JP2002327749A - 焼結含油軸受及び焼結含油軸受の製造方法 - Google Patents

焼結含油軸受及び焼結含油軸受の製造方法

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JP2002327749A
JP2002327749A JP2001131125A JP2001131125A JP2002327749A JP 2002327749 A JP2002327749 A JP 2002327749A JP 2001131125 A JP2001131125 A JP 2001131125A JP 2001131125 A JP2001131125 A JP 2001131125A JP 2002327749 A JP2002327749 A JP 2002327749A
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powder
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Takeshi Tanaka
猛 田中
Kenji Nishio
憲二 西尾
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Asmo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 起動時に軸との摩擦力を低く抑えて、より安
価に製造可能な軸受を提供する。 【解決手段】 錫の粒子と鉄の粒子とを調合して鉄系金
属の粉体31とし、錫の粒子と銅の粒子とを調合して銅
系金属の粉体32とする。そして、外周部21を鉄系金
属の粉体31で圧縮形成し、内周面22及び端部23と
を調合した銅系金属の粉体32で圧縮形成して、形成さ
れた粉体圧縮成形体を焼結する。そして、コイニングを
行った後、先程の焼結によって多孔質材となった銅系金
属及び鉄系金属の部分に潤滑油を含浸させて、焼結含油
軸受15を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸受及びその製造
方法に係り、詳しくは焼結され潤滑油が含浸される、い
わゆる焼結含油軸受及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、軸受として、潤滑油の補給回数の
低減などを図るために、潤滑油を多孔質材に含浸させ
て、自己給油作用を有したいわゆる焼結含油軸受が知ら
れている。この軸受は、回転軸を回転支持する軸受孔が
形成され、潤滑油によって回転軸の外周面と軸受孔の内
周面とがスムーズに摺動され、回転軸の発熱などにより
潤滑油が軸受から誘出されることにより自己給油作用が
生じるようになっている。しかしながら、この焼結含油
軸受には、回転軸の負荷が大きくなると、潤滑油が回転
軸に圧せられて多孔質の内周面に圧入され、回転軸と内
周面との間の油膜が不足するという問題があった。特
に、パワーウィンド用モータの出力軸の軸受として使用
し、長期にわたり出力軸に荷重がかかった状態で静止し
ている場合、回転軸及び軸受の間の油膜が不十分となっ
て、起動時に異常摩耗が起きることがあった。そこで、
従来は、比較的低摩擦である銅系の材料に黒鉛や硫化モ
リブデン(MoS2)などの固体潤滑材を加えた材料で
製造した軸受が用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、銅系の材料
及びこれに黒鉛や硫化モリブデンなどを加えた材料は高
価であり、銅系の材料で製造された軸受は高価となって
いた。
【0004】本発明は、上記問題点を解消するためにな
されたものであって、その目的は、起動時に軸との摩擦
力を低く抑えて、より安価に製造可能な軸受を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、軸受の内周面の少なくと
も一部を形成するように配置した粉体状の銅系金属と、
この銅系金属よりも銅成分が少なく鉄成分が多い粉体状
の鉄系金属とを同時に圧縮成形して、焼結した後、内部
の多孔質部分に潤滑油を含浸した焼結含油軸受である。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の焼結含油軸受において、常に一方向に荷重のかかる回
転軸を軸支し、該回転軸に前記荷重がかかった際に圧接
される部分を含む前記内周面の周方向の一部にのみに前
記銅系金属を配置したものである。
【0007】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の焼結含油軸受において、前記鉄系金属により形成され
ている端面には、銅系金属の内周面の位置関係を設定し
た切り欠き状の目印が設けられているものである。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれか1つに記載の焼結含油軸受において、前記焼結
含油軸受は、ウォームホイール減速機のウォーム回転軸
の軸受として用いられ、ウォームのリード角が6.5度
以上のとき、前記銅系金属はホイールの反対側に内周面
の60〜180度を占有し配置されているものである。
【0009】請求項5に記載の発明は、軸受の内周面の
少なくとも一部に設けられるように配置した粉体状の銅
系金属と、その他の部分を前記銅系金属よりも銅成分が
少なく鉄成分を有する粉体状の鉄系金属とが、金型内に
供給されて、金型内の粉体状の前記銅系金属と前記鉄系
金属とを同時に圧縮成形して成形された粉体圧縮成形体
を焼結した後、内部の多孔質部分に潤滑油を含浸して製
造されるものである。
【0010】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の焼結含油軸受の製造方法において、前記金型の外周に
は、磁石が配置され、前記金型は、少なくともその外周
部が非磁性体金属から形成され、この金型の外周には、
磁石が配置され、前記鉄系金属が前記金型に供給される
時に、前記磁石の吸引作用により、前記鉄系金属の粉体
を前記磁石の近傍に配置するものである。
【0011】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の焼結含油軸受の製造方法において、前記磁石は、前記
金型外周に配置され、前記鉄系金属の粉体が供給時に通
電される電磁石であるものである。
【0012】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
軸と接触する内周面の一部、すなわち少なくとも荷重が
かかる内周面は、低摩擦力となる銅系の材料で形成され
るため、起動時の異常摩擦が生じ難い。一方、その他の
部分、すなわち軸受のほとんどの部分は安価な鉄系の材
料で形成されるため、軸受を安価に製造することができ
る。更に、粉体状の鉄系金属を圧縮形成した後、圧縮形
成された粉体状の銅系金属とともに焼結したので、鉄系
金属と銅系金属との境が剥離し難い。また、鉄系金属で
構成される部分を多孔質材で構成すれば、この部分にも
含油させることができるので、潤滑油の補給回数の低減
が図れる。
【0013】請求項2に記載の発明によれば、軸と接触
する内周面の周方向の一部にのみ銅系金属を配置するた
め、更に軸受を安価に製造することができるとともに、
低摩擦力を得ることができる。
【0014】請求項3に記載の発明によれば、銅系金属
の位置を示す目印が、銅系金属以外の金属、すなわち鉄
系金属に軸受の端面に設けられているので、その目印を
軸受の外側から容易に把握することができ、銅系金属の
位置を容易に把握することができる。また、この目印
は、切り欠き状に形成されているため、製造が容易であ
る。
【0015】請求項4に記載の発明によれば、ウォーム
のリード角が6.5度以上となる場合には、回転軸がど
ちらの方向に回転しても、またどのような回転速度であ
っても、回転軸が軸受の内周面と、ホイールの反対側の
内周面の60〜180度の範囲で当接する。そのため、
摩擦力を低減した状態で、更に高価な銅系金属の使用量
を減らして、安価な鉄系金属の使用量を増やすことがで
き、結果としてより安価に軸受を製造することができ
る。
【0016】請求項5に記載の発明によれば、同じ金型
内部で異なる金属を同時に圧縮成形した後、同時に焼結
するので、鉄系金属と銅系金属との境では、異なる金属
同士であっても相互に絡み合って結合力の高い部分とな
る。従って、鉄系金属と銅系金属との境が剥離し難い焼
結含油軸受とすることができる。
【0017】請求項6に記載の発明によれば、鉄系金属
の粉体が磁石により吸引されるので、鉄系金属の粉体を
任意の部分に配置することができる。また、磁石は金型
外周に配置されているため、鉄系金属の粉体と銅系金属
の粉体との境においては、鉄系金属の粉体が金型の外方
に移動させられるので、軸と当接する内周面に鉄系でな
い銅系金属、すなわち低摩擦の銅系金属を容易に配置す
ることができる。
【0018】請求項7に記載の発明によれば、圧縮形成
時に鉄系金属の粉体が供給される際には、鉄系金属の粉
体を電磁石の磁力により吸引させて任意の部分に配置す
るようにできる。また、圧縮成形時には、電磁石を消磁
させて、鉄系金属の粉体が磁力に吸引されないため、無
理な力が加わることなく圧縮成形することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
具体化した焼結含油軸受の第1実施形態を、自動車のパ
ワーウィンドの減速機付き小型モータに適用した場合に
ついて、図1〜図7に従って説明する。
【0020】図1に示すように、小型モータ11のハウ
ジング12にはモータ13が一体的に取り付けられてい
る。このモータ13の金属製の回転軸14は、焼結含油
軸受15に軸支されている。この軸受15は、ハウジン
グ12に設けられた取付孔16に嵌挿されている。回転
軸14の先端にはウォーム17が連結され、このウォー
ム17はハウジング12に対して回転可能に支持される
ウォームホイール18に噛合している。従って、モータ
13が回転すると、ウォームホイール18がモータ13
よりも低い回転速度で回転する。
【0021】軸受15は、円筒状をしており、図2に示
すように、鉄系金属よりなる外周部21と、銅系金属よ
りなる内周部22とから構成されている。また、外周部
21の一方の端部(図2(a)における上方の端部)2
3は、内周部22と同一の銅系金属から構成されてい
る。
【0022】次に、本実施形態の軸受15の製造方法に
ついて、図3〜図7に基づいて説明する。まず外周部2
1に使用される材料、すなわち鉄の粒子と錫の粒子とが
調合されて鉄系金属の粉体31が準備される。そして、
内周部22及び端部23に使用される材料、すなわち銅
の粒子と錫の粒子とが調合されて銅系金属の粉体32が
準備される(図3におけるステップS11)。次に、こ
れら粉体31,32が圧縮成形される(ステップS1
2)が、本実施形態では、鉄系金属の粉体31を充填し
て(ステップS21)、圧縮形成した(ステップS2
2)後、銅系金属の粉体32を充填して(ステップS2
3)、圧縮形成する(ステップS24)。この圧縮形成
には、図4に示す金型25が使用される。
【0023】図4に示すように、金型25は、円筒形状
のダイ26を備えている。ダイ26の貫通孔26aの軸
線方向の長さは軸受15の軸線方向の長さより長くなっ
ており、貫通孔26aには、貫通孔26aより長い円筒
形状の下パンチ27が嵌挿されている。下パンチ27は
貫通孔26aを摺動可能となっており、下パンチ27の
貫通孔27aには、コアロッド28が嵌挿されている。
コアロッド28は、先端に形成されている小径部28a
と大径部28bとを有し、これらの間にはテーパ状の段
差部28cが形成されている。大径部28bは下パンチ
27の貫通孔27aを摺動する。また、コアロッド28
の先端から大径部28bまでの長さは、ダイ26の貫通
孔26aよりも短くなっている。一方、ダイ26の上方
には、2点鎖線で示すように、下パンチ27と同じ大き
さの円筒形状を成す第1上パンチ29が、前記下パンチ
27と対向して設けられている。すなわち、この第1上
パンチ29は、前記ダイ26の貫通孔26aの内径と同
じ大きさの外径を有し、コアロッド28の大径部28b
の外径と同じ大きさの内径を有している。また、円筒形
状の第2上パンチ30が、第1上パンチ29と交換可能
に配置されており、この第2上パンチ30は、コアロッ
ド28の小径部28aの外径と同じ内径を有しており、
第1上パンチ29の外径と同じ外径を有している。
【0024】この金型25を用いて、粉体31,32を
圧縮形成するには、まず、図5(a)に示すように、下
パンチ27の先端がダイ26に少しだけ挿入され、コア
ロッド28が下パンチ27に挿入される状態に金型25
を配置する。このとき、コアロッド28の大径部28b
及び段差部28cの境が下パンチ27の先端と面一にな
るようにコアロッド28が配置される。そして、ダイ2
6、下パンチ27及びコアロッド28によって形成され
た空間に、先に調合した鉄系金属の粉体31が所定量供
給されて充填される。次に、図5(b)に示すように、
コアロッド28が押し上げられて、コアロッド28の大
径部28bがダイ26に貫通された状態とする。これに
より、充填された鉄系金属の粉体31が、ダイ26、下
パンチ27及びコアロッド28で形成される空間に充填
される。そして、図5(c)に示すように、第1上パン
チ29が降下されて鉄系金属の粉体31を押圧し、鉄系
金属の粉体31の外周部21となる部分が圧縮成形され
る。
【0025】次に、図6(a)に示すように、第1上パ
ンチ29が上昇されて鉄系金属の粉体31の押圧を解除
した後、図6(b)に示すようにコアロッド28が降下
されて、大径部28b及び段差部28cとの境が下パン
チ27の先端と再び面一となる。このとき、鉄系金属の
粉体31とコアロッド28の小径部28aとの間には、
リング状の空間rが区画される。図6(c)に示すよう
に、この空間rに先程調合した銅系金属の粉体32を所
定量供給する。これにより、図6(c)に示すように、
空間r及び鉄系金属の粉体31の上面に、銅系金属の粉
体32が充填される。
【0026】次に、図7(a)に示すように、第2上パ
ンチ30が降下されて銅系金属の粉体32を押圧し、銅
系金属の粉体32の内周部22及び端部23となる部分
が圧縮成形される。これにより粉体31,32により圧
縮成形された粉体圧縮成形体33が完成する。その後、
図7(b)に示すように、第2上パンチ30が上昇され
て銅系金属の粉体32の押圧を解除し、図7(c)に示
すように、下パンチ27が押し上げられて、粉体圧縮成
形体33が金型25から取り出される。
【0027】次に、この粉体圧縮成形体33は、公知の
方法により焼結される(図3におけるステップS1
3)。これにより低溶融温度金属の錫の粒子が銅の粒子
及び鉄の粒子よりも先に溶解して、鉄系金属の粉体31
及び銅系金属の粉体32は、それぞれ多孔質の鉄系金属
及び銅系金属となる。
【0028】そして、焼結された粉体圧縮成形体は、公
知の方法でコイニングされた(図3におけるステップS
14)後、多孔質となった外周部21、内周部22及び
端部23に潤滑油が含浸させられて(ステップS1
5)、軸受15が完成する。
【0029】上記実施形態の軸受15によれば、以下の
ような効果を得ることができる。 (1)本実施形態では、外周部21を鉄系金属の粉体3
1で形成し、モータ13の回転軸14と接触する軸受1
5の内周部22を銅系金属の粉体32で形成した。その
ため、回転軸14と内周部22とは、低摩擦力で接触す
ることができ、起動時の異常摩擦を抑えるとともに、外
周部21は安価な鉄系金属よりなるので、軸受15を安
価に製造することができる。
【0030】(2)本実施形態では、鉄系金属よりなる
外周部21を多孔質としたので、外周部21にも含油す
ることができ、安価に製造した場合であっても潤滑油の
補給回数の低減などが図れる。更に、粉体状の鉄系金属
を圧縮形成した後、圧縮形成された粉体状の銅系金属と
ともに焼結したので、鉄系金属と銅系金属との境が剥離
し難い。
【0031】(第2実施形態)次に、本発明を具体化し
た焼結含油軸受の第2実施形態を図8〜図10に従って
説明する。なお、以下の各実施形態において、上述の実
施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、そ
の詳細な説明は省略する。
【0032】本実施形態の軸受40は、図8(b)に示
すように、内周部22の一部には、銅系金属で形成され
る低気孔率部42が設けられており、この低気孔率部4
2は他の銅系金属よりも気孔率が小さくなっている。ま
た、銅系金属よりなる端部23には、径方向に延びる切
り欠き状の凹部41が設けられている。この凹部41の
図8(b)における左端は、低気孔率部42の右端に整
合している。
【0033】本実施形態の軸受40は、低気孔率部42
を形成する工程を含んだ圧縮成形工程以外は、上記第1
実施形態とほぼ同様な工程を経て形成される。また、本
実施形態の軸受40は、記第1実施形態のコアロッド2
8、第2上パンチ30の代わりに、図9に示すコアロッ
ド45、第2上パンチ47が用いられる。コアロッド4
5は、コアロッド28とほぼ同じ構成をしているが、低
気孔率部42を形成するために、小径部28aの大径部
28b側に窪み部46が設けられている。第2上パンチ
47は、第2上パンチ30とほぼ同じ構成をしている
が、軸受40となる粉体圧縮成形体に凹部41を形成す
るため、その下面に径方向に延びる凸部48が形成され
ている。また、第2上パンチ47の凸部48は、コアロ
ッド45の窪み部46の端部と整合するように、第2上
パンチ47とコアロッド45とが位置決めされている。
【0034】軸受40は、上記第1実施形態と同様な工
程で、すなわち鉄系金属の粉体31を空間に供給した
後、コアロッド45が上昇された状態で第1上パンチ2
9が降下されて、鉄系金属の粉体31が圧縮成形され
る。そして、図10(a)に示すように、コアロッド4
5の大径部28bと段差部28cとの境が下パンチ27
と一致するまでコアロッド45が降下させられると、ダ
イ26、下パンチ27及びコアロッド28で区画される
空間rに銅系金属の粉体32が供給される。このとき、
窪み部46にも銅系金属の粉体32が充填される。そし
て、第2上パンチ30が降下されて銅系金属の粉体32
を押圧すると、銅系金属の粉体32が圧縮成形される。
同時に、銅系金属の粉体32の上面には、第2上パンチ
47の凸部48により、切り欠きの凹部41が形成され
る。次に、図10(b)に示すように、コアロッド45
が降下されて、窪み部46より先端にある部分が、窪み
部46に充填されていた銅系金属を側方に押圧する。こ
れにより、低気孔率部42となる部分の銅系金属の粉体
32は、他の部分の銅系金属の粉体32に比べて高密度
に圧縮形成される。
【0035】このようにして低気孔率部42が形成され
た粉体圧縮成形体43は、図10(c)で示すように、
上昇する下パンチ27により金型25から取り出され
る。そして、上記第1実施形態と同様に、粉体圧縮成形
体43が焼結される。このとき、低気孔率部42となる
部分は、他の内周部22の銅系金属に比べて高密度とな
っているため、錫粒子が溶解することで生じる気孔が小
さくなり、低気孔率部42が形成される。そして、焼結
された粉体圧縮成形体43は、公知の方法でコイニング
された後、潤滑油が含浸させられて、軸受40が完成す
る。
【0036】従って、本実施形態においては、上記実施
形態の(1)及び(2)に記載の効果に加えて、以下の
効果を得ることができる。 (3)本実施形態においては、窪み部46を有したコア
ロッド45を下降させることにより、低気孔率部42を
銅系金属よりなる内周部22に形成した。そのため、回
転軸14との摺接面での油膜の油圧を高く保ち摩擦係数
を低減することのできる低気孔率部42を、簡単に製造
することができる。
【0037】(4)本実施形態においては、低気孔率部
42と整合する位置に凹部41が設けられたので、この
凹部41を目印とすることにより、低気孔率部42の位
置が軸受40の外側からでも容易に把握することができ
る。また、この凹部41は、第2上パンチ47が銅系金
属の粉体32を圧縮成形する際に同時に形成されるた
め、製造が容易である。
【0038】(第3実施形態)次に、本発明を具体化し
た焼結含油軸受の第3実施形態を図11〜図13に従っ
て説明する。
【0039】本実施形態の軸受50は、図11に示すよ
うに円筒状をしており、その上面には、切り欠き状の凹
部51が形成されている。また、図11(a)に示すよ
うに、軸受50には、その内周部の一部に低摩擦部52
が形成されている。低摩擦部52は、銅系金属よりな
り、図11(b)に示すように、凹部51の左側に約半
円弧状に形成されている。また、低摩擦部52以外の部
分は、鉄系金属で形成されている。
【0040】本実施形態の軸受50は、上記実施形態と
同様に製造されるが、鉄系金属の粉体31を圧縮成形す
る際には、図12に示すように、コアロッド55と第1
上パンチ59とが用いられる。コアロッド55は、図1
2(a)(b)に示すように、大径部28bを有してい
るが、コアロッド28の小径部28aに相当する先端部
56が上記実施形態の小径部28aと同じ径を有する小
径半円部56aと、大径部28bと同じ径の大径半円部
56bとを同一中心で接合した形状をしている。第1上
パンチ59は、図12(c)に示すように、このコアロ
ッド55の先端部56と凹凸係合する形状、すなわち小
径半円部56aの外径と同じ内径を有する大径半円筒状
部59aと、大径半円部56bの外形と同じ内径を有す
る小径半円筒状部59bとが一体化された円筒形状をし
ている。
【0041】軸受50の圧縮成形では、図12(b)に
示すように、ダイ26、下パンチ27及びコアロッド5
5の先端部56とで区画される空間に、鉄系金属の粉体
31が供給された後、図12(c)で示すように第1上
パンチ59が降下されて鉄系金属の粉体31を圧縮成形
する。次に、図13(a)に示すように、第1上パンチ
59が上昇されると、コアロッド55が降下されて除去
される。そして、コアロッド55の代わりにコアロッド
28が上昇されて、図13(b)に示すように、コアロ
ッド28の段差部28cと大径部28bとの境が下パン
チ27の上面と一致するまでコアロッド28が下パンチ
27に挿入される。このとき、コアロッド28の小径部
28aと粉体31との間で区画される空間sに、後に低
摩擦部52となる銅系金属の粉体32が供給される。そ
して、第2上パンチ30が降下されて銅系金属の粉体3
2を押圧すると、図13(c)に示すように、粉体圧縮
成形体53が形成される。そして、この粉体圧縮成形体
53は、上昇させた下パンチ27により金型25から取
り出される。そして、上記実施形態と同様に、この粉体
圧縮成形体53は、焼結された後、コイニングされる。
このコイニング工程では、軸長が切断されて矯正される
とともに、低摩擦部52の端部と整合する切り欠き状の
凹部51が形成される。そして、最後に、潤滑油が含浸
されて、銅系金属からなる低摩擦部52及びその他の部
分が鉄系金属でなる軸受50が完成する。
【0042】また、本実施形態の軸受50は、低摩擦部
52が、ウォームホイール18とは反対側に位置するよ
うに、図1の軸受15の代わりに配置される。本実施形
態では、回転軸14にはウォーム17が連結されている
が、ウォーム17のリード角は6.5度以上となってい
る。ウォームホイール18を稼動すると、回転軸14は
ウォームホイール18から反力で荷重を受ける。そのた
め、回転軸14を支持する軸受50は、ウォームホイー
ル18とは反対側に荷重が加わることになる。しかしな
がら、本実施形態では、軸受50の荷重が加わる部分、
すなわちウォームホイール18と反対側は低摩擦部52
となっているため、低摩擦を保持することができ、異常
摩擦を抑制することができる。
【0043】従って、本第3実施形態によれば、上記実
施形態の(1)、(2)及び(4)と同様な効果に加え
て、以下の効果を得ることができる。 (5)本実施形態では、軸受50の内周面の周方向の一
部のみを低摩擦部52として銅系金属で構成した。その
ため、上記実施形態に比べて、高価な銅系金属により構
成される部分は少なく、かつ安価な鉄系金属で構成され
る部分が多くなる。従って、より安価に軸受50を製造
することができる。
【0044】(6)本実施形態では、内周面に形成され
た銅系金属で構成される低摩擦部52と所定間隔を成す
ように切り欠き状の凹部51を設けた。そのため、この
凹部51を目印とすることにより、低摩擦部52の位置
が軸受の外側からでも容易に把握することができる。凹
部51は、コイニング工程において、一部を削除して形
成されるので、形成が容易である。
【0045】(7)本実施形態では、ウォームホイール
18と反対側に、低摩擦部52が配置されるように軸受
50を設けた。すなわち、荷重が加わる部分に低摩擦部
52が配置されるので、低摩擦を保持することができ、
銅系金属を少なくして安価に焼結含油軸受を製造したと
しても、異常摩擦を抑制することができる。
【0046】(第4実施形態)次に、本発明を具体化し
た焼結含油軸受の第4実施形態を図14及び図15に従
って説明する。
【0047】図14に示すように、軸受60は、銅系金
属よりなる低摩擦部62a,62bが対称的に2つ配置
されている。この低摩擦部62a,62bの中心は、切
り欠き状の凹部61と正反対側の位置から約20〜25
度の角度αを成すように配置されている。また、この低
摩擦部62a,62bは、中心位置から左右5度程度の
角度βを成して形成されている。
【0048】本実施形態の軸受60は、上記第3実施形
態と同様にして製造されるが、本実施形態では、コアロ
ッド55の代わりに、図15に示されるコアロッド65
が用いられる。このコアロッド65には、コアロッド2
8の小径部28aに相当する先端部に、低摩擦部62
a,62bに対応するように、それぞれ円弧状の突状部
65a,65bが角度2α離隔されて形成されている。
なお、この突状部65a,65bの外径は、コアロッド
65の大径部28bの外径と等しくなっている。また、
本実施形態の第1上パンチは、第3実施形態と同様に、
コアロッド65と凹凸係合するような形状となってい
る。そして、この第1上パンチ及びコアロッド65を用
いて鉄系金属の粉体31を圧縮成形すると、粉体31は
この突状部65aを除いた部分に圧縮形成される。そし
て、上記第3実施形態と同様に、コアロッド65の代わ
りにコアロッド28を下パンチ27に挿入して、ダイ2
6、下パンチ27及びコアロッド28の小径部28aで
区画される空間に、銅系金属の粉体32を供給すると、
低摩擦部62a,62bとなる部分が銅系金属の粉体3
2で形成される。そこで、この銅系金属の粉体32を圧
縮成形した後、焼結、コイニング及び潤滑油の含浸の各
工程を経て、軸受60が完成する。
【0049】また、上記第3実施形態と同様に、ウォー
ムホイール18とは反対側に位置するように軸受60を
配置する際には、凹部61をウォームホイール18と整
合させる。このとき、上記第3実施形態と同様に、ウォ
ーム17のリード角が6.5度以上である場合には、低
摩擦部62a,62bの離隔されている角度2αを60
〜180度の範囲に設定すれば、より良好に低摩擦を保
持することができ、異常摩擦を抑制することができる。
【0050】本実施形態によれば、上記第3実施形態と
同様な効果を得ることができる。 (第5実施形態)次に、本発明を具体化した焼結含油軸
受の第5実施形態を図16〜図19に従って説明する。
【0051】本実施形態の軸受70は、図16に示すよ
うに、全体として円筒形状をしているが、鉄系金属で構
成され半円より大きい円弧形状の優弧部71と、銅系金
属で構成され半円より小さい円弧形状の劣弧部72とが
組み合わさった形状をしている。
【0052】図17に示すように、上記各実施形態と同
様に、鉄系金属の粉体31及び銅系金属の粉体32を調
合した(ステップS11)後、これら粉体31,32を
圧縮成形する(ステップS12)。このとき、図18
(a)に示される収容部74を有したフィーダ75が用
いられる。収容部74は、開口を有しており、セパレー
タ76により、2対1程度の割合で大容量部74aと小
容量部74bとに区画されている。そして、大容量部7
4a側には鉄系金属の粉体31が収容され、小容量部7
4b側には銅系金属の粉体32が収容されている。そし
て、フィーダ75の下面には、上述の開口を塞ぐ図示し
ないストッパが設けられている。また、このフィーダ7
5は、テーブル77上を移動可能とされている。このテ
ーブル77は貫通孔77aを有し、この貫通孔77a
は、金型25の外周部としてのダイ26を内嵌保持して
いる。本実施形態のダイ26は、例えばタングステンカ
ーバイト(WC)などの非磁性金属により構成されてい
る。また、本実施形態のコアロッド78は、先端まで同
一径で形成されている。更に、テーブル77の下方に
は、電磁石79が配置されている。この電磁石79は、
図18(b)に示すように、ダイ26、下パンチ27及
びコアロッド78で区画される空間tの鉄系金属の粉体
31が落下する部分を取り囲むような円弧状に配置され
ている。
【0053】そして、図18(a)に示すように、下パ
ンチ27の先端がダイ26に少しだけ挿入され、コアロ
ッド78の先端がダイ26の上面と面一となるようにコ
アロッド78を配置され、フィーダ75が空間tの上方
に位置させられると、ストッパが除去される。これによ
り鉄系金属の粉体31及び銅系金属の粉体32が、セパ
レータ76に分割されている開口部の割合、すなわち2
対1に応じて、空間tに同時に供給される(図17にお
けるステップS31)。このとき、電磁石79は通電さ
れており、鉄系金属の粉体31はダイ26を介して電磁
石79に吸着される。そのため、電磁石79の周囲に鉄
系金属の粉体31が図18(b)に示されるように配置
される。
【0054】そして、所定量の粉体31,32が供給さ
れて、粉体31,32が充填される(図17におけるス
テップS32)と、電磁石79への通電が停止されると
ともに、ストッパによりフィーダ75の開口が塞がれ
る。開口が塞がれた状態で、図19に示すように、フィ
ーダ75は右方に移動される。そして、下パンチ27に
対向するように第1上パンチ29が降下されて、鉄系金
属の粉体31及び銅系金属の粉体32を押圧する。これ
により各粉体31,32が同時に圧縮されて、粉体圧縮
成形体が一体成形される(図17のステップS33)。
その後、粉体圧縮成形体は、焼結(ステップS13)、
コイニング(ステップS14)及び潤滑油の含浸(ステ
ップS15)の各工程を経て、鉄系金属から優弧部71
及び銅系金属から劣弧部72が構成された軸受70が完
成する。
【0055】本実施形態においては、上記実施形態の
(1)及び(2)に記載の効果に加えて、以下の効果を
得ることができる。 (8)本実施形態では、鉄系金属の粉体31及び銅系金
属の粉体32を同じ金型内部で同時に供給し、粉体3
1,32が同時に第1上パンチ29により圧縮形成され
る。そのため、異なる金属の粉体31,32であって
も、その境は相互間の粒子が絡み合って、結合力の高い
焼結含油軸受を得ることができる。
【0056】(9)本実施形態では、空間tの外周に電
磁石79を配置させた。従って、電磁石79の磁気吸引
力により、鉄系金属の粉体31が所定の部分に配置させ
ることができる。
【0057】(10)本実施形態では、第1上パンチ2
9により粉体31,32を圧縮する際には電磁石79の
通電が停止されて、磁気吸引力が鉄系金属の粉体31に
作用しない。そのため、粉体31,32には、無理な力
が加わることなく、所望の形状の圧縮成形することがで
きる。
【0058】(11)本実施形態では、空間tに鉄系金
属の粉体31と、銅系金属の粉体32とを同時に供給し
たので、短時間に、粉体31,32を空間tに供給する
ことができる。
【0059】(第6実施形態)本実施形態の軸受は、上
記第5実施形態の軸受70に、上記第2実施形態で示し
た低気孔率部及びこの低気孔率部を示す切り欠き状の凹
部が形成されるものである。
【0060】本実施形態の軸受は、図20に示すように
圧縮形成された粉体圧縮成形体80を焼結、コイニング
及び潤滑油の含浸の工程を経ることにより完成させられ
る。この粉体圧縮成形体80は、上記第5実施形態のコ
アロッド78の先端の近傍に窪み部87が設けられたコ
アロッド88及び下面に凸部89が設けられた第1上パ
ンチ90を用いて圧縮成形される。すなわち、上記第5
実施形態と同様にしてフィーダ75から鉄系金属の粉体
31及び銅系金属の粉体32が同時に空間tに供給され
ると、窪み部87にも銅系金属の粉体32が充填され
る。そして、第1上パンチ90が降下されて鉄系金属の
粉体31及び銅系金属の粉体32を押圧し、粉体31,
32は圧縮成形される。このとき、銅系金属の粉体32
と接する鉄系金属の粉体31の上面には、第1上パンチ
90の凸部89により、切り欠き状の凹部83が形成さ
れる。そして、上記第2実施形態と同様に、コアロッド
88が降下されて低気孔率部となる部分81を形成した
後、コアロッド88を上昇させて粉体圧縮成形体80が
金型25から取り出される。
【0061】従って、本実施形態においては、上記実施
形態の(1)〜(4)及び(8)〜(10)と同様な効
果を得ることができる。 (変更例)なお、本実施形態は以下のように変更しても
よい。
【0062】・上記各実施形態では、鉄系金属の粉体3
1として例えば、銅系金属の粉体32よりも少量の銅の
粒子を混合した鉄ー銅系金属て、鉄以外の金属が含有さ
れた鉄系金属としてもよい。また、上記各実施形態で
は、鉄系金属から構成される部分も含油できるようにし
たが、鉄の粒子のみの鉄系金属の粉体を用いて、多孔質
を形成しないようしても、すなわち鉄系金属から構成さ
れる部分は含油しないようにしてもよい。
【0063】・上記各実施形態では、銅系金属の粉体3
2として銅の粒子と錫の粒子とを調合したが、銅系金属
の粉体32に他の金属を加えても、例えば黒鉛や硫化モ
リブデンなどの固体潤滑材や少量の鉄などを加えるよう
にしてもよい。
【0064】・上記第2〜5実施形態では、切り欠き状
の凹部41,51,61を設ける代わりに、凸部を設け
るようにしてもよい。この場合であっても、銅系金属よ
りなる部分や低気孔率部の位置が外部から容易にわか
る。なお、この場合、凸部の代わりに凹部を設けた第1
上パンチ29,90及び第2上パンチ47を用いれば、
圧縮成形時に軸受となる粉体圧縮成形体に凸部を容易に
形成することができる。また、目印となる凹部41,5
1を複数設けるようにしてもよい。例えば銅系金属と鉄
系金属よりなる部分との両方の境に各1つずつ切り欠き
状の凹部を設けるようにしてもよい。
【0065】・上記第4実施形態において、低摩擦部6
2a,62bが形成される角度βは、約5度としたが、
これに限定されず、他の角度で形成してもよい。 ・上記第5実施形態において、電磁石79を配設する代
わりに永久磁石を配設すること。また、図21に示すよ
うに電磁石79を設けずに、自然落下により鉄系金属の
粉体31と銅系金属の粉体32とを空間tに落下させる
こと。
【0066】・上記第5及び第6実施形態のフィーダ7
5の開口部をリング状に分割して、その開口の内側から
銅系金属、外側から鉄系金属を空間tに供給するように
して、内側に銅系金属、外側に鉄系金属を供給させるよ
うにしてもよい。なお、この場合には、電磁石79をリ
ング状に配置するとよい。
【0067】・上記第5及び第6実施形態においては、
同一のフィーダ75から鉄系金属の粉体31及び銅系金
属の粉体32を同時に空間tに供給するようにしたが、
別々に供給した後、鉄系金属の粉体31及び銅系金属の
粉体32を同時に圧縮成形するようにしてもよい。この
場合、鉄系金属の粉体31を最初に空間tに供給し、銅
系金属の粉体32の供給が終了するまで、鉄系金属の粉
体31を電磁石79により吸引した状態とさせておけ
ば、所望の部分に銅系金属を配置することができる。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、軸と接触する内周面の
一部、すなわち荷重がかかる部分を含んだ部分は、低摩
擦力となる銅系の材料で形成されるため、起動時に軸と
の摩擦力を低く抑えることができる。また、軸受に荷重
がかからない部分、すなわち軸受のほとんどの部分は安
価な鉄系の材料で形成されるため、軸受を安価に製造す
ることができる。従って、起動時の異常摩擦を抑制しな
がら、より安価に製造可能な軸受とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態における焼結含油軸受を適用し
た自動車のパワーウィンドの減速機付き小型モータの一
部断面図。
【図2】 同実施形態における軸受を示す図であり、
(a)は正面断面図、(b)は底面図。
【図3】 同実施形態における軸受の製造方法を説明す
る流れ図。
【図4】 同実施形態における軸受の圧縮成形に用いら
れる金型の断面図。
【図5】 同実施形態における軸受の圧縮成形の工程を
説明する断面図であり、(a)は鉄系金属の粉体が供給
された状態、(b)はコアロッドが上昇された状態、
(c)は鉄系金属の粉体が圧縮された状態を示す。
【図6】 同実施形態における軸受の圧縮成形の工程を
説明する断面図であり、(a)は第1上パンチが上昇さ
れた状態、(b)はコアロッドが下降された状態、
(c)は銅系金属の粉体が供給された状態を示す。
【図7】 同実施形態における軸受の圧縮成形の工程を
説明する断面図であり、(a)は銅系金属の粉体が圧縮
された状態を示し、(b)は第2上パンチが上昇された
状態、(c)は粉体圧縮成形体が金型から取り出された
状態を示す。
【図8】 第2実施形態における軸受を示す図であり、
(a)は上面図、(b)は正面断面図。
【図9】 同実施形態における軸受の圧縮成形に用いら
れる金型の断面図。
【図10】 同実施形態における軸受の圧縮成形の工程
を説明する断面図であり、(a)は銅系金属の粉体が圧
縮成形された状態、(b)は低気孔率部が圧縮形成され
ている状態、(c)は粉体圧縮成形体が金型から取り出
された状態を示す。
【図11】 第3実施形態における軸受を示す図であ
り、(a)は上面図、(b)は正面断面図を示す図であ
る。
【図12】 同実施形態における軸受の圧縮成形の工程
を説明する断面図であり、(a)はこのとき使用される
コアロッドの上面図、(b)は鉄系金属の粉体が供給さ
れた状態、(c)は鉄系金属の粉体が圧縮成形された状
態を示す。
【図13】 同実施形態における軸受の圧縮成形の工程
を説明する断面図であり、(a)はコアロッドが交換さ
れる状態、(b)は交換されたコアロッドが配置された
状態、(c)は銅系金属の粉体が供給された状態を示
す。
【図14】 第4実施形態における軸受の上面図であ
る。
【図15】 同実施形態における軸受の圧縮成形の工程
に使用されるコアロッドの斜視図である。
【図16】 第5実施形態における軸受を示す図であ
り、(a)は正面断面図、(b)は底面図。
【図17】 同実施形態における軸受の製造方法を説明
する流れ図。
【図18】 同実施形態における軸受の圧縮成形の鉄系
金属の粉体及び銅系金属の粉体を同時に供給した工程を
説明する図であり、(a)は正面図、(b)は(a)に
おけるb−b線断面図。
【図19】 同実施形態における軸受の圧縮成形体を同
時に圧縮成形した工程を説明する断面図である。
【図20】 第6実施形態における軸受の圧縮成形の工
程を説明する断面図である。
【図21】 変更例における軸受の製造方法に用いられ
る金型の断面図である。
【符号の説明】
14…回転軸、15,40,50,60,70…軸受、
17…ウォーム、25…金型、26…外周部としてのダ
イ、31…鉄系金属の粉体,32…銅系金属の粉体、3
3,43,53,80…粉体圧縮成形体、51、61、
83…目印としての凹部、79…電磁石。
フロントページの続き Fターム(参考) 3J011 AA07 AA20 BA02 DA01 DA02 JA01 JA02 KA02 LA01 MA12 QA01 QA07 QA17 RA03 SB02 SB03 SB05 SB19 SE05 SE06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受の内周面の少なくとも一部を形成す
    るように配置した粉体状の銅系金属と、 この銅系金属よりも銅成分が少なく鉄成分が多い粉体状
    の鉄系金属とを同時に圧縮成形して、焼結した後、内部
    の多孔質部分に潤滑油を含浸した焼結含油軸受。
  2. 【請求項2】 常に一方向に荷重のかかる回転軸を軸支
    し、該回転軸に前記荷重がかかった際に圧接される部分
    を含む前記内周面の周方向の一部にのみに前記銅系金属
    を配置した請求項1に記載の焼結含油軸受。
  3. 【請求項3】 前記鉄系金属により形成されている端面
    には、銅系金属の内周面の位置関係を設定した切り欠き
    状の目印が設けられている請求項2に記載の焼結含油軸
    受。
  4. 【請求項4】 前記焼結含油軸受は、ウォームホイール
    減速機のウォーム回転軸の軸受として用いられ、 ウォームのリード角が6.5度以上のとき、前記銅系金
    属はホイールの反対側に内周面の60〜180度を占有
    し配置されている請求項1〜3のいずれか1つに記載の
    焼結含油軸受。
  5. 【請求項5】 軸受の内周面の少なくとも一部に設けら
    れるように配置した粉体状の銅系金属と、その他の部分
    を前記銅系金属よりも銅成分が少なく鉄成分を有する粉
    体状の鉄系金属とが、金型内に供給されて、金型内の粉
    体状の前記銅系金属と前記鉄系金属とを同時に圧縮成形
    して成形された粉体圧縮成形体を焼結した後、内部の多
    孔質部分に潤滑油を含浸して製造される焼結含油軸受の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 前記金型の外周には、磁石が配置され、 前記金型は、少なくともその外周部が非磁性体金属から
    形成され、 この金型の外周には、磁石が配置され、 前記鉄系金属が前記金型に供給される時に、前記磁石の
    吸引作用により、前記鉄系金属の粉体を前記磁石の近傍
    に配置するようにした請求項5に記載の焼結含油軸受の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記磁石は、前記金型外周に配置され、
    前記鉄系金属の粉体が供給時に通電される電磁石である
    請求項6に記載の焼結含油軸受の製造方法。
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