JP6024237B2 - フランジ付き紙容器と紙容器、及びフランジ付き紙容器用ブランク - Google Patents

フランジ付き紙容器と紙容器、及びフランジ付き紙容器用ブランク Download PDF

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Description

本発明は氷菓などを収容し、蓋板を受けるフランジ付き紙容器と紙容器、そしてフランジ付き紙容器を得る成形するためのブランクに関するものである。
従来から、特許文献1、特許文献2に示されているように一枚のブランクを組み上げて上面を開放したフランジ付き紙容器が多く流通している。このフランジ付き紙容器は紙製の蓋板を被せてその蓋板周辺とフランジとを熱圧着することで氷菓や冷凍食品などの包装容器として使用されている。
上記フランジ付き紙容器を組み上げることのできるブランクは、図7に示すように方形の底面板11の相対向する二側辺にそれぞれ山折り線を介して第一側面板12が連接され、前記第一側面板12の底面板11とは反対側となる外辺には、谷折り線を介して第一縁片13が連接され、その第一縁片13の左右端(第一縁片の長さ方向に対向する端部)にはそれぞれ横方向(第一縁片の長さ方向)に延びる第一舌片131が設けられている。前記第一側面板12の左右側辺(側面板の幅方向に対向する辺)には、それぞれ山折り線を介して逆三角形状の第一折り込み接合板121が連接され、前記第一折り込み接合板121の底面板11とは反対側となる外辺には、谷折り線を介して第一接合縁片122が連接されていて、この第一接合縁片122は切り込みを介して切り分けられた状態で前記第一舌片131と同一平面を形成している。
第一接合縁片122と第一舌片131とを切り分けている切り込みの切り込み端は、第一側面板12の側辺の山折り線の上端、即ち、この第一側面板12の側辺の山折り線と第一側面板12の外辺の谷折り線と第一折り込み接合板121の外辺の谷折り線との集合点Aまで達しており(図8参照)、この切り込みによって、第一舌片131は、前記集合点Aを切り分け始端として後述するように容器成形時に前記第一接合縁片122と第一折り込み接合板121とから、それらとの間が開くように分離する。
また、底面板11の他の相対向する二側辺には、それぞれ山折り線を介して第二側面板14が連接され、第二側面板14の底面板11とは反対側の外辺には、谷折り線を介して第二縁片15が連接され、その第二縁片15の左右端(第二縁片の長手方向に対向する端部)には、それぞれ横方向(第二縁片の長手方向)に延びる第二舌片151が設けられている。前記第二側面板14の左右側辺(第二側面板の幅方向に対向する辺)には、それぞれ谷折り線を介して逆三角形状の第二折り込み接合板141が連接されている。
さらに隣り合う第一側面板12と第二側面板14との間に位置する前記第一折り込み接合板121と第二折り込み接合板141とについては、第一折り込み接合板121の側面板12とは反対側の側辺と第二折り込み接合板141の第二側面板14とは反対側の側辺とが、山折り線を介して連接されている。そして、上記第二舌片151での第二折り込み接合板141が接する近傍となる端縁には、第二折り込み接合板141側に突出する小突起152が設けられていて、小突起152と第二折り込み接合板141とは切り込みを介して同一平面を形成するようにしている。
小突起152と第二折り込み接合板141との間の切り込みは、後述するようにこの小突起152が、第一舌片131側の集合点A、即ち、第一舌片131の切り込み端(切り分け始端)が位置している個所に対応してこの集合点Aを覆うことができる形状とするために、第二側面板14の側辺の谷折り線(小突起の部分にこの谷折り線が入らない場合にはその延長線)と第二側面板14の外辺の谷折り線との集合点Bより底面板11側に寄っており、その切り込み端は、第二側面板14の側辺の前記谷折り線で折り曲がる部分まで達している(図8参照)。
上記ブランクからフランジ付き紙容器を得るには、第一側面板12と第二側面板14とを折り曲げてトレー状とし、第一折り込み接合板121と第二折り込み接合板141とはこの第一折り込み接合板121と第二折り込み接合板141との間の山折り線の位置で山折りする。第一折り込み接合板121と第二折り込み接合板141とはこの二枚の接合板を重ね合わせた状態で、第二折り込み接合板141が第二側面板14の外面に相対するようにしてこの第二側面板14側に折り曲げる。第一縁片13、第二縁片15、第一接合縁片122はそれぞれ谷折りする。重ね合わされた第一折り込み接合板121と第二折り込み接合板141との第二側面板14への折り曲げにより前記第一接合縁片122の上面と前記第二縁片15の下面とが相対するようになり、この第一接合縁片122の上面と前記第二縁片15の下面とが接着(後述の熱圧着)され、また第一側面板12と第二側面板14とを折り曲げて相互の側辺同士を揃えるようにすることにより前記第一舌片131の上面と第二舌片151の下面とが相対し、この第一舌片131の上面と第二舌片151の下面とを接着(後述の熱圧着)していて、このようにして上面を開口部とした紙容器が組み上げられる(図9、図10参照)。
成形された紙容器は、底面板11と四方の第一側面板12、第二側面板14とで上開きのテーパー形状とする収容部が形成され、上面開口部の周囲には、前記第一側面板12の外辺と第二側面板14の外辺から谷折りして外方に折り曲げられた第一縁片13と第二縁片15とが位置して、第一縁片13の第一舌片131の上面に第二縁片15が位置して熱圧着されることで第一縁片13と第二縁片15とが連続してなるフランジが形成されている。
集合点Aに切り込みが達しているので、紙容器形態での集合点Aで微細な透孔が生じ易い構造となっている。第二舌片151の突出する形状とした上記小突起152が設けられた目的は、この小突起152を、第一縁片13と第一側面板12との間の谷折り線の端部に跨るようにして、収容物を充填して蓋板を取り付けた後に集合点Aでの微細な透孔から収容物が外部に漏れ出るのを防止することであった。
なお、ブランクに使用する材料は、一般的に紙箱用として使用されるコートボール、コートマニラ、アイボリーなどの板紙で良いが、収容物が冷凍食品等の水分を多く含むものの場合には、板紙の少なくとも内面にポリエチレン樹脂を溶融押出し法により塗布したポリエチレン加工紙が好ましく使用できる。トレーに組み立てた時、ポリエチレンが接合に有利であることを考慮すると、ブランクの両面にポリエチレン樹脂等の熱可塑性樹脂が塗布されている加工紙を使用することが望ましい。
そして、上述したフランジ付き紙容器の成形は、組み起こし装置を用いてブランクの折り線位置での折り曲げが行なわれるとともに、所要部位での接合が、前記組み起こし装置が備える熱圧着治具の動作にて行なわれているものである。
上記説明の特許文献1で示された技術の他の特許文献2では、隣り合う側面板の間に複数枚の折り込み接合板をZ状に折り重ねて隅切り部を形成していて、その隅切り部の各縁片は切り分けせずにブランクの外周方向に連接していて、その連接状態のまま折り込み接合板の折り込みとともにZ状に折り重ねるようにした技術が示されている。
特許第3687396号公報 特開2000−185728号公報
方形の底面板の四側辺から側面板が折り上げられる点を容器外観上の基調とする氷菓収容用の紙容器に関して、上記特許文献1に示す技術にて深皿形状に近い容器開口部に広がりのある紙容器を形成しようとした場合につぎのような不具合が生じ易いものであった。
特許文献1に示す技術では、組み起こし装置でフランジ付き紙容器が組み立てられる際、隣り合う第一側面板12と第二側面板14とを底面板11の側辺の山折り線の位置から折り起こし、図11に示されているように第一折り込み接合板121と第二折り込み接合板141とを重ね合わせるようにしながらその二面の折り込み接合板を第二側面板14の外面側に折り曲げるようにしているが、図12に示すように第一折り込み接合板121の第一側面板12に対する山折りや第二折り込み接合板141の第二側面板14に対する谷折りの曲げ折りをそれぞれ深くする必要があるものの、紙包材の反発などから第一折り込み接合板121の第一側面板12に対する山折りの度合いが甘くなることがある。
そして、第一側面板12の側辺での山折り線上部と第二側面板14の側辺での谷折り線上部とが重なり合わずに若干離れた状態で紙容器の組み立てが進み、ブランクの所要位置での熱圧着が行なわれてしまう(図12)。その結果、第二側面板側に位置する上記小突起が、上記集合点Aから離れて浮いた状態となり易く、集合点Aでの微細な透孔からの内容物の漏れ出しを防止し難いという問題が解決できず、容器成形条件が厳しいものとなっている。
そのため、底面板の側辺から折り起こされた側面板をその側面板の側辺部分が接触するような配置で並べるとともに二枚の折り込み接合板を一方の側面板の外面側に折り重ねるようにする紙容器においては、底面板から側面板が起きる方向での傾斜角度を従来の紙容器のものに比べて小さくして、深皿状の容器開口部の広い形態としても、集合点Aでの微細な孔を上記小突起で塞ぎ難いものであることには変わりがない。そして、収容物が氷菓であると、側面板の傾斜角度を浅くしていることから融けた液体が前記集合点Aの位置(切り分け始端の部分)に達し易く、液漏れを発生させる可能性がある。よって、氷菓を収容するフランジ付きの紙容器として、容器開口部が比較的広い深皿状の形態ものものが実現できていない。
特許文献2に示す技術では、隅切り部を設けることにより、二面の折り込み接合板を側面板側に重ね合わせる際の曲げ折りの度合いが浅くできるようになり、この点では有用である。しかしながら、この引用文献2の技術において、ブランク外周方向に連接の各縁片のZ折りを伴ないながら隅切り部の折り込み接合板をZ状に折り込むこと自体が非常に困難である。また、その隅切り部では四本の折り線が集合する点も複数個所にあり、その集合点で紙包材に裂けや破れが発生する可能性が非常に高いという問題があり、融けて液体にも変化し得る氷菓等を収容する容器としては到底採用できない。
そこで本発明は上記事情に鑑み、隣り合う側面板の間に隅切り部を設けることでの有利な点を活かしつつ、側面板と折り込み接合板との間の折り線の上端に適切に当て部材が適切に重なるようにすることを課題とし、側面板と折り込み接合板との間の折り線の上端の部分から容器外に内容物が漏れ出難い紙容器が得られるようにすることを目的とする。
(請求項1の発明)
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、一枚のブランクを組み起こして成形された紙容器であって、方形の底面板と、前記底面板の相対向する二側辺に連接の第一側面板と、前記底面板の他の相対向する二側辺に連接の第二側面板と、前記第一側面板と第二側面板との間に位置し、前記第一側面板の側辺に連接の逆三角形状の第一折り込み接合板と前記第二側面板の側辺に連接の逆三角形状の第二折り込み接合板とを含めて少なくとも三枚の折り込み接合板をZ状に折り合わせてなる隅切り部と、前記第一側面板の外辺に連接の第一縁片と前記第二側面板の外辺に連接の第二縁片と前記隅切り部における第一折り込み接合板の外辺に連接の第一接合縁片と第二折り込み接合板の外辺に連接の第二接合縁片とが容器開口部周りに位置してなるフランジとを有するフランジ付き紙容器において、
前記隅切り部の容器最内面側には第一折り込み接合板が位置し、容器最外面側には第二折り込み接合板が位置していて、
前記隅切り部の外辺側での縁片の重ね合わせ部分にあっては、
第一側面板と第一折り込み接合板との間の折り線の上端を第一の切り分け始端にして、第一縁片の端部と第一接合縁片との間が切り分けられていて、この切り分けられている第一縁片の端部と第一接合縁片とのそれぞれ下面に亘って、前記第二接合縁片が接合され、
第二側面板と第二折り込み接合板との間の折り線の上端を第二の切り分け始端にして、第二縁片の端部と第二接合縁片との間が切り分けられていて、この切り分けられている第二縁片の端部と第二接合縁片とのそれぞれ上面に亘って、前記第一接合縁片が接合され、
前記第一の切り分け始端を含む第一縁片の端部と第一接合縁片との間の第一の開き部を、容器下方側から前記第二接合縁片が覆い、
前記第二の切り分け始端を含む第二縁片の端部と第二接合縁片との間の第二の開き部を、容器上方側から前記第一接合縁片が覆っていて、
前記第一接合縁片の前記第一の切り分け始端の近傍にして容器外方に向けて凸の小突起状の接着舌片が設けられており、前記接着舌片が、端部を前記第一の切り分け始端に対応位置させている前記第二接合縁片の上面に接着され、第一の切り分け始端に近傍となる接着舌片の第二接合縁片上面への前記接着により、第二接合縁片の端部が前記第一の切り分け始端の部分に密着する状態を維持する構成としたことを特徴とするフランジ付き紙容器を提供して、上記課題を解消するものである。
(請求項2の発明)
上記発明のフランジ付き紙容器において、四方の隅それぞれに上記隅切り部が設けられて、容器開口部が略八角形状とされていることが良好である。
(請求項3の発明)
上記発明のフランジ付き紙容器において、上記第一側面板と上記第一折り込み接合板の間の折り線の上端が通る容器縦断面方向の平面上で、前記折り線の位置とこの折り線の位置に連続する位置となる縁片とがなす容器内側での角度が77度より小さいことが良好である。
(請求項4の発明)
上記発明のフランジ付き紙容器において、容器開口部における隅切り部の外辺の両端となる角部の開角度が90度より大きいことが良好である。
(請求項5の発明)
上記発明のフランジ付き紙容器において、第一縁片の端部と第一接合縁片との間の第一の開き部を容器下方側から覆う上記第二接合縁片の端部には、底面板側に向けて凸の小突起状の第一の当て部材が一体に設けられていて、この第一の当て部材が上記第一の切り分け始端を覆うようにこの第一の切り分け始端の部分に密着しており、
第二縁片の端部と第二接合縁片との間の第二の開き部を容器上方側から覆う上記第一接合縁片の端部には、底面板側に向けて凸の小突起状の第二の当て部材が一体に設けられていて、この第二の当て部材が上記第二の切り分け始端を覆うようにこの第二の切り分け始端の部分に密着していることが良好である。
(請求項6の発明)
本発明のフランジ付き紙容器において、上記第一接合縁片の上記第一の切り分け始端の近傍にして容器外方に向けて凸の小突起状の接着舌片が設けられており、前記接着舌片が、端部を前記第一の切り分け始端に対応位置させている上記第二接合縁片の上面に接着され、第一の切り分け始端に近傍となる接着舌片の第二接合縁片上面への前記接着により、第二接合縁片の端部が前記第一の切り分け始端の部分に密着する状態を維持する構成とすることが良好である。
(請求項の発明)
本発明のフランジ付き紙容器において、容器開口部周りに位置してフランジを形成する第一縁片と第二縁片と縁片重ね合わせ部分の第一接合縁片と第二接合縁片とが、同一平面上に並び設けられていることが良好である。
(請求項の発明)
また、もう一つの発明は、上記フランジ付き紙容器の容器開口部を覆う蓋板が上記フランジに熱圧着されていることを特徴とする紙容器であり、この紙容器を提供して上記課題を解消するものである。
(請求項の発明)
また、もう一つの発明は、上記フランジ付き紙容器の容器開口部を覆う蓋板が上記フランジに熱圧着されていて、前記蓋板と上記第二接合縁片との間に上記接着舌片が挟み込まれていることを特徴とする紙容器であり、この紙容器を提供して上記課題を解消するものである。
(請求項の発明)
また、もう一つの発明は、方形の底面板の相対向する二側辺にそれぞれ折り線を介して第一側面板が連接され、第一側面板の底面板とは反対側となる外辺に折り線を介して第一縁片が連接され、前記第一側面板の左右側辺にそれぞれ折り線を介して逆三角形状の第一折り込み接合板が連接され、第一折り込み接合板の底面板とは反対側となる外辺には折り線を介して第一接合縁片が連接され、
前記底面板の他の相対向する二側辺にそれぞれ折り線を介して第二側面板が連接され、第二側面板の底面板とは反対側となる外辺に折り線を介して第二縁片が連接され、前記第二側面板の左右側辺にそれぞれ折り線を介して逆三角形状の第二折り込み接合板が連接され、第二折り込み接合板の底面板とは反対側となる外辺には折り線を介して第二接合縁片が連接され、
前記第一側面板と第二側面板との間には、前記第一折り込み接合板と前記第二折り込み接合板とを含む少なくとも三枚の折り込み接合板が折り線を介して連接されていて、
前記底面板から前記第一側面板と前記第二側面板とを折り上げ、前記第一折り込み接合板を容器最内方側にし、前記第二折り込み接合板を容器最外方側になるようにして第一側面板と第二側面板との間の折り込み接合板をZ状に折り重ねて、第一側面板と第二側面板との間に隅切り部を形成し、前記第一縁片と前記第二縁片とを容器外方に向けて折り曲げるとともに、前記隅切り部における第一接合縁片と第二接合縁片とを重ねて外方に向けて折り曲げて、第一縁片と第二縁片と隅切り部の第一接合縁片と第二接合縁片とから容器開口部周りにフランジを形成する容器成形により上面開放にしてフランジ付きとなる紙容器を得るブランクにおいて、
第一側面板と第一折り込み接合板との間の折り線の上端を第一の切り分け始端にして、前記第一縁片の端部と第一接合縁片との間が切り分けられていて、容器成形に際して第一縁片の端部の下面から第一接合縁片の下面に亘って前記第二接合縁片が相対するように設けられていて、この第二接合縁片の端部に、前記第一の切り分け始端を覆うように重ね合わせできる小突起状の第一の当て部材が一体に設けられ、
第二側面板と第二折り込み接合板との間の折り線の上端を第二の切り分け始端にして、前記第二縁片の端部と第二接合縁片との間が切り分けられていて、容器成形に際して第二縁片の端部の上面から第二接合縁片の上面に亘って前記第一接合縁片が相対するように設けられていて、この第一接合縁片の端部に、前記第二の切り分け始端を覆うように重ね合わせできる小突起状の第二の当て部材が一体に設けられていることを特徴とするフランジ付き紙容器用ブランクであり、このフランジ付き紙容器用ブランクを提供して、上記課題を解消するものである。
(請求項10の発明)
上記発明のフランジ付き紙容器用ブランクにおいて、上記第一接合縁片の上記第一の切り分け始端の近傍にして底面板とは反対側に凸の小突起状の接着舌片が設けられており、前記接着舌片は、容器成形に際して端部を前記第一の切り分け始端に対応位置する上記第二接合縁片の上面に接着されるものであって、第一の切り分け始端に近傍となる接着舌片の前記第二接合縁片上面への接着により、第二接合縁片の端部が前記第一の切り分け始端を密に覆う接合状態を維持する構成を有するものであることが良好である。
(請求項1の発明の効果)
請求項1の発明によれば、第一縁片の端部と隅切り部の外辺の縁片を構成する第一接合縁片との間で開く第一の開き部を、同じく隅切り部の外辺の縁片を構成する第二接合縁片によって覆っているので、切り分け始端の部分に微細な孔が生じない。また、第二縁片の端部と前記第二接合縁片との間で開く第二の開き部を、前記第一接合縁片によって覆っているので、切り分け始端の部分に微細な孔が生じない。
一方、第一側面板に連接の第一折り込み接合板は第二側面板側に重ねられるものではなく、同様に第二側面板に連接の第二折り込み接合板は第一側面板側に重ねられるものではなく、第一側面板と第二側面板との間において、前記第一折り込み接合板と前記第二折り込み接合板とが隅切り部を構成している。そのため、第一側面板と第一折り込み接合板との間の折り部(折り線の部分)を鋭角に山折りしなくとも、また、第二側面板と第二折り込み接合板との間の折り部を鋭角に山折りしなくとも隅切り部が得られるので、第一の開き部での第一の切り分け始端の部分に第二接合縁片が適正に重なり、第二の開き部での第二の切り分け始端の部分に第一接合縁片が適正に重なる。この点からも、隅切り部を間に配したレイアウトでその両側の第一側面板と第二側面板とが容器外方に向けて開く形態の紙容器としても、微細な孔からの液漏れが生じないものとなる。
そして、前記第一接合縁片の前記第一の切り分け始端の近傍にして容器外方に向けて凸の小突起状の接着舌片が設けられており、前記接着舌片が、端部を前記第一の切り分け始端に対応位置させている前記第二接合縁片の上面に接着され、第一の切り分け始端に近傍となる接着舌片の第二接合縁片上面への前記接着により、第二接合縁片の端部が前記第一の切り分け始端の部分に密着する状態を維持する構成としたことから、第一の切り分け始端の部分に微細な孔が生じるのをより確実に防止できる。
(請求項2の発明の効果)
請求項2の発明によれば、深皿状にして容器開口部が広い紙容器とすることが容易になる。
(請求項3の発明の効果)
請求項3の発明によれば、同じく深皿状にして容器開口部が広い紙容器とすることが容易になる。
(請求項4の発明の効果)
請求項4の発明によれば、容器開口部に広がり感を持たせた紙容器とすることが容易になる。
(請求項5の発明の効果)
請求項5の発明によれば、各切り分け始端に対応した当て部材が設けられているので、切り分け始端の部分に微細な孔が生じるのをより確実に防止できる。
(請求項の発明の効果)
請求項の発明によれば、熱圧着する蓋板とフランジとの重ね合わせをより密なものとすることが容易になる。
(請求項の発明の効果)
請求項の発明によれば、第一の切り分け始端の部分や第二の切り分け始端の部分からの液漏れが生じない紙容器が得られる。
(請求項の発明の効果)
請求項の発明によれば、第一の切り分け始端の部分での微細な孔の形成を確実に防止する紙容器が得られる。
(請求項の発明の効果)
請求項の発明のブランクから紙容器を成形すれば、第一縁片の端部と隅切り部の外辺の縁片を構成する第一接合縁片との間で開く第一の開き部を、同じく隅切り部の外辺の縁片を構成する第二接合縁片によって覆っているので、切り分け始端の部分に微細な孔が生じない。また、第二縁片の端部と前記第二接合縁片との間で開く第二の開き部を、前記第一接合縁片によって覆っているので、切り分け始端の部分に微細な孔が生じない。
また、同様にこのブランクから紙容器を成形すれば、第一側面板に連接の第一折り込み接合板は第二側面板側に重ねられるものではなく、同様に第二側面板に連接の第二折り込み接合板は第一側面板側に重ねられるものではなく、第一側面板と第二側面板との間において、前記第一折り込み接合板と前記第二折り込み接合板とが隅切り部が構成できる。そのため、第一側面板と第一折り込み接合板との間の折り部(折り線の部分)を鋭角に山折りしなくとも、また、第二側面板と第二折り込み接合板との間の折り部を鋭角に山折りしなくとも隅切り部が得られるので、第一の開き部での第一の切り分け始端の部分に第二接合縁片が適正に重なり、第二の開き部での第二の切り分け始端の部分に第一接合縁片が適正に重なる。この点からも、隅切り部を間に配したレイアウトでその両側の第一側面板と第二側面板とが容器外方に向けて開く形態の紙容器としても、微細な孔からの液漏れが生じない紙容器が得られる。
(請求項10の発明の効果)
請求項10の発明のブランクから紙容器を成形することで、第一の切り分け始端の部分や第二の切り分け始端の部分からの液漏れが生じない紙容器が得られる。
本発明に係るフランジ付き紙容器用のブランクの一例を示すものである。 本発明のブランクの三枚の折り込み接合板を示す説明図である。 本発明に係るフランジ付き紙容器の実施の形態を斜め上方から見た状態で示す説明図である。 同じくフランジ付き紙容器の実施の形態を斜め下方から見た状態で示す説明図である。 フランジ付き紙容器における隅切り部の容器上方側から見た状態で示す説明図である。 蓋板の被せ付けを示す説明図である。 従来のフランジ付き紙容器用のブランクを示す説明図である。 従来のブランクにおける折り込み接合板を示す説明図である。 従来のフランジ付き紙容器の一例を斜め上方から見た状態で示す説明図である。 従来のフランジ付き紙容器の一例を斜め下方から見た状態で示す説明図である。 従来の容器成形における二枚の折り込み接合板を側面板外面側に折り曲げる状態を示す説明図である。 従来のフランジ付き紙容器において小突起が集合点から離れた状態を示す説明図である。
つぎに本発明を図1から図6に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
(ブランク)
まず、本発明のフランジ付き紙容器1を得るフランジ付き紙容器用のブランクについて説明する。図1はこのブランクを示していて、方形の底面板11の相対向する二側辺にそれぞれ山折り線を介して第一側面板12が連接され、第一側面板12の底面板11とは反対側である外辺に谷折り線を介してフランジの構成部材である第一縁片13が連接されている。前記第一縁片13の左右端(第一縁片13の長手方向に対向する端部)にはそれぞれ横方向(縁片長手方向)に延びる第一舌片131が設けられている。
また、底面板11の他の相対向する二側辺にはそれぞれ山折り線を介して第二側面板14が連接され、第二側面板14の底面板11とは反対側である外辺には谷折り線を介してフランジの構成部材である第二縁片15が連接されている。前記第二縁片15の左右端(第二縁片15の長手方向に対向する端部)にはそれぞれ横方向(第二縁片15の長手方向)に延びる第二舌片151が設けられている。
上述のように底面板11の側辺に第一側面板12、第二側面板14が連接され、さらに第一側面板12の外辺に第一縁片13が連接され、第二側面板14の外辺に第二縁片15が連接され、第一縁片13の端部それぞれに第一舌片131を設け、第二縁片15の端部それぞれに第二舌片151を設けている点については、従来例と同じである。本発明でのブランクにあっては、図示のように第一舌片131を形成している切り込みの切り分け始端の部分、第二舌片151を形成している切り込みの切り分け始端の部分、そして第一側面板12と第二側面板14との間それぞれが図7に示した従来例のブランクと相違している。
(第一側面板と第二側面板との間)
本ブランクでは紙容器を成形した時に、第一側面板12と第二側面板14との間で隅切りが得られるようにしている。図2に示すように第一側面板12の左右側辺(容器形態での側面板幅方向に対向する辺)には、それぞれ山折り線を介して逆三角形状の第一折り込み接合板121が連接され、この第一折り込み接合板121の底面板11とは反対側となる外辺に谷折り線を介して第一接合縁片122が連接されている。
また、第二側面板14の左右側辺(容器形態での側面板幅方向に対向する辺)には、それぞれ山折り線を介して逆三角形状の第二折り込み接合板141が連接され、第二折り込み接合板141の底面板11とは反対側となる外辺に谷折り線を介して第二接合縁片142が連接されている。
さらに、上記第一折り込み接合板121と第二折り込み接合板141との間に逆三角形状の第三折り込み接合板16が位置している。第三折り込み接合板16は第一折り込み接合板121と谷折り線を介して連接され、第二折り込み接合板141と山折り線を介して連接されている。このように第一側面板12と第二側面板14との間には三枚の接合板121、141、16が折り線を介してブランクの周方向に連続するように連接されていて、紙容器の成形に際し、第一折り込み接合板121を容器最内方側に、第二折り込み接合板141を容器最外方側に、そして第三折り込み接合板16が間となるように三枚の折り込み接合板をZ状に折り合わせて逆三角形状の隅切り部17が形成されるようにしている。
従来例と同じように上記第一接合縁片122は切り込みを介して切り分けた状態で第一舌片131と同一平面を形成している。そして、切り込みは、第一舌片131を第一接合縁片122と第一折り込み接合板121側とから分けていて、その切り込みの切り込み端が、第一側面板12の側辺の山折り線の上端、即ち、その山折り線と第一側面板12の外辺の谷折り線と第一折り込み接合板121の外辺の谷折り線との集合点Aまで達している。
先に説明の従来例と同じように切り込みによって切り分けられていることから、容器成形の組み起こしに際し、図5に示すように第一舌片131が第一接合縁片122と第一折り込み接合板121とから離れる。そして、第一側面板12と第一折り込み接合板121との間の山折り線の上端(集合点A)を第一の切り分け始端18にして、第一舌片131と第一接合縁片122との間が開く第一の開き部19が形成される。
第一接合縁片121の第一の切り分け始端18の近傍に接着舌片125が突設されていて、ブランクの外周側(容器外方)に向けて凸の小突起状にして上記切り込みを入れる時点で第一接合縁片121に一体にして設けられている。この実施の形態では、切り込みが集合点Aの位置から第一舌片131側に凸の円弧状としてこの接着舌片125を切り込み形成しており、よって接着舌片125の基端に集合点Aがある。
一方、第二接合縁片142は切り込みを介した状態で、第二縁片15の端部の第二舌片151と同一平面を形成している。そして、切り込みは、第二舌片151を第二接合縁片142と第二折り込み接合板141側とから分けていて、その切り込みの切り込み端が、第二側面板14の側辺の山折り線の上端、即ち、その山折り線と第二側面板14の外辺の谷折り線と第二折り込み接合板141の外辺の谷折り線との集合点Bまで達している。
容器成形の組み起こしに際し、図5に示すように第二舌片151が第二接合縁片142と第二折り込み接合板141とから離れる。そして、第二側面板14と第二折り込み接合板141との間の山折り線の上端(集合点B)を第二の切り分け始端20にして、第二舌片151と第二接合縁片142との間が開く第二の開き部21が形成される。
第三折り込み接合板16の外辺側には、図2に示すように第一接合縁片122の端部(第一舌片131側とは反対側)から延びる第三舌片123と、第二接合縁片142の端部(第二舌片151側とは反対側)から延びる第四舌片143とが互いに対向する配置にして設けられている。前記第三舌片123は、切り込みを介した状態で第三折り込み接合板16と同一平面を形成していて、第三折り込み接合板16の外辺に沿う方向に延びている。ブランクで示すように、第三舌片123を第三折り込み接合板16から分ける切り込みの切り込み端は、第三折り込み接合板16の第一折り込み接合板121側の谷折り線の延長線と第一折り込み接合板121の外辺の谷折り線との集合部分には到達せず、その集合部分に近接する位置から略弧状の切り込み形状にして、第三折り込み接合板16の第一折り込み接合板121側の谷折り線に達している。
他方の第四舌片143は、第三舌片123と同様に切り込みを介した状態で第三折り込み接合板16と同一平面を形成していて、第三折り込み接合板16の外辺に沿う方向に延びている。ブランクで示すように、第四舌片143を第三折り込み接合板16から分ける切り込みの切り込み端は、第三折り込み接合板16の第二折り込み接合板141側の山折り線の延長線と第二折り込み接合板141の外辺の谷折り線との集合部分には到達せず、その集合部分に近接する位置から略弧状の切り込み形状にして、第三折り込み接合板16の第二折り込み接合板141側の山折り線に達している。
上述のように第四舌片143を切り分ける切り込みの切り込み端を略弧状にし、第三折り込み接合板16の第二折り込み接合板141側の山折り線に達して、底面板側に凸の略弧状とした切り込みの部分により、前記第四舌片143の基端に底面板11側に凸の小突起状とした第一の当て部材144が一体に形成されている。これによって第二接合縁片142はその端部に底面板側に凸の前記第一の当て部材144を有するものとしている。同様に、第三舌片123を切り分ける切り込みの切り込み端を略弧状にし、第三折り込み接合板16の第一折り込み接合板121側の谷折り線に達して、底面板側に凸の略弧状とした切り込みの部分により、前記第三舌片123の基端に底面板11側に凸の小突起状とした第二の当て部材124が一体に形成されている。これによって第一接合縁片122はその端部に底面板側に凸の前記第二の当て部材124を有するものとしている。
第一接合縁片122と第二接合縁片142とはフランジ構成部材として上下にして重なる部分である。即ち、前記第一接合縁片122を外辺側に連接している第一折り込み接合板121が容器最内方側にし、前記第二接合縁片142を外辺側に連接している第二折り込み接合板141を容器最外方側にし、第三折り込み接合板16を両接合板121、141の間となるようにして、第一折り込み接合板121と第二折り込み接合板141と第三折り込み接合板16との三枚の接合板をZ状に折り重ねたときに、第一接合縁片122の下面側に第二接合縁片142が相対するように設けられている。
さらに、容器成形時には、第一舌片131と第一接合縁片122との間が上記第一の切り分け始端18から開いて第一の開き部19が形成され、第一舌片131の下面を含む第一縁片13の端部の下面から第一接合縁片122の下面に亘って上記第二接合縁片142が相対するように設けられており、前記第一の開き部19を容器下方側からこの第二接合縁片142で覆うことができるようにしている。同様に容器成形時には、第二舌片151と第二接合縁片142との間が上記第二の切り分け始端20から開いて第二の開き部21が形成され、及び第二舌片151の上面を含む第二縁片1の端部の上面から第二接合縁片142の上面に亘って第一接合縁片122が相対するように設けられており、第二の開き部21を容器上方側からこの第一接合縁片122で覆うことができるようにしている。
第二接合縁片142が備える上記第一の当て部材144は、上述のように三枚の折り込み接合板をZ状に折り重ねたときに、容器下方側から上記第一の切り分け始端18に対応してこの第一の切り分け始端18の部分を覆うように設けられているものである。また、第一接合縁片122が備える上記第二の当て部材124は、三枚の折り込み接合板をZ状に折り重ねたときに、容器内方側から上記第二の切り分け始端20に対応してこの第二の切り分け始端20の部分を覆うように設けられているものである。
以上のように本ブランクにあっては、第一側面板12と第二側面板14との間に、第一、第二、第三の三枚の折り込み接合板121、141、16が配置されて、容器成形に際し、三枚の折り込み接合板の折り重ねにより隅切り部17を形成できるようにしているものであり、第一縁片13の端部と第一接合縁片122とへ容器下方側から第二接合縁片142を相対させることができるように、また、第二縁片15の端部と第二接合縁片142とへの容器上方側から第一接合縁片122を相対させることができるようにしている。さらに、第二接合縁片142が一体に備える第一の当て部材144が、第一の切り込み始端(集合点A)の部分に対応できるように、第一接合縁片122が一体に備える第二の当て部材124が、第二の切り込み始端の部分に対応できるようにしているものである。
(紙容器の成形)
上記ブランクからフランジ付き紙容器1を成形するには、第一側面板12、第二側面板14を底面板11の側辺から折り起こすとともに、第一、第二、第三折り込み接合板121、141、16をZ状に折り重ねるようにする。第一側面板12に連接の第一縁片13、第二側面板14に連接の第二縁片15をそれぞれ容器外方に向けて折り曲げる。また、第一、第二、第三折り込み接合板121、141、16をZ状に折り重ねるようにすることで、第一接合縁片122の下面に第二接合縁片142が相対するようになり、第一接合縁片122と第二接合縁片142とを重ね合わせた状態で容器外方に向けて折り曲げられる。
紙容器の成形に際しては、第一側面板12の側辺から第一折り込み接合板121を山折りし、第二側面板14の側辺から第二折り込み接合板141を山折りして、上述したようにこの第一折り込み接合板121と第二折り込み接合板141と第三折り込み接合板16とを折り重ね合わせるようにすることで、第一の開き部19を間にして開く第一縁片13の端部から第一接合縁片122に亘って第二接合縁片142が対応し、第二の開き部21を間にして開く第二縁片15の端部から第二接合縁片142に亘って第一接合縁片122が対応して重ね合わされる。そして、容器開口部周りに位置して上下で相対している縁片同士を熱圧着して、前記第一縁片13と第二縁片15と第一接合縁片122と第二接合縁片142とが同一平面上で連続してなるフランジ22が形成されて、四隅に隅切り部17を有するフランジ付き紙容器1が組み上がる(図3、図4参照)。
ブランクの形態で説明しているように第二接合縁片142が備える第一の当て部材144は第一の切り分け始端18に対応し、また、第一接合縁片122が備える第二の当て部材124は第二の切り分け始端20に対応しており、上記熱圧着によって第一の当て部材144が第一の切り分け始端18の部分を密に覆うようにして接合し、第二の当て部材124が第二の仕切り始端20の部分を密に覆うようにして接合する。
第一接合縁片122の第一の切り分け始端18側に設けられた接着舌片125は、容器成形に際し、第一の開き部19に対応する第二接合縁片142の上面に位置するように設けられているものである。そして、ブランクから上記隅切り部17が形成されるときに接着舌片125が第二接合縁片142の上面に位置する。さらに、上述した所要個所に対する熱圧着を行なうことで、接着舌片125が第二接合縁片142の上面に接着され、第二接合縁片142の端部(第一の当て部材144)が第一の切り分け始端18の部分に密着する状態をより確実に維持する働きを有する。
(紙容器)
上述のようにして成形されたフランジ付き紙容器1は、第一側面板12と第二側面板14との間それぞれに略三角形状にした隅切り部17を形成した容器であり、上面開口部の平面形状を略八角形状としているものである。そして、四隅に位置する隅切り部17それぞれは、第一側面板12の側辺から山折りした第一折り込み接合板121を容器最内方側にするとともに、第二側面板14の側辺から山折りした第二折り込み接合板14を容器最外方側として、第一、第二、第三の三枚の折り込み接合板をZ折りして重ね合わされている。
図5に示すように、第一舌片131と第一接合縁片122とは第一の開き部19を配して開いた状態となっており、この第一の開き部19を容器下方側から第二接合縁片142が覆っている。第二接合縁片142は、先端部分の第四舌片143を第一縁片13の端部の下面に対応させているとともに、第四舌片143の基端として連続する第一の当て部材144が第一の切り分け始端18の部分に容器下方から覆って接合している。上述したように熱圧着によりフランジ22が形成されているものであって、第一舌片131から第一接合縁片122に亘るようにして第二接合縁片142が熱圧着され、第一の当て部材144も第一の切り分け始端18の部分に密に覆って微細な孔が生じるのを防止している。勿論、第一の当て部材144は、第一の切り込み始端18の部分を覆うように熱圧着されて接着されるものであっても構わない。
また、上述したように第二舌片151と第二接合縁片142とは第二の開き部21を配して開いていて(図5)、第二の開き部21を容器上方側から第一接合縁片122が覆っている。第一接合縁片122にあっても、先端部分の第三舌片123を第二縁片15の端部の上面に対応させ、第三舌片123の基端として連続する第二の当て部材124が第二の切り分け始端20の部分に容器上方から覆って接合する。そして、容器成形に際し、隅切り部17の外辺側においての縁片重ね合わせ部分の熱圧着により、第二舌片151から第二接合縁片142に亘るようにして第一接合縁片122が強固に接合し、第二の当て部材124も第二の切り分け始端20の部分を密に覆って微細な孔が生じるのを防止している。
上記熱圧着にて、第一接合縁片121が一体にして備えて第一の切り分け始端18の部分(集合点A)を基端としている接着舌片125を第二接合縁片142の上面に接着している。これによって第一当て部材144が第一の切り分け始端18の部分に密着する状態をより確実に維持されている。
上記フランジ付き紙容器1の平面形状を八角形とした上面開口部において、隅切り部17の外辺の両端、即ち、上面開口部での各角部の開き角度を90度より大きくすることが良好である。なお、上面開口部は各角部の開角度が90度より大きく五角以上の多角形であってもよいが、製函適性から、より好ましくは開角度を等しくした八角形状が良好である。
底面板11の四方の側面板を容器外方に開く傾きの度合いを高めると、側面板の側辺から折り曲げする第一、第二折り込み接合板の各側面板に対する折り込み度合いを浅くすることができるようになる。そのため、第一、第二の当て部材の重ね合わせで集合点A,Bで微細な小孔が発生するのを防止できる。
実施の形態のフランジ付き紙容器1にあっては、図3に示すように第一側面板12と第一折り込み接合板121との間の山折り線23の上端を通る容器縦断面方向の平面上で、前記山折り線23の位置(その平面上への側面板に沿った投下位置;即ち、第一側面板の断面位置)とこの山折り線23の位置に連続する位置となる第一縁片13とがなす容器内側での角度θを77度より小さくすることでき、皿形状に近付けた上面開口部の広い紙容器を成形する上で有利である。なお、製函機等による制限も加わることにはなるが、前記角度θを62度にして上面開口部の広い紙容器が成形できる点を確認できた。
上述の構成のフランジ付き紙容器1に対してアイスクリームなどの氷菓材料を充填し、図6に示すように紙板材からなる蓋板24を被せ付けて蓋板24の周辺と上記フランジ22とを熱圧着することで、収容部を蓋板で封止した紙容器となる。また、蓋板24をフランジ22に熱圧着した際に、上記接着舌片125が蓋板24と第二接合縁片142とで挟み込まれ、集合点Aの直近位置で第二接合縁片142により一層圧着されることとなり、前記微細な透孔が生じるのをより一層抑止することができるようになる。この紙容器を用いた氷菓の商品は冷凍して流通段階を経て販売されるものとなる。そして、一般消費者がこの商品を購入して運ぶ際に収容物の一部が融けて、融けた液体が直接接する側にある集合点Aと集合点Bの何れでも微細な透孔が生じないようにした構成となっていることから、融けた液体の漏れ出しを防止できる。
1…フランジ付き紙容器
12…第一側面板
121…第一折り込み接合板
122…第一接合縁片
123…第三舌片
124…第二の当て部材
125…接着舌片
13…第一縁片
131…第一舌片
14…第二側面板
141…第二折り込み接合板
142…第二接合縁片
143…第四舌片
144…第一の当て部材
15…第二縁片
151…第二舌片
16…第三折り込み接合板
17…隅切り部
18…第一の切り分け始端
19…第一の開き部
20…第二の切り分け始端
21…第二の開き部
22…フランジ
24…蓋板

Claims (10)

  1. 一枚のブランクを組み起こして成形された紙容器であって、方形の底面板と、前記底面板の相対向する二側辺に連接の第一側面板と、前記底面板の他の相対向する二側辺に連接の第二側面板と、前記第一側面板と第二側面板との間に位置し、前記第一側面板の側辺に連接の逆三角形状の第一折り込み接合板と前記第二側面板の側辺に連接の逆三角形状の第二折り込み接合板とを含めて少なくとも三枚の折り込み接合板をZ状に折り合わせてなる隅切り部と、前記第一側面板の外辺に連接の第一縁片と前記第二側面板の外辺に連接の第二縁片と前記隅切り部における第一折り込み接合板の外辺に連接の第一接合縁片と第二折り込み接合板の外辺に連接の第二接合縁片とが容器開口部周りに位置してなるフランジとを有するフランジ付き紙容器において、
    前記隅切り部の容器最内面側には第一折り込み接合板が位置し、容器最外面側には第二折り込み接合板が位置していて、
    前記隅切り部の外辺側での縁片の重ね合わせ部分にあっては、
    第一側面板と第一折り込み接合板との間の折り線の上端を第一の切り分け始端にして、第一縁片の端部と第一接合縁片との間が切り分けられていて、この切り分けられている第一縁片の端部と第一接合縁片とのそれぞれ下面に亘って、前記第二接合縁片が接合され、
    第二側面板と第二折り込み接合板との間の折り線の上端を第二の切り分け始端にして、第二縁片の端部と第二接合縁片との間が切り分けられていて、この切り分けられている第二縁片の端部と第二接合縁片とのそれぞれ上面に亘って、前記第一接合縁片が接合され、
    前記第一の切り分け始端を含む第一縁片の端部と第一接合縁片との間の第一の開き部を、容器下方側から前記第二接合縁片が覆い、
    前記第二の切り分け始端を含む第二縁片の端部と第二接合縁片との間の第二の開き部を、容器上方側から前記第一接合縁片が覆っていて、
    前記第一接合縁片の前記第一の切り分け始端の近傍にして容器外方に向けて凸の小突起状の接着舌片が設けられており、前記接着舌片が、端部を前記第一の切り分け始端に対応位置させている前記第二接合縁片の上面に接着され、第一の切り分け始端に近傍となる接着舌片の第二接合縁片上面への前記接着により、第二接合縁片の端部が前記第一の切り分け始端の部分に密着する状態を維持する構成としたことを特徴とするフランジ付き紙容器。
  2. 四方の隅それぞれに上記隅切り部が設けられて、容器開口部が略八角形状とされている請求項1に記載のフランジ付き紙容器。
  3. 上記第一側面板と上記第一折り込み接合板の間の折り線の上端が通る容器縦断面方向の平面上で、前記折り線の位置とこの折り線の位置に連続する位置となる縁片とがなす容器内側での角度が77度より小さい請求項1または2に記載のフランジ付き紙容器。
  4. 容器開口部における隅切り部の外辺の両端となる角部の開角度が90度より大きい請求項1から3の何れか一項に記載のフランジ付き紙容器。
  5. 第一縁片の端部と第一接合縁片との間の第一の開き部を容器下方側から覆う上記第二接合縁片の端部には、底面板側に向けて凸の小突起状の第一の当て部材が一体に設けられていて、この第一の当て部材が上記第一の切り分け始端を覆うようにこの第一の切り分け始端の部分に密着しており、
    第二縁片の端部と第二接合縁片との間の第二の開き部を容器上方側から覆う上記第一接合縁片の端部には、底面板側に向けて凸の小突起状の第二の当て部材が一体に設けられていて、この第二の当て部材が上記第二の切り分け始端を覆うようにこの第二の切り分け始端の部分に密着している請求項1から4の何れか一項に記載のフランジ付き紙容器。
  6. 容器開口部周りに位置してフランジを形成する第一縁片と第二縁片と縁片重ね合わせ部分の第一接合縁片と第二接合縁片とが、同一平面上に並び設けられている請求項1からに記載のフランジ付き紙容器。
  7. 請求項1からのいずれかに記載のフランジ付き紙容器の容器開口部を覆う蓋板が上記フランジに熱圧着されていることを特徴とする紙容器。
  8. 請求項1から6のいずれかに記載のフランジ付き紙容器の容器開口部を覆う蓋板が上記フランジに熱圧着されていて、前記蓋板と上記第二接合縁片との間に上記接着舌片が挟み込まれていることを特徴とする紙容器。
  9. 方形の底面板の相対向する二側辺にそれぞれ折り線を介して第一側面板が連接され、第一側面板の底面板とは反対側となる外辺に折り線を介して第一縁片が連接され、前記第一側面板の左右側辺にそれぞれ折り線を介して逆三角形状の第一折り込み接合板が連接され、第一折り込み接合板の底面板とは反対側となる外辺には折り線を介して第一接合縁片が連接され、
    前記底面板の他の相対向する二側辺にそれぞれ折り線を介して第二側面板が連接され、第二側面板の底面板とは反対側となる外辺に折り線を介して第二縁片が連接され、前記第二側面板の左右側辺にそれぞれ折り線を介して逆三角形状の第二折り込み接合板が連接され、第二折り込み接合板の底面板とは反対側となる外辺には折り線を介して第二接合縁片が連接され、
    前記第一側面板と第二側面板との間には、前記第一折り込み接合板と前記第二折り込み接合板とを含む少なくとも三枚の折り込み接合板が折り線を介して連接されていて、
    前記底面板から前記第一側面板と前記第二側面板とを折り上げ、前記第一折り込み接合板を容器最内方側にし、前記第二折り込み接合板を容器最外方側になるようにして第一側面板と第二側面板との間の折り込み接合板をZ状に折り重ねて、第一側面板と第二側面板との間に隅切り部を形成し、前記第一縁片と前記第二縁片とを容器外方に向けて折り曲げるとともに、前記隅切り部における第一接合縁片と第二接合縁片とを重ねて外方に向けて折り曲げて、第一縁片と第二縁片と隅切り部の第一接合縁片と第二接合縁片とから容器開口部周りにフランジを形成する容器成形により上面開放にしてフランジ付きとなる紙容器を得るブランクにおいて、
    第一側面板と第一折り込み接合板との間の折り線の上端を第一の切り分け始端にして、前記第一縁片の端部と第一接合縁片との間が切り分けられていて、容器成形に際して第一縁片の端部の下面から第一接合縁片の下面に亘って前記第二接合縁片が相対するように設けられていて、この第二接合縁片の端部に、前記第一の切り分け始端を覆うように重ね合わせできる小突起状の第一の当て部材が一体に設けられ、
    第二側面板と第二折り込み接合板との間の折り線の上端を第二の切り分け始端にして、前記第二縁片の端部と第二接合縁片との間が切り分けられていて、容器成形に際して第二縁片の端部の上面から第二接合縁片の上面に亘って前記第一接合縁片が相対するように設けられていて、この第一接合縁片の端部に、前記第二の切り分け始端を覆うように重ね合わせできる小突起状の第二の当て部材が一体に設けられていることを特徴とするフランジ付き紙容器用ブランク。
  10. 上記第一接合縁片の上記第一の切り分け始端の近傍にして底面板とは反対側に凸の小突起状の接着舌片が設けられており、前記接着舌片は、容器成形に際して端部を前記第一の切り分け始端に対応位置する上記第二接合縁片の上面に接着されるものであって、第一の切り分け始端に近傍となる接着舌片の前記第二接合縁片上面への接着により、第二接合縁片の端部が前記第一の切り分け始端を密に覆う接合状態を維持する構成を有するものである請求項に記載のフランジ付き紙容器用ブランク。
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