JP2008095400A - 斜材ケーブル撤去方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】一重管構造の橋梁用サドル構造において、橋梁施工後に何らかの要因で損傷した斜材ケーブルの交換を可能にする。
【解決手段】サドル鋼管10の両端部の外側で交換対象の「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20を切断する(斜材ケーブル切断工程)。サドル鋼管10の両端(直管状鋼管12)に配設された出口部スペーサ33等を撤去する(止水構造部撤去工程)。直管状鋼管12のテーパ形状の内周面に接して係止されているグラウト30へ削孔を行って長孔Hを形成する(グラウト削孔工程)。この「グラウト削孔工程」によって、直管状鋼管12のテーパ形状によるグラウト30の係止効果がほとんど得られない状態とすることができる。交換対象の「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20の一端又は両端を1本ずつ緊張ジャッキ等で緊張する(斜材ケーブル緊張工程)。
【選択図】図6
【解決手段】サドル鋼管10の両端部の外側で交換対象の「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20を切断する(斜材ケーブル切断工程)。サドル鋼管10の両端(直管状鋼管12)に配設された出口部スペーサ33等を撤去する(止水構造部撤去工程)。直管状鋼管12のテーパ形状の内周面に接して係止されているグラウト30へ削孔を行って長孔Hを形成する(グラウト削孔工程)。この「グラウト削孔工程」によって、直管状鋼管12のテーパ形状によるグラウト30の係止効果がほとんど得られない状態とすることができる。交換対象の「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20の一端又は両端を1本ずつ緊張ジャッキ等で緊張する(斜材ケーブル緊張工程)。
【選択図】図6
Description
本発明は、橋梁の主塔に貫通して配置される湾曲管が主塔内に固定される一重管であり、湾曲管に斜材ケーブルを挿通して配置した後、湾曲管内にグラウトを充填する橋梁用サドル構造において、橋梁施工後に斜材ケーブルを湾曲管から引っ張り出して撤去する斜材ケーブル撤去方法に関する。
幹線道路や鉄道線路等の橋梁として公知の斜張橋や斜張橋の一例であるエクストラドーズド橋は、橋桁とその橋桁に対して垂直に配設された主塔との間に斜めに張設される複数の斜材ケーブルで橋桁を支持する構成を有している。この主塔の構造の一例としては、橋梁用サドル構造が公知である。この橋梁用サドル構造は、橋桁に両端部を固定した斜材ケーブルの中央部を主塔で支持する構造であり、橋桁が斜材ケーブルを介して主塔に吊り下げられた状態となるものである。そして、橋梁用サドル構造を主塔の高さ方向へ複数並べて配設することで、複数本の斜材ケーブルで橋桁を主塔に支持させることができる。
ところで、従来の橋梁用サドル構造は、斜材ケーブルの外周を二重の湾曲管で覆う二重管構造を有するものが一般的であった(例えば、特許文献1を参照)。
この二重管構造の橋梁用サドル構造は、橋梁施工後に交通事故や大地震等の何らかの要因で斜材ケーブルが損傷してしまった際に、その損傷した斜材ケーブルを簡単に撤去して交換可能な構成とすることを主たる目的として二重管構造を採用したものである。すなわち、橋梁用サドル構造は、エクストラドーズド橋等における橋梁用サドル構造の本来的機能からすれば、二重管構造である必要性はない。そのため、二重管構造の橋梁用サドル構造は、二重管構造であるが故に橋梁用サドル構造の湾曲管の外径が必要以上に大きくならざるを得ず、主塔が必要以上に大型化してしまうという課題があった。さらに、二重管構造の橋梁用サドル構造は、二重管構造であるが故に部品点数が必要以上に多くなり、それに伴って施工作業も煩雑となるため、コスト的にも割高となってしまうという課題があった。
特開2002−88715号公報
このような二重管構造の橋梁用サドル構造の課題は、橋梁用サドル構造を一重管構造とすることで、解決することができる。すなわち、橋梁用サドル構造を一重管構造とすれば、橋梁用サドル構造の湾曲管の外径が必要以上に大きくなることがないので、主塔が必要以上に大型化してしまうことがない。また、部品点数を少なくすることができるとともに、施工作業も簡略化することができるので、大幅なコスト削減が可能になるというメリットもある。
しかしながら、橋梁用サドル構造を一重管構造とすることによって、橋梁施工後に交通事故や大地震等の何らかの要因で斜材ケーブルが損傷してしまった際に、その損傷した斜材ケーブルを、どのように撤去して交換するかが問題となる。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、一重管構造の橋梁用サドル構造において、橋梁施工後に何らかの要因で損傷した斜材ケーブルの交換を可能にすることにある。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様は、橋梁の主塔に貫通して配置される湾曲管が前記主塔内に固定される一重管であり、前記湾曲管に斜材ケーブルを挿通して配置した後、前記湾曲管内にグラウトを充填する橋梁用サドル構造において、橋梁施工後に前記斜材ケーブルを前記湾曲管から引っ張り出して撤去する斜材ケーブル撤去方法であって、前記湾曲管の両端部の外側で前記斜材ケーブルを切断する斜材ケーブル切断工程と、前記湾曲管の両端部に配設された止水構造部を撤去する止水構造部撤去工程と、前記湾曲管の両端部近傍に設けられ、内周面が端部に向けて先細りのテーパ形状を有する直管状部分にある前記グラウトへ削孔を行うグラウト削孔工程と、前記斜材ケーブルの一端又は両端を緊張する斜材ケーブル緊張工程とを有している、ことを特徴とした斜材ケーブル撤去方法である。
一重管構造の橋梁用サドル構造は、主塔に配設された湾曲管に斜材ケーブルが挿通された状態で湾曲管内にグラウトが充填されて固化しているので、湾曲管内においては、斜材ケーブルが固化したグラウトと密接に一体となっている。また、湾曲管の両端部近傍に設けられた直管状部分は、内周面が端部に向けて先細りのテーパ形状を有しているので、直管状部分のグラウトは、その内周面に沿って先細りのテーパ形状に固化している。すなわち、一重管構造の橋梁用サドル構造は、施工後の橋梁において、斜材ケーブルの両端に大きな張力差が生じた際に、湾曲管内で斜材ケーブルと密接に一体となって固化しているグラウトが、先細りのテーパ形状を有する直管状部分の内周面に係止されることによって、湾曲管内での斜材ケーブルの挿通方向への移動が強固に規制されるしくみになっている。
このような一重管構造の橋梁用サドル構造において、橋梁施工後に損傷等した斜材ケーブルを交換するために、その斜材ケーブルを湾曲管から引っ張り出して撤去する際には、まず、交換対象の斜材ケーブルを湾曲管の両端部の外側で切断する(斜材ケーブル切断工程)。それによって、交換対象の斜材ケーブルの両端をフリーな状態にすることができる。つづいて、湾曲管の両端部に配設された止水構造部を撤去する(止水構造部撤去工程)。それによって、湾曲管の両端において内部のグラウトへアクセスが可能な状態となる。しかし、この状態では、上記の直管状部分のテーパ形状による係止効果によって、斜材ケーブルを引っ張り出すことはできない。
そこで、次の工程として、直管状部分のテーパ形状の内周面に係止されているグラウトへ削孔を行う(グラウト削孔工程)。それによって、それまで直管状部分のテーパ形状の内周面に係止されていた直管状部分のグラウトは、その削孔によりグラウト内に形成された空間によって、壊れやすい状態となる。すなわち、直管状部分のテーパ形状によるグラウトの係止効果がほとんど得られない状態とすることができる。
このように、直管状部分のテーパ形状の内周面に接して係止されているグラウトへ削孔を行った後、つづいて、斜材ケーブルの一端又は両端を緊張する(斜材ケーブル緊張工程)。削孔することで壊れやすくなった直管状部分のグラウトは、直管状部分の先細りのテーパ形状を有する内周面に押圧されて、その部分が縮径されるように削孔した孔が押しつぶされながら粉砕されることとなる。それによって、交換対象の斜材ケーブルは、湾曲管内で挿通方向へグラウトとともに移動可能な状態になると同時に、グラウトが粉砕されることによりグラウトから分離しやすい状態となる。したがって、さらに斜材ケーブルを緊張することで、湾曲管から斜材ケーブルを引っ張り出して撤去することが可能となる。
これにより、本発明の第1の態様に記載の発明によれば、一重管構造の橋梁用サドル構造において、橋梁施工後に湾曲管から斜材ケーブルを引っ張り出して撤去することが可能になるので、橋梁施工後に何らかの要因で損傷した斜材ケーブルの交換が可能になるという作用効果が得られる。
本発明の第2の態様は、前述した第1の態様に記載の斜材ケーブル撤去方法において、前記グラウト削孔工程は、前記湾曲管の軸線方向と略平行に、少なくとも前記直管状部分にある前記グラウトを貫通するまで削孔を行う、ことを特徴とした斜材ケーブル撤去方法である。
このように、グラウト削孔工程において、少なくとも直管状部分にあるグラウトを貫通するまで湾曲管の軸線方向と略平行に削孔を行うことによって、直管状部分にあるグラウトをより壊れやすくすることができる。したがって、斜材ケーブル緊張工程において、直管状部分でグラウトをより粉砕しやすくなるので、湾曲管から斜材ケーブルをより引っ張り出しやすくすることができる。
このように、グラウト削孔工程において、少なくとも直管状部分にあるグラウトを貫通するまで湾曲管の軸線方向と略平行に削孔を行うことによって、直管状部分にあるグラウトをより壊れやすくすることができる。したがって、斜材ケーブル緊張工程において、直管状部分でグラウトをより粉砕しやすくなるので、湾曲管から斜材ケーブルをより引っ張り出しやすくすることができる。
本発明の第3の態様は、前述した第1の態様又は第2の態様に記載の斜材ケーブル撤去方法において、前記グラウト削孔工程と前記斜材ケーブル緊張工程とを交互に繰り返し行う、ことを特徴とした斜材ケーブル撤去方法である。
主塔に配設された湾曲管の長さや径等の条件によっては、一回のグラウト削孔工程と斜材ケーブル緊張工程だけでは湾曲管から斜材ケーブルを完全に引っ張り出して撤去することができない場合もあり得る。そのような場合には、グラウト削孔工程と斜材ケーブル緊張工程とを交互に繰り返し行うことで、湾曲管から斜材ケーブルを少しずつ引っ張り出して撤去することができる。
主塔に配設された湾曲管の長さや径等の条件によっては、一回のグラウト削孔工程と斜材ケーブル緊張工程だけでは湾曲管から斜材ケーブルを完全に引っ張り出して撤去することができない場合もあり得る。そのような場合には、グラウト削孔工程と斜材ケーブル緊張工程とを交互に繰り返し行うことで、湾曲管から斜材ケーブルを少しずつ引っ張り出して撤去することができる。
本発明の第4の態様は、前述した第1〜第3の態様のいずれかに記載の斜材ケーブル撤去方法において、前記グラウト削孔工程をウォータジェット削孔装置により行う、ことを特徴とした斜材ケーブル撤去方法である。
このように、公知のウォータジェット削孔装置を利用してグラウト削孔工程を行うこともできる。このとき、金属材からなる湾曲管の内周面にウォータジェットが直接噴射されても湾曲管が切削されないように、ウォータジェットの噴射圧や混入する研磨剤等を適切に選択するのが好ましい。それによって、グラウトを削孔する際に誤って湾曲管を切削して損傷してしまうことを防止することができるという作用効果が得られる。
このように、公知のウォータジェット削孔装置を利用してグラウト削孔工程を行うこともできる。このとき、金属材からなる湾曲管の内周面にウォータジェットが直接噴射されても湾曲管が切削されないように、ウォータジェットの噴射圧や混入する研磨剤等を適切に選択するのが好ましい。それによって、グラウトを削孔する際に誤って湾曲管を切削して損傷してしまうことを防止することができるという作用効果が得られる。
本発明の第5の態様は、前述した第4の態様に記載の斜材ケーブル撤去方法において、前記グラウト削孔工程は、ハンドガン方式のウォータジェット削孔装置で噴射ノズルの挿入孔の削孔を行う工程と、前方への噴射孔を有する前記噴射ノズルが先端に配設された耐圧ホースを有するウォータジェット削孔装置の前記噴射ノズルを前記挿入孔に挿入し、前記湾曲管の内部へ向けてさらに削孔を行う工程とを有している、ことを特徴とした斜材ケーブル撤去方法である。
まず、ハンドガン方式のウォータジェット削孔装置で、噴射ノズルを挿入可能な程度の孔径及び深さの挿入孔を削孔する。それによって、グラウト露出面の適切な位置に精度良く削孔を行うことが可能になる。そして、耐圧ホースの先端に噴射ノズルが配設されたウォータジェット削孔装置の噴射ノズルを挿入孔に挿入し、その噴射ノズルからウォータジェットを噴射しながら湾曲管内部へ向けて、さらにグラウトの削孔を行う。それによって、湾曲管内のグラウトの奥深くまで削孔を行うことができるので、直管状部分にあるグラウトをより壊れやすくすることができる。したがって、斜材ケーブル緊張工程において、直管状部分でグラウトをより粉砕しやすくなるので、湾曲管から斜材ケーブルをより引っ張り出しやすくすることができる。
本発明の第6の態様は、前述した第5の態様に記載の斜材ケーブル撤去方法において、前記グラウト削孔工程は、前記湾曲管の一端側から他端側へ貫通する孔を前記湾曲管内の前記グラウトに形成する工程を有している、ことを特徴とした斜材ケーブル撤去方法である。
前記の通り、金属材からなる湾曲管の内周面にウォータジェットが直接噴射されても湾曲管が切削されないように、ウォータジェットの噴射圧や混入する研磨剤等を適切に選択することによって、グラウトを削孔する際に誤って湾曲管を切削して損傷してしまうことを確実に防止することができる。それによって、湾曲管の内周面を傷付けることなく湾曲管の湾曲に沿ってグラウトを削孔することができるので、グラウト削孔工程において、湾曲管の一端側から他端側へ貫通する孔を湾曲管内のグラウトに形成することも容易に可能となる。そして、湾曲管の一端側から他端側へ貫通する孔を湾曲管内のグラウトに形成することによって、斜材ケーブル緊張工程において、湾曲管から斜材ケーブルをさらに引っ張り出しやすくすることができる。
本発明の第7の態様は、前述した第1〜第6の態様のいずれかに記載の斜材ケーブル撤去方法において、前記斜材ケーブルを全て撤去した後、前記湾曲管内の前記グラウトを全て除去するグラウト除去工程を有している、ことを特徴とした斜材ケーブル撤去方法である。
このように、交換対象の斜材ケーブルを全て撤去した後、湾曲管内のグラウトを全て除去することによって、当該湾曲管に新しい斜材ケーブルを施工することが可能になる。
このように、交換対象の斜材ケーブルを全て撤去した後、湾曲管内のグラウトを全て除去することによって、当該湾曲管に新しい斜材ケーブルを施工することが可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明に係る「斜材ケーブル撤去方法」について説明する前に、一重管構造の橋梁用サドル構造の概略構成について説明する。
まず、本発明に係る「斜材ケーブル撤去方法」について説明する前に、一重管構造の橋梁用サドル構造の概略構成について説明する。
図1は、一重管構造の橋梁用サドル構造全体の概略構成図である。図2は、一重管構造の橋梁用サドル構造の一部を拡大図示した側断面図である。図3は、一重管構造の橋梁用サドル構造の断面図であり、図3(a)は、図1におけるA−A断面図であり、図3(b)は、図1におけるB−B断面図である。
一重管構造の橋梁用サドル構造1は、「湾曲管」としてのサドル鋼管10と、アンカーフランジ40と、「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20とを主な構成要素として備えている。サドル鋼管10は、主塔2を構成するコンクリート内に埋設されており、緩やかな曲率半径を有する湾曲鋼管11と、その湾曲鋼管11の両端部に接続された直管状鋼管12とを有している。アンカーフランジ40は、主塔2に対するサドル鋼管10の付着力を高める目的で、図示の如くサドル鋼管10の外周の2カ所に配設されている。各PC鋼材20は、より合わせた7本の鋼素線の外周がエポキシ被膜されて構成されており、サドル鋼管10の管内に挿通されている。グラウト30は、サドル鋼管10の管内に複数のPC鋼材20が挿入された状態で充填されて固化しており、サドル鋼管10の管内においては、各PC鋼材20と固化したグラウト30とが密接に一体となっている。
一重管構造の橋梁用サドル構造1は、「湾曲管」としてのサドル鋼管10と、アンカーフランジ40と、「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20とを主な構成要素として備えている。サドル鋼管10は、主塔2を構成するコンクリート内に埋設されており、緩やかな曲率半径を有する湾曲鋼管11と、その湾曲鋼管11の両端部に接続された直管状鋼管12とを有している。アンカーフランジ40は、主塔2に対するサドル鋼管10の付着力を高める目的で、図示の如くサドル鋼管10の外周の2カ所に配設されている。各PC鋼材20は、より合わせた7本の鋼素線の外周がエポキシ被膜されて構成されており、サドル鋼管10の管内に挿通されている。グラウト30は、サドル鋼管10の管内に複数のPC鋼材20が挿入された状態で充填されて固化しており、サドル鋼管10の管内においては、各PC鋼材20と固化したグラウト30とが密接に一体となっている。
サドル鋼管10は、アンカーフランジ40によって、主塔2に対して強固に付着された状態となるので、複数のPC鋼材20で構成される「斜材ケーブル」に作用する張力は、サドル鋼管10を介して主塔2に伝達されることになる。アンカーフランジ40は、鋼製の円環をサドル鋼管10の外周にはめ込んで溶接することにより形成されており、「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20に作用する張力に対して大きな抵抗力を発揮する。また、このアンカーフランジ40には、「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20に作用する張力によってアンカーフランジ40が損傷してしまうことを防止するための補強材としてスティフナ50が設けられている。スパイラル筋71及び補強筋72は、主塔2の強度を増強させ、サドル鋼管10の外周面近傍のコンクリート亀裂を防止するための部材である。
このような構成の一重管構造の橋梁用サドル構造は、以下のような施工手順で構成される。
まず、サドル鋼管10に複数のPC鋼材20を挿通し、その状態でサドル鋼管10の両端部に「止水構造部」を配設してサドル鋼管10の管内を封止する。この「止水構造部」は、公知の出口部スペーサ33、出口部モルタル留め板34、漏れ留め板35及びPE製押さえ板36で構成されている。この状態から、複数のPC鋼材20を緊張した後、サドル鋼管10の管内に連通しているグラウト注入ホース31及びグラウト排出ホース32を利用して、封止された状態のサドル鋼管10内にグラウト30を充填する。
まず、サドル鋼管10に複数のPC鋼材20を挿通し、その状態でサドル鋼管10の両端部に「止水構造部」を配設してサドル鋼管10の管内を封止する。この「止水構造部」は、公知の出口部スペーサ33、出口部モルタル留め板34、漏れ留め板35及びPE製押さえ板36で構成されている。この状態から、複数のPC鋼材20を緊張した後、サドル鋼管10の管内に連通しているグラウト注入ホース31及びグラウト排出ホース32を利用して、封止された状態のサドル鋼管10内にグラウト30を充填する。
充填したグラウト30が固化することによって、サドル鋼管10内のグラウト30と複数のPC鋼材20とが密接に一体となる。また、複数のPC鋼材20が緊張された状態でサドル鋼管10内のグラウト30が固化するため、複数のPC鋼材20は、湾曲している湾曲鋼管11の中央部分においては、図示の如く下側に寄った状態となり(図3(a))、直管状鋼管12においては、出口部スペーサ33によって、図示の如く均等に間隔をもって配置された状態となる(図3(b))。
さらに、サドル鋼管10の両端部近傍に構成されている「直管状部分」としての直管状鋼管12は、内周面がサドル鋼管10の端部に向けて先細りのテーパ形状を有しているので、サドル鋼管10内の固化したグラウト30は、その直管状鋼管12の部分において先細りのテーパ形状に固化する。グラウト30が固化した後、複数のPC鋼材20を予め挿通させてあるスライドパイプ38を主塔2の側壁に埋設された支持板60に固定し、接続管37及びPE保護管39が接続される。そして、複数のPC鋼材20で構成される「斜材ケーブル」の両端は、図示していない橋桁に固定される。
次に、上記説明したような構成を有する一重管構造の橋梁用サドル構造1において、橋梁施工後に損傷等した「斜材ケーブル」を交換するために、交換対象の「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20をサドル鋼管10から引っ張り出して撤去する本発明に係る「斜材ケーブル撤去方法」の第1実施例について説明する。
図4は、一重管構造の橋梁用サドル構造の一部を拡大図示した側断面図であり、「斜材ケーブル切断工程」を行った後の状態を図示したものである。
まず、最初に、サドル鋼管10の両端部の外側で交換対象の「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20を切断する(斜材ケーブル切断工程)。そして、スライドパイプ38等を撤去し、各PC鋼材20を吊り出した状態とする。それによって、交換対象の「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20の両端をフリーな状態にすることができる。
まず、最初に、サドル鋼管10の両端部の外側で交換対象の「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20を切断する(斜材ケーブル切断工程)。そして、スライドパイプ38等を撤去し、各PC鋼材20を吊り出した状態とする。それによって、交換対象の「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20の両端をフリーな状態にすることができる。
図5は、一重管構造の橋梁用サドル構造1の正面図であり、「止水構造部撤去工程」を行った後の状態を図示したものである。
次の工程として、サドル鋼管10の両端(直管状鋼管12)に配設された出口部スペーサ33、出口部モルタル留め板34、漏れ留め板35及びPE製押さえ板36を撤去する(止水構造部撤去工程)。それによって、サドル鋼管10の両端の直管状鋼管12において、内部のグラウト30が露出した状態となり、グラウト30へのアクセスが可能な状態となる。
次の工程として、サドル鋼管10の両端(直管状鋼管12)に配設された出口部スペーサ33、出口部モルタル留め板34、漏れ留め板35及びPE製押さえ板36を撤去する(止水構造部撤去工程)。それによって、サドル鋼管10の両端の直管状鋼管12において、内部のグラウト30が露出した状態となり、グラウト30へのアクセスが可能な状態となる。
図6は、一重管構造の橋梁用サドル構造1の一部を拡大図示した側断面図であり、図7は、一重管構造の橋梁用サドル構造1の正面図であり、ともに「グラウト削孔工程」を行った後の状態を図示したものである。
次の工程として、直管状鋼管12のテーパ形状の内周面に接して係止されているグラウト30へ削孔を行って長孔Hを形成する(グラウト削孔工程)。この直管状鋼管12のグラウト30への削孔は、例えば、コアドリル等の公知の削孔装置で行うことができ、大がかりな削孔装置は必要なく、手作業によるグラウト30のはつり作業が可能な程度のもので良い。より具体的には、図7に図示したように、各PC鋼材20の間のグラウト30に均等に複数の長孔Hを形成するように削孔を行うのが好ましい。
次の工程として、直管状鋼管12のテーパ形状の内周面に接して係止されているグラウト30へ削孔を行って長孔Hを形成する(グラウト削孔工程)。この直管状鋼管12のグラウト30への削孔は、例えば、コアドリル等の公知の削孔装置で行うことができ、大がかりな削孔装置は必要なく、手作業によるグラウト30のはつり作業が可能な程度のもので良い。より具体的には、図7に図示したように、各PC鋼材20の間のグラウト30に均等に複数の長孔Hを形成するように削孔を行うのが好ましい。
また、可能な限り大きい孔径で、より深い長孔Hを形成するように削孔を行うのが効果的である。この「グラウト削孔工程」によって、それまで直管状鋼管12のテーパ形状の内周面に係止されていたグラウト30は、その削孔によりグラウト30内に形成された長孔Hの空間によって、壊れやすい状態となる。すなわち、直管状鋼管12のテーパ形状によるグラウト30の係止効果がほとんど得られない状態とすることができる。
さらに、この「グラウト削孔工程」においては、図6に図示したように、サドル鋼管10の軸線方向と略平行に、少なくとも直管状鋼管12にあるグラウト30を貫通する長孔Hを形成するように削孔を行うのが好ましい。それによって、直管状鋼管12にあるグラウト30をより壊れやすくすることができるので、次に説明する「斜材ケーブル緊張工程」において、直管状鋼管12の内周面でグラウト30をより粉砕しやすくなり、サドル鋼管10からPC鋼材20をより引っ張り出しやすくすることができる。
図8は、一重管構造の橋梁用サドル構造の一部を拡大図示した側断面図であり、「斜材ケーブル緊張工程」を行っている状態を図示したものである。
次の工程として、交換対象の「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20の一端又は両端を1本ずつ緊張ジャッキ81等で緊張する(斜材ケーブル緊張工程)。長孔Hを削孔することで壊れやすくなった直管状鋼管12のグラウト30は、直管状鋼管12の先細りのテーパ形状を有する内周面に押圧されて、その部分が縮径されるように長孔Hが押しつぶされながら粉砕されることとなる。したがって、交換対象の「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20は、サドル鋼管10内で挿通方向へグラウト30とともに移動可能な状態になる。また、複数のPC鋼材20は、密接に一体となって固化しているグラウト30が粉砕されることによりグラウト30から個々に分離しやすい状態となる。それによって、交換対象の「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20を緊張ジャッキ81による緊張によって、サドル鋼管10から引っ張り出して撤去することが可能となる。
次の工程として、交換対象の「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20の一端又は両端を1本ずつ緊張ジャッキ81等で緊張する(斜材ケーブル緊張工程)。長孔Hを削孔することで壊れやすくなった直管状鋼管12のグラウト30は、直管状鋼管12の先細りのテーパ形状を有する内周面に押圧されて、その部分が縮径されるように長孔Hが押しつぶされながら粉砕されることとなる。したがって、交換対象の「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20は、サドル鋼管10内で挿通方向へグラウト30とともに移動可能な状態になる。また、複数のPC鋼材20は、密接に一体となって固化しているグラウト30が粉砕されることによりグラウト30から個々に分離しやすい状態となる。それによって、交換対象の「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20を緊張ジャッキ81による緊張によって、サドル鋼管10から引っ張り出して撤去することが可能となる。
このとき、主塔2に配設されたサドル鋼管10の長さや径等の条件によっては、一回の「グラウト削孔工程」と「斜材ケーブル緊張工程」だけではサドル鋼管10からPC鋼材20を完全に引っ張り出して撤去することができない場合もあり得る。そのような場合には、上記の「グラウト削孔工程」と「斜材ケーブル緊張工程」とを交互に繰り返し行うことで、サドル鋼管10から各PC鋼材20を少しずつ引っ張り出して撤去することができる。尚、緊張ジャッキ81のラムチェア設置用のアンカーボルト等は、予め主塔2に設けておくと良い。
図9は、一重管構造の橋梁用サドル構造の一部を拡大図示した側断面図であり、「グラウト除去工程」を行った後の状態を図示したものである。
次の工程として、交換対象の「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20を全て撤去した後、サドル鋼管10内のグラウト30を全て除去する(グラウト除去工程)。より具体的には、サドル鋼管10内に残っているグラウト30を掻き出した後、サドル鋼管10内をきれいに清掃して、このサドル鋼管10に新しい「斜材ケーブル」を施工可能な状態とする。
次の工程として、交換対象の「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20を全て撤去した後、サドル鋼管10内のグラウト30を全て除去する(グラウト除去工程)。より具体的には、サドル鋼管10内に残っているグラウト30を掻き出した後、サドル鋼管10内をきれいに清掃して、このサドル鋼管10に新しい「斜材ケーブル」を施工可能な状態とする。
つづいて、本発明に係る「斜材ケーブル撤去方法」の第2実施例について説明する。
本発明に係る「斜材ケーブル撤去方法」の第2実施例は、上述した第1実施例の「グラウト削孔工程」において、ウォータジェット削孔装置を用いて削孔を行うことを特徴とするものである。このように、公知のウォータジェット削孔装置を利用して「グラウト削孔工程」を行うこともできる。より具体的には、「グラウト削孔工程」において、いわゆるハンドガン方式のウォータジェット削孔装置(図示せず)と、前方への噴射孔を有する噴射ノズルが先端に配設された耐圧ホース(例えば、最大径20mm程度のもの)を有するウォータジェット削孔装置(図示せず)とを使用して、以下のような手順で図5及び図6に図示した長孔Hをグラウト30に削孔する。尚、これらのウォータジェット削孔装置は、いずれも大がかりな装置である必要はなく、手作業によるグラウト30のはつり作業が可能な程度のもので良い。また、「グラウト削孔工程」以外の各工程については、第1実施例と同様なので説明は省略する。
まず、前記の「止水構造部撤去工程」を行った後、直管状鋼管12から露出しているグラウト30の削孔する位置に(図7の長孔Hを形成する部分)、前記のハンドガン方式のウォータジェット削孔装置を使用して、噴射ノズルを挿入可能な孔径及び深さの挿入孔を削孔する。このように、ハンドガン方式のウォータジェット削孔装置を使用することによって、グラウト30の露出面の適切な位置に精度良く削孔を行うことが可能になる。
つづいて、前記の噴射ノズルが先端に配設された耐圧ホースを有するウォータジェット削孔装置の噴射ノズルを、ハンドガン方式のウォータジェット削孔装置で形成した挿入孔に挿入し、噴射ノズルから高圧水を噴射しながらサドル鋼管10の内部へ向けてさらに削孔を行う。このとき、噴射ノズルを少しずつ出し入れしながら削孔を進めると、はつりガラの排出をスムーズに行うことができる。また、耐圧ホースの先端に配設する噴射ノズルは、前方への噴射孔の他、例えば斜め後方への複数の噴射孔を有するものを使用するのが、より好ましい。このような噴射ノズルを使用することにより、高圧水の噴射圧力を前方に発生させて削孔しながら、斜め後方への噴射圧による推進力で噴射ノズルを削孔方向へ前進させていくことができるので、はつり作業者の負担が軽減され、より効率的にウォータジェット削孔装置による削孔を行うことが可能になる。
このような工程で直管状鋼管12から露出しているグラウト30に複数の長孔Hをウォータジェット削孔装置で削孔することによって、サドル鋼管10内のグラウト30のより奥深くまで削孔を行うことができる。それによって、直管状鋼管12にあるグラウト30をより壊れやすくすることができるので、「斜材ケーブル緊張工程」において、直管状鋼管12の内周面でグラウト30をより粉砕しやすくなり、サドル鋼管10からPC鋼材20をより引っ張り出しやすくすることができる。
また、直管状鋼管12から露出しているグラウト30に複数の長孔Hをウォータジェット削孔装置で削孔するときに、サドル鋼管10内のグラウト30に対して、サドル鋼管10の一端側から他端側へ貫通する長孔Hを形成するように削孔を行うのがより効果的である。より具体的には、サドル鋼管10の一方側からサドル鋼管10の中央近傍まで削孔し、他方側から同様にしてサドル鋼管10の中央近傍まで削孔することによって、サドル鋼管10の一端側から他端側へ貫通する長孔Hを容易に形成することができる。このとき、サドル鋼管10の湾曲鋼管11の中央部分近傍においては、図3(a)に図示したように、複数のPC鋼材20が図示の如く下側に寄った状態となっており、グラウト30がより除去しにくい状態になっている。そのため、耐圧ホースの先端に配設する噴射ノズルを噴射孔数や噴射方向が異なるものに適宜交換して削孔を行うと、より効率的にグラウト30に対する削孔を行うことが可能になる。
さらに、グラウト30を破壊可能な範囲で、金属材からなるサドル鋼管10の内周面にウォータジェットが直接噴射されてもサドル鋼管10が切削されないように、ウォータジェットの噴射圧や混入する研磨剤等を適切に選択するのが好ましい。それによって、湾曲しているサドル鋼管10の湾曲鋼管11にあるグラウト30を削孔する際に誤って湾曲鋼管11を切削して損傷してしまうことを確実に防止することができる。したがって、サドル鋼管10の内周面を傷付けることなく湾曲鋼管11の湾曲に沿ってグラウト30を貫通する長孔Hを削孔することができる。すなわち、「グラウト削孔工程」において、サドル鋼管10の一端側から他端側へ貫通する長孔Hをサドル鋼管10内のグラウト30に形成することが、容易に可能となる。そして、サドル鋼管10の一端側から他端側へ貫通する長孔Hをサドル鋼管10内のグラウト30に形成することによって、「斜材ケーブル緊張工程」において、サドル鋼管10からPC鋼材20をさらに引っ張り出しやすくすることができる。
このようにして、上記第1実施例及び第2実施例を例示して説明した本発明に係る「斜材ケーブル撤去方法」によれば、一重管構造の橋梁用サドル構造1において、橋梁施工後にサドル鋼管10から「斜材ケーブル」を構成する複数のPC鋼材20を引っ張り出して撤去することが可能になるので、橋梁施工後に何らかの要因で損傷した「斜材ケーブル」の交換が可能になる。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
本発明は、幹線道路や鉄道線路等に設けられる橋梁のうち、一重管構造の橋梁用サドル構造を有する橋梁において好適に利用することができる。
1 橋梁用サドル構造、2 主塔、10 サドル鋼管、11 湾曲鋼管、12 直管状鋼管、20 PC鋼材、30 グラウト、31 グラウト注入ホース、32 グラウト排出ホース、33 出口部スペーサ、34 出口部モルタル留め板、35 漏れ留め板、36 PE製押さえ板、37 接続管、38 スライドパイプ、39 PE保護管、40 アンカーフランジ、50 スティフナ、60 支持板、71 スパイラル筋、72 補強筋、81 緊張ジャッキ
Claims (7)
- 橋梁の主塔に貫通して配置される湾曲管が前記主塔内に固定される一重管であり、前記湾曲管に斜材ケーブルを挿通して配置した後、前記湾曲管内にグラウトを充填する橋梁用サドル構造において、橋梁施工後に前記斜材ケーブルを前記湾曲管から引っ張り出して撤去する斜材ケーブル撤去方法であって、
前記湾曲管の両端部の外側で前記斜材ケーブルを切断する斜材ケーブル切断工程と、
前記湾曲管の両端部に配設された止水構造部を撤去する止水構造部撤去工程と、
前記湾曲管の両端部近傍に設けられ、内周面が端部に向けて先細りのテーパ形状を有する直管状部分にある前記グラウトへ削孔を行うグラウト削孔工程と、
前記斜材ケーブルの一端又は両端を緊張する斜材ケーブル緊張工程とを有している、ことを特徴とした斜材ケーブル撤去方法。 - 請求項1に記載の斜材ケーブル撤去方法において、前記グラウト削孔工程は、前記湾曲管の軸線方向と略平行に、少なくとも前記直管状部分にある前記グラウトを貫通するまで削孔を行う、ことを特徴とした斜材ケーブル撤去方法。
- 請求項1又は2に記載の斜材ケーブル撤去方法において、前記グラウト削孔工程と前記斜材ケーブル緊張工程とを交互に繰り返し行う、ことを特徴とした斜材ケーブル撤去方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の斜材ケーブル撤去方法において、前記グラウト削孔工程をウォータジェット削孔装置により行う、ことを特徴とした斜材ケーブル撤去方法。
- 請求項4に記載の斜材ケーブル撤去方法において、前記グラウト削孔工程は、ハンドガン方式のウォータジェット削孔装置で噴射ノズルの挿入孔の削孔を行う工程と、前方への噴射孔を有する前記噴射ノズルが先端に配設された耐圧ホースを有するウォータジェット削孔装置の前記噴射ノズルを前記挿入孔に挿入し、前記湾曲管の内部へ向けてさらに削孔を行う工程とを有している、ことを特徴とした斜材ケーブル撤去方法。
- 請求項5に記載の斜材ケーブル撤去方法において、前記グラウト削孔工程は、前記湾曲管の一端側から他端側へ貫通する孔を前記湾曲管内の前記グラウトに形成する工程を有している、ことを特徴とした斜材ケーブル撤去方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の斜材ケーブル撤去方法において、前記斜材ケーブルを全て撤去した後、前記湾曲管内の前記グラウトを全て除去するグラウト除去工程を有している、ことを特徴とした斜材ケーブル撤去方法。
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