JP6020920B2 - 蓄電素子 - Google Patents
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Description
前記積層体は、一方向積層体である。一方向積層体は、複数の正極積層部および負極積層部がそれぞれセパレータを挟んで交互に積層される方向が一方向である。
前記伝熱部材は、この本体部として、この一方向積層体の表面とこのラミネート外装材の内面とに密着した、この一方向積層体の積層方向の両端面からこの積層体を挟持する一対の外挿本体部をもつ。
また、本発明の別の蓄電素子(400)は、正極積層部(11R)とこの正極積層部に導通して突出している正極端子部(12,13,13R)とを持つ正電極板(1R)と、負極積層部(21,21R)とこの負極積層部に導通して突出している負極端子部(22,23,23R)とを持つ負電極板(2R)と、この正極積層部とこの負極積層部との間を隔てるセパレータ(3R)とを有し、正負の両該積層部およびこれらのセパレータを積層してなる積層体(4R)と、この積層体を内包し溶着によりこの積層体を密封するラミネート外装材(7R)と、このラミネート外装材から少なくとも一部が突出した正負の両該端子部(13R:23R)と、を有する蓄電素子において、このラミネート外装材の内部に収容されておりこの積層体から電気絶縁されている本体部(81R)と、この本体部から延伸してこのラミネート外装材から少なくとも一部が突出している伝熱端子部(82R)とをもつ伝熱部材(8R)を有し、この積層体は、一枚のこの正極積層部と一枚のこの負極積層部と正負の両該積層部の間にそれぞれ挟持された二枚のこのセパレータとが捲回され、互いに積層されて成形された捲回体(4R)であり、この正極端子部(13R)は、この捲回体の軸長方向に沿って一方へ突出した捲回端子部(12R)に接続された導電体であり、この負極端子部(23R)は、この軸長方向に沿って他方へ突出した捲回端子部(22R)に接続された別の導電体であって、この伝熱部材は、この捲回体の外周面のうち少なくとも一部に電気絶縁のうえ密着した本体部(81R)と、この本体部から延伸してこのラミネート外装材から少なくとも一部が突出している伝熱端子部(82R)とをもつ外周伝熱部材(8R)である。
また、本発明の更に別の蓄電素子(400)は、正極積層部(11R)とこの正極積層部に導通して突出している正極端子部(13R)とを持つ正電極板(1R)と、負極積層部(21R)とこの負極積層部に導通して突出している負極端子部(23R)とを持つ負電極板(2R)と、この正極積層部とこの負極積層部との間を隔てるセパレータ(3R)とを有し、正負の両該積層部およびこれらのセパレータを積層してなる積層体(4R)と、この積層体を内包し溶着によりこの積層体を密封するラミネート外装材(7R)と、このラミネート外装材から少なくとも一部が突出した正負の両該端子部(13R:23R)と、を有する蓄電素子において、このラミネート外装材の内部に収容されておりこの積層体から電気絶縁されている本体部(81R)と、この本体部から延伸してこのラミネート外装材から少なくとも一部が突出している伝熱端子部(82R)とをもつ伝熱部材(8R)を有し、この積層体は、一枚のこの正極積層部と一枚のこの負極積層部と正負の両該積層部の間にそれぞれ挟持された二枚のこのセパレータとが捲回され、互いに積層されて成形された捲回体(4R)であり、この正極端子部(13R)は、この捲回体の軸長方向に沿って一方へ突出した捲回端子部(12R)に接続された導電体であり、この負極端子部(23R)は、この軸長方向に沿って他方へ突出した捲回端子部(22R)に接続された別の導電体であって、この伝熱部材は、この捲回体の外周面のうち少なくとも一部に電気絶縁のうえ密着した本体部(81R)と、この本体部から延伸してこのラミネート外装材から少なくとも一部が突出している伝熱端子部(82R)とをもつ外周伝熱部材(8R)であり、この伝熱端子部(82R)が、この正極端子部の突出方向とは異なりこの負極端子部の突出方向とも異なる方向へ突出している。
本発明の実施例1たる蓄電素子は、図1および図2に示すように、ラミネート外装材7中に電極積層体4が密封されているLIB(リチウムイオン二次電池)100である。LIB100は、所定枚数の正電極板1および負電極板2と、それに見合う枚数のセパレータ3と、二枚一対の略矩形のラミネート外装材7と、伝熱部材5とを有する。
本実施例のLIB100は以上のように構成されているので、次のように作用する。
本実施例の変形態様1として、三層構造の伝熱部材5のうち、一方向積層体4の中間部に挿置されている内挿本体部50をもつ一枚をなくしてしまう構成を取ることができる。すなわち、本変形態様では、一方向積層体4を積層方向の両端面41,42から一対の外挿本体部51,52で挟持した二層構造の伝熱部材をもつ構成となる。
本実施例の変形態様2として、前述の変形態様1とは逆に、伝熱部材5(本体部は50,51,52の三枚)のうち、一方向積層体4を挟持している一対の外挿本体部51,52をもつ伝熱部材をなくしてしまう構成を取ることもができる。すなわち、本変形態様では一方向積層体4の中間部40に挟持された一枚板の伝熱部材だけが伝熱部材5として作用することになる。なお、本変形形態は、本発明の参考例に相当する。
本実施例の変形態様3として、一方向積層体4を積層方向に三つのブロックに分けてそれらの間に二枚の伝熱部材を挿置する構成や、その他の分け方をした一方向積層体4のブロックに対し複数枚の伝熱部材を挿置する構成のLIBも実施可能である。このような構成の変形態様によっても、実施例1に準ずる作用効果が得られる。
本発明の実施例2としてのLIB200は、図3および図4に示すように、伝熱部材5Aは実施例1の伝熱部材5よりも左右方向の幅が狭く、正負の電極端子部12,22とは背向する方向(同図中の下方)へ向かって所定幅の伝熱端子部54Uが突出している。LIB200の側断面図は図2と共通であり、ただ同図中の伝熱部材5を伝熱部材5Aとし、符号53を取り払うだけでよい。すなわち、本実施例でも実施例1と同様に三層構造の伝熱部材5Aを有する。
本実施例のLIB200では、両電極端子部12,22とは背向する側(図中下側)に伝熱端子部54Uが突出しているので、両者の間で干渉することがない。それゆえ、両電極端子部12,22に影響を与えることなく、伝熱端子部54Uと通じてラミネート外装材7に密封された一方向積層体4を冷却ないし加温することができ、良好なパッキング効率を上げることができる。本実施例のLIB200は、伝熱端子部54Uに対し積極的な冷却等が行われる温度管理手段を持つ場合により好適である。
本実施例では図4に示すように伝熱部材5Aの伝熱端子部54が図3中の下方へと突出していたが、本実施例の変形態様1として、図5に示すように、ラミネート外装材7の右辺から右方へ伝熱端子部54Rが突出する構成のLIB201の実施も可能である。あるいは逆に、ラミネート外装材7の左辺から左方へ伝熱端子部54L(図6参照)だけを突出させた変形態様も実施可能である。
本実施例の変形態様2として、図6に示すように、伝熱部材5Bとして同図中の左右両方向に二つの伝熱端子部54L,54Rがそれぞれ突出した構成をもつLIB202の実施が可能である。
本実施例の変形態様3として、図7に示すように、伝熱部材5Cとして同図中の左右両方向と下方との三方向に三つの伝熱端子部54L,54R,54Uがそれぞれ突出した構成をもつLIB203の実施が可能である。
本実施例の変形態様4として、図8に示すように、正極端子部12と負極端子部22との間から同図中の上方へ向かって突出した伝熱端子部54Tを伝熱部材5Dがもつ構成のLIB204の実施が可能である。
本実施例およびその各変形態様に対しても、前述の実施例1に対する各変形態様に相当する構成のLIBを実施することができ、相応の作用効果を得ることができる。
本発明の実施例3としての蓄電素子は、図9に示すように、ラミネート外装材7から図中上下方向の一方に正極端子部13を突出させ、他方に負極端子部23を突出させた構成をもつLIB300である。本実施例はこの点で、実施例1および実施例2とこれらの各変形態様と大きく異なっている。
本実施例の変形態様1として、ラミネート外装材7の左右両辺のうち一方から伝熱端子部54L,54Rのうち一方のみが突出した構成とするLIBの実施も可能である。例えば図10に示すように、右方のみに伝熱端子部54Rが突出したLIB301を実施することができる。
本実施例およびその変形態様1に対しても、前述の実施例1に対する各変形態様に相当する構成のLIBを実施することができ、相応の作用効果を得ることができる。
本発明の実施例4としての蓄電素子は、図11および図12に示すように、捲回式の両電極およびセパレータからなる積層体である捲回体4Rと、捲回体4Rの外周面から捲回体4Rを冷却または加温するための外周伝熱部材8Rとを有するLIB400である。
本実施例のLIB400では、正負の電極外部端子13R,23Rとは離れた位置で、異なる方向に左右一対の伝熱端子部52Rと下方への伝熱端子部82Rとが突出している。それゆえ、電極外部端子13R,23Rを冷却風などの冷媒に当てないでおくことができながら、外周伝熱部材8Rを介して捲回体4Rに対する温度調節ができる。すなわち、外周伝熱部材8Rの伝熱端子部82Rを冷却することにより電極積層体たる捲回体4Rを冷却できるのはもちろん、冷温始動時などには逆に伝熱端子部82Rを暖めることにより捲回体4Rを適正温度にまで加温することも同様に効果的にできるようになる。
本実施例(図11および図12参照)において、外周伝熱部材8Rの上下を逆転し、伝熱端子部82Rを上方に突出させた変形態様も実施可能である。本変形態様では、正負両極の端子部13R,23Rの間に伝熱端子部82Rが突出し、これらがほぼ同一面状に並ぶので本実施例のLIB400をよりコンパクトにまとめることができる。その結果、パッキング時の容積効率が向上するという効果がある。
本実施例では、外周伝熱部材8Rは一枚の連続した金属板であり、外部に突出する伝熱端子部82Rとは背向する位置で、捲回積層体4Rの折り返し部の外周に沿った丸みを持って折り返していた。しかし、本実施例において、外周伝熱部材8Rを二枚の対向する金属板からなるものとし、伝熱端子部82Rで互いに溶接されて一体化しており、図12に相当する断面では略Y字状に形成されているものとする変形態様も実施可能である。
以上の各実施例およびその変形態様では、いずれも蓄電素子として二次電池、特にLIBを提示した。これらに対応して、その正負両電極板1,2(または1R、2R)およびセパレータ3を代えることにより、極性のある蓄電器であるLIC(リチウムイオン・キャパシタ)を構成することができる。こうして構成されたLICでも、各実施例とそれぞれの各変形態様に準ずる作用効果を得ることができる。
1,1R:正極板 11,11R:正極積層部 12,13,13R:正極端子部
2,2R:負極板 21,21R:負極積層部 22,23,23R:負極端子部
3,3R:セパレータ 4R:捲回体 12R,22R:正負の捲回端子部
4:一方向積層体 40:中間部 41,42:積層方向の端面
5,5A〜5D:伝熱部材 50:内挿本体部 51,52:外挿本体部
53:一体伝熱端子部 54C,54L,54R,54T,54U:伝熱端子部
6,6R:絶縁フィルム HP:熱圧着加工(×:溶着範囲)
7,7R:一対のラミネート外装材 71,71R:外周部
8R:外周伝熱部材 81R:本体部 82R:伝熱端子部 83R:溶接部
Claims (7)
- 正極積層部(11)とこの正極積層部に導通して突出している正極端子部(12,13)とを持つ正電極板(1)と、
負極積層部(21)とこの負極積層部に導通して突出している負極端子部(22,23)とを持つ負電極板(2)と、
この正極積層部とこの負極積層部との間を隔てるセパレータ(3)とを有し、
正負の両該積層部およびこれらのセパレータを積層してなる積層体(4)と、
この積層体を内包し溶着によりこの積層体を密封するラミネート外装材(7)と、
このラミネート外装材から少なくとも一部が突出した正負の両該端子部(12:22,13:23)と、
を有する蓄電素子において、
このラミネート外装材の内部に収容されておりこの積層体から電気絶縁されている本体部(50〜52)と、この本体部から延伸してこのラミネート外装材から少なくとも一部が突出している伝熱端子部(53,54C,54L,54R,54T,54U)とをもつ伝熱部材(5,5A〜5D)を有し、
この積層体は、複数の正極積層部および負極積層部がそれぞれセパレータを挟んで交互に積層される方向が一方向である一方向積層体(4)であり、
この伝熱部材は、この本体部として、この一方向積層体の表面とこのラミネート外装材の内面とに密着した、この一方向積層体の積層方向の両端面(41,42)からこの積層体を挟持する一対の外挿本体部(51,52)をもつ、ことを特徴とする、
蓄電素子(100,200〜204,300,301)。 - 前記伝熱部材は、前記正極端子部の突出方向とは異なり前記負極端子部の突出方向とも異なる方向へ突出している前記伝熱端子部(53,54C,54L,54R,54U)をもつ、
請求項1に記載の蓄電素子(100,200〜203,300,301)。 - 前記伝熱部材は、互いに異なる複数の方向に突出する前記伝熱端子部をもち、
これらの伝熱端子部(54L,54R,54T,54U)の突出方向は互いに異なっている、
請求項1〜請求項2のうちいずれか一項に記載の蓄電素子(100,202,203,300)。 - 前記複数の伝熱端子部は、前記突出方向が異なり互いに隣り合う前記伝熱端子部の間が一体的に連続している一体伝熱端子部(53)である、
請求項3に記載の蓄電素子(100)。 - 前記積層体は、複数の前記正極積層部および前記負極積層部がそれぞれ前記セパレータを挟んで交互に積層される方向が一方向である一方向積層体(4)であり、
前記伝熱部材は、前記本体部として、前記積層体のうち積層方向の中間部(40)に挿置された内挿本体部(50)をもつ、
請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の蓄電素子(100,200〜204,300,301)。 - 正極積層部(11R)とこの正極積層部に導通して突出している正極端子部(12,13,13R)とを持つ正電極板(1R)と、
負極積層部(21,21R)とこの負極積層部に導通して突出している負極端子部(22,23,23R)とを持つ負電極板(2R)と、
この正極積層部とこの負極積層部との間を隔てるセパレータ(3R)とを有し、
正負の両該積層部およびこれらのセパレータを積層してなる積層体(4R)と、
この積層体を内包し溶着によりこの積層体を密封するラミネート外装材(7R)と、
このラミネート外装材から少なくとも一部が突出した正負の両該端子部(13R:23R)と、
を有する蓄電素子において、
このラミネート外装材の内部に収容されておりこの積層体から電気絶縁されている本体部(81R)と、この本体部から延伸してこのラミネート外装材から少なくとも一部が突出している伝熱端子部(82R)とをもつ伝熱部材(8R)を有し、
この積層体は、一枚のこの正極積層部と一枚のこの負極積層部と正負の両該積層部の間にそれぞれ挟持された二枚のこのセパレータとが捲回され、互いに積層されて成形された捲回体(4R)であり、
この正極端子部(13R)は、この捲回体の軸長方向に沿って一方へ突出した捲回端子部(12R)に接続された導電体であり、この負極端子部(23R)は、この軸長方向に沿って他方へ突出した捲回端子部(22R)に接続された別の導電体であって、
この伝熱部材は、この捲回体の外周面のうち少なくとも一部に電気絶縁のうえ密着した本体部(81R)と、この本体部から延伸してこのラミネート外装材から少なくとも一部が突出している伝熱端子部(82R)とをもつ外周伝熱部材(8R)であることを特徴とする、
蓄電素子(400)。 - 正極積層部(11R)とこの正極積層部に導通して突出している正極端子部(13R)とを持つ正電極板(1R)と、
負極積層部(21R)とこの負極積層部に導通して突出している負極端子部(23R)とを持つ負電極板(2R)と、
この正極積層部とこの負極積層部との間を隔てるセパレータ(3R)とを有し、
正負の両該積層部およびこれらのセパレータを積層してなる積層体(4R)と、
この積層体を内包し溶着によりこの積層体を密封するラミネート外装材(7R)と、
このラミネート外装材から少なくとも一部が突出した正負の両該端子部(13R:23R)と、
を有する蓄電素子において、
このラミネート外装材の内部に収容されておりこの積層体から電気絶縁されている本体部(81R)と、この本体部から延伸してこのラミネート外装材から少なくとも一部が突出している伝熱端子部(82R)とをもつ伝熱部材(8R)を有し、
この積層体は、一枚のこの正極積層部と一枚のこの負極積層部と正負の両該積層部の間にそれぞれ挟持された二枚のこのセパレータとが捲回され、互いに積層されて成形された捲回体(4R)であり、
この正極端子部(13R)は、この捲回体の軸長方向に沿って一方へ突出した捲回端子部(12R)に接続された導電体であり、この負極端子部(23R)は、この軸長方向に沿って他方へ突出した捲回端子部(22R)に接続された別の導電体であって、
この伝熱部材は、この捲回体の外周面のうち少なくとも一部に電気絶縁のうえ密着した本体部(81R)と、この本体部から延伸してこのラミネート外装材から少なくとも一部が突出している伝熱端子部(82R)とをもつ外周伝熱部材(8R)であり、
この伝熱端子部(82R)が、この正極端子部の突出方向とは異なりこの負極端子部の突出方向とも異なる方向へ突出していることを特徴とする、
蓄電素子(400)。
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