JP6016715B2 - 圧延材の板厚制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、厚板を圧延する圧延機の板厚制御方法に関する。
従来から、圧延装置を用いて厚鋼板を圧延する場合には、当該圧延装置に備えられた圧延機の1対のワークロールの間隙(以下、ロールギャップ量と呼ぶ)を調整して、圧延材の板幅方向端部の出側板厚を目標値に一致させる板厚制御が行われている。
圧延装置は板厚を制御するための板厚制御部を有しており、この板厚制御部では、自動板厚制御(AGC、Automatic Gauge Control)として、フィードフォワードAGC、BISRA−AGC、モニタAGC、絶対値AGC(ABS−AGC)が採用されている。
フィードフォワードAGCは、たとえば、前パスや一つ前の制御周期での圧延機の出側板厚や板の変形抵抗を当該圧延機にフィードフォワードして適用する制御である。BISRA−AGCは、圧延機直下の圧延荷重を用いてフィードバックする制御である。モニタAGCは、出側板厚を実測し、その実測値(積分値)を圧延機へフィードバックする制御である。絶対値AGCは、圧延荷重とロールギャップとを基に推定された出側板厚を用いてフィードバックする制御である。上述のモニタAGCおよび絶対値AGCは、比例動作と積分動作とを組み合わせたPI制御を採用する場合が多い。
特開平4−135009号公報(特許文献1)は、圧延データに基づきオンラインでAGCゲインを変更することにより、圧延速度の加減速時の板厚不良を改善し、板厚制御精度の向上をはかる圧延機の自動板厚制御方法を開示する。この自動板厚制御方法は、圧延機のロール間隙偏差および圧延荷重偏差を計測し、計測されたロール間隙偏差および圧延荷重偏差に基づき圧下系を駆動制御して、前記圧延機により圧延される圧延材の板厚を自動的に制御する圧延機の自動板厚制御方法であって、前記圧延機による圧延中に、入側板厚偏差、出側板厚偏差、ロール間隙偏差および後方張カをサンプリングし、サンプリングしたデータに基づいて材料塑性係数と前記圧延機のミル定数との比を演算し、該比に基づいて前記圧下系の自動板厚制御ゲインをオンラインで変更することを特微とする。この自動板厚制御方法によると、従来は圧延中は固定であった圧下系の自動板厚制御(AGC)の制御ゲインが、常時、圧延中のサンプリングデータに応じて変更されて圧延速度の加減速に応じてオンラインで変更されるので、圧延速度の加減速時の板厚不良が改善され、板厚制御精度が大幅に向上する。
特開2005−254322号公報(特許文献2)は、最終圧延スタンド出側における板厚偏差Δhが、所望の範囲内になるように比例積分(PI)制御出力を用いてフィードバック制御する板厚制御方法において、高い応答性を発現してアンダーシュートの発生を防止し、かつ過応答によるオーバーシュートの発生を防止することのできる板厚制御方法を開示する。この板厚制御方法は、タンデムに設けられる複数の圧延スタンドで被圧延材を圧延するに際し、最終圧延スタンド出側で計測される板厚偏差Δhに基づき比例積分制御を行うことによって、最終圧延スタンドよりも圧延方向上流側に設けられる圧延スタンドの圧延速度を制御し、板厚偏差Δhを減少させるように被圧延材の板厚を制御する板厚制御方法において、比例積分制御に用いられる積分成分のゲイン値を、板厚偏差Δhの大きさに応じて可変に設定して被圧延材の板厚を制御することを特徴とし、特に、板厚偏差Δhの絶対値が大きいときの積分成分のゲイン値が、板厚偏差Δhの絶対値が小さいときの積分成分のゲイン値よりも大きくなるように設定されることを特徴とする。この板厚制御方法によると、板厚偏差Δhが大きい場合には、積分成分のゲイン値が大きいので、高い応答性、すなわち迅速な応答速度および大きい制御量が発現されてアンダーシュートの発生が防止され、板厚偏差Δhが小さい場合には、積分成分のゲイン値が小さいので、応答速度および制御量がともに抑制されてオーバーシュートの発生が防止される。
特開平4−135009号公報 特開2005−254322号公報
通常、鋼板の圧延において複数のAGCを併用することが実行されている。このように複数のAGCを併用する場合、併用される各AGCが発揮する能力を適切に決定しなければ、圧延機全体としての安定した制御が困難となる。本願発明者らは、BISRA−AGCと絶対値AGCとを併用した場合に板厚の制御を安定させるためには、絶対値AGCにて実行されるPI制御に関する比例ゲインおよび/または積分ゲインならびにBISRA−AGCに関する比例ゲイン(チューニング率)を圧延中に変わる鋼板の特性に応じて適切に変更しなければならないことを、現場の実績を基に知見した。特に、BISRA−AGCと絶対値AGCとを併用した場合において、各ゲイン(絶対値AGCの比例ゲインおよび積分ゲイン、BISRA−AGCの比例ゲイン(チューニング率))を変更する際に、BISRAのチューニング率の値を単に変更するだけでは、不適切な動作となる。
しかしながら、特許文献1には、圧延中は固定であった圧下系の自動板厚制御(AGC)の制御ゲインをオンラインで変更することが開示されているのみであって、特許文献2には、比例積分制御に用いられる積分成分のゲイン値を、板厚偏差Δhの大きさに応じて可変に設定することが開示されているのみである。BISRA−AGCと絶対値AGCとを併用した場合において、このような技術を適用したところで、不適切な動作を回避することができないという問題点があった。特に、BISRA−AGCと絶対値AGCとを併用している場合に、BISRA−AGCのチューニング率を単純に変更すると、不自然なBISRA出力を生じてしまい、板厚変動が増加してしまうという問題点がある。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、絶対値AGCにおけるPI制御とBISRA−AGCとを併用した板厚制御における、BISRA−AGCの比例ゲイン(チューニング率)を適切に変更する方法を提供するとともに、この方法を採用した板厚制御方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明に係る板厚制御方法は、圧延材を圧延する一対のワークロールを備えた圧延機において、前記ワークロール間のロールギャップ量を制御する板厚制御方法において、
BISRA−AGCと、比例制御および/または積分制御を行う絶対値AGC制御とを併用して前記圧延機のロールギャップ量を制御するに際し、圧延中に変わる鋼板の特性に応じて、BISRA−AGCのチューニング率を変更する場合に、再度荷重をロックオンして、前記ロックオンのタイミングで前記チューニング率を変更することを特徴とする。
好ましくは、前記チューニング率を変更する場合に、変更直前のBISRA−AGCの出力値をホールドするように構成することができる。
さらに好ましくは、前記チューニング率を変更するタイミングは、圧延材の全長の割合で設定可能とされているように構成することができる。
さらに好ましくは、前記チューニング率を変更するタイミングは、圧延材の噛み込み時刻からの経過時間により設定することが可能であるように構成することができる。
本発明によれば、BISRA−AGCと比例制御および/または積分制御を行う絶対値AGC制御とを併用した板厚制御において、BISRA−AGCの比例ゲイン(チューニング率)を適切に変更する方法を提供するとともに、この方法を採用した板厚制御方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る板厚制御方法が適用される圧延装置の構成を示す概略図である。 図1の圧延装置に備えられている圧延機(粗圧延機または仕上げ圧延機)の構成を示す概略図である。 図2の圧延機を制御する板厚制御装置の構成を示したブロック図である。 BISRA−AGCと絶対値AGC制御とを併用した場合の各出力波形を示す図である。 制御ゲインの変更例であって(A)はステップ変化を示す図であって、(B)はランプ変化を示す図であって、(C)は再ロックオン方式による変化を示す図である。 BISRA−AGCと絶対値AGC制御とを併用した場合にBISRAチューニング率を再ロックオン方式で変化させたときの各出力波形を示す図である。 BISRA−AGCと絶対値AGC制御とを併用した場合にBISRAチューニング率をステップ変化させたときの各出力波形を示す図である。 BISRA−AGCと絶対値AGC制御とを併用した場合にBISRAチューニング率をランプ変化させたときの各出力波形を示す図である。
以下、図面を基に、本発明にかかる圧延機の板厚制御方法を説明する。
図1を参照して、厚鋼板等の圧延材を圧延する圧延装置1は、その上流側に圧延材2を加熱する加熱炉3を有し、加熱炉3の下流側には、圧延材2の粗圧延を行う粗圧延機4が備えられている。粗圧延機4の下流側には、仕上げ圧延を行う仕上げ圧延機5が備えられている。加熱炉3で加熱されたスラブは、粗圧延機4や仕上げ圧延機5で複数回(複数パス)圧延されて、製品の厚鋼板となる。
図2には、圧延装置1に備えられている仕上げ圧延機5(以下、圧延機5という)が示されている。圧延機5は、圧延材2を圧延する一対のワークロール6,6とそれをバックアップする一対のバックアップロール7,7とを有している。
さらに、圧延機5には、ワークロール6,6の間隙長(以下、ロールギャップ量Sと呼ぶ)を調整する油圧駆動の圧下装置が備えられている。圧下装置は、たとえば油圧シリンダ8と、油圧シリンダ8を制御してワークロール6の圧下位置を調整する油圧圧下位置制御部9とを有している。
ワークロール6の両端を支持するロールチョック10には、圧延機5のフレーム11に支持された油圧シリンダ8の基端が接続され、この油圧シリンダ8を支持するフレーム11には圧延荷重を計測するロードセル12が設けられている。
また、ロールチョック10と圧延機5のフレーム11の間には、油圧シリンダ8に沿ってフレーム11からロールチョック10までの距離を測定するリニアゲージ13が設けられており、このリニアゲージ13で測定した距離から、ロールギャップ量Sまたはロールギャップ量の変化量ΔSが得られる。
さらに、圧延機5の出側には、圧延材2の出側板厚(出側エッジ厚)を計測するための板厚計14が設けられている。板厚計14としては、γ線板厚計などを採用することができる。
圧延機5には、ロードセル12が計測した圧延荷重とリニアゲージ13が計測したロールギャップ量と板厚計14が計測した出側板厚(または後述するように推定された出側板厚)とを受けて、圧延材2の出側板厚が所定のものとなるように油圧圧下位置制御部9を制御する板厚制御部15aが設けられている。この板厚制御部15aはプロコンやPLCから構成されており、内部には、後述するAGC制御系やベンダ制御系などがプログラムの形で組み込まれている。
図3に示される如く、本実施形態における板厚制御部15aは、AGC制御系として、比例制御と積分制御を組み合わせたPI制御を採用する絶対値AGCと、BISRA−AGCとを実行し、油圧圧下位置制御部9を制御している。
厚板圧延のようなプレートミルの場合には、絶対値AGCは、圧延機5の弾性を考慮した上で、圧延機5の出側板厚を求めるものであって、たとえば、圧延荷重とロールギャップ量とを基にミル定数などを用いて出側板厚を推定し、その推定された出側板厚に基づいて設定された目標板厚へ近づけようと圧延機5のフィードバック制御を行うものである。
また、BISRA−AGCは、圧延機5の弾性を考慮した上で、圧延機5のミル伸び量
を求めるものであって、たとえば、圧延荷重を基にミル定数などを用いてミル伸び量を推定し、ある基準点からのミル伸び量の変化量に基づいて圧延機5のフィードバック制御を行うものである。
このように、本実施形態による板厚制御部15aは、絶対値AGCのPI制御とBISRA−AGCとを併用している。ところが、PI制御とBISRA−AGCとを併用する場合に制御安定性を確保するには、上述した問題点が存在する。この問題点を説明するにあたり、まず、BISRA−AGCと絶対値AGCとを併用した場合の圧延機5の動作(各出力波形)を図4を参照して説明する。
図4に示すように、BISRA−AGCと絶対値AGCとを併用した場合において(図4(E)に示すように制御ゲインは変更していない)、図4(A)に示すように入側板厚が一定である場合に、圧延機5に圧延材が噛み込んだ直後等においては、図4(B)に示すように(1)出側板厚に偏差(出側板厚が目標板厚よりも厚い)が生じる。そうすると、図4(D)に示すように(2)ABS出力が低下されてロールギャップが締められる。このようにロールギャップが締められることにより、図4(C)に示すように(3)荷重が増加して、さらに、図4(D)に示すようにBISRA出力も低下されてロールギャップが締められ、図4(C)に示すように(3)荷重がさらに増加して、図4(B)に示すように(5)出側板厚の偏差が減少して目標板厚に収束する。このときに、図4(D)に示すように(6)ABS出力およびBISRA出力がともに収束して、ABS出力およびBISRA出力が平衡状態となる。
ここで、留意すべきは、図4(D)に示すように、ABS出力およびBISRA出力が平衡状態におけるBISRA出力は0ではない。このため、収束した状態(平衡状態)でBISRAチューニング率を変更すると、BISRA出力が突如変動して、ABS出力との平衡状態が崩れて不自然なBISRA出力を生じてしまい、板厚変動が増加してしまうという問題点がある。
このような問題点が存在するBISRA−AGCと絶対値AGCとを併用した場合において、本実施形態に係る板厚制御方法は、BISRA−AGCのチューニング率を変更する場合に、再度荷重をロックオンして、そのタイミングでチューニング率を変更することを特徴とする。
この特徴の作用効果を説明するために、BISRA−AGCのチューニング率をロックオン方式により変化させる制御と、BISRA−AGCのチューニング率をステップ状に変化させる制御およびBISRA−AGCのチューニング率をランプ状に変化させる制御とを比較する。このため、BISRA−AGCのチューニング率の可変方法としてのステップ変化、ランプ変化、再ロックオン方式による変化について、まず説明する。
図5(A)に示すように、ステップ変化は、可変タイミング時にステップ状にゲイン値を次の値に変更する。絶対値AGCの比例ゲインをこのようにステップ状に変更すると、ABS出力が急激に変化するため、急激な板厚変動を発生させてしまい好ましくない。絶対値AGCの積分ゲイン(積分時間)をこのようにステップ状に変更すると、ABS出力が急激に変化しないで、適切に変更することができる。
図5(B)に示すように、ランプ変化は、前のゲイン値から次のゲイン値へ変更する際、ある可変時間(パラメータ)を設け、補間(線形補間等)することによりゲインを変更する。すなわち、設定パラメータが追加されることになる。絶対値AGCの比例ゲインをこのようにランプ状に変更すると、可変時間を適切に設定することにより急激な板厚変動を発生させないので好ましい。絶対値AGCの積分ゲイン(積分時間)をこのようにランプ状に変更すると、ゲイン変化に時間がかかり応答性が低下して好ましくない。
このように、絶対値AGCの比例ゲインは図5(B)に示すランプ変化が好ましく、絶対値AGCの積分ゲイン(積分時間)は図5(A)に示すステップ変化が好ましい。
図5(C)に示すように、再ロックオン方式は、可変タイミング時に再度荷重ロックオンし、そのタイミングでBISRA−AGCのチューニング率も変更する。BISRA−AGCのチューニング率を、ステップ状またはランプ状に変更すると不自然なBISRA出力を生じて板厚変動が増加するので好ましくないが、再ロックオン方式を用いて変更す
ると適切にゲインを変更することが可能となる。なお、BISRA−AGCのチューニング率を変更する際には、図4を用いて説明した問題があるので、直前のBISRA出力値をホールドすることが必要となる。そうしないと、BISRA出力が一旦リセットされて0になってしまい、ABS出力との平衡状態が崩れて不自然なBISRA出力を生じてしまい、板厚変動が増加してしまう。
本実施形態に係る板厚制御方法は、BISRA−AGCのチューニング率を変更する場合に、図5(C)に示すロックオン方式を用いている。
図6にBISRA−AGCのチューニング率をロックオン方式で変更させた場合の各出力の変化を、図7にBISRA−AGCのチューニング率をステップ状に変更させた場合の各出力の変化を、図8にBISRA−AGCのチューニング率をランプ状に変化させた場合の各出力の変化を、それぞれ示す。なお、図6〜図8の説明において、図4の説明と同じ説明については繰り返さない。
図6を参照して、BISRA−AGCのチューニング率をロックオン方式で変更した場合には、図6(B)に示すように、出側板厚に発生した偏差は速やかになくなり、チューニング率変更時にも不適切な挙動を示すことなく、出側板厚は目標板厚に速やかに収束している。
一方、図7を参照して、BISRA−AGCのチューニング率をステップ状に変更した場合には、図7(D)に示すように、BISRA−AGCのチューニング率をステップ状に変更することにより、BISRA出力が不適切な挙動を示す。このBISRA出力の不適切な挙動を修正しようと、図7(D)に示すように、ABS出力が逆方向へ変更される。この場合には、BISRA出力はロールギャップを締める方向であって、ABS出力はロールギャップを開ける方向である。このため、図7(B)に示すように、出側板厚は目標板厚に一旦収束した後に、好ましくない偏差が発生してしまう。
また、図8を参照して、BISRA−AGCのチューニング率をランプ状に変更した場合には、図8(D)に示すように、BISRA−AGCのチューニング率をランプ状に変更することにより、(ステップ状に変更させたときと同様に)BISRA出力が不適切な挙動を示す。このBISRA出力の不適切な挙動を修正しようと、図8(D)に示すように、ABS出力が逆方向へ変更される。この場合にも、BISRA出力はロールギャップを締める方向であって、ABS出力はロールギャップを開ける方向である。このため、図8(B)に示すように、出側板厚は目標板厚に一旦収束した後に、好ましくない偏差が発生してしまう。
なお、BISRA−AGCのチューニング率を変更するタイミングは、マスフロー計算による圧延材の全長の割合で設定するとよい。例えば、圧延材の噛み込みからの経過長さにより設定したりすることが好適である。また、BISRA−AGCのチューニング率を変更するタイミングは、圧延材の噛み込み時刻からの経過時間により設定してもよい。
以上のようにして、本実施形態に係る板厚制御方法を適用した圧延装置によると、BISRA−AGCのチューニング率を変更する場合に、再度荷重をロックオンして、そのタイミングでチューニング率を変更するようにした。このため、安定したBISRA出力を実現でき、出側板厚に偏差を発生させるという問題点を解消することができる。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、たとえば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
1 圧延装置
2 圧延材
3 加熱炉
4 粗圧延機
5 仕上げ圧延機
6 ワークロール
7 バックアップロール
8 油圧シリンダ
9 油圧圧下位置制御部
10 ロールチョック
11 フレーム
12 ロードセル
13 リニアゲージ
14 板厚計
15a,15b 板厚制御部

Claims (4)

  1. 圧延材を圧延する一対のワークロールを備えた圧延機において、前記ワークロール間のロールギャップ量を制御する板厚制御方法において、
    BISRA−AGCと、比例制御および/または積分制御を行う絶対値AGC制御とを併用して前記圧延機のロールギャップ量を制御するに際し、
    圧延中に変わる鋼板の特性に応じて、BISRA−AGCのチューニング率を変更する場合に、再度荷重をロックオンして、前記ロックオンのタイミングで前記チューニング率を変更することを特徴とする圧延機の板厚制御方法。
  2. 前記チューニング率を変更する場合に、変更直前のBISRA−AGCの出力値をホールドすることを特徴とする、請求項1に記載の圧延機の板厚制御方法。
  3. 前記チューニング率を変更するタイミングは、圧延材の全長の割合で設定可能とされていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の圧延機の板厚制御方法。
  4. 前記チューニング率を変更するタイミングは、圧延材の噛み込み時刻からの経過時間により設定可能とされていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の圧延機の板厚制御方法。
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