JP6017261B2 - 架台 - Google Patents

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Description

本発明は、架台に関する。詳しくは、太陽光パネルを支持する架台に関する。
従来より、太陽光の光エネルギを用いて電気を発生させる太陽光パネルが知られている。この太陽光パネルは、広大な土地に最も発電効率のよい角度で傾斜して設置される。
このような太陽光パネルを支持するため、例えば、図5〜図7に示す架台が提案されている。
架台100は、太陽光パネル2を支持するものであり、太陽光パネル2が載置される面状の枠部10と、地表面から略鉛直に延びて枠部10を支持する少なくとも4つの支持部40と、を備える。
枠部10は、桁行方向(図5〜図7中X方向)に延びる複数の桁行部材11と、これら桁行部材11に略直交して梁間方向(図5〜図7中Y方向)に延びる複数の梁間部材12と、を備える。
また、支持部40と枠部10との連結箇所を連結点13とすると、連結点13は、桁行部材11と梁間部材12との交点となっている。
しかしながら、このような架台100の上に、重量が大きくかつ風を通さない平面状の太陽光パネルを載せると、地震や風などによる荷重に対して、太陽光パネルを安定的に支持するのは困難となる。安定的に支持するためには、各部材断面を大きくしたり補強材・連結材などで補強したりして架台の強度を上げることや、基礎の固定度を上げることが考えられる。例えば、特許文献1に示す架台が提案されている。
すなわち、架台は、太陽光パネルが搭載される矩形状の桟と、この桟を支持する複数の支持部と、を備える。
桟は、桁行方向に延びる複数本の横桟と、梁間方向に延びる複数本の縦桟とを格子状に組み合わせて構成される。また、この桟は、桁行方向の横桟が略水平で、かつ、梁間方向の縦桟の一端側が他端側よりも低くなるように傾斜している。
各支持部は、略鉛直に延びて上端で桟に接続されるH鋼からなる1本の支柱と、この支柱を挟んで設けられて支柱の下端側から斜めに延びて桟に接続される断面ハット形状の鋼材からなる一対のアームと、を備える。ここで、各支持部の支柱および一対のアームは、1本の縦桟に連結される。
この架台では、各支持部の支柱および一対のアームならびにこれらが接続される1本の縦残とでトラスが構成されるため、太陽光パネルを安定的に支持できる。
特開2011−220096号公報
しかしながら、以上の架台では、支柱とアームとで異なる種類の鋼材を使用しており、材料費が増大する、という問題があった。
また、支柱および一対のアームが縦桟に一直線上に配置されるため、風や地震による梁間方向の荷重にはトラス構造により抵抗できるが、桁行方向の荷重に対して十分に抵抗できない、という問題があった。
ただ、トータルの安定性を上げるためには、架台の強度を上げるだけでなく、基礎の固定度を上げる対策も併せて施さなければならない。特に、風による引き抜き力に対しては、基礎を大きくしたり杭基礎にしたりすることが効果的であるが、全ての支柱基礎の固定度を上げることはコストがかかる。
本発明は、材料費を低減しつつ、桁行方向を含めた全ての方向の荷重に対しても十分に抵抗できるのに加えて、特に風による引き抜き力に対しても太陽光パネルを安定的に支持できる架台を提供することを目的とする。
請求項1に記載の架台(例えば、後述の架台1)は、太陽光パネル(例えば、後述の太陽光パネル2)を支持する架台であって、前記太陽光パネルが載置される面状の枠部(例えば、後述の枠部10)と、地表面から上方に延びて前記枠部を支持する少なくとも4つの支持部(例えば、後述の支持部20)と、を備え、前記枠部は、桁行方向に延びる複数の桁行部材(例えば、後述の桁行部材11)と、当該桁行部材に交差して梁間方向に延びる複数の梁間部材(例えば、後述の梁間部材12)と、を備え、前記各支持部は、基礎(例えば、後述の基礎21)と、当該基礎から上方に延びて前記枠部に連結される少なくとも3本の方杖(例えば、後述の方杖22)と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、各支持部において、枠部および方杖で立体トラスを構成する。すなわち、この立体トラスは、基礎を頭頂点とし、方杖をこの頭頂点から延びる辺とする多角錐を構成し、この多角錐を上下逆さにした形状となる。よって、太陽光パネルを安定的に支持できるとともに、梁間方向の荷重のみならず、桁行方向を含めた全ての方向の荷重に対しても、十分に抵抗できる。また、風による引き抜き力に対して、斜材を介して基礎に均一に伝わるので、細い方杖と少ない基礎で効率的に引き抜き力に抵抗できる。
さらに、従来のように略鉛直に延びる支柱が不要となるため、各方杖を単一の鋼材で形成することで、材料費を低減できる。
請求項2に記載の架台は、前記各方杖は、前記桁行部材と前記梁間部材との交点に連結されることを特徴とする。
この発明によれば、各方杖を桁行部材と前記梁間部材との交点に連結したので、架台の剛性を向上できる。
請求項に記載の架台は、前記支持部の方杖の断面形状は略同一であり、その長さは略等しいことを特徴とする。
この発明によれば、各支持部における方杖の断面形状を略同一とし、その長さを略等しくした。よって、方杖の部材の種類を少なくできるから、施工コストを低減できるうえに、方杖に用いる部材の品質管理が容易となる。
また、各支持部の4本の方杖について、枠部に連結される仕口の形状を統一でき、製作コストをさらに低減できる。
本発明によれば、各支持部において、枠部および方杖で立体トラスを構成する。すなわち、この立体トラスは、基礎を頭頂点とし、方杖をこの頭頂点から延びる辺とする多角錐を構成し、この多角錐を上下逆さにした形状となる。よって、太陽光パネルを安定的に支持できるとともに、梁間方向の荷重のみならず、桁行方向を含めた全ての方向の荷重に対しても、十分に抵抗できる。また、風による引き抜き力に対して、斜材を介して基礎に均一に伝わるので、細い方杖と少ない基礎で効率的に引き抜き力に抵抗できる。さらに、従来のように略鉛直に延びる支柱が不要となるため、各方杖を単一の鋼材で形成することで、材料費を低減できる。
本発明の一実施形態に係る架台の斜視図である。 前記実施形態に係る架台の側面図である。 前記実施形態に係る架台の平面図である。 前記実施形態に係る架台を構築する手順を説明するための図である。 従来例に係る架台の斜視図である。 従来例に係る架台の側面図である。 従来例に係る架台の平面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る架台1の斜視図である。図2は、架台1の側面図であり、図3は、架台1の平面図である。なお、図1〜図3は架台1の一部であり、この架台1を桁行方向(図1〜図3中X方向)に連続して設置することが可能である。
架台1は、太陽光パネル2を支持するものであり、太陽光パネル2が載置される面状の枠部10と、地表面から上方に延びて枠部10を支持する少なくとも4つの支持部20と、を備える。
枠部10は、桁行方向(図1〜図3中X方向)に延びる複数の桁行部材11と、これら桁行部材11に略直交して梁間方向(図1〜図3中Y方向)に延びる複数の梁間部材12と、を備える。
桁行部材11は、例えば、背中合わせに配置された100×40×2.3のチャンネル鋼材である。また、梁間部材12は、例えば、100×50×3.2のチャンネル鋼材である。
各支持部20は、地表面に露出した基礎21と、この基礎21から上方に延びて枠部10の4箇所の連結点13に連結される4本の方杖22と、を備える。
連結点13は、それぞれ、桁行部材11と梁間部材12との交点であり、これら4つの連結点13は、2本の桁行部材11および2本の梁間部材12で構成される長方形の頂点に位置している。
4本の方杖22は、同一の断面形状であり、例えば、φ42.7×2.3の鋼管である。
また、4本の方杖22の長さは略等しくなっており、桁行部材11、梁間部材12、およびこれら4本の方杖22で立体トラスを構成する。すなわち、この立体トラスは、基礎21を頭頂点とし、方杖22をこの頭頂点から延びる4つの辺とする底面が長方形の四角錐を構成して、この四角錐を上下逆さにした形状となる。
よって、基礎21の梁間方向(Y方向)の位置は、図2に示すように、1本の梁間部材12上の2つの連結点13同士を結ぶ線分の垂直二等分線A上である。
また、基礎21の桁行方向(X方向)の位置は、図3に示すように、1本の桁行部材11上の2つの連結点13同士を結ぶ線分の垂直二等分線B上である。
以上の架台1は、例えば以下の手順で構築される。
まず、図4に示すように、基礎21と方杖22とを一体化したプレキャストコンクリート部材30を用意する。このプレキャストコンクリート部材30は、断面略U字形状の溝部材31と、この溝部材31の内側に打設されたコンクリート塊である基礎21と、この基礎21に打ち込まれた方杖22と、を備える。このプレキャストコンクリート部材30を地表面に載置することで、基礎21および方杖22を地表面に設置する。
次に、方杖22上に枠部10を載せて方杖22と接合し、その後、枠部10上に太陽光パネル2を設置する。
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)各支持部20において、枠部10および4本の方杖22で立体トラスを構成する。よって、太陽光パネルを安定的に支持できるとともに、梁間方向の荷重のみならず、桁行方向を含む全ての方向の荷重に対しても、十分に抵抗できる。また、風による引き抜き力に対して、方杖22を介して基礎21に均一に伝わるので、細い方杖と少ない基礎で効率的に引き抜き力に抵抗できる。
さらに、従来のように略鉛直に延びる支柱が不要となるため、各方杖22を単一の鋼材で形成することで、材料費を低減できる。
(2)各方杖22を桁行部材11と梁間部材12との交点である連結点13に連結したので、架台1の剛性を向上できる。
(3)各支持部20における4本の方杖22の断面形状を略同一とし、その長さを略等しくした。よって、方杖22の部材の種類を少なくできるから、施工コストを低減できるうえに、方杖に用いる部材の品質管理が容易となる。
また、各支持部の4本の方杖22について、枠部10に連結される仕口の形状を統一でき、製作コストをさらに低減できる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態では、支持部20を構成する方杖22の本数を4本としたが、これに限らず、3本としてもよいし、あるいは5本以上としてもよい。
また、本実施形態では、桁行部材11、梁間部材12、および方杖22を鋼材で形成したが、これに限らず、木製や鉄筋コンクリート製としてもよく、桁行部材、梁間部材、および方杖に用いる材料は特に限定されない。
また、本実施形態では、方杖22の断面形状を円環状としたが、これに限らず、断面矩形環状やH形状としてもよく、方杖の断面形状は特に限定されない。
また、本実施形態では、基礎21をプレキャストコンクリート部材30による直接基礎としたが、これに限らず、基礎を既製杭やドリル形状の杭などの杭基礎としてもよく、基礎の形状は特に限定されない。
1…架台
2…太陽光パネル
10…枠部
11…桁行部材
12…梁間部材
13…連結点
20…支持部
21…基礎
22…方杖
30…プレキャストコンクリート部材
31…溝部材

Claims (2)

  1. 太陽光パネルを支持する架台であって、
    前記太陽光パネルが載置される面状の枠部と、地表面から上方に延びて前記枠部を支持する少なくとも4つの支持部と、を備え、
    前記枠部は、桁行方向に延びる複数の桁行部材と、当該桁行部材に略直交して梁間方向に延びる複数の梁間部材と、を備え、
    前記各支持部は、基礎と、当該基礎から上方に延びて前記枠部に連結される4本の方杖と、を備え
    当該4本の方杖の断面形状は略同一であり、その長さは略等しいことを特徴とする架台。
  2. 前記各方杖は、前記桁行部材と前記梁間部材との交点に連結されることを特徴とする請求項1に記載の架台。
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