス型安全帯1のタイプは、各種ある巻取式ランヤードを備えたハーネス型安全帯の一例であり、落下衝撃荷重を低減するために、ハーネス本体(肩掛けベルト部11)又は巻取器3にショックアブソーバを設けたもの、無胴綱状態(フックが掛止されず、人体と被掛止物が連結されていない状態)を回避するために、巻取式ランヤード2を2本備えたもの等があるが、何れのタイプも背中部分で巻取式ランヤード2が接続されており、通常の使用時において、作業者は巻取器3に手が届かず、その巻取り状況等の目視確認もできないものである。
図3は、本発明の実施例1に係る巻取器3の内部構造を示した正面図であり、図4は、本発明の実施例1に係る巻取器3の側面断面図である。これらの図に示すように、巻取器3は、D環113とストラップ22間に荷重が加わったとき、その荷重に耐えうる強度を有するフレーム31と、ストラップ22を巻き取るボビン32とを備えている。このボビン32は側板321,321と胴322(図示しない)より成り、軸311でフレーム31に回動可能に軸止されている。更にうず巻バネ312が、ボビン32がストラップ22を巻き取る方向に回動するよう付勢して、ボビン32の側面位置(片方の側板321の側面)に取り付けられている。
そして、ラチェット歯車(ロック爪受)34が、軸311と同軸でボビン32と共に回動するように取り付けられている。つまり、ラチェット歯車34とボビン32は軸311に固定されて、それら全てが一緒に回動する。また、ラチェット爪(ロック爪)33が、軸331でフレーム31に回動可能に軸止され、中立バネ332でラチェット爪33が中立を維持するように付勢させている。このラチェット爪33とラチェット歯車34との係合により成る定位置ロック手段Lが、ボビン32のストラップ22を巻き取る方向への回動を阻止する。
尚、巻取器3は樹脂製等のケース313に収容されているが、以後の説明図においては省略する。
図5(a)から(c)は、本発明の実施例1に係る巻取器3の定位置ロック手段Lを示した説明図である。これらの図に示すように、環状で成るラチェット歯車34の周縁歯の一部を欠損し、ラチェット爪33とラチェット歯車34との係合が解かれる解除エリアRAを設け、その解除エリアRAをラチェット歯車34の全周に対して所定比率で配置している。この所定比率とは、ラチェット爪33の大きさと配置位置により変動するが、ラチェット爪33が回動して中立位置に復帰するスペースが確保できるように、ラチェット歯車34の周縁歯を欠損させた部分の全周に対する長さの比率である。そして、環状で成るラチェット歯車34の周縁歯が欠損していない部分は、ラチェット爪33とラチェット歯車34が係合する係合エリアEAとなる。
図5(a)は、ラチェット爪33とラチェット歯車34とが係合した状態、つまりストラップ22の巻取り・繰出しが停止した状態である。この状態からストラップ22が繰出す方向に引かれたとき、ラチェット爪33とラチェット歯車34とは係合することなく、ストラップ22は繰出し可能である。そして、ストラップ22の繰出す方向に引かれる力が解除されたときに図5(a)の状態、つまりラチェット爪33がラチェット歯車34の係合エリアEAに位置していれば、ラチェット爪33がラチェット歯車34に係合し、ストラップ22が任意長さの位置で保持される。
図5(b)は、ラチェット爪33がラチェット歯車34の解除エリアRAに位置した状態であり、図5(c)は、ラチェット爪33が中立位置に復帰した状態である。ストラップ22を繰出し、その繰出す方向に引かれる力が解除されたときに図5(a)の状態であれば、ストラップ22は任意長さの位置で保持されるが、図5(b)の状態、つまりラチェット爪33がラチェット歯車34の解除エリアRAに位置して、ラチェット爪33がラチェット歯車34の欠損部341に到達した際は、ラチェット爪33が中立位置に復帰する。以後は図5(c)の状態、つまりラチェット爪33がラチェット歯車34と摺接状態となりボビン32の回動を許容して、うず巻バネ312の付勢のよってストラップ22がボビン32に巻き取られる。このように中立位置とは、ラチェット爪33が解除エリアRAに位置した状態で、ラチェット歯車34の回動する方向により、その爪先がどちらの方向にも向いて摺接状態となる自由位置である。ストラップ22の巻取り・繰出し時、つまりラチェット歯車34が何れかの方向へ回動するとき、ラチェット爪33はラチェット歯車34と絶えず摺接している。
この構成を有する巻取式ランヤード2の端部の巻取器3を、ハーネス型安全帯1の背中部分に形成された交差部11aに固定する。これにより、ストラップ22が任意長さ位置で停止するので、巻取式ランヤード2のフック21を構造物等に掛止したとき、常にストラップ22が引っ張られることがなくなり、作業性が向上する。また、交差部11aに固定した巻取器3のストラップ22を軽く手で引く(具体的には2〜14cm)ことにより、ボビン32が回動してラチェット爪33が係合エリアEAから解除エリアRAに至り、そのロックを解除してうず巻バネ312の付勢によりストラップ22を巻き取ることができる。これにより、ロック解除操作を目視等で確認することなく、ストラップ22を引く操作のみで容易に行える。
詳しくは、一般的なハーネス型の安全帯を装着した作業者は、背中のD環113に接続された巻取器に手が届き難く、その巻取り状況等の目視確認もしづらいものであるが、本実施例のハーネス型安全帯1は、ストラップ22を引くことで、巻取器3に内蔵したラチェット爪33を解除エリアRAに位置させ、ロック解除が行えるので、レバー操作等を行うことなく、ハーネス型安全帯1の背中位置にある巻取器3を操作できる。これにより、フック21を構造物に掛けた際にストラップ22がたるみ、作業員が移動する際に構造物に引っ掛かる危険性が激減する。特に、回転部がある作業場所で、その回転部に巻き込まれる危険性が激減する。
尚、ラチェット爪33とラチェット歯車34との係合によるロックは、ストラップ22を任意長さ位置で停止させるもので、強度は要求されないが、繰り返し使用による耐久性が要求される。それと巻取り・繰出し時の操作性を考慮して、ラチェット爪33の爪部の大きさと角度、ラチェット歯車34の歯数、歯部の大きさと角度及び係合部の刻設(切り込み)深さ、ラチェット爪33の配置(歯部との距離)等が決定される。本実施例では、ラチェット歯車34の円周の大きさを決定した後、ストラップ22の巻取り・繰出しとロック解除操作がスムーズにできる構成を実験的に求めた結果、一歯の角度を30°とし、その1/4を欠損しており、これが前述した解除エリアRAをラチェット歯車34の全周に対して配置する所定比率である。しかしながら、この構成と比率は特に特定されるものではなく、1/2から1/6程度の欠損、つまり最大でストラップ22を8〜14cm程度引き出すことでロック解除するような構成とすることが適切であると考えられる。
また、図3及び図4に示すように、巻取器3は、遠心爪351と遠心爪受352から成る遠心ロック手段35を更に備えている。図6(a)及び(b)は、本発明の実施例1に係る巻取器3の遠心ロック手段35を示した説明図であり、図6(a)は遠心爪351と遠心爪受352とが係合していない状態、図6(b)は遠心爪351と遠心爪受352とが係合した状態である。これらの図に示すように、内側に係合部(刻設部)を所定数設けた遠心爪受352が、巻取器3のフレーム31に固定されている。また、その係合部に係合する遠心爪351が、ボビン32の側面所定位置に回動可能に軸止され、引きバネ353で係合解除する方向に付勢している。この遠心爪351を取り付ける方向は、ストラップ22が繰出されるときに遠心爪351と遠心爪受352とが係合する方向である。
この遠心爪351は、ボビン32と共に回動し、ストラップ22の繰出しによるボビン32の回転が所定の加速度を超えたとき、引きバネ353の付勢に抗して回動し、遠心爪受352に係合して、ボビン32の回転を停止してストラップ22の繰出しを阻止する。 この構成を有する巻取式ランヤード2の端部の巻取器3を、ハーネス型安全帯1の背中部分に形成された交差部11aに固定する。これにより、万一の落下時に、ストラップ22が全て繰り出されることなく落下阻止し、落下距離が抑制されて落下衝撃荷重を低減することができ、安全性が向上する。
尚、ラチェット爪33とラチェット歯車34とが係合によるロックは、ストラップ22を任意長さ位置で停止させるもので、強度は要求されなかったが、この遠心ロック手段35には落下衝撃荷重が加わるので、その荷重に耐えうる必要があり、「安全帯構造指針」に定められた11.5kN以上の引張強度を有するものである。
以下、本発明の実施例2について説明する。上記実施例1と説明の重複する部分については同一の符号を付して説明を省略し、実施例1に対し、実施例2のうち差異を有する構造のみについて説明する。
<実施例2−1>
本発明の実施例2−1に係るハーネス型安全帯1B(図示しない)は、肩掛けベルト部11と一対の腿ベルト部12,12とから成り、巻取式ランヤード2B(図示しない)を備えている。また、巻取式ランヤード2Bは、構造物等に掛止するフック21と、そのフック21を先端に連結したストラップ22と、そのストラップ21を巻き取る巻取器4とから成り、交差部11aに設けたD環113に、巻取器4が接続されている。ここで、巻取器4以外の構成品は実施例1と共通である。
図7(a)及び (b)は、本発明の実施例2−1に係る巻取器4の内部構造を示した正面図及び側面断面図である。これらの図に示すように、巻取器4は、D環113とストラップ22間に荷重が加わったとき、その荷重に耐えうる強度を有するフレーム41と、ストラップ22を巻き取るボビン42とを備えている。このボビン42は側板421,421と胴422より成り、軸411でフレーム41に回動可能に軸止されている。更にうず巻バネ412が、ボビン42がストラップ22を巻き取る方向に回動するよう付勢して、ボビン42の側面位置(片方の側板421の側面)に取り付けられている。
そして、ラチェット歯車44が、ボビン42上に軸411と同軸でボビン42と共に回動するように取り付けられている。つまり、ラチェット歯車44とボビン42は一体で形成されており、一緒に回動する。また、ラチェット爪43が、軸431でフレーム41に回動可能に軸止され、中立バネ432でラチェット爪43が中立を維持するように付勢させている。このラチェット爪43とラチェット歯車44との係合により成る定位置ロック手段LBが、ボビン42のストラップ22を巻き取る方向への回動を阻止する。
図8(a)から(c)は、本発明の実施例2−1に係る巻取器4の定位置ロック手段LBの説明図である。これらの図に示すように、環状で成るラチェット歯車44の周縁歯の一部を欠損し、ラチェット爪43とラチェット歯車44との係合が解かれる解除エリアRBを設け、その解除エリアRBをラチェット歯車44の全周に対して所定比率で配置している。この所定比率とは、ラチェット爪43の大きさと配置位置により変動するが、ラチェット爪43が回動して中立位置に復帰するスペースが確保できるように、ラチェット歯車44の周縁歯を欠損させた部分の全周に対する長さの比率である。具体的には、ラチェット歯車44の円周の大きさを決定した後、ストラップ22の巻取り・繰出しとロック解除操作がスムーズにできる構成を実験的に求めた結果、一歯の角度を24°、歯数を15歯とし、その内の7歯を欠損している。そして、環状で成るラチェット歯車44の周縁歯が欠損していない部分は、ラチェット爪43とラチェット歯車44が係合する係合エリアEBとなる。
図8(a)は、ラチェット爪43とラチェット歯車44とが係合した状態、つまりストラップ22の巻取り・繰出しが停止した状態である。この状態からストラップ22が繰出す方向に引かれたとき、ラチェット爪43とラチェット歯車44とは係合することなく、ストラップ22は繰出し可能である。そして、ストラップ22の繰出す方向に引かれる力が解除されたときに図8(a)の状態、つまりラチェット爪43がラチェット歯車44の係合エリアEBに位置していれば、ラチェット爪43がラチェット歯車44に係合し、ストラップ22が任意長さの位置で保持される。
図8(b)は、ラチェット爪43がラチェット歯車44の解除エリアRBに位置した状態であり、図8(c)は、ラチェット爪43が中立位置に復帰した状態である。ストラップ22を繰出し、その繰出す方向に引かれる力が解除されたときに図8(a)の状態であれば、ストラップ22は任意長さの位置で保持されるが、図8(b)の状態、つまりラチェット爪43がラチェット歯車44の解除エリアRBに位置して、ラチェット爪43がラチェット歯車44の欠損部441に到達した際は、ラチェット爪43が中立位置に復帰する。以後は図8(c)の状態、つまりラチェット爪43がラチェット歯車44と摺接状態となりボビン32の回動を許容して、うず巻バネ312の付勢のよってストラップ22がボビン32に巻き取られる。
また、図7(a)及び(b)に示すように、巻取器4は、遠心爪451と遠心爪受452から成る遠心ロック手段45を、更に備えている。図9(a)及び(b)は、本発明の実施例1に係る巻取器4の遠心ロック手段45を示した説明図であり、図9(a)は遠心爪451と遠心爪受452とが係合した状態、図9(b)は遠心爪451と遠心爪受452とが係合していない状態である。これらの図に示すように、内側に係合部(刻設部)を所定数設けた遠心爪受452が、巻取器4のフレーム41に固定されている。また、その係合部に係合する遠心爪451が、ボビン42の側面所定位置に回動可能に軸止され、引きバネ453で係合解除する方向に付勢している。この遠心爪451を取り付ける方向は、ストラップ22が繰出されるときに遠心爪451と遠心爪受452とが係合する方向である。
この遠心爪451は、ボビン42と共に回動し、ストラップ22の繰出しによるボビン42の回転が所定の加速度を超えたとき、引きバネ453の付勢に抗して回動し、遠心爪受452に係合して、ボビン42の回転を停止してストラップ22の繰出しを阻止する。 この構成を有する巻取式ランヤード2Bの端部の巻取器4を、ハーネス型安全帯1Bの背中部分に形成された交差部11aに固定する。これにより、万一の落下時に、ストラップ22が全て繰り出されることなく落下阻止し、落下距離が抑制されて落下衝撃荷重を低減することができ、安全性が向上する。
図7(a)に示すように、ラチェット歯車44は、巻取器4のボビン42と一体で形成されており、軸411を中心とした円周上に設けられており、その外側に刻設した外歯である。また、フレーム41のラチェット歯車44と係合する位置にラチェット爪43を備えている。そして、外歯で形成したラチェット歯車44と軸411との間に所定半径の遠心ロック手段収納部46を設け、その遠心ロック手段収納部46に、ボビン42に回動可能に軸止した遠心爪451と、フレーム41に設けた遠心爪451が係合する遠心爪受452とを備えている。つまり、図7(b)に示すように、ラチェット歯車44とラチェット爪43との係合により成る定位置ロック手段LBと、遠心爪451と遠心爪受452とから成る遠心ロック手段45とが、ボビン42の側面で同一面上に位置するように構成されている。これにより、巻取器4は、実施例1の巻取器3に比して軽量薄型となる。尚、遠心ロック手段収納部46の所定半径とは、遠心ロック手段45が収納でき、かつその作動に支障のない大きさである。
この構成を有する巻取式ランヤード2B端部の巻取器4を、ハーネス型安全帯1Bの背中部分に形成された交差部11aに固定する。これにより、ハーネス型安全帯1Bの装着時に作業者背部の障害物と接触したりする危険性が少なくなり、装着性が向上する。
また、本実施例のハーネス型安全帯1Bは、定位置ロック手段LBと遠心ロック手段45とを備えており、実施例1と同様の作用・効果を有している。
<実施例2−2>
以下、実施例2−1の変形例である実施例2−2について説明する。本発明の実施例2−2に係るハーネス型安全帯1C(図示しない)は、肩掛けベルト部11と一対の腿ベルト部12,12とから成り、巻取式ランヤード2C(図示しない)を備えている。また、巻取式ランヤード2Cは、構造物等に掛止するフック21と、そのフック21を先端に連結したストラップ22と、そのストラップ21を巻き取る巻取器5とから成り、交差部11aに設けたD環113に、巻取器5が接続されている。ここで、巻取器5以外の構成品は実施例2−1と共通である。
実施例2−1の巻取器4は、ボビン42の円周側に位置するラチェット歯車44を外歯とし、中心側に所定半径の遠心ロック手段収納部46を形成して、その遠心ロック手段収納部46に遠心ロック手段45を設けたが、実施例2−2の巻取器5は、ボビン52の円周側に定位置ロック手段収納部56を有する遠心ロック手段55を設け、その定位置ロック手段収納部56にラチェット歯車54とラチェット爪53との係合により成る定位置ロック手段LCを設けるものである。
具体的には、巻取器5のフレーム51にボビン52の軸511と同軸で設けた遠心爪受552を、その中心より中心方向に刻設した内歯とし、ボビン52の遠心爪受552の内歯と係合する位置に遠心爪551を備え、遠心爪受552と軸511との間に所定半径の定位置ロック手段収納部56を形成して、その定位置ロック手段収納部56にボビン52上に軸511と同軸に設けたラチェット歯車54と、そのラチェット歯車54と係合する位置のフレーム51に設けたラチェット爪53とを備える。つまり、ラチェット歯車54とラチェット爪53との係合により成る定位置ロック手段LCと、遠心爪551と遠心爪受552とから成る遠心ロック手段55とが、ボビン52の側面の同一面上に位置するように構成されている。これにより、巻取器5は、実施例1の巻取器3に比して軽量薄型となる。尚、定位置ロック手段収納部56の所定半径とは、定位置ロック手段LCが収納でき、かつその作動に支障のない大きさである。
この構成を有する巻取式ランヤード2C端部の巻取器5を、ハーネス型安全帯1Cの背中部分に形成された交差部11aに固定する。これにより、ハーネス型安全帯1Cの装着時に作業者背部の障害物と接触したりする危険性が少なくなり、装着性が向上する。
また、本実施例のハーネス型安全帯1Cは、定位置ロック手段LCと遠心ロック手段55とを備えており、実施例1と同様の作用・効果を有している。
以下、本発明の実施例3について説明する。上記実施例1と説明の重複する部分については同一の符号を付して説明を省略し、実施例1に対し、実施例3のうち差異を有する構造のみについて説明する。
<実施例3−1>
本発明の実施例3−1に係るハーネス型安全帯1D(図示しない)は、肩掛けベルト部11と一対の腿ベルト部12,12とから成り、巻取式ランヤード2D(図示しない)を備えている。また、巻取式ランヤード2Dは、構造物等に掛止するフック21と、そのフック21を先端に連結したストラップ22と、そのストラップ21を巻き取る巻取器6とから成り、交差部11aに設けたD環113に、巻取器6が接続されている。ここで、巻取器6以外の構成品は実施例1と共通である。
図11は、本発明の実施例3−1に係る巻取器6の定位置ロック手段LDを示した説明図である。この定位置ロック手段LDは、ラチェット歯車64とラチェット爪33から成り、ラチェット歯車64は、その回動中心点である軸311の中心に対して相対する2箇所を欠損し、解除エリアRDを2箇所設け、その解除エリアRDをラチェット歯車64の全周に対して所定比率で配置している。ここで、ラチェット爪33の構成は実施例1と同じであり、また、解除エリアRDの1箇所あたりの比率も実施例1と同じである。
この構成を有する巻取式ランヤード2Dの端部の巻取器6を、ハーネス型安全帯1Dの背中部分に形成された交差部11aに固定する。これにより、ストラップ22が任意長さ位置で停止するので、巻取式ランヤード2Dのフック21を構造物等に掛止したとき、常にストラップ22が引っ張られることがなくなり、作業性が向上する。また、交差部11aに固定した巻取器6のストラップ22を軽く手で引く(具体的には1〜7cm)ことにより、ボビン62が回動してラチェット爪33が係合エリアEDから解除エリアRDに至り、そのロックを解除してうず巻バネ312の付勢によりストラップ22を巻き取ることができる。これにより、ロック解除操作を目視等で確認することなく、ストラップ22を引く操作のみで、より容易に行える。このように、実施例1と比し、解除エリアRDへの位置合わせが容易に行えるが、ストラップ22を任意長さ位置で停止させる動作は、ラチェット歯車64の歯を欠損した分、しづらくなってしまう。
<実施例3−2>
図12は、本発明の実施例3−2に係る巻取器7の定位置ロック手段LEを示した説明図である。この定位置ロック手段LEは、ラチェット歯車74とラチェット爪33から成り、ラチェット歯車74は、その回動中心点である軸311の中心を基点としてラチェット歯車の円周を等分する複数箇所(図12では3箇所)を欠損し、解除エリアREを複数箇所設け、その解除エリアREをラチェット歯車64の全周に対して所定比率で配置している。ここで、ラチェット爪33の構成は実施例1と同じであり、また、解除エリアREの1箇所あたりの比率も実施例1と同じである。
この構成を有する巻取式ランヤード2Eの端部の巻取器7を、ハーネス型安全帯1Eの背中部分に形成された交差部11aに固定する。これにより、ストラップ22が任意長さ位置で停止するので、巻取式ランヤード2Eのフック21を構造物等に掛止したとき、常にストラップ22が引っ張られることがなくなり、作業性が向上する。また、交差部11aに固定した巻取器7のストラップ22を軽く手で引くことにより、ボビン72が回動してラチェット爪33が係合エリアEEから解除エリアREに至り、そのロックを解除してうず巻バネ312の付勢によりストラップ22を巻き取ることができる。これにより、ロック解除操作を目視等で確認することなく、ストラップ22を引く操作のみで、より容易に行える。このように、実施例1と比し、解除エリアREへの位置合わせが容易に行えるが、ストラップ22を任意長さ位置で停止させる動作は、ラチェット歯車74の歯を欠損した分、しづらくなってしまう。
1、1B、1C、1D、1E ハーネス型安全帯
11 肩掛けベルト部 11a 交差部
111 肩掛けベルト 112 連結環
113 D環 114 胸ベルト部
12 腿ベルト部
121 腿ベルト 122 バックル
2、2B、2C、2D、2E 巻取式ランヤード
21 フック 22 ストラップ
3 巻取器
31 フレーム
311 軸 312 うず巻バネ 313 ケース
32 ボビン
321 側板 322 胴
33 ラチェット爪(ロック爪)
331 ラチェット爪軸 332 中立バネ
34 ラチェット歯車(ロック爪受)
341 欠損部
35 遠心ロック手段
351 遠心爪 352 遠心爪受 353 引きバネ
4 巻取器
41 フレーム
411 軸 412 うず巻バネ 413 ケース
42 ボビン
421 側板 422 胴
43 ラチェット爪
431 ラチェット爪軸 432 中立バネ
44 ラチェット歯車
441 欠損部
45 遠心ロック手段
451 遠心爪 452 遠心爪受 453 引きバネ
46 遠心ロック手段収納部
5 巻取器
51 フレーム 511 軸
52 ボビン
53 ラチェット爪 531 ラチェット爪軸 532 中立バネ
54 ラチェット歯車 541 欠損部
55 遠心ロック手段
551 遠心爪 552 遠心爪受 553 引きバネ
56 定位置ロック手段収納部
6 巻取器
611 軸
62 ボビン
64 ラチェット歯車 641 欠損部
7 巻取器
711 軸
72 ボビン
74 ラチェット歯車 741 欠損部
L、LB、LC、LD、LE 定位置ロック手段
RA、RB、RC、RD、RE 解除エリア
EA、EB、EC、ED、EE 係合エリア

Claims (7)

  1. 肩掛けベルト部と腿ベルト部とから成り、ストラップ巻取式のランヤードを備えたハーネス型安全帯であって、
    前記ハーネス型安全帯の背中部分で肩掛けベルトが交差重合して、交差部が形成されており、
    前記ランヤードが、フックと、先端に当該フックが連結されたストラップと、当該ストラップを巻き取る巻取器とを備え、
    前記巻取器が、フレームと、前記ストラップを巻き取るボビンとを備え、当該ボビンが当該フレームに回動可能に軸止されており、更にうず巻バネを備え、当該うず巻バネが、前記ボビンが前記ストラップを巻き取る方向に回動するように付勢しており、
    前記ボビンの軸と同軸に或いはボビンの側板に設けられて前記ボビンの軸と同軸上に配置され環状で成るロック爪受と、前記フレームに設けたロック爪との係合により成る定位置ロック手段が、前記ボビンの前記ストラップを巻き取る方向への回動を阻止し、
    前記ロック爪受の一部を欠損し、前記ロック爪と当該ロック爪受の係合が解かれる解除エリアを設け、当該解除エリアをロック爪受の全周に対して所定比率で配置し、
    更に、中立バネを備え、当該中立バネが、前記ロック爪の中立を維持するように付勢しており、
    前記ロック爪が前記ロック爪受の解除エリアに位置して係合が解かれたとき、当該ロック爪が中立位置に復帰し、以後当該ロック爪受と摺接状態となり前記ボビンの回動を許容して、前記うず巻バネの付勢によって前記ストラップが当該ボビンに巻き取られるように構成し、
    前記巻取器が、前記ボビンに回動可能に軸止された遠心爪と、前記フレームに設けられて当該遠心爪が係合する遠心爪受と、を更に備え、
    前記ストラップの繰出しによる前記ボビンの回転が所定の加速度を超えたときに、当該遠心爪受に遠心爪が係合し、当該ボビンの回転を停止して当該ストラップの繰出しを阻止するよう構成し、
    上記構成を有するランヤード端部の巻取器が、ハーネス型安全帯の背中部分に形成された前記交差部に固定されたことを特徴とするストラップ操作ロック解除型巻取器を備えたハーネス型安全帯。
  2. 前記巻取器のロック爪受に、前記解除エリアと、前記ロック爪が前記ロック爪受に係合する係合エリアとが設けられており、
    前記ストラップが繰り出す方向に引かれたとき、
    前記ロック爪と前記ロック爪受との係合が解かれて、前記ストラップが繰出し可能とされており、
    前記ストラップの繰り出す方向に引かれる力が解除されたときに、
    前記ロック爪がロック爪受の係合エリアに位置して、当該ロック爪とロック爪受とが係合した際は、前記ストラップが任意長さの位置で保持されており、
    前記ロック爪がロック爪受の解除エリアに位置して、当該ロック爪がロック爪受の欠損部に到達した際は、当該ロック爪が中立位置に復帰し、以後当該ロック爪受と摺接状態となり前記ボビンの回動を許容して、前記うず巻バネの付勢によって当該ストラップが当該ボビンに巻き取られるように構成されており、
    上記構成を有するランヤード端部の巻取器が、ハーネス型安全帯の背中部分に形成された前記交差部に固定されたことを特徴とする請求項1に記載のストラップ操作ロック解除型巻取器を備えたハーネス型安全帯。
  3. 前記巻取器の定位置ロック手段が、前記ボビンの側面に前記軸と同軸上に設けた環状で成るラチェット歯車と、前記フレームに回動可能に軸止したラチェット爪との係合により成り、更に中立バネを備え、当該中立バネが、当該ラチェット爪の中立を維持するように付勢しており、
    前記ラチェット歯車の一部を欠損し、前記ラチェット爪と当該ラチェット歯車の係合が解かれる解除エリアを設け、当該解除エリアをラチェット歯車の全周に対して所定比率で配置して、
    前記ストラップが繰り出す方向に引かれたとき、
    前記ラチェット爪とラチェット歯車との係合が解かれて、前記ストラップが繰出し可能とされており、
    前記ストラップの繰り出す方向に引かれる力が解除されたときに、
    前記ラチェット爪が前記ラチェット歯車の係合エリアに位置して、当該ラチェット爪がラチェット歯車に係合した際は、前記ストラップが任意長さの位置で保持されており、
    前記ラチェット爪が前記ラチェット歯車の解除エリアに位置して、当該ラチェット爪がラチェット歯車の欠損部に到達した際は、当該ラチェット爪が中立位置に復帰し、以後当該ラチェット歯車と摺接状態となり前記ボビンの回動を許容して、前記うず巻バネの付勢によって当該ストラップが当該ボビンに巻き取られるように構成されており、
    上記構成を有するランヤード端部の巻取器が、ハーネス型安全帯の背中部分に形成された前記交差部に固定されたことを特徴とする請求項2に記載のストラップ操作ロック解除型巻取器を備えたハーネス型安全帯。
  4. 前記巻取器のボビンの側板かつ前記軸を中心とした円周上に設けられたラチェット歯車が外歯であり、
    外歯で形成した当該ラチェット歯車と当該軸との間に所定半径の遠心ロック手段収納部が形成されており、かつ前記フレームの当該ラチェット歯車の外歯と係合する位置にラチェット爪を備えており、
    前記遠心ロック手段収納部に、前記ボビンに回動可能に軸止された遠心爪と、前記フレームに設けられて当該遠心爪が係合する遠心爪受と、を備えており、
    前記ラチェット歯車とラチェット爪との係合により成る定位置ロック手段と、前記遠心爪と遠心爪受との係合により成る遠心ロック手段とが、前記ボビンの側面の同一面上に位置するように構成し、
    上記構成を有するランヤード端部の巻取器が、ハーネス型安全帯の背中部分に形成された前記交差部に固定されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のストラップ操作ロック解除型巻取器を備えたハーネス型安全帯。
  5. 前記巻取器のフレームに前記ボビンの軸と同軸で設けられた遠心爪受が内歯であり、
    前記遠心爪受と軸との間に所定半径の定位置ロック手段収納部が形成されており、かつ前記ボビンの当該遠心爪受の内歯と係合する位置に遠心爪を備えており、
    前記定位置ロック手段収納部に、前記ボビンの側板に設けられたラチェット歯車と、前記フレームに設けられて当該ラチェット歯車と係合するラチェット爪と、を備えており、
    前記ラチェット歯車とラチェット爪との係合により成る定位置ロック手段と、前記遠心爪と遠心爪受との係合により成る遠心ロック手段とが、前記ボビンの側面の同一面上に位置するように構成し、
    上記構成を有するランヤード端部の巻取器が、ハーネス型安全帯の背中部分に形成された前記交差部に固定されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のストラップ操作ロック解除型巻取器を備えたハーネス型安全帯。
  6. 前記巻取器のラチェット歯車の周縁歯の一部を欠損した解除エリアが、当該ラチェット歯車の回動中心点に対して複数の相対する位置に設けられており、
    上記構成を有するランヤード端部の巻取器が、ハーネス型安全帯の背中部分に形成された前記交差部に固定されたことを特徴とする請求項3に記載のストラップ操作ロック解除型巻取器を備えたハーネス型安全帯。
  7. 前記巻取器のラチェット歯車の周縁歯の一部を欠損した解除エリアが、当該ラチェット歯車の回動中心点を基点として当該ラチェット歯車の円周を等分する複数の位置に設けられており、
    上記構成を有するランヤード端部の巻取器が、ハーネス型安全帯の背中部分に形成された前記交差部に固定されたことを特徴とする請求項3に記載のストラップ操作ロック解除型巻取器を備えたハーネス型安全帯。
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