JP6027670B1 - タッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】タッピンねじの締付軸力をコンピュータモニタ画面上に表示し、最適な締付軸力を決定できるタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置の提供。【解決手段】ねじビット6、回転トルクセンサを備えたトルクアナライザーに、被測定タッピンねじ8で締結する上下に配置する締結部材9と被締結部材11の間に圧力センサ10を配置し、ねじビット6に係合させたタッピンねじ8を被締結材11の上から挿入して締付け開始し、雌ねじ破壊までの間の前記回転トルクセンサからのデータ及び圧力センサ10からのデータに基づき、タッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力を決定する。【選択図】図2

Description

本発明はタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置に関する。
ねじ締付軸力とは、ねじを廻して締め付けた際の締付力をいい、ねじの締付軸力は、標準のボルトナットの組み合わせから求められるトルク係数(k)から当該ボルトとナットの組み合わせの締付軸力を測定するものとして、例えば、登録実用新案第3188661号公報や特開2010-117334号公報に開示のものが知られている。
登録実用新案第3188661号公報に開示のものは、考案の名称「軸力測定センサ及びこのセンサを用いた軸力測定センサ装置」に係り、「雌ねじ部材に対して雄ねじ部材を締め付けた際の雄ねじ部材の軸力を直接測定できる軸力測定センサ及びこのセンサを用いた軸力測定センサ装置を提供することを目的とする」発明解決課題において(同公報明細書段落番号0009参照)、「雄ねじ部材の頭部と雌ねじ部材との間に配置され、前記雄ねじ部材が前記雌ねじ部材に螺入される際の前記雄ねじ部材の軸力を測定する軸力測定センサであって、前記雄ねじ部材の軸部が挿通される円筒部材と、前記円筒部材に対して外方に突出すると共に、上下に所定の間隙をあけて設けられた、上側のフランジ及び下側のフランジと、前記上側のフランジと下側のフランジとの間に配置され、荷重の変化を抵抗値の変化として検出する少なくとも1つの荷重センサと、前記上側のフランジの下面から下方に突出して、あるいは下側のフランジの上面から上方に突出して設けられた、前記荷重センサを押圧する押圧子と、を備え、前記雄ねじ部材が締め付け方向に回されることにより、該雄ねじ部材の頭部によって前記円筒部材が圧縮され、前記押圧子が前記荷重センサを押圧し、前記荷重センサに作用する前記押圧子からの荷重を測定することにより、前記雄ねじ部材の軸力を測定する」構成とすること等により(同公報実用新案登録請求の範囲の請求項1の記載等参照)、「ねじ部材に対して雄ねじ部材を締め付けた際の雄ねじ部材の軸力を直接測定できる軸力測定センサ及びこのセンサを用いた軸力測定センサ装置を得ることができる」という効果を奏するものである(同公報明細書段落番号0020参照)。
図7(a)(b)は、登録実用新案第3188661号公報に図1及び図2として開示される登録実用新案第3188661号公報に記載の考案の第1の実施形態にかかる軸力測定センサが取り付けられた状態を示す斜視図及びその断面図である。
図7(a)(b)において、101は、軸力測定センサ、102は、円筒部材、102aは、突出部、103は、(上側の)フランジ、104は、(下側の)フランジ、105は、押圧子、106は、荷重センサ、107は、リード線、111は、雌ねじ部材、111aは、雌ねじ孔、112は、雄ねじ部材、112aは、軸部、112bは、頭部である(符号は本願出願人において先行技術であることを明らかにするために三桁に変更して付した)。
また、特開2010-117334号公報の開示は、発明名称「ボルト軸力測定方法およびボルト軸力測定機」に係り、「現場におけるボルトのゆるみと破損の防止に繋がるボルトの締付け管理方法に係わる優れた方式であって、屋内外を問わずいかなる現場においても特別の熟練度や高い技能を必要とせず、誰もが容易に実施できるボルトの軸力測定方法、および従来にない簡単な構造と機器構成であって、全てのボルトサイズに対して軸力を正確に、且つ迅速に、しかも大変経済的に測定できるボルト軸力測定機の提供を目的とする」発明解決課題のために(同公報明細書段落番号0009参照)、「被締結体を貫通するボルト・ナットを用いた現場での締め付けにおいて、当該締付けボルト・ナットにいかなる加工も施すことなく、被締結体と当該ボルトの頭部の間、若しくは被締結体と当該ナットの間に挟むようにボルト軸力検出手段を、当該ナットにはナット締付け手段を、配設して締付け軸力と締付けトルクを同時測定する」構成等とすることにより(同公報特許請求の範囲の請求項1の記載等参照)、「作業現場にて、先ず被締結体の代表的なボルト・ナットを3組選択し、その場で、当該ボルト・ナットに本発明の上記ボルト軸力測定機を装着する。そして上記トルクレンチ若しくはジャイロレンチを用いて、当該ボルトに作用する軸力が当該ボルトの弾性域を経て降伏点を超え、さらには最大値を過ぎる点に至るまで、連続的に締付け試験を行なう。この試験によって締付けトルクに対する締付け軸力の関係、若しくは締付け回転角に対する締付け軸力の関係を示すグラフが得られる。この後、当該グラフに示された値を基に簡単な計算を行って、弾性域における目標締付け軸力値を与える目標締付けトルク値(トルク法という)、若しくは弾性限界の目標締付け軸力値を与える目標締付け回転角(トルク勾配法という)、或いは弾性域、塑性域のそれぞれにおける目標締付け軸力を与える目標締付け回転角(回転角法という)が算出される。これによって得られた目標締付けトルク値、若しくは目標締付け回転角を指標として当該被締結体の全ボルトの締付け作業を行なうものである。このため、従来にない現場におけるボルト軸力の正確な測定と被締結体の的確な締付けが可能となる」等の効果を奏するものである(同公報明細書段落番号0018参照)。
図8(a)(b)は、上記特開2010-117334号公報に図1及び図2として開示される当該特開2010-117334号公報に記載の発明の実施形態に係わるボルト軸力測定機の全体構成図及び実施形態に係わるボルト軸力測定機のセンターホール型荷重計の断面図である。
図8(a)(b)において、201は、ボルト軸力測定機、202は、締付けボルト、221は、ボルトの頭部、222は、締付けナット、203は、センターホール型荷重計、204は、ラチエットレンチなど、241は、ラチエットレンチヘッド、205は、トルクレンチ若しくはジャイロレンチ、251は、トルクレンチ若しくはジャイロレンチの交換ヘッド、252は、ソケット、206は、センサインタフェース、261、262は、接続端子、207は、荷重計の芯体部、273は、貫通穴、281、282、283は、ひずみゲージ、208a、208b、208c、208dは、ゲージリード線、209は、保護ケース、215は、パソコン、A、Bは、被締結体である(符号は本願出願人において先行技術であることを明らかにするために二百番代の三桁に変更して付した)。
なお、ねじの締め付け軸力については、一般にその測定が難しいことから、例えば、特開平06-226566号公報の開示が知られている。特開平06-226566号公報の開示は、発明名称「ねじの軸力管理方法及びその装置」に係り、「締付けトルクの90%前後は、ねじ面や座面の摩擦によって消費されるため、その影響を大きく受け、締付け軸力のばらつきが大きく・・トルク管理の信頼性は、極めて低い・・・」等の課題解決を目的として(同公報明細書段落番号0003参照)、「軸力管理を行うねじ(100) について、計算或いは同種のねじのデータ等から既知である降伏点を、ねじ締付けの終了点とし、この降伏点における回転荷重即ちトルクを100%とした際、100%未満であり且つ、降伏点におけるこの負荷トルクに対して所定比率のトルクの負荷状態をねじ締付けの原点とし、この原点から上記降伏点即ち終了点に至までの間、ねじ(100) の軸力管理をねじ(100) の回転角度の管理によるものとして、ねじ締めを行う」等の構成とすることにより(同公報特許請求の範囲の請求項1の記載等参照)、「・・何回ねじ締めの作業を行っても、締付けの開始点にばらつきが生じることがなく・・・雄ねじと雌ねじ間に生じる摩擦やねじ座面に生じる摩擦によって、常に特定の開始点からねじの締付けが行えず適性な軸力管理が行えないといった事態を排除することが可能となり・・降伏点まで締付けを行い、より安定した軸力を得ることが可能となる。・・自身が有する原点のデータ即ち降伏点での荷重状態の所定比率の荷重状態のデータを基に、トルク検出手段2とねじ締付け手段1の制御を行い原点位置まで、ねじ締めを行い、原点到達後は、制御手段4が有する降伏点到達までのねじの回転角度のデータを基に、回転量検出手段3ねじ締付け手段1の制御を行い降伏点位置まで、ねじ締めを行うことが可能で・・・従って、ねじの軸力管理の開始点をばらつかせず、しかも正確に降伏点位置までねじ締めを行うことが可能となり、安定した軸力の発生を実現することが可能となる」等の効果を奏するものである(同公報明細書段落番号0007参照)。
しかしながら、これら登録実用新案第3188661号公報や特開2010-117334号公報の開示や特開平06-226566号公報に開示の軸力測定は、いずれもボルト(雄ねじ部材)とナット(雌ねじ部材)との組み合わせにかかる軸力測定を前提とし、タッピンねじに関するものではない。
タッピンねじによる締結は、着座(ねじ頭の底面(座面)が取付部材又は被取付部材に密着)するためにはある程度のねじ込みトルクが必要であるが、被締結部材はすぐにも塑性変形が生じてしまう軟質材料が使用されることが一般的であるので、着座後のねじ締めトルクを掛け過ぎると、強度に軸力がかかりすぎ、今度は相手部材の雌ねじ破壊を起こし、いわゆる「ねじバカ」となるなど、タッピンねじにおいては、被締結部材との関係を考慮した軸力測定がことのほか必要となる。すなわち、タッピンねじは、ねじ自らが被締結部材を塑性タップ加工(Self Tapping)しながら締結されるので、被締結材が熱可塑性樹脂等の場合には、ねじ込み主軸回転数の変化によりねじ締めトルクが大きく変化し、軸力算定には困難が伴う。
登録実用新案第3188661号公報 特開2010-117334号公報 特開平06-226566号公報
そこで、本願発明は、タッピンねじの締付軸力をコンピュータモニタ画面上に表示し、最適な締付軸力を決定できるタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置の提供を目的とする。
上記の課題を解決するために、本願請求項1に係る発明は、タッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法において、少なくともねじビット、回転トルクセンサ及びコンピュータを備えたトルクアナライザーに、被測定タッピンねじで締結する上下に配置する締結部材と被締結部材の間に圧力センサを配置し、前記ねじビットに係合させたタッピンねじを締結部材の上から挿入して締付け開始し、雌ねじ破壊までの間の前記回転トルクセンサからのデータ及び前記圧力センサからのデータに基づき、タッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力を決定することを特徴とする。
また、本願請求項2に係る発明は、前記請求項1に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法において、前記圧力センサは、前記被測定タッピンねじが挿通する穴が開口したワッシャ型圧力センサであることを特徴とする。
さらに、本願請求項3に係る発明は、前記前記請求項1に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法において、前記タッピンねじの目標締付トルクの決定は、当該タッピンねじの着座から雌ねじ破壊までの締付トルク及びねじ込みトルク並びに雌ねじ破壊トルクを複数回の測定で求め、当該複数回の測定で求められたねじ込みトルク及び雌ねじ破壊トルクの各平均値を求め、前記複数回測定から求められるねじ込みトルクの前記平均値と当該ねじ込みトルク平均値の4倍の標準偏差の和を目標締付トルクの最小値とし、及び前記複数回測定から求められる雌ねじ破壊トルクの平均値と当該雌ねじ破壊トルク平均値の4倍の標準偏差の差を目標締付トルクの最大値とし、当該目標締付トルク最大値と目標締付トルク最小値の和の半分(1/2)の値を当該タッピンねじの目標締付トルクの中央値とし、さらに、前記最大値と前記最小値の差の半分を当該タッピンねじの目標締付トルクの±公差としたことを特徴とする。
そして、本願請求項4に係る発明は、前記請求項3に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法において、前記タッピンねじの±公差付き目標締付トルクが、前記コンピュータのモニタ画面に数式表示及び/又は帯状の範囲表示されることを特徴とする。
また、本願請求項5に係る発明は、前記請求項3に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法において、ねじについての軸力(FS)とねじ締付トルク(T)の関係式であるFS=(T−TTP)/uk(Tは、ねじの締付トルク、ukは、実証個別トルク係数、FSは、軸力(kN)、TPPは、着座点トルク値)に基づき、前記±公差付きの目標締付トルクから±公差付き軸力を決定することを特徴とする。
そして、本願請求項6に係る発明は、前記請求項5に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法において、前記タッピンねじの±公差付き軸力が、前記コンピュータのモニタ画面に公差表示及び/又は帯状の範囲表示されることを特徴とする。
さらに、本願請求項7に係る発明は、前記請求項6に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法において、前記回転トルクセンサからのトルク値データを横軸に、前記圧力センサからの軸力値データを縦軸にして、前記コンピュータのモニタ画面に帯状の範囲表示されることを特徴とする。
また、本願請求項8に係る発明は、前記請求項7に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法において、前記コンピュータのモニタ画面に数式表示及び/又は帯状の範囲表示される前記タッピンねじの±公差付き目標締付トルク及び前記タッピンねじの±公差付き軸力が同時にクロス状に表示されることを特徴とする。
次に、本願請求項9に係る発明は、タッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の表示装置において、少なくともねじビット、回転トルクセンサ及びコンピュータを備えたトルクアナライザー及び被測定タッピンねじで締結する締結部材と被締結材の間に配置される圧力センサからなり、前記ねじビットに係合させたタッピンねじを締結部材の上から挿入して締付け開始し、被締結部材の雌ねじ破壊までの間の前記回転トルクセンサからのデータ及び前記圧力センサからのデータを前記コンピュータに取り込み表示することを特徴とする。
そして、本願請求項10に係る発明は、タッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の表示装置において、前記請求項1ないし8のいずれかに記載の決定方法により、タッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力を表示することを特徴とする。
また、本願請求項11に係る発明は、前記請求項1に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法において、前記タッピンねじの目標締付トルクの決定は、当該タッピンねじの着座から雌ねじ破壊までの締付トルク及びねじ込みトルク並びに雌ねじ破壊トルクを複数回の測定で求め、求められた雌ねじ破壊トルクまでの間の前記締付トルクの最大値及び最小値、並びに前記締付トルク最大値時における軸力最大値及び前記締付トルク最小値時における軸力最小値から次式で求められる実証個別トルク係数に基づき締付トルク範囲及びそれに相当する軸力範囲を当該タッピンねじの目標締付トルクの±公差としたことを特徴とする。
uk=(TSmax-TSmin)/(FSmax-FSmin)(ukは実証個別トルク係数、TSmaxは、目標締付トルク(TS)の最大値、TSminは、目標締付トルク(TS)の最小値、FSmaxは、TSmax時(ms)における軸力最大値、FSminは、同TSmin時(ms)における軸力最小値)
そして、本願請求項12に係る発明は、前記請求項11に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法において、締付トルク範囲が当該タッピンねじの目標締付トルクの±公差として決定され、前記コンピュータのモニタ画面に数式表示及び/又は帯状の範囲表示されることを特徴とする。
また、本願請求項13に係る発明は、前記請求項11に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法において、前記回転トルクセンサからのトルク値データを横軸に、前記圧力センサからの軸力値データを縦軸にして、前記コンピュータのモニタ画面に前記タッピンねじの±公差付き軸力が帯状の範囲表示されることを特徴とする。
さらに、本願請求項14に係る発明は、前記請求項13に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法において、前記コンピュータのモニタ画面に数式表示及び/又は帯状の範囲表示される前記タッピンねじの±公差付き目標締付トルク及び前記タッピンねじの±公差付き軸力が同時にクロス状に表示されることを特徴とする。
そして、本願請求項15に係る発明は、前記請求項11ないし14のいずれかに記載の決定方法により、タッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力を表示することを特徴とするタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の表示装置。
今までは、タッピンねじの公差付き目標締付トルクに対する公差付き締付軸力を算出することが不可能であったが、タッピンねじの締付軸力をコンピュータモニタ画面上に表示することができることとなった。
また、この結果、タッピンねじの公差付き目標締付トルクに対する公差付き締付軸力をクロス状の4角の枠で表示することにより、一定の仕様を有するタッピンねじについて、そこで使用される被締結材から定まる最適なトルク及び軸力の両方を同時に,かつ、視覚的に確認できることとなる。
図1は、本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置の構成するねじトルクアナライザー1の概略図である。 図2(a)(b)は、当該トルクアナライザー1を用いてタッピンねじの目標締付トルク(TS)及び軸力(FS)を測定する概略を示す図である。 図3は、本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置において、ねじ締めに際する前記回転駆動モータ2の回転数400回転/毎分、外径2.9mm(呼び径3mm)、頭部外径6.7mm、首下長さ11.44mm、ピッチ1.14、3価クロメートメッキの仕様のタッピンねじを使用する場合の例の前記トルクセンサ3からのトルク値データ及び前記ワッシャ型圧力センサ10からの軸力値データを「時間(ms)」を横軸にとり、前記回転トルクセンサ4からの「トルク値(N・m)」及び前記ワッシャ型圧力センサ10からの「軸力値(kN)」として前記コンピュータ7のモニタ画面にグラフ表示される表示概略を示す図である。 図4は、図3に示す前記回転トルクセンサ4からの「トルク値(N・m)」及び前記ワッシャ型圧力センサ10からの「軸力値(kN)」として前記コンピュータ7のモニタ画面にグラフ表示される表示概略を示す図に重ねて、公差付き前記目標締付トルク(TS)及び公差付き前記軸力(FS)を表示する概略を示す図である。 図5は、図3,図4と同じ、本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置を用いて、ねじ締めに際する前記回転駆動モータ2の回転数400回転/毎分、外径2.9mm(呼び径3mm)、頭部外径6.7mm、首下長さ11.44mm、ピッチ1.14、3価クロメートメッキの仕様のタッピンねじを使用する場合の例の前記トルクセンサ3からのトルク値データ及び前記ワッシャ型圧力センサ10からの軸力値データについて、前記トルク値データ(N・m)を横軸に、前記軸力値データ(kN)を縦軸にして表示した概略を示す図である。 図6は、本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置において、ねじ締めに際する前記回転駆動モータ2の回転数400回転/毎分、外径2.9mm(呼び径3mm)、頭部外径6.7mm、首下長さ11.44mm、ピッチ1.14、3価クロメートメッキの仕様のタッピンねじを使用する場合の例の前記トルクセンサ3からのトルク値データ及び前記ワッシャ型圧力センサ10からの軸力値データについて、前記トルク値データ(N・m)を横軸に、前記軸力値データ(kN)を縦軸にし、かつ、前記公差付き目標締付トルク(TS)をタッチングで示した概略図上に前記公差付き軸力(FS)の範囲を重ねて表示した,いわば、トルク・軸力図である。 図7(a)(b)は、登録実用新案第3188661号公報に図1及び図2として開示される登録実用新案第3188661号公報に記載の考案の第1の実施形態にかかる軸力測定センサが取り付けられた状態を示す斜視図及びその断面図である。 図8(a)(b)は、特開2010-117334号公報に図1及び図2として開示される当該特開2010-117334号公報に記載の発明の実施形態に係わるボルト軸力測定機の全体構成図及び実施形態に係わるボルト軸力測定機のセンターホール型荷重計の断面図である。 図9は、本実施例2に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置を用いて、トルク値データ(N・m)を横軸に、軸力値データ(kN)を縦軸にして表示したトルク・軸力図であり、図5、図6に相当するトルク・軸力図のうち、直線部分(それは、目標締付トルク最小値値と目標締付トルク最大値の間が直線的であることを発見した新たな知見による)に着目し、目標締付トルク最小値(TSmin)と目標締付トルク最大値(TSmax)及び同TSmin時(ms)における軸力最小値(FSmin)とTSmax時(ms)における軸力最大値(FSmax)から目標締付トルク範囲及び軸力範囲を求め、これをハッチング表示すると共に±公差付きの目標締付トルク及び軸力を数式表示したものである。
本発明に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置を実施するための一実施例を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置の構成するねじトルクアナライザー1の概略図である。図1において、1は、タッピンねじのトルクを検出するトルクアナライザー、2は、回転駆動モータ、3は、回転トルクセンサ、4は、ハンドル、5は、ビットホルダ、6は、ビット、7は、モニタ画面を有するコンピュータである。
本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置に用いる前記トルクセンサ3は、予め前記トルクアナライザー1に同軸に組み込まれ、例えば、ドイツのローレンツ社製回転トルクセンサ(型式DR2447/M310)等が使用される。すなわち、前記ビットホルダ5に固定される前記ビット6は前記回転駆動モータ2により、その先端のタッピンねじにトルクを与え、その際に、回転状態のトルクを当該トルクセンサ3により測定し、それをコンピュータ7に出力するように構成される。
また、図2(a)(b)は、当該トルクアナライザー1を用いてタッピンねじの目標締付トルク(TS)及び軸力(FS)を測定する概略を示す図である。図2(a)(b)において、符号5は、前述のビットホルダ、6は、同ビット、8は、軸力測定のタッピンねじ、9は、締結部材、10は、ワッシャ型圧力センサ、11は、被締結部材、12は、支持治具である。
本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置に用いる前記ワッシャ型圧力センサ10は、スイスに本社を置く日本キスラー社の薄型力センサ(型式9130B...〜9137B...)等であり、穴径2.7mm〜15mmの中空穴を有する厚さ3.0mm〜5.0mm、外径8.0〜36.0mmの中空円盤形状のワッシャ型の圧力センサである。
この場合、タッピンねじ8の軸力を測定する際には、実際に使用されるタッピンねじより前記ワッシャ型センサ10の厚さ分だけ長いタッピンねじ8を使用する。
そして、図2(a)(b)に示すように、本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置に用いてタッピンねじ8の軸力を測定するには、バカ穴を有するSPCC材質等の前記締結部材9と、予めタッピング(ねじ切り)用の通り穴形状の下穴が開けられたABS樹脂等の材質の前記被締結部材11を用意し、この用意された前記締結部材9と前記被締結部材11との間に前記ワッシャ型圧力センサ10を挟み込み、タッピンねじ8が挿入される両穴に合わせて前記ワッシャ型圧力センサ10を配置し、以下の手順に従って当該タッピンねじ8の軸力を測定するようにしたものである。
(1)タッピンねじについての締付トルクの決定
まず、タッピンねじではない通常のボルトとナットの組み合わせについてのねじの締付トルクと軸力との関係は、次のような関係がある。
式1
Figure 0006027670
しかし、上記(式1)はパラメータが多いことに加え、ねじ部摩擦係数μや座面摩擦係数μn等の測定が非常に困難なパラメータを含んでいる。
そこで、ねじ締めトルクと軸力の関係は下記式が一般的に用いられている。
式2
T=kdF÷1,000 (式2) k:トルク係数、d:ねじの呼び径mm
通常、ねじの締付トルクはトルクレンチなどを用いて容易に測定できるが、ねじの締付軸力は特殊な試験機を用いるなどして容易には測定できないため、標準用のボルトとナットの組合せでトルクと軸力を測定し、その上で、上記(式2)を用いて、各ねじの呼び径のねじの締付トルクに対応した軸力を算出する。
例えば、M10ボルトとナットの組合せ(呼び径d:10mm)、測定値トルクT:10N・m、測定値軸力F:5,000Nの時、(式2)を用いて前記トルク係数(k)を決定する。すなわち、
10N・m=k×10mm×5,000N÷1,000
k={10N・m/(10mm×5,000N)}×1,000=0.2
このようにして、標準ボルトナットの組み合わせであるM10ボルトとナットの組合せから決定されるトルク係数(k)を用いて、必要とするボルトとナットの組み合わせ、例えば、M3のボルトナットについて、上記(式2)を変換した次式(式3)により、締付トルクT=1N・mにおける軸力(F)=1.667Nを求めていた。
式3
F=(T/kd)×1,000 (式3)
={1N・m/(0.2×3mm)}×1,000=1,667N
このようにして求められるねじの軸力であるが、これは、上述するように、雌ねじが既に形成されている標準用に特別に準備されたナットに対してのボルトにおけるトルクと軸力の関係式であり、被締結材の下穴をねじ切りしながら締付を行うタッピンねじには、適用できない。
(2)測定及びトルク値データ・軸力値データの取り込み
そこで、上述した構成からなる本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置においては、前記締結部材9と前記被締結部材11との間に前記ワッシャ型圧力センサ10を挟み込み、タッピンねじ8が挿入される両穴に合わせて前記ワッシャ型圧力センサ10を配置し、その上で、前記ビット6を前記タッピンねじ8のねじ頭に係合させ、前記回転駆動モータ2のスイッチを投入するとともに、前記ハンドル4を操作して、前記設定された回転数で前記回転駆動モータ2を回転させ、ねじバカになる(雌ねじ破壊)まで、前記トルクアナライザー1を使用してねじ締めを行う。
そして、この締付開始からねじバカ(雌ねじ破壊)となるまでの間に前記トルクセンサ3からのトルク値データと前記ワッシャ型圧力センサ10からの軸力値データの2種類のデータを前記コンピュータ(パソコン)7に取り込む。
なお、この際に測定のバラツキを考慮するための標準偏差取得のため,同じ測定を複数回(例えば、3〜10回)行う。
図3は、本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置において、ねじ締めに際する前記回転駆動モータ2の回転数400回転/毎分、外径2.9mm(呼び径3mm)、頭部外径6.7mm、首下長さ11.44mm、ピッチ1.14、3価クロメートメッキの仕様のタッピンねじを使用する場合の前記トルクセンサ3からのトルク値データ及び前記ワッシャ型圧力センサ10からの軸力値データを「時間(ms)」を横軸にとり、前記回転トルクセンサ4からの「トルク値(N・m)」及び前記ワッシャ型圧力センサ10からの「軸力値(kN)」として前記コンピュータ7のモニタ画面にグラフ表示される表示概略を示す図である。
図3においては、前記「時間(ms)」を横軸にとり、前記「トルク値(N・m)」グラフを「細線表示」で、左側縦軸にそのトルク値(N・m)数値が表示され、前記「軸力値(kN)」グラフを「太線表示」で、右側縦軸その軸力値(kN)数値が表示される。
すなわち、本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置を用いて取り込まれたタッピンねじ8の締付開始からねじ破壊までの間の前記トルクセンサ3からのトルク値データ及び前記ワッシャ型圧力センサ10からの軸力値データについて、時間とともに変化する各トルク値・軸力値の変化を示すものであり、図3において、前記「トルク値(N・m)」グラフの「細線表示」における「TD」は、ねじ込みトルク(タッピンねじの頭部底面が被締結材上面に達するに要するトルク)、「TF」は、雌ねじ破壊トルク(タッピンねじが雌ねじ破壊を起こしてしまうトルク)、前記「軸力値(kN)」グラフの「太線表示」における「TP」は、着座点(タッピンねじの頭部底面が被締結材上面に達した地点)、「FF」は、締付破壊軸力(タッピンねじ締付によりねじバカとなる地点)である。
なお、図3において、右縦軸上方に記載される横棒グラフは、前記雌ねじ破壊トルクのヒストグラム(正規分布曲線付き)であり、同右縦軸下方に記載される横棒グラフは、ねじ込みトルクのヒストグラム(正規分布曲線付き)である。
図3に示されるように、「細線表示」前記「トルク値(N・m)」データは、締付開始より前記下穴のねじ切りを行いながら緩やかにねじ込みトルク(TD)がかかり、タッピンねじ8が下穴に食い込むとともに高いトルク値となり、その後、ねじ込みトルク(TD)が最大の締付トルク(TF)に達し、その後は、空回り状態のトルク軽減に至る。
また、「太線表示」の前記「軸力値(kN)」データは、締付開始直後はねじ先端径が細いので、着座点(TP)まで緩やかにトルクがかかり、その後、下穴をねじ切りに要する強力なトルクをかけながら回転を続けると軸力が(TP)をスタートに発生して締付破壊軸力(FF)まで至り、雌ねじ破壊後は、強力に引きつけられることなく軸力軽減に至る。
(3)目標締付トルク(TS)及びその公差の決定
(ねじ込みトルク(TD)及び雌ねじ破壊トルク(TF)の平均値)
タッピンねじについて目標とする締付トルク(「目標締付トルク(TS)」は、図3から明らかなように、締付開始より前記下穴のねじ切りを行いながら緩やかにトルクがかかり、タッピンねじ8が下穴に食い込んだ後に前記ねじ込みトルク(TD)がかかるとともにトルク値が増加し、その後、最大の雌ねじ破壊トルク(TF)に達し、その後は、空回り状態のトルク軽減に至ることから、締付の目標となる目標締付トルク(TS)は、必ず、前記前記ねじ込みトルク(TD)と前記雌ねじ破壊トルク(TF)の間、すなわち、ねじ込みトルク(TD)の最大値と雌ねじ破壊トルク(TF)の最小値の間に存することとなる。
つまり、目標締付トルク(TS)は、(ねじ込みトルク(TD)の最大値)<TS<(雌ねじ破壊トルク(TF)の最小値)の範囲をとるということとなる。
そこで、これらのねじ込みトルク(TD)の最大値及び雌ねじ破壊トルク(TF)の最小値を求めなければならないが、上述してきたように、本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置において、タッピンねじの締付トルク測定にはバラツキがある。このバラツキを考慮し、最大値・最小値を求めるため,同じ測定を前述のように複数回(例えば、3〜10回)行い、当該複数回(例えば、3〜10回)の測定で得られる前記ねじ込みトルク(TD)及び前記雌ねじ破壊トルク(TF)についてのそれぞれの平均値(相加平均:当該複数回測定データの和を測定回数で除した値)を求める。
なお、平均値は、場合によっては、相乗平均であることを妨げない。
(公差の必要性)
一方、タッピンねじは、上述するようにすぐにも塑性変形が生じてしまう軟質材料の被締結部材が使用され、また、着座後もねじ締めトルクを掛け過ぎると、雌ねじ破壊が生じてしまうなど非常に狭い範囲のねじ締めトルクで締められる。すなわち、目標締付トルク(TS)は、ねじ込みトルク(TD)以上のトルクでねじ締めしなければ着座せず、また、雌ねじ破壊トルク(TF)以下のトルクでねじ締めしないといわゆる「ねじバカ」となるので、前記ねじ込みトルク(TD)、前記雌ねじ破壊トルク(TF)にはそれぞれバラツキ(標準偏差)があり、複数回の測定試験を行ってもねじ込みトルク(TD)と雌ねじ破壊トルク(TF)が全て同じ数値を示すことはなく、必ず、ばらついた数値になる。
そこで、このばらついた数値を考慮して公差付き目標締付トルク(TS)を求めるには、目標住め付けトルク(TS)の中央値が必要となる。
(±公差決定に必要な目標締付トルク(TS)の中央値)
範囲のある値の中央値は、その最大値と最小値の和の半分(1/2)である。
そこで、範囲のある目標締付トルク(TS)の中央値は、最大値である前記前記雌ねじ破壊トルク(TF)と最小値である前記ねじ込みトルク(TD)の和の半分(1/2)で求めることができる。
(公差の決定)
本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置においては、このバラツキを考慮して、前記ねじ込みトルク(TD)、前記雌ねじ破壊トルク(TF)を決定するために、統計的手法により決定する。
統計的手法の理論統計学に基づけば、母集団の数値は中央値である平均値の±3倍の標準偏差の中に99.73%が入るので、前記ねじ込みトルク(TD)及び前記雌ねじ破壊トルク(TF)についてもこの手法により、目標締付トルク(TS)の中央値である平均値の±3の標準偏差となるのであるが、平均値の±3倍の標準偏差では、100%の安全性を確保できるとは限らないので、本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置においては、安全を見て平均値の±4倍の標準偏差をとるものとする。
(目標締付トルク(TS)・ねじ込みトルク(TD)・雌ねじ破壊トルク(TF)の関係)
当該目標締付トルク(TS)の範囲を平均値の±4倍の標準偏差とするには、当該目標締付トルク(TS)の最小値は、前記ねじ込みトルク(TD)の最大値となり、前記ねじ込みトルク(TD)の平均値と、このねじ込みトルク(TD)の標準偏差の4倍の和(ねじ込みトルク(TD)の平均値+4×ねじ込みトルク(TD)の標準偏差)ということになり、また当該目標締付トルク(TS)の最大値は前記雌ねじ破壊トルク(TF)の最小値となり、当該雌ねじ破壊トルク(TF)の平均値と当該雌ねじ破壊トルク(TF)の標準偏差の4倍の差(TFの平均値−4×TFの標準偏差)となる。
換言すれば、前記ねじ込みトルク(TD)及び前記雌ねじ破壊トルク(TF)の標準偏差を考慮すると、目標締付トルク(TS)の最小値は、前記ねじ込みトルク(TD)の平均値に当該ねじ込みトルク(TD)の偏差の4倍を加えたものとなり、目標締付トルク(TS)の最大値は、前記雌ねじ破壊トルク(TF)の平均値に当該雌ねじ破壊トルク(TF)の偏差の4倍を引いたものが、それぞれ+公差及び−公差となり、本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置においては、これらをタッピンねじの前記目標締付トルク(TS)の±公差とした。
(公差付き目標締付トルク(TS))
目標締付トルク(TS)は、(ねじ込みトルク(TD)の最大値+雌ねじ破壊トルク(TF)の最小値)÷2を目標締付トルク(TS)の中央値として、±公差を付した公差付き目標締付トルク(TS)として決定する。
(4)公差付き目標締付トルク(TS)から公差付き軸力値(FS)を求める。
次に、上述の±公差付きの目標締付トルク(TS)を検討すると、タッピンねじにおいては、着座点トルクともいうべきねじ締結前に所定のトルクが既に掛かっているので、この新たな知見に基づき、当該着座点トルク(TTP)を考慮した上で、個別のトルク係数(uk)を求め、目標締付トルク(TS)のトルク範囲に対応する軸力(FS)についても±公差付きで求める。
すなわち、本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置がタッピンねじに関する軸力(FS)を求めるものであり、タッピンねじの締付トルク(TS)は、上述するように、前記着座点トルク値(TTP)前にも締付トルク(TS)がかかっているという新たな知見を従来から知られている軸力(F)とねじ締付トルク(T)の関係式である(T=uk×dF)に、着座点トルク(TTP)値を引いた(T−TTP)値を基準としたFS=(TS−TTP)/ukから公差付き軸力(FS)を求める。
ここに、TSは、ねじの締付トルク、ukは、実証個別トルク係数、FSは、軸力(kN)、TPPは、着座点トルク値であり、実証個別トルク係数(uk)とは、タッピンねじの実際の締付条件と同一条件で測定した時のトルク係数をいう。
(5)測定例
例えば、ねじ締めに際する前記回転駆動モータ2の回転数400回転/毎分、外径2.9mm(呼び径3mm)、頭部外径6.7mm、首下長さ11.44mm、ピッチ1.14、3価クロメートメッキの仕様のタッピンねじを使用する場合を例にして、被締結材として、板厚1.0mmのSPCC鉄板に4.0mmのばか穴を有する前記上部被締結部材9と、板厚6.0mmのABS樹脂材質に下穴2.6mmの通り穴を有する前記下部被締結部材11を締結する場合について、本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置において測定すると、上記目標締付トルク(TS)に対する着座点トルク値(TTP)、実証個別トルク係数(uk)、目標締付トルクに対する軸力(FS)(F)は、それぞれ下記となる。
(a)公差付き目標締付トルク(TS)=0.53±0.31N・m
(b)着座点トルク(TTP)=0.14N・m
(c)実証個別トルク係数(uk)=0.648
(d)公差付き軸力(FS)=0.60±0.47kN
(6)数式表示
そこで、本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置においては、求められた公差付き前記目標締付トルク(TS)及び公差付き前記軸力(FS)について、それぞれ前記中央値にそれぞれの公差付きで数式により表示する。
図4は、図3に示す前記回転トルクセンサ4からの「トルク値(N・m)」及び前記ワッシャ型圧力センサ10からの「軸力値(kN)」として前記コンピュータ7のモニタ画面にグラフ表示される表示概略を示す図に重ねて、公差付き前記目標締付トルク(TS)及び公差付き前記軸力(FS)を表示する概略を示す図であり、図4において、図4の左上に「TS= 」で表示されるのが、前記公差付き目標締付トルク(TS)表示であり、図4の左上の前記公差付き目標締付トルク(TS)表示の横に「FS= 」で表示されるのが、前記公差付き軸力(FS)表示であり、その余の符号は、図3に示した符号と同じものである。
さらに、本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置においては、上記のように求められた公差付き目標締付トルク値(TS)について、前記目標締付トルク(TS)の中心値とともに、その公差の範囲をグラフ上に表示する。すなわち、本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置においては、上記の例のよる公差付き目標締付トルク(TS)中心値(0.53)及びその公差(±0.31)が求められ、この中心値とともに公差付きで表示し、公差付き目標締付トルク(TS)=0.53±0.31が表示される。
その上で当該公差付き目標締付トルク(TS)をグラフ表示する。
図4のハッチング表示部分(0.22(0.53−0.31)〜0.84(0.53+0.31))は、前記の例における前記目標締付トルク(TS)の公差の範囲を表示したものである。その下限は、0.22(0.53−0.31)であり、その上限は、0.84(0.53+0.31)であり、前記目標締付トルク(TS)は、この範囲内での締付トルク(TS)とすれば、上記の例のタッピンねじにおいては、締付トルクが足りない着座不良やトルクを掛け過ぎのねじバカを避けることができることとなる。
(7)トルク範囲・軸力範囲の決定及びグラフ表示
次に、図3に示される前記回転トルクセンサ3からのトルク値データ及び前記ワッシャ型圧力センサ10からの軸力値データについて、前記トルク値データ(N・m)を横軸に、前記軸力値データ(kN)を縦軸に表示する。
図5は、図3,図4と同じ、本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置を用いて、ねじ締めに際する前記回転駆動モータ2の回転数400回転/毎分、外径2.9mm(呼び径3mm)、頭部外径6.7mm、首下長さ11.44mm、ピッチ1.14、3価クロメートメッキの仕様のタッピンねじを使用する場合の例の前記トルクセンサ3からのトルク値データ及び前記ワッシャ型圧力センサ10からの軸力値データについて、前記トルク値データ(N・m)を横軸に、前記軸力値データ(kN)を縦軸にして表示した概略を示す図であり、図5において、「細線表示」グラフは、前記「トルク値(N・m)」、「太線表示」グラフは、前記「軸力値(kN)」、「TS」は、前記目標締付トルク、「FS」は、前記軸力であり、その余の「TF(雌ねじ破壊トルク)」、「TP(着座点)」は、図3に表示のものと同じものである。また、図5の左上に示される「TS= 」及び「FS=」で示される数字は、前記公差付き目標締付トルク及び前記公差付き軸力(FS)表示であり、上記(3)で求めた公差付き目標締付トルク値(TS)について、その中央値が公差付きで表示される。
また、図5において、ハッチング部分は、図4のハッチングで示した公差付き目標締付トルク(TS)のグラフ表示であり、前述するように、この範囲内での締付トルク(TS)とすれば、上記の例のタッピンねじにおいては、締付トルクが足りない着座不良やトルクを掛け過ぎのねじバカを避けることができることとなる。
次に、公差付き軸力(FS)についても、中心値の公差範囲を表示する。すなわち、ねじ締めに際する前記回転駆動モータ2の回転数400回転/毎分、外径2.9mm(呼び径3mm)、頭部外径6.7mm、首下長さ11.44mm、ピッチ1.14、3価クロメートメッキの仕様のタッピンねじを使用する場合の公差付き軸力(FS)=0.60±0.47kNについて、中心値(=0.60)とともに公差(=±0.47)の範囲を図5の表示に重ねて表示する。
図6は、本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置において、ねじ締めに際する前記回転駆動モータ2の回転数400回転/毎分、外径2.9mm(呼び径3mm)、頭部外径6.7mm、首下長さ11.44mm、ピッチ1.14、3価クロメートメッキの仕様のタッピンねじを使用する場合の例の前記トルクセンサ3からのトルク値データ及び前記ワッシャ型圧力センサ10からの軸力値データについて、前記トルク値データ(N・m)を横軸に、前記軸力値データ(kN)を縦軸にし、かつ、前記公差付き目標締付トルク(TS)をタッチングで示した概略図上に前記公差付き軸力(FS)の範囲を重ねてクロス状に表示した,いわば、トルク・軸力図である。
図6におけるハッチング部分は、上記の例で導かれる目標締付トルク(TS)のトルク範囲に相当する軸力(FS)が、公差付き目標締付トルク(TS)と同様に±公差付きで表示されたものであり、このように表示することにより、公差付き目標締付トルク(TS)と公差付き軸力(FS)の範囲が重なった、いわゆる4角の枠で囲まれた部分は、一定の仕様を有するタッピンねじについて、そこで使用される被締結材の材質や下穴形状等から定まる最適なトルク及び軸力の両方を同時に決定することができ、かつ、それを視覚的に瞬時に確認できることを意味する。
ところで、上述してきた本実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置において、公差付き軸力(FS)を求めるには、上述してきたように、本実施例2に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置においてもタッピンねじの軸力(FS)を着座点前にもトルク(TTP)がかかっているという新たな知見について、従来から知られている軸力(FS)とねじ締付トルク(T)の関係式である(T=uk×dF)に適用し、着座点トルク値(TTP)を引いた(TS−TTP)値を基準としたFS=(TS−TTP)/ukから公差付き軸力(FS)を求める(ここに、TSは、ねじの締付トルク、ukは、実証個別トルク係数、FSは、軸力(kN)、TPPは、着座点トルク値であり、実証個別トルク係数(uk)とは、タッピンねじの実際の締付条件と同一条件で測定した時のトルク係数をいう。)(当初明細書段落番号0046参照)。
すなわち、ここで求める実証個別トルク係数(uk)は、トルク−軸力線図を1次曲線とみなして下記計算式より算出している。これを図5,図6の表示に基づいて説明すれば、図5、図6に示されるように、実証個別トルク係数(uk)は、「TP」,すなわち、着座点(タッピンねじの頭部底面が被締結材上面に達した地点)と、「TF」、すなわち、雌ねじ破壊トルク(タッピンねじが雌ねじ破壊を起こしてしまうトルク)を結んだ直線の傾きを実証個別トルク係数(uk)とみなして。これを前提として、算出・表示していた。
ところが、図5及び図6に示されるように、トルク−軸力線(図5、図6における太線表示)は、必ずしも直線ではなく、タッピンねじの雌ねじ破壊トルク(TF)に近づくに従って上側に若干の弓なりの曲線を呈している。このため、前記軸力(FS)の±公差についても正確性に欠け、実証個別トルク係数(uk)は正しくないという問題があることが分かった。
すなわち、図5,図6に示すように、「TP」、すわち、着座点(タッピンねじの頭部底面が被締結材上面に達した地点)と、「TF」、すなわち、雌ねじ破壊トルク(タッピンねじが雌ねじ破壊を起こしてしまうトルク)を結んだ直線の傾きは、タッピンねじについて計算上求められる実証個別トルク係数(uk)とは、若干異なり、正確性に欠けるものであった。
そこで、これを解決するために種々検討するうちに、図5、図6に示されるトルク-軸力線について、目標締付トルク(TS)の最小値(TSmin)及び目標締付トルク(TS)の最大値(TSmax)間では、前記トルク−軸力曲線(図5、図6上実太線で示す)は、ほぼ直線的に推移し、その傾きは、計算で求められる実証個別トルク係数(uk)とほぼ一致することを知り得た。
そこで、実施例2として、上述してきた実施例1に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置において、図5、図6に示される前記トルク−軸力曲線がほぼ直線的である部分(目標締付トルク(TS)の最小値(TSmin)及び目標締付トルク(TS)の最大値(TSmax)間)について、その間におけるそれぞれ軸力最小値(FSmin)及び軸力最大値(FSmax)から実証個別トルク係数(uk)を求めることとした。
なお、既に詳述してきたように、目標締付トルク(TS)の最大値(TSmax)及び目標締付トルク(TS)の最小値(TSmin)は、以下のように求めてきた。
目標締付トルク(TS)の最大値(TSmax)=TFの平均値−4×TFの標準偏差
目標締付トルク(TS)の最小値(TSmin)=TDの平均値+4×TDの標準偏差
ここで、TF、TDは、上述してきたように、雌ねじ破壊トルク(TF:タッピンねじが雌ねじ破壊を起こしてしまうトルク値)、ねじ込みトルク(TD:タッピンねじの頭部底面が被締結材上面に達するに要するトルク値)であり、それぞれその平均値は、複数回のデータ取得の相加平均の値(場合によっては相乗平均の値)をいい、標準偏差は、バラツキを有するそれぞれの測定データとその平均値との差の2乗の値の総和をデータ数で除した分散値の平方である。それぞれ4倍の標準偏差を引いたり、足したりするのは、上述してきたように、統計的手法で必要とされる3倍に対し、求められる数値の安全を考慮するためである。
なお、それぞれの標準偏差は、上述するように、このバラツキのあるそれぞれの数値を考慮して求めなければならず、標準偏差を求めるには、偏差の中央値が求められなければならず、一定の範囲のある値の中央値は、その最大値と最小値の和の半分(1/2)であり、バラツキ範囲のある雌ねじ破壊トルク(TF)の中央値は、最大値である雌ねじ破壊トルク(TF)のめねじ破壊トルク最大値(TFmax)と最小値である雌ねじ破壊トルク最小値(TFmin)の和の半分(1/2)で求めることができ、バラツキ範囲のあるねじ込みトルク(TD)の中央値は、最大値であるねじ込みトルク最大値(TDmax)と最小値であるねじ込みトルク最小値(TDmin)の和の半分(1/2)で求めた。
・雌ねじ破壊トルク中央値(TFmed)=(めねじ破壊トルク最大値(TFmax)+雌ねじ破壊トルク最小値(TFmin))÷2
・ねじ込みトルク中央値(TDmed)=(ねじ込みトルク最大値(TDmax)+ねじ込みトルク最小値(TDmin))÷2
ここで、めねじ破壊トルク最大値(TFmax)及び最小値である雌ねじ破壊トルク最小値(TFmin)とは、いずれの複数回の測定値のうちの最大値及び最小値であり、また、ねじ込みトルク最大値(TDmax)及びねじ込みトルク最小値(TDmin)も同様に、複数回の測定値のうちの最大値及び最小値である。その上で、これらの中央値と、前記それぞれのデータの平均値の差を求め、それをそれぞれの標準偏差として、(1)TFの平均値=TFの各データの相加平均値(又は相乗平均値)、(2)TFの標準偏差=TFの平均値−TFの中央値、(3)TDの平均値=TDの各データの相加平均値(又は相乗平均値)、(4)TDの標準偏差=TDの平均値−TDの中央値を求め、さらに、これらのTFの平均値、TFの標準偏差、TDの平均値、TDの標準偏差から、上記TSmax及びTSminを求め、TSmax=TFの平均値−4×TFの標準偏差、TSmin=TDの平均値+4×TDの標準偏差を求め、その上で±公差付き軸力(FS)及び実証個別トルク係数(uk)を求め、グラフ表示すると共に、数式表示をするようにしてきた。
ところが、上述するように、本実施例2に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置においては、前記目標締付トルク最大値(TSmax)及び目標締付トルク(TSmin)や、TSmax時(ms)における軸力最大値(FSmax)、同TSmin時(ms)における軸力最小値(FSmin)は、複数回の取込データから直接求めることができるので、TSmax及びTSmin、FSmax、FSminからトルク係数(uk)と締付トルク(TS)及び軸力(FS)との関係式uk=TS/FSから、実証個別トルク係数(uk)を以下の式から直接に求めるようにしたものである。
uk=(TSmax-TSmin)/(FSmax-FSmin)
ここに、TSmaxは、目標締付トルク(TS)の最大値、TSminは、目標締付トルク(TS)の最小値であり、FSmaxは、前述したTSmax時(ms)における軸力最大値、FSminは、同TSmin時(ms)における軸力最小値であり、複数回の測定データから直接求めることができるものである。
このようにして求めた実証個別トルク係数(uk)に基づいて、本実施例2に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置においては、目標締め付けトルク(TS)の中央値及び軸力の中央値と共に±公差付きで求め、さらに、±公差付きで数式表示するようにした。
このことを、図を用いて説明する。
図9は、本実施例2に係るタッピンねじの締付軸力の決定方法及びその表示装置を用いて、トルク値データ(N・m)を横軸に、軸力値データ(kN)を縦軸にして表示したトルク・軸力図であり、前記図5、図6に相当する図であり、図5、図6と異なるのは、図5,図6では、計算により実証個別トルク係数(uk)を求めているのに対し、同トルク・軸力図のうち、直線部分(それは、目標締付トルク最小値値と目標締付トルク最大値の間が直線的であることを発見した新たな知見による)に着目し、目標締付トルク最小値(TSmin)と目標締付トルク最大値(TSmax)及び同TSmin時(ms)における軸力最小値(FSmin)とTSmax時(ms)における軸力最大値(FSmax)から目標締付トルク範囲及び軸力範囲を求め、これをハッチング表示すると共に±公差付きの目標締付トルク及び軸力を数式表示したものである。
図5,図6と若干数値が異なるのは、図5,図6では、データ採取が若干少なかった等の違いはあるが基本的には同じものである。
図9に示すように、前記実証個別トルク係数(uk)は、実測データによる目標締付トルク最小値(TSmin)と目標締付トルク最大値(TSmax)及び同TSmin時(ms)における軸力最小値(FSmin)とTSmax時(ms)における軸力最大値(FSmax)から直接求めることができる正確な実証個別トルク係数(uk)に基づいて適切な目標締付トルク範囲(TS)及びそのトルク範囲に相当する軸力(FS)範囲をハッチング表示できるので、範囲が重なった、いわゆる4角の枠で囲まれた部分は、一定の仕様を有するタッピンねじについて、そこで使用される被締結材の材質や下穴形状等から定まる最適なトルク及び軸力の両方を同時に決定することができ、かつ、それを視覚的に瞬時に確認できる。
さらに、それらの目標締付トルク(TS)及び軸力(FS)範囲を±公差付きで数式表示することができるので、正しい実証個別トルク係数(uk)に基づく正確な表示とすることができる。
本発明は、タッピンねじの締付軸力の解析に利用される。
1 トルクアナライザー
2 回転駆動モータ
3 回転トルクセンサ
4 ハンドル
5 ビットホルダ
6 ねじビット
7 コンピュータ
8 タッピンねじ
9 締結部材
10 ワッシャ型圧力センサ
11 被締結部材
12 支持冶具
101 軸力測定センサ
102 円筒部材
102a 突出部
103 (上側の)フランジ
104 (下側の)フランジ
105 押圧子
106 荷重センサ
107 リード線
111 雌ねじ部材
111a 雌ねじ孔
112 雄ねじ部材
112a 軸部
112b 頭部
201 ボルト軸力測定機
202 締付けボルト
221 ボルトの頭部
222 締付けナット
203 センターホール型荷重計
204 ラチエットレンチなど
241 ラチエットレンチヘッド
205 トルクレンチ若しくはジャイロレンチ
251 トルクレンチ若しくはジャイロレンチの交換ヘッド
252 ソケット
206 センサインタフェース
261、262 接続端子
207 荷重計の芯体部
273 貫通穴
281、282、283 ひずみゲージ
208a、208b、208c、208d ゲージリード線
209 保護ケース
215 パソコン
A、B 被締結体
TD ねじ込みトルク(タッピンねじの頭部底面が被締結材上面に達するに要するトルク)
TF 雌ねじ破壊トルク(タッピンねじが雌ねじ破壊を起こしてしまうトルク)
TP 着座点(タッピンねじの頭部底面が被締結材上面に達した地点)
FF 締付破壊軸力
TS 目標締付トルク
μ 摩擦係数
μn 座面摩擦係数

Claims (15)

  1. 少なくともねじビット、回転トルクセンサ及びコンピュータを備えたトルクアナライザーに、被測定タッピンねじで締結する上下に配置する締結部材と被締結部材の間に圧力センサを配置し、前記ねじビットに係合させたタッピンねじを締結部材の上から挿入して締付け開始し、雌ねじ破壊までの間の前記回転トルクセンサからのデータ及び前記圧力センサからのデータに基づき、タッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力を決定することを特徴とするタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法。
  2. 前記圧力センサは、前記被測定タッピンねじが挿通する穴が開口したワッシャ型圧力センサであることを特徴とする請求項1に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法。
  3. 前記タッピンねじの目標締付トルクの決定は、当該タッピンねじの着座から雌ねじ破壊までの締付トルク及びねじ込みトルク並びに雌ねじ破壊トルクを複数回の測定で求め、当該複数回の測定で求められたねじ込みトルク及び雌ねじ破壊トルクの各平均値を求め、前記複数回測定から求められるねじ込みトルクの前記平均値と当該ねじ込みトルク平均値の4倍の標準偏差の和を目標締付トルクの最小値とし、及び前記複数回測定から求められる雌ねじ破壊トルクの平均値と当該雌ねじ破壊トルク平均値の4倍の標準偏差の差を目標締付トルクの最大値とし、当該目標締付トルク最大値と目標締付トルク最小値の和の半分(1/2)の値を当該タッピンねじの目標締付トルクの中央値とし、さらに、前記最大値と前記最小値の差の半分を当該タッピンねじの目標締付トルクの±公差としたことを特徴とする前記請求項1に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法。
  4. 前記タッピンねじの±公差付き目標締付トルクが、前記コンピュータのモニタ画面に数式表示及び/又は帯状の範囲表示されることを特徴とする請求項3に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法。
  5. ねじについての軸力(FS)とねじ締付トルク(T)の関係式であるFS=(T−TTP)/uk(Tは、ねじの締付トルク、ukは、実証個別トルク係数、FSは、軸力(kN)、TPPは、着座点トルク値)に基づき、前記±公差付きの目標締付トルクから±公差付き軸力を決定することを特徴とする請求項3に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法。
  6. 前記タッピンねじの±公差付き軸力が、前記コンピュータのモニタ画面に公差表示及び/又は帯状の範囲表示されることを特徴とする請求項5に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法。
  7. 前記回転トルクセンサからのトルク値データを横軸に、前記圧力センサからの軸力値データを縦軸にして、前記コンピュータのモニタ画面に帯状の範囲表示されることを特徴とする請求項6に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法。
  8. 前記コンピュータのモニタ画面に数式表示及び/又は帯状の範囲表示される前記タッピンねじの±公差付き目標締付トルク及び前記タッピンねじの±公差付き軸力が同時にクロス状に表示されることを特徴とする請求項7に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法。
  9. 少なくともねじビット、回転トルクセンサ及びコンピュータを備えたトルクアナライザー及び被測定タッピンねじで締結する締結部材と被締結材の間に配置される圧力センサからなり、前記ねじビットに係合させたタッピンねじを締結部材の上から挿入して締付け開始し、被締結部材の雌ねじ破壊までの間の前記回転トルクセンサからのデータ及び前記圧力センサからのデータを前記コンピュータに取り込み表示することを特徴とするタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の表示装置。
  10. 前記請求項1ないし8のいずれかに記載の決定方法により、タッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力を表示することを特徴とするタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の表示装置。
  11. 前記タッピンねじの目標締付トルクの決定は、当該タッピンねじの着座から雌ねじ破壊までの締付トルク及びねじ込みトルク並びに雌ねじ破壊トルクを複数回の測定で求め、求められた雌ねじ破壊トルクまでの間の前記締付トルクの最大値及び最小値、並びに前記締付トルク最大値時における軸力最大値及び前記締付トルク最小値時における軸力最小値から次式で求められる実証個別トルク係数に基づき締付トルク範囲及びそれに相当する軸力範囲を当該タッピンねじの目標締付トルクの±公差としたことを特徴とする前記請求項1に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法。
    uk=(TSmax-TSmin)/(FSmax-FSmin)(ukは実証個別トルク係数、TSmaxは、目標締付トルク(TS)の最大値、TSminは、目標締付トルク(TS)の最小値、FSmaxは、TSmax時(ms)における軸力最大値、FSminは、同TSmin時(ms)における軸力最小値)
  12. 前記請求項11に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法において、締付トルク範囲が当該タッピンねじの目標締付トルクの±公差として決定され、前記コンピュータのモニタ画面に数式表示及び/又は帯状の範囲表示されることを特徴とする請求項11に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法。
  13. 前記回転トルクセンサからのトルク値データを横軸に、前記圧力センサからの軸力値データを縦軸にして、前記コンピュータのモニタ画面に前記タッピンねじの±公差付き軸力が帯状の範囲表示されることを特徴とする請求項11に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法。
  14. 前記コンピュータのモニタ画面に数式表示及び/又は帯状の範囲表示される前記タッピンねじの±公差付き目標締付トルク及び前記タッピンねじの±公差付き軸力が同時にクロス状に表示されることを特徴とする請求項13に記載のタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の決定方法。
  15. 前記請求項11ないし14のいずれかに記載の決定方法により、タッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力を表示することを特徴とするタッピンねじの目標締付トルク及び/又はタッピンねじの締付軸力の表示装置。
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