JP6024171B2 - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びにアクチュエーター - Google Patents

液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びにアクチュエーター Download PDF

Info

Publication number
JP6024171B2
JP6024171B2 JP2012091653A JP2012091653A JP6024171B2 JP 6024171 B2 JP6024171 B2 JP 6024171B2 JP 2012091653 A JP2012091653 A JP 2012091653A JP 2012091653 A JP2012091653 A JP 2012091653A JP 6024171 B2 JP6024171 B2 JP 6024171B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
piezoelectric element
liquid ejecting
piezoelectric
pressure generating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012091653A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013222743A (ja
Inventor
矢崎 士郎
士郎 矢崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2012091653A priority Critical patent/JP6024171B2/ja
Publication of JP2013222743A publication Critical patent/JP2013222743A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6024171B2 publication Critical patent/JP6024171B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

本発明は、圧電素子を変形させることによってノズルから液滴を噴射する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関し、特に、圧電素子を備えるアクチュエーターの構造に関する。
従来、圧電素子(アクチュエーター)を変形させて圧力発生室内の液体に圧力変動を生じさせることで、圧力発生室に連通するノズルから液滴を噴射する液体噴射ヘッドが知られている。その代表例としては、液滴としてインク滴を噴射するインクジェット式記録ヘッドがある。
インクジェット式記録ヘッドは、例えば、ノズルに連通する圧力発生室が設けられた流路形成基板の一方面側に圧電素子を備え、この圧電素子の駆動によって振動板を変形させて圧力発生室に圧力変化を生じさせることで、ノズルからインク滴を噴射させる。
ここで、圧電素子は、振動板上に設けられる第1電極、圧電体層及び第2電極で構成され、圧電体層は、例えば、湿気等の外部環境に起因して破壊され易いという問題がある。この問題を解決するために、圧電体層の外周面を第2電極で覆うように構成したものがある。例えば、第1電極を圧力発生室毎に設けて個別電極、第2電極を複数の圧力発生室に亘って連続して設けて共通電極とし、この第2電極で圧電体層の外周面を覆うようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−172878号公報
特許文献1のように共通電極である第2電極で圧電体層の表面を覆うようにすることで、圧電体層の破壊を抑制することはできる。
ところで、このような構成の圧電素子は、第1電極と第2電極との間に電圧を印加した際に、圧電体層に圧電歪みが生じる部分(能動部)と、圧電歪みが生じない部分(非能動部)との境界部分に応力集中が発生する。
また、圧電素子を構成する第1電極、圧電体層及び第2電極が圧力発生室の外側まで延設されている構成では、圧電体層に圧電歪みが生じる部分(能動部)において、圧力発生室に対向する部分(可撓部)と、圧力発生室の外側の部分(非可撓部)との境界である圧力発生室の端部で、さらに大きな応力集中が発生し、圧電体層に焼損やクラック等が生じてしまう虞がある。
また第2電極は比較的薄く形成されているため抵抗が大きく、電圧降下に起因する液体噴射特性の低下やばらつき(いわゆるエレキクロストーク)が生じ易いという問題もある。
なお、このような問題は、インクジェット式記録ヘッドだけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、圧電素子を構成する圧電体層の破壊を抑制しつつ液体噴射特性の均一化を図ることができる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びにアクチュエーターを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、ノズルに連通する圧力発生室と、第1電極と、該第1電極上に設けられた圧電体層と、該圧電体層上に設けられた第2電極と、を有する圧電素子と、前記圧電素子の長手方向端部に対向する領域を覆って設けられる第3電極と、を備え、前記第3電極の前記圧電素子上に延設された部分と前記圧電素子との間に空間を有することを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる本発明では、第3電極を接続することで共通電極となる第1又は第2電極の抵抗値が実質的に低下する。これにより、複数の圧電素子を同時に駆動した際の電圧降下の発生を抑制することができる。したがって、複数のノズル間における噴射特性の均一化を図ることができる。また第3電極が所定幅で延設された部分と圧電素子との間に空間が形成されていることで、第3電極による圧電素子の変位量の低下も防止できる。さらに第3電極によって圧電素子の駆動に伴う応力集中を抑制し、この応力集中に起因する圧電体層の破壊を効果的に抑制することもできる。
ここで、前記第3電極は、前記所定幅で延設された部分を所定間隔で複数備えることが好ましい。また前記第3電極の所定幅で延設された部分が、前記圧力発生室の幅方向に沿って設けられていることが好ましい。これにより、圧電素子の変位量を低下させることなく、共通電極の抵抗値をより確実に低下させることができる。
また前記第3電極は、前記圧力発生室の外側で前記流路形成基板上に固定されていることが好ましい。これにより第3電極の圧電素子との接触をより確実に抑制できる。
また前記第3電極は、密着層を介して前記流路形成基板上に固定されており、前記密着層を除去することで前記第3電極と前記圧電素子との間に空間が形成されているが好ましい。さらにこのような構成の場合、前記第3電極がAuからなり、前記密着層がNiCrからなることが好ましい。これにより、第3電極と圧電素子との間の空間を比較的簡単に形成することができ、且つ第3電極と共通電極である第1又は第2電極とを良好に導通させることができる。
また本発明は、このような液体噴射ヘッドを備えることを特徴とする液体噴射装置にある。かかる本発明では、耐久性及び噴射特性の向上を図った液体噴射装置を実現することができる。
さらに本発明は、第1電極と、該第1電極上に設けられた圧電体層と、該圧電体層上に設けられた第2電極と、を有する圧電素子と、前記圧電素子の長手方向端部に対向する領域を覆って設けられる第3電極と、を備え、前記第3電極の前記圧電素子上に延設された部分と前記圧電素子との間に、空間を有することを特徴とするアクチュエーターにある。
かかる本発明では、第3電極を接続することで共通電極となる第1又は第2電極の抵抗値が実質的に低下する。これにより、複数の圧電素子を同時に駆動した際の電圧降下の発生を抑制することができる。したがって、複数のノズル間における噴射特性の均一化を図ることができる。また第3電極が所定幅で延設された部分と圧電素子との間に空間が形成されていることで、第3電極による圧電素子の変位量の低下も防止できる。さらに第3電極によって圧電素子の駆動に伴う応力集中を抑制し、この応力集中に起因する圧電体層の破壊を効果的に抑制することもできる。
本発明の一実施形態に係る液体噴射ヘッドを示す分解斜視図。 本発明の一実施形態に係る液体噴射ヘッドを示す平面図及び断面図。 本発明の一実施形態に係る圧電素子を示す断面図。 本発明の一実施形態に係る圧電素子の変形例を示す平面図及び断面図。 本発明の一実施形態に係る圧電素子の変形例を示す平面図。 本発明の一実施形態に係る圧電素子の変形例を示す断面図。 本発明の一実施形態に係る液体噴射装置を示す概略図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドIが備える流路形成基板10には、複数の隔壁11によって区画された圧力発生室12がその幅方向(短手方向)に並設されている。また、流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向の一端部側には、インク供給路13と連通路14とが隔壁11によって区画されている。連通路14の外側には、各圧力発生室12の共通のインク室(液体室)となるマニホールド100の一部を構成する連通部15が形成されている。すなわち、流路形成基板10には、圧力発生室12、インク供給路13、連通路14及び連通部15からなる液体流路が設けられている。
流路形成基板10の一方面側、すなわち圧力発生室12等の液体流路が開口する面には、各圧力発生室12に連通するノズル21が穿設されたノズルプレート20が、接着剤や熱溶着フィルム等によって接合されている。
流路形成基板10の他方面側には、振動板50が形成されている。本実施形態に係る振動板50は、流路形成基板10上に形成された弾性膜51と、弾性膜51上に形成された絶縁体膜52とで構成されている。なお圧力発生室12等の液体流路は、流路形成基板10を他方の面から異方性エッチングすることにより形成されており、圧力発生室12等の液体流路の一方面は、振動板50(弾性膜51)で構成されている。
絶縁体膜52上には、厚さが例えば、約0.2μmの第1電極60と、厚さが例えば、約1.0μmの圧電体層70と、厚さが例えば、約0.05μmの第2電極80とで構成される圧電素子300が形成されている。これら振動板50と圧電素子300とでアクチュエーターが構成されている。
以下、アクチュエーターを構成する圧電素子300について、さらに詳細に説明する。図3に示すように、圧電素子300を構成する第1電極60は圧力発生室12毎に切り分けられ、圧電素子300毎に独立する個別電極を構成する。そして第1電極60は、圧力発生室12の幅方向(短手方向)においては、圧力発生室12の幅よりも狭い幅で形成されている。すなわち圧力発生室12の幅方向において、第1電極60の端部は、圧力発生室12に対向する領域の内側に位置している。圧力発生室12の長手方向では、第1電極60の両端部は、それぞれ圧力発生室12の外側まで延設されている。なお第1電極60の材料は、金属材料であれば特に限定されないが、例えば、白金(Pt)、イリジウム(Ir)等が好適に用いられる。
圧電体層70は、並設された複数の圧力発生室12に対向する領域に亘って、所定幅で連続的に設けられている。この圧電体層70の幅は、圧力発生室12の長手方向の長さよりも広い。結果として、圧力発生室12の長手方向では、圧電体層70は圧力発生室12の外側まで設けられている。圧力発生室12の長手方向一端側(本実施形態では、インク供給路側)における圧電体層70の端部は、第1電極60の端部よりも外側に位置している。すなわち第1電極60の端部は圧電体層70によって覆われている。圧力発生室12の長手方向他端側における圧電体層70の端部は、第1電極60の端部よりも内側(圧力発生室12側)に位置している。
圧電体層70は、並設された複数の圧力発生室12に対向する領域に亘って所定幅で連続的に設けられている。その結果、圧力発生室12の長手方向では、圧電体層70は圧力発生室12の外側まで設けられている。圧力発生室12の長手方向一端側(本実施形態では、インク供給路側)における圧電体層70の端部は、第1電極60の端部よりも外側に位置している。すなわち第1電極60の端部は圧電体層70によって覆われている。圧力発生室12の長手方向他端側における圧電体層70の端部は、第1電極60の端部よりも内側(圧力発生室12側)に位置している。
なお圧電体層70の外側まで延設された第1電極60には、例えば、金(Au)等からなるリード電極65が接続されている。図示は省略するが、このリード電極65は、駆動回路等に繋がる接続配線が接続される端子部を構成する。
また圧電体層70には、各隔壁11に対向する凹部71が形成されている。この凹部71は、各隔壁11と略同一、若しくはそれよりも広い幅で形成されている。これにより、振動板50の圧力発生室12の幅方向端部に対向する部分(いわゆる振動板50の腕部)の剛性が抑えられるため、圧電素子300を良好に変位させることができる。
圧電体層70の材料としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の強誘電性圧電性材料や、これにニオブ、ニッケル、マグネシウム、ビスマス又はイットリウム等の金属を添加したリラクサ強誘電体等が用いられる。
第2電極80は、圧力発生室12の並設方向において、凹部71を含む圧電体層70上に連続して設けられ、本実施形態では、複数の圧電素子300に共通する共通電極を構成する。圧力発生室12の長手方向一端側における第2電極80の端部は、圧電体層70の端部よりも外側に位置している。つまり圧電体層70の端部は第2電極80によって覆われている。圧力発生室12の長手方向他端側における第2電極80の端部は、圧電体層70の端部よりも内側(圧力発生室12側)に位置している。第2電極80の材料は、金属材料であれば特に限定されないが、例えば、イリジウム(Ir)等が好適に用いられる。
このような構成の圧電素子300は、第1電極60と第2電極80との間に電圧を印加することで変位が生じる。すなわち両電極の間に電圧を印加することで、第1電極60と第2電極80と挟まれている圧電体層70に圧電歪みが生じる。そして、両電極に電圧を印加した際に、圧電体層70に圧電歪みが生じる部分を能動部と称する。また圧電体層70に圧電歪みが生じない部分を非能動部と称する。また圧電体層70に圧電歪みが生じる能動部において、圧力発生室12に対向する部分を可撓部320と称し、圧力発生室12の外側の部分を非可撓部330と称する。
本実施形態では、第1電極60、圧電体層70及び第2電極80の全てが圧力発生室12の長手方向において圧力発生室12の外側まで連続的に設けられている。すなわち能動部が圧力発生室12の外側まで連続的に設けられている。このため、能動部のうち圧電素子300の圧力発生室12に対向する部分が可撓部320となり、圧力発生室12の外側の部分が非可撓部330となっている。
圧電素子300を構成する第2電極80上には、第3電極90が密着層91を介してさらに設けられており、第2電極80と第3電極90とが電気的に接続されている。また第3電極90は、圧電素子300の長手方向端部を覆って設けられている。なお、ここでいう圧電素子300の長手方向端部には、圧力発生室12の長手方向端部に対向する部分を含むこととする。
また第3電極90の圧力発生室12に対向する部分には、圧力発生室12の長手方向に沿って複数の開口部92が設けられている。すなわち第3電極90は所定幅で圧力発生室12の幅方向に延設される複数の延設部93を備え、この延設部93によって複数の開口部92が画成されている。
そして、各延設部93と圧電素子300を構成する第2電極80との間には、空間部94が形成されている。本実施形態では、延設部93の下側の密着層91を除去することによって空間部94が形成され、延設部93と圧電素子300との間の全てが空間部94となっている。つまり各延設部93は、本実施形態では、圧電素子300の上部を跨いで圧電素子300とは非接触に延設されている。
なお空間部94の形成方法は特に限定されないが、例えば、次のように形成することができる。まず第2電極80の略全面に亘って密着層91を介して第3電極90を形成し、その後、所定形状のマスク(図示なし)を介して第3電極90をウェットエッチングすることによって開口部92を形成する。その後、この開口部92からエッチング液を供給し、延設部93の下側の密着層91を両サイドからエッチング(サイドエッチング)することによって除去する。これにより、延設部93と第2電極80の間に比較的容易に空間部94を形成することができる。
このような第3電極90が第2電極80上に設けられていることで、圧電素子300の共通電極である第2電極80の抵抗値が実質的に低下する。このため、複数の圧電素子300に電圧を印加する際、第2電極80の抵抗に起因する電圧降下の発生を抑制することができる。また第3電極90の延設部93が、圧電素子300とは非接触に設けられているため、第3電極90によって圧電素子300の変位が阻害されることもない。したがって、各ノズル21からインク滴を良好に噴射させることができ、また噴射特性の均一化を図ることができる。
さらに第3電極90が設けられていることで、圧電素子300の可撓部320と非可撓部330との境界における応力集中等に起因する圧電体層70の破壊を抑制することもできる。本実施形態では、可撓部320と非可撓部330との境界は、圧力発生室12の端部に相当する。したがって、第3電極90が、圧力発生室12の長手方向端部に対向する圧電素子300を覆って設けられていることで、可撓部320と非可撓部330との境界部分における応力集中が抑えられる。よって、この応力集中に起因する圧電体層70の破壊を効果的に抑制することができる。
なお本実施形態では、延設部93と圧電素子300との間の全てが空間部94となっているが、例えば、図4に示すように、延設部93の一部に、密着層91によって支持される支持部95を設けるようにしてもよい。すなわち、延設部93と圧電素子300との間に、空間部94を間欠的に設けるようにしてもよい。これにより、延設部93の強度を向上することができ、圧電素子300の繰り返し駆動による延設部93の破壊を抑制することができる。
この支持部95の形状は、特に限定されないが、支持部95は延設部93の幅よりも広い幅で形成されていることが好ましく、特に、2倍以上の幅で形成されていることが好ましい。これにより、上述したようなエッチングにより空間部94を形成する際に、支持部95を同時に形成することができる。
また上述した例では、開口部92を、圧力発生室12毎に独立して設けるようにしたが、例えば、図5に示すように、複数の圧力発生室12に対向する領域に亘って連続して設けるようにしてもよい。換言すれば、上述の実施形態では、第3電極90が各凹部71内で連続的に設けられ、隔壁11上で各延設部93が接続されていたが、各凹部71内で各延設部93は独立していてもよい。このような構成とする場合、各凹部71内には、各延設部93に対応する複数の支持部95Aが形成されることになる。
また第3電極90は、一層で構成されていてもよいし、複数層で構成されていてもよい。何れにしても、第3電極90は、抵抗率(比抵抗)が比較的小さい材料で形成されていることが好ましい。さらに第3電極90は、第2電極80よりもヤング率が小さい材料で形成されていることが好ましい。具体的には、第3電極90は、例えば、Au、Ag、Cu及びAlからなる群から選択される少なくとも一つの材料で形成されていることが好ましい。また上述のように第3電極90は、密着層91を介して設けられている。この密着層91の材料としては、例えば、ニッケルクロム(NiCr)等が好適に用いられる。
例えば、図6に示すように、第3電極90は、金(Au)等からなる下層96と、アルミニウム(Al)等からなる上層97との二層で構成されていてもよい。このような構成では、延設部93と圧電素子300との間の下層96を除去することにより空間部94を形成するようにしてもよい。このような構成としても、圧電素子300の変位を阻害することなく第2電極80の電圧降下を抑制することができる。
圧電素子300が形成された流路形成基板10上には、さらに、圧電素子300を保護する保護基板30が接着剤35によって接合されている。保護基板30には、圧電素子300を収容する空間を画成する凹部である圧電素子保持部31が設けられている。また保護基板30には、マニホールド100の一部を構成するマニホールド部32が設けられている。マニホールド部32は、保護基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って形成されており、上述のように流路形成基板10の連通部15と連通している。また保護基板30には、保護基板30を厚さ方向に貫通する貫通孔33が設けられている。各圧電素子300の第1電極60に接続されたリード電極65は、この貫通孔33内に露出している。また第3電極90も貫通孔33内まで引き出されている。図示は省略するが、駆動回路に接続される接続配線の一端が、この貫通孔33内でリード電極65及び第3電極90に接続されている。
保護基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料からなり、この封止膜41によってマニホールド部32の一方面が封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料で形成される。この固定板42のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッドIでは、図示しない外部インク供給手段と接続したインク導入口からインクを取り込み、マニホールド100からノズル21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの第1電極60と第2電極80との間に電圧を印加する。これにより圧電素子300と共に振動板50がたわみ変形して各圧力発生室12内の圧力が高まり、各ノズル21からインク滴が噴射される。
またインクジェット式記録ヘッドIは、例えば、図7に示すように、インクジェット式記録装置IIに搭載される。インクジェット式記録ヘッドIを有する記録ヘッドユニット1は、インク供給手段を構成するカートリッジ2が着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1を搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動可能に設けられている。この記録ヘッドユニット1は、例えば、ブラックインク組成物及びカラーインク組成物を噴射する。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
そして本発明では、上述のようにインクジェット式記録ヘッドIを構成する圧電素子300の破壊を抑制しつつ噴射特性の均一化を図ることができる。結果として、印刷品質を向上し耐久性を高めたインクジェット式記録装置IIを実現することができる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、振動板50上に設けられた第1電極60が圧電素子300の個別電極であり、圧電体層70上に形成された第2電極80が共通電極である構成を例示したが、本発明は、第1電極60が共通電極であり、第2電極80が共通電極である構成にも適用することができる。
また例えば、上述の実施形態では、各圧電素子300の圧電体層70が連続的に設けられた構成を例示したが、勿論、圧電体層70は、圧電素子300毎に独立して設けられていてもよい。さらに圧電体層70の断面形状が略矩形である構成を例示しているが、圧電体層70の断面形状は、特に限定されず、例えば、台形等であってもよい。
また上述の実施形態では、圧力発生室12の開口形状が略矩形である構成を例示したが、圧力発生室12の開口形状は、特に限定されるものではなく、例えば、平行四辺形等であってもよい。
また例えば、上述の実施形態では、インクジェット式記録装置IIとして、インクジェット式記録ヘッドIがキャリッジ3に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、その構成は特に限定されるものではない。インクジェット式記録装置IIは、例えば、インクジェット式記録ヘッドIを固定し、紙等の記録シートSを副走査方向に移動させることで印刷を行う、いわゆるライン式の記録装置であってもよい。
また上述の実施形態では、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを挙げて本発明を説明したが、本発明は広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものである。液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッドの他、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
さらに本発明は、このような液体噴射ヘッド(インクジェット式記録ヘッド)だけでなく、あらゆる装置に搭載されるアクチュエーターに適用することができる。本発明のアクチュエーターは、例えば、各種センサー類等にも適用することができる。
10 流路形成基板、 11 隔壁、 12 圧力発生室、 13 インク供給路、 14 連通路、 15 連通部、 20 ノズルプレート、 21 ノズル、 30 保護基板、 31 圧電素子保持部、 32 マニホールド部、 33 貫通孔、 35接着剤、 40 コンプライアンス基板、 41 封止膜、 42 固定板、 50 振動板、 51 弾性膜、 52 絶縁体膜、 60 第1電極、 65 リード電極、 70 圧電体層、 71 凹部、 80 第2電極、 90 第3電極、 91 密着層、 92 開口部、 93 延設部、 94 空間部、 95 支持部、 96 下層、 97 上層、 100 マニホールド、 300 圧電素子、 320 可撓部、 330 非可撓部

Claims (6)

  1. ノズルに連通する圧力発生室と、
    第1電極と、該第1電極上に設けられた圧電体層と、該圧電体層上に設けられた第2電極と、を有する圧電素子と、
    前記第2電極上に設けられた第3電極と、
    前記圧電素子を収容する保護基板と、
    を備え、
    前記第3電極は、前記圧電素子の長手方向端部に対向する領域を覆い、かつ、前記圧力発生室に対向する部分において前記圧力発生室の短手方向に沿って延設され、
    前記第3電極の前記圧力発生室に対向する部分の少なくとも一部と前記第2電極との間に空間を有し、かつ前記圧力発生室に対向する部分の少なくとも一部と前記保護基板との間に空間を有することを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
    前記第3電極は、前記圧力発生室に対向する部分を、前記圧力発生室の長手方向に沿って所定間隔で複数備えることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  3. 請求項1〜の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
    前記第3電極は、密着層を介して前記第2電極上に固定されており、前記第3電極の前記圧力発生室に対向する部分の少なくとも一部と前記第2電極との間に空間には、前記密着層がないことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  4. 請求項に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
    前記第3電極がAuからなり、前記密着層がNiCrからなることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  5. 請求項1〜の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを備えることを特徴とする液体噴射装置。
  6. 圧力発生室と、
    第1電極と、該第1電極上に設けられた圧電体層と、該圧電体層上に設けられた第2電極と、を有する圧電素子と、
    前記第2電極上に設けられた第3電極と、
    前記圧電素子を収容する保護基板と、
    を備え、
    前記第3電極は、前記圧電素子の長手方向端部に対向する領域を覆い、かつ、前記圧力発生室に対向する部分において前記圧力発生室の短手方向に沿って延設され、
    前記第3電極の前記圧力発生室に対向する部分の少なくとも一部と前記第2電極との間に、空間を有し、かつ前記延設された部分の少なくとも一部と前記保護基板との間に空間を有することを特徴とするアクチュエーター。
JP2012091653A 2012-04-13 2012-04-13 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びにアクチュエーター Active JP6024171B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012091653A JP6024171B2 (ja) 2012-04-13 2012-04-13 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びにアクチュエーター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012091653A JP6024171B2 (ja) 2012-04-13 2012-04-13 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びにアクチュエーター

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013222743A JP2013222743A (ja) 2013-10-28
JP6024171B2 true JP6024171B2 (ja) 2016-11-09

Family

ID=49593538

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012091653A Active JP6024171B2 (ja) 2012-04-13 2012-04-13 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びにアクチュエーター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6024171B2 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3552013B2 (ja) * 1996-12-09 2004-08-11 セイコーエプソン株式会社 インクジェット式記録ヘッド
JP3422364B2 (ja) * 1998-08-21 2003-06-30 セイコーエプソン株式会社 インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置
US6616270B1 (en) * 1998-08-21 2003-09-09 Seiko Epson Corporation Ink jet recording head and ink jet recording apparatus comprising the same
JP2006255972A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP4873132B2 (ja) * 2005-03-24 2012-02-08 セイコーエプソン株式会社 アクチュエータ装置の製造方法
JP2007069532A (ja) * 2005-09-08 2007-03-22 Fujifilm Corp 液体吐出ヘッドの製造方法及び画像形成装置
JP2007118585A (ja) * 2005-09-30 2007-05-17 Brother Ind Ltd ノズルプレートの製造方法及び液滴噴射装置の製造方法
JP2007245660A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Seiko Epson Corp 金属配線基板の製造方法及び液体噴射ヘッドの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013222743A (ja) 2013-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5278654B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP5402760B2 (ja) 液体噴射ヘッド、液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP6402547B2 (ja) 圧電素子、液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置
JP5327443B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2007281031A (ja) アクチュエータ装置及び液体噴射ヘッド並びに液体噴射装置
US8579417B2 (en) Liquid ejecting head, liquid ejecting apparatus, actuator device, and manufacturing method of liquid ejecting head
JP5413598B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
US9138996B2 (en) Liquid ejecting head, liquid ejecting apparatus, piezoelectric element and ultrasonic sensor
JP5382323B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP5743076B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2013162063A (ja) 圧電素子、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP5979351B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びにアクチュエーター
JP6024170B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びにアクチュエーター
JP5305017B2 (ja) 液体噴射ヘッド、液体噴射装置及びアクチュエーター装置
JP2009051104A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2009255528A (ja) 液体噴射ヘッド、圧電素子及び液体噴射装置
JP2010253786A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びにアクチュエーター装置
JP2013111819A (ja) 液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置
JP6024171B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びにアクチュエーター
JP5790919B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP5447786B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びにアクチュエーター装置
JP5825499B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP5741867B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2022072670A (ja) 圧電デバイス、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP5598645B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置並びに圧電素子

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20150107

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160426

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20160609

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20160613

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160622

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160913

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160926

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6024171

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150