JP2003136116A - 板厚制御方法 - Google Patents
板厚制御方法Info
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Abstract
度むらなどの長手方向の板厚変動を抑制する。 【解決手段】 圧延荷重あるいは圧下位置補正量と、板
厚あるいは圧延スタンド間張力との相関係数rに応じ
て、圧延荷重から圧下位置操作量を算出するチューニン
グ率αを補正することで板厚変動を制御する。
Description
圧延機により圧延される鋼帯などの被圧延材の板厚を所
望値に制御する方法に係り、特に、硬度むらなどの長手
方向の板厚変動を抑制するに好適な板厚制御方法に関す
る。
る被圧延材の長手方向の板厚精度は、製品品質の重要な
要素であるため、従来から種々の板厚制御方法が実施さ
れてきた。
示するように、上流側の第1(圧延)スタンド11にお
いて、圧下位置を操作端とするBISRA−AGCおよ
びモニタAGCが用いられ、下流側の第2(圧延)スタ
ンド12以降では、ミル速度を操作端とする板厚制御が
行われている。図において、10は被圧延材、11〜1
5は、第1乃至第5(圧延)スタンド、20は油圧圧下
装置、22は圧延荷重検出器、24は、BISRA−A
GCによる制御装置、30は板厚計、32は、モニタA
GCによる板厚制御装置、40は張力検出器である。
起因する板厚変動が発生する。母材の硬度むらは、例え
ば、冷間圧延の上工程である熱間圧延工程で圧延され巻
き取られた母材コイルを焼きなます際の円周方向の温度
むらに起因して発生する。
ゲージメータAGC、BISRA−AGC、ミル剛性可
変制御などの、圧延荷重から圧延スタンドのミル伸び量
を推定して圧下位置を操作するゲージメータ方式の板厚
制御方法が有効である。
(1)式に示すように、圧延荷重Pの付加に伴う圧延ス
タンドのミル伸び量δから圧延スタンド出側板厚hを推
定し、該圧延スタンド出側板厚hを所望の板厚に制御す
るものである。
は、ミル剛性Mを用いて、次の(2)式のように線形化
し、なおかつ、チューニング率αを導入する場合もあ
る。
施時の等価ミル剛性Meqは、次の(3)式となり、入側
板厚偏差(スタンド入側において測定した被圧延材の板
厚と、予め設定された入側目標板厚との差)ΔHによる
出側板厚偏差(スタンド出側において測定した被圧延材
の板厚と、予め設定された出側目標板厚との差)Δhへ
の影響は、次の(4)式で表される。
ューニング率αが1であれば、等価ミル剛性Meqは無限
大となり、圧延荷重変動に伴うミル伸び量変動が発生せ
ず、入側板厚変動や硬度むらなどに伴う出側板厚偏差を
抑制できる。
り、設定誤差により実質上のチューニング率αは、α>
1あるいはα<1になる。α>1の場合はオーバーアク
ションとなり、不安定な板厚変動を引き起こすことがあ
る。従って、ミル可変制御には、調整パラメータとして
チューニング率αが導入されている。
び量の設定精度が板厚制御精度に大きな影響を与えるた
め、例えば、特開昭62−130710号公報、特開昭
63−140721号公報に、圧延実績からミル剛性値
を修正する方法が開示されている。
法としては、特開平10−211512号公報に、硬度
むらに起因する入側板厚偏差を計測し、該入側板厚偏差
に応じた圧下位置操作量を算出する際の制御ゲインにつ
いて、出側板厚偏差のスペクトルを用いて、該制御ゲイ
ンを修正する方法が開示されている。
ルの1巻に1回発生するように、短い周期で発生する。
更に、第1スタンド出側における板厚偏差が、最終スタ
ンド出側における板厚偏差として残る割合が多いため、
第1スタンドにおいて硬度むらによる板厚偏差を確実に
抑制しておくことが重要である。即ち、最終製品とほぼ
同等の高精度な板厚精度を、第1スタンド出側において
達成しておくことが望まれる。
62−130710号公報、特開昭63−140721
号公報において開示されている、圧延実績からミル剛性
値を修正する方法では、厳格化するユーザが求める数μ
m以内の板厚精度を実現するための高精度のミル剛性M
を設定することは難しい。
として被圧延材内質の問題であり、第1スタンド入側に
おいては板厚変動が発生していない場合が多いため、特
開平10−211512号公報に開示されている入側板
厚偏差を用いる手法は適用できない。
くなされたもので、圧延機により圧延される被圧延材の
板厚を所望値に制御する方法に係り、特に、硬度むらな
どの長手方向の板厚変動を抑制することを課題とする。
量に比例した圧下位置補正量を求め、この圧下位置補正
量によって圧延ロールの圧下位置基準を補正し、被圧延
材の板厚を制御する方法において、被圧延材の長手方向
の各位置における圧延荷重変化量を記憶し、圧延機出側
に設置された板厚計により計測した板厚から求める板厚
変化量と、前記板厚計位置相当における前記記憶された
圧延荷重変化量との相関係数を算出し、該相関係数の値
に応じて、圧延荷重変化量から圧下位置補正量を算出す
る比例係数を補正することにより、前記課題を解決した
ものである。
変化量および前記記憶された圧延荷重変化量について、
低周波成分を除去するようにしたものである。
圧下位置補正量を求め、この圧下位置補正量によって圧
延ロールの圧下位置基準を補正し、被圧延材の板厚を制
御する方法において、被圧延材の長手方向の各位置にお
ける圧下位置補正量の変化量を記憶し、圧延機出側に設
置された板厚計により計測した板厚から求める板厚変化
量と、前記板厚計位置相当における前記記憶された圧下
位置補正量の変化量との相関係数を算出し、該相関係数
の値に応じて、圧延荷重変化量から圧下位置補正量を算
出する比例係数を補正することにより、前記課題を解決
したものである。
変化量および前記記憶された圧下位置補正量の変化量に
ついて、低周波成分を除去するようにしたものである。
圧下位置補正量を求め、この圧下位置補正量によって圧
延ロールの圧下位置基準を補正し、被圧延材の板厚を制
御する方法において、上流側圧延スタンドにおける被圧
延材の長手方向の各位置における圧延荷重変化量を記憶
し、圧延スタンド間張力変化量と、下流側圧延スタンド
位置相当における前記記憶された上流側圧延スタンドの
圧延荷重変化量との相関係数を算出し、該相関係数の値
に応じて、上流側圧延スタンドの圧延荷重変化量から圧
下位置補正量を算出する比例係数を補正することによ
り、前記課題を解決したものである。
スタンド間張力変化量および前記記憶された上流側圧延
スタンドの圧延荷重変化量について、低周波成分を除去
するようにしたものである。
圧下位置補正量を求め、この圧下位置補正量によって圧
延ロールの圧下位置基準を補正し、被圧延材の板厚を制
御する方法において、上流側圧延スタンドにおける被圧
延材の長手方向の各位置における圧下位置補正量の変化
量を記憶し、圧延スタンド間張力変化量と、下流側圧延
スタンド位置相当における前記記憶された上流側圧延ス
タンドの圧下位置補正量の変化量との相関係数を算出
し、該相関係数の値に応じて、上流側圧延スタンドの圧
延荷重変化量から圧下位置補正量を算出する比例係数を
補正することにより、前記課題を解決したものである。
スタンド間張力変化量および前記記憶された上流側圧延
スタンドの圧下位置補正量の変化量について、低周波成
分を除去するようにしたものである。
おいて、板厚制御へ大きな影響を及ぼすミル剛性につい
て、板厚制御結果としての出側板厚変動あるいはスタン
ド間張力変動を用いてミル剛性を修正するものである。
板厚制御方法としてBISRA−AGCを用いる場合を
例に、本発明の作用を説明する。
からの圧延荷重変化量ΔPを用いて、前出(2)式によ
り、制御開始時点からのミル伸び量変化量Δδを算出す
ると、次の(5)式のようになる。
側板厚hが変化しないとして、圧下位置補正量ΔSを求
めると、次の(6)式のようになる。
操作量を補正し、出力する。
位において圧延荷重が増大し、閉方向の圧下位置補正量
が出力されることとなる。
を被圧延材長手方向に逐次記憶し、被圧延材が第1スタ
ンド出側の板厚計位置に到達した時点において、上記記
憶された圧延荷重と前記板厚計により検出された出側の
板厚とを両者の被圧延材長手方向位置が一致するように
して対比させると、図2中のに示すように、圧延荷重
の増加した部位において検出された出側の板厚が増加す
るように、両者には相関が見られる。
な場合には、板厚の制御に修正が必要であると判断し、
例えば圧延荷重変化量から圧下位置補正量を算出する比
例係数であるチューニング率αを補正する。この補正を
加えた圧下位置補正量ΔSを用いて圧下位置操作量を補
正し、板厚を制御する。
との相関係数を求め、相関係数の大きさに応じて、圧延
荷重変化量から圧下位置補正量を算出するチューニング
率αを補正することで、第1スタンド出側の板厚変動を
抑制することができる。
始時点からの圧延荷重変化量ΔPなど、計測された圧延
荷重と任意の一定の値との差を意味する。なお、圧延荷
重変化量は、相関係数を求めるための数値の取扱いを容
易にするために用いるものであり、任意の一定の値とし
ては、例えば制御開始時点の圧延荷重としてもよいし、
任意の一定の値を0とし、圧延荷重変化量として、圧延
荷重自体を用いてもよい。また、板厚変化量とは、出側
板厚偏差など、圧延機出側に設置された板厚計により計
測された板厚からもとめる、前記板厚と任意の一定の値
との差を意味する。なお、板厚変化量は、相関係数を求
めるための数値の取扱いを容易にするために用いるもの
であり、任意の一定の値としては、例えば圧延機出側の
目標板厚としてもよいし、任意の一定の値を0とし、板
厚変化量として、圧延機出側に設置された板厚計により
計測された板厚自体を用いてもよい。
2中のに示したように、圧延荷重と、第1−第2スタ
ンド間の圧延スタンド間張力との間にも相関がある。従
って、上流側スタンドである第1スタンドの圧延荷重
と、該圧延荷重を記憶した部位が第1スタンドよりも下
流側スタンドである第2スタンドに達した時点での第1
−第2スタンド間の圧延スタンド間張力との相関係数を
求め、前述と同様に、相関係数の大きさに応じて、例え
ば圧延荷重変化量から圧下位置補正量を算出する比例係
数であるチューニング率αを補正することで、第1スタ
ンド出側の板厚変動を抑制することもできる。
明したが、圧下位置補正量を開方向(正の方向)とする
と圧延荷重が減少し、圧下位置補正量を閉方向(負の方
向)とすると圧延荷重が増加する関係が成り立つため、
圧延荷重変化量の代わりに圧下位置補正量の変化量を用
いても、前述の相関関係が成立する。従って、圧下位置
補正量の変化量と板厚変化量との相関係数、あるいは、
圧下位置補正量の変化量と圧延スタンド間張力変化量と
の相関係数を求めて、前述と同様に、相関係数の大きさ
に応じて、例えば圧延荷重変化量から圧下位置補正量を
算出する比例係数であるチューニング率αを補正するこ
とで、第1スタンド出側の板厚変動を抑制することがで
きる。
位置補正量と任意の一定の値との差を意味する。なお、
圧下位置補正量の変化量は、相関係数を求めるための数
値の取扱いを容易にするために用いるものであり、任意
の一定の値としては、例えば制御開始時点の圧下位置補
正量としてもよいし、任意の一定の値を0とし、圧下位
置補正量の変化量として、圧下位置補正量自体を用いて
もよい。
延スタンド間張力と任意の値との差を意味する。なお、
圧延スタンド間張力変化量は、相関係数を求めるための
数値の取扱いを容易にするために用いるものであり、任
意の一定の値としては、例えば目標板厚圧延時の目標張
力としてもよいし、任意の一定の値を0とし、圧延スタ
ンド間張力変化量として、計測された圧延スタンド間張
力自体を用いてもよい。
正量の変化量、および、板厚変化量あるいは圧延スタン
ド間張力変化量の各々について、低周波数成分除去フィ
ルタによるフィルタ処理を施すことにより、硬度むら特
有の高周波の周期的な板厚変動に伴う変動分を効率的に
とらえることができ、前述の相関係数を精度良く安定的
に求めることができる。なお、ここで低周波成分とは、
硬度むら特有の高周波の周波数の数分の1、例えば1/
5程度以下の周波数を意味する。
実施形態を詳細に説明する。
システムを示す例であって、被圧延材10が通板する方
向に、第1スタンド11、第2スタンド12、第3スタ
ンド13・・・第Nスタンド15を通過する。
から圧下する一対のワークロール16が設けられ、各ワ
ークロール16には、圧下力を付与するバックアップロ
ール18が転接されている。
略してあるが、一般に各スタンドにはワークロール16
のロール間のギャップを制御する制御装置が接続されて
いる。
式の板厚制御方法としてBISRA−AGCを用いる場
合を例に、第1スタンド11に接続された制御装置50
について説明する。
ル16のロール間のギャップを設定するために、バック
アップロール18を介して、ワークロール16に圧下力
を付与する油圧圧下装置20と、該油圧圧下装置20に
よりワークロール16に付与された圧延荷重を検出する
圧延荷重検出器22と、圧延機出側に設置された、被圧
延材10の出側板厚を計測する板厚計30と、スタンド
間張力を検出するための張力検出器40が接続されてい
る。
10の出側板厚、張力検出器40により検出されたスタ
ンド間張力、圧延荷重検出器22により検出された圧延
荷重を制御装置50に入力し、圧下位置補正量を算出
し、算出結果に基づいて、油圧圧下装置20に対し圧下
位置操作量を出力する。
じて、板厚計30あるいは張力検出器40のいずれかが
備えられていれば充分である。
4に示す。図において、52は、制御開始時点からの圧
延荷重変化量ΔPを用いて、前出(2)式により制御開
始時点からのミル伸び量Δδを算出するミル伸び演算
器、54は、前記ミル伸び量Δδを圧下位置補正量ΔS
refとして圧下位置指令に加える加算器、56は、板厚
計30で出側板厚を計測した被圧延材長手方向位置と同
じ位置に圧延荷重変化量ΔPを対応させるための、第1
スタンド11における圧延荷重変化量ΔPを圧延材長手
方向に逐次記憶し、被圧延材10の同じ部分が第1スタ
ンド出側板厚計30の位置に到達した時点において、前
記記憶していた圧延荷重変化量ΔPを、圧延荷重測定時
刻とスタンド出側での板厚測定時刻のずれ分だけ遅延さ
せて出力する遅延装置、58、59は、それぞれ、該遅
延装置56及び板厚計30の出力から、硬度むらに特有
の高周波の周期的な板厚変動による変動を抽出して効率
的にとらえる低周波数成分除去フィルタ(以下、単にフ
ィルタと称する)、60は、該フィルタ58、59によ
りフィルタ処理された圧延荷重変化量ΔPと出側板厚検
出値の相関係数rを算出し、前記ミル伸び演算器52で
使用されるチューニング率α(パラメータ)を変更する
ためのパラメータ補正装置である。
手順を示す如く、まずステップ100で、前記フィルタ
58、59によりフィルタ処理された圧延荷重変化量Δ
Pと出側板厚検出値の相関係数rを演算し、計算された
相関係数の値rに応じて、チューニング率αの補正値を
演算する。
的には、例えばステップ102〜108に示す如く、
(7)式に従って行われる。
でも可)、1回当りのチューニング率変更量Δαは0.
05とすることができる。
計測された被圧延材10の板厚とを、両者の被圧延材長
手方向位置が一致するようにして、表示した例が図2の
である。圧延荷重変化量ΔPの増加した部位に対応し
て、板厚が増加し、両者の間には強い正の相関が見られ
る。
に該当し、圧下位置補正量が不足した場合であり、硬度
が高い部位に対応して閉方向の圧下位置補正量が出力さ
れ、圧延荷重変化量ΔPは増大したが、増加方向の板厚
偏差を解消するに至らず、正の板厚偏差が残存したもの
である。第1スタンド出側の板厚変動を抑えるために
は、チューニング率αを大きくして、圧延荷重変化量Δ
Pから圧下位置補正量への換算係数(α/M)を大きく
し、より振幅の大きな圧下位置補正量を出力する必要が
ある。そこで、チューニング率αを(α+Δα)に変更
する。
したものであるが、反対に、検出された板厚が減少する
場合、即ち、負の板厚偏差が残存する場合には、圧下位
置補正量が閉方向に過大となっている場合である。この
時、相関係数は負となり、(7)式の(c)に該当す
る。この場合は、圧延荷重から圧下位置補正量への換算
係数(α/M)を小さくするため、チューニング率αを
(7)式に示すように、(α−Δα)に変更し、小さく
なるようにする。
置補正を行うため、ハンチングなど不安定な板厚変動を
引き起こし、板厚不良や操業トラブルとなる領域であ
る。
ング率αの変更を過度に行わないように設けるものであ
り、rの許容範囲を設定している。
精度などに応じて適宜決定すればよく、例えば(7)式
の例のように上限が0.3、下限が0程度の値とすれば
良い。
は、次ステップのチューニング率変更処理により、相関
係数が(a)の領域へ入ってしまうのを防止するためで
ある。下限値を0とするのも、上記と同様に、チューニ
ング率変更処理により、相関係数が(c)の領域へ入る
のを防止するためである。
αは、固定値でもよく、αの値に応じて変更してもよ
い。
厚との相関を用いたものであるが、図2のの事例で示
すように、圧延荷重と、第1−第2スタンド間のスタン
ド間張力との間にも、圧延荷重が増加した部位において
スタンド間張力が増大するといった相関がある。従っ
て、図6に示す第2実施形態のように、上流側スタンド
である第1スタンドの圧延荷重変化量ΔPと、該圧延荷
重変化量を記憶した部位が、第1スタンドよりも下流側
スタンドである第2スタンドに達した時点での第1−第
2スタンド間のスタンド間張力変化量との相関係数を求
め、前述と同様に相関係数の大きさに応じて、チューニ
ング率αを(7)式に示すように補正することで、第1
スタンド出側の板厚変動を抑制することができる。
のようにスタンド間張力を用いることで、いままで説明
したと同様の構成において同等の効果が得られる。
説明したが、圧下位置補正量を開方向(正の方向)とす
ると圧延荷重が減少し、圧下位置補正量を閉方向(負の
方向)とすると圧延荷重が増加する関係が成り立つた
め、圧延荷重の代わりに圧下位置補正量を用いても、相
関係数の正負の符号は逆転するが、前述の相関関係と同
様の関係が成立する。従って、圧下位置補正量と板厚と
の相関係数、あるいは、圧下位置補正量とスタンド間張
力との相関係数を求めて、前述と同様に相関係数の大き
さに応じて、チューニング率αを(7)式に示すように
補正することで、第1スタンド出側の板厚変動を抑制す
ることができる。この時、圧延荷重、圧下位置補正量等
の選択する変数の組み合せにより、相関係数の正負の符
号が逆転するため(7)式の符号は見直す必要がある。
は、制御開始時点からの圧延荷重(変化量ΔPなどの圧
延荷重変化量)あるいは圧下位置補正量などの圧下位置
補正量の変化量、および、板厚などの板厚変化量あるい
は圧延スタンド間張力などの圧延スタンド間張力変化量
の各々について、低周波成分除去フィルタ58および5
9によるフィルタ処理を施すことにより、硬度むら特有
の高周波の周期的な板厚変動による変動を効率的にとら
えることができる。
圧延材内質に起因する板厚変動であり、圧延速度に応じ
て板厚変動の周期が変化するため、データ採取に当って
は、板厚変動の1周期分以上を含むような定時間毎に、
例えば1周期につき8個以上のデータ採取を行い、圧延
速度に応じて前記データの収集間隔を変更し、除去する
低周波領域を変更することにより、より効率的に硬度む
らに起因する板厚変動の抽出が可能となる。又、被圧延
材の定長毎にデータ採取を行い、フィルタ処理も被圧延
材長を基準に行うことによっても、同等の効果を得られ
る。
機の最上流スタンドである第1スタンド、下流側スタン
ドを第2スタンドとして説明したが、上流側スタンド、
下流側スタンドは、これに限定されるものではなく、第
2スタンド以降のスタンドを本願における上流側スタン
ドとして、前述の板厚制御方法により板厚変動を抑制す
ることができる。
い。
て説明する。
1スタンド出側において、硬度むらにより±10μmほ
どの板厚変動が発生した事例である。
ング率αは0.9であった。これは安定的に操業するた
めに、通常用いられている値の一例である。
により求めた圧延荷重と板厚との相関係数rが、時刻T
1において、約0.7であり、所定の値0.3より大き
く、強い相関が認められたため、チューニング率変更量
Δαを0.05として、前記チューニング率αを0.9
5に増加させた。その結果、時刻T1からT2の期間で
の板厚変動を±4μmほどに改善することができた。
0.4であり、まだ所定の値0.3より大きいので、前
記チューニング率αを1.0に再度変更し、時刻T2以
降の期間での板厚変動を±2μmほどとすることがで
き、所望の板厚を達成することができた。
は約0.1であり、所定の値0.3より小さくなり、前
記チューニング率αをこれ以上変更する必要はなかっ
た。
制していることが示された。
じて、圧延荷重変化量から圧下位置補正量を算出する適
切な係数を設定できるため、硬度むらなどの長手方向の
板厚変動を抑制する効果は極めて大きい。
例を示すブロック図
と出側板厚変動およびスタンド間張力との関係の例を示
すタイムチャート
構成例を示すブロック図
成図
成図
イムチャート
Claims (8)
- 【請求項1】圧延荷重変化量に比例した圧下位置補正量
を求め、この圧下位置補正量によって圧延ロールの圧下
位置基準を補正し、被圧延材の板厚を制御する方法にお
いて、 被圧延材の長手方向の各位置における圧延荷重変化量を
記憶し、 圧延機出側に設置された板厚計により計測した板厚から
求める板厚変化量と、前記板厚計位置相当における前記
記憶された圧延荷重変化量との相関係数を算出し、 該相関係数の値に応じて、圧延荷重変化量から圧下位置
補正量を算出する比例係数を補正することを特徴とする
板厚制御方法。 - 【請求項2】前記相関係数の算出に際し、前記板厚変化
量および前記記憶された圧延荷重変化量について、低周
波成分を除去することを特徴とする請求項1に記載の板
厚制御方法。 - 【請求項3】圧延荷重変化量に比例した圧下位置補正量
を求め、この圧下位置補正量によって圧延ロールの圧下
位置基準を補正し、被圧延材の板厚を制御する方法にお
いて、 被圧延材の長手方向の各位置における圧下位置補正量の
変化量を記憶し、 圧延機出側に設置された板厚計により計測した板厚から
求める板厚変化量と、前記板厚計位置相当における前記
記憶された圧下位置補正量の変化量との相関係数を算出
し、 該相関係数の値に応じて、圧延荷重変化量から圧下位置
補正量を算出する比例係数を補正することを特徴とする
板厚制御方法。 - 【請求項4】前記相関係数の算出に際し、前記板厚変化
量および前記記憶された圧下位置補正量の変化量につい
て、低周波成分を除去することを特徴とする請求項3に
記載の板厚制御方法。 - 【請求項5】圧延荷重変化量に比例した圧下位置補正量
を求め、この圧下位置補正量によって圧延ロールの圧下
位置基準を補正し、被圧延材の板厚を制御する方法にお
いて、 上流側圧延スタンドにおける被圧延材の長手方向の各位
置における圧延荷重変化量を記憶し、 圧延スタンド間張力変化量と、下流側圧延スタンド位置
相当における前記記憶された上流側圧延スタンドの圧延
荷重変化量との相関係数を算出し、 該相関係数の値に応じて、上流側圧延スタンドの圧延荷
重変化量から圧下位置補正量を算出する比例係数を補正
することを特徴とする板厚制御方法。 - 【請求項6】前記相関係数の算出に際し、前記圧延スタ
ンド間張力変化量および前記記憶された上流側圧延スタ
ンドの圧延荷重変化量について、低周波成分を除去する
ことを特徴とする請求項5に記載の板厚制御方法。 - 【請求項7】圧延荷重変化量に比例した圧下位置補正量
を求め、この圧下位置補正量によって圧延ロールの圧下
位置基準を補正し、被圧延材の板厚を制御する方法にお
いて、 上流側圧延スタンドにおける被圧延材の長手方向の各位
置における圧下位置補正量の変化量を記憶し、 圧延スタンド間張力変化量と、下流側圧延スタンド位置
相当における前記記憶された上流側圧延スタンドの圧下
位置補正量の変化量との相関係数を算出し、 該相関係数の値に応じて、上流側圧延スタンドの圧延荷
重変化量から圧下位置補正量を算出する比例係数を補正
することを特徴とする板厚制御方法。 - 【請求項8】前記相関係数の算出に際し、前記圧延スタ
ンド間張力変化量および前記記憶された上流側圧延スタ
ンドの圧下位置補正量の変化量について、低周波成分を
除去することを特徴とする請求項7に記載の板厚制御方
法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007181859A (ja) * | 2006-01-06 | 2007-07-19 | Kobe Steel Ltd | 圧延制御方法、圧延制御装置及びタンデム圧延機 |
JP2008307597A (ja) * | 2007-06-18 | 2008-12-25 | Kobe Steel Ltd | タンデム圧延機の制御方法及びタンデム圧延機 |
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JP2018099707A (ja) * | 2016-12-20 | 2018-06-28 | 東芝三菱電機産業システム株式会社 | タンデム冷間圧延機の板厚制御装置 |
-
2001
- 2001-10-29 JP JP2001331155A patent/JP3826762B2/ja not_active Expired - Lifetime
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