JPH05111712A - 連続圧延機の板厚・板クラウン制御方法 - Google Patents

連続圧延機の板厚・板クラウン制御方法

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JPH05111712A
JPH05111712A JP3303990A JP30399091A JPH05111712A JP H05111712 A JPH05111712 A JP H05111712A JP 3303990 A JP3303990 A JP 3303990A JP 30399091 A JP30399091 A JP 30399091A JP H05111712 A JPH05111712 A JP H05111712A
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plate
crown
deviation
thickness
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JP3303990A
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Inventor
Hirobumi Shimizu
博文 清水
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続圧延機において板厚及び板クラウンを共
に目標値に精度良く制御することを可能とする。 【構成】 第4スタンド偏差演算部12には、目標板厚及
び目標板クラウンの他に、第4スタンド4出側の鋼板1
の板厚の実測値が板厚測定器9から与えられると共に、
第4スタンド4出側の鋼板1の板温の実測値が板温測定
器10から与えられるようになっており、第4スタンド4
では、与えられたデータに基づき第4スタンド4の出側
の板厚偏差Δh4 及び板クラウン偏差ΔCR4 を算出す
る。下流操作量演算部13では、算出された板厚偏差及び
板クラウン偏差に基づき第5スタンド5〜第7スタンド
7の操作量であるロールベンダ圧の修正量及び圧下開度
の修正量を求める。第5スタンド5〜第7スタンド7で
は、夫々、与えられた操作量に基づいてロールベンダ圧
及び圧下開度を修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は連続圧延機において板厚
及び板クラウンを制御する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】連続圧延において圧延材の板厚のみなら
ず板クラウンを制御することは、圧延材の品質を保持す
る上で非常に重要なことである。板厚及び板クラウンの
制御においては、各スタンドの圧下開度及びワークロー
ルベンダ圧等を適切に設定することが必要である。圧下
開度及びワークロールベンダ圧等の設定による板厚及び
板クラウンの制御機能には、セットアップと呼ばれる初
期設定計算機能と、圧延中のフィードバック制御による
AGC(AutomaticGauge Control)機能(以下、フィー
ドバックAGCという)とがある。
【0003】前記セットアップは、圧延材が圧延機に噛
み込まれる前にその材料の温度,鋼種,入側温度等の情
報に基づき所定の圧延モデルを用いて、圧下開度及びワ
ークロールベンダ圧等の設定値を算出し、算出した圧下
開度及びワークロールベンダ圧等を初期設定していた。
しかし、このセットアップだけでは、前記圧延モデルの
モデル誤差及び前記設定値とその実績値との誤差等によ
って、目標板厚及び目標板クラウンが精度良く得られな
い。そこで、前記設定値とその実績値との誤差を解消す
るものが、前記フィードバックAGCである。
【0004】前記フィードバックAGCでは、各スタン
ドにおいて、スタンド出側の圧延材の板厚及び板クラウ
ンを測定し、その測定値が目標板厚及び目標板クラウン
と等しくなるように圧下開度及びワークロールベンダ圧
等の制御を行っていた。しかし、このようなフィードバ
ックAGCでは、スタンドに圧延材が噛み込んでから制
御が開始されるので、圧延材の先端部の板厚及び板クラ
ウンの精度を向上させることができなかった。
【0005】このため、板厚に関しては、圧延材の先端
部の板厚実績を途中スタンドで測定し、この測定結果に
基づいて、圧延材が後段スタンドに噛み込んだときの板
厚を予測し、この予測値に、目標板厚に対する偏差があ
れば、この偏差を解消すべく事前に後段スタンドの圧下
開度を修正する、所謂フィードフォワードAGCが開発
されている。
【0006】また、同様に、板クラウンに関しても、板
厚との干渉を考慮しながら、フィードフォワードAGC
を実施すれば、圧延機出側での板クラウンの目標板クラ
ウンに対する偏差を解消することができる。この具体例
としては、特開昭60-106609号公報及び特公平2-61845
号公報に開示された板クラウン制御方法がある。この板
クラウン制御方法は、上流スタンドの荷重変動に伴う下
流スタンドの板クラウン変動を、板クラウン計算モデル
を用いて予測し、下流スタンドの圧下開度及びワークロ
ールベンダ圧を修正するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
如き板クラウン制御方法では、上流スタンドの荷重変動
に伴う下流スタンドの板クラウン変動は解消できても、
板クラウン計算モデル自体のモデル誤差に起因する板ク
ラウンの実績値と、目標板クラウンとの偏差は解消でき
ないという問題があった。従って前述の如き板クラウン
制御方法は、板クラウンのフィードフォワードAGCを
精度良く実現するものではなかった。
【0008】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、板厚及び板クラウンを共に目標値に精度良く制
御することが可能となる連続圧延機の板厚・板クラウン
制御方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願の第1発明に係る連
続圧延機の板厚・板クラウン制御方法は、複数スタンド
を有し、各スタンドにおける圧延材の目標板厚,目標板
クラウン及び推定板温に関連して設定された圧下開度及
びワークロールベンダ圧にてスタンド毎に圧延材の板厚
及び板クラウンを制御する連続圧延機の最終スタンドの
板厚及び板クラウンを制御する方法において、前記複数
スタンド中の前記最終スタンドよりも上流側の特定スタ
ンドにおける圧延材の板厚,板クラウン及び板温を測定
し、これらの測定結果における、前記特定スタンドにお
ける目標板厚,目標板クラウン及び推定板温に対する板
厚偏差,板クラウン偏差及び板温偏差を算出し、算出し
た板厚偏差,板クラウン偏差及び板温偏差に基づいて前
記特定スタンドよりも下流側のスタンドにおける圧下開
度の修正値及びワークロールベンダ圧の修正値を算出
し、算出した圧下開度の修正値及びワークロールベンダ
圧の修正値によって前記下流側のスタンドにおける圧下
開度及びワークロールベンダ圧の設定値を修正すること
を特徴とする。
【0010】本願の第2発明に係る連続圧延機の板厚・
板クラウン制御方法は、複数スタンドを有し、各スタン
ドにおける圧延材の目標板厚,目標板クラウン及び推定
板温に関連して設定された圧下開度及びワークロールベ
ンダ圧にてスタンド毎に圧延材の板厚及び板クラウンを
制御する連続圧延機の最終スタンドの板厚及び板クラウ
ンを制御する方法において、前記複数スタンド中の前記
最終スタンドよりも上流側の特定スタンドにおける圧延
材の板厚及び板温を測定し、前記板厚の測定結果と、前
記特定スタンドにおける圧延荷重の実績値及びワークロ
ールベンダ圧の実績値とに基づいて前記特定スタンドに
おける板クラウンを推定し、前記板厚及び板温の測定結
果と、前記板クラウンの推定結果とにおける、前記特定
スタンドにおける目標板厚,目標板クラウン及び推定板
温に対する板厚偏差,板クラウン偏差及び板温偏差を算
出し、算出した板厚偏差,板クラウン偏差及び板温偏差
に基づいて前記特定スタンドよりも下流側のスタンドに
おける圧下開度の修正値及びワークロールベンダ圧の修
正値を算出し、算出した圧下開度の修正値及びワークロ
ールベンダ圧の修正値によって前記下流側のスタンドに
おける圧下開度及びワークロールベンダ圧の設定値を修
正することを特徴とする。
【0011】
【作用】連続圧延機では、圧延材の板厚及び板クラウン
を制御する場合、各スタンドにおいて、圧延材の目標板
厚,目標板クラウン及び推定板温に関連して圧下開度及
びワークロールベンダ圧を初期設定する。圧延中の圧延
材における目標板厚,目標板クラウンからの偏差を最終
スタンドにおいて解消するためには、板厚及び板クラウ
ンの実績値を最終スタンドよりも上流側の特定スタンド
で測定し、この測定結果に基づいて得られる板厚誤差及
び板クラウン誤差に基づいて、前記特定スタンドよりも
下流側のスタンドにおける圧下開度及びワークロールベ
ンダ圧を修正することが考えられるが、この制御だけで
は、圧下開度及びワークロールベンダ圧の設定の際に板
温の推定誤差があると、精度良い制御ができない。これ
は、圧下開度及びワークロールベンダ圧を設定する場合
に、推定板温が一つの要素となっているためである。
【0012】本願の第1発明では、前記特定スタンドで
前記板厚及び板クラウンに加えて板温を測定し、この測
定結果から得られる、推定板温に対する板温誤差も含め
て、前記下流側のスタンドにおける圧下開度及びワーク
ロールベンダ圧の修正値を求めるため、圧下開度及びワ
ークロールベンダ圧を設定する全ての要素についての誤
差が、下流のスタンドにおける圧下開度及びワークロー
ルベンダ圧の修正のためのデータとして用いられるの
で、最終スタンドにおいて板厚及び板クラウンが精度良
く制御される。
【0013】前述の如き下流側のスタンドにおける圧下
開度及びワークロールベンダ圧の修正のために前記特定
スタンドにおいて板厚,板クラウン及び板温を測定する
場合、板クラウンの測定は、板クラウン測定器の耐環境
性及び設置条件等の問題から技術的に困難な測定とな
る。本願の第2発明では、板厚の測定結果と、中途スタ
ンドよりも上流のスタンドにおける圧延荷重の実績値及
びワークロールベンダ圧の実績値とに基づいて推定する
ので、技術的に困難である板クラウンの測定を行わなく
ても良い。
【0014】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て具体的に説明する。図1は本発明に係る連続圧延機の
板厚・板クラウン制御方法を適用する連続圧延機の構成
を示すブロック図である。
【0015】連続圧延機は、第1スタンド1〜第7スタ
ンド7の7つのスタンドで構成されており、第1スタン
ド1〜第7スタンド7によって圧延対象の鋼板8が連続
圧延されるようになっている。第1スタンド1〜第7ス
タンド7は、一対のワークロール1a,1a 〜7a,7a と、一
対のバックアップロール1b,1b 〜7b,7b とを備えてい
る。ワークロール1a,1a 〜7a,7a の圧下開度は、圧下装
置1c,1c 〜7c,7c によって調節され、ワークロール1a,1
a 〜7a,7aのワークロールベンダ圧は、ワークロールベ
ンダ(図示せず)によって調節されるようになってお
り、前記圧下開度及び前記ワークロールベンダ圧を調節
することによって鋼板8の板厚及び板クラウンを調節す
るようになっている。また、第4スタンド4の出側に
は、第4スタンド4の出側における鋼板8の板厚を測定
する板厚測定器9と、第4スタンド4の出側における鋼
板8の板温を測定する板温測定器10とが配設されてい
る。
【0016】鋼板8の板クラウンCRB は、板中央部板厚
c 及び板端部板厚(両端部平均値)he を用いて下記
(1) 式にて表される。
【0017】CRB =hc −he …(1)
【0018】次に、第1スタンド1〜第7スタンド7の
各スタンドにおけるスタンド出側の目標板クラウンCR1
〜CR7 の算出方法について説明する。各スタンドの目標
板クラウンCR1 〜CR7 は、連続圧延機の第1スタンド1
の入側における鋼板8の板クラウンCR0 及び板厚h
0 と、連続圧延機の第7スタンド7の出側における最終
的な目標板クラウンCR及び目標板厚h7 と、鋼板8が各
スタンドを通過するときの平坦条件s1 〜s7 (スタン
ド入側における板クラウンと板厚との比と、スタンド出
側における板クラウンと板厚との比との差についての規
制値)とに基づいて決定される。以下にその決定方法を
説明する。
【0019】まず、各スタンドの目標板厚h1 〜h
7 は、第1スタンド1の入側で測定した鋼板8の板厚h
0 と、第7スタンド7出側の目標板厚h7 と、連続圧延
機の馬力配分曲線〔第1スタンド1の入側板厚から、第
7スタンド7出側で目標板厚を得るために必要である総
馬力(総仕事量)を求め、これを各スタンド毎の馬力
(仕事量)に配分するための曲線〕とに基づいて決定す
る。
【0020】次に、第1スタンド1の入側の板クラウン
CR0 と、前述の如く決定された各スタンドの目標板厚h
1 〜h7 と、前記平坦条件とに基づいて、連続圧延機の
入側の第1スタンド1から下流側のスタンドへ順に、ス
タンド毎に許容される目標板クラウンCR1 〜CR7 の範囲
を下記(2) 式の如く求める。
【0021】
【数1】
【0022】また、同様に、最終的な目標板クラウンCR
と、前述の如く決定された各スタンドの目標板厚h1
7 と、前記平坦条件とに基づいて、第7スタンド7か
ら上流側のスタンドへ順に、スタンド毎に許容される目
標板クラウンCR1 〜CR6 の範囲を下記(3) 式の如く求め
る。
【0023】
【数2】
【0024】そして、前記(2),(3) 式を同時に満足する
ような各スタンド出側の目標板クラウンCR1 〜CR7 を決
定する。
【0025】本発明においては、第1スタンド1〜第7
スタンド7のうちの第7スタンド7よりも上流側の特定
スタンド(例えば第4スタンド4)における、目標板厚
(例えばh4 )及び目標板クラウン(例えばCR4 )に対
する板厚偏差(例えばΔh4 )及び板クラウン偏差(例
えばΔCR4 )を求め、求めた板厚偏差及び板クラウン偏
差を解消すべく、前記特定スタンドよりも下流側のスタ
ンド(例えば第5スタンド5〜第7スタンド7)の圧下
開度及びワークロールベンダ圧の設定値の修正量を求
め、これによって前記下流側のスタンドの圧下開度及び
ワークロールベンダ圧の設定値を変更する。以下にその
圧下開度及びワークロールベンダ圧の設定値の修正量を
求める方法を説明する。
【0026】次に、前記特定スタンドにおける、目標板
厚及び目標板クラウンに対する板厚偏差及び板クラウン
偏差の算出方法について説明する。前記特定スタンドで
板厚及び板クラウンが瞬時に測定できる場合は、その測
定値と、前述の如く算出する前記特定スタンドの目標板
厚及び目標板クラウンとの差から、鋼板8先端部におけ
る、目標板厚及び目標板クラウンに対する板厚偏差及び
板クラウン偏差を直接的に求めることができるが、ここ
では、前記特定スタンドで板厚及び板クラウンが瞬時に
測定できない場合の、前記特定スタンドにおける板厚偏
差及び板クラウン偏差の算出方法について、前記特定ス
タンドとして第4スタンド4を例にとって説明する。
【0027】第4スタンド4出側の板クラウン偏差ΔCR
4 を下記(4) 式に示される関数にて求める。
【0028】 ΔCR4 =f(ΔP,ΔPB,Δh4 ) …(4)
【0029】但し、前記(4) 式におけるΔPは下記(5)
式に示されるベクトル量よりなる圧延荷重変動量であ
り、前記(4) 式におけるΔPBは下記(6) 式に示されるベ
クトル量よりなるロールベンダ圧変動量である。また、
下記(5) 式におけるΔP1 〜ΔP4 は、第1スタンド1
〜第4スタンド4の夫々における圧延荷重変動量であ
り、下記(6) 式におけるΔPB1 〜ΔPB4 は、第1スタン
ド1〜第4スタンド4の夫々におけるロールベンダ圧変
動量である。
【0030】 ΔP=[ΔP1 ,ΔP2 ,ΔP3 ,ΔP4 ] …(5)
【0031】 ΔPB=[ΔPB1 ,ΔPB2 ,ΔPB3 ,ΔPB4 ] …(6)
【0032】前記(4) 式の具体例を下記(7) 式に示す。
【0033】
【数3】
【0034】前記(7) 式は、各スタンドにおいて、荷重
変動量と、ロールベンダ圧変動量と、入側の板クラウン
偏差と、入側の板厚偏差と、これらの要素夫々が出側の
板クラウンに与える影響係数とに基づいて出側の板クラ
ウン偏差を求める(但し、第1スタンド1においては、
荷重変動量と、ロールベンダ圧変動量と、これらの要素
夫々が出側板クラウンに与える影響係数とに基づいて求
める)ようになっており、第1スタンド1から順に出側
の板クラウン偏差を求めて行き、第4スタンド4の出側
の板クラウン偏差ΔCR4 を得る。この場合、第1スタン
ド1で求めた出側の板クラウン偏差ΔCR1 を、第2スタ
ンド2の入側の板クラウン偏差のデータとして用い、第
2スタンド2で求めた出側の板クラウン偏差ΔCR2 を、
第3スタンド3の入側の板クラウン偏差のデータとして
用い、第3スタンド3で求めた出側の板クラウン偏差Δ
CR3 を、第4スタンド4の入側の板クラウン偏差のデー
タとして用いるようになっている。
【0035】次に、第4スタンド4よりも下流側のスタ
ンドである第5スタンド5〜第7スタンド7における圧
下開度及びロールベンダ圧の設定値の修正量を求める方
法について説明する。第7スタンド7出側において板厚
誤差及び板クラウン誤差を解消するための第5スタンド
5〜第7スタンド7における圧下開度の修正量Δs5
Δs7 及びロールベンダ圧の設定値の修正量ΔPB5 〜Δ
PB7 は、下記(8) 式に示す関数によって、第4スタンド
4における出側板厚変動量Δh4 ,出側の板クラウン偏
差ΔCR4 及び温度予測誤差ΔT4 に基づいて求める。
【0036】
【数4】
【0037】前記(8) 式の具体例を以下に説明する。第
4スタンド4出側の板温の測定値に対する予め予測した
第4スタンド4出側の板温の誤差である板温予測誤差Δ
4 を求め、求めた板温予測誤差ΔT4 に基づいて、第
5スタンド5〜第7スタンド7における板温予測値の修
正量ΔT5 〜ΔT7 を下記(9) 式に示す如く求める。
【0038】ΔT5 =ΔT6 =ΔT7 =ΔT4 …(9)
【0039】このようにして求めた第5スタンド5〜第
7スタンド7における板温予測値の修正量ΔT5 ,ΔT
6 ,ΔT7 に基づいて、下記(10)式に示す如く第5スタ
ンド5〜第7スタンド7の夫々における鋼板8の変形抵
抗の修正量Δkfm 5 〜Δkfm 7 を求める。但し、下記(1
0)式におけるk5 〜k7はスタンド毎に定められた係数
である。
【0040】
【数5】
【0041】また、第5スタンド5〜第7スタンド7の
夫々における目標板厚の修正量Δh5 〜Δh7 を、第4
スタンド4出側における板厚偏差Δh4 の実測値及び馬
力配分曲線等によって求める。そして、このように求め
られた第5スタンド5〜第7スタンド7の変形抵抗の修
正量Δkfm 5 〜Δkfm 7 と、目標板厚の修正量Δh5
Δh7 とに基づいて、第5スタンド5〜第7スタンド7
の圧延荷重の修正量ΔP5 〜ΔP7 を求める。
【0042】このように求められる圧延荷重の修正量Δ
5 〜ΔP7 にて第5スタンド5〜第7スタンド7の圧
延荷重を修正した場合の、第5スタンド5〜第7スタン
ド7の夫々における板クラウンの変化量ΔCR5 〜ΔCR7
は、下記(11)式によって、圧延荷重の修正量ΔP5 〜Δ
7 と、圧延荷重変動の出側板クラウンへの影響係数a
5 〜a7 とに基づいて求める。
【0043】
【数6】
【0044】このような板クラウンの変化量ΔCR5 〜Δ
CR7 を第5スタンド5〜第7スタンド7の夫々で解消す
るためのロールベンダ圧の修正量ΔPB5 〜ΔPB7 は、下
記(12)式によって、板クラウンの変化量ΔCR5 〜ΔCR7
と、ロールベンダ圧変動の出側板クラウンへの影響係数
5 〜b7 とに基づいて求める。
【0045】
【数7】
【0046】そして、第5スタンド5〜第7スタンド7
の夫々の圧下開度の修正量Δs5 〜Δs7 は、下記(13)
式によって、圧延荷重の修正量ΔP5 〜ΔP7 と、ロー
ルベンダ圧の修正量ΔPB5 〜ΔPB7 と、各スタンドのミ
ル剛性係数ΔM5 〜ΔM7 と、各スタンドのロールベン
ダによるミル剛性係数ΔMB5 〜ΔMB7 とに基づいて求め
る。
【0047】
【数8】
【0048】前記(13)式は、圧延荷重が増え、ロールが
押し広げられるので、圧下開度が小さくなり、ロールベ
ンダ圧が増えてロールが撓み、中央のギャップが狭くな
る分だけ圧下開度を大きくするようになっている。
【0049】以上説明した如き演算を実現するブロック
が、図1における第4スタンド目標値演算部11,第4ス
タンド偏差演算部12及び下流操作量演算部13である。第
4スタンド目標値演算部11には、第7スタンド7出側の
目標板厚h及び目標板クラウンCRのデータが与えられて
おり、第4スタンド目標値演算部11では、与えられたデ
ータに基づき前述の如き演算を実行して第4スタンド4
の出側の目標板厚h4 及び目標板クラウンCR4 を算出
し、その算出結果を第4スタンド偏差演算部12に与え
る。
【0050】また、第4スタンド偏差演算部12には、前
記目標板厚h4 及び目標板クラウンCR4 の他に、第4ス
タンド4出側の鋼板1の板厚の実測値が板厚測定器9か
ら与えられると共に、第4スタンド4出側の鋼板1の板
温の実測値が板温測定器10から与えられるようになって
いる。第4スタンド4では、前述の如く与えられたデー
タに基づき前述の如き演算を実行して第4スタンド4の
出側の板厚偏差Δh4 及び板クラウン偏差ΔCR4 を算出
し、その算出結果を下流操作量演算部13に与える。
【0051】下流操作量演算部13では、与えられた板厚
偏差Δh4 及び板クラウン偏差ΔCR4 に基づき前述の如
き演算を実行して第5スタンド5〜第7スタンド7の操
作量であるロールベンダ圧の修正量ΔPB5 〜ΔPB7 及び
圧下開度の修正量Δs5 〜Δs7 を求める。下流操作量
演算部13で求められた前記操作量は、第5スタンド5〜
第7スタンド7の夫々に与えられる。第5スタンド5〜
第7スタンド7では、夫々、与えられた操作量に基づい
てロールベンダ圧及び圧下開度を修正する。
【0052】
【発明の効果】以上詳述した如く本願の第1発明では、
最終スタンドよりも上流側の特定スタンドで板厚及び板
クラウンに加えて板温を測定し、推定板温に対する板温
誤差も含めて下流のスタンドにおける圧下開度及びワー
クロールベンダ圧の修正値を求めるため、圧下開度及び
ワークロールベンダ圧を設定する全ての要素についての
誤差が、下流のスタンドにおける圧下開度及びワークロ
ールベンダ圧の修正のためのデータとして用いられるの
で、最終スタンドにおいて板厚及び板クラウンが精度良
く制御できる。
【0053】本願の第2発明では、板厚の測定結果と、
前記特定スタンドよりも上流のスタンドにおける圧延荷
重の実績値及びワークロールベンダ圧の実績値とに基づ
いて推定するので、技術的に困難である板クラウンの測
定を行わなくても良いため、制御方法が実用的となる。
【0054】このように、本発明は、板厚及び板クラウ
ンを共に目標値に精度良く制御することが可能となる
等、優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る連続圧延機の板厚・板クラウン制
御方法を適用する連続圧延機の構成を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1〜7 スタンド 8 圧延材 9 板厚測定器 10 板温測定器 11 第4スタンド目標値演算部 12 第4スタンド偏差演算部 13 下流操作量演算部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数スタンドを有し、各スタンドにおけ
    る圧延材の目標板厚,目標板クラウン及び推定板温に関
    連して設定された圧下開度及びワークロールベンダ圧に
    てスタンド毎に圧延材の板厚及び板クラウンを制御する
    連続圧延機の最終スタンドの板厚及び板クラウンを制御
    する方法において、 前記複数スタンド中の前記最終スタンドよりも上流側の
    特定スタンドにおける圧延材の板厚,板クラウン及び板
    温を測定し、これらの測定結果における、前記特定スタ
    ンドにおける目標板厚,目標板クラウン及び推定板温に
    対する板厚偏差,板クラウン偏差及び板温偏差を算出
    し、算出した板厚偏差,板クラウン偏差及び板温偏差に
    基づいて前記特定スタンドよりも下流側のスタンドにお
    ける圧下開度の修正値及びワークロールベンダ圧の修正
    値を算出し、算出した圧下開度の修正値及びワークロー
    ルベンダ圧の修正値によって前記下流側のスタンドにお
    ける圧下開度及びワークロールベンダ圧の設定値を修正
    することを特徴とする連続圧延機の板厚・板クラウン制
    御方法。
  2. 【請求項2】 複数スタンドを有し、各スタンドにおけ
    る圧延材の目標板厚,目標板クラウン及び推定板温に関
    連して設定された圧下開度及びワークロールベンダ圧に
    てスタンド毎に圧延材の板厚及び板クラウンを制御する
    連続圧延機の最終スタンドの板厚及び板クラウンを制御
    する方法において、 前記複数スタンド中の前記最終スタンドよりも上流側の
    特定スタンドにおける圧延材の板厚及び板温を測定し、
    前記板厚の測定結果と、前記特定スタンドにおける圧延
    荷重の実績値及びワークロールベンダ圧の実績値とに基
    づいて前記特定スタンドにおける板クラウンを推定し、
    前記板厚及び板温の測定結果と、前記板クラウンの推定
    結果とにおける、前記特定スタンドにおける目標板厚,
    目標板クラウン及び推定板温に対する板厚偏差,板クラ
    ウン偏差及び板温偏差を算出し、算出した板厚偏差,板
    クラウン偏差及び板温偏差に基づいて前記特定スタンド
    よりも下流側のスタンドにおける圧下開度の修正値及び
    ワークロールベンダ圧の修正値を算出し、算出した圧下
    開度の修正値及びワークロールベンダ圧の修正値によっ
    て前記下流側のスタンドにおける圧下開度及びワークロ
    ールベンダ圧の設定値を修正することを特徴とする連続
    圧延機の板厚・板クラウン制御方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06114422A (ja) * 1992-10-02 1994-04-26 Kawasaki Steel Corp ホットストリップ仕上圧延機における圧延制御方法
JPH06126310A (ja) * 1992-10-23 1994-05-10 Kawasaki Steel Corp ホットストリップ仕上圧延機における圧延制御方法
JPH09168809A (ja) * 1996-12-16 1997-06-30 Kawasaki Steel Corp ホットストリップ仕上圧延機における圧延制御方法
CN102063084A (zh) * 2009-11-18 2011-05-18 上海宝信软件股份有限公司 辊式矫直机弯辊归一化设定方法

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