JP6026123B2 - 焼結金属軸受 - Google Patents

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Description

本発明は、焼結金属軸受に関し、特に、銅鉄系の焼結金属軸受に関する。
焼結金属軸受は、内部気孔に潤滑油を含浸させて使用されるものであって、内周に挿入された軸の相対回転に伴い内部に含浸された潤滑油が軸との摺動部に滲み出して油膜を形成し、この油膜を介して軸を回転支持するものである。このような焼結金属軸受は、その優れた回転精度および静粛性から、情報機器をはじめ種々の電気機器に搭載されるモータ用の軸受装置として、より具体的には、HDDや、CD、DVD、ブルーレイディスク用のディスク駆動装置におけるスピンドルモータ軸受用途として、あるいは、レーザビームプリンタ(LBP)のポリゴンスキャナモータ、ファンモータ等の軸受用途として好適に利用されている。
焼結金属軸受には、銅を主成分とした銅系、鉄を主成分とした鉄系、銅及び鉄を主成分とした銅鉄系などがあり(例えば、下記特許文献1を参照)、その中でも、銅鉄系の焼結金属軸受は、銅の優れた圧縮変形性による油膜形成率の向上効果と、鉄が有する高い硬度により得られる軸受面の耐摩耗性向上効果との双方を享受し得る点で、上記軸受用途に好適に利用されている。
すなわち、銅は比較的軟らかい金属であることから、これを主成分として用いた場合、焼結金属軸受の内部気孔が潰れやすく、その結果、通油度(一定の圧力を負荷した状態で潤滑油を焼結金属軸受の内径側から外径側へ送った際の潤滑油の通り易さ)が低くなる。通油度が低いと、潤滑油が焼結金属軸受の内部気孔に逃げにくくなるため、軸受隙間に形成される油膜の圧力が高まり易くなり、油膜による高い支持力を得ることができる。また、鉄は比較的硬度の高い金属であることから、これを主成分として用いた場合、焼結金属軸受の軸受面硬度が高まり、これにより軸受面の耐摩耗性向上を図ることができる。
特開2002−349575号公報
このように、銅鉄系の焼結金属軸受は、銅系と鉄系双方の特性を併せ持つことができる反面、以下の不具合を生じることがある。すなわち、銅系組織の比率を増やすと、通油度が低下するというメリットが得られる反面、耐摩耗性が低下するという不具合が生じる。一方、鉄系組織の比率を増やすと、耐摩耗性が向上するというメリットが得られる反面、通油度が高くなるという不具合が生じる。そのため、要求される通油度や耐摩耗性のレベルが高い場合、単に銅系と鉄系との比率を変更するだけの調整では、通油度と耐摩耗性の双方に優れた焼結金属軸受を得ることは難しいことがある。
ここで、例えば、焼結密度(完成品における内部気孔を考慮しない場合の見かけの単位体積当りの質量)を高めるようにすれば、内部気孔が減少することで通油度を小さくできるように思われる。特に、最近の情報機器(HDDなど)においては、記憶容量の増大化に伴い、焼結金属軸受で支持すべき回転体(スピンドル及びスピンドルと一体的に回転するハブ、ディスクなどを含む)の重量が増大する傾向にある。そのため、焼結密度の増大化は、焼結金属軸受の高強度化(高剛性化)及び耐摩耗性の向上化を図る上でも好適であるように思われる。しかし、焼結密度を高めるべく圧縮量を大きくして内部気孔を潰したのでは、焼結金属軸受の内部に含浸される油量が低減するため、潤滑油の劣化が早期に進行する結果、軸受性能の早期低下を招くおそれがある。このような事情を考慮すると、現行以上の焼結密度の増大化は容易ではない。
また、鉄系組織を形成する鉄系粉末として、ステンレス粉末を使用すれば、焼結密度を高めることなく耐摩耗性を向上させることができるが、ステンレス粉末は、一般的に純鉄粉末に比べて高価なため、コストアップを招くことなく耐摩耗性の向上を図る、との目的に沿わない。
以上の事情に鑑み、銅鉄系の焼結金属軸受において、耐摩耗性の向上と、通油度の低減化とを低コストに図ることで、既存レベル以上の軸受性能を長期にわたって発揮可能とすることを、本発明により解決すべき技術的課題とする。
前記課題の解決は、本発明に係る焼結金属軸受により達成される。すなわち、この軸受は、銅系粉末と鉄系粉末とを主成分とする原料粉末から形成され、内周にラジアル軸受面を有すると共に、銅系粉末と鉄系粉末とでラジアル軸受面が構成される焼結金属軸受において、銅系粉末として、直径45μm未満の粒子の割合が80wt%以上である粒度分布を示す微細銅粉が重量比で銅系粉末全体の3分の1以上を占めるものを使用し、かつ、原20料粉末を圧縮成形してなる圧縮体を、900℃以上1000℃以下で焼結した点をもって特徴付けられる(請求項1)。なお、ここでいう「銅系粉末」とは、銅を主成分とする金属粉末のことを言い、純銅粉末のほか、銅を主成分とした合金粉末を含む。同様に、「鉄系粉末」とは、鉄を主成分とする金属粉末のことを言い、純鉄粉末のほか、鉄を主成分とした合金粉末を含む。
また、前記課題の解決は、本発明に係る焼結金属軸受の製造方法によっても達成される。すなわち、この製造方法は、銅系粉末と鉄系粉末とを主成分とする原料粉末から形成され、内周にラジアル軸受面を有すると共に、銅系粉末と鉄系粉末とでラジアル軸受面が構成される焼結金属軸受の製造方法において、銅系粉末として、直径45μm未満の粒子の割合が80wt%以上である粒度分布を示す微細銅粉が重量比で前記銅系粉末全体の3分の1以上を占めるものを使用し、かつ、原料粉末を圧縮成形してなる圧縮体を、900℃以上かつ1000℃以下で焼結する点をもって特徴付けられる(請求項11)。
本発明は、上述のように、従来使用していた銅粉末とは粒度分布の異なる銅粉末(微細銅粉)を使用すると共に、この粉末を使用する場合に最適な焼結温度で焼結したことを特徴とするものである。すなわち、本発明者らは、銅系粉末として、従来使用していた銅粉末よりも、微細粒子(直径45μm未満の粒子)の割合が高い(80wt%以上)粒度分布を示す銅粉末を使用することで(下記表1を参照)、従来の銅粉末を使用した場合と比べて、通油度が大きく低下することを見出した。特に、銅系粉末として、上記微細銅粉が重量比で銅系粉末全体の3分の1以上を占めるものを用いることで、より好ましくは重量比で銅系粉末全体の2分の1以上を占めるものを用いることで(請求項5)、顕著な通油度低減効果が得られることを見出した(後述の図5を参照)。
このように、通油度を下げるためには、従来、焼結密度を高めるしかなかったところ、銅系粉末として、上記微細銅粉が銅系粉末全体の3分の1以上を占めるものを使用することで、焼結密度を高めることなく通油度を低く抑えることができる。よって、従来と同じ焼結密度であっても、微細銅粉を使用することで通油度を低くして、油膜形成率を向上させることが可能となる。従って、この場合、相対的に鉄系粉末の割合を増やして、耐摩耗性の向上を図ることが可能となる。
一方で、微細銅粉を用いて従来と同じ条件(焼結密度、焼結温度)で焼結した場合、通油度が必要以上に低下することが判明した。すなわち、後述する実験結果から明らかなように、通油度を許容範囲内に収めようとすると、焼結密度を許容される数値範囲よりも小さく設定する必要があり、逆に、焼結密度を許容範囲内に収めようとすると(焼結密度を比較的高めの値に設定しようとすると)、通油度が許容範囲の下限値(0.1g/10min)を下回ってしまうために、両者を両立させることができない問題があった(後述する図5を参照)。これは、上述のように、最近のHDD等の高容量化による回転体の負荷増大に伴い、これを支持する焼結金属軸受にも現行以上の高い機械的特性(強度、耐摩耗性)が要求されるところ、焼結密度が十分でないと、たとえ鉄系粉末の割合を高めたとしても、必要な大きさの強度や耐摩耗性を確保できない問題が生じる。そのため、焼結密度を優先すると、通油度が過小となり、焼結金属軸受が本来有するべき潤滑油の循環効果やフィルタ効果(内部気孔で潤滑油中に混入した異物を補足することで、異物混入による潤滑油の劣化を防止する効果)を得ることができないおそれが生じることが判明した。
本発明は以上の知見に基づき成されたもので、焼結金属軸受の原料粉末を構成する銅系粉末として、微細銅粉が一定の割合を占めるものを用いると共に、焼結温度を従来より高い900℃以上かつ1000℃以下としたことを特徴とする。このようにして得られた焼結金属軸受であれば、油膜形成に適した範囲の通油度を得つつも、焼結密度を確保すべき最低限の大きさに設定することができる。すなわち、微細銅粉が銅系粉末全体の3分の1以上を占める銅系粉末を使用しているのであれば、たとえ900℃以上で焼結したとしても、内部気孔の粗大化が抑制されるので、所要の通油度を確保できる。また、900℃以上とすることで、焼結作用が進行し、粉末同士の結合がより強固になることで、強度(剛性)や耐摩耗性が向上する。900℃以上であれば、合金化による耐摩耗性の向上効果も得やすい。また、焼結温度を1000℃以下に抑えることで、銅が過剰に溶け出し、あるいは鉄と過剰に合金化する事態を回避して、銅系組織を残すことができる。これにより、銅が有する圧縮変形性、言い換えると焼結後の二次加工性を維持して、サイジング後の寸法精度(形状精度)を高めることができる。また、軸受面に銅系組織が残ることで軸との摺動特性(なじみ性)も確保できる。従って、例えば鉄系粉末にステンレス粉末を使用して従来の温度で焼結した場合と同等の高い耐摩耗性を獲得することができる(図6を参照)と共に、潤滑油の循環効果やフィルタ効果を十分に発揮することができる。また、焼結密度を適正な大きさに設定できることで、含油率を適正な油潤滑(循環)が可能な程度の大きさとすることができるので、上述した循環効果やフィルタ効果と併せて、潤滑油の早期劣化を防止することができる。以上より、優れた軸受性能を長期にわたって発揮することが可能となる。
また、本発明に係る焼結金属軸受は、焼結密度を6.70g/cm3以上7.20g/cm3以下としたものであってもよい(請求項2)。上述のように、本発明によれば、油膜形成に適した範囲の通油度を得つつも、焼結密度を確保すべき最低限の大きさに設定して、既存レベルと同等あるいはそれ以上の機械的特性(剛性、耐摩耗性など)を得ることができる。よって、焼結密度を上述の範囲内に設定した場合でも、通油度を適正な範囲内、具体的には、0.10g/10min以上2.00g/10min以下(請求項3)の範囲とすることが可能となる。これにより、油圧の逃げを抑制して、特に、焼結金属軸受のラジアル軸受面や軸方向一方又は双方の端面に動圧発生部を設ける場合(請求項13,14)には、動圧の逃げを効果的に抑制して十分な動圧効果を発揮することができるので、高い油膜圧を形成及び維持することができる。よって、高い回転精度を得つつも、内部気孔による潤滑油のフィルタ効果や循環効果を十分に発揮して、潤滑油の劣化を最小限に抑えることが可能となる。
また、上述の範囲で焼結密度を設定できれば、得られる焼結金属軸受の含油率を10vol%以上14vol%以下とすることができる(請求項4)。これにより、適度な油循環を図ることができる。なお、ここでいう「含油率」とは、焼結金属に含浸した油量を容積百分率で表したもので、潤滑油を含浸していない焼結金属軸受の重量をW1、内部気孔に潤滑油を可能な限り含浸させた焼結金属軸受の重量をW2、焼結金属の体積をW3、含浸させた潤滑油の密度をρとしたとき、(W2−W1)/(W3×ρ)×100[vol%]で表されるものを言う(JIS Z2501)。
また、本発明に係る焼結金属軸受は、鉄系粉末が、純鉄粉末からなるものであってもよい(請求項6)。あるいは、鉄系粉末は、純鉄粉末とステンレス粉末からなるものであってもよい(請求項7)。
また、鉄系粉末が鉄粉末からなるものである場合、銅系粉末の原料粉末に占める割合を10wt%以上40wt%以下としてもよく、鉄系粉末が鉄粉末とステンレス粉末からなるものである場合、銅系粉末の原料粉末に占める割合を10wt%以上60wt%以下としてもよい。
このように、原料粉末を構成する鉄系粉末及び銅系粉末の組成を定めて、上述した焼結条件(焼結温度、焼結密度)で焼結金属軸受を形成することで、上述した範囲の通油度及び含油率を示す焼結金属軸受を得ることができる。
また、本発明に係る焼結金属軸受は、原料粉末に、黒鉛がさらに配合されているものであってもよく(請求項8)、錫粉末がさらに配合されているものであってもよい(請求項9)。
また、本発明に係る焼結金属軸受は、ラジアル軸受面の表面開孔率を2%以上15%以下としたものであってもよく、2%以上12%以下としたものであってもよい。このように、ラジアル軸受面の表面開孔率を15%以下に設定することで、油圧(動圧発生部が設けられている場合には動圧)の軸受内部への逃げを防いで、高い油膜圧を維持することが可能となる。また、表面開孔率を2%以上に設定することで、焼結金属軸受が有するフィルター効果や耐焼付き性を確保することができる。
また、以上の説明に係る焼結金属軸受は、耐摩耗性の向上と、通油度の低減化とを低コストに図ることで、既存レベル以上の軸受性能を長期にわたって発揮し得ることから、例えばこの焼結金属軸受と、焼結金属軸受の内周に配設される軸と、焼結金属軸受に含浸される潤滑油とを具備した流体動圧軸受装置として好適に使用することができる(請求項10)。
以上のように、本発明によれば、銅鉄系の焼結金属軸受において、耐摩耗性の向上と、通油度の低減化とを低コストに図ることで、既存レベル以上の軸受性能を長期にわたって発揮することができる。
本発明の一実施形態に係る焼結金属軸受が適用されたモータの断面図である。 図1のモータを構成する流体動圧軸受装置の断面図である。 本発明の一実施形態に係る焼結金属軸受の断面図である。 図3に示す焼結金属軸受の底面図である。 焼結金属軸受の焼結密度と通油度との関係を示すグラフである。 焼結金属軸受の焼結温度と摩耗深さとの関係を示すグラフである。 通油度試験装置を概念的に示す側面図である。 焼結温度と内部気孔の大きさとの関係を示す焼結金属軸受の断面拡大写真である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すスピンドルモータは、例えばHDD等のディスク駆動装置に用いられるもので、軸部材2を回転自在に非接触支持する流体動圧軸受装置1と、軸部材2に装着されたディスクハブ3と、例えば半径方向のギャップを介して対向させたステータコイル4およびロータマグネット5と、モータブラケット6とを備える。ステータコイル4はモータブラケット6の外周に取付けられ、ロータマグネット5は、ディスクハブ3の内周に取付けられる。ディスクハブ3は、その外周にディスクDを一枚または複数枚(図1では2枚)保持する。このように構成されたスピンドルモータにおいて、ステータコイル4に通電するとロータマグネット5が回転し、これに伴ってディスクハブ3およびディスクハブ3に保持されたディスクDが軸部材2と一体に回転する。
流体動圧軸受装置1は、図2に示すように、軸部材2と、有底筒状のハウジング7と、本発明の一実施形態に係る焼結金属軸受8と、シール部材9とで構成される。なお、以下の説明では、説明の便宜上、ハウジング7の軸方向閉塞側を下側、開口側を上側とする。
軸部材2は、例えばステンレス鋼等の金属材料で形成され、軸部2aと、軸部2aの下端に設けられたフランジ部2bとを一体または別体に有する。軸部2aは、円筒状の外周面2a1と、上方へ向けて漸次縮径したテーパ面2a2とを有する。軸部2aの外周面2a1は焼結金属軸受8の内周に位置し、テーパ面2a2はシール部材9の内周に位置するように軸部材2が配設される。
ハウジング7は、筒状の側部7aと、側部7aの下端を閉塞する底部7bとを一体に有する。側部7aの内周には焼結金属軸受8が固定され、ハウジング7の底部7bの上側端面7b1には、スラスト軸受隙間の油膜に動圧作用を発生させるためのスラスト動圧発生部として、例えばスパイラル形状の動圧溝が形成される(図示は省略)。
焼結金属軸受8は、銅系粉末と鉄系粉末とを含む原料粉末を圧縮成形した後、この圧縮体を焼結して得られるもので、例えば銅及び鉄を主成分とした、いわゆる銅鉄系の焼結金属からなる。焼結金属軸受8に使用される銅系粉末には、直径45μm未満の粒子の割合が80wt%以上である粒度分布を示す微細銅粉が重量比で銅系粉末全体の3分の1以上を占めるものが使用され、例えば、上記粒度分布を示す純銅粉末(微細銅粉)と、例えば上記表1に示すように、直径45μm未満の粒子の割合が70wt%未満である粒度分布を示す純銅粉末(従来組成銅粉)とを、重量比で1対2(微細銅粉の銅系粉末全体に占める割合は3分の1)となるように混合してなる銅系粉末が使用される。また、鉄系粉末には、純鉄粉末のみからなるものや、純鉄粉末とステンレスなどの鉄合金粉末とからなるものが使用され、例えば純鉄粉末のみからなる鉄系粉末に使用される。この場合、銅系粉末と鉄系粉末との配合比は、原料粉末全体に対して銅系粉末が10wt%以上40wt%以下で、かつ鉄系粉末が60wt%以上90wt%以下となるよう設定される。
また、上記原料粉末には、黒鉛や、錫粉末などが必要に応じて配合される。ここで、黒鉛は、成形段階での金型との摺動性や、完成品における相手材(軸部材)との摺動性向上の目的で配合される。錫粉末は、焼結時に比較的低温で液層化するため、粉末粒子間に入り、他の粉末の結合を補助する目的で配合される。あるいは、高価なステンレス粉末の代用として、耐摩耗性の向上を図る目的で、鉄リン合金粉末を配合してもよい。一例として、原料粉末が、銅系粉末、鉄系粉末(純鉄粉末のみ)、黒鉛、錫粉末で構成される場合、各粉末の配合比は、原料粉末全体に対して銅系粉末が10wt%以上40wt%以下、鉄系粉末が50wt%以上90wt%以下、黒鉛が0.5wt%以上2.0wt%以下、及び錫粉末が1.0wt%以上5.0wt%以下となるよう設定される。
上述のようにして定めた原料粉末を所定の形状(図3に示す完成品に準じた形状)に圧縮成形し、この圧縮体を所定の焼結温度で焼結することにより、焼結体が得られる。そして、この焼結体に対して、必要に応じて寸法サイジング、回転サイジング(内周面の封孔処理)、及び動圧溝サイジングを施すことで、完成品としての焼結金属軸受が得られる。
また、この場合、焼結密度は6.70g/cm3以上7.20g/cm3以下の範囲内に設定される。焼結温度は、銅の融点以下であって、900℃〜1000℃の範囲内に設定され、好ましくは930℃以上970℃以下の範囲内に設定される。また、完成品における通油度は0.10g/10min以上2.00g/10min以下の範囲内とされる。含油率については、10vol%以上14vol%以下の範囲内とされる。
このように、銅系粉末として、上記微細銅粉が銅系粉末全体の3分の1以上を占めるものを使用することで、焼結密度を高めることなく通油度を低く抑えることができる。よって、従来と同じ焼結密度であっても、微細銅粉を使用することで通油度を低くして、油膜形成率を向上させることが可能となる。この場合、相対的に鉄系粉末の割合を増やして、耐摩耗性の向上を図ることが可能となる。また、微細銅粉を用いると共に、焼結温度を従来より高い900℃以上としたので、内部気孔の粗大化を抑制して、油膜形成に適した範囲の通油度を得つつも、焼結密度を確保すべき最低限の大きさに設定して、高い強度(剛性)や耐摩耗性を得ることができる。適度な合金化による耐摩耗性の一層の向上も期待できる。また、焼結温度を1000℃以下に抑えることで、銅が過剰に溶け出し、あるいは鉄と合金化する事態を回避して、銅系組織を残すことができる。これにより、銅が有する圧縮変形性を維持して、サイジング後の寸法精度を高めることができる。また、軸受面に銅系組織が残ることで軸との摺動特性(なじみ性)も確保できる。従って、例えば鉄系粉末にステンレス粉末を使用して従来の温度で焼結した場合と同等の高い耐摩耗性を獲得することができると共に、潤滑油の循環効果やフィルタ効果を十分に発揮することができる。また、焼結密度を適正な大きさに設定できることで、含油率を適正な油潤滑(循環)が可能な程度の大きさとすることができるので、上述した循環効果やフィルタ効果と併せて、潤滑油の早期劣化を防止することができる。以上より、優れた軸受性能を長期にわたって発揮することが可能となる。
上記の如き粒度分布を示す純銅粉末(微細銅粉)は、例えば様々な粒径の銅粉を篩い分けることで得られ、あるいは、廃棄された回路基板から溶出させた銅を用いて形成することができる。特に後者の如きリサイクル銅粉は、微細な粒子を多く含むため、上記微細銅粉を簡単に得ることができる。
また、銅は鉄と比べてはるかに高価であるため、上記のように銅系粉末の比率を低くして鉄系粉末の比率を高くすることで、低コスト化が図られる。また、上記のようなリサイクル銅粉を用いれば、さらなる低コスト化が図られると共に、環境への負担を軽減することができる。
焼結金属軸受8は略円筒状を成し、内周面8aはラジアル軸受面として機能する。焼結金属軸受8の内周面8aには、ラジアル軸受隙間の潤滑油に動圧作用を発生させるためのラジアル動圧発生部が形成される。本実施形態では、図3に示すように、焼結金属軸受8の内周面8aの軸方向に離隔した2箇所に、ラジアル動圧発生部としてヘリングボーン形状の動圧溝8a1,8a2が形成される。この場合、丘部の頂面(最も内径側の面)がラジアル軸受面として機能する。この面の表面開孔率は、例えば回転サイジングにより2%以上15%以下に設定される。上側の動圧溝領域では、動圧溝8a1が軸方向非対称形状に形成され、具体的には、丘部の軸方向略中央部に形成された帯状部分に対して、上側の溝の軸方向寸法X1が下側の溝の軸方向寸法X2よりも大きくなっている(X1>X2)。下側の動圧溝領域では、動圧溝8a2が軸方向対称形状に形成される。以上に述べた上下動圧溝領域でのポンピング能力のアンバランスにより、軸部材2の回転中は、焼結金属軸受8の内周面8aと軸部2aの外周面との間に満たされた油が下方に押し込まれるようになっている。
焼結金属軸受8の下側端面8cはスラスト軸受面として機能する。焼結金属軸受8の下側端面8cには、スラスト軸受隙間の油膜に動圧作用を発生させるためのスラスト動圧発生部が形成される。本実施形態では、図4に示すように、焼結金属軸受8の下側端面8cにスラスト動圧発生部としてスパイラル形状の動圧溝8c1が形成される。焼結金属軸受8の外周面8dには、円周方向等間隔の複数箇所(図示例では3箇所)に軸方向溝8d1が形成される。焼結金属軸受8の外周面8dとハウジング7の内周面7cとを固定した状態で、軸方向溝8d1は油の連通路として機能し、この連通路により軸受内部の圧力バランスを適正な範囲に保つことができる。
シール部材9は、例えば樹脂材料や金属材料で環状に形成され、図2に示すように、ハウジング7の側部7aの上端部内周に配設される。シール部材9の内周面9aは、軸部2aの外周に設けられたテーパ面2a2と径方向に対向し、これらの間に下方へ向けて径方向寸法を漸次縮小したシール空間Sが形成される。このシール空間Sの毛細管力により、潤滑油が軸受内部側に引き込まれ、油の漏れ出しが防止される。本実施形態では、軸部2a側にテーパ面2a2を形成しているため、シール空間Sは遠心力シールとしても機能する。シール部材9で密封されたハウジング7の内部空間に充満した潤滑油の油面は、シール空間Sの範囲内に維持される。すなわち、シール空間Sは、潤滑油の体積変化を吸収できる容積を有する。
上述の構成部品を、所定の手順および図2に準じる形態に組立てた後、軸受内部空間に潤滑油を充填することで焼結金属軸受8の内部気孔に潤滑油が含浸されると共に、その他の空間(ラジアル軸受隙間など)に潤滑油が満たされる。これにより、完成品としての流体動圧軸受装置1を得る。流体動圧軸受装置1の内部に充満される潤滑油としては、種々の油が使用可能であるが、HDD等のディスク駆動装置用の流体動圧軸受装置1に提供される潤滑油には、その使用時あるいは輸送時における温度変化を考慮して、低蒸発率及び低粘度性に優れたエステル系潤滑油、例えばジオクチルセバケート(DOS)、ジオクチルアゼレート(DOZ)等が好適に使用可能である。
上記構成の流体動圧軸受装置1において、軸部材2が回転すると、焼結金属軸受8の内周面8a(ラジアル軸受面)と軸部2aの外周面2a1との間にラジアル軸受隙間が形成される。このラジアル軸受隙間に生じた油膜の圧力が、焼結金属軸受8の内周面8aに形成された動圧溝8a1,8a2により高められ、この動圧作用により軸部2aを回転自在に非接触支持する第1ラジアル軸受部R1および第2ラジアル軸受部R2が構成される。
これと同時に、フランジ部2bの上側端面2b1と焼結金属軸受8の下側端面8c(スラスト軸受面)との間のスラスト軸受隙間、およびフランジ部2bの下側端面2b2とハウジング7の底部7bの上側端面7b1との間のスラスト軸受隙間に油膜が形成され、動圧溝の動圧作用により油膜の圧力が高められる。この動圧作用により、フランジ部2bを両スラスト方向に回転自在に非接触支持する第1スラスト軸受部T1および第2スラスト軸受部T2とが構成される。
本発明は上記の実施形態に限られない。例えば、以上の実施形態では、ラジアル動圧発生部として、ヘリングボーン形状の動圧溝が例示されているが、これに限らず、例えば、いわゆるステップ軸受や波型軸受、あるいは多円弧軸受を採用することもできる。また、焼結金属軸受8の内周面8a及び軸部材2の外周面2a1の双方を円筒面とし、ラジアル軸受部R1、R2として、動圧発生部を有しない、いわゆる真円軸受を採用することもできる。
また、以上の実施形態では、スラスト動圧発生部として、スパイラル形状の動圧溝が例示されているが、これに限らず、例えばステップ軸受や波型軸受を採用することもできる。あるいは、スラスト軸受部T1、T2として、軸部材の端部を接触支持するピボット軸受を採用することもできる。この場合、焼結金属軸受8の下側端面8cはスラスト軸受面として機能しない。
また、以上の実施形態では、ラジアル動圧発生部及びスラスト動圧発生部がそれぞれ焼結金属軸受8の内周面8a、下側端面8c、及びハウジング7の内底面(上側端面7b1)に形成されているが、これらの面と軸受隙間を介して対向する面、すなわち軸部2aの外周面2a1、フランジ部2bの上側端面2b1及び下側端面2b2に形成してもよい。
また、本発明の動圧軸受装置は、上記のようにHDD等のディスク駆動装置に用いられるスピンドルモータに限らず、光ディスクの光磁気ディスク駆動用のスピンドルモータ等、高速回転下で使用される情報機器用の小型モータ、レーザビームプリンタのポリゴンスキャナモータ等における回転軸支持用、あるいは電気機器の冷却用のファンモータとしても好適に使用することができる。
本発明の効果を実証するため、微細銅粉が一定以上の割合を占める銅系粉末と鉄系粉末とを主とする原料粉末で形成された焼結金属軸受と、従来組成の原料粉末で形成された焼結金属軸受とについて、摩耗試験及び通油度測定試験を行い、各特性につき比較評価を行った。
ここで、試験材料には、銅系粉末に使用する純銅粉末として福田金属箔粉工業(株)製のCE−15を、また、鉄系粉末に使用する純鉄粉末としてヘガネス(株)製のNC100.24を、ステンレス粉末として大同特殊鋼(株)製のDAP410Lをそれぞれ用いた。また、この実験では、黒鉛粉末と、低融点金属としての錫粉末、及びリン粉末を原料粉末に使用し、黒鉛粉末に日本黒鉛工業(株)製のECB−250を、錫粉末に福田金属箔粉工業(株)製のSn-At-W350を、鉄リン合金粉末に(株)ヘガネス製のPNC60をそれぞれ用いた。純銅粉末を除く各粉末の粒度分布は表2〜表6に示す通りである。また、摩耗試験の試験片に用いる各原料粉末(配合例A〜D)の組成は表7に示す通りである。ここでは、微細銅粉の銅系粉末に占める割合を2分の1(微細銅粉:従来銅粉=1:1)としたものを使用した。
(摩耗試験)
上記表7に示す4種類の配合比を示す原料粉末(配合例A〜D)を圧縮成形して圧縮体を得ると共に、この圧縮体を焼結温度を異ならせて(850℃、950℃、1050℃)焼結することで得た焼結体に対して摩耗試験の試験片を得た。この場合、各配合例に係る焼結体の焼結密度を異ならせることで、含油率が同じ(12vol%)になるようにした。具体的には、配合例Aの場合の焼結密度を7.20g/cm3、配合例Bの場合の焼結密度を6.9g/cm3、配合例Cの場合の焼結密度を7.20g/cm3、配合例Dの場合の焼結密度を7.10g/cm3とした。また、試験片の完成品寸法は、何れもφ(外径)5.0mm×φ(内径)2.5mm×t(軸方向幅)5.0mmとした。摩耗試験は、上記試験片を用いて以下の試験条件で行った。
相手材
材質:SUS420J2
寸法:φ(外径)40mm×t(軸方向幅)4mm
周速(回転数):400rpm
面圧(荷重):14.7N
潤滑油:エステル油(粘度:12mm2/s)
試験時間:3hrs
(通油度測定試験)
透過油量(通油度)の測定試験には、摩耗試験で使用した試験片のうち、配合例Bにおいて微細銅粉を全て従来銅粉に置き換えたもの(従来組織)と、配合例Bにおいて微細銅粉の銅系粉末に占める割合を3分の1としたもの(本発明組織1)と、2分の1としたもの(本発明組織2)、及び微細銅粉のみで銅系粉末を構成したもの(本発明組織3)とを使用した。各原料粉末(従来組織、本発明組織1〜3)の組成は表8に示す通りである。各組成に係る原料粉末に対して、焼結密度及び焼結温度を異ならした場合の通油度を測定した。焼結温度は、各組成ともに850℃と950℃の2種類とした。また、焼結密度は、各組成ともに6.70、6.90、7.10、7.30、7.50g/cm3の5種類とした。試験片の完成品寸法は、何れもφ(外径)5.0mm×φ(内径)2.5mm×t(軸方向幅)5.0mmとした。
透過油量(通油度)の測定試験は、図7に示す通油度試験装置100を用いて実施した。この通油度試験装置100は、円筒状の試料W(焼結金属軸受)を軸方向両側から挟持固定する保持部101,102と、油を貯留するタンク103とを備える。試料Wの軸方向両端部と保持部101,102との間は、図示しないゴムワッシャでシールされている。タンク103の内部に貯留された油(ジエステル油系潤滑油)は、配管104、及び保持部101内の連通路105を介して、試料Wの内周の空間に供給される。このような装置100を用いて、潤滑油を含浸させていない状態の試料Wに対して、室温(26〜27℃)環境下で、タンク103を0.4MPaでエア加圧し、試料Wの内径側から外径側に10分間通油させ、この間に試料Wの外周面から滲み出して滴下した油を、試料Wの下方に配した布(あるいは紙)106に染み込ませて採取し、試験前後における布106の重量差から、通油度を算出することで、通油度(g/10min)を測定した。また、潤滑油にはエステル系油(40℃で12mm2/s)を使用した。試験温度は25℃とした。
図6に摩耗試験の測定結果を、図5に通油度測定試験の測定結果をそれぞれ示す。まず図6に示すように、何れの配合例においても、焼結温度を高めるにつれて摩耗深さが小さくなることが分かる。また、鉄系粉末にステンレス粉末を使用したほうが全体的に摩耗深さが小さくなるが、純鉄粉末のみを使用した場合であっても、銅系粉末に微細銅粉を用いることで鉄系粉末の配合割合を増すことで(配合例B)、高い耐摩耗特性を示すことが分かった。具体的には、ステンレス粉末を配合し、850℃で焼結した場合の摩耗深さと、微細銅粉を用いると共に、鉄系粉末に純鉄粉末のみを使用し、950℃で焼結した場合の摩耗深さとが同等の値を示すことが分かった。
次に、通油度測定試験の結果について説明すると、図5に示すように、微細銅粉を用いることで、焼結温度が同じ場合の従来銅粉のみを用いた場合よりも通油度が減少することが分かった。また、通油度を、上記例示した流体動圧軸受装置に用いる場合に通常設定される含油率(10〜14vol%)に対応する範囲(0.10〜2.00g/cm3)とするために、微細銅粉を用いて従来温度に近い温度(850℃)で焼結した場合、焼結密度を相当低いレベルにまで下げる必要があるところ、焼結温度を950℃まで上げることで、通油度及び焼結密度をともに許容範囲内に収めることが可能となることが分かった。
1 流体動圧軸受装置
2 軸部材
2a 軸部
2a1 外周面
2a2 テーパ面
2b フランジ部
2b1 上側端面
2b2 下側端面
3 ディスクハブ
4 ステータコイル
5 ロータマグネット
6 モータブラケット
7 ハウジング
7a 側部
7b 底部
7b1 上側端面
7c 内周面
8 焼結金属軸受
8a 内周面
8a1,8a2 動圧溝
8c 下側端面
8c1 動圧溝
8d 外周面
8d1 軸方向溝
9 シール部材
9a 内周面
D ディスク
R1,R2 ラジアル軸受部
T1,T2 スラスト軸受部
S シール空間

Claims (11)

  1. 銅系粉末と鉄系粉末とを主成分とする原料粉末から形成され、内周にラジアル軸受面を有すると共に、前記銅系粉末と前記鉄系粉末とでラジアル軸受面が構成される焼結金属軸受において、
    前記銅系粉末として、直径45μm未満の粒子の割合が80wt%以上である粒度分布を示す微細銅粉が重量比で前記銅系粉末全体の3分の1以上を占めるものを使用し、かつ、
    前記原料粉末を圧縮成形してなる圧縮体を、900℃以上1000℃以下で焼結したことを特徴とする焼結金属軸受。
  2. 焼結密度を6.70g/cm3以上7.20g/cm3以下とした請求項1に記載の焼結金属軸受。
  3. 通油度を0.10g/10min以上2.00g/10min以下とした請求項1又は2に記載の焼結金属軸受。
  4. 含油率を10vol%以上14vol%以下とした請求項1〜3の何れかに記載の焼結金属軸受。
  5. 前記微細銅粉の前記銅系粉末全体に占める割合を2分の1以上とした請求項1〜4の何れかに記載の焼結金属軸受。
  6. 前記鉄系粉末は、純鉄粉末からなるもので、前記銅系粉末の前記原料粉末に占める割合を10wt%以上40wt%以下とした請求項1〜5の何れかに記載の焼結金属軸受。
  7. 前記鉄系粉末は、純鉄粉末とステンレス粉末からなるもので、前記銅系粉末の前記原料粉末に占める割合を10wt%以上60wt%以下とした請求項1〜5の何れかに記載の焼結金属軸受。
  8. 前記原料粉末に、黒鉛がさらに配合されている請求項1〜7の何れかに記載の焼結金属軸受。
  9. 前記原料粉末に、錫粉末がさらに配合されている請求項1〜8の何れかに記載の焼結金属軸受。
  10. 請求項1〜9の何れかに記載の焼結金属軸受と、該焼結金属軸受の内周に配設される軸と、前記焼結金属軸受に含浸される潤滑油とを具備した流体動圧軸受装置。
  11. 銅系粉末と鉄系粉末とを主成分とする原料粉末から形成され、内周にラジアル軸受面を有すると共に、前記銅系粉末と前記鉄系粉末とでラジアル軸受面が構成される焼結金属軸受の製造方法において、
    前記銅系粉末として、直径45μm未満の粒子の割合が80wt%以上である粒度分布を示す微細銅粉が重量比で前記銅系粉末全体の3分の1以上を占めるものを使用し、かつ、
    前記原料粉末を圧縮成形してなる圧縮体を、900℃以上かつ1000℃以下で焼結することを特徴とする焼結金属軸受の製造方法。
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