JP6025097B2 - グラウト再注入用ホース連結装置 - Google Patents

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Description

本発明は、既設のPC構造物におけるPC緊張材挿通用のシース内に存在しているグラウト未充填部に対し、グラウトを再注入する際に、グラウト注入用ホースをPC構造物に開けた作業孔に気密状態を維持させて装着するためのグラウト再注入用ホース連結装置に関する。
近年、ポストテンション方式のPC桁に使用されているPC緊張材挿通用シースの緊張材定着部側端部やその他の部分にグラウト未充填の空洞が存在しており、その内部の腐食が問題視されるに至っている。
このため近年において、この種の既設のPC構造物におけるグラウト未充填部に、グラウトを再注入する方法が開発されている(例えば特許文献1、2、非特許文献1)。
この種の従来のグラウト再注入作業においては、図9に示すように、グラウト未充填部の全長が、後述する排気管5,6を1箇所から両端に達するまで挿入できる程度の長さである場合にはPC構造物1の表面から1個の作業孔2を開け、これにグラウトを再注入するグラウト注入用ホース4、グラウト未充填部3の上端側に向けた上側排気管5及び下端側に向けた下側排気管6を挿入した後、作業孔2を密閉し、グラウト注入用ホース4よりグラウトを圧入する用にしている。グラウト未充填部3内は、その内部の空気が各排気管5,6から排気され、内部にグラウトが充填される。
下側排気管6は、グラウト未充填部3に、グラウト再注入作業に先立って防錆剤水溶液の注入作業を行った場合における防錆剤水溶液やその他の液体が溜まっている場合には、これを吸引して排出する際にも利用されている。
また、グラウト未充填部の全長が長く、1箇所からその両端への両排気管5,6の挿入が困難な場合には、図10に示すように、2箇所に作業孔2a,2bを開け、下側の作業孔2bにグラウト注入用ホース4と下側排気管6を、上側の作業孔2aに上側排気管5を挿入し、各作業孔2a,2bを閉鎖して前述と同様にグラウト再注入作業を行っている。
上述した各作業孔2,2a,2bの密閉は、図11に示すように、無収縮性モルタルをシーリング材7として使用している。このシーリング作業は、グラウト注入用ホースや排気管が挿入されている作業孔内の隙間に、シーリング材7を、手作業によって押し込むことによってなされている。
また、作業孔に対するグラウト注入用ホースの連結方法として図12に示すような連結具が提案されている。この連結具10は、作業孔11の開口部のコンクリート面に金属板状のホース連結用プレート12をアンカーボルト13によって固定し、このプレート12に予めホースジョイント14を突設しておき、これにグラウト注入用ホース4を連結するものである。
特開2005−23693号公報 特開2005−23567号公報
平成14年8月30日、財団法人鉄道総合研究所発行「PCグラウトの再注入等補修マニュアル(案)」
一般に1つのPC桁には多数本のPC緊張材が使用されているため、グラウト未充填部が、各PC緊張材のシース内ある場合が多く、1つのPC桁に対して同じグラウト再注入作業を多数回行わなければならない。
しかし、上述のような作業孔に対するグラウト注入用ホースや排気管装着する従来方法の内、作業孔にシーリング材を詰めることによって密閉する方法では、ホース類が挿入されている作業孔に対するシーリング材の充填作業に手数を要し、密閉度を高めるには困難が伴うという問題がある。
また、予めホースジョイントを突設した金属プレートからなる連結具を使用する場合は、作業孔の閉鎖及びその密閉度を高めることが容易にできるが、金属プレートをPC構造物の表面に固定するために、該PC構造物表面を欠損することとなり、グラウト再注入作業後に、アンカーボルト孔を埋め戻す補修作業が必要となり、多くの手数を要するためにコスト高となるとともに、1のPC構造物に対する連結具装着箇所が多くなると、断面欠損による強度低下が生じることが考えられる等の問題がある。
本発明はこのような問題に鑑み、PC構造物の欠損を最小限に留め、しかもグラウト注入用ホースや排気管、更には照合電極又は塩橋等のPC緊張材電位計測のための電位測定具挿入も共に可能であり、且つこれらを装着した作業孔の密閉が簡単な作業で迅速にでき、更に、グラウト再注入作業後の撤去も容易で、作業後の開口部補修も容易になし得、撤去後の再使用も可能で経済的なグラウト再注入用ホース連結装置の提供を目的としてなされたものである。
上記の目的を達成するための請求項1に記載の発明の特徴は、既設PC構造物におけるPC緊張材挿通シース内のグラウト未充填部にグラウトを再注入するに際し、前記PC構造物に開けた円形の作業孔に装着され、該作業孔に対してグラウト圧入のためのグラウト注入用ホースを気密に連結させるグラウト再注入用ホース連結装置であって、前記作業孔の開口部内に挿入される栓体部と、該栓体部を保持する支持プレートとを有し、前記栓体部は、前記作業孔の開口部に挿入可能なゴム状弾性材からなる円盤状をした膨縮プレートと、該膨縮プレートの前記支持プレートとは反対側の面に当接された加圧プレートと、該加圧プレートを前記支持プレートに対して接近・離反方向に移動させることにより前記膨縮プレートに対する加圧・加圧解除の操作を行う加圧操作具をもって構成され、前記支持プレート、膨縮プレート及び加圧プレートに連通させたグラウト注入孔を前記支持プレートと加圧プレートとの各外側面に貫通開口させ、前記支持プレートの外側面に、前記グラウト注入孔に連通させたホースジョイントを突設し、該ホースジョイントにグラウト注入用ホースを連結自在となし、前記栓体部を前記作業孔内に挿入した状態で前記加圧操作具により加圧プレートを介して前記膨縮プレートを軸方向に圧縮することにより該膨縮プレートを半径方向に膨張させ、その外周面を前記作業孔の内周面に圧接されるようにしたことにある。
請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、前記加圧プレート、膨縮プレート及び支持プレートに貫通させて1又は複数の排気管挿通孔を備え、該排気管挿通孔に前記PC構造物のグラウト未充填部に挿入した排気管のPC構造物該側端部を気密に挿通できるようにしたことにある。
請求項3に記載の発明の特徴は、請求項2の構成に加え、前記支持プレート外側面には、前記排気管挿通孔に連通するホースジョイントを突設し、該ホースジョイントに減圧ポンプからの減圧用ホースを連結できるようにしたことにある。
請求項4に記載の発明の特徴は、請求項1〜3何れか1の構成に加え、前記加圧プレート、膨縮プレート及び支持プレートに貫通させて電位測定具挿通孔を備え、該電位測定具挿通孔における前記膨縮プレート貫通部は、電位測定具非挿入時は該膨縮プレートの弾性によって気密に閉鎖された電位測定具圧入孔となっており、該電位測定具圧入孔に前記電位測定具を圧入することによって気密状態を維持して貫通されるようにしたことにある。
本発明におけるグラウト再注入用ホース連結装置は、請求項1に記載のように、既設PC構造物におけるPC緊張材挿通シース内のグラウト未充填部にグラウトを再注入するに際し、前記PC構造物に開けた円形の作業孔の開口部内に挿入される栓体部と、該栓体部を保持する支持プレートとを有し、前記栓体部は、前記作業孔の開口部に挿入可能なゴム状弾性材からなる円盤状をした膨縮プレートと、該膨縮プレートの前記支持プレートとは反対側の面に当接された加圧プレートと、該加圧プレートを前記支持プレートに対して接近・離反方向に移動させることにより前記膨縮プレートに対する加圧・加圧解除の操作を行う加圧操作具をもって構成され、前記支持プレート、膨縮プレート及び加圧プレートに連通させたグラウト注入孔を前記支持プレートと加圧プレートとの各外側面に貫通開口させ、前記支持プレートの外側面に、前記グラウト注入孔に連通させたホースジョイントを突設し、該ホースジョイントにグラウト注入用ホースを連結自在となし、前記栓体部を前記作業孔内に挿入した状態で前記加圧操作具により加圧プレートを介して前記膨縮プレートを軸方向に圧縮することにより該膨縮プレートを半径方向に膨張させ、その外周面を前記作業孔の内周面に圧接されるようにしたことにより、例えばボルトナットのような簡単な構造の加圧操作具による膨縮プレートの圧縮によって、作業孔内面に対する抜け止めに十分な摩擦力を発揮させることができ、簡単な操作で、気密状態を維持させたグラウト注入用ホースの連結ができ、しかもPC構造物の欠損は、作業孔以外には生じさせないものであるため、グラウト再注入作業終了後の補修も少なく、断面欠損による強度低下の問題も少なくなる。
更に、作業後のPC構造物表面の修復は、作業孔の開口部の埋戻しのみの、少ない作業で済み、撤去された装置は再使用が可能であり、従来に比べてコストを削減できる。
本発明においては、請求項2に記載のように、前記加圧プレート、膨縮プレート及び支持プレートに貫通させて1又は複数の排気管挿通孔を備え、該排気管挿通孔に前記PC構造物のグラウト未充填部に挿入した排気管のPC構造物該側端部を気密に挿通できるようにしたことにより、グラウト注入用ホースのみではなく、グラウト再注入作業に必要な排気管類も、同じグラウト再注入用ホース連結装置に装着することができ、作業性が従来に比べて著しく向上する。
本発明は、請求項3に記載のように、前記支持プレート外側面には、前記排気管挿通孔に連通するホースジョイントを突設し、該ホースジョイントに減圧ポンプからの減圧用ホースを連結できるようにしたことにより、排気管を通じてグラウト未充填部内の減圧や排液が必要な場合、細径の排気管を使用した場合のグラウト再充填状態確認のためのグラウト吸出しが必要な場合における排気管と減圧ポンプに通じる減圧ホースとの連結が容易にできる。
更に、本発明においては、請求項4に記載のように、前記加圧プレート、膨縮プレート及び支持プレートに貫通させて電位測定具挿通孔を備え、該電位測定具挿通孔における前記膨縮プレート貫通部は、電位測定具非挿入時は該膨縮プレートの弾性によって気密に閉鎖された電位測定具圧入孔となっており、該電位測定具圧入孔に前記電位測定具を圧入することによって気密状態を維持して貫通されるようにすることによって、照合電極の差し込み作業のみによって、気密状態を維持させた状態での挿入を、必要に応じて行うことができ、その作業性が良い。
本発明に係るグラウト再注入用ホース連結装置の使用状態を示す横断面図である。 同、縦断面図である。 図1に示すグラウト再注入用ホース連結装置の未装着状態の正面図である。 図3中のA−A線断面図である。 図3中のB−B線断面図である。 図3に示すグラウト再注入用ホース連結装置の支持プレートを示しており、(a)正面図、(b)は縦断面図である。 図3に示すグラウト再注入用ホース連結装置の膨縮プレートを示しており、(a)は正面図、(b)は該正面図中のC−C線断面図、(c)は同D−D線断面図である。 図3に示すグラウト再注入用ホース連結装置の加圧プレートを示しており、(a)は正面図、(b)は該正面図中のE−E線断面図である。 従来のグラウト再注入方法を示す説明図である。 従来の他のグラウト再注入方法を示す説明図である。 図9に示す方法における作業孔の密閉状態を示す縦断面図である。 従来の作業孔に対するグラウト注入用ホース連結状態の他の例を示す縦断面図である。
次に、本発明の実施の態様を、図面に基づいて説明する。
図1は発明に係るグラウト再注入用ホース連結装置の実施の一例の使用状態を示している。この装置Aは、金属製の支持プレート20と、該支持プレート20に保持された栓体部21とから構成されている。
栓体部21は、ゴム状弾性材からなる膨縮プレート22と、該膨縮プレート22を厚さ方向に圧縮するための加圧プレート23とから構成されており、膨縮プレート22を支持プレート20と加圧プレート23との間に挟んだ状態で重ね合わせている。これらの中心部分には後述する膨縮プレート22の圧縮及び圧縮解除操作を行うための加圧操作具24を構成するともに各プレート20,22,23の連結を兼用したボルト25aとナット25bを貫通させ、その支持プレート20の表面側の端部に嵌め合わせたナット25bを締め付け方向に回転させて、加圧プレート23を支持プレート20側に近づけることにより膨縮プレート22が弾性的に圧縮され、外周部分が半径方向に膨張するようになっている。この状態からナット25bを緩める方向に回転させることにより、膨縮プレート22の圧縮が解除され、元の大きさに戻るようになっている。
膨縮プレート22は、非圧縮状態時に後述するPC構造物40に開けたコアカッターによるグラウト再注入用の作業孔43に手作業で容易に圧入できる程度の大きさか、若しくは該作業孔と同径又はそれよりやや小さい大きさに形成され、加圧プレート23は、作業孔43よりやや小さい大きさに形成されている。
膨縮プレート22には、例えばゴム製スポンジである「ネオスポンジ」(大和紡績株式会社製NV−M)が、また加圧プレート23には、硬質塩化ビニル製プレスプレートである「カピロンプレート」(笠井産業株式会社製K−5840)等の材料が使用できる。
支持プレート20と栓体21とには、これらを貫通させて各外側面に開口させた1つのグラウト注入孔30、2つの排気管挿通孔31,31及び電位測定具挿通孔32を有している。
グラウト注入孔30は、支持プレート20、膨縮プレート22、加圧プレート23に貫通して開口されており、支持プレート20の開口部がホースジョイント嵌合孔30aとなっており、内周面に雌ネジが刻設され、これにホースジョイント33が嵌合されている。ホースジョイント33の支持プレート嵌合側端部33aは、膨縮プレート22の貫通孔30b内に圧入させており、これによって貫通孔30bの内面とホースジョイント端部外周との気密性が維持されるようになっている。
排気管挿通孔31は、支持プレート20の表裏に貫通開口させたホースジョイント取り付け孔31a、膨縮プレート22に設けた排気管圧入孔31b及びこれと同軸配置の拡径部31c、加圧プレート23開けた窓孔31dとから構成されており、これらが同軸配置に設置されている。
ホースジョイント嵌合孔31aは、内周面に雌ネジが刻設され、これにホースジョイント34が嵌合されている。ホースジョイント34の支持プレート嵌合側端部34aは、膨縮プレート22の表面側の拡径部31c内に圧入させており、これによって拡径部31cの内面とホースジョイント端部外周との気密性が維持されるようになっている。
各ホースジョイント34,34は、支持プレート20からの突出端部外周がホース嵌合部となっており、抜け止め用の突条が一体に形成されている。
排気管圧入孔31bは、後述する排気管51a,51bより小径に形成されており、これに排気管51a,51bを圧入することで、排気管51a,51b外周面との間の気密性を維持させている。
電位測定具挿通孔32は、支持プレート20の表裏に貫通開口させた窓孔32a、膨縮プレート22に設けた電位測定具圧入孔32b及び加圧プレート23開けた窓孔32cとから構成されており、電位測定具圧入孔32bを押し開けつつ後述する照合電極52を圧入するようになっている。
膨縮プレート22の電位測定具圧入孔32bは、電位測定具53が未挿入の状態では、膨縮プレート22の弾性によって閉じた状態にあり、後述するグラウト再注入作業時の内圧では通気が妨げられる状態となっている。
このように構成されるグラウト再注入用ホース連結装置Aを使用したグラウト再注入方法について説明する。
図1、図2に示すように、グラウト再注入が必要なPC構造物40の側面から、シース41のグラウト未充填部42位置に向けて作業孔43を開ける。この時の作業孔形成のための装置は、コアカッター、削岩ドリル、ジェットノズル等の各種の削孔装置が使用できるが、シース41に達する深さまで形成した後は、内部のPC緊張材44を傷つけないように手持ち工具を使用してシース41に対する作業孔を形成する。
また、作業孔43の開口部は、開口作業当初からコアカッターを使用する場合以外には、その内面が滑らかな一定寸法の円筒形となるようにコアカッターにより整形する。
次いでこの作業孔43を通して、小型カメラや目視によるPC緊張材の腐食状況の調査、必要に応じた防錆剤水溶液の噴射によるグラウト未充填部内の防錆処理、水や注入した防錆剤水溶液の排出処理、シース内に挿入した照合電極又は塩橋を用いた防錆処理確認調査、更には必要に応じた温風吹込みによる乾燥処理等、グラウト再注入作業に先立った各種の作業を行う。
グラウト再注入作業に際しては、先ず、上側の排気管51a及び下側の排気管51bをそれぞれの先端がグラウト未充填部上下の端部に達するまで挿入する。次いで両排気管51a,51bのPC構造物40外側端部を、栓体21の各排気管挿通孔31,31を構成している窓孔33を通して膨縮プレート22の各排気管圧入孔31b,31bに挿入する。
この状態で、支持プレート20をPC構造物40の表面にパッキン60を介在させて当接させ、栓体部21を作業孔43内に挿入する。この時、各排気管51a,51bは、栓体部21の押し込み深さ分だけ膨縮プレート22に対して相対移動させるか、栓体部21が作業孔43内の所望深さに挿入された際に、そのグラウト未充填部42の両端部に達するように膨縮プレート22に予め装着しておいてもよい。また、各排気管51a,51bの余分の長さ分は、ホースジョイント34,34内の位置で切断する。
このように栓体部21を作業孔開口部に挿入した状態で、ボルト25aに予め螺嵌させておいたナット25bを操作して加圧プレート23を支持プレート側に引き寄せ、膨縮プレート22を軸方向に圧縮し、その外周の半径方向の径を拡大させる。これによって膨縮プレート22の外周面が作業孔43の内周面に圧接され、該内周面との間の気密状態を保持するとともに、作業孔43に対する摩擦抵抗を増大させ、引出抵抗力を生じさせる。
このようにしてグラウト未充填空洞装置Aを作業孔43に装着した後、グラウト注入用ホースジョイント33にグラウト圧入ポンプに通じるグラウト注入用ホース52を連結し、グラウト再注入作業を行う。
尚、グラウト再注入作業に先立ち、或いはグラウト再注入作業中に、防錆処理状態の確認等ためにPC緊張材44の電位測定が必要な場合には、図2に示すように電位測定具挿通孔32内に塩橋からなる電位計測具53を挿入し、その先端をPC緊張材44に接触させ、該塩橋からなる電位計測具53のPC構造物該側端部を容器55内の水56に浸し、該水56内に照合電極57を浸し、該照合電極57と、シース41に導通させたリード線58とを電位差計59に接続し、電位測定を行う。
ここに言う塩橋は、溶液の組成が異なる二つの半電池half‐cell(単一の電極と電解質溶液とから成る系)を、電極溶液どうしを直接接触させずに、電気的に接続するために用いるしかけであり、ガラス又は合成樹脂管に塩化カリウム、硝酸カリウム、または硝酸アンモニウムなどの塩類溶液を満たし、管の両端をそれぞれ各半電池の溶液中に浸して用いるものである。塩橋内の溶液が外部の溶液と直接混ざり合わないようにするために、管の末端を半融ガラスや露紙などのように溶液がしみこむもので栓をしたり、末端部の溶液をゼラチンや寒天でゼリー状に固めたりして使用する。
尚、この電位計測は、塩橋を使用せずに、照合電極57を電位測定具挿通孔32に直接挿入してPC緊張材44に接触させ、該照合電極とシース41に導通させたリード線58とを電位差測定器59に接続し、電位測定を行うようにしてもよい。また、シース41に対する導通は、殆どの場合、PC構造物内の鉄筋とシースとが導通状態にあるため、PC構造物の表面の一部をはつり、鉄筋を露出させてこれと導通させることで足る。
また、グラウト未充填部42内の減圧が必要な場合には、上側排気管用ホースジョイント34、下側排気管用ホースジョイント34にそれぞれ、真空ポンプ(図示せず)に通じる減圧用ホース54,54を連結して減圧する。
この減圧は、例えば、グラウト未充填部42の長さが長く、グラウト注入用ホース52からの加圧注入のみでは十分なグラウト注入ができなかったり、長時間を要したりするような場合に、グラウト未充填部42内を減圧することによってグラウトの流れを促進させる場合に実施する。
また、グラウト未充填部42の両端に到る間に狭隘部があるために、排気管51a,51bの管径をより小さくする必要がある場合には、グラウトの流れだし抵抗が大きくなるが、その場合であっても減圧用ホース54,54を介して減圧し、グラウトを吸い出すことにより、充填完了を確認できる。
更に、前述した防錆剤水溶液による防錆処理を先行させた場合や、グラウト未充填部内水が溜まっていた場合等の際に、下側の排気管51bを介して減圧することにより、溜まっている液体を吸出し、グラウト再注入後の液溜りの発生を防止できる。
A グラウト再注入用ホース連結装置
20 支持プレート
21 栓体部
22 膨縮プレート
23 加圧プレート
24 加圧操作具
25a ボルト
25b ナット
30 グラウト注入孔
30a ホースジョイント嵌合孔
30b 貫通孔
31 排気管挿通孔
31a ホースジョイント取り付け孔
31b 排気管圧入孔
31c 拡径部
31d 窓孔
32 電位測定具挿通孔
32a 窓孔
32b 電位測定具圧入孔
32c 窓孔
33 ホースジョイント
33a 支持プレート嵌合側端部
34 ホースジョイント
34a 支持プレート嵌合側端部
40 PC構造物
41 シース
42 グラウト未充填部
43 作業孔
44 PC緊張材
51a,51b 排気管
52 グラウト注入用ホース
53 電位計測具
54 減圧用ホース
55 容器
56 水
57 照合電極
58 リード線
59 電位差計
60 パッキン

Claims (4)

  1. 既設PC構造物におけるPC緊張材挿通シース内のグラウト未充填部にグラウトを再注入するに際し、前記PC構造物に開けた円形の作業孔に装着され、該作業孔に対してグラウト圧入のためのグラウト注入用ホースを気密に連結させるグラウト再注入用ホース連結装置であって、
    前記作業孔の開口部内に挿入される栓体部と、該栓体部を保持する支持プレートとを有し、
    前記栓体部は、前記作業孔の開口部に挿入可能なゴム状弾性材からなる円盤状をした膨縮プレートと、該膨縮プレートの前記支持プレートとは反対側の面に当接された加圧プレートと、該加圧プレートを前記支持プレートに対して接近・離反方向に移動させることにより前記膨縮プレートに対する加圧・加圧解除の操作を行う加圧操作具をもって構成され、
    前記支持プレート、膨縮プレート及び加圧プレートに連通させたグラウト注入孔を前記支持プレートと加圧プレートとの各外側面に貫通開口させ、
    前記支持プレートの外側面に、前記グラウト注入孔に連通させたホースジョイントを突設し、該ホースジョイントにグラウト注入用ホースを連結自在となし、
    前記栓体部を前記作業孔内に挿入した状態で前記加圧操作具により加圧プレートを介して前記膨縮プレートを軸方向に圧縮することにより該膨縮プレートを半径方向に膨張させ、その外周面を前記作業孔の内周面に圧接されるようにしたことを特徴となるグラウト再注入用ホース連結装置。
  2. 前記加圧プレート、膨縮プレート及び支持プレートに貫通させて1又は複数の排気管挿通孔を備え、該排気管挿通孔に前記PC構造物のグラウト未充填部に挿入した排気管のPC構造物該側端部を気密に挿通できるようにした請求項1に記載のグラウト再注入用ホース連結装置。
  3. 前記支持プレート外側面には、前記排気管挿通孔に連通するホースジョイントを突設し、該ホースジョイントに減圧ポンプからの減圧用ホースを連結できるようにした請求項2に記載のグラウト再注入用ホース連結装置。
  4. 前記加圧プレート、膨縮プレート及び支持プレートに貫通させて電位測定具挿通孔を備え、該電位測定具挿通孔における前記膨縮プレート貫通部は、電位測定具非挿入時は該膨縮プレートの弾性によって気密に閉鎖された電位測定具圧入孔となっており、該電位測定具圧入孔に前記電位測定具を圧入することによって気密状態を維持して貫通されるようにしてなる請求項1〜3の何れか1の請求項に記載のグラウト再注入用ホース連結装置。
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