JPH09276915A - 連続圧延機におけるダイナミックセットアップ方法 - Google Patents

連続圧延機におけるダイナミックセットアップ方法

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JPH09276915A
JPH09276915A JP8095387A JP9538796A JPH09276915A JP H09276915 A JPH09276915 A JP H09276915A JP 8095387 A JP8095387 A JP 8095387A JP 9538796 A JP9538796 A JP 9538796A JP H09276915 A JPH09276915 A JP H09276915A
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JP
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stand
rolling
plate thickness
gauge meter
meter constant
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Application number
JP8095387A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Yanagisawa
宏幸 柳澤
Kazuo Arai
和夫 新井
Katsuyoshi Asada
勝義 浅田
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続圧延機のスタンド間に板厚計等を設ける
ことなく上流スタンドにおける圧延荷重実績からセット
アップ誤差を求め、下流側スタンドの圧延条件を高精度
にセットアップして圧延精度の向上を図る。 【解決手段】 被圧延材の第1スタンドへの噛み込み時
に、第1スタンドでの圧延荷重実績に基づいて被圧延材
の進入速度u0とゲージメータ定数GMc1とを推定し、
推定したゲージメータ定数GMc1に基づいて出側板厚h
1を予測する。そして出側板厚h1と進入速度u0とに基
づいて第1スタンドの出側材料速度を推定し、この出側
材料速度から計算される第2スタンドの入側材料温度か
ら、第2スタンド以降の各スタンドの圧延誤差を最小と
するロールギャップSiとロール周速度Viとをそれぞれ
計算し、これをダイナミックにセットアップする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタンデム配置された
複数段のスタンドを備えた連続圧延機の各スタンドに対
する圧延条件、特にロールギャップとロール周速度とを
ダイナミックに設定することで圧延精度の向上を図るよ
うにした連続圧延機におけるダイナミックセットアップ
方法に関する。
【0002】
【関連する背景技術】連続圧延機においては被圧延材に
対する圧延仕様に従って、予めタンデム配置された複数
のスタンドにおける圧延条件を計算し、これを圧延前に
セットアップしておくことが行われる。このようにして
設定される各スタンドの圧延条件が適切であれば、その
先端部から板厚精度に優れた製品を得ることができる。
しかし予め設定された圧延条件に誤差が含まれる場合に
は、例えば板厚に対するフィードバック制御によって各
スタンドにおける圧延条件が最適化調整されるまで、そ
の板厚が一定化せず、特に先端部における板厚にバラツ
キが生じる。このようなバラツキが生じた先端部、特に
板厚が公差から外れた先端部分については製品として利
用することができないので、歩留り低下の大きな要因と
なる。この為、各スタンドの圧延条件を如何にして精度
良くセットアップするかが重要な技術的課題となる。
【0003】さて各スタンドにおける圧延条件、特にロ
ールギャップSは、通常、圧延時の荷重を予測計算した
上で、次のゲージメータ式に基づいて目標とする出側板
厚hが得られるように決定される。 h = S + P/K + GMc … (1) 但し、Pは圧延荷重,Kはミル剛性係数(圧延時のバネ
係数)、GMcはゲージメータ補正係数(ロール温度上
昇等による実ギャップ変動補正係数)である。ちなみに
ミル剛性係数Kは各スタンドに固有の値として与えられ
るが、ゲージメータ補正係数GMcは主としてロールの
熱膨張の影響を受けるので、非圧延時における冷却を含
めてその変化を経時的に正確に把握する必要がある。
【0004】一方、上記圧延荷重Pは次の一般式に従っ
て計算される。 P = kf ・ B ・ {R'(H−h)}1/2 ・ Qp … (2) 但し、kfは熱間平均変形抵抗(材質,温度の関数),
Bは板幅,Hは入側板厚であって、(H−h)は圧下量,
R'は偏平ロール半径(P,B,H−h,ロール剛性の
関数),そしてQpは圧下力関数(ロールと被圧延材間
の摩擦係数,P,H,h,kf,張力等の関数)であ
る。従って工程計画や製品仕様等から被圧延材の入側板
厚H,出側板厚h,板幅B,張力,材質等が決まれば、
例えばロールと被圧延材間の摩擦係数や板温度等の実績
に従い、前記(1)(2)式に基づいて圧延機(各スタン
ド)にセットアップすべきロールギャップSを計算し、
決定することができる。
【0005】尚、板厚と板温度は圧延毎に変動するが、
摩擦係数は主としてロールの表面状態や潤滑条件等によ
り決定され、しかも圧延が繰り返されるに従って徐々に
変化する。これ故、実際のセットアップ計算において
は、例えば入側の板厚と板温度については圧延直前に入
側のテーブル上で実測し、また摩擦係数については前回
までの圧延実績に基づいて予測計算することが必要とな
る。
【0006】ところで入側テーブル上で実測される板厚
と板温度には測定誤差が含まれることが否めず、ロール
ギャップSに対するセットアップ誤差の外乱要因とな
る。更に各スタンド間に板厚計がない場合、特にタンデ
ムミルの場合には、一般的にスタンド間に板厚計を配置
することが困難なので、或るスタンドにおいて予測計算
された出側板厚をそのまま次段スタンドにおける入側板
厚として用いざるを得ない。この為、予測計算された出
側板厚に誤差が含まれる場合、その誤差がそのまま次段
スタンドにおける入側板厚の誤差となる為、次段スタン
ドにおけるロールギャップSのセットアップ誤差要因と
なることが否めない。しかも予めセットアップしたロー
ルギャップSを、そのスタンドへの通板前に修正するこ
とも困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来、上流ス
タンドにおける通板時の圧延実績(圧延荷重,ロールギ
ャップ等)からそのスタンドにおけるセットアップ誤差
を推定し、このセットアップ誤差に基づいて下流スタン
ドのロールギャップをダイナミックにセットアップ(修
正)することで板厚精度を高めることが試みられてい
る。例えば特開平3−32411号公報には、上流側に
おける複数のスタンドの荷重実績を用いることで荷重誤
差の要因を分離し、この荷重誤差に基づいて下流スタン
ドにセットアップしたロールギャップを補正することが
開示されている。しかしこの手法は荷重誤差の主要因を
個別的に分離評価するものではなく、しかもロールギャ
ップの修正則そのものが、本来のゲージメータ式とは無
関係な回帰式に基づいているので、その修正に曖昧さが
持ち込まれると言う不具合がある。
【0008】一方、特開昭60−99410号公報には
第1スタンドにおける荷重,板厚,および先進率の実績
に基づいてセットアップ誤差を摩擦係数要因と変形抵抗
要因とに分離し、これらを個別に補正(修正)すること
が開示されている。しかし一般的に摩擦係数要因は、被
圧延材の材種が変わってもさほど大きく変化するもので
はなく、第1スタンドにおける実績誤差には摩擦係数要
因が殆ど含まれないと考えられる。従って、むしろセッ
トアップ値と実績値との差から求められる誤差修正係数
を次回圧延時のセットアップに利用した方が好ましい。
【0009】またこの公報に開示される手法にあって
は、第1スタンドの出側に板厚計を設けてその圧延実績
を求めることが必要となるが、前述したようにスタンド
間に板厚計を設置すること自体が難しい。しかも変形抵
抗算出式の補正とゲージメータ定数の修正が第1スタン
ドにのみ限定されるので、スタンドが多段に及ぶ場合に
は、十分なる効果が期待できなくなることが懸念され
る。
【0010】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、スタンド間に板厚計等のセンサ
を設けることなく上流スタンドにおける圧延荷重実績か
らセットアップ誤差を求め、下流側スタンドの圧延条件
を高精度にセットアップして圧延精度の向上を図り、歩
留りを高めることのできる連続圧延機におけるダイナミ
ックセットアップ方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく、本発明に係る連続圧延機におけるダイナミックセ
ットアップ方法は、被圧延材の第1スタンドへの噛み込
み時に、該第1スタンドでの圧延荷重実績と該第1スタ
ンドに設定されたロールギャップS1とロール周速度V1
とに基づいて計算される計算荷重との差が所定範囲内と
なるように該第1スタンドにおける前記被圧延材の進入
速度u0とゲージメータ定数GMc1とを推定し、推定さ
れた上記ゲージメータ定数GMc1に基づいて前記第1ス
タンドにおける出側板厚h1を予測した後、上記出側板
厚h1と進入速度u0とに基づいて該第1スタンドにおけ
る出側材料速度を推定し、更に該出側材料速度に基づい
て第2スタンドにおける入側材料温度を計算し、更に上
記入側材料温度に基づいて第2スタンド以降の各スタン
ドにおける出側板厚が予め定めた設定値となり、且つ圧
延終了温度計算値と圧延終了温度目標値との差が所定範
囲内となるように、第2スタンド以降の各スタンドにお
ける圧延条件、特にロールギャップSiとロール周速度
Viとをそれぞれ決定し、これをダイナミックにセット
アップすることを特徴とするものである。
【0012】つまり第1スタンドにおける圧延荷重実績
から推定されるゲージメータ定数GMc1に基づいて第1
スタンドにおける出側板厚h1を予測し、更にこの出側
板厚h1に基づいて出側材料速度を予測した後、これら
の情報に従って第2スタンド以降の各スタンドに必要な
ロールギャップSiとロール周速度Viとを推定して各ス
タンドにダイナミックにセットアップ(修正)すること
を特徴としている。
【0013】また請求項2に記載の発明は、前記ロール
ギャップSiとロール周速度Viとの決定処理を、第1ス
タンドのゲージメータ定数GMc1の修正率に基づいて各
スタンドのゲージメータ定数GMciをそれぞれ補正した
後に行うことを特徴とするものである。つまりセットア
ップ誤差に直接関与する各スタンドのゲージメータ定数
GMciを修正した後、修正されたゲージメータ定数GM
ciの下でそのスタンドにセットアップすべきロールギャ
ップSiとロール周速度Viとを求めることを特徴とする
ものである。
【0014】更に請求項3に記載の発明は、請求項1に
記載の連続圧延機におけるダイナミックセットアップ方
法において、更に前記被圧延材の第iスタンド(i≧
2)への噛み込み時に、該第iスタンドの圧延荷重実績
と計算荷重との差が所定範囲内となるように第iスタン
ドのゲージメータ定数GMciを推定すると共に、このゲ
ージメータ定数GMciに基づいて第iスタンドの出側
板厚hiを予測した後、上記第iスタンドの出側板厚hi
に基づいて第(i+1)スタンド以降の各スタンドにお
ける出側板厚が予め定めた設定値となり、且つ圧延終了
温度計算値と圧延終了温度目標値との差が所定範囲内と
なるように、第(i+1)スタンド以降の各スタンドに
おけるロールギャップSiとロール周速度Viとを決定
し、これをセットアップ(修正)することを特徴とする
ものである。
【0015】つまり第1スタンドの荷重実績に基づいて
ゲージメータ定数を修正し、次段以降のロールギャップ
Siとロール周速度Viとを修正するだけではなく、第i
スタンドへの噛み込み時にも、その第iスタンドにおけ
る荷重実績に従って次段以降のロールギャップSiとロ
ール周速度Viとを順次修正していくことを特徴として
いる。
【0016】更に請求項4に記載の発明は、前記第(i
+1)スタンド以降の各スタンドにおけるロールギャッ
プSiとロール周速度Viとの決定処理を、第iスタンド
のゲージメータ定数GMciの修正率に基づいて各スタン
ドのゲージメータ定数GMciをそれぞれ補正した後に行
うことを特徴とするものである。つまり第(i+1)ス
タンド以降のロールギャップSiとロール周速度Viにつ
いても、第iスタンドのゲージメータ定数GMciの修正
率に基づいて各スタンドのゲージメータ定数GMciを修
正した後、修正されたゲージメータ定数GMciの下でセ
ットアップすることを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る連続圧延機におけるダイナミックセットアップ方法の
一実施形態について説明する。図1は本発明が適用され
る連続圧延機の全体構成を示す概念図で、ここではタン
デム配置された4段構成の第1乃至第4のスタンド1,
2,3,4を備えた連続圧延機を示している。各スタン
ド1,2,3,4は、それぞれ一対の圧延ロール(ワー
クロール)5とバックアップロール6とを備えており、
圧延制御部7の制御の下で圧下(荷重)制御されて前記
圧延ロール5間に導かれる被圧延材(ワーク)Wを圧延
するものとなっている。しかして被圧延材Wは第1スタ
ンド1から第4スタンド4に掛けて順次連続的に圧延さ
れ、第4スタンド4の出側において所望とする製品仕様
の板厚とされる。
【0018】尚、図中8はマイクロプロセッサ等の計算
機を主体として構成されるシステム制御部である。この
システム制御部8の制御の下で前記各スタンド1,2,
3,4における圧延制御部7の作動が制御され、前記圧
延ロール5による圧延荷重等の調整が行われる。また図
中9a,9bは第1スタンド1の上流側(圧延機の入
側)、および第4スタンド4の下流側(圧延機の出側)
にそれぞれ設けられた板厚計や板温度計等のセンサであ
る。これらのセンサ9a,9bにより被圧延材Wの圧延
前の板厚H0と板温度、この連続圧延機を通して圧延さ
れた、つまり圧延後の被圧延材Wの板厚hiと板温度が
それぞれ計測されるようになっている。
【0019】上述した如く構成される連続圧延機におけ
るダイナミックセットアップは、基本的には被圧延材W
を通板するに先立ち、例えば工程計画や製品仕様等に基
づいて予め各スタンド1,2,3,4における圧延条件
を決定し、そのロールギャップSi(i=1〜4)とロール
周速度Viとを設定(セットアップ)しておくことから
開始される。そして第1スタンド1における被圧延材W
の噛み込み時に当該スタンドにおける圧延実績を求め、
その圧延実績に基づいて次段以降のスタンドのロールギ
ャップSiとロール周速度Viとをダイナミックに修正
(セットアップ)することで各スタンドにおける圧延条
件をそれぞれ最適化するものである。このような各スタ
ンド1,2,3,4に対する圧延条件のダイナミックセ
ットアップは前記システム制御部8により司られる。
【0020】ここで本発明に係る特徴的なダイナミック
セットアップについて説明すると、本発明では各スタン
ドにセットアップすべきロールギャップSが前述した
(1)式から S = h − P/K − GMc … (3) として与えられ、その主要誤差要因が圧延荷重Pとゲー
ジメータ定数GMcであることに着目している。圧延荷
重Pは前述した(2)式に示すように種々の要因が関与し
ており、各項目に影響するパラメータについて整理して
みると次の表1のようになる。
【0021】
【表1】
【0022】尚、表1は現実の圧延工程を考慮し、セッ
トアップ計算時に発生し得る誤差の大きさとその誤差が
圧延荷重予測に与える影響度としてまとめたものであ
る。ちなみにセットアップ対応について[可能]とした
評価は、学習等による従来技術の取得、或いは圧延前の
実測等によって十分に高い精度が得られ、セットアップ
により対処可能なことを意味する。更に荷重誤差に対す
る影響度が[大]とした評価は、セットアップ対応が不
可能なパラメータに大きく左右される項目とした。
【0023】また表1において入側板厚のセットアップ
対応が[不可能]とは、第2のスタンド以降で前段の出
側板厚が目標値とずれている場合を指しており、第1の
スタンドにおいてはその入側に板厚センサが設けられる
のでセットアップ対応可能である。また板幅のセットア
ップ対応が[可能]とは、圧延前に実測しておくこと
で、スタンド間の変化が小さいときにセットアップ計算
により対応可能であることを示している。更に張力のセ
ットアップ対応が[不要]とは、セットアップによって
決定された値となるように張力が制御されることを意味
する。またセットアップ対応が不可能なパラメータの1
つである材質(添加成分)については、実際的には誤差
の程度が微小であり、セットアップ時における圧延荷重
誤差の主要因から除外することができる。
【0024】してみればこの表1に示されるように、セ
ットアップ時の圧延荷重誤差の主要因は、専ら入側板厚
と板温度であることが分かる。ところで通常の連続圧延
機においては、前述したようにスタンド間に板厚計や温
度計等のセンサを配置することが困難なので、一般的に
は全スタンド間の板厚および板温度の情報を得ることが
できない。従ってこれらの情報に関しては予測計算に頼
らざるを得ない。しかし通板前の板温度に関しては、例
えば圧延直前に実測することで正確に求めれば、セット
アップ時における圧延荷重誤差に殆ど影響しないものと
することができる。
【0025】しかしながら2段目以降の各スタンドにお
ける入側板厚は、その前段のスタンドにおける出側板厚
そのものであるから、前段スタンドの出側板厚の誤差が
次段スタンドにおける圧延荷重誤差として直接的に生じ
る。そしてこの圧延荷重誤差が、そのスタンドにおける
出側板厚誤差の主要因となる。従って板温度の精度が妥
当な範囲にある場合、出側板厚の誤差を抑えるには(1)
式に示されるゲージメータ定数GMcを正確に把握する
ことが重要な課題となる。
【0026】ちなみにゲージメータ定数GMcは偏平ロ
ール径の変化を主体とするものであるから、(1)式から
明らかなようにその変化量がそのまま板厚変化につなが
る。しかもゲージメータ定数GMcは圧延ロールの非定
常な温度変化の影響を直接受けるため、一般的にはこれ
を高精度に予測計算することは非常に困難である。本発
明はこのような観点に立脚しており、スタンドにおける
圧延荷重実績に基づいてそのスタンドのゲージメータ定
数GMcを高精度に推定し、そのスタンド出側の予測板
厚である、所謂ゲージメータ板厚の誤差を微小化するこ
とで、下流側スタンドの圧延条件を高精度にセットアッ
プするようにしたことを特徴としている。
【0027】さて本発明に係る圧延条件のダイナミック
セットアップは、被圧延材Wの連続圧延機への通板開始
に先立ち、先ず工程計画や製品仕様等に基づいて各スタ
ンド1,2,3,4における圧延荷重Pi(i=1〜4)を
決定し、その圧延荷重Pi(i=1〜4)に従って各スタン
ド1,2,3,4のロールギャップSi(i=1〜4)とロ
ール周速度Vi(i=1〜4)とを算出してプリセットアッ
プ(設定)した後、例えば図2および図3に示す手順に
従って実行される。
【0028】即ち、先ず第1スタンド1への被圧延材W
の噛み込み時には、図2に示す処理手順に従って第1ス
タンド1における圧延荷重実績に基づいて第1スタンド
1のゲージメータ定数GMc1を推定し、第1スタンド1
における被圧延材Wの進入速度u0と放出速度u1とを推
定する。そして上記ゲージメータ定数GMc1に基づいて
次段以降、つまり第2〜第4スタンド2,3,4の各ゲ
ージメータ定数GMci(i=2〜4)をそれぞれ修正し、
そのロールギャップSi(i=2〜4)とロール周速度Vi
(i=2〜4)とをそれぞれ決定する。
【0029】具体的には被圧延材Wの第1スタンド1へ
の噛み込み時に、先ずセンサ9aにより検出される板厚
H1*や板温度等の圧延実績を収集する(ステップS
1)。そしてその圧延実績と予め設定された圧延荷重P
1*,ロールギャップS1*,ロール周速度V1*等に基づい
て実績荷重の偏差が最小となるゲージメータ定数GMc1
および材料進入速度(入側速度)u0を探索し、上記ゲ
ージメータ定数GMc1に基づいて第1スタンド1におけ
る出側板厚h1*を推定する(ステップS2)。その後、
第1スタンド1における先進率を最適化することで圧延
の降温計算に必要な材料の進入速度(入側速度)u0を
推定する(ステップS3)。そして上述した如く求めら
れる出側板厚h1*,材料進入速度u0,板厚H1*に従
い、マスフロー一定則に基づいて第1スタンド1からの
材料放出速度(出側速度)u1を推定する(ステップS
4)。
【0030】しかる後、前記ゲージメータ定数GMc1の
修正率に基づいて次段以降の第i各スタンドのゲージメ
ータ定数GMciを修正し、その第iスタンドにおける計
算圧延荷重Pi'と先進率fSi'とを最適化して、そのロ
ールギャップSiとロール周速度Viとを決定する。この
例では、最終スタンド(第4スタンド4)についてはそ
の出側に設けられたセンサ9bにより出側板厚hや板温
度を圧延実績として収集できるので、中間段である第
2,第3スタンド2,3の各ゲージメータ定数GMci
(i=2,3)を前記ゲージメータ定数GMc1の修正率に基
づいて修正し(ステップS5)、修正されたゲージメー
タ定数GMci(i=2,3)の下で当該スタンド2,3に予
め設定された計算圧延荷重Pi'と先進率fSi'とを最適
化し、そのロールギャップSiとロール周速度Viとを決
定する(ステップS6)。
【0031】しかる後、最終段の第4スタンド4のゲー
ジメータ定数GMc4を前記ゲージメータ定数GMc1の修
正率に基づいて修正し(ステップS7)、修正されたゲ
ージメータ定数GMc4の下で当該第4スタンド4に予め
設定された計算圧延荷重Pi'と先進率fSi'とを最適化
し、センサ9bにより実測される出側板厚hや板温度に
従って出側における巻き取り温度偏差を最小とするロー
ル周速度V4を決定する(ステップS8)。更に設定さ
れた圧延荷重P4と修正されたゲージメータ定数GMc
4、更に目的とする仕上げ板厚hとから、そのロールギ
ャップS4を決定する(ステップS9)。
【0032】尚、上述したステップS1〜S4の処理
は、具体的には図4に示す処理手続きに従い、ゲージメ
ータ定数GMc1と進入速度u0'を仮設定し、圧延荷重P
1'と先進率fS'を計算して圧延偏差ΔP1(=P1'−P1
*)を求め、圧延偏差ΔP1が所定の誤差δ範囲内となる
ようにゲージメータ定数GMc1を修正しながら、更に放
出速度u1から進入速度u0'を計算して進入速度偏差Δ
u0(=u0''−u0')を求め、この進入速度偏差Δu0
が所定の誤差δ範囲内となるように進入速度u0'を修正
した上で、出側板厚h1,放出速度u1,ゲージメータ定
数GMc1を決定することによって進められる。
【0033】またステップS5,S6の処理は図5に示
す処理手続きに従って、先ずi番目のスタンドにおける
ゲージメータ定数GMciを前記ゲージメータ定数GMc1
の修正率に基づいて補正した後、圧延荷重Pi'と先進率
fSi'とを仮設定し、例えば2乗処理によって絶対値化
される圧延偏差ΔP12と先進率偏差ΔfSi2との和が
所定の誤差δ範囲内となるように前記圧延荷重Pi'と先
進率fSi'とを修正してそのスタンドにおける放出速度
ui'を計算し、ロール周速度Vi''とロールギャップS
i''とを計算することによってなされる。この処理はi
の値を変えながら第1スタンドと最終スタンドとを除く
中間段のスタンドの全てについて繰り返し実行される。
【0034】更にステップS7〜S9の処理は図6に示
す処理手続きに従い、先ずゲージメータ定数GMcnを前
記ゲージメータ定数GMc1の修正率に基づいて補正した
後、その進入材料温度TnINを計算し、ロール周速度V
n'を仮設定してその先進率fSn'を計算し、更に圧延荷
重Pn'を仮設定して圧延偏差ΔPnを計算する。そして
圧延偏差ΔPnが所定の誤差範囲内となるように圧延荷
重Pn'を修正変更しながら、更に放出材料温度差ΔTc
が所定の誤差範囲内となるようにロール周速度Vn'を修
正変更していくことで、上記圧延荷重Pn'とロール周速
度Vn'とを収束させる。しかる後、最適化された圧延荷
重Pfと補正されたゲージメータ定数GMcn,および目
標仕上げ板厚からそのときのロールギャップSnを決定
することにより進められる。
【0035】尚、図5,図6においてはスタンドの総段
数をnとし、ロール周速度を決定するべく着目している
スタンドを第iスタンドとして一般化して表現してい
る。以上のようにして第1スタンドの圧延実績に基づい
て決定される各スタンドのロールギャップSi(i=2〜
4)とロール周速度Vi(i=2〜4)を各スタンドにそれ
ぞれダイナミックにセットアップことで、プリセットア
ップされたロールギャップSi(i=2〜4)とロール周速
度Vi(i=2〜4)がその誤差を最小とするべく修正され
る。
【0036】さて上述した如く第2スタンド2以降の各
スタンド2,3,4におけるロールギャップSi(i=2
〜4)とロール周速度Vi(i=2〜4)とが修正された
後、被圧延材Wが第2スタンド2に噛み込んだ時、更に
は第3スタンド3,第4スタンドに噛み込んだときに
は、図3に示す処理手順に従ってそのスタンドにおける
圧延荷重実績に基づいて当該第jスタンドにおけるゲー
ジメータ定数GMcjの探索による出側板厚hj*の推定が
なされ、次段以降のスタンドのロールギャップSiとロ
ール周速度Viとがそれぞれ修正決定される。
【0037】即ち、第2スタンド2に被圧延材Wが噛み
込んだ時には、先ず第2スタンド2における圧延荷重P
2*,ロールギャップS2*,ロール周速度V2*等の圧延荷
重実績を活用して、その実績荷重の偏差が最小となるゲ
ージメータ定数GMc2を探索し、上記ゲージメータ定数
GMc2に基づいて第2スタンド2における出側板厚h2*
を推定する(ステップS11)。その後、推定した出側
板厚h2*と,第1スタンド1から求められる材料進入速
度u1,板厚H2*に従い、マスフロー一定則に基づいて
第2スタンド2からの材料放出速度(出側速度)u2を
推定する(ステップS12)。
【0038】しかる後、次段のスタンドが最終スタンド
でない場合ことを確認した上で(ステップS13)、先
ず次段の、つまり第3スタンド3におけるゲージメータ
定数GMc3を前記ステップS11にて推定されたゲージ
メータ定数GMc2の修正率に従って修正し(ステップS
14)、修正されたゲージメータ定数GMc3の下でその
圧延荷重P3'と先進率fS3'とを最適化し、その条件下
におけるロールギャップS3とロール周速度V3とを算出
する(ステップS15)。このステップS13,S1
4,S15に示される処理は、当該スタンドから最終ス
タンドまでに複数のスタンドがある場合、これらの各ス
タンドについてそれぞれ実行される。
【0039】その後、最終スタンドである第4スタンド
4に対しては、先ず第4スタンド4のゲージメータ定数
GMc4を前記ステップS11にて推定されたゲージメー
タ定数GMc2の修正率に従って修正する(ステップS1
6)。次いで修正されたゲージメータ定数GMc4の下で
当該スタンド4に予め設定された計算圧延荷重P4'と先
進率fS4'とを最適化し、センサ9bにより実測される
出側板厚hや板温度に従って出側における巻き取り温度
偏差を最小とするロール周速度V4を決定する(ステッ
プS17)。更に設定された圧延荷重P4と修正された
ゲージメータ定数GMc4、更に目的とする仕上げ板厚h
とから、そのロールギャップS4を決定する(ステップ
S18)。
【0040】上述したステップS11,S12に示す処
理は、具体的には図7に例示するように、被圧延材Wが
噛み込んだ第jスタンドにおける荷重実績に従ってその
ゲージメータ定数GMcjを仮設定し、出側板厚hj*,進
入材料温度TjINを計算し、更に圧延荷重Pj'を計算し
てその圧延偏差ΔPj(=Pj'−Pj*)を求める。そし
てその圧延偏差ΔP1が所定の誤差範囲内となるように
ゲージメータ定数GMcjを修正しながら上述した計算処
理を進め、圧延偏差ΔPjが所定の誤差δ範囲内となる
ときの出側板厚hj,放出速度uj,ゲージメータ定数G
Mcjをそれぞれ求めることによってなされる。またステ
ップS14〜S18に示す処理は、前述した図5および
図6に示される処理手続きに従って実行される。
【0041】尚、図3に示す処理手続きは、更に次段の
スタンドに被圧延材Wが噛み込んだときにも同様にして
実行される。即ち、第3スタンド3に被圧延材Wが噛み
込んだときにも図3に示す処理手続きが起動される。こ
の場合には第3スタンド3における荷重実績に基づいて
そのゲージメータ定数GMc3が推定され、このゲージメ
ータ定数GMc3に基づいて第3スタンド3の出側板厚h
3*が推定される(ステップS11)。そして更に第3ス
タンド3からの材料放出速度(出側速度)u3が推定さ
れる(ステップS12)。
【0042】しかる後、次段のスタンドが最終の第4ス
タンド4であることから(ステップS13)、次に第4
スタンド4のゲージメータ定数GMc4を前記ステップS
11にて推定されたゲージメータ定数GMc3の修正率に
従って修正する(ステップS16)。次いで修正された
ゲージメータ定数GMc4の下で当該スタンド4に予め設
定された計算圧延荷重P4'と先進率fS4'とを最適化
し、巻き取り温度偏差を最小とするロール周速度V4を
決定する(ステップS17)。その上で上記圧延荷重P
4,ゲージメータ定数GMc4,仕上げ板厚hから、その
ロールギャップS4を決定する(ステップS18)。
【0043】以上のように本発明に係る連続圧延機にお
けるダイナミックセットアップ方法によれば、図8にそ
の概念を模式的に示すように、工程計画や製品仕様等に
従って予め各スタンドに設定された圧延条件、特にロー
ルギャップSi(i=1〜4)とロール周速度Vi(i=1〜
4)を、被圧延材Wが噛み込んだスタンドの圧延荷重実
績に基づいて推定される当該スタンドのゲージメータ定
数GMci(i=1〜4)に従って、そのスタンドの次段以
降の各スタンドについて順次ダイナミックにセットアッ
プ(修正)していくので、各スタンドの圧延条件をそれ
ぞれ最適化することができる。
【0044】即ち、第1スタンド1への被圧延材Wの噛
み込み時には、図8(a)に示すように第1スタンド1に
おける荷重実績に基づいてそのゲージメータ定数GMc1
を推定し、また出側板厚h1*を推定する。そしてその推
定結果に基づいて第2〜第4スタンド2,3,4のゲー
ジメータ定数GMciを修正し、且つこれらのロールギャ
ップSi(i=2〜4)とロール周速度Vi(i=2〜4)をそ
れぞれ修正する。
【0045】その後、被圧延材Wが第2スタンド2に噛
み込んだときには、図8(b)に示すように第1スタンド
1での推定値を第2スタンド2における荷重実績として
取り込んで第2スタンド2のゲージメータ定数GMc2と
出側板厚h2*を推定する。そしてその推定結果に基づい
て第3,第4スタンド3,4のゲージメータ定数GMci
を修正し、且つこれらのロールギャップSi(i=3,4)
とロール周速度Vi(i=3,4)をそれぞれ修正する。
【0046】同様にして被圧延材Wが第3スタンド3に
噛み込んだときには、図8(c)に示すように第2スタン
ド2での推定値を第3スタンド3における荷重実績とし
て取り込んで第3スタンド3のゲージメータ定数GMc3
と出側板厚h3*を推定する。そしてその推定結果に基づ
いて第4スタンド3,4のゲージメータ定数GMciを修
正し、且つそのロールギャップS4とロール周速度V4を
それぞれ修正する。
【0047】そして被圧延材Wが第4スタンド4に噛み
込んだときには、図8(d)に示すように第3スタンド3
での推定値を第4スタンド4における荷重実績として取
り込みながら、その出側において実測される板厚等の情
報に基づいて、該第4スタンド4での圧延条件制御を行
うようにすれば良い。従って本発明によれば、スタンド
間において板厚等を実測しなくても各スタンドの圧延条
件であるロールギャップSiとロール周速度Viとを、そ
のゲージメータ定数GMciを修正しながら高精度に設定
することができる。これ故、被圧延材Wの先端部から、
その板厚を高精度に制御して板厚変動を抑えることがで
きるので、製品品質を高め、且つ歩留りを向上させるこ
とができる。また各スタンドのゲージメータ定数GMci
を修正し、圧延荷重Pi'と先進率fSi'とを最適化し、
更に第1スタンドにおける材料進入速度u0を高精度に
推定するので、圧延制御に必要な被圧延材Wに対する降
温計算やスタンド間張力制御を高精度に実行することが
可能となり、圧延精度を高めることが可能となる。
【0048】また本方法によれば、スタンド間に板厚計
等のセンサを配置する必要がないので、システム全体の
導入コストの低減や保守コストの低減を図ることが可能
となる等の効果も奏せられる。尚、本発明は上述した実
施の形態に限定されるものではない。例えばここでは4
段構成の連続圧延機を例に説明したが、2段、3段、更
には5段以上のスタンドを備えた連続圧延機に対しても
同様に適用することができる。また圧延条件のダイナミ
ックセットアップの計算処理に要する時間が、例えば前
段スタンドにおける圧延後、次段のスタンドにおいてロ
ールのギャップと回転数を修正するに要する時間を超え
るような場合には、例えばそのスタンド以降の修正処理
を中断するようにしても良い。具体的には、第1スタン
ド1の圧延荷重実績に基づいて第2スタンド2の圧延条
件を修正した時点で、被圧延材Wが第2スタンド2に到
達するような場合、第3および第4スタンド3,4の圧
延条件の修正を中断し、次の時点でこれを修正するよう
にしても良い。その他、本発明はその要旨を逸脱しない
範囲で種々変形して実施することができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、被
圧延材の第1スタンドへの噛み込み時に、第1スタンド
における圧延荷重実績から推定されるゲージメータ定数
GMc1に基づいて第1スタンドにおける出側板厚h1を
予測し、更にこの出側板厚h1に基づいて出側材料速度
を予測した後、これらの情報に従って第2スタンド以降
の各スタンドに必要なロールギャップSiとロール周速
度Viとを推定して各スタンドにダイナミックにセット
アップ(修正)することを特徴としている。
【0050】従って本発明によれば、第1スタンドの出
側における板厚等を実測することなく、そのゲージメー
タ定数GMcを高精度に推定して圧延荷重の主要な誤差
要因となるゲージメータ板厚(予測板厚)の誤差を極力
小さく抑え、その圧延精度を高めることができる。また
請求項2に記載の発明によれば、第1スタンドのゲージ
メータ定数GMc1の修正率に基づいて各スタンドのゲー
ジメータ定数GMciをそれぞれ補正した後に各スタンド
にセットアップすべきロールギャップSiとロール周速
度Viとを決定するので、セットアップ誤差に直接関与
する各スタンドのゲージメータ定数GMciの誤差を小さ
くし、各スタンドにセットアップするロールギャップS
iとロール周速度Viとを高精度に求めることができる。
【0051】更に請求項3に記載の発明によれば、請求
項1に記載の発明に加えて更に前記被圧延材の第iスタ
ンド(i≧2)への噛み込み時に、該第iスタンドの圧
延荷重実績に基づいてそのゲージメータ定数GMciと出
側板厚hiを予測し、この出側板厚hiに基づいて第(i
+1)スタンド以降の各スタンドにおけるロールギャッ
プSiとロール周速度Viとを決定する。従って第1スタ
ンドの荷重実績に基づいてゲージメータ定数を修正し、
次段以降のロールギャップSiとロール周速度Viとを修
正するだけでなく、第iスタンドへの噛み込み時にもそ
の第iスタンドにおける荷重実績に従って次段以降のロ
ールギャップSiとロール周速度Viとを順次修正してい
くので、各スタンドの圧延条件をより高精度に設定する
ことができ、その圧延精度を簡易にして効果的に高める
ことが可能となる等の効果が奏せられる。
【0052】また請求項4に記載の発明によれば、請求
項3に記載の発明において第iスタンドのゲージメータ
定数GMciの修正率に基づいて第(i+1)スタンド以降
の各スタンドのゲージメータ定数GMciをそれぞれ補正
した後、各スタンドにセットアップすべきロールギャッ
プSiとロール周速度Viとを決定するので、各スタンド
のゲージメータ定数GMciの誤差を小さくし、各スタン
ドにセットアップするロールギャップSiとロール周速
度Viとを高精度に設定し得る等の効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される連続圧延機の全体構成を示
す概念図。
【図2】本発明の一実施形態に係る圧延条件のダイナミ
ックセットアップの概略的な手順を示し、被圧延材の第
1スタンドへの噛み込み時の処理手順を示す図。
【図3】本発明の一実施形態に係る圧延条件のダイナミ
ックセットアップの概略的な手順を示し、被圧延材の第
iスタンドへの噛み込み時の処理手順を示す図。
【図4】図2に示す処理手順におけるステップS1〜S
4の具体的な処理の流れを示す図。
【図5】図2に示す処理手順におけるステップS5,S
6、および図3に示す処理手順におけるステップS1
4,S15の具体的な処理の流れを示す図。
【図6】図2に示す処理手順におけるステップS7〜S
9、および図3に示す処理手順におけるステップS16
〜S18の具体的な処理の流れを示す図。
【図7】図3に示す処理手順におけるステップS11,
S12の具体的な処理の流れを示す図。
【図8】本発明による各スタンドの圧延条件のダイナミ
ックセットアップの概念を模式的に示す図。
【符号の説明】
1 第1スタンド 2 第2スタンド 3 第3スタンド 4 第4スタンド 5 圧延(ワーク)ロール 6 バックアップロール 7 圧延制御部 8 システム制御部 9a,9b センサ(板厚計) W 被圧延材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B21B 37/00 B21B 37/12 BBP

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被圧延材を順次連続的に圧延する複数段
    のスタンドを備えた連続圧延機において、 被圧延材の第1スタンドへの噛み込み時に、 該第1スタンドでの圧延荷重実績と、該第1スタンドに
    設定された圧延条件に基づいて計算される計算荷重との
    差が所定範囲内となるように該第1スタンドにおける前
    記被圧延材の進入速度u0とゲージメータ定数GMc1と
    を推定し、この推定された上記ゲージメータ定数GMc1
    に基づいて前記第1スタンドにおける出側板厚h1を予
    測した後、 上記出側板厚h1と進入速度u0とに基づいて該第1スタ
    ンドにおける出側材料速度を推定し、この出側材料速度
    に基づいて第2スタンドにおける入側材料温度を求め、 更に上記入側材料温度に基づいて、第2スタンド以降の
    各スタンドにおける出側板厚が設定値となり、且つ圧延
    終了温度計算値と圧延終了温度目標値との差が所定範囲
    内となるように、第2スタンド以降の各スタンドに設定
    すべきロールギャップSiとロール周速度Viとを決定す
    ることを特徴とする連続圧延機におけるダイナミックセ
    ットアップ方法。
  2. 【請求項2】 前記ロールギャップSiとロール周速度
    Viとの決定処理を、前記第1スタンドのゲージメータ
    定数GMc1の修正率に基づいて各スタンドのゲージメー
    タ定数GMciを補正した後に行うことを特徴とする請求
    項1に記載の連続圧延機におけるダイナミックセットア
    ップ方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の連続圧延機におけるダ
    イナミックセットアップ方法において、 更に前記被圧延材の第iスタンド(i≧2)への噛み込
    み時に、 該第iスタンドの圧延荷重実績と、該第iスタンドに設
    定された圧延条件に基づいて計算される計算荷重との差
    を所定範囲内とする第iスタンドのゲージメータ定数G
    Mciを推定すると共に、このゲージメータ定数GMci
    に基づいて第iスタンドの出側板厚hiを予測した後、 上記第iスタンドの出側板厚hiに基づいて、第(i+
    1)スタンド以降の各スタンドにおける出側板厚が設定
    値となり、且つ圧延終了温度計算値と圧延終了温度目標
    値との差が所定範囲内となるように、第(i+1)スタ
    ンド以降の各スタンドに設定すべきロールギャップSi
    とロール周速度Viとを決定することを特徴とする連続
    圧延機におけるダイナミックセットアップ方法。
  4. 【請求項4】 前記第(i+1)スタンド以降のロール
    ギャップSiとロール周速度Viとの決定処理を、第iス
    タンドのゲージメータ定数GMciの修正率に基づいて
    第(i+1)スタンド以降の各ゲージメータ定数GMc
    iを補正した後に行うことを特徴とする請求項3に記載
    の連続圧延機におけるダイナミックセットアップ方法。
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