JP6025113B2 - 間仕切収納装置 - Google Patents

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Description

本発明は、建物内空間に設けられる間仕切収納装置に関する。
従来より、住居等の建物内を間仕切る壁体に出入開口を設け、該出入開口を開閉するスライド扉を設けた開口構造が知られている。このような開口構造では、出入開口を開放させた状態でスライド扉と対面する壁面部がデッドスペースとなり、更なる改善が望まれていた。
例えば、下記特許文献1では、片面に開口部が形成され、該開口部の内方に物品を収容するスペースを設けた間仕切りパネルと、この間仕切りパネルの片面側に開口部を覆うべく装着されたスライド式のドアと、を備えた間仕切りユニットが提案されている。この間仕切りユニットは、間仕切りパネルの側方に形成された通路をスライド式のドアによって開放及び遮断する構成とされている。
実開平4−125307号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された間仕切りユニットでは、間仕切りパネルの収納スペースや通路を閉鎖させたい際には、スライド式のドアをスライドさせる必要があり、使い勝手が悪いという問題があった。例えば、主には収納スペースを閉鎖しておきたい場合や、または収納スペースを飾り棚状に利用して主には開放しておきたい場合等においては、スライド式のドアをスライドさせる必要があり、使い勝手が悪いという問題があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、間仕切りが可能でありながらも物品等の収納が可能で、かつ使い勝手を向上し得る間仕切収納装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る間仕切収納装置は、前方に開口する収納壁体と、前記収納壁体の前方側においてスライド自在とされ、かつ、該収納壁体の前方開口を閉鎖した際には該収納壁体の一側方に設けられる出入開口を開放させる一方、該出入開口を閉鎖した際には前記収納壁体の前方開口を開放させるスライド扉と、該スライド扉をスライド移動させて前記収納壁体の前方開口を閉鎖させる自動閉鎖機構と、前記収納壁体の前方開口を、該スライド扉によって開放させた状態で、該スライド扉を停止させるストッパー部と、を備えており、前記スライド扉を停止させる前記ストッパー部のロック位置及びロック解除位置への手動操作が、前記収納壁体の前方開口の開口方向と同方向となる当該間仕切収納装置の前方側において当該間仕切収納装置に対面した状態で可能な構造とされていることを特徴とする。
本発明に係る間仕切収納装置は、上述のような構成としたことで、間仕切りが可能でありながらも物品等の収納が可能で、かつ使い勝手を向上させることができる。
(a)、(b)は、いずれも本発明の一実施形態に係る間仕切収納装置の一例を模式的に示す一部破断概略正面図である。 (a)は、図1(a)におけるX1−X1線矢視に対応させた一部破断概略横断面図、(b)は、(a)に対応させて別状態を模式的に示す一部破断概略横断面図、(c)は、図1(b)におけるX2−X2線矢視に対応させた一部破断概略横断面図である。 (a)は、図1(a)におけるY−Y線矢視に対応させた一部破断概略側面図、(b)は、図1(b)におけるZ部を模式的に示す概略斜視図である。 (a)、(b)は、いずれも同間仕切収納装置の一変形例を模式的に示す一部破断概略横断面図である。
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の実施形態では、収納壁体の開口に対面した状態を基準として、手前側を前方、その逆側を後方とし、また、間仕切収納装置が設置された状態を基準として、その方向等を原則的に説明する。
図1〜図4は、本実施形態に係る間仕切収納装置の一例を模式的に示す図である。
本実施形態に係る間仕切収納装置1は、図1及び図2に示すように、前方に開口する収納壁体10と、この収納壁体10の前方側においてスライド自在とされたスライド扉20と、を備えている。
この間仕切収納装置1は、住居等の建物の開口部2に設置され、これら収納壁体10及びスライド扉20によって建物内空間を間仕切り可能な構成とされている。また、本実施形態では、間仕切収納装置1は、スライド扉20が建て付けられる扉枠3を備えている。
開口部2は、建物の壁体(間仕切壁)に設けられたものとしてもよい。この場合は、開口部2の内周天面が横桟やまぐさ等の横架材からなる上枠下地若しくは天井面によって区画され、開口部2の左右両側の内周側面が間柱や柱等の左右の縦枠下地によって区画され、開口部2の内周底面が床面等によって区画されたものとしてもよい。または、開口部2は、建物内の通路や室内等の壁面等によって区画されたものとしてもよい。この場合は、開口部2の内周天面が天井面等によって区画され、開口部2の左右両側の内周側面が左右の内壁面によって区画され、開口部2の内周底面が床面等によって区画されたものとしてもよい。図例では、開口部2の上側に垂れ壁等を設けずに、開口部2の内周天面を天井面とした例を示している。
扉枠3は、本実施形態では、スライド扉20をスライド自在に吊り下げ支持する上レール部材4と、この上レール部材4の長手方向両端から垂れ下がるように設けられた左右の縦枠5,5と、を備えている。なお、図1では、上レール部材4を破断して図示している。
上レール部材4は、開口部2の開口幅寸法に応じた長さ寸法とされ、収納壁体10の上端部の前面側において開口幅方向に沿って配設される。
また、この上レール部材4には、下向きに開口するガイド溝が設けられている。この上レール部材4は、上板部と、この上板部の幅方向(見込み方向、前後方向)両側縁から垂れ下がるように連成された両側板部と、これら両側板部の下端縁から幅方向内方側に向けて突出するようにそれぞれ連成された案内片と、を有している。また、この上レール部材4のガイド溝に、スライド扉20の上端部に連結固定された後記するランナー部材22,23の転動部(ローラー)等が収容される。また、この上レール部材4の両案内片に、ランナー部材22,23のローラー等が当該上レール部材4の長手方向に沿って転動自在に支持されることで、スライド扉20が上レール部材4に対してスライド自在に吊り下げ支持される。
なお、上レール部材4を、帯板状の上枠本体の下向き開口の凹溝に嵌め込み、該上枠本体とともに上枠となるものとしてもよい。
また、図例では、上レール部材4を、開口部2の内周天面、つまりは天井面に沿わせるように配設した例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、上レール部材4を、天井に埋め込むように配設したり、収納壁体10の前面側上端部等に固定して配設したりする態様としてもよい。さらには、開口部2の内周天面、つまりは天井面と上レール部材4との間に垂れ壁や空間等を設けるように配設する態様としてもよい。
左右の縦枠5,5は、開口部2の開口高さ寸法に応じた長さ寸法とされ、帯板状とされている。これら左右の縦枠5,5は、開口部2の左右両側の内周側面に沿わせるように配設するようにしてもよい。
これら左右の縦枠5,5は、スライド扉20の扉幅方向端部が当接される戸当り部として機能する。なお、これら左右の縦枠5,5の互いに向き合う各内側面に、互いに向き合う方向に開口し、スライド扉20の扉幅方向端部を受け入れる戸じゃくり溝を長手方向に沿って設けるようにしてもよい。
これら左右の縦枠5,5と上レール部材4とは、上レール部材4の長手方向の各端面に、各縦枠5,5の上端部内側面を当接させて接合されて三方枠状に枠組みされるものとしてもよい。または、これら左右の縦枠5,5と上レール部材4とは、上レール部材4の長手方向各端部の下面に、各縦枠5,5の上端面を当接させて接合されて三方枠状に枠組みされるものとしてもよい。
収納壁体10は、開口部2の開口幅寸法の略半分の幅寸法とされ、上記した扉枠3の後方側近傍に配設される。
本実施形態では、開口部2の左右の内周側面のうちの一方の内周側面(図示左側内周側面)に収納壁体10を沿わせるように配設し、この収納壁体10の一側方となる開口部2の他方側(図示右方側)に、スライド扉20によって開閉される出入開口6を設けた例を示している。
また、収納壁体10は、本実施形態では、その高さ寸法が開口部2の開口高さ寸法と略同寸法とされている。つまり、本実施形態では、収納壁体10の高さ寸法を、床面から天井面に略至る高さ寸法としている。
この収納壁体10は、天板12と、左右の側板13,13と、背板14と、を備えた略箱形状とされており、これらによって区画された内方空間が収納スペースとされる。
また、本実施形態では、収納壁体10に、左右の側板13,13間に架け渡すように複数枚(図例では6枚)の棚板15を上下に間隔を空けて設けている。なお、左右の側板13,13の各内側面(対向面)に、上下方向に沿って間隔を空けて、これら棚板15を受ける棚受ダボが挿入される複数のダボ穴を設け、これら棚板15の上下の配設位置を変更可能とした態様としてもよい。また、収納壁体10に、収納スペースを左右に区画するような縦仕切板等を設けるようにしてもよい。
また、図例では、収納壁体10の天板12を開口部2の内周天面に沿わせるように配設した例を示している。また、図例では、左右の側板13,13のうちの開口部2の一方の内周側面(図示左側内周側面)に沿うように配設される一方(図示左方)の側板13の厚さ寸法(左右寸法)を、一方(図示左方)の縦枠5の厚さ寸法(見付寸法、左右寸法)と略同寸法とした例を示している。
なお、この収納壁体10の奥行寸法(前後寸法)は、当該間仕切収納装置1が設置される設置場所や設置スペース、収納壁体10に収納される被収納物の種類や使い勝手等に応じて適宜、設定するようにすればよい。
また、図例では、底板(地板)を備えていない収納壁体10を例示しているが、底板を備えたものとしてもよく、更に台輪等を下端部に備えたものとしてもよい。
また、収納壁体10の天板12を、連結金具や固定金具等の固定具によって開口部2の内周天面に固定したり、左右の側板13,13の両方または一方を、同様の固定具によって開口部2の内周側面や内周天面に固定したりするようにしてもよい。
また、天板12を設けずに、収納壁体10の収納スペースの天面を開口部2の内周天面によって区画する態様としてもよい。
また、他方(図示右方側)の側板13の前端部等に、スライド扉20の後面に摺るように接する隙間遮蔽部材(モヘア部材)を上下方向に沿って設けるようにしてもよい。
また、収納壁体10の高さ寸法を、床面から天井面に略至る高さ寸法とした態様に限られず、上記した上レール部材4と略同様、天井面と収納壁体10との間に垂れ壁や空間等が設けられるものとしてもよい。
スライド扉20は、この収納壁体10の前方開口11を閉鎖した際には収納壁体10の一側方に設けられる出入開口6を開放させる一方、出入開口6を閉鎖した際には収納壁体10の前方開口11を開放させる構成とされている。
収納壁体10の一側方に設けられる出入開口6は、本実施形態では、内周天面が上レール部材4によって区画され、内周底面が床面等によって区画され、左右両側の内周側面が収納壁体10の他方(図示右方側)の側板13及び他方(図示右方)の縦枠5によって区画されている。この出入開口6の幅寸法は、収納壁体10の前方開口11の幅寸法と略同寸法とされている。
なお、以下では、スライド扉20の戸先側及び戸尻側を、この出入開口6を開閉する状態を基準として原則的に説明する。つまり、このスライド扉20によって閉鎖される出入開口6側(図示右方側)の縦枠5(開口部2の出入開口6側の内側面)に対向する側の扉幅方向端部を戸先側端部とし、その逆側の収納壁体10側の縦枠5(開口部2の収納壁体10側の内側面)に対向する側の扉幅方向端部を戸尻側端部として説明する。
このスライド扉20は、略矩形平板状とされ、本実施形態では、高さ寸法が床面近傍から上レール部材4近傍までの高さ寸法とされている。つまりは、このスライド扉20は、本実施形態では、高さ寸法が床面近傍から天井面近傍までの高さ寸法とされ、上端面が上レール部材4の下面に近接対面し、下端面が床面に近接対面し、後面が収納壁体10の前面に近接対面するように配設される。
また、スライド扉20は、本実施形態では、その扉幅寸法が、収納壁体10の前方開口11の幅寸法及び出入開口6の幅寸法に応じた寸法とされている。本実施形態では、スライド扉20の扉幅寸法を、左右の縦枠5,5に、スライド扉20の扉幅方向の一方の側端部が当接した状態で、スライド扉20の他方の側端部が収納壁体10の出入開口6側端部と前後方向(スライド扉20の扉厚さ方向に沿う方向)で重合するように形成している。このスライド扉20の他方の側端部と収納壁体10の出入開口6側端部との重ね合わせ部位の幅寸法(左右寸法)は、スライド扉20の後面と収納壁体10の前面との間の隙間等に応じて、明かり漏れ等を防止する観点等から適宜の寸法としてもよい。
図例では、スライド扉20が、図1(a)及び図2(a)に示すように、収納壁体10の前方開口11を閉鎖した状態で、このスライド扉20の戸先側端面が収納壁体10の出入開口6側の側面(図示右側板13の外側面)と略同一平面状となる構成とされている。また、図例では、スライド扉20が、図1(b)及び図2(c)に示すように、出入開口6を閉鎖した状態で、このスライド扉20の戸尻側端面が収納壁体10の出入開口6側の側板13の内側面と略同一平面状となる構成とされている。
このような構成とすることで、当該間仕切収納装置1を前後方向に沿う方向から見た状態で、スライド扉20と収納壁体10との段差等が目立ち難くなり、また、比較的に大きく開放側の収納壁体10の前方開口11や出入開口6を開放させることができる。なお、スライド扉20の開放側の側端部が開放側の収納壁体10の前方開口11や出入開口6の一部に重合するような態様としてもよい。
また、本実施形態では、スライド扉20の戸先側端部の前面側に、手掛部(引手)21を設けている。図例では、手掛部21を、前方に開口し、スライド扉20の前面側に凹むように設けられた凹状の手掛部21としている。なお、スライド扉20が、収納壁体10の前方開口11を閉鎖した状態で、その戸先側端部が出入開口6の一部に重合するような態様とされている場合には、この戸先側端部の後面側にも同様の手掛部を設けるようにしてもよい。また、スライド扉20の戸尻側端部の前面側にも同様の手掛部を設けるようにしてもよい。また、手掛部21としては、図例のようなものに限られず、スライド扉20の上下方向の略全長に亘って設けられたものとしてもよく、また、凹状のものに代えて、スライド扉20の前面等に付設されるように設けられたものとしてもよい。
また、図例では、スライド扉20は、採光窓や鏡板等を有しておらず、その前面及び後面が手掛部21を除いて、概ね段差のないフラットな略平坦面とされている。なお、このスライド扉20の前面及び後面の両方または一方を、例えば、鏡等によって構成する態様としてもよい。または、スライド扉20に、採光窓や鏡板等を設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、間仕切収納装置1は、スライド扉20の下端側をガイドする下端ガイド部材19を備えている。
本実施形態では、この下端ガイド部材19を、収納壁体10に設けている。この下端ガイド部材19は、図1及び図2に示すように、収納壁体10の出入開口6側の側板13の下端前端面に固定されている。
この下端ガイド部材19は、図3(a)に示すように、側板13に固定される固定片19aと、この固定片19aの下端縁から床面に沿うように前方に突出する連結片19bと、この連結片19bの前端縁から上方に向けて突出するガイド部としてのガイド片19cと、を備えている。スライド扉20の下端部には、下方に向けて開口したガイド凹溝20aが当該スライド扉20の扉幅方向の全長に亘って形成されている。このガイド凹溝20aに、下端ガイド部材19のガイド片(ガイド部)19cが挿入(遊挿)され、スライド扉20の下端側がガイドされる。
上記のように、下端ガイド部材19を収納壁体10に設けることで、例えば、床側に下端ガイド部材としてのガイドピン等を設ける態様とした場合と比べて、当該間仕切収納装置1の設置時における作業性を向上させることができる。
なお、下端ガイド部材19のガイド部としては、図例のような片状のものに限られず、ピン状のものとしてもよい。
また、下端ガイド部材としては、上記のように収納壁体10に設けられたものに限られない。例えば、床面上に固定的に配設されるガイドピンや、上下方向に出没自在とされた磁石を設けたガイドピンを有し、床に埋め込まれるように配設されるマグネットガイド等としてもよい。
また、スライド扉20の上端部の扉幅方向両側端部近傍には、図1に示すように、上記した上レール部材4に収容されてガイドされるランナー部材22,23がそれぞれに連結固定されている。これらランナー部材22,23は、スライド扉20の上端部に設けられたカップ部等に連結固定される連結固定部やこの連結固定部に回動自在に設けられた転動部(ローラー)等を備えている。
このような上吊り構造でスライド扉20が上レール部材4に案内支持される構成とすることで、下レールが不要となり、床面側の見栄えを向上させることができる。
また、本実施形態に係る間仕切収納装置1は、図1に示すように、スライド扉20をスライド移動させて収納壁体10の前方開口11及び出入開口6のいずれか一方を閉鎖させる自動閉鎖機構(オートクローズ機構)24を備えている。
本実施形態では、この自動閉鎖機構24を、スライド扉20をスライド移動させて収納壁体10の前方開口11を閉鎖させる構成としている。
また、本実施形態では、自動閉鎖機構24を、上レール部材4のガイド溝に配設しており、スライド扉20の戸尻側に設けられたランナー部材23に連結固定している。
この自動閉鎖機構24は、収納壁体10の前方開口11を開放させた状態のスライド扉20を、収納壁体10の前方開口11を閉鎖させる側へ付勢する付勢部材26を備えている。本実施形態では、この付勢部材26を、図1に示すように、内周側端部(巻心)がスライド扉20の上端側に固定され、外周側端部が上レール部材4に固定された渦巻きばね26としている。スライド扉20の上端側には、この渦巻きばね26の内周側端部が固定された内端固定部27が設けられている。また、上レール部材4には、この渦巻きばね26の外周側端部が固定された外端固定部4aが設けられている。
この渦巻きばね26は、図1(b)に示すように、スライド扉20によって収納壁体10の前方開口11を開放させた状態では、外周側端部側が繰り出されて伸長し、当該渦巻きばね26に比較的に大きな巻き込み力(付勢力、弾性復元力)が生じた状態とされる。この渦巻きばね26の弾性復元力によって、スライド扉20が収納壁体10の前方開口11を閉鎖させる側に付勢される。また、この渦巻きばね26は、収納壁体10の前方開口11を全開させた状態のスライド扉20を、収納壁体10の前方開口11を全閉させる状態までスライド移動させる構成とされたものとしてもよい。または、収納壁体10の前方開口11を半開きさせた状態のスライド扉20を、収納壁体10の前方開口11を全閉させる状態までスライド移動させる構成とされたものとしてもよい。
また、本実施形態では、自動閉鎖機構24に、上レール部材4に沿って転動する補助ローラー25を設けている。図例では、この補助ローラー25を、戸尻側のランナー部材23から間隔を空けて、内端固定部27近傍に設けた例を示している。このような補助ローラー25を設けることで、スライド扉20の上端側に固定された自動閉鎖機構24が上レール部材4に対して摺り動くようなことが低減され、自動閉鎖機構24を上レール部材4に対してスムーズかつ安定的に移動させることができる。なお、このような補助ローラー25を設けないようにしてもよい。
また、本実施形態では、自動閉鎖機構24に、収納壁体10の前方開口11を閉鎖するスライド扉20の戸尻側端部と、その当接対象としての収納壁体10側の縦枠5との衝撃を緩和し、吸収する衝撃吸収部(ショックアブソーバー、ダンパー)28を設けている。図例では、この衝撃吸収部を、エアーシリンダー28としている。
このエアーシリンダー28には、シリンダー本体や、該シリンダー本体に対してスライド扉20のスライド方向に伸縮するロッド29、短縮されたロッド29を伸長状態に復帰させるばね等の復帰部などが設けられている。
このエアーシリンダー28は、図1(b)に示すように、スライド扉20によって収納壁体10の前方開口11を開放させた状態では、復帰部によって伸長状態とされたロッド29が、スライド扉20の戸尻側端面よりも収納壁体10側の縦枠5側に大きく突出した状態とされる。また、自動閉鎖機構24によってスライド扉20が収納壁体10の前方開口11を閉鎖する方向へスライド移動されれば、ロッド29の先端部が当接対象としての上レール部材4の端内壁部や縦枠5等の当接部に当接し、図1(a)に示すように、短縮される。このようにロッド29が短縮されることで、シリンダー本体内のエアーの圧縮によるいわゆるエアークッション作用により、スライド移動するスライド扉20が減速(減衰)される。
このようなエアーシリンダー28を設けることで、スライド扉20の戸尻側端部と、その当接対象としての収納壁体10側の縦枠5との衝撃を緩和し、吸収することができ、衝撃音の発生や、スライド扉20や自動閉鎖機構24等の損傷等を抑制することができる。
なお、衝撃吸収部としては、図例のようなエアーシリンダー28に限られず、油等の液体の粘性抵抗を利用した液体式(オイル式)のシリンダー等を採用するようにしてもよく、または、ゴム等の弾性体を採用するようにしてもよい。さらには、このような衝撃吸収部28を自動閉鎖機構24に設けないようにしてもよい。
なお、自動閉鎖機構24に設けられる付勢部材としては、上述のような渦巻きばね26に限られず、引張コイルばね等の他のばね部材としてもよい。
また、自動閉鎖機構24としては、このようなばね部材によってスライド扉20を収納壁体10の前方開口11を閉鎖させる側へ付勢する構成とされたものに限られない。例えば、スライド扉20の上端側に紐状部材の一端を固定し、この紐状部材の他端側を、中空形状とされた縦枠5等に収容させ、該紐状部材の他端に錘(バラスト)等を設けた構成とされたものとしてもよい。このようなものでも、錘の自重により、スライド扉20を収納壁体10の前方開口11を閉鎖させる側へスライド移動させることができる。その他、種々の構成とされた自動閉鎖機構24の採用が可能である。
また、本実施形態に係る間仕切収納装置1は、図1及び図2に示すように、スライド扉20が自動閉鎖機構24によってスライド移動されて閉鎖される側の開口(本実施形態では、収納壁体10の前方開口11)を、スライド扉20によって開放させた状態で、スライド扉20を停止させるストッパー部16を備えている。
本実施形態では、このストッパー部16を、スライド扉20を停止させるロック操作と解除操作とがなされる構造としている。また、本実施形態では、このストッパー部16は、そのロック操作及び解除操作が収納壁体10の前方開口11側(当該間仕切収納装置1の前方側)において可能な構造とされている。
このストッパー部16は、図1及び図2に示すように、収納壁体10の出入開口6側の側板13の内側面に設けられている。図例では、この側板13の上下方向略中央部で前端側にストッパー部16を設けた例を示している。
また、このストッパー部16は、図3(b)に示すように、側板13の内側面に固定された本体部17と、この本体部17に対して前後方向にスライド自在とされたスライドストッパー18と、を備えている。
本体部17には、前後方向に開口し、スライドストッパー18を受け入れる中空部が設けられている。
スライドストッパー18は、本体部17の前面側に対して前方に突出したロック位置と没入したロック解除位置との間を本体部17に対してスライド自在とされている。また、このスライドストッパー18の後端部には、収納壁体10の幅方向内方側に向けて突出する操作片18aが設けられている。この操作片18aをしてスライドストッパー18を本体部17に対して容易にスライド移動させることができる。
このスライドストッパー18は、ロック位置では、図2(c)及び図3(b)に示すように、収納壁体10の前面(側板13の前端面)から大きく突出し、スライド扉20の戸尻側端面に当接される。これにより、自動閉鎖機構24によって収納壁体10の前方開口11を閉鎖する方向へ付勢されたスライド扉20の閉鎖側への移動が停止される。つまり、このスライドストッパー18をロック位置とすれば、収納壁体10の前方開口11を開放させた状態でスライド扉20を停止させることが可能とされている。
一方、スライドストッパー18は、ロック解除位置では、図2(a)及び図2(b)に示すように、スライド扉20と当接しないように没入される。図例では、スライドストッパー18は、ロック解除位置では、収納壁体10の前面から突出しないように没入される態様とされている。このようにスライドストッパー18をロック解除位置とすれば、スライド扉20のスライド移動が可能とされ、自動閉鎖機構24によってスライド扉20をスライド移動させて収納壁体10の前方開口11を閉鎖させることができる。
なお、図例では、単一のストッパー部16を、収納壁体10に設けた例を示しているが、複数のストッパー部16を、収納壁体10に上下に間隔を空けて設けるようにしてもよい。
また、スライド扉20を停止させるロック操作と解除操作とがなされる構造のストッパー部16としては、上記したような態様に限られない。例えば、収納壁体10の出入開口6側の側板13の内側面に、該内側面に対して直交する軸廻りに回動自在に一端部が連結固定された回転ストッパーを採用するようにしてもよい。この場合、この回転ストッパーの他端部側を収納壁体10の前面に対して突出させたロック位置で保持する保持部を設け、ロック解除位置では回転ストッパー自体の自重により、スライド扉20と当接しないように没入されるものとしてもよい。
または、このように収納壁体10側にストッパー部を設けた態様に代えて、スライド扉20側にストッパー部を設けた態様としてもよい。例えば、スライド扉20の戸尻側端部に、スライド扉20の後面から前後方向に出没するストッパーピンを設け、収納壁体10の出入開口6側の側板13側に該ストッパーピンを受け入れるロック凹所を設けた、召し合わせ錠のような態様としてもよい。この場合、スライド扉20の前面側にストッパーピンを出没させる操作部等を設けるようにしてもよい。さらには、スライド扉20の下端部に、上下方向に出没するストッパーピンを設け、床側に、該ストッパーピンを受け入れるロック凹所を設けた、フランス落とし状や丸落とし状のものとしてもよい。
上記構成とされた本実施形態に係る間仕切収納装置1によれば、間仕切りが可能でありながらも物品等の収納が可能で、かつ使い勝手を向上させることができる。
つまり、前方に開口する収納壁体10と、この収納壁体10の前方側においてスライド自在とされ、かつ、収納壁体10の一側方に設けられる出入開口6を閉鎖するスライド扉20と、を備えている。従って、これら収納壁体10及びスライド扉20によって建物内を間仕切ることができる。また、前方に開口する収納壁体10に物品等を収納することができる。また、出入開口6を開放させることで、当該間仕切収納装置1によって間仕切られた前方側空間と後方側空間とを連通させることができ、この出入開口6を通路として利用することができる。
また、スライド扉20をスライド移動させて収納壁体10の前方開口11及び出入開口6のいずれか一方を閉鎖させる自動閉鎖機構24を備えているので、いずれか一方側の開口11(6)を自動的に閉鎖させることができ、使い勝手を向上させることができる。これにより、例えば、主には収納壁体10の前方開口11を閉鎖させておきたい場合や、または収納壁体10を飾り棚状に利用して主には開放し、出入開口6を閉鎖させておきたい場合等における閉め忘れや半開き状態となるようなこと等を抑制することもできる。
また、本実施形態では、自動閉鎖機構24を、スライド扉20をスライド移動させて収納壁体10の前方開口11を閉鎖させる構成している。従って、収納壁体10の前方開口11が自動的に閉鎖されるので、例えば、主には収納壁体10の前方開口11を閉鎖させておきたい場合における使い勝手を向上させることができる。
また、例えば、自動閉鎖機構24を、スライド扉20をスライド移動させて出入開口6を閉鎖させる構成とした場合と比べて、安全性を向上させることができる。つまり、図2(a)に示すように、収納壁体10の前方開口11が閉鎖された状態から、収納壁体10に物品等を出し入れするために、図2(b)に示すように、スライド扉20を出入開口6側へスライド移動させる際には、出入開口6側が視界に入り易くなる。これにより、出入開口6側の人や物等の不在を確認し易くなり、安全性を向上させることができる。また、自動閉鎖機構24を、スライド扉20をスライド移動させて出入開口6を閉鎖させる構成とした場合において、出入開口6が閉鎖された状態から、出入開口6を通路として利用するために、例えば、後方側からスライド扉20を収納壁体10の前方開口11側へスライド移動させる際には、収納壁体10の前方開口11側が視界に入り難くなることが考えられる。このような際に、収納壁体10の前方開口11側に人や物等が存在すれば、スライド扉20に接触することも考えられる。また、例えば、自動閉鎖機構24自体を設けない態様とした場合には、収納壁体10の前方開口11及び出入開口6が半開き状態となることが考えられ、このような状態においても上記と同様の接触等が生じることが考えられる。上記構成によれば、収納壁体10の前方開口11側が主には閉鎖された状態となるので、このようなことを抑制することもできる。
また、本実施形態では、スライド扉20が自動閉鎖機構24によってスライド移動されて閉鎖される側の開口11(6)を、スライド扉20によって開放させた状態で、スライド扉20を停止させるストッパー部16を設けている。従って、自動閉鎖機構24によって自動的に閉鎖される側の開口11(6)の開放状態を維持することができ、使い勝手をより向上させることができる。
特に、本実施形態のように、自動閉鎖機構24を、スライド扉20をスライド移動させて収納壁体10の前方開口11を閉鎖させる構成とした場合には、収納壁体10の前方開口11を開放状態に維持できるので、物品等を出し入れする際における使い勝手を向上させることができる。また、収納壁体10の前方開口11を開放させた状態でスライド扉20を停止させることができる。従って、例えば、上記のように出入開口6を通路として利用するために、収納壁体10の前方開口11側へスライド扉20をスライド移動させようとした場合にもこのスライド移動を防止または抑制することができ、収納壁体10に物品等を出し入れしている際における安全性を向上させることができる。
また、本実施形態では、ストッパー部16を、スライド扉20を停止させるロック操作と解除操作とがなされる構造としている。従って、例えば、ばね等の付勢部材によるキャッチ機構等によってスライド扉20を停止させた状態とその解除とがスライド扉20のスライドに伴いなされるものと比べて、より確実に停止させることができる。また、解除操作がなされる構造とされているので、開放側の人や物等の不在を確認して解除操作を行うこともでき、安全性をより向上させることができる。
特に、本実施形態では、自動閉鎖機構24を、スライド扉20をスライド移動させて収納壁体10の前方開口11を閉鎖させる構成とし、ストッパー部16のロック操作及び解除操作が収納壁体10の前方開口11側(当該間仕切収納装置1の前方側)において可能な構造とされている。従って、収納壁体10に物品等を出し入れしている際における安全性をより向上させることができ、好適なものとなる。つまり、図2(c)に示すように、ストッパー部16をロック位置とし、収納壁体10の前方開口11を開放させた状態でスライド扉20を停止させた状態においては、スライド扉20の後方側からはストッパー部16の解除操作が困難となる。これにより、例えば、出入開口6を通路として利用するために、スライド扉20を後方側等からスライド移動させようとした場合にも、このスライド移動を防止することができる。また、上述のように自動閉鎖機構24が設けられているので、収納壁体10の前方開口11を半開き状態にし難く、収納壁体10に物品等を出し入れする際には、収納壁体10の前方開口11を開放させた状態でストッパー部16をロック操作する必要が生じる。従って、収納壁体10に物品等を出し入れする際には、比較的に確実にストッパー部16のロック操作がなされることとなり、収納壁体10に物品等を出し入れしている際における安全性を向上させることができる。
次に、本実施形態に係る間仕切収納装置の変形例について図4に基づいて説明する。
なお、以下の各変形例では、上記した例との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
図4(a)は、第1変形例に係る間仕切収納装置1Aを模式的に示している。
本変形例に係る間仕切収納装置1Aは、開口部2Aの開口幅方向略中央に、左右横並びに設けられる第1収納壁体10Aと第2収納壁体10Bとを備えている。また、第1収納壁体10Aの一側方となる図示右方側に第1出入開口6Aを設け、第2収納壁体10Bの一側方となる図示左方側に第2出入開口6Bを設けた例を示している。これら収納壁体10A,10B同士は互いに略同幅寸法とされ、また、これら出入開口6A,6B同士は互いに略同幅寸法とされている。
また、これら第1収納壁体10Aと第2収納壁体10Bとは隣接側の互いの側板13,13同士を当接させるように配設されている。
これら収納壁体10A,10Bは、上記した収納壁体10と略同様の構成とされている。また、これら収納壁体10A,10Bのそれぞれの出入開口6A,6B側の側板13,13の内側面には、上記と同様のストッパー部16,16がそれぞれに設けられている。また、これら収納壁体10A,10Bのそれぞれの出入開口6A,6B側の側板13,13の下端前端面には、上記と同様の下端ガイド部材19,19がそれぞれに設けられている。
また、第1収納壁体10Aの前方側には、第1スライド扉20Aがスライド自在に設けられ、第2収納壁体10Bの前方側には、第2スライド扉20Bがスライド自在に設けられている。
これらスライド扉20A,20Bは、図例では、扉幅方向を同一直線状に沿わせるように、扉枠3Aが備える単一の上レール部材4Aにスライド自在に吊り下げ支持されている。
また、これらスライド扉20A,20B同士は互いに略同幅寸法とされ、また、これらスライド扉20A,20Bは、各収納壁体10A,10Bの幅寸法と略同幅寸法とされている。また、これらスライド扉20A,20Bは、図4(a)に示すように、各収納壁体10A,10Bの前方開口11,11を閉鎖した状態で、各戸尻側端面が各収納壁体10A,10Bの隣接側の側板13,13の各外側面と略同一平面状となり、互いの戸尻側端面が突き合わせられるように当接する構成とされている。つまり、本変形例では、これらスライド扉20A,20Bの戸尻側端部の当接対象が他方のスライド扉20A,20Bとなる。なお、各スライド扉20A,20Bの他方の収納壁体10A,10B側への移動を防止するストッパー片等を上レール部材4Aや床側、収納壁体10A,10Bの前面側等の適所に設けるようにしてもよい。また、上記のような態様に代えて、各収納壁体10A,10Bの隣接側の側板13,13の前方側に、スライド扉20A,20Bの戸尻側端部が当接される縦枠等を設けるようにしてもよい。
また、これらスライド扉20A,20Bのそれぞれの上端側には、それぞれのスライド扉20A,20Bをスライド移動させてそれぞれの収納壁体10A,10Bの前方開口11,11を閉鎖させる構成とされた上記と同様の自動閉鎖機構24,24が設けられている。また、図示は省略しているが、上レール部材4Aには、各自動閉鎖機構24,24の渦巻きばね26の外端固定部4a,4a(図1参照)が適所に設けられている。
また、本変形例においても、図示は省略しているが、各スライド扉20A,20Bは、それぞれの出入開口6A,6Bを閉鎖した状態で、それぞれの戸尻側端面が各収納壁体10A,10Bのそれぞれの出入開口6A,6B側の側板13,13の内側面と略同一平面状となる構成とされている。
上記構成とされた本変形例に係る間仕切収納装置1Aにおいても、上記した間仕切収納装置1と略同様の効果を奏する。
また、本変形例に係る間仕切収納装置1Aによれば、収納壁体10A,10Bの両側にそれぞれ通路となる出入開口6A,6Bを設けることができる。
図4(b)は、第2変形例に係る間仕切収納装置1Bを模式的に示している。
なお、上記した第1変形例との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
本変形例に係る間仕切収納装置1Bは、開口部2Aの開口幅方向略中央に設けられる単一の収納壁体10Cを備えている点が上記第1変形例とは主に異なる。また、本変形例では、この収納壁体10Cの左右両側方に、上記と同様の第1出入開口6A及び第2出入開口6Bをそれぞれに設けている。
また、この収納壁体10Cの前方側には、上記と同様の第1スライド扉20A及び第2スライド扉20Bが設けられている。また、この収納壁体10Cの幅寸法は、これら第1スライド扉20A及び第2スライド扉20Bのそれぞれの幅寸法を足し合わせた幅寸法と略同寸法とされている。また、この収納壁体10Cの図示省略の天板や、背板14A、棚板15A、前方開口11Aの幅寸法(左右寸法)は、この収納壁体10Cの幅寸法に応じて、上記した各収納壁体10,10A,10Bよりも大きい寸法とされている。
また、この収納壁体10Cの出入開口6A,6B側となる両側板13,13の内側面には、上記と同様のストッパー部16,16がそれぞれに設けられている。また、この収納壁体10Cの出入開口6A,6B側となる両側板13,13の下端前端面には、上記と同様の下端ガイド部材19,19がそれぞれに設けられている。
このような構成により、本変形例に係る間仕切収納装置1Bにおいては、図4(b)に示すように、両スライド扉20A,20Bが、収納壁体10Cの前方開口11Aを閉鎖した際には、この収納壁体10Cの両側方にそれぞれ設けられる出入開口6A,6Bを開放させる構成とされている。一方、図示は省略しているが、両スライド扉20A,20Bが、これら出入開口6A,6Bを閉鎖した際には、収納壁体10Cの前方開口11Aを開放させる構成とされている。
上記構成とされた本変形例に係る間仕切収納装置1Bにおいても、上記した第1変形例に係る間仕切収納装置1Aと略同様の効果を奏する。
また、本変形例に係る間仕切収納装置1Bによれば、単一の収納壁体10Cの両側にそれぞれ通路となる出入開口6A,6Bを設けることができるので、上記第1変形例と比べて、構造の簡略化を図ることができる。
なお、上記した各変形例では、各スライド扉20A,20B同士の幅寸法を略同寸法とし、各出入開口6A,6B同士の幅寸法を略同寸法とした例を示しているが、これらを異なる幅寸法としてもよい。この場合は、必要に応じて、収納壁体10A,10B,10Cの幅寸法や上レール部材4Aの長さ寸法等を適宜、調整するようにしてもよい。
また、本実施形態では、上レール部材4,4Aを下向きに開口し、両側板部に、ランナー部材22,23の転動部を転動自在に支持する案内片を連成したものとしているが、このような態様に限られない。例えば、ランナー部材の形状や構造に応じて、例えば、略L字状とされたものや、横向きに開口した略コ字状(略U字状または略C字状)とされたものとしてもよい。
また、本実施形態では、スライド扉20,20A,20Bを上吊り構造とした例を示しているが、このような態様に限られず、下荷重構造としてもよい。この場合は、スライド扉20,20A,20Bの上端部に、ランナー部材に代えて、上レール等に係合する案内片やピボット等を設けるようにしてもよい。また、この場合は、スライド扉20,20A,20Bの下端部に戸車を設け、この戸車をガイドする下レール等を床に敷設または床に埋設するようにしてもよい。
また、本実施形態では、扉枠3,3Aとして、左右の縦枠5,5を備えたものを例示しているが、これら左右の縦枠5,5を備えずに、上レール部材4,4Aのみを備えたものとしてもよい。この場合は、開口部2,2Aの左右両側の壁仕上げ面を、スライド扉20,20A,20Bの扉幅方向端部が当接される戸当り部として把握するようにしてもよい。また、この場合は、開口部2,2Aの開口幅寸法に応じて、また、必要に応じて、収納壁体10,10A,10B,10Cの幅寸法やスライド扉20,20A,20Bの幅寸法、上レール部材4,4Aの長さ寸法等を適宜、調整するようにしてもよい。
また、本実施形態では、自動閉鎖機構24を、スライド扉20,20A,20Bをスライド移動させて収納壁体10,10A,10B,10Cの前方開口11,11Aを閉鎖させる構成とした例を示しているが、このような態様に限られない。自動閉鎖機構24を、スライド扉20,20A,20Bをスライド移動させて出入開口6,6A,6Bを閉鎖させる構成としてもよい。この場合は、ストッパー部16を、例えば、収納壁体10,10A,10B,10Cの出入開口6,6A,6B側の外側面等に設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、ロック操作と解除操作とが手動でなされるストッパー部16を例示したが、このような態様に限られない。例えば、スライド扉20,20A,20Bを停止させた状態とその解除とがスライド扉20,20A,20Bのスライドに伴いなされるばね等の付勢部材によるキャッチ機構等をストッパー部として設けるようにしてもよい。このようなストッパー部としては、上レール部材4,4Aの適所に、ランナー部材を規制するばね等の付勢部材を設けた態様としてもよい。
さらには、このようなスライド扉20,20A,20Bを停止させて自動閉鎖側の開口11,11A(6,6A,6B)の開放状態を維持させるストッパー部を設けないようにしてもよい。
1,1A,1B 間仕切収納装置
6 出入開口
6A 第1出入開口(出入開口)
6B 第2出入開口(出入開口)
10,10C 収納壁体
10A 第1収納壁体(収納壁体)
10B 第2収納壁体(収納壁体)
11,11A 前方開口
16 ストッパー部
20 スライド扉
20A 第1スライド扉(スライド扉)
20B 第2スライド扉(スライド扉)
24 自動閉鎖機構

Claims (1)

  1. 前方に開口する収納壁体と、
    前記収納壁体の前方側においてスライド自在とされ、かつ、該収納壁体の前方開口を閉鎖した際には該収納壁体の一側方に設けられる出入開口を開放させる一方、該出入開口を閉鎖した際には前記収納壁体の前方開口を開放させるスライド扉と、
    該スライド扉をスライド移動させて前記収納壁体の前方開口を閉鎖させる自動閉鎖機構と、
    前記収納壁体の前方開口を、該スライド扉によって開放させた状態で、該スライド扉を停止させるストッパー部と、
    を備えており、
    前記スライド扉を停止させる前記ストッパー部のロック位置及びロック解除位置への手動操作が、前記収納壁体の前方開口の開口方向と同方向となる当該間仕切収納装置の前方側において当該間仕切収納装置に対面した状態で可能な構造とされていることを特徴とする間仕切収納装置。
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