JP6533641B2 - 巻取式墜落防止器を用いた墜落防止工法とそれに使用するハーネス型安全帯 - Google Patents

巻取式墜落防止器を用いた墜落防止工法とそれに使用するハーネス型安全帯 Download PDF

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本発明は、電柱など高所からの墜落防止のために用いる巻取式墜落防止器を人体と接続して墜落を防止する工法と、それに用いるハーネス型安全帯に関する。
送電鉄塔などの高層建造物には、作業者の昇降時・作業時における墜落防止のために、昇降用の梯子やステップボルト等の近傍に各種の墜落防止用レールが、予め上下方向に連続して設置(常設)されている。また鉄塔などを建設するときにも、墜落防止用安全器を接続するロープ等が予め設置(仮設)される。しかしながら、電柱などは比較的低い建造物であるので高所作業車を用いての作業が多く、昇柱して作業する場合もその作業者が1〜2人であり、また電柱は建てられている本数が多い上に装柱金物や看板などが多いので墜落防止用レールの設置が困難であり、使用頻度と設置費用を考慮すると費用対効果が低いことから、電柱などに予め墜落防止の対策が講じられている設備は少ない。
この電柱での墜落防止の対策として、大きく分けると次の二種類の方法がある。その一つの方法は従来から行われている方法であって、作業者が柱上安全帯を腰部に装着し、両側腰部に位置する環の一方に連結した主ランヤード(ロープ等+フック等)で電柱を抱き込み、ランヤード先端のフックを他方の環に係止して、U字内に電柱を抱持するいわゆるU字吊り状態で昇降するもの(以下「U字吊り昇降方法」という)である。このU字吊り昇降方法では手や足を滑らせた際には、電柱に回したロープが足場釘等で止まり、地上への滑落を防止してくれるものであるが、その昇降に際しては、両手にそれぞれ足場釘とU字状ロープ端部の両方を持つ必要があり、作業者にとっては煩わしいと感じるものである。また、電柱の昇降路途中には看板、引き込み線等のU字状ロープの通過を妨げる障害物があり、それに至った際には安全帯に別に装備されている補助ランヤードを障害物より上の位置の電柱上の固定物に係止して防備を行った上で、U字状であったランヤード端のフックを外し、障害物の上(または下)まで体勢を移動した後再びロープをU字状とし、補助ランヤードの係止を解いて昇降を続けるものである。
他の方法は、その代表例が特許文献1に開示されている「親綱取付具」や特許文献2に開示されている「無墜落昇降柱法」である。これらの方法は、操作棒と呼ばれる伸縮式の棹を使用して、親綱先端に取り付けた吊り線掛止フックを鋼撚り線から成る吊り線(通信ケーブルなどを一定間隔で吊り下げている線材)や腕金など電柱上部の墜落衝撃に耐え得る部材に地上から取り付け、親綱に取り付けた安全器を柱上安全帯と接続するもの、あるいはストラップ(ベルト)巻取式墜落防止器(以下「巻取式墜落防止器」という)に取り付けた吊り線掛止フックを吊り線などに地上から取り付け、ストラップ先端のフックを柱上安全帯の環に係止して昇降するもの、つまり「親綱・巻取器事前設置式昇降方法」である。U字吊り昇降方法では、電柱を昇降する際に看板などの障害物がある場合、主ランヤードのフックを掛け替える必要があり、このとき、手順を間違えると墜落事故が発生する可能性がある。一方、親綱・巻取器事前設置式昇降方法は、地上から墜落防止装置を設置するので、電柱を昇降する際に障害物があってもフックを掛け替える必要がなく、墜落事故が発生する可能性が低い。
ここで、特許文献1の親綱事前設置式昇降方法(以下「親綱式昇降方法」という)と特許文献2の巻取器事前設置式昇降方法(以下「巻取式昇降方法」という)を比較すると、墜落阻止時における落下衝撃荷重が親綱式昇降方法の方が巻取式昇降方法より大きくなることがある。これは、巻取式昇降方法では巻取器が備えたバネによりストラップが絶えず引っ張られて弛むことがないが、巻取式昇降方法では安全器と柱上安全帯とを接続するランヤードが弛んだり、安全器が柱上安全帯への取付位置より低い位置にあったりしたときに落下距離が長くなって落下衝撃荷重が大きくなることがあるためである。操作棒(伸縮式の棹)を地上から伸長するときの作業性に関しては、落下衝撃荷重に耐えうる強度を有する親綱(例えばφ12mmの合成繊維ロープ)を操作棒の先端に連結して延伸する場合と、巻取式墜落防止器を操作棒の先端に掛止して延伸する場合は、延伸に要する力がほぼ同じであり作業性に大差はない。従って、巻取式昇降方法を採用する工事会社が多くなっている。
また、電柱には複数の電線などが装柱されており、一般的に上側から高圧電線、低圧電線、通信線の順に架線されている。具体的には、通信線が約6mの高さ、高圧電線は電柱のほぼ最上端である10m以上の高さ、低圧電線がその間に位置する高さである。前述の巻取式昇降方法はU字吊り昇降方法に比して安全であるが、巻取式墜落防止器を先端に取り付けた操作棒を地上から伸長する必要があり、10mの長さの操作棒を伸長することは物理的に困難で、実際には通信線の工事にしか用いられていない。また、通信線工事の場合であっても、強風の時などは操作棒の先端に取り付けた巻取式墜落防止器が風にあおられ、操作棒を伸長して吊り線掛止フックを掛止することがかなり困難となる。更に、雪の多い地域などでは通信線の高さが他の地域より1〜2m高く架線されており、操作棒の伸長と吊り線掛止フックの掛止がより困難となる。このようなときは、従来のU字吊り昇降方法で昇降しなければならないこともある。そのため、吊り線に掛止するための操作棒の先端に取り付ける物体の重量を出来る限り軽くする手法の確立が望まれている。
この吊り線に掛止するための操作棒の先端に取り付ける物体の重量を軽くする手法として、特許文献3に開示されている「電話線ケーブルの作業者の墜落防止装置」がある。この手法は、巻取式墜落防止器の代わりに軽量な吊り線掛止フックを備えた滑車を操作棒の先端に取り付け、操作棒を地上から伸長して吊り線に掛止するものである。重量の重い巻取式墜落防止器は地上に設置しているので、吊り線に掛止する作業は比較的容易である。しかしながら、墜落阻止時において吊り線には落下衝撃荷重の2倍の荷重が加わるので、吊り線が経年劣化しているときなど、墜落を阻止できない危険性が高くなる。実際には、現状の設備では墜落阻止時も落下衝撃荷重に耐えうることができるが、2倍の荷重が加わる場合には設備を補強しなければならない箇所が多数ある。また、巻取式墜落防止器のベルト長さも2倍必要で、装置自体の大きさがかなり大きくなる。そのような理由で、現在のところ実施されていない。
また、通信線の工事においてこの様に安全な工法が開発され、装備が浸透したにもかかわらず電柱昇降中の事故が撲滅されたわけではない。その原因は、安全帯と巻取式墜落防止器の接続時にフック係止の誤操作(フックを掛け間違って、本来掛けるべきところに係止していないこと)があったり、比較的低所作業であり操作棒を伸長して吊り線掛止フックを掛止する作業が煩わしいので装備を使用しなかったりするためである。この課題を解決するため、必ず装備を使用する手法として、特許文献4に開示されている「無墜落作業工法および機材」がある。この手法は、巻取式墜落防止器を作業者が装着する柱上安全帯に結着して、この巻取式墜落防止器を使用しないと前述したU字吊り姿勢が取れないようにしたものである。このように安全性は向上するが、巻取式墜落防止器を先端に取り付けた操作棒を地上から伸長して吊り線掛止フックを掛止する工程は変わらないので作業性は向上しておらず、吊り線に掛止するための操作棒の先端に取り付ける物体の重量を出来る限り軽くする手法の確立が望まれている。
実公平5−29724号公報 特開平8−332241号公報 特開平7−299153号公報 特開2001−79103号公報
本発明が解決しようとする主な問題点は、特許文献2および特許文献4の巻取式墜落防止器を操作棒(伸縮式の棹)の先端に取り付け、操作棒を伸長して吊り線掛止フックを掛止する手法は、強風の時などは操作棒の先端に取り付けた巻取式墜落防止器が風にあおられ、操作棒の伸長と吊り線掛止フックの掛止がかなり困難となり作業性が悪い点である。また、特許文献3の滑車を操作棒の先端に取り付けて操作棒を伸長する手法は、作業性が良くとも、落下衝撃荷重の2倍の荷重が加わるので、吊り線が経年劣化しているときなどに墜落を阻止できない危険性が高い点である。更には、安全帯と巻取式墜落防止器の接続時にフック係止の誤操作があったり、墜落防止のための装備の不使用がある点である。
そこで本発明は、吊り線に掛止するための操作棒先端に取り付ける物体の重量が軽く、墜落阻止時において吊り線に落下衝撃荷重より過大な荷重が加わることのなく、且つ、フック係止の誤操作や装備の不使用という人的ミスを防止する巻取式墜落防止器(巻取式墜落防止装置)と、それに用いるハーネス型安全帯の提供を目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は作業者が電柱などを昇ったり降りたりするときに作業者の落下を防止するための墜落防止工法に、長尺の細幅織りベルトから成るストラップが渦巻バネの付勢により常時巻き取られ、当該ストラップが急激に引き出された際には遠心爪がロックして当該ストラップの引き出しを停止する構造の巻取式墜落防止器と、肩掛けベルト部と腿ベルト部とから成るハーネス型安全帯と、径の異なる円筒体を数段に内包して延伸・収納させることにより自在に伸縮できる操作棒と呼ばれる伸縮棹と、鉤部を有する掛止用フックを用い、巻取式墜落防止器をハーネス型安全帯の肩掛けベルト部に、当該巻取式墜落防止器のストラップ引出し口を上方に向けて接続し、巻取式墜落防止器のストラップ端部を掛止用フックに接続し、その掛止用フックを伸縮棹と接続する。そして、その伸縮棹を地上より延伸して、掛止用フックの鉤部を被掛止物に掛止する。これにより、ストラップを巻き込みながら上昇するとき、あるいはストラップを引き出しながら下降するときに、ハーネス型安全帯と被掛止物との連結状態が常に保持される。
第一の方法では、掛止用フック3の端部32、詳しくは鉤部31側の掛止用フック3先端と対峙する端部32と、伸縮棹4の先端部41とを連結固定し、その伸縮棹4を地上より延伸して、掛止用フック3の鉤部31を被掛止物Wに掛止する。これにより、ストラップ11を巻き込みながら上昇するとき、あるいはストラップ11を引き出しながら下降するときに、ハーネス型安全帯2と被掛止物Wとの連結状態が常に保持される。
第二の方法では、掛止用フック6が鉤部61と環状体62とを有しており、また、伸縮棹4がその先端に鈎状具45を備えており、その掛止用フック6の環状体62を鈎状具45に掛けて掛止空間Kを開放し、伸縮棹4を地上より延伸して、掛止用フック6の鉤部61を被掛止物Wに掛止する。ここで、鈎状具45から掛止用フック6の環状体62を外して掛止空間Kを閉鎖する。このとき、昇降時の邪魔にならないように伸縮棹4を収納しておく。これにより、ストラップ51を巻き込みながら上昇するとき、あるいはストラップ51を引き出しながら下降するときに、ハーネス型安全帯2と被掛止物Wとの連結状態が常に保持される。
また、本発明に係るハーネス型安全帯2は、肩掛けベルト部21と腿ベルト部22と巻取式墜落防止器1とそれに繋がる掛止用フック3とから構成する。この巻取式墜落防止器1は、長尺の細幅織りベルトから成るストラップ11が渦巻バネの付勢により常時巻き取られ、当該ストラップ11が急激に引き出された際には遠心爪がロックして当該ストラップ11の引き出しを停止する構造である。また掛止用フック3は鉤部31を有し、ストラップ11の端部に接続されている。そして、肩掛けベルト部21の人体背中部21bまたは人体胸前部の連結部23を介して、巻取式墜落防止器1を、ストラップ引出し口14を上方に向けて固定あるいは着脱可能に接続する。これにより、掛止用フック3と接続した伸縮棹4を地上より延伸して、掛止用フック3の鉤部31を上部の被掛止物Wに掛止することにより、ストラップ11を巻き込みながら上昇するとき、あるいはストラップ11を引き出しながら下降するときに、肩掛けベルト部21と被掛止物Wとの連結状態が常に保持される。
好ましくは、連結部23を、肩掛けベルト部21の人体背中部21bまたは人体胸前部に設けたリング231と、巻取式墜落防止器1が備えた固定金具12あるいは接続用フック125とによって構成し、肩掛けベルト部21に巻取式墜落防止器1を固定あるいは着脱可能に接続する。
更に好ましくは、連結部23を、肩掛けベルト部21の人体背中部21bまたは人体胸前部に設けた接続用フック236と、巻取式墜落防止器1が備えたリング16とによって構成し、肩掛けベルト部21に巻取式墜落防止器1を着脱可能に接続する。
本発明の巻取式墜落防止器を用いた墜落防止工法と、それに使用するハーネス型安全帯を用いることで、吊り線に掛止するための伸縮棹先端に取り付ける物体の重量が軽くなるので作業性が向上し、且つ、ストラップを巻き込みながら上昇するとき或いはストラップを引き出しながら下降するときに、ハーネス型安全帯と被掛止物との連結状態が常に保持されるので、安全に上昇・下降ができる。また、墜落阻止時において吊り線に落下衝撃荷重より過大な荷重が加わることがなく、設備を補強する必要がないので、経済性が良い。更には、柱上安全帯のフック掛止の誤操作や装備の不使用という人的ミスが防止できるので、安全性が向上する。
本発明の実施例1に係る墜落防止システムAを示した説明図である。 本発明の実施例1に係るハーネス型安全帯2に巻取式墜落防止器1を取り付けた正面図及び側面図である。 図2の巻取式墜落防止器1取付け要部を拡大した正面図及び側面図である。 本発明の実施例1に係るハーネス型安全帯2を示した正面図及び側面図である。 本発明の実施例1に係るハーネス型安全帯2の背当てパッド25を示した正面図及び側面図である。 本発明の実施例1に係る伸縮棹4の延伸状態と収納状態を示した説明図である。 本発明の実施例1の掛止用フック3に係る図1の要部拡大図である。 本発明の実施例1に係る墜落防止システムAの使用状態1を示した説明図である。 本発明の実施例1に係る墜落防止システムAの使用状態2を示した説明図である。 本発明の実施例1の変形例である実施例1−2に係る巻取式墜落防止器1C取付けの要部を拡大した正面図及び側面図である。 本発明の実施例1の変形例である実施例1−3に係る巻取式墜落防止器1D取付けの要部を拡大した正面図及び側面図である。 本発明の実施例1の変形例である実施例1−4に係るハーネス型安全帯2Fを示した正面図(写真)及び背面図(写真)である。 本発明の実施例2に係る墜落防止システムBを示した説明図である。 本発明の実施例2の掛止用フック6に係る図13の要部拡大図である。 本発明の実施例2に係る墜落防止システムBの使用状態を示した説明図である。 従来の巻取式墜落防止器7を示した斜視図である。 従来の巻取式墜落防止器7の断面図である。 従来の巻取式墜落防止器7のロック機構の正面図である。 従来の巻取式墜落防止器7のロック状態正面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例1について説明する。図1は本発明の実施例1に係る墜落防止システムAを示した説明図である。この図に示すように、墜落防止システムAは、ストラップ巻取式の巻取式墜落防止器1とハーネス型安全帯2と掛止用フック3と伸縮棹4とから構成される。
図2(a)及び(b)は本発明の実施例1に係るハーネス型安全帯2に巻取式墜落防止器1を取り付けた正面図及び側面図であり、図3(a)及び(b)はその巻取式墜落防止器1取付け要部を拡大した正面図及び側面図であり、図4(a)及び(b)は本発明の実施例1に係るハーネス型安全帯2を示した正面図及び側面図である。これらの図に示すように、ハーネス型安全帯2は肩掛けベルト部21と腿ベルト部22とから成り、巻取式墜落防止器1と胴ベルト24を備えている。尚、説明を容易にするために図示していないが、背当てパッド25とランヤード(U字つり用ランヤード)26をも備えている。
この巻取式墜落防止器1は、長尺の細幅織りベルトから成るストラップ11が渦巻バネの付勢により常時巻き取られ、当該ストラップ11が急激に引き出された際には遠心爪がロックして当該ストラップ11の引き出しを停止する構造である。
図16は従来の巻取式墜落防止器7を示した斜視図であり、図17は従来の巻取式墜落防止器7の断面図であり、図18は従来の巻取式墜落防止器7のロック機構の正面図であり、図19は従来の巻取式墜落防止器7のロック状態正面図である。本発明の巻取式墜落防止器1の内部構造は従来の巻取式墜落防止器7と同じであるので、特許文献2に開示されている「無墜落昇降柱法」を引用し、先にその構造を説明する。
図16から図19に示すように、巻取式墜落防止器7は、略コ字状に折曲した鉄製フレーム711の両辺中央部分に軸孔712を設け、両軸孔712間に軸713を貫通して設け、該軸713にはボビン714を嵌合固定する。一方のフレーム711の一辺内側部とボビン714との間に、内側にラチェット歯715を設けたリング板716を鋲着し、もう一方のフレーム711側のボビン714側壁にうず巻状のバネ717を配し、軸713に一端を固定し、ストラップ71をボビン714へ巻き込む力を附勢する。該ボビン714のリング板716側側壁には遠心爪718を偏心位置に軸止して設け、通常はボビン714と共に回動し得る様に引バネ719により引かれ、ある加速度を越えたときには、軸位置を中心に、その慣性力で引バネ719に抗して回転し、ラチェット歯715と当接して噛合し、ボビン714の回転を停止し、ストラップ71の引き出しを阻止する構造のものである。さらに、コ字状フレーム711の上端部にU字状環720を設け、機構部を樹脂カバー721で覆ったものである。
図4(a)及び(b)に示すように、ハーネス型安全帯2の肩掛けベルト部21は胸前から延びた一対のベルト211,211が人体背中部21bの上方で重なり、その後下方へと延びており、その下端部と胸前側の下端部とに一対の腿ベルト部22,22の両端部がそれぞれ縫合連結されている。そして、その人体背中部21bにリング231を備えている。
図2及び図3に示すように、本発明の巻取式墜落防止器1は、ストラップ11の引出し口を上に向けてハーネス型安全帯2に配置するものである。そして、ストラップ11の引出し口と対峙する巻取式墜落防止器1の下端部に固定金具12を備えている。本実施例では、固定金具12はUシャックル121であり、ハーネス型安全帯2のリング231と巻取式墜落防止器1端部とを、このUシャックル121で固定している。具体的には、リング231が有する孔にUシャックル本体を挿通し、巻取式墜落防止器1が端部に有する孔とUシャックル121の両孔をリベットで軸止している。言い換えると、本実施例は巻取式墜落防止器1とハーネス型安全帯2が結着されて分離できない構造である。尚、図示しないが、巻取式墜落防止器1はストラップ11引出し口が上方を向いているので、ストラップ11に張力が加わっていないときに巻取式墜落防止器1の自重でひっくり返らないよう、ハーネス型安全帯2に固定されている。
図5(a)及び(b)は本発明の実施例1に係るハーネス型安全帯2の背当てパッド25を示した正面図及び側面図である。説明を容易にするために図2及び図4には図示していないが、ハーネス型安全帯2は背当てパッド25を備えている。本実施例では、パッド251に面ファスナー252複数個を図5(a)に示すように縫製している。そして、ハーネス型安全帯2の肩掛けベルト部21のベルト211を巻き込んで、面ファスナー252のフック面とループ面を接合することにより、背当てパッド25が肩掛けベルト部21に取り付けられている。
図6(a)及び(b)は本発明の実施例1に係る伸縮棹4の延伸状態と収納状態を示した説明図である。これらの図に示すように、伸縮棹4は径の異なる円筒体5段から成り、4段がそれぞれ一回り径の大きな円筒体に内包されており、順次延伸・収納させることにより自在に伸縮できる。本実施例では、延伸時の長さが約6m、収納時の長さが約1.5mである。
図7は掛止用フック3に係る図1の要部拡大図である。この図に示すように、伸縮棹4の先端部41には掛止用フック3が固定されている。具体的には掛止用フック3の端部32、詳しくは鉤部31側の掛止用フック3先端と対峙する端部32と、伸縮棹4の先端部41とが連結固定されている。そして、掛止用フック3の端部隣接部33と、巻取式墜落防止器1のストラップ端部111とが連結されている。
尚、この掛止用フック3と伸縮棹4の基本構造は、特許文献1に開示されている「親綱取付具」と同じであり、掛止用フック3は構造物等の被掛止物Wに掛止する鉤部31と、伸縮棹4と連結できる端部32と、被掛止物Wに掛止したときの外れ止め装置である開閉キャップ34とを備えている。開閉キャップ34は回動可能な開閉式であり、閉じたときには鉤部31と接して鉤部31内の空間である掛止空間Kを閉鎖し、開いたときには開口部より被掛止物Wに掛止が可能となる。図示しないが、この開閉キャップ34は掛止空間Kを閉鎖する方向に付勢するバネを有している。そして、掛止用フック3を被掛止物Wに掛止するときは、そのバネの付勢に抗して掛止可能である。また、掛止用フック3は特許文献1の第4図に示すような螺刻部(ネジ部)を有しており、伸縮棹4自体を回転させることにより開閉キャップ34が開き、被掛止物Wへの掛止が解除できる。
また、この墜落防止システムAは電柱など高所からの墜落防止のために用いられるものであり、前述したU字吊り状態で自分の体重を預けての作業が行える必要がある。そのため、ハーネス型安全帯2は柱上安全帯と組み合わせたタイプ、つまり胴ベルト24と、丈夫なロープ261と使用するランヤード長さを調節する伸縮調節器262とから成るランヤード(U字つり用ランヤード)26を備えたタイプである。
更に、図1に示すように、ランヤード26の伸縮調節器262はハーネス型安全帯2の胴ベルト24と繋がれている。これは、特許文献4に開示されている「無墜落作業工法および機材」と同様に、巻取式墜落防止器1を使用しないとU字吊り姿勢が取れないようにして安全性を向上させたものである。本実施例では、巻取式墜落防止器1とハーネス型安全帯2が結着されて分離できない構造であるので、伸縮調節器262とハーネス型安全帯2の構成部品の何処かを連結すれば同じ効果が得られる。
図8及び図9は本発明の実施例1に係る墜落防止システムAの使用状態を示した説明図である。これらの図を参照して、墜落防止システムAの使用方法を説明する。先ず、図8に示すように、巻取式墜落防止器1を備えたハーネス型安全帯2を装着した作業者は地上で伸縮棹4を延伸し、伸縮棹4の先端に設けた掛止用フック3を被掛止物Wに掛止する。このとき、伸縮棹4の延伸に伴い、巻取式墜落防止器1のストラップ11がバネ717の付勢に抗して引き出される。これにより、ハーネス型安全帯2を装着した作業者と被掛止物Wが連結された状態となる。
次に、図9に示すように、作業者は伸縮棹4の下端を電柱に固定してから昇柱する。このように、ストラップ11を巻き込みながら上昇するとき、あるいはストラップ11を引き出しながら下降するときに、ハーネス型安全帯2と被掛止物Wとの連結状態が常に保持される。尚、本実施例の構造物は電柱であり、被掛止物Wは約6mの高さに設置された吊り線であるが、被掛止物Wは電柱に設置された吊り線でなくともよく、掛止用フック3を被掛止物Wに掛止できる高さ、具体的には約6m程度の高さに位置する強固なものであればよい。
以上のように、本実施例の巻取式墜落防止器1を用いた墜落防止システムAと、それに使用するハーネス型安全帯2を用いることで、被掛止物Wに掛止するための伸縮棹4の先端に取り付ける物体の重量が軽くなるので作業性が向上し、且つ、ストラップ11を巻き込みながら上昇するとき或いはストラップ11を引き出しながら下降するときに、ハーネス型安全帯2と被掛止物Wとの連結状態が常に保持されるので、安全に上昇・下降ができる。
また、墜落阻止時において被掛止物Wである吊り線に落下衝撃荷重より過大な荷重が加わることがなく、通信線設置用の設備を補強する必要がないので、経済性が良い。更に、ランヤード26と巻取式墜落防止器1が結着されているので、巻取式墜落防止器1を接続するときの誤操作や巻取式墜落防止器1の不使用という人的ミスが防止できるので、より安全性が向上する。
<実施例1−2>
以下、実施例1の変形例である実施例1−2について説明する。上記実施例1と説明の重複する部分については同一の符号を付して説明を省略し、実施例1に対し、実施例1−2のうち差異を有する構造のみについて説明する。実施例1の巻取式墜落防止器1は固定金具12にUシャックル121を用いたが、実施例1−2の巻取式墜落防止器1Cでは接続用フック125を用いて着脱可能に接続されている。
図10(a)及び(b)は本発明の実施例1の変形例である実施例1−2に係る巻取式墜落防止器1C取付けの要部を拡大した正面図及び側面図である。これらの図に示すように、巻取式墜落防止器1Cはストラップ11の引出し口と対峙する端部に接続用フック125を備えている。この接続用フック125はハーネス型安全帯2Cのリング235に係止できる構造であり、着脱可能に接続されている。よって、不必要なときや運搬するときなどは巻取式墜落防止器1Cとハーネス型安全帯2Cとを分離することができる。
この接続用フック125とリング235との接続は容易に外れてはならず、また頻繁に外す必要もないので、本実施例では一般的な柱上安全帯の胴ベルトと伸縮調節器との接続に用いられているものと同じものを用いている。但し、巻取式墜落防止器1Cはストラップ11引出し口が上方を向いているので、ストラップ11に張力が加わっていないときに巻取式墜落防止器1の自重でひっくり返らないよう、面ファスナー等でハーネス型安全帯2に固定する必要がある。
本実施例の巻取式墜落防止器1Cを用いた墜落防止システムA2と、それに使用するハーネス型安全帯2Cを用いることで、被掛止物Wに掛止するための伸縮棹4の先端に取り付ける物体の重量が軽くなるので作業性が向上し、且つ、ストラップ11を巻き込みながら上昇するとき或いはストラップ11を引き出しながら下降するときに、ハーネス型安全帯2Cと被掛止物Wとの連結状態が常に保持されるので、安全に上昇・下降ができる。
<実施例1−3>
以下、実施例1の変形例である実施例1−3について説明する。上記実施例1と説明の重複する部分については同一の符号を付して説明を省略し、実施例1に対し、実施例1−3のうち差異を有する構造のみについて説明する。実施例1のハーネス型安全帯2は、その人体背中部21bにリング231を備えていたが、実施例1−3のハーネス型安全帯2Dは人体背中部21bに接続用フック236を備え、また巻取式墜落防止器1Dはリング16を備えており、着脱可能に接続されている。
図11(a)及び(b)は本発明の実施例1の変形例である実施例1−3に係る巻取式墜落防止器1D取付けの要部を拡大した正面図及び側面図である。これらの図に示すように、ハーネス型安全帯2Dはその人体背中部21bに接続用フック236を備えており、また、巻取式墜落防止器1Dはストラップ11の引出し口と対峙する端部にリング16を備えている。この接続用フック236は巻取式墜落防止器1Dのリング16に係止できる構造であり、着脱可能に接続されている。本実施例の効果は実施例1−2と同じである。
<実施例1−4>
以下、実施例1の変形例である実施例1−4について説明する。上記実施例1と説明の重複する部分については同一の符号を付して説明を省略し、実施例1に対し、実施例1−4のうち差異を有する構造のみについて説明する。実施例1のハーネス型安全帯2は、その人体背中部21bにリング231を備えていたが、実施例1−4のハーネス型安全帯2Fは、その人体胸前部21fにリング237を備えている。
図12(a)及び(b)は本発明の実施例1の変形例である実施例1−4に係るハーネス型安全帯2Fを示した正面図(写真)及び背面図(写真)である。このハーネス型安全帯2Fは人体胸前部21fにリング237を備えている。図示しないが当該リング237に巻取式墜落防止器1の固定金具12を固定あるいは着脱可能に接続する。これにより、ストラップ11を巻き込みながら上昇するとき或いはストラップ11を引き出しながら下降するときに、ハーネス型安全帯2Fと被掛止物Wとの連結状態が常に保持されるので、安全に上昇・下降ができる。また、人体胸前部21fにリング237ではなく、接続用フック236を備えてもよく、実施例1−3と同じ効果を有する。
しかしながら、巻取式墜落防止器1を人体胸前部21fに取り付けたとき、上方に引き出されたストラップ11が顔前部にくるので昇降する際の支障となることがある。このとき、ストラップ11は渦巻バネ717の付勢により絶えず張力が加わった状態であり、墜落阻止時の落下距離は最短となって安全であるが、作業者は絶えず上方に引かれた状態となるので、電柱を昇降するときに顔前部でストラップ11が左右に揺動することとなり、昇降に際して煩わしいものとなるためである。従って、巻取式墜落防止器1の取付けは人体背中部21bの方が望ましい。
また、巻取式墜落防止器1をハーネス型安全帯2の胴ベルト24、あるいは胴ベルト24とランヤード26とから成る柱上安全帯の腰部に取り付けることも考えられるが、上方に引き出されたストラップ11が昇降する際の腕に引っ掛かったりして邪魔になり、時には引っ掛かったストラップ11のために姿勢を崩したりするので、人体胸前部21fと同様に、この位置も巻取式墜落防止器1の取付け位置としては好ましくない。従って、巻取式墜落防止器1の取付けは人体背中部21bが望ましい。但し、電柱ではなく、背もたれのある固定梯子(背中側に囲いのある梯子)や風力発電塔の梯子など、背部のスペースに余裕のない昇降設備においては、人体胸前部21fや胴ベルト24に巻取式墜落防止器1を取り付けることも一つの手段として取り得る手法である。
この巻取式墜落防止器1をハーネス型安全帯2に取り付ける位置について説明する。先ず、高さ(縦)方向に関しては、人体の重心より低くなると墜落阻止時に落下距離が長くなって衝撃荷重が大きくなり、また墜落阻止時の人体の姿勢も不安定になるので、人体の重心より上の位置が望ましい。従って、胴ベルト24に取り付ける手法は重心より低くなるので好ましくない。次に、左右(横)方向に関しては、肩掛けベルト部21の何れか一方のベルト211や胴ベルト24にD環が取り付けられている人体側面の位置では、墜落阻止時に人体に加わる衝撃荷重が片寄って左右何れかに集中的に負荷され、また墜落阻止時の人体の姿勢も不安定になるので、偏心しない位置、つまり人間が立ったときの鉛直方向センターライン上が望ましい。
以下、本発明の実施例2について説明する。上記実施例1と説明の重複する部分については同一の符号を付して説明を省略し、実施例1に対し、実施例2のうち差異を有する構造のみについて説明する。
図13は本発明の実施例2に係る墜落防止システムBを示した説明図であり、図14は掛止用フック6に係る図13の要部拡大図である。これらの図に示すように、墜落防止システムBは、ストラップ巻取式の巻取式墜落防止器5とハーネス型安全帯2と掛止用フック6と伸縮棹4とから構成される。この掛止用フック6は、鉤部61と環状体62とを有しており、鉤部61側の掛止用フック6の先端と対峙する端部63が、巻取式墜落防止器5のストラップ51のストラップ端部511に連結されている。尚、この連結は直付けでもよいが、より戻し機能を備えたものが望ましい。そして、伸縮棹4の先端部41に鈎状具45が取り付けられている。尚、図14に示すように環状体62は輪状部621を有しており、鈎状具45を輪状部621に容易に引っ掛けたり外したりできる。また、ハーネス型安全帯2及びハーネス型安全帯2への巻取式墜落防止器5の取付け等は実施例1と同じで、ストラップ引出し口54を上方に向けて取り付けている。
図15は本発明の実施例2に係る墜落防止システムBの使用状態(昇降状態)を示した説明図である。この図と図13及び図14を参照して、墜落防止システムBの使用方法を説明する。尚、墜落防止システムBの掛止用フック6の基本構造は特許文献2の「無墜落昇降柱法」の掛止用フックと同じであるので、一部これを引用して説明する。
先ず、伸縮棹4に取り付けた鈎状具45の鈎状具先端部451に、掛止用フック6の環状体62を掛ける。掛止用フック6の環状体62は、ストラップ51等の自重とストラップ51が渦巻バネ717の付勢により巻き込まれる張力で回動する構造となっており、図示しないが、特許文献2と同様に掛止空間Kが開放して被掛止物Wへの掛止可能な状態となる。次に、伸縮棹4を地上より延伸して、掛止用フック6の鉤部61を被掛止物Wに掛止する。このとき、伸縮棹4の延伸に伴い、巻取式墜落防止器5のストラップ51がバネ717の付勢に抗して引き出され、作業者と被掛止物Wが連結された状態となる。
続いて、鈎状具45の鈎状具先端部451から掛止用フック6の環状体62を外す。これにより、掛止用フック6の掛止空間Kが閉鎖する。このとき、環状体62は外力が加わっても掛止空間Kを開放しない構造となっている。これにより、ストラップ51を巻き込みながら上昇するとき、あるいはストラップ51を引き出しながら下降するときに、ハーネス型安全帯2と被掛止物Wとの連結状態が常に保持される。また、昇降時の邪魔にならないように延伸した伸縮棹4は縮めて収納しておく。
以上のように、本実施例の巻取式墜落防止器5を用いた墜落防止システムBとそれに使用するハーネス型安全帯2を用いることで、被掛止物Wに掛止するための伸縮棹4の先端に取り付ける物体の重量が軽くなるので作業性が向上し、且つ、ストラップ51を巻き込みながら上昇するとき或いはストラップ51を引き出しながら下降するときにハーネス型安全帯2と被掛止物Wとの連結状態が常に保持されるので、安全に上昇・下降ができる。また、墜落阻止時において吊り線等の被掛止物Wに落下衝撃荷重より過大な荷重が加わることがなく、設備を補強する必要がないので、経済性が良い。更には、柱上安全帯のフック掛止の誤操作や装備の不使用という人的ミスが防止できるので、安全性が向上する。
A,B 墜落防止システム
1,1C,1D 巻取式墜落防止器
11 ストラップ
111 ストラップ端部
12 固定金具
121 Uシャックル
125 接続用フック
14 ストラップ引出し口
16 リング
2,2C,2D,2F ハーネス型安全帯
21 肩掛けベルト部
211 ベルト
21b 人体背中部
21f 人体胸前部
22 腿ベルト部
23 連結部
231 リング
235 リング
236 接続用フック
237 リング
24 胴ベルト
25 背当てパッド
251 パッド
252 面ファスナー
26 ランヤード(U字つり用ランヤード)
261 ロープ
262 伸縮調節器
3 掛止用フック
31 鉤部
32 端部
33 端部隣接部
34 開閉キャップ
4 伸縮棹
41 先端部
45 鈎状具
451 鈎状具先端部
5 巻取式墜落防止器
51 ストラップ
54 ストラップ引出し口
6 掛止用フック
61 鉤部
62 環状体
621 輪状部
63 端部
7 従来の巻取式墜落防止器
K 掛止空間
W 被掛止物(吊り線)

Claims (8)

  1. 電柱などに昇降するとき、作業者の落下を防止する墜落防止工法であって、
    長尺の細幅織りベルトから成るストラップが渦巻バネの付勢により常時巻き取られ、当該ストラップが急激に引き出された際には遠心爪がロックして当該ストラップの引き出しを停止する構造の巻取式墜落防止器において、鉤部を有する掛止用フックが当該ストラップの端部と接続されており、
    前記巻取式墜落防止器が、ハーネス型安全帯を構成する肩掛けベルト部に、当該巻取式墜落防止器のストラップ引出し口を上方に向けて配置されて接続されており、
    前記巻取式墜落防止器と前記肩掛けベルト部との接続が、前記ストラップ引出し口と対峙する前記巻取式墜落防止器の本体の下方に位置する連結部を介して前記巻取式墜落防止器前記肩掛けベルト部に連結されることでされており、
    前記連結部が前記巻取式墜落防止器の本体の下向きの面から下方に延びており、
    前記巻取式墜落防止器が前記ストラップに張力が加わっていないときに自重でひっくり返らないように前記巻取式墜落防止器が前記肩掛けベルト部に固定されており、
    前記掛止用フックと接続した伸縮棹を地上より延伸して、前記掛止用フックの鉤部を上部の被掛止物に掛止することにより、
    前記ストラップを巻き込みながら上昇するとき、あるいは前記ストラップを引き出しながら下降するときに、前記ハーネス型安全帯と被掛止物との連結状態が常に保持されていることを特徴とする巻取式墜落防止器を用いた墜落防止工法。
  2. 前記連結部が、前記肩掛けベルト部の人体背中部または人体胸前部に設けたリングと、前記巻取式墜落防止器が備えた固定金具あるいは接続用フックとによって構成され、前記巻取式墜落防止器が前記肩掛けベルト部に固定あるいは着脱可能に接続されることを特徴とする請求項1に記載の巻取式墜落防止器を用いた墜落防止工法。
  3. 前記連結部が、前記肩掛けベルト部の人体背中部または人体胸前部に設けた接続用フックと、前記巻取式墜落防止器が備えたリングとによって構成され、前記巻取式墜落防止器が前記肩掛けベルト部に着脱可能に接続されることを特徴とする請求項1に記載の巻取式墜落防止器を用いた墜落防止工法。
  4. 前記掛止用フックの端部が前記伸縮棹の先端部と連結されており、
    前記伸縮棹を地上より延伸して、前記掛止用フックの鉤部を被掛止物に掛止することにより、
    前記ストラップを巻き込みながら上昇するとき、あるいは前記ストラップを引き出しながら下降するときに、前記ハーネス型安全帯と被掛止物との連結状態が常に保持されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の巻取式墜落防止器を用いた墜落防止工法。
  5. 前記掛止用フックが、鉤部と環状体とを有しており、
    伸縮棹がその先端に鈎状具を備えており、
    前記掛止用フックの環状体を当該鈎状具に掛け、当該伸縮棹を地上より延伸して、前記掛止用フックの鉤部を被掛止物に掛止することにより、
    前記ストラップを巻き込みながら上昇するとき、あるいは前記ストラップを引き出しながら下降するときに、前記ハーネス型安全帯と被掛止物との連結状態が常に保持されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の巻取式墜落防止器を用いた墜落防止工法。
  6. 肩掛けベルト部と、腿ベルト部と、鉤部を有する掛止用フックと繋がる巻取式墜落防止器とから構成され、
    前記巻取式墜落防止器が、長尺の細幅織りベルトから成るストラップが渦巻バネの付勢により常時巻き取られ、当該ストラップが急激に引き出された際には遠心爪がロックして当該ストラップの引き出しを停止する構造であり、
    前記ストラップが、前記掛止用フックが接続される端部を備えており、
    前記肩掛けベルト部の人体背中部または人体胸前部に位置する連結部を介して、前記巻取式墜落防止器がストラップ引出し口を上方に向けて配置されて前記肩掛けベルト部と前記巻取式墜落防止器とが固定あるいは着脱可能に接続されており、
    前記ストラップ引出し口と対峙する前記巻取式墜落防止器の本体の下方に位置する前記連結部を備えており、前記巻取式墜落防止器が前記連結部を介して前記肩掛けベルト部に連結されており、
    前記連結部が前記巻取式墜落防止器の本体の下向きの面から下方に延びており、
    前記巻取式墜落防止器が前記ストラップに張力が加わっていないときに自重でひっくり返らないように前記巻取式墜落防止器が前記肩掛けベルト部に固定されていることを特徴とするハーネス型安全帯。
  7. 前記連結部が、前記肩掛けベルト部の人体背中部または人体胸前部に設けたリングと、前記巻取式墜落防止器が備えた固定金具あるいは接続用フックとによって構成され、前記巻取式墜落防止器が前記肩掛けベルト部に固定あるいは着脱可能に接続されることを特徴とする請求項6に記載のハーネス型安全帯。
  8. 前記連結部が、前記肩掛けベルト部の人体背中部または人体胸前部に設けた接続用フックと、前記巻取式墜落防止器が備えたリングとによって構成され、前記巻取式墜落防止器が前記肩掛けベルト部に着脱可能に接続されることを特徴とする請求項6に記載のハーネス型安全帯。
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