JP2002349575A - 焼結含油軸受及びその製造方法 - Google Patents

焼結含油軸受及びその製造方法

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JP2002349575A
JP2002349575A JP2001160332A JP2001160332A JP2002349575A JP 2002349575 A JP2002349575 A JP 2002349575A JP 2001160332 A JP2001160332 A JP 2001160332A JP 2001160332 A JP2001160332 A JP 2001160332A JP 2002349575 A JP2002349575 A JP 2002349575A
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copper
powder
iron
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Kenji Nishio
憲二 西尾
Takeshi Tanaka
猛 田中
Teruo Shimizu
輝夫 清水
Kosaku Fujita
耕作 藤田
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Asmo Co Ltd
Mitsubishi Materials Corp
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Asmo Co Ltd
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 起動時の低摩擦性能を確保でき、コストの低
減を図ることができる焼結含油軸受を提供する。 【解決手段】 銅系金属60の粉体と、銅系金属60よ
りも銅成分が少なく鉄成分が多いとともに粒径が大きい
鉄系金属61の粉体と、銅系金属60の粒径より大きい
且つ鉄系金属61の粒径より小さい粒径を有する錫62
を調合してなる原材料粉体を金型内で粉体圧縮成形体に
圧縮成形し、焼結させる。そして、軸受15の表面、特
に回転軸と接触する軸受15の内周面15a表層は銅系
金属60にて形成され、軸受15のその他の部分は鉄系
金属61にて形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸受及びその製造
方法に係り、詳しくは焼結され潤滑油が含浸される、い
わゆる焼結含油軸受及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、軸受として、潤滑油の補給回数の
低減などを図るために、潤滑油を多孔質材に含浸させ
て、自己給油作用を有したいわゆる焼結含油軸受が知ら
れている。この軸受は、回転軸を回転支持する軸受孔が
形成され、潤滑油によって回転軸の外周面と軸受孔の内
周面とがスムーズに摺動され、回転軸の発熱などにより
潤滑油が軸受から誘出されることにより自己給油作用が
生じるようになっている。
【0003】しかしながら、この焼結含油軸受には、回
転軸の負荷が大きくなると、潤滑油が回転軸に圧せられ
て多孔質の内周面に圧入され、回転軸と内周面との間の
油膜が不足するという問題があった。特に、パワーウィ
ンド用モータの出力軸の軸受として使用し、長期にわた
り出力軸に荷重がかかった状態で静止している場合、回
転軸及び軸受の間の油膜が不十分となって、起動時に異
常摩耗が起きることがあった。そこで、従来は、比較的
低摩擦である銅系の材料のみで構成した軸受や、銅系の
材料に黒鉛や硫化モリブデン(MoS2)などの固体潤
滑材を加えた材料で製造した軸受が用いられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、銅系の材料
及びこれに黒鉛や硫化モリブデンなどを加えた材料は高
価であり、銅系の材料で製造された軸受は高価となって
いた。
【0005】本発明は、上記問題点を解消するためにな
されたものであって、その目的は、起動時の低摩擦性能
を確保でき、コストの低減を図ることができる焼結含油
軸受及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、銅系金属の粉体と、前
記銅系金属よりも銅成分が少なく鉄成分が多いとともに
粒径が大きい鉄系金属の粉体との調合粉体からなる原材
料粉体を圧縮成形し、焼結してなることを要旨とする。
【0007】請求項2に記載の発明は、銅系金属の粉体
と、前記銅系金属よりも銅成分が少なく鉄成分が多いと
ともに粒径が大きい鉄系金属の粉体と、前記銅系金属の
粒径より大きい且つ前記鉄系金属の粒径より小さい粒径
を有し、前記銅系金属及び鉄系金属の融点より低い融点
を持つ低溶融温度金属との調合粉体からなる原材料粉体
を圧縮成形し、焼結してなることを要旨とする。
【0008】請求項3に記載の発明は、銅系金属の粉体
と、前記銅系金属よりも銅成分が少なく鉄成分が多いと
ともに粒径が大きい鉄系金属の粉体との調合粉体からな
る第1の原材料粉体を、回転軸に接触する内周面を含む
一部分に圧縮成形し、鉄系金属の粉体のみからなる第2
の原材料粉体を、その他の部分に圧縮成形し、一体に圧
縮成形された両部分の粉体圧縮成形体を焼結してなるこ
とを要旨とする。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3
のいずれか1に記載の焼結含油軸受において、前記鉄系
金属の粒径は前記銅系金属の粒径の5倍以上に設定され
ていることを要旨とする。
【0010】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4
のいずれか1に記載の焼結含油軸受において、前記銅系
金属の粒径は、10〜30μmであることを要旨とす
る。請求項6に記載の発明は、回転軸に接触する内周面
の少なくとも一部を構成する銅系金属の粉体と、その他
の部分を構成し前記銅系金属よりも銅成分が少なく鉄成
分を有する粒径の大きな鉄系金属の粉体とを原材料粉体
に調合する粉体調合工程と、前記原材料粉体を、金型内
に充填し、粉体圧縮成形体に圧縮成形する成形工程と、
前記粉体圧縮成形体を焼結する焼結工程と、焼結した前
記粉体圧縮成形体に潤滑油を含浸させる潤滑油含浸工程
とを備えたことを要旨とする。
【0011】(作用)請求項1及び2に記載の発明によ
れば、焼結含油軸受は、銅系金属の粉体と、銅系金属よ
りも銅成分が少なく鉄成分が多いとともに粒径が大きい
鉄系金属の粉体との調合粉体からなる原材料粉体を圧縮
成形し、焼結してなる。従って、原材料粉体を圧縮成形
するとき、粒径の小さい銅系金属粒子が粒径の大きい鉄
系金属間の隙間を通過し粉体圧縮成形体(つまり焼結含
油軸受)の表面(表層)に現れやすくなる。その結果、
焼結含油軸受の表面、特に回転軸と接触する内周面部分
は銅系金属にて形成され、その他の部分は鉄系金属にて
形成される。これにより、回転軸と焼結含油軸受の内周
面部分とは、低摩擦力で接触することができ、起動時の
異常摩擦を抑える。また、焼結含油軸受のその他の部分
は安価な鉄系金属よりなるので、焼結含油軸受を安価に
製造することができる。
【0012】さらに、請求項2に記載の発明によれば、
圧縮成形により銅系金属の粒径より大きい且つ鉄系金属
の粒径より小さい粒径を有する低溶融温度金属が銅系金
属層と鉄系金属層との間に位置し、焼結によりその低溶
融温度金属が先に溶解し、銅系金属と鉄系金属を結合さ
せるとともに、焼結含油軸受内部を多孔質にすることが
できる。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、回転軸に
接触する内周面が銅系金属から構成するよう該内周面を
含む焼結含油軸受の一部分は、銅系金属の粉体と、銅系
金属よりも銅成分が少なく鉄成分が多いとともに粒径が
大きい鉄系金属の粉体との調合粉体からなる第1の原材
料粉体にて圧縮成形する。その他の部分は、鉄系金属の
粉体のみからなる第2の原材料粉体にて圧縮成形する。
回転軸と接触しない焼結含油軸受のその他の部分を安価
な鉄系金属にて成形することによって焼結含油軸受の製
造コストを低減できる。
【0014】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
〜3に記載の発明の作用に加えて、原材料粉体を圧縮成
形するとき、銅系金属粒子は、鉄系金属間の隙間を容易
に通過し、粉体圧縮成形体(つまり焼結含油軸受)の表
面(表層)に現れやすくなる。
【0015】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
〜4に記載の発明の作用に加えて、銅系金属の粒径が1
0μm以下となるときの銅系金属粉体が舞いやすくなる
ことを防止でき、銅系金属の粒径が30μm以上となる
ときの銅系金属粒子間の摩擦力が大きくなることを防止
できる。その結果、製造時における銅系金属の取扱性を
向上できる。
【0016】請求項6に記載の発明によれば、回転軸と
接触する焼結含油軸受の内周面を銅系金属にて成形して
からその他の部分を鉄系金属にて成形する従来の製造方
法に比べ、製造工数を低減できることから、焼結含油軸
受の製造コストの低減を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
を具体化した焼結含油軸受の第1の実施形態を、自動車
のパワーウィンドの減速機付き小型モータに適用した場
合について、図1〜図8に従って説明する。図1は、本
発明の焼結含油軸受を用いた減速機付き小型モータの断
面図である。図2は、本実施形態の焼結含油軸受の断面
図である。図3は、同じく焼結含油軸受の平面図であ
る。
【0018】図1に示すように、減速機付き小型モータ
11のハウジング12には、モータ13が一体的に取り
付けられている。このモータ13の金属製の回転軸14
は、焼結含油軸受(以下、単に軸受という)15により
回転可能に軸支されている。前記軸受15は、前記ハウ
ジング12に設けられた取付孔16に回動不能に嵌挿さ
れている。前記回転軸14の先端にはウォーム17が連
結され、該ウォーム17はハウジング12に対して回転
可能に支持されるウォームホイール18に噛合してい
る。従って、モータ13が回転すると、ウォームホイー
ル18がモータ13よりも低い回転速度で回転する。
【0019】図2及び図3に示すように、前記軸受15
は、円筒状に形成され、前記回転軸14が貫挿するため
の内孔(内周面)15aと、前記ハウジング12の取付
孔16に嵌挿するための外周面15bと、切り欠き15
cを設けた一端面(図2での上端面)15dと、他端面
(図2での下端面)15eを備えている。前記上下端面
15d,15eにおける前記内孔15aの両開口端に
は、それぞれテーパ部15f,15gが設けられてい
る。
【0020】図4は、焼結含油軸受の内部組織を示す要
部断面説明図である。前記軸受15は、銅系金属60、
鉄系金属61及び低溶融温度金属としての錫62の調合
粉体を圧縮成形・焼結させて形成されている。前記内外
周面15a,15b、上下端面15d,15e(図4に
おいて他端面15eのみ図示する)及びテーパ部15
f,15g(図4においてテーパ部15gのみ図示す
る)を形成する軸受15の表層は、銅系金属60により
構成されている。また、その他の部分としての前記表層
以外の軸受15の内部は、鉄系金属61及び錫62によ
り構成されている。
【0021】なお、前記鉄系金属61は、前記銅系金属
60より銅成分が少なく鉄成分が多く含むものが用いら
れている。前記銅系金属60粒子の直径(以下、銅系金
属60の粒径という)は、10〜30μmに設定し、前
記鉄系金属61粒子の直径(以下、鉄系金属61の粒径
という)は、前記銅系金属60の粒径の5倍以上に設定
している。また、前記錫62粒子の直径(以下、錫62
の粒径という)は、前記銅系金属60の粒径より大きく
前記鉄系金属61の粒径より小さく設定している。
【0022】以下、本実施形態の軸受15の製造方法に
ついて図面に従って説明する。図5は、軸受15の製造
方法を説明する流れ図である。図6は、軸受15の成形
工程を説明する断面図である。
【0023】図5に示すように、まず、粉体調合工程S
11においては、銅系金属60、鉄系金属61及び錫6
2の粉体を調合して原材料粉体Fを準備する。次に、成
形工程S12においては、前記粉体調合工程S11で準
備された原材料粉体Fを、図6(a)に示すように、金
型20内に充填させ、図6(b)に示すように、粉体圧
縮成形体30に圧縮成形させる。詳述すると、前記金型
20は、円筒形状のダイ21と、該ダイ21の貫通孔2
1aを嵌挿する下パンチ22と、上パンチ23を備えて
いる。前記ダイ21の貫通孔21aの軸線方向の長さは
軸受15の軸線方向の長さより長くなっている。前記貫
通孔21aは、その内径が前記軸受15の外径と同じく
なるよう設けられている。
【0024】前記下パンチ22は、前記貫通孔21aの
内径と同じ直径を有する大径部22aと、前記軸受15
の内径(内孔15aの直径)と同じ直径を有し前記大径
部22aの一端に延設される小径部22b、及び前記大
径部22aと小径部22bの間にテーパ状に形成される
段差部22cから構成されている。その段差部22c
は、そのテーパ角度が前記軸受15のテーパ部15gの
テーパ角度と同じなるよう形成されている。
【0025】前記上パンチ23は、中央に下パンチ嵌挿
孔23aを設け、円筒形状に形成されている。前記下パ
ンチ嵌挿孔23aの直径が前記小径部22bの外径(つ
まり内孔15aの内径)と同じに設定され、前記上パン
チ23の筒部外径が前記貫通孔21aの内径(つまり軸
受15の外径)と同じに設定されている。また、前記上
パンチ23の円筒部一端には、テーパ凸部23bが設け
られ、該テーパ凸部23bの所定位置には突起23cが
形成されている。前記テーパ凸部23bは、そのテーパ
角度が前記軸受15のテーパ部15fのテーパ角度と同
じなるよう形成され、前記突起23cは、前記軸受15
の切り欠き15cに対応した寸法にて形成されている。
【0026】そして、図6(a)に示すように、前記下
パンチ22の小径部22bが前記ダイ21の貫通孔21
aを貫挿し、前記大径部22aが前記貫通孔21aに少
しだけ嵌挿することによって形成された空間Kに、先に
調合した原材料粉体Fを所定量にて充填させる。その
後、図6(b)に示すように、前記上パンチ23を、そ
の下パンチ嵌挿孔23aに前記小径部22bが貫挿し、
その外周が前記貫通孔21aに挿入しながら前記原材料
粉体Fを押圧させる。これにより、前記軸受15と同じ
形状及び寸法を有する粉体圧縮成形体30が圧縮成形さ
れる。前記軸受15のテーパ部15fは、前記テーパ凸
部23bの押圧によって成形され、前記テーパ部15g
は、前記段差部22cの押圧によって成形される。ま
た、前記軸受15の切り欠き15cは、前記突起23c
の押圧によって成形される。金型20内から前記粉体圧
縮成形体30を取り出し、成形工程は終了する。
【0027】次に、焼結工程S13においては、前記粉
体圧縮成形体30を、公知の方法により焼結させる。こ
のとき、低溶融温度金属の錫62の粒子が銅系金属60
の粒子及び鉄系金属61の粒子よりも先に溶解し、銅系
金属60と鉄系金属61を結合させるとともに、粉体圧
縮成形体30(つまり軸受15)内部は多孔質となる。
【0028】その後、コイニング工程S14おいては、
前工程で焼結された粉体圧縮成形体30を公知の方法で
コイニングさせる。そして、最後に、潤滑油含浸工程S
15においては、多孔質となった前記粉体圧縮成形体3
0を公知の方法で潤滑油に含浸させることによって、軸
受15が製造される。
【0029】そして、上記の製造方法にて製造される軸
受15は、その内外周面15a,15b、上下端面15
d,15e及びテーパ部15f,15gでの表層が銅系
金属60により構成され、その表層以外のその他の部分
は、鉄系金属61及び錫62により構成される。以下
に、前記軸受15の表層とその他の部分にそれぞれ異な
る構成物質が生成するメカニズムを説明する。
【0030】本実施形態では、前記鉄系金属61の粒径
は前記銅系金属60の粒径の5倍以上に設定され、前記
錫62の粒径は前記銅系金属60の粒径より大きく前記
鉄系金属61の粒径より小さく設定されている。そのた
め、上記圧縮成形工程においてこれら金属の調合粉体
(つまり原材料粉体F)が圧縮される際、粒径の最も小
さな銅系金属60は粉体圧縮成形体30の表面(表層)
に現れ、粒径の最も小さな鉄系金属61は粉体圧縮成形
体30の内部に入り込むようになる。前記銅系金属60
の粒径より大きく前記鉄系金属61の粒径より小さくな
る前記錫62は、粉体圧縮成形体30内において前記銅
系金属60層と前記鉄系金属61層との間に位置するよ
うになる。また、前記銅系金属60の粒径は前記鉄系金
属61の粒径より遥かに小さくなっているため、前記銅
系金属60粒子は、圧縮成形時の押圧力を受けて前記鉄
系金属61粒子間の隙間を通過し粉体圧縮成形体30
(つまり軸受15)の表面(表層)に現れやすくなる。
次に、前記鉄系金属61の粒径を前記銅系金属60の粒
径の5倍以上に設定した理由について図7及び図8に従
って説明する。
【0031】図7は、互いに接触する3つの鉄系金属6
1粒子間の隙間を通過できる銅系金属60粒子の相対粒
径を計算するための説明図である。図8は、互いに接触
する4つの鉄系金属61粒子間の隙間を通過できる銅系
金属60粒子の相対粒径を計算するための説明図であ
る。図7に示すように、鉄系金属61粒子の半径をRと
し、銅系金属60粒子の半径をr1とした場合、三角形
の関数関係により、cosα=R/(R+r1)とな
る。前記角度αは30°であるため、√3(R+r1)
=2Rとなり、解くと、R=6.4r1となる。つま
り、この場合、鉄系金属61粒子の半径R(又は鉄系金
属61の粒径)が銅系金属60粒子の半径r1(又は銅
系金属60の粒径)の6.4倍以上であれば、銅系金属
60粒子は互いに接触する3つの鉄系金属61粒子間の
隙間を通過できるようになる。
【0032】また、図8に示すように、鉄系金属61粒
子の半径をRとし、銅系金属60粒子の半径をr2と
し、銅系金属60粒子中心から隣接する両鉄系金属61
粒子中心の連結線までの距離をh2とした場合、各粒子
中心を連結してなる三角形の関数関係により、cosβ
=R/(R+r2)となる。前記角度βは45°である
ため、R√2=R+r2となり、解くと、R=2.4r
2となる。つまり、この場合、鉄系金属61粒子の半径
R(又は鉄系金属61の粒径)が銅系金属60粒子の半
径r2(又は銅系金属60の粒径)の2.4倍以上であ
れば、銅系金属60粒子は互いに接触する4つの鉄系金
属61粒子間の隙間を通過できるようになる。
【0033】そして、上記2つの場合における鉄系金属
61間の粒子空間を合わせて考える場合、銅系金属60
粒子の平均半径をrとすれば、R=r(6.4+2.
4)/2=4.4rとなる。それを鉄系金属61粒子間
の隙間が大きくなる方つまり銅系金属60粒子が鉄系金
属61粒子間の隙間を通過しやすい方へ整数化すると、
R=5rとなる。つまり、鉄系金属61粒子の半径R
(又は鉄系金属61の粒径)が銅系金属60粒子の半径
r(又は銅系金属60の粒径)の5倍以上であれば、銅
系金属60粒子は鉄系金属61粒子間の隙間を通過しや
すくなる。
【0034】そして、本実施形態の軸受15及びその製
造方法によれば、以下のような効果を得ることができ
る。 (1)本実施形態では、軸受15の表面、特にモータ1
3の回転軸14と接触する軸受15の内周面15a表層
は銅系金属60にて形成され、軸受15のその他の部分
は鉄系金属61にて形成されている。そのため、回転軸
14と軸受15の内周部とは、低摩擦力で接触すること
ができ、起動時の異常摩擦を抑えるとともに、その他の
部分は安価な鉄系金属61よりなるので、軸受15を安
価に製造することができる。
【0035】(2)本実施形態では、前記鉄系金属61
の粒径は前記銅系金属60の粒径の5倍以上に設定され
ている。従って、鉄系金属61と銅系金属60の調合粉
体を金型20にて粉体圧縮成形体30に圧縮成形すると
き、上記で詳述した理由とメカニズムで銅系金属60粒
子は粉体圧縮成形体30(つまり軸受15)の表面(表
層)に現れやすくなる。その結果、軸受15の表面、特
にモータ13の回転軸14と接触する軸受15の内周面
15aの内周部を銅系金属60にて成形してからその他
の部分を鉄系金属61にて成形する従来の製造方法に比
べ、製造工数を低減できる。
【0036】(3)本実施形態では、低溶融温度金属と
しての錫62は、銅系金属60の粒径より大きく且つ鉄
系金属61の粒径より小さく設定されている。従って、
圧縮成形で形成される粉体圧縮成形体30内において錫
62は、銅系金属60層と鉄系金属61層との間に位置
するようになる。その結果、粉体圧縮成形体30を焼結
成形時において錫62の粒子が銅系金属60の粒子及び
鉄系金属61の粒子よりも先に溶解し、銅系金属60と
鉄系金属61を結合できるとともに、粉体圧縮成形体3
0(つまり軸受15)内部は多孔質となる。
【0037】(4)本実施形態では、銅系金属60の粒
径は、10〜30μmに設定している。従って、銅系金
属60の粒径が10μm以下となるときの銅系金属60
粉体が舞いやすくなることを防止でき、銅系金属60の
粒径が30μm以上となるときの銅系金属60粒子間の
摩擦力が大きくなることを防止できる。その結果、製造
時における銅系金属60の取扱性を向上できる。
【0038】(第2の実施形態)以下、本発明を具体化
した焼結含油軸受の第2の実施形態を図9〜図14に従
って説明する。なお、本実施形態において、上述の第1
の実施形態と同様の部分については、同一の符号を付
し、その詳細な説明は省略する。
【0039】図9は、本実施形態の焼結含油軸受の断面
図である。図10は、同じく焼結含油軸受の平面図であ
る。焼結含油軸受としての軸受35は、ほぼ円筒状に形
成され、前記回転軸14が貫挿するための内孔36と、
前記ハウジング12の取付孔16に嵌挿するための外周
面35aと、一端面(図9での下端面)35bと、切り
欠き37を設けた他端面(図9での上端面)35cを備
えている。
【0040】前記内孔36は、前記回転軸14と接触す
るための直孔部36aと、該直孔部36aの一端から前
記他端面35cに向かって拡開するテーパ状の斜孔部3
6bとから構成されている。前記上下端面35c,35
bにおける前記斜孔部36b及び直孔部36aの開口端
には、それぞれテーパ部35d,35eが設けられてい
る。
【0041】図11は、焼結含油軸受の内部組織を示す
要部断面説明図である。前記軸受35は、銅系金属6
0、鉄系金属61及び低溶融温度金属としての錫62の
調合粉体を圧縮成形・焼結させて形成されている。前記
直孔部36a側の内外周面、下端面35b及びテーパ部
35eの表層は、銅系金属60により構成されている
(図4に参照)。また、直孔部36a側のその他の部分
としての前記表層以外の内部と斜孔部36b側の部分
は、鉄系金属61により構成されている。つまり、図1
1に示すように、前記直孔部36aと斜孔部36bとの
境部から上の部分(斜孔部36b側の部分)は、すべて
鉄系金属61により構成されている。
【0042】なお、前記鉄系金属61は、前記銅系金属
60より銅成分が少なく鉄成分が多く含むものが用いら
れている。前記銅系金属60の粒径は、10〜30μm
に設定し、前記鉄系金属61の粒径は、前記銅系金属6
0の粒径の5倍以上に設定している。また、前記錫62
の粒径は、前記銅系金属60の粒径より大きく前記鉄系
金属61の粒径より小さく設定している。
【0043】以下、本実施形態の軸受35の製造方法に
ついて図面に従って説明する。図12は、軸受15の製
造方法を説明する流れ図である。図13及び14は、軸
受35の成形工程を説明する断面図である。
【0044】図12に示すように、まず、粉体調合工程
S21においては、鉄系金属61のみの粉体を調合して
第2の原材料粉体F1を準備し、銅系金属60、鉄系金
属61及び錫62の粉体を調合して第1の原材料粉体F
2を準備する。
【0045】次に、成形工程S22においては、前記粉
体調合工程S21で準備された原材料粉体F1を、図1
3(a)に示すように、金型40内に充填させ、図13
(b)に示すように、粉体圧縮成形体51に圧縮成形さ
せる。その後、前記粉体調合工程S21で準備された原
材料粉体F2を、図14(a)に示すように、金型40
内に充填させ、図14(b)に示すように、前記粉体圧
縮成形体51と一体となる粉体圧縮成形体50に圧縮成
形させる。
【0046】詳述すると、前記金型40は、円筒形状の
ダイ41と、該ダイ41の貫通孔41aを嵌挿する下パ
ンチ42と、図13で示す第1の上パンチ43及び図1
4で示す第2の上パンチ44を備えている。前記ダイ4
1の貫通孔41aの軸線方向の長さは軸受35の軸線方
向の長さより長くなっている。前記貫通孔41aは、そ
の内径が前記軸受35の外径と同じくなるよう設けられ
ている。
【0047】前記下パンチ42は、前記貫通孔41aの
内径と同じ直径を有する大径部42aと、小径部42b
及び前記大径部42aと小径部42bの間にテーパ状に
形成される段差部42cとから構成されている。前記小
径部42bは、前記直孔部36aと同じ直径を有する円
柱部42dと、前記斜孔部36bに対応する円錐台部4
2eを備える。そして、前記段差部42cは、前記大径
部42aと円錐台部42eとの間に形成され、そのテー
パ角度が前記軸受35のテーパ部35dのテーパ角度と
同じなるように形成されている。また、前記段差部42
cの所定位置に突起45が設けられている。前記突起4
5は、前記軸受35の切り欠き37に対応した寸法にて
形成されている。
【0048】前記第1の上パンチ43は、図13(a)
(b)に示すように、中央に下パンチ嵌挿孔43aを設
け、円筒形状に形成されている。前記下パンチ嵌挿孔4
3aの直径が前記円柱部42dの外径(つまり前記直孔
部36aの内径)と同じに設定され、前記第1の上パン
チ43の筒部外径が前記貫通孔41aの内径(つまり軸
受35の外径)と同じに設定されている。
【0049】前記第2の上パンチ44は、図14(a)
(b)に示すように、中央に下パンチ嵌挿孔44aを設
け、円筒形状に形成されている。前記下パンチ嵌挿孔4
4aの直径が前記円柱部42dの外径(つまり前記直孔
部36aの内径)と同じに設定され、前記第2の上パン
チ44の筒部外径が前記貫通孔41aの内径(つまり軸
受35の外径)と同じに設定されている。また、前記第
2の上パンチ44の円筒部一端には、テーパ凸部44b
が設けられている。前記テーパ凸部44bは、そのテー
パ角度が前記軸受35のテーパ部35eのテーパ角度と
同じなるよう形成されている。
【0050】そして、図13(a)に示すように、前記
下パンチ42の小径部42bが前記ダイ41の貫通孔4
1aを貫挿し、前記大径部42aが前記貫通孔41aに
少しだけ嵌挿することによって形成された空間K内に、
先に調合した原材料粉体F1を所定量にて充填させる。
その後、図13(b)に示すように、前記第1の上パン
チ43を、その下パンチ嵌挿孔43aに前記小径部42
bの円柱部42dが貫挿し、その筒部外周が前記貫通孔
41aに挿入しながら前記原材料粉体F1をある程度で
押圧させる。これにより、前記軸受35の斜孔部36b
側の部分と同じ形状及び寸法を有する粉体圧縮成形体5
1が圧縮成形される。前記軸受35のテーパ部35d
は、前記段差部42cに沿って押圧成形され、前記軸受
35の切り欠き37は、前記突起45に沿って押圧成形
される。
【0051】次に、第1の上パンチ43をダイ41内か
ら外へ抜き出し、図14(a)に示すように、前記粉体
圧縮成形体51上方の前記空間K内に先に調合した原材
料粉体F2を所定量にて充填させる。その後、図14
(b)に示すように、前記第2の上パンチ44を、その
下パンチ嵌挿孔44aに前記小径部42bの円柱部42
dが貫挿し、その筒部外周が前記貫通孔41aに挿入し
ながら前記原材料粉体F2を強く押圧させる。これによ
り、前記軸受35の直孔部36a側の部分と同じ形状及
び寸法を有する粉体圧縮成形体が前記粉体圧縮成形体5
1と一体となるよう粉体圧縮成形体50に圧縮成形され
る。前記軸受15のテーパ部35eは、前記テーパ凸部
44bの押圧によって成形される。そして、金型40内
から前記粉体圧縮成形体50を取り出し、成形工程は終
了する。
【0052】次に、焼結工程S23においては、前記粉
体圧縮成形体50を、公知の方法により焼結させる。こ
のとき、低溶融温度金属の錫62の粒子が銅系金属60
の粒子及び鉄系金属61の粒子よりも先に溶解し、銅系
金属60と鉄系金属61を結合させるとともに、粉体圧
縮成形体50(つまり軸受35、特に直孔部36a側部
分)の内部は多孔質となる。
【0053】その後、コイニング工程S24おいては、
前工程で焼結された粉体圧縮成形体50を公知の方法で
コイニングさせる。そして、最後に、潤滑油含浸工程S
25においては、多孔質となった前記粉体圧縮成形体5
0を公知の方法で潤滑油に含浸させることによって、軸
受35が製造される。
【0054】そして、上記の製造方法にて製造される軸
受35は、その直孔部36a側の内外周面、下端面35
b及びテーパ部35eの表層は、銅系金属60により構
成される。また、直孔部36a側のその他の部分として
の前記表層以外の内部と斜孔部36b側の部分は、鉄系
金属61により構成される。
【0055】従って、本実施形態においては、上記実施
形態の(1)〜(4)に記載の効果に加えて、以下の効
果を得ることができる。 (5)本実施形態では、回転軸14と接触する軸受35
の直孔部36a側の部分のみを、銅系金属60と鉄系金
属61及び錫62の調合粉体にて圧縮・焼結成形した。
回転軸14と接触しない軸受35の斜孔部36b側の部
分を安価な鉄系金属61にて成形することによって軸受
35の製造コストを低減できる。
【0056】なお、上記各実施形態は以下のように変更
してもよい。 ○上記各実施形態では、鉄系金属61の粉体として例え
ば、鉄の粒子のみ含有するものに用いられてもよい。ま
た、鉄以外の金属が含有されたものとしてもよい。
【0057】○また、上記第2の実施形態では、鉄系金
属61から構成される斜孔部36b側の部分も含油でき
るような多孔質を形成してもよい。 ○上記各実施形態では、低溶融温度金属として錫62に
て実施したが、錫62以外のその他の低溶融温度金属に
て実施してもよい。また、鉄系金属61と銅系金属60
及び錫62の粉体内に、他の金属を加えても、例えば黒
鉛や硫化モリブデン(MoS2)などの固体潤滑材を加
えるようにしてもよい。
【0058】○上記各実施形態では、切り欠き15c,
37を設ける代わりに、凸部を設けるようにしてもよ
い。 ○上記第2の実施形態では、斜孔部36b側の部分を圧
縮成形してから、直孔部36a側の部分を圧縮成形する
ようにしたが、直孔部36a側の部分を圧縮成形してか
ら、斜孔部36b側の部分を圧縮成形するように実施し
てもよい。
【0059】○上記各実施形態では、鉄系金属61の粒
径を銅系金属60の粒径の3〜5倍に設定してもよい。 ○上記各実施形態では、自動車のパワーウィンドの減速
機付き小型モータに適用する焼結含油軸受に具体化して
実施したが、その他の焼結含油軸受に具体化して実施し
てもよい。
【0060】次に、上記実施形態及び別例から把握でき
る技術的思想について、それらの効果と共に以下に記載
する。 (1)銅系金属の粉体と、前記銅系金属よりも銅成分が
少なく鉄成分が多いとともに粒径が大きい鉄系金属の粉
体と、前記銅系金属の粒径より大きい且つ前記鉄系金属
の粒径より小さい粒径を有し前記銅系金属及び鉄系金属
の融点より低い融点を持つ低溶融温度金属との調合粉体
からなる第1の原材料粉体を、回転軸に接触する内周面
を含む一部分に圧縮成形し、鉄系金属の粉体のみからな
る第2の原材料粉体を、その他の部分に圧縮成形し、一
体に圧縮成形された両部分の粉体圧縮成形体を焼結して
なることを特徴とする焼結含油軸受。
【0061】従って、焼結含油軸受の起動時の低摩擦性
能を確保でき、コストの低減を図ることができる。 (2)上記(1)又は請求項2、4もしくは5に記載の
焼結含油軸受において、前記低溶融温度金属は、錫であ
ることを特徴とする焼結含油軸受。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、焼結含油軸受の起動時
の低摩擦性能を確保でき、コストの低減を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の焼結含油軸受を用いた減速機付き小型
モータの断面図。
【図2】第1の実施形態の焼結含油軸受の断面図。
【図3】同実施形態における焼結含油軸受の平面図。
【図4】同実施形態における焼結含油軸受の内部組織を
示す要部断面説明図。
【図5】同実施形態における焼結含油軸受の製造方法を
説明する流れ図。
【図6】同実施形態における焼結含油軸受の成形工程を
説明する断面図。
【図7】互いに接触する3つの鉄系金属粒子間の隙間を
通過できる銅系金属粒子の相対粒径を計算するための説
明図。
【図8】互いに接触する4つの鉄系金属粒子間の隙間を
通過できる銅系金属粒子の相対粒径を計算するための説
明図。
【図9】第2の実施形態の焼結含油軸受の断面図。
【図10】同実施形態における焼結含油軸受の平面図。
【図11】同実施形態における焼結含油軸受の内部組織
を示す要部断面説明図。
【図12】同実施形態における焼結含油軸受の製造方法
を説明する流れ図。
【図13】同実施形態における焼結含油軸受の成形工程
を説明する断面図。
【図14】同実施形態における焼結含油軸受の成形工程
を説明する断面図。
【符号の説明】
14…回転軸、15,35…焼結含油軸受としての軸
受、20,40…金型、30,50…粉体圧縮成形体、
60…銅系金属、61…鉄系金属、62…低溶融温度金
属としての錫、F1…第2の原材料粉体、F2…第1の
原材料粉体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 33/14 F16C 33/14 A (72)発明者 田中 猛 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ 株式 会社内 (72)発明者 清水 輝夫 新潟県新潟市小金町3丁目1番1号 三菱 マテリアル新潟製作所 内 (72)発明者 藤田 耕作 新潟県新潟市小金町3丁目1番1号 三菱 マテリアル新潟製作所 内 Fターム(参考) 3J011 AA10 AA20 BA02 DA01 DA02 KA02 LA01 QA01 SB03 SB19 4K018 AA05 AA24 BA02 BA13 BA20 BC12 FA47 HA04 JA03 KA03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅系金属の粉体と、 前記銅系金属よりも銅成分が少なく鉄成分が多いととも
    に粒径が大きい鉄系金属の粉体との調合粉体からなる原
    材料粉体を圧縮成形し、焼結してなることを特徴とする
    焼結含油軸受。
  2. 【請求項2】 銅系金属の粉体と、 前記銅系金属よりも銅成分が少なく鉄成分が多いととも
    に粒径が大きい鉄系金属の粉体と、 前記銅系金属の粒径より大きい且つ前記鉄系金属の粒径
    より小さい粒径を有し、前記銅系金属及び鉄系金属の融
    点より低い融点を持つ低溶融温度金属との調合粉体から
    なる原材料粉体を圧縮成形し、焼結してなることを特徴
    とする焼結含油軸受。
  3. 【請求項3】 銅系金属の粉体と、前記銅系金属よりも
    銅成分が少なく鉄成分が多いとともに粒径が大きい鉄系
    金属の粉体との調合粉体からなる第1の原材料粉体を、
    回転軸に接触する内周面を含む一部分に圧縮成形し、 鉄系金属の粉体のみからなる第2の原材料粉体を、その
    他の部分に圧縮成形し、 一体に圧縮成形された両部分の粉体圧縮成形体を焼結し
    てなることを特徴とする焼結含油軸受。
  4. 【請求項4】 前記鉄系金属の粒径は前記銅系金属の粒
    径の5倍以上に設定されていることを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれか1に記載の焼結含油軸受。
  5. 【請求項5】 前記銅系金属の粒径は、10〜30μm
    であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に
    記載の焼結含油軸受。
  6. 【請求項6】 回転軸に接触する内周面の少なくとも一
    部を構成する銅系金属の粉体と、その他の部分を構成し
    前記銅系金属よりも銅成分が少なく鉄成分を有する粒径
    の大きな鉄系金属の粉体とを原材料粉体に調合する粉体
    調合工程と、 前記原材料粉体を、金型内に充填し、粉体圧縮成形体に
    圧縮成形する成形工程と、 前記粉体圧縮成形体を焼結する焼結工程と、 焼結した前記粉体圧縮成形体に潤滑油を含浸させる潤滑
    油含浸工程とを備えたことを特徴とする焼結含油軸受の
    製造方法。
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