JP6015645B2 - 可変動弁システムの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の機関バルブ(吸排気バルブ)のバルブ特性を可変とする可変動弁システムの制御装置に関する。
内燃機関の機関バルブのバルブ特性を可変とする可変動弁システムとして、特許文献1に記載のシステムが知られている。同文献に記載の可変動弁システムは、軸方向への変位に応じて機関バルブのバルブリフト量を変化させるコントロールシャフトと、そのコントロールシャフトを回転に応じて軸方向に変位させるリフト量変更用のカムと、を備える。そして、カムを回転駆動して、コントロールシャフトを変位させることで、機関バルブのバルブリフト量やバルブ作用角を変更させている。
特開2004−339951号公報
ところで、異常発生時に、バルブリフト量の縮小が必要となることがある。例えば、上記のような可変動弁システムと、機関バルブのバルブタイミングを可変とするバルブタイミング可変機構(以下、VVT機構と記載する)とを備える内燃機関では、次のような場合、バルブリフト量の緊急縮小が必要となる。すなわち、VVT機構が吸気バルブのバルブタイミングを進角させた状態で動作不良を起こし、バルブタイミングを遅角できなくなったとき(以下、進角フェール時と記載する)にバルブリフト量が大きくされていると、ピストンと吸気バルブとの干渉が、すなわちバルブスタンプが発生する虞がある。そこで、そうした場合、バルブスタンプを回避するため、吸気バルブのバルブリフト量を早急に縮小する必要がある。しかしながら、そうしたバルブリフト量の縮小を必要な時間内に行うには、上記カムの駆動用に高出力の動力源が必要なため、コストの増加やシステムの大型化、消費電力の増大などを招いている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、異常発生時のバルブリフト量の縮小をより小さい動力で行うことのできる可変動弁システムの制御装置を提供することにある。
上記課題を解決する可変動弁システムの制御装置は、軸方向への変位に応じて機関バルブのバルブリフト量を変化させるコントロールシャフトと、回転に応じて前記コントロールシャフトを軸方向に変位させるリフト量変更用のカムと、を備える。ここで、バルブリフト量の小さい順に、小リフト量、中リフト量、大リフト量とし、バルブリフト量を小リフト量から中リフト量を経て大リフト量とするときの上記カムの回転方向をリフト拡大方向とする。このとき、上記可変動弁システムの制御装置では、異常発生時に大リフト量から小リフト量へとバルブリフト量が縮小される場合、上記カムをリフト拡大方向に回転させている。
上記構成では、異常発生時にカムがリフト拡大方向に回転されて、バルブリフト量が大リフト量から一気に小リフト量に縮小される。そのため、小リフト量へのバルブリフト量の縮小に要するカムの回転位相の変更量が小さくなり、カムの回転速度があまり高くなくても、必要な時間内にバルブリフト量の縮小を完了できるようになる。したがって、異常発生時のバルブリフト量の縮小をより小さい動力で行うことができる。
可変動弁システムの制御装置の一実施形態が適用された内燃機関の吸気側の動弁系の側面図。 同可変動弁システムが備えるリフト可変機構の内部構造を示す断面図。 上記リフト可変機構を動作させるためのコントロールシャフト駆動部の構成を模式的に示す図。 同コントロールシャフト駆動部に設けられたリフト量変更用のカムのカムプロファイルとカム線図とを併せ示す図。 (a)〜(c)通常のリフト縮小時の上記カムの動作手順を示す図。 (a)〜(c)進角フェール時の上記カムの動作手順を示す図。 進角フェール時のバルブリフト量の推移を、通常のリフト縮小時と比較して示すタイムチャート。
以下、可変動弁システムの制御装置の一実施形態について、図1〜図7を参照して詳細に説明する。
図1に、本実施形態が適用される内燃機関の吸気側の動弁系の構成を示す。吸気側の動弁系は、吸気カムシャフト10、リフト可変機構11、ロッカーアーム12、吸気バルブ13を備える。
吸気バルブ13を開閉するための吸気カム14を備える吸気カムシャフト10は、バルブタイミング可変機構15を介して機関出力軸であるクランクシャフト16に駆動連結される。バルブタイミング可変機構15は、クランクシャフト16に対する吸気カムシャフト10の相対回転位相を変更することで、吸気バルブ13の開閉弁時期、すなわちバルブタイミングを可変とする。ちなみに、本実施形態では、内燃機関の各気筒に対して、吸気カム14はそれぞれ一つずつ、吸気バルブ13はそれぞれ2つずつ、設けられている。
一方、燃焼室に対する吸気ポートの開口を開閉する吸気バルブ13は、同吸気バルブ13を閉弁方向に付勢するバルブスプリング17をその上部に備える。吸気バルブ13の上部に設けられたロッカーアーム12は、その一端において吸気バルブ13の上端に当接されるとともに、他端においてラッシュアジャスター18に揺動可能に支持されている。また、ロッカーアーム12は、その中央部分に回転可能に軸支されたローラー19を備える。
吸気バルブ13のバルブリフト量を可変とするリフト可変機構11は、吸気カムシャフト10の吸気カム14と、ロッカーアーム12のローラー19との間に介設される。リフト可変機構11は、円管形状に形成された支持パイプ20に揺動可能に軸支されている。なお、支持パイプ20の内部には、リフト可変機構11を駆動するためのコントロールシャフト21が軸方向に変位可能に挿入されている。
リフト可変機構11は、支持パイプ20の径方向にそれぞれ突出された入力アーム22および出力アーム23を備える。入力アーム22には、吸気カム14に当接されるローラー24が回転可能に軸支されている。また、出力アーム23は、その下側の面にて、ロッカーアーム12のローラー19に当接されている。なお、リフト可変機構11は、スプリング25により、支持パイプ20の軸心を中心に、図中反時計回り方向に付勢されている。そして、このスプリング25の付勢により、吸気カム14に対する入力アーム22のローラー24の当接が維持されている。
(リフト可変機構)
図2に、リフト可変機構11の内部構造を示す。同図に示すように、リフト可変機構11は、入力部26と、その両側にそれぞれ設けられた2つの出力部27とを備える。それら入力部26および出力部27はそれぞれ、中空円筒形状に形成されており、支持パイプ20の外周上に、その軸回りに揺動可能に設置されている。なお、上記入力アーム22は、入力部26の外周から突出され、上記出力アーム23は、出力部27の外周から突出されている。
入力部26の内周には、ヘリカルスプライン28が形成されている。また、各出力部27の内周にも、ヘリカルスプライン29がそれぞれ形成されている。ただし、入力部26のヘリカルスプライン28と、出力部27のヘリカルスプライン29とでは、歯筋の形成方向が逆向きとされている。
一方、これら入力部26および2つの出力部27の内部に形成される一連の内部空間には、スライダーギア30が収容されている。スライダーギア30は、支持パイプ20の外周上に、その軸回りに揺動可能、かつその軸方向に変位可能に設置されている。スライダーギア30の軸方向中央部の外周には、入力部26のヘリカルスプライン28と噛み合うヘリカルスプライン31が形成されている。また、軸方向両端部の外周には、各出力部27のヘリカルスプライン29と噛み合うヘリカルスプライン32がそれぞれ形成されている。なお、スライダーギア30は、ピン33を介して、コントロールシャフト21に対して、支持パイプ20の軸方向に一体となって変位可能、かつ同支持パイプ20の軸回りに相対回動可能に係合されている。
以上のように構成されたリフト可変機構11において、コントロールシャフト21が軸方向に変位すると、それに連動してスライダーギア30も軸方向に変位する。このとき、入力部26,出力部27の各ヘリカルスプライン28,29にそれぞれ噛み合う、スライダーギア30外周のヘリカルスプライン31,32の歯筋形成方向の違いにより、入力部26,出力部27は、支持パイプ20の軸回りを互いに逆方向に回動する。その結果、入力アーム22と出力アーム23の相対位相差(図1に示される角度θ)が変化して、吸気バルブ13のバルブリフト量が変更される。例えば、図2に示される矢印H方向にコントロールシャフト21並びにスライダーギア30が変位すると、入力アーム22と出力アーム23の相対位相差が拡大して、吸気バルブ13のバルブリフト量が大きくなる。また、図2に示される矢印L方向にコントロールシャフト21並びにスライダーギア30が変位すると、入力アーム22と出力アーム23の相対位相差が縮小して、吸気バルブ13のバルブリフト量が小さくなる。
(コントロールシャフト駆動部)
続いて、上記リフト可変機構11のコントロールシャフト21を駆動する駆動部の構成を説明する。
図3に示すように、コントロールシャフト21の駆動部は、モーター34、減速機構35およびリフト量変更用のカム36を備える。減速機構35は、複数の歯車によって構成され、モーター34の回転を減速して出力する。カム36は、減速機構35の出力軸に固定され、その外周のカム面には、コントロールシャフト21の一端に設けられたローラー37が当接されている。また、駆動部には、モーター34の回転角を検出する回転角センサー38が設けられている。
モーター34の回転は、モーター駆動回路39により行われる。モーター駆動回路39は、機関制御用の電子制御ユニット40からの指令に基づいてモーター34の回転を制御する。電子制御ユニット40には、アクセル操作量や機関回転速度などの検出結果が入力されており、それらの検出結果から把握される現状の機関運転状態に応じて、吸気バルブ13のバルブリフト量の目標値(目標リフト量VT)を演算する。そして、電子制御ユニット40は、その目標リフト量VTをモーター駆動回路39に指令する。なお、本実施形態では、目標リフト量VTには、小リフト量V1、中リフト量V2、大リフト量V3のいずれかに設定される(V1<V2<V3)。
モーター駆動回路39は、目標リフト量VTが指令されると、その目標リフト量VTに対応するカム36の回転位相を目標回転位相として演算する。そして、モーター駆動回路39は、カム36の回転位相がその演算した目標回転位相となるようにモーター34の回転角を制御する。なお、モーター駆動回路39は、回転角センサー38による、モーター34の回転角の検出結果から吸気バルブ13のバルブリフト量の現状値を演算し、その値を電子制御ユニット40に送信する。
(リフト量変更用カム)
続いて、こうしたコントロールシャフト21の駆動部に設けられた、リフト量変更用のカム36の詳細を説明する。
図4に、カム36のカムプロファイル(図中右側)とカム線図(図中左側)を示す。なお、カム線図には、カム36の回転位相とコントロールシャフト21の変位量との関係が示される。ちなみに、本実施形態では、ローラー37とカム36のカム面との当接位置とカム36の中心との距離が拡大する側にコントロールシャフト21が変位するほど、吸気バルブ13のバルブリフト量が拡大されるようにリフト可変機構11が構成されている。なお、以下では、吸気バルブ13のバルブリフト量が小リフト量V1となるときの変位量を基準「0」とするとともに、バルブリフト量が拡大される方向を正方向として、コントロールシャフト21の変位量を表すこととする。また、吸気バルブ13のバルブリフト量がそれぞれ中リフト量V2、大リフト量V3となるときのコントロールシャフト21の変位量をそれぞれ「L1」、「L2」と記載する。
同図に示すように、カム36のカムプロファイルには、基準位置を起点として、図中時計回り順に、小リフト保持区間R1、小〜中カム移行区間R2、中リフト保持区間R3、中〜大カム移行区間R4、大リフト保持区間R5が設定されている。なお、基準位置は、カム36の回転位相が基準位相「0」のときにコントロールシャフト21のローラー37と当接する位置である。
小リフト保持区間R1、中リフト保持区間R3および大リフト保持区間R5では、カム径が一定とされている。そして、小リフト保持区間R1、中リフト保持区間R3および大リフト保持区間R5におけるカム36のカム径は、コントロールシャフト21の変位量がそれぞれ「0」、「L1」、「L2」となるように設定されている。
ちなみに、目標リフト量VTが小リフト量V1のときのカム36の目標回転位相は、基準位相「0」に設定される。また、目標リフト量VTが中リフト量V2のときのカム36の目標回転位相は、コントロールシャフト21のローラー37との当接位置が中リフト保持区間R3内に位置する回転位相(以下、中リフト位相θ1と記載する)に設定される。さらに、目標リフト量VTが大リフト量V3のときのカム36の目標回転位相は、コントロールシャフト21のローラー37との当接位置が大リフト保持区間R5内に位置する回転位相(以下、大リフト位相θ2と記載する)に設定される。
一方、小〜中カム移行区間R2におけるカム36のカム径は、小リフト保持区間R1側から中リフト保持区間R3に向うにつれ、コントロールシャフト21の変位量が「0」から「L1」へと次第に大きくなるように設定されている。さらに、中〜大カム移行区間R4におけるカム36のカム径は、中リフト保持区間R3側から大リフト保持区間R5側に向うにつれ、コントロールシャフト21の変位量が「L1」から「L2」に次第に大きくなるように設定されている。
さらに、カム36のカムプロフィールにおける大リフト保持区間R5と小リフト保持区間R1との間の部分には、コントロールシャフト21の変位量が「0」となるようにカム径が設定された非使用区間R0が設定されている。非使用区間R0は、機関運転状態に応じた通常のバルブリフト量可変制御中には、コントロールシャフト21のローラー37と当接されない区間となっている。
なお、以下の説明では、コントロールシャフト21のローラー37とカム36のカム面との当接位置が、小リフト保持区間R1から小〜中カム移行区間R2、中リフト保持区間R3および中〜大カム移行区間R4を経て大リフト保持区間R5に推移するようにカム36が回転するときのカム36の回転方向をリフト拡大方向∪と記載する。一方、リフト拡大方向∪と逆方向にカム36が回転するときのカム36の回転方向をリフト縮小方向Dと記載する。ちなみに、リフト拡大方向∪は、バルブリフト量を小リフト量V1から中リフト量V2を経て大リフト量V3とするときのカム36の回転方向である。
さて、以上のように構成された本実施形態において、電子制御ユニット40は、機関制御の一環として、バルブタイミング可変機構15による吸気バルブ13のバルブタイミングの可変制御を行うとともに、同バルブタイミング可変機構15の異常診断を実施する。このとき、診断される異常のひとつに、吸気バルブ13のバルブタイミングが進角された状態のまま、遅角できなくなる、いわゆるバルブタイミング可変機構15の進角フェールがある。こうした進角フェールが発生した状態で、吸気バルブ13のバルブリフト量が大きくされると、内燃機関のピストンに吸気バルブ13が干渉する、いわゆるバルブスタンプが発生する虞がある。そこで、電子制御ユニット40は、進角フェールの発生時に吸気バルブ13のバルブリフト量が中リフト量V2または大リフト量V3となっているときには、同バルブリフト量を小リフト量V1に縮小すべく、カム36を回転駆動する。
電子制御ユニット40は、進角フェールの発生時にバルブリフト量が中リフト量V2となっていたときには、通常の手順でバルブリフト量を小リフト量V1に縮小する。すなわち、このときの電子制御ユニット40は、目標リフト量VTを小リフト量V1とするよう、モーター駆動回路39に指令する。このときのモーター駆動回路39は、回転位相が基準位相「0」となるまで、カム36をリフト縮小方向Dに回転させる。
一方、電子制御ユニット40は、進角フェールの発生時にバルブリフト量が大リフト量V3となっていたときには、通常とは異なる手順でバルブリフト量を小リフト量V1に縮小する。すなわち、このときの電子制御ユニット40は、回転位相が「0」となるまで、カム36をリフト拡大方向∪に回転させるよう、モーター駆動回路39に指令する。
(作用)
次に、こうした本実施形態の作用を説明する。
進角フェール発生時の吸気バルブ13のバルブリフト量が中リフト量V2となっていた場合、バルブリフト量を小リフト量V1に縮小するために必要なカム36の回転位相の変更量はあまり大きくない。そのため、その縮小を必要な時間内で完了することは比較的容易である。しかしながら、進角フェール発生時の吸気バルブ13のバルブリフト量が大リフト量V3となっていた場合、小リフト量V1へのバルブリフト量の縮小を通常と同じ手順で行うとすると、その縮小を必要な時間内で完了することが困難となる。
図5(a)〜(c)は、通常の手順でバルブリフト量を大リフト量V3から小リフト量V1に縮小するときのカム36の動作手順を示している。このときのカム36は、リフト縮小方向Dに回転され、その回転位相は、同図(a)の大リフト位相θ2から、同図(b)の中リフト位相θ1を経て、同図(c)の基準位相「0」に変更される。
図6(a)〜(c)は、本実施形態での進角フェール時における、大リフト量V3から小リフト量V1へのバルブリフト量の縮小時のカム36の動作手順を示している。上述したように、このときのカム36は、リフト拡大方向∪に回転され、その回転位相は、同図(a)の大リフト位相θ2から、同図(b)の位相を経て、同図(c)の基準位相「0」へとカム36の回転位相が変更される。ちなみに、同図(b)に示す位相では、コントロールシャフト21のローラー37は、カム36の非使用区間R0のカム面に当接されている。
図7には、図4の手順でカム36を回転した場合のカム36の回転位相の変更量とバルブリフト量との関係が実線により、図5の手順でカム36を回転した場合の同関係が破線により、それぞれ示されている。
同図に破線で示すように、カム36をリフト縮小方向Dに回転してバルブリフト量を縮小した場合、カム36の回転位相が大リフト位相θ2から基準位相「0」まで変更された時点で、バルブリフト量が始めて小リフト量V1となる。そのため、小リフト量V1へのバルブリフト量の縮小に必要な、カム36の回転位相の変更量は大きくなる。カム36の回転には、コントロールシャフト21の反力などによる抵抗があり、このときのバルブリフト量の縮小を必要な時間内に完了できるだけのカム36の回転速度を確保するには、モーター34として高出力のモーターを必要とする。ただし、高出力のモーターを採用すれば、コストの増加やシステムの大型化、消費電力の増大を招いてしまう。
一方、同図に実線で示すように、カム36をリフト拡大方向∪に回転してバルブリフト量を縮小した場合には、小リフト量V1へのバルブリフト量の縮小に必要な、カム36の回転位相の変更量はより小さくなる。すなわち、この場合には、カム36の回転位相が基準位相「0」まで変更されるのを待つまでもなく、コントロールシャフト21のローラー37との当接位置が、大リフト保持区間R5に隣接する非使用区間R0に入るまでカム36が回転された時点で、バルブリフト量が小リフト量V1に縮小される。そのため、カム36の回転速度があまり高くなくても、バルブリフト量の縮小を必要な時間内に完了できるようになる。
以上説明した本実施形態の可変動弁システムの制御装置によれば、次の効果を得ることができる。
(1)異常(進角フェール)発生時における、大リフト量V3から小リフト量V1への吸気バルブ13のバルブリフト量の縮小を、カム36をリフト拡大方向∪に回転して行っている。そのため、小リフト量V1へのバルブリフト量の縮小に要するカム36の回転位相の変更量が小さくなり、カム36の回転速度があまり高くなくても、必要な時間内にバルブリフト量を小リフト量V1に縮小できるようになる。したがって、異常発生時のバルブリフト量の縮小をより小さい動力で行うことができる。
(2)異常発生時のバルブリフト量の縮小に必要な動力が小さくなるため、カム36を回転駆動するモーター34として比較的低出力のモーターを採用することが可能となる。したがって、モーター34のコストの低減や、モーター34の体格縮小によるシステムの小型化、モーター34の消費電力の低減を図ることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施形態では、小リフト量V1、中リフト量V2、大リフト量V3の3段階に目標リフト量VTを設定していたが、4段階以上、あるいは無段階に目標リフト量VTを設定するようにしてもよい。
・上記実施形態では、リフト量変更用のカム36のカムプロファイルを図4のように設定していたが、適用される内燃機関でのバルブリフト量の可変態様に応じて適宜に変更してもよい。例えば、4段階の目標リフト量VTの設定を行う場合には、カム径が一定となる保持区間が4箇所設けられるようにカムプロファイルを設定することが考えられる。
・上記実施形態では、進角フェールの発生時に小リフト量V1へのバルブリフト量の縮小を行うようにしていたが、それ以外の異常の発生時にも、上記実施形態と同様の態様でバルブリフト量の縮小を行うようにしてもよい。
・上記実施形態では、コントロールシャフト21を変位させるための動力源としてモーター34を用いていたが、それ以外のアクチュエーターをその動力源として用いるようにしてもよい。
・上記実施形態の可変動弁システムは、吸気バルブ13のバルブリフト量を変化させるよう構成されていたが、排気バルブのバルブリフト量を変化させるように可変動弁システムを構成してもよい。そうした場合にも、異常発生時に排気バルブのバルブリフト量を大リフト量から小リフト量へと縮小する場合、リフト拡大方向にカム36を回転させるようにすることで、異常発生時のバルブリフト量の縮小をより小さい動力で行うことが可能となる。
10…吸気カムシャフト、11…リフト可変機構、12…ロッカーアーム、13…吸気バルブ、14…吸気カム、15…バルブタイミング可変機構、16…クランクシャフト、17…バルブスプリング、18…ラッシュアジャスター、19…ローラー、20…支持パイプ、21…コントロールシャフト、22…入力アーム、23…出力アーム、24…ローラー、25…スプリング、26…入力部、27…出力部、28…ヘリカルスプライン、29…ヘリカルスプライン、30…スライダーギア、31…ヘリカルスプライン、32…ヘリカルスプライン、33…ピン、34…モーター、35…減速機構、36…(リフト量変更用の)カム、37…ローラー、38…回転角センサー、39…モーター駆動回路、40…電子制御ユニット。

Claims (1)

  1. 軸方向への変位に応じて機関バルブのバルブリフト量を変化させるコントロールシャフトと、回転に応じて前記コントロールシャフトを軸方向に変位させるリフト量変更用のカムと、を備え、前記カムの回転駆動により前記機関バルブのバルブリフト量を可変とする可変動弁システムの制御装置において、
    前記バルブリフト量の小さい順に、小リフト量、中リフト量、大リフト量とし、前記バルブリフト量を前記小リフト量から前記中リフト量を経て前記大リフト量とするときの前記カムの回転方向をリフト拡大方向としたとき、
    異常発生時に前記大リフト量から前記小リフト量へと前記バルブリフト量が縮小される場合、前記カムが前記リフト拡大方向に回転される、
    ことを特徴とする可変動弁システムの制御装置。
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