JP6026683B2 - 太陽電池用封止材組成物、およびそれを用いた太陽電池用封止材層ならびに太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池用封止材組成物、およびそれを用いた太陽電池用封止材層ならびに太陽電池モジュール Download PDF

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Description

本発明は、特に太陽電池用途に好適である封止材組成物、およびそれを用いた太陽電池用封止材層、ならびに、上記封止材層を用いた太陽電池モジュールに関する。
太陽電池モジュールにおいて、発電セルは樹脂材料からなる封止シート内に封入されて保護されている。太陽電池モジュールのラミネート工程では、加熱により封止シートが溶解してプレスしながら、添加されている有機過酸化物が熱分解することによって発生したラジカルによって架橋反応が進行する。ラミネート時間の短縮および気泡発生の抑制、屋外使用時の黄変抑制を目的として、有機過酸化物やその他の安定化剤に関する配合が様々検討されている。
たとえば、特許文献1では、ラミネート時間の短縮および気泡発生の抑制を目的として、パーオキシケタール構造を有する有機過酸化物が提案されている。しかし、その有機過酸化物のラジカルを発生させる熱分解温度は低く、110℃程度になる製膜工程においてラジカルが発生してしまうためゲル化を生じてしまう問題がある。このゲル化の問題を回避しようとすると十分な低温で短時間の加熱で製膜を行う必要があるため、封止シートとして生産性に大きな影響を与える。特に、出願人らの検討によると、1分間半減期温度は155℃より高いことが望ましいことが判明しており、それ以下の温度で行った場合、製膜された封止シートの黄変度が高くなることも判明した。
また、たとえば、特許文献2では、ジアルキルパーオキシエーテル構造を有するものとパーオキシカルボネート構造を有するものを混合し、15分程度の加熱圧着ことが提案されている。しかし、出願人らの検討によると、提案されている条件では加熱圧着後にもまだ添加した有機過酸化物は太陽電池モジュール内に残存しており、それらモジュールは光安定性は低く、湿熱で黄変することが判明した。これらの有機過酸化物を消費するためには十分な時間、高温で加熱する必要があり、ラミネート工程の短縮は困難であった。
特開2011−252127公報 特許第4616388
本発明は、このような事情に照らし、ラミネート工程を時間的に短縮し、耐光性および耐湿熱性を向上させることが可能な太陽電池用封止材組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記太陽電池用封止材組成物により形成された太陽電池用封止材層、および、それを用いた太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、以下に示す太陽電池用封止材組成物、および、それを用いた太陽電池用封止材層、ならびに太陽電池モジュールにより上記目的を達成できることを見出して、本発明を完成するに至った。
本発明の太陽電池用封止材組成物は、エチレン系共重合体と、下記一般式(1)または(2)で表されるパーオキシエステル構造を有する有機過酸化物とを含むことを特徴とする。
Figure 0006026683

(式中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい炭素数1〜18のアルキル基、または、置換基を有してもよい炭素数5〜18のアリール基を示す。)
本発明の太陽電池用封止材組成物を用いることにより、従来よりもラミネート工程を時間的に短縮し、耐光性および耐湿熱性を向上させた太陽電池用封止材層を得ることができる。一般的に有機過酸化物は高酸化状態にあるために周囲の有機物を酸化劣化させる傾向がある。そのため、太陽電池モジュールにおいて、ラミネート後に残存した有機過酸化物は黄変などの不良の原因のひとつとなる。本発明者らは、鋭意検討の結果、有機過酸化物として、エチレン系共重合体の架橋剤として機能するために効率よく熱分解しながらも、酸化力が十分に低いものを選定する必要があることを見出した。一方で、本発明者らは、製膜時の架橋を防ぐためには1分間半減期温度が155℃以上、ラミネート工程において加熱圧着時に十分に有機過酸化物が消費されるためには170℃以下であることが望ましいことを見出した。また、本発明者らの検討によって、なかでも特にアルキル基のパーオキシエステル構造を有する有機過酸化物においては、その酸化力が低いことが明らかになり、それらの有機過酸化物を有するを用いた封止シートを用いることにより、黄変などの特性に優れたものとなることが分かった。さらには、上記アルキル基の構造をより分子設計し、制御することによって、望ましい温度範囲に1分間半減期温度のものを見出すことができた。
また、本発明の太陽電池用封止材組成物において、前記一般式(1)および(2)のRおよびRが、置換基を有しても良い炭素数1〜18のアルキル基であることが好ましい。上記有機過酸化物を用いることにより、より容易にラミネート工程を時間的に短縮し、耐光性および耐湿熱性を向上させた太陽電池用封止材層を得ることができる。
また、本発明の太陽電池用封止材組成物において、前記一般式(1)のRが、t−ブチル基またはt−ヘキシル基であることが好ましい。上記有機過酸化物を用いることにより、より容易にラミネート工程を時間的に短縮し、耐光性および耐湿熱性を向上させた太陽電池用封止材層を得ることができる。
また、本発明の太陽電池用封止材組成物において、前記一般式(2)のRが、置換基を有しても良い炭素数1〜18のアルキル基であることが好ましい。上記有機過酸化物を用いることにより、ラミネート工程を時間的に短縮し、耐光性および耐湿熱性を向上させた太陽電池用封止材層を得ることができる。
また、本発明の太陽電池用封止材組成物において、エチレン系共重合体100重量部に対して、前記有機過酸化物を0.01〜3重量部含むことが好ましい。上記構成とすることにより、より確実にラミネート工程を時間的に短縮し、耐光性および耐湿熱性を向上させた太陽電池用封止材層を得ることができる。
また、本発明の太陽電池用封止材組成物において、エチレン系共重合体100重量部に対して、酸化防止剤を0.001〜0.5重量部含むことが好ましい。上記構成とすることにより、より確実にラミネート工程を時間的に短縮し、耐光性および耐湿熱性を向上させた太陽電池用封止材層を得ることができる。
また、本発明の太陽電池用封止材組成物において、前記酸化防止剤が、置換基を有しても良いヒドロキシトルエン骨格を有することが好ましい。上記構成とすることにより、より効果的にラミネート工程を時間的に短縮し、耐光性および耐湿熱性を向上させた太陽電池用封止材層を得ることができる。
また、本発明の太陽電池用封止材組成物において、紫外線吸収化合物を含むものであってもよい。上記紫外線吸収化合物を用いることにより、上記封止材組成物にさらなる紫外線劣化の抑制や波長変換機能を付与等が可能となり、上記組成物により形成される太陽電池用封止材層をより多機能にすることができる。
一方、本発明の太陽電池用封止材層は、上記封止材組成物を用いて形成されたことを特徴とする。上記封止材組成物を用いて形成されることにより、従来よりもラミネート工程を時間的に短縮し、耐光性および耐湿熱性を向上させた太陽電池用封止材層となりうる。
また、本発明の太陽電池モジュールは、上記太陽電池用封止材組成物を用いて形成された太陽電池用封止材層を含むことを特徴とする。上記太陽電池モジュールは、上記太陽電池用封止材層を有するため、従来よりもラミネート工程を時間的に短縮し、耐光性および耐湿熱性を向上させた太陽電池モジュールとなる。
また、本発明の太陽電池モジュールにおいて、上記太陽電池セルが、結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、微結晶シリコン太陽電池、薄膜シリコン太陽電池、ヘテロ接合型太陽電池、多接合型太陽電池、硫化カドミウム/テルル化カドミウム太陽電池、CIS系薄膜太陽電池、CIGS系薄膜太陽電池、CZTS系薄膜太陽電池、III−V族太陽電池、色素増感型太陽電池、または、有機半導体太陽電池であることが好ましい。
本発明の太陽電池用封止材層を用いた太陽電池モジュールの例を示す。 本発明の太陽電池用封止材層を用いた太陽電池モジュールの例を示す。 本発明の太陽電池用封止材層を用いた太陽電池モジュールの例を示す。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の太陽電池用封止材組成物は、エチレン系共重合体と、下記一般式(1)または(2)で表されるパーオキシエステル構造を有する有機過酸化物とを含むことを特徴とする。
Figure 0006026683

(式中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい炭素数1〜18のアルキル基、または、置換基を有してもよい炭素数5〜18のアリール基を示す。)
(太陽電池用封止材組成物)
本発明の太陽電池用封止材組成物は、エチレン系共重合体と、下記一般式(1)または(2)で表されるパーオキシエステル構造を有する有機過酸化物とを含むことを特徴とする。
Figure 0006026683

(式中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい炭素数1〜18のアルキル基、または、置換基を有してもよい炭素数5〜18のアリール基を示す。)
本発明におけるエチレン系共重合体として、公知のエチレン系共重合体を適宜用いることができる。なお、本発明におけるエチレン系共重合体とは、エチレン構造(炭素炭素二重結合)を有するモノマーを含む重合体をいい、前記モノマーのみの重合体や、前記モノマーと主成分とする共重合体等が含まれる。また、本発明において、上記エチレン系共重合体には、上記モノマーのホモポリマーも含まれる。また、上記主成分とするとは、上記共重合体中、重量比で50重量%以上含む場合をいうものとする。
上記エチレン系共重合体を共重合反応で合成する際には、公知の高分子合成の手法を適宜用いることができる。たとえば、1種または複数種の単量体(モノマー)をランダム共重合、グラフト重合、交差重合、またはブロック共重合する方法等をあげることができる。また、上記共重合反応では、ラジカル重合(カチオン、アニオン、各リビング等)、イオン重合、付加重合(重付加)、縮合重合(重縮合)、環化重合、開環重合等をあげることができる。また、上記共重合反応では、有機溶媒系、水溶液系、乳化状態、懸濁状態などの合成手法を適宜用いることができる。
上記モノマーとして、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジル、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、無水マレイン酸、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどをあげることができる。さらには、上記アルキル基が水酸基、エポキシ基、ハロゲン基などで置換された(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどをあげることができる。また、酢酸ビニル、1−ヘキセン、1−オクテンなどのα−オレフィンモノマーなどをあげることができる。また、上記(メタ)アクリル酸エステルにおいて、エステル部位のアルキル基の炭素数が1〜18であることが好ましく、炭素数1〜8であることがより好ましい。なかでも、上記酢酸ビニルやα−オレフィンモノマーを単量体成分として含むことが多い。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
また、共重合反応を行う場合、上記エチレン系共重合体において、蛍光色素化合物を共重合させて封止材層に紫外線吸収作用や波長変換作用の機能を付与することもでき得る。この場合、蛍光色素化合物の共重合体組成が0.01〜20重量%とすることができ、0.02〜15重量部用いてもよく、0.05〜10重量部用いてもよく、0.08〜6重量部用いてもよく、0.1〜4重量部用いてもよい。上記範囲とすることにより、蛍光色素化合物による波長変換機能と工程時間の短縮化、成型、加工や成型後の耐久性とをバランスよく併存させることができうる。
また、上記エチレン系共重合体において、上記エチレン系共重合体の数平均分子量(Mn)は、3×10〜3×10とすることができ、1×10〜1×10であってもよく、2×10〜5×10であってもよく、4×10〜2×10であってもよい。なお、上記数平均分子量はGPCで測定したものを基準(ポリスチレン換算)とする。上記範囲とすることにより、成型、加工がしやすく、成型後の耐久性にも好ましい。
また、上記エチレン系共重合体において、上記エチレン系共重合体の重量平均分子量は、1×10〜9×10とすることができ、2×10〜2×10であってもよく、5×10〜1×10であってもよく、1×10〜8×10であってもよい。なお、上記重量平均分子量はGPCで測定したものを基準(ポリスチレン換算)とする。上記範囲とすることにより、成型、加工がしやすく、成型後の耐久性にも好ましい。
また、上記エチレン系共重合体において、上記エチレン系共重合体の溶融温度(Tm)は、50℃〜130℃であることが好ましく、55℃〜120℃であってもよく、60℃〜110℃であってもよく、65℃〜100℃であってもよい。なお、上記溶融温度(Tm)(℃)は、示差走査熱量測定装置(DSC)で測定したものとする。上記範囲とすることにより、成型、加工がしやすく、成型後の耐久性にも好ましい。
また、共重合反応を行う場合、たとえば、単量体成分(モノマー成分)に熱重合開始剤または光重合開始剤を加えて、加熱または光照射によって重合することができる。
上記熱重合開始剤として、公知の過酸化物を適宜用いることができる。上記重合開始剤としては、たとえば、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンズエート、ベンゾイルパーオキサイドなどをあげることができる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記熱重合開始剤の配合量は、たとえば、上記単量体成分100重量部に対して、0.1〜5重量部用いることができる。
上記光重合開始剤としては、紫外線または可視光線により遊離ラジカルを生成する公知の光開始剤を適宜用いることができる。上記光重合開始剤として、たとえば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテルなどのベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類、ベンジルジメチルケタール(チバ・ジャパン・ケミカルズ社製、イルガキュア651)、ベンジルジエチルケタールなどのベンジルケタール類、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノンなどのアセトフェノン類、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントンなどのキサントン類、あるいはヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュア184)、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ビトロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(チバ・ジャパン・ケミカルズ社製、ダロキュア1116)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(メルク社製、ダロキュア1173)などをあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
また、上記光重合開始剤として、たとえば、2,4,5−トリアリルイミダゾール二量体と2−メルカプトベンゾオキサゾール、ロイコクリスタルバイオレット、トリス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン等との組み合わせなどをあげることができる。また、たとえば、ベンゾフェノンに対するトリエタノールアミン等の三級アミンのように、適宜公知の添加剤を用いてもよい。
上記光重合開始剤の配合量は、たとえば、上記単量体成分100重量部に対して、0.1〜5重量部用いることができる。
本発明における上記エチレン系共重合体として、たとえば、酢酸ビニルやα−オレフィンを含むエチレン系共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリ(メタ)アクリレート、ポリビニルアセテート、ポリエチレンテトラフルオロエチレンなどをあげることができる。また、上記エチレン系共重合体は、その他の成分を適宜さらに共重合していてもよい。これらのエチレン系共重合体は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記ポリ(メタ)アクリレートとして、ポリアクリレートおよびポリメタクリレートを含み、たとえば、(メタ)アクリル酸エステル樹脂などをあげることができる。ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエンなどをあげることができる。ポリビニルアセテートとしては、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール(PVB樹脂)、変性PVBなどをあげることができる。
上記(メタ)アクリル酸エステル樹脂の構成モノマーとして、たとえば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジルなどをあげることができる。さらには、上記アルキル基が水酸基、エポキシ基、ハロゲン基などで置換された(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどをあげることができる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記(メタ)アクリル酸エステルにおいて、エステル部位のアルキル基の炭素数が1〜18であることが好ましく、炭素数1〜8であることがより好ましい。
上記(メタ)アクリル酸エステル樹脂として、(メタ)アクリル酸エステルのほかに、これらと共重合可能な不飽和モノマーを用いて共重合体としてもよい。
上記不飽和モノマーとして、たとえば、メタクリル酸、アクリル酸などの不飽和有機酸、スチレン、α−メチルスチレン、アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、無水マレイン酸、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどをあげることができる。これらの不飽和モノマーは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記(メタ)アクリル酸エステルにおいて、なかでも、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシルおよびその官能基置換した(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどを用いることが好ましく、耐久性や汎用性の観点からは、メタクリル酸メチルがより好ましい例としてあげることができる。
また、上記共重合体において、1−ヘキセン、1−オクテン等のα−オレフィンまたは酢酸ビニルの少なくとも1つを単量体成分として含むことが好ましい。α−オレフィンおよび酢酸ビニルの両方を単量体成分とすることも好ましい。上記構成を有することで、より確実に加工性や光透過性、長期信頼性に優れたものとなる。
また、上記エチレン系共重合体として、たとえば、(メタ)アクリル酸エステル−スチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などをあげることができる。なかでも、耐湿性や汎用性、コスト面の観点からは、エチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましく、また耐久性と表面硬度の点からは、(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体と(メタ)アクリル酸エステルとの併用が、上記各観点から好ましい。
上記エチレン−酢酸ビニル共重合体として、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、酢酸ビニル単量体単位の含有率が10〜35重量部であることが好ましく、20〜30重量部であることがより好ましく、上記含有率の場合には希土類錯体などのマトリックス樹脂中への均一分散性の観点からも好ましい。
また、光学的に透明なエチレン系共重合体として、上記エチレン−酢酸ビニル共重合体や上記エチレン−αオレフィン共重合体等を用いる場合には、市販品を適宜使用することができる。上記エチレン−酢酸ビニル共重合体の市販品として、たとえば、ウルトラセン(東ソー株式会社製)、エバフレックス(三井・デュポンポリケミカル株式会社製)、サンテックEVA(旭化成ケミカルズ社製)、UBE EVAコポリマー(宇部丸善ポリエチレン社製)、エバテート(住友化学社製)、ノバテックEVA(日本ポリエチレン社製)、スミテート(住友化学社製)、ニポフレックス(東ソー社製)などをあげることができる。また、上記エチレン−αオレフィン共重合体の市販品として、たとえば、エンゲージ、アフィニティ、インフューズ(以上、ダウケミカル社製)、タフマー(三井化学社製)、カーネル(日本ポリエチレン社製)などをあげることができる。
上記エチレン系共重合体において、架橋性モノマーを加えて、架橋構造を有する樹脂としてもよい。
上記架橋性モノマーとして、たとえば、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物(たとえば、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート(エチレン基の数が2〜14のもの)、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート(プロピレン基の数が2〜14のもの)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAトリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAデカオキシエチレンジ(メタ)アクリレート等)、グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化合物(たとえば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート等)、多価カルボン酸(たとえば、無水フタル酸)と水酸基およびエチレン性不飽和基を有する物質(たとえば、β−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート)とのエステル化物、アクリル酸若しくはメタクリル酸のアルキルエステル(たとえば、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル)、ウレタン(メタ)アクリレート(たとえば、トリレンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸エステルとの反応物、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートとシクロヘキサンジメタノールと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸エステルとの反応物等)、などをあげることができる。これらの架橋性モノマーは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。なかでも、上記架橋性モノマーにおいて、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリオキシエチレンジメタクリレートが好ましいものとしてあげられる。
上記架橋性モノマーを含むエチレン系共重合体を用いる場合、たとえば、上記架橋モノマーに熱重合開始剤または光重合開始剤を加えて、加熱または光照射によって重合・架橋させ架橋構造を形成することができる。
上記熱重合開始剤として、公知の過酸化物を適宜用いることができる。上記熱重合開始剤としては、たとえば、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンズエート、ベンゾイルパーオキサイドなどをあげることができる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記熱重合開始剤の配合量は、たとえば、上記エチレン系共重合体100重量部に対して、0.1〜5重量部用いることができる。
上記光重合開始剤としては、紫外線または可視光線により遊離ラジカルを生成する公知の光開始剤を適宜用いることができる。上記光重合開始剤として、たとえば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテルなどのベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン、N,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類、ベンジルジメチルケタール(チバ・ジャパン・ケミカルズ社製、イルガキュア651)、ベンジルジエチルケタールなどのベンジルケタール類、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノンなどのアセトフェノン類、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントンなどのキサントン類、あるいはヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュア184)、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ビトロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(チバ・ジャパン・ケミカルズ社製、ダロキュア1116)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(メルク社製、ダロキュア1173)などをあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
また、上記光重合開始剤として、たとえば、2,4,5−トリアリルイミダゾール二量体と2−メルカプトベンゾオキサゾール、ロイコクリスタルバイオレット、トリス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン等との組み合わせなどをあげることができる。また、たとえば、ベンゾフェノンに対するトリエタノールアミン等の三級アミンのように、適宜公知の添加剤を用いてもよい。
上記光重合開始剤の配合量は、たとえば、上記エチレン系共重合体100重量部に対して、0.1〜5重量部用いることができる。
また、上記エチレン系共重合体は、上記エチレン系共重合体において、蛍光色素化合物をモノマーとして共重合させて封止材層に紫外線吸収作用や波長変換作用の機能を付与することもでき得る。この場合、上記エチレン系共重合体は、発光性エチレン系共重合体となり得、入射光の波長をより長波長に変換する機能を有することができ得る。
また、蛍光色素化合物を共重合させた場合、上記エチレン系共重合体の極大吸収波長が300〜410nmであることが好ましく、330〜370nmであってもよく、340〜360nmであってもよい。
また、蛍光色素化合物を共重合させた場合、上記エチレン系共重合体の極大蛍光波長が400〜560nmであることが好ましく、405〜490nmであってもよく、410〜470nmであってもよい。
また、蛍光色素化合物を共重合させた場合、上記エチレン系共重合体の吸光度として、たとえば、0.5〜6であることが好ましく、0.8〜4であることがより好ましく、1〜3であることがさらに好ましい。なお、上記吸光度は、ランベルト・ベールの法則に従って算出される値である。
また、上記エチレン系共重合体の屈折率として、たとえば、1.4〜1.7の範囲、1.45〜1.65の範囲、または、1.45〜1.55の範囲である。いくつかの実施形態において、上記エチレン系共重合体の屈折率が1.5である。
また、本発明の太陽電池用封止材組成物は、上記エチレン系共重合体を含むものであるが、上記エチレン系共重合体を主成分として用いてもよく、また、他のマトリックス樹脂が主成分となるように併用してもよい。
上記他のマトリックス樹脂として、光学的に透明な樹脂を用いることが好ましい。上記マトリックス樹脂として、たとえば、ポリイミド、非晶質ポリカーボネート、シロキサンゾル−ゲル、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、エポキシ樹脂、および、シリコーン樹脂などをあげることができる。これらのマトリックス樹脂は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して、上記エチレン系共重合体と使用してもよい。
上記封止材組成物は、たとえば、上記エチレン系共重合体と上記他のマトリックス樹脂を混合や分散させること等により形成することができる。上記方法として、たとえば、溶融混練や溶液中で混合した後(または、さらにキャストした後)に溶媒を除去する方法等を用いてもよい。また、上記エチレン系共重合体のみをマトリックス素材として用いてもよい。
また、本発明の太陽電池用封止材組成物において、上記エチレン系共重合体を主成分として用いてもよく、また、他のマトリックス樹脂が主成分となるように併用してもよい。たとえば、上記エチレン系共重合体を主成分として用いる場合、上記エチレン系共重合体が50〜100重量%で含まれているものとすることができ、55〜95重量%であってもよく、60〜90重量%であってもよく、75〜85重量%であってもよく、70〜80重量%であってもよい。また、他のマトリックス樹脂が主成分となるように併用する場合、たとえば、上記エチレン系共重合体が0.01〜49.9重量%で含まれているものとすることができ、0.1〜45重量%であってもよく、1〜40重量%であってもよく、2〜35重量%であってもよく、3〜30重量%であってもよく、5〜25重量%であってもよく、8〜20重量%であってもよく、10〜15重量%であってもよい。
本発明における有機過酸化物は、下記一般式(1)または(2)で表されるパーオキシエステル構造を有することを特徴とする。
Figure 0006026683

(式中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい炭素数1〜18のアルキル基、または、置換基を有してもよい炭素数5〜18のアリール基を示す。)
上記有機過酸化物において、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい炭素数1〜18のアルキル基、または、置換基を有してもよい炭素数5〜18のアリール基を示す。。上記アルキル基の炭素数は、1〜18であるが、2〜8であってもよく、3〜6であってもよく、4〜5であってもよい。上記アリール基の炭素数は、5〜18であるが、6〜12であってもよく、8〜10であってもよい。
上記R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、たとえば、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、t−へキシル、ヘプチル、2−エチルヘキシル、オクチル、フェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、テトラメチルフェニル、エチルフェニル、ジエチルフェニル、n−プロピルフェニル、ジn−プロピルフェニル、イソプロピルフェニル、ジイソプロピルフェニル、n−ブチルフェニル、ジn−ブチルフェニル、イソプロピルフェニル、sec−ブチルフェニル、ジsec−ブチルフェニル、t−ブチルフェニル、ジt−ブチルフェニル、ジイソプロピルフェニル、ナフチル、ビフェニル、フェナンスリル、ピロリル基、フラニル基、チオフェニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラジニル基、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、2−エチルヘキセニル、オクテニル、および、3−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル、および、3−アリルオキシ−2−アセトキシプロピルなどが含まれるが、これらに限定されない。RとR、RとRは、各々同一であってもよく、異なっていてもよい。
また、上記有機過酸化物において、前記一般式(1)および(2)のRおよびRが、置換基を有しても良い炭素数1〜18のアルキル基であることが好ましい。
また、上記有機過酸化物において、前記一般式(1)のRが、t−ブチル基またはt−ヘキシル基であることが好ましい。
また、上記有機過酸化物において、前記一般式(2)のRが、置換基を有しても良い炭素数1〜18のアルキル基であることが好ましい。
上記の一般式(1)で表されるパーオキシエステル構造を有する有機過酸化物として、たとえば、t−ブチル パーオキシ−酢酸エステル、t−へキシル パーオキシ−酢酸エステル、t−ブチル パーオキシ−n−プロピオン酸エステル、t−へキシル パーオキシ−n−プロピオン酸エステル、t−ブチル パーオキシ−2−メチルブタン酸エステル、t−へキシル パーオキシ−2−メチルブタン酸エステル、t−ブチル パーオキシ−2−メチルペンタン酸エステル、t−へキシル パーオキシ−2−メチルペンタン酸エステル、t−プチル パーオキシ−n−へキサン酸エステル、t−へキシル パーオキシ−n−へキサン酸エステル、t−ブチル パーオキシ−2−エチルヘキサン酸エステル、t−へキシル パーオキシ−2−エチルヘキサン酸エステル、t−ブチル パーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサン酸エステル、t−へキシル パーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサン酸エステル、t−ブチル パーオキシ−オクタン酸エステル、t−へキシル パーオキシ−オクタン酸エステル、t−ブチル パーオキシ−ラウリン酸エステル、t−へキシル パーオキシ−ラウリン酸エステル、t−ブチル パーオキシ−ステアリン酸エステル、t−へキシル パーオキシ−ステアリン酸エステルなどをあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記の一般式(2)で表されるパーオキシエステル構造を有する有機過酸化物として、たとえば、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(n−オクタノイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(n一ドデカノイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(n−オクタデカノイルパーオキシ)ヘキサンなどをあげることができる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
また、上記の一般式(2)で表されるパーオキシエステル構造を有する有機過酸化物と上記の一般式(1)で表されるパーオキシエステル構造を有する有機過酸化物を適宜混合して使用してもよい。
また、上記太陽電池用封止材組成物において、エチレン系共重合体100重量部に対して、前記有機過酸化物を0.01〜3重量部含むことが好ましく、0.03〜2重量部であってもよく、0.05〜1.5重量部であってもよく、0.1〜1重量部であってもよい。
また、上記太陽電池用封止材組成物において、上記有機過酸化物の1分間半減期温度が155℃以上であることが望ましく、158℃以上とすることができ、160℃以上とすることができる。上記有機過酸化物を用いることにより、製膜時の架橋を防ぐことが容易および/または確実となる。また、上記有機過酸化物の1分間半減期温度が175℃以下であることが望ましく、172℃以下とすることができ、170℃以下とすることができる。上記有機過酸化物を用いることにより、ラミネート工程において加熱圧着時に十分に有機過酸化物が消費されうる。また、上記有機過酸化物を用いることにより、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等の場合に生じやすい黄変を特に抑制することができ得る。
また、本発明の太陽電池用封止材組成物において、たとえば、80℃〜110℃で封止材組成物を混練し、熱プレス機などで80℃〜100℃でシート化し、その後当該封止シートを155℃〜165℃で架橋時間15分以下で架橋する製造工程において、上記有機過酸化物を用いることによって、特に効果的に、ラミネート工程を時間的に短縮し、耐光性および耐湿熱性を向上させることが可能となる。また、上記混練温度は、80℃〜130℃であってもよく、90℃〜100℃であってもよく、110℃〜120℃であってもよい。また、上記シート化温度は、80℃〜130℃であってもよく、90℃〜100℃であってもよく、110℃〜120℃であってもよい。また、上記架橋温度は、160℃〜180℃であってもよく、145℃〜155℃であってもよく、160℃〜170℃であってもよい。また、上記架橋時間は、15分以下であることが好ましく、10〜15分であってもよく、15〜20分であってもよく、20〜30分であってもよい。
また、上記製造工程としては、たとえば、90℃〜110℃で封止材組成物を混練し、カレンダー成形により70℃〜90℃でシート化し、その後当該封止シートを150℃〜160℃で架橋時間18分以下で架橋する製造工程であってもよい。また、たとえば、70℃〜100℃で封止材組成物を混練し、熱プレス機などで70℃〜90℃でシート化し、その後当該封止シートを140℃〜150℃で架橋時間15分以下で架橋する製造工程であってもよい。また、たとえば、90℃〜110℃で封止材組成物を混練し、Tダイキャストにより70℃〜110℃でシート化し、その後当該封止シートを160℃〜180℃で架橋時間15分以下で架橋する製造工程であってもよい。
有機過酸化物におけるパーオキサイド結合およびその周辺構造の電子状態は、ラジカル発生のためのパーオキシ構造の開裂の活性化エネルギーだけでなく、その酸化力にも影響を及ぼす。そのパーオキサイド結合において、電子密度の低いパーオキサイド構造やパーオキシエステル結合は、比較的酸化力が低いことがいえる。一方、エチレン系共重合体の製膜およびそれからなる樹脂組成物の架橋において、そのプロセス性を考慮すると適切な温度範囲がある。本発明では、太陽電池封止シートの製膜およびラミネート工程を考慮し、アルキル基を連結したパーオキシエステル結合を制御し、工業的に使用可能であり、かつ、酸化劣化を発生させにくい有機過酸化物を新規に見出して設計した。
また、本発明の太陽電池用封止材組成物において、エチレン系共重合体100重量部に対して、酸化防止剤を0.001〜0.5重量部含むことが好ましく、0.1〜1重量部であってもよく、0.01〜0.05重量部であってもよく、0.005〜0.01重量部であってもよい。
また、上記酸化防止剤は、公知のものを適宜用いることができる。上記酸化防止剤として、たとえば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、ビタミンE系酸化防止剤などをあげることができる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
また、本発明の太陽電池用封止材組成物において、前記酸化防止剤が、置換基を有しても良いヒドロキシトルエン骨格を有することが好ましい。上記の置換基を有しても良いヒドロキシトルエン骨格を有する酸化防止剤として、たとえば、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)誘導体などをあげることができる。
上記ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)誘導体として、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)のほか、上記ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)の一部または複数個所を化学的に修飾した化合物をあげることができる。上記ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)誘導体として、たとえば、ジブチルヒドロキシトルエンのナトリウム塩、カリウム塩などの中和塩、ベンゼン環上またはアルキル基の一部置換した誘導体などをあげることができる。なかでも、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)を用いることが好ましい。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)の分子量は220であるが、上記ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)誘導体を用いる場合には、上記誘導体の分子量が220〜500であることが好ましく、220〜400であることがより好ましく、220〜300であることがさらに好ましい。なお、分子量測定は、MSスペクトルによるものとする。
また、本発明の太陽電池用封止材組成物において、紫外線吸収化合物を含むものであってもよい。上記紫外線吸収化合物として、上記太陽電池用封止材層の架橋性、UVカット性、および変色防止機能を損なわない限り、紫外線劣化の抑制を抑制する紫外線吸収化合物のほか、波長変換機能を付与しうる紫外線吸収化合物等を用いることができる。
上記紫外線吸収化合物として、公知のものを適宜用いることができる。上記紫外線吸収化合物として、たとえば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、サリチル酸系、シアノアクリレート系などをあげることができる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記ベンゾフェノン系紫外線吸収化合物としては、たとえば、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジ(ヒドロキシメチル)ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジ(2−ヒドロキシエチル)ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメトキシ−5,5’−ジ(ヒドロキシメチル)ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメトキシ−5,5’−ジ(2−ヒドロキシエチル)ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ(ヒドロキシメチル)−5,5’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ(2−ヒドロキシエチル)−5,5’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2−ジヒドロキシ−4,4−ジメトキシベンゾフェノンなどをあげることができる。
上記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収化合物としては、たとえば、2−〔2’−ヒドロキシ−5’−(ヒドロキシメチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−5’−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−5’−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−メチル−5’−(ヒドロキシメチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−メチル−5’−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−メチル−5’−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−(ヒドロキシメチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−t−オクチル−5’−(ヒドロキシメチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−t−オクチル−5’−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−t−オクチル−5’−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール等、あるいは2,2’−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(ヒドロキシメチル)フェノール〕、2,2’−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール〕、2,2’−メチレンビス〔6−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール〕、2,2’−メチレンビス〔6−(5−ブロモ−2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール〕、2,2’−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(3−ヒドロキシプロピル)フェノール〕、2,2’−メチレンビス〔6−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(3−ヒドロキシプロピル)フェノール〕、2,2’−メチレンビス〔6−(5−ブロモ−2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(3−ヒドロキシプロピル)フェノール〕、2,2’−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(4−ヒドロキシブチル)フェノール〕、2,2’−メチレンビス〔6−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(4−ヒドロキシブチル)フェノール〕、2,2’−メチレンビス〔6−(5−ブロモ−2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(4−ヒドロキシブチル)フェノール〕、3,3−{2,2’−ビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−1−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕}プロパン、2,2−{2,2’−ビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−1−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕}ブタン、2,2’−オキシビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール〕、2,2’−ビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール〕スルフィド、2,2’−ビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール〕スルホキシド、2,2’−ビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール〕スルホン、2,2’−ビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾリ−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール〕アミンなどをあげることができる。
上記トリアジン系紫外線吸収化合物としては、たとえば、2−(2−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチルフェニル)−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル〕−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシブチル)フェニル〕−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシブチル)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシブトキシ)フェニル〕−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(4−ヒドロキシブトキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチルフェニル)−4,6−ビス(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル〕−4,6−ビス(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシプロピル)フェニル〕−4,6−ビス(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−s−トリアジン、2−〔2−ヒドロキシ−4−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕−4,6−ビス(2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−s−トリアジン、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチロキシ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノールなどをあげることができる。
上記サリチル酸系紫外線吸収化合物としては、たとえば、フェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレートなどをあげることができる。
上記シアノアクリレート系紫外線吸収化合物としては、たとえば、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレートなどをあげることができる。
また、上記紫外線吸収化合物に波長変換機能を有するものを用いる場合、上記紫外線吸収化合物として、たとえば、波長域350〜400nmの光を、400nmを超える波長域の光よりも多く吸収する蛍光化合物をあげることができる。上記蛍光化合物として、有機蛍光化合物、および、無機蛍光化合物などをあげることができる。
上記有機蛍光化合物として、公知の有機色素化合物(有機蛍光染料など)を用いることができる。上記有機蛍光化合物として、たとえば、ナフタルイミド、ペリレン、アントラキンノン、クマリン、ベンゾクマリン、キサンテン、フェノキサジン、ベンゾ[a]フェノキサジン、ベンゾ[b]フェノキサジン、ベンゾ[c]フェノキサジン、ナフタルイミド、ナフトラクタム、アズラクトン、メチン、オキサジン、チアジン、ジケトピロロピロール、キナクリドン、ベンゾキサンテン、チオーエピンドリン、ラクタムイミド、ジフェニルマレイミド、アセトアセトアミド、イミダゾチアジン、ベンズアントロン、ペリレンモノイミド、フタルイミド、ベンゾトリアゾール、ベンゾチアジアゾール、ベンゾオキサゾール、ピリミジン、ピラジン、トリアゾール、ジベンゾフラン、トリアジン、および、ハルビツール酸誘導体などをあげることができる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記無機蛍光化合物として、たとえば、発光中心としてユーロピウムやサマリウムを有する錯体化合物などをあげることができる。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記蛍光化合物の吸光度として、たとえば、0.1〜6であることが好ましく、0.5〜4であることがより好ましく、0.8〜3であることがさらに好ましい。
また、上記紫外線吸収化合物は、200〜400nm、特に280〜380nmの範囲内に最大吸収波長を有するものが好ましい。上記紫外線吸収化合物を用いることにより、照射光に含まれる紫外線のうち、特にエチレン−酢酸ビニル共重合体などのエチレン系共重合体およびバックシートなどの有機系材料の光劣化を招く恐れのある紫外線をより効果的に吸収できる。なお、上記紫外線吸収化合物の最大吸収波長は、公知の手法を用いて市販の紫外線測定装置等を用いて測定することができる。
上記紫外線吸収化合物のうち、たとえば、特にエチレン系共重合体およびバックシートなどの有機系材料の光劣化の防止の観点からはベンゾフェノン系紫外線吸収化合物を用いるのが好ましく、一分子中にヒドロキシル基を2個以下含むベンゾフェノン系紫外線吸収化合物を用いるのが特に好ましい。上記紫外線吸収化合物として、たとえば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、及び2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシ−ベンゾフェノンなどをあげることができる。上記化合物は、320〜350nmの範囲内に最大吸収波長を有し、エチレン−酢酸ビニル共重合体の光劣化をより効果的に抑制することができる。
上記紫外線吸収化合物の含有量は、上記エチレン系共重合体100質量部に対して0.01〜2重量部含有することが好ましく、0.05〜1重量部とすることができ、0.1〜0.5重量部とすることができる。
また、上記紫外線吸収化合物として、たとえば、エチレン系共重合体の重合時または重合後付加反応などで、上記紫外線吸収化合物に炭素−炭素二重結合基を設けたような蛍光色素化合物をモノマーとして共重合した発光性エチレン系共重合樹脂を用いてもよい。
また、上記太陽電池用封止材組成物において、所望の性能を損なわない範囲で、適宜公知の添加剤を含むことができる。上記添加剤として、たとえば、熱可塑性ポリマー、光安定化剤、有機過酸化物、充填剤、可塑剤、シランカップリング剤、受酸剤、クレイ等があげられる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記光安定化剤として、公知のものを適宜用いることができるが、ポリマーに対して有害なラジカル種を補足し、新たなラジカルを発生しないようにする機能を有する化合物があげられる。上記光安定化剤として、たとえば、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)などをあげることができる。また、上記ヒンダードアミン系光安定剤としては、低分子量のものや高分子量のもの、またN−アルキル型のものやN−H型のものなどがある。これらの化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。上記光安定剤を含むことによって、照射された光などの影響によってマトリックス樹脂の劣化し、太陽電池用封止膜が黄変するのを抑制することができる。
低分子量の上記ヒンダードアミン系光安定剤としては、たとえば、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル、1,1−ジメチルエチルヒドロパーオキサイドおよびオクタンの反応生成物(分子量737)70重量%とポリプロピレン30重量%からなるもの;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート(分子量685);ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートおよびメチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート混合物(分子量509);ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(分子量481);テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(分子量791);テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(分子量847);2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートとトリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートの混合物(分子量900);1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートとトリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートの混合物(分子量900)などをあげることができる。
高分子量の上記ヒンダードアミン系光安定剤としては、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}](分子量2,000〜3,100);コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物(分子量3,100〜4,000);N,N’,N”,N”’−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン(分子量2,286)と上記コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物の混合物;ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物(分子量2,600〜3,400)などをあげることができる。
また、上記ヒンダードアミン系光安定剤の市販品として、たとえば、LA−52、LA−57、LA−62、LA−63LA−63p、LA−67、LA−68(いずれもADEKA社製)、Tinuvin744、Tinuvin770、Tinuvin 765、Tinuvin123、Tinuvin144、Tinuvin622LD、CHIMASSORB 944LD(いずれもBASF社製)、UV−3034(B.F.グッドリッチ社製)などをあげることができる。
上記太陽電池用封止材組成物を製造するには、公知の方法に準じて行えばよい。たとえば、上記の各材料を加熱混練、スーパーミキサー(高速流動混合機)、ロールミル、プラストミル等を用いて公知の方法で混合して得る方法などをあげることができる。また、上記封止材層の製造まで連続して行ってもよい。
(太陽電池用封止材層)
一方、本発明の太陽電池用封止材層は、上記太陽電池用封止材組成物を用いて形成されたことを特徴とする。上記封止材層は、波長変換機能を有するもの(波長変換型封止材層)であってもよい。
上記封止材層を製造するには、公知の方法に準じて行えばよい。たとえば、上記の各材料を加熱混練、スーパーミキサー(高速流動混合機)、ロールミル、プラストミル等を用いて公知の方法で混合した組成物を、通常の押出成形、カレンダ成形(カレンダリング)、真空熱加圧等により成形してシート状物を得る方法により適宜製造することができる。また、PETフィルム等の上に上記層を形成した後、表面保護層に転写する方法により製造することができる。また、ホットメルトアプリケーターにより、混練溶融と塗布を同時に行う方法を用いることができる。
より具体的には、たとえば、上記エチレン系共重合体を含む上記封止材組成物を、表面保護層またはセパレーターなどにそのまま塗布してもよし、上記材料を他の材料と混合組成物として塗布してもよい。また、上記封止材組成物を蒸着、スパッタリング、エアロゾルデポジッション法等で形成してもよい。
上記混合組成物として塗布する場合、上記封止材組成物は、加工性を考慮して、融点が50〜250℃であることが好ましく、50〜200℃であることがより好ましく、50〜180℃であることがさらに好ましい。また、たとえば、上記封止材組成物の融点が50〜250℃の場合、上記組成物の混練溶融および塗布温度は、上記融点に30〜100℃加えた温度で行うことが好ましい。
また、いくつかの実施形態において、上記封止材層が下記の工程によって薄膜構造体に製造される:(i)上記エチレン系共重合体(および上記他のマトリックス樹脂)粉末が所定の比率で溶媒(たとえば、テトラクロロエチレン(TCE)、シクロペンタノン、ジオキサンなど)に溶解されたポリマー溶液を調製する工程、(ii)上記ポリマー溶液をガラス基板の上に直接に流し込み、その後、基板を2時間で室温から最高で100℃まで熱処理し、残留溶媒を130℃での一晩のさらなる真空加熱によって完全に除くことによって形成する工程、および、(iii)使用前に、上記ポリマー薄膜を水の中で剥がし、その後、自立型ポリマーフィルムを完全に乾燥する工程;(iv)フィルムの厚さを、ポリマー溶液の濃度および蒸発速度を変化させることによって制御することができる。
上記封止材層の厚みは、20〜2000μmであることが好ましく、50〜1000μmであることがより好ましく、100〜800μmであることがさらに好ましい。5μmよりも薄くなると、ラミネート工程で発電セルが割れてしまう場合がある。一方、700μmより厚くなると、コスト的に不利益である。
また、特に波長変換機能の付与をする場合、上記封止材層の極大吸収波長が300〜410nmであることが好ましく、330〜370nmであってもよく、340〜360nmであってもよい。
また、特に波長変換機能の付与をする場合、上記封止材層の極大蛍光波長が400〜560nmであることが好ましく、405〜490nmであってもよく、410〜470nmであってもよい。
また、上記封止材層の吸光度として、たとえば、0.5〜6であることが好ましく、0.8〜4であることがより好ましく、1〜3であることがさらに好ましい。
また、上記封止材層の屈折率として、たとえば、1.4〜1.7の範囲、1.45〜1.65の範囲、または、1.45〜1.55の範囲である。いくつかの実施形態において、上記封止材組成物の屈折率が1.5である。
(太陽電池モジュール)
本発明の太陽電池モジュール1は、上記封止材層20および太陽電池セル30を含むことを特徴とする。一例として図1、2に簡易な模式図を示すが、本発明がこれらに限定されるものではない。また、表面保護層10、太陽電池セルの背面側にさらに封止材層40、バックシート50を適宜備えることもできる。また、これらの各層間に、上記太陽電池用封止材層の上記機能を損なわない限り、接着材層、粘着剤層などの他の層を適宜介在してもよい。また、上記各封止材層として、適宜、上記紫外線吸収化合物を含む波長変換型封止材層を用いてもよい。
上記太陽電池モジュールは、上記封止材層を備えるため、ラミネート工程を時間的に短縮し、耐光性および耐湿熱性を向上させることが可能となる。また、波長変換型封止材層を用いた場合、通常は光電変換に寄与しない波長を光電変換に寄与しうる波長に変換することができる。具体的には、ある波長をそれよりもより長波長へ、たとえば、370nmより短い波長を370nm以上の波長に変換することができる。特に、紫外線領域の波長(10nm〜365nm)を可視光領域の波長(370〜800nm)へ変換するものである。また、光電変換に寄与する波長の範囲は、太陽電池の種類によって変化し、たとえば、シリコン系太陽電池であっても、使用されるシリコンの結晶形態によって変化する。たとえば、アモルファスシリコン太陽電池の場合、400nm〜700nm、多結晶シリコン太陽電池の場合、約600nm〜1100nmと考えられる。このため、光電変換に寄与する波長は、必ずしも可視光領域の波長にかぎられない。
上記太陽電池セルとして、たとえば、結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、微結晶シリコン太陽電池、薄膜シリコン太陽電池、ヘテロ接合型太陽電池、多接合型太陽電池、硫化カドミウム/テルル化カドミウム太陽電池、CIS系薄膜太陽電池、CIGS系薄膜太陽電池、CZTS系薄膜太陽電池、III−V族太陽電池、色素増感型太陽電池、または、有機半導体太陽電池を用いることができる。上記太陽電池セルとして、結晶シリコン太陽電池であることが好ましい。
上記太陽電池モジュールの製造において、上記太陽電池用封止材層を上記太陽電池セル等に転写してもよく、直接上記太陽電池セル上に塗布形成してもよい。また、上記太陽電池用封止材層と他の層を同時に形成してもよい。
また、本発明の太陽電池モジュールは、波長変換型封止材層を用いた場合、入射光が、太陽電池セルへの到達に先だって、上記波長変換型封止材層を通過するように配置されることが好ましい。上記構成とすることで、より確実に、太陽エネルギーのより広い範囲のスペクトルが電気に変換されることが可能となり、光電変換効率を効果的に高めることができる。
上記表面保護層として、太陽電池用途の表面保護層として用いられている公知のものを用いることができる。上記表面保護層として、たとえば、フロントシートやガラスなどをあげることができる。上記ガラスとして、たとえば、白板、エンボスの有無等、適宜種々のものを用いることができる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。
(封止シートの作製方法)
〔実施例1〜6、比較例1〜3〕
市販のEVA樹脂に対して、架橋剤として有機過酸化物を0.3重量部、シランカップリング剤(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)を0.3重量部、架橋助剤(トリアリルイソシアヌレート)を1重量部、酸化防止剤(BHT、ジブチルヒドロキシトルエン)を0.04重量部、紫外線吸収剤としてSS130またはPA680を0.2重量部、ヒンダードアミン系光安定化剤としてTN765またはTN144を0.04重量部を、それぞれ配合して、110℃で混練し、熱プレス機によって100℃でシート化することによって太陽電池用封止シートを作製した。
〔比較例4〕
市販のEVA樹脂に対して、架橋剤としてPB−Eを0.15重量部およびPH−25Bを1.5重量部、シランカップリング剤(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)を0.3重量部、架橋助剤(トリアリルイソシアヌレート)を1重量部、酸化防止剤(BHT、ジブチルヒドロキシトルエン)を0.04重量部、紫外線吸収剤としてSS130を0.2重量部、ヒンダードアミン系光安定化剤としてTN144を0.04重量部を、それぞれ配合して、110℃で混練し、熱プレス機によって100℃でシート化することによって太陽電池用封止シートを作製した。
(評価サンプルの作製方法)
得られた封止シート(厚さ500um)を、2枚のガラス、または、ガラスおよびバックシートで挟んだ状態で、80℃、100kNの条件で貼り合せ、160℃の条件で乾燥オーブンに15分間保管した。その後、光安定性および黄変度に関する評価を行った。
(光安定性の評価方法)
両面ガラスのサンプルに対して、UV照射器(パナソニック社製、UJ35)およびレンズを用い、1W/cmのUV光(365nm)を所定の時間(120分)照射した。UV光照射後のサンプルの吸収スペクトルを分光光度計(日本分光社製、V560)によって測定した。得られたスペクトル情報から、有機化合物の吸収ピークトップの変化を評価した。
(黄変の評価方法)
ガラスおよびバックシートでラミネートしたサンプルを、温度85℃、相対湿度85%に設定した環境評価試験機において、1000時間保管した。保管前後のサンプルの反射スペクトルをMCPD(大塚電子社製)によって測定した。得られた反射スペクトル情報から、保管前後での差から黄変度(YI:Yellow Index、ASTM D1925)を算出した。
〔実施例〕
(パーオキシエステル構造を有する有機過酸化物)
・t−ブチル パーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキシル酸エステル(日油社製、パーブチル355(PB−355))
・t−ブチル パーオキシ−ラウリン酸エステル(日油社製、パーブチルL(PB−L))
・t−ヘキシル パーオキシ−酢酸エステル(日油社製、パーヘキシルA(PH−A))
〔比較例〕
(その他の構造を有する有機過酸化物)
・2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(日油社製、パーヘキサ25B(PH−25B))
・t−ブチル パーオキシ−2−エチルヘキシル−モノカルボネート(日油社製、パーブチルE(PB−E))
・1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン(日油社製、パーヘキサHC(PH−HC))
(紫外線吸収剤)
・2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシ−ベンゾフェノン(住友化学工業社製、スミソーブ130(SS130))
・4,7−ビス(4−t−ブチル−フェニル)−2−イソブチル−2H−ベンゾトリアゾール(日東電工社製、PA680)
(ヒンダードアミン系光安定化剤)
・セバシン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)(チヌビン765(TN765))
・2−[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]−2−ブチルプロパン二酸ビス[1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル](チヌビン144(TN144))
Figure 0006026683
1 太陽電池モジュール
10 表面保護層
20 太陽電池用封止材層
30 太陽電池セル
40 裏面用封止材層
50 バックシート

Claims (12)

  1. エチレン系共重合体、下記一般式(1)で表されるパーオキシエステル構造を有する有機過酸化物、および架橋助剤を含み、前記過酸化物の1分間半減期温度が160℃〜175℃であることを特徴とする太陽電池用封止材組成物。
    Figure 0006026683

    (式中、R、およびRは、それぞれ独立して、置換基を有してもよい炭素数1〜18のアルキル基、または、置換基を有してもよい炭素数5〜18のアリール基を示す。)
  2. 前記一般式(1)のRが、置換基を有しても良い炭素数1〜18のアルキル基である請求項1記載の太陽電池用封止材組成物。
  3. 前記一般式(1)のRが、t−ブチル基またはt−ヘキシル基である請求項1または2に記載の太陽電池用封止材組成物。
  4. エチレン系共重合体100重量部に対して、前記有機過酸化物を0.01〜3重量部含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池用封止材組成物。
  5. 前記架橋助剤が、トリアリルイソシアヌレートであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池用封止材組成物。
  6. エチレン系共重合体100重量部に対して、酸化防止剤を0.001〜0.5重量部含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の太陽電池用封止材組成物。
  7. 前記酸化防止剤が、置換基を有しても良いヒドロキシトルエン骨格を有することを特徴とする請求項6に記載の太陽電池用封止材組成物。
  8. ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)を含む請求項1〜7のいずれかに記載の太陽電池用封止材組成物。
  9. 紫外線吸収化合物を含む請求項1〜8のいずれかに記載の太陽電池用封止材組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の太陽電池用封止材組成物により形成された太陽電池用封止材層。
  11. 請求項10に記載の太陽電池用封止材層、および、太陽電池セルを含む太陽電池モジュール。
  12. 前記太陽電池セルが、結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、微結晶シリコン太陽電池、薄膜シリコン太陽電池、ヘテロ接合型太陽電池、多接合型太陽電池、硫化カドミウム/テルル化カドミウム太陽電池、CIS系薄膜太陽電池、CIGS系薄膜太陽電池、CZTS系薄膜太陽電池、III−V族太陽電池、色素増感型太陽電池、または、有機半導体太陽電池である、請求項11に記載の太陽電池モジュール。

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