JP2008115779A - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼室内のピストンとバルブとの干渉を確実に回避することが可能な内燃機関の動弁装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の動弁装置は、内燃機関の燃焼室への吸気通路を開閉する吸気バルブ11と、回転することにより吸気バルブ11をリフトさせて吸気通路を開くカム13と、吸気バルブ11のリフト量を変化させるバルブリフト可変機構10と、クランクシャフトの回転角に対するカム13の位相を変化させる可変バルブタイミング機構と、吸気バルブ11のリフト量を制限するバルブリフト制限装置と、クランクシャフトの回転角に対するカム13の位相の進角値を制限するバルブタイミング変動制限装置とを備え、吸気バルブ11のリフト量およびクランクシャフトの回転角に対するカム13の位相の進角値は、機械的に制限される。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の動弁装置に関し、特に、バルブリフト可変機構および可変バルブタイミング機構を含む内燃機関の動弁装置に関する。
バルブリフト可変機構および可変バルブタイミング機構を備えた内燃機関の動弁装置が従来から知られている。
たとえば、特開2000−328911号公報(特許文献1)においては、バルブリフト量が大きい高速モード状態において、吸気カムシャフトの位相進角量を制限するためのカム位相進角制限手段を有する弁作動特性可変装置が開示されている。
また、特開2002−285871号公報(特許文献2)においては、バルブタイミングとバルブリフト量との一方の制御状態に応じて、他方の制御の制御範囲を制限することを特徴とする内燃機関の可変動弁装置が開示されている。
また、特開2001−263015号公報(特許文献3)においては、バルブリフト量と作用角とを連続的に変化させることが可能な可変動弁装置が開示されている。
特開2000−328911号公報 特開2002−285871号公報 特開2001−263015号公報
バルブリフト可変機構および可変バルブタイミング機構を含む内燃機関の動弁装置においては、バルブリフト量およびバルブタイミングの変動により、内燃機関のピストンとバルブとが干渉する場合が生じ得る。
他方、バルブリフト可変機構および可変バルブタイミング機構を含む内燃機関の動弁装置においては、燃費および出力の最適化の観点から、バルブリフト量とバルブタイミングとを自由に変化させたいという要請がある。
特許文献1に記載の装置では、バルブリフト量が大きい場合に進角量を制限することのみが記載されているが、上記のように、バルブリフト量とバルブタイミングとを自由に変化させる場合には、バルブタイミングの変動に応じてバルブリフト量を制限すべき場合も生じ得る。
また、特許文献2に記載の装置では、バルブタイミングおよびバルブリフト量の範囲を制御的に制限しているため、制御上のばらつきにより、必ずしも確実にピストンとバルブとの干渉を防止できない場合がある。
なお、特許文献3において、上記の問題を解決可能な構成は開示されていない。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、燃焼室内のピストンとバルブとの干渉を確実に回避することが可能な内燃機関の動弁装置を提供することにある。
本発明に係る内燃機関の動弁装置は、燃焼室およびクランクシャフトを有する内燃機関の動弁装置であって、燃焼室への吸気通路または排気通路を開閉するバルブと、回転することによりバルブをリフトさせて吸気通路または排気通路を開くカムと、バルブのリフト量を変化させるバルブリフト可変機構と、クランクシャフトの回転角に対するカムの位相を変化させる可変バルブタイミング機構と、バルブのリフト量を制限するバルブリフト制限装置と、クランクシャフトの回転角に対するカムの位相の進角値/遅角値を制限するバルブタイミング変動制限装置とを備え、バルブのリフト量およびクランクシャフトの回転角に対するカムの位相の進角値/遅角値の少なくとも一方は、機械的に制限される。
上記構成によれば、バルブのリフト量およびクランクシャフトの回転角に対するカムの位相の進角値/遅角値の少なくとも一方を機械的に制限することで、他方を制御により制限した場合でも、燃焼室内のピストンとバルブとの干渉を確実に回避することができる。
なお、本願明細書において、「作用角」とは、カムの1回転内におけるバルブが開かれる位相の範囲を意味する。
1つの局面では、上記内燃機関の動弁装置において、バルブは吸気通路を開閉し、バルブリフト制限装置は、クランクシャフトの回転角に対するカムの進角値が所定値以上であることに基づいてバルブのリフト量を所定値以下に制限し、バルブタイミング変動制限装置は、バルブのリフト量が所定値以上であることに基づいてクランクシャフトの回転角に対するカムの進角値を所定値以下に制限する。このようにすることで、燃焼室内のピストンと吸気バルブとの干渉が抑制される。
他の局面では、上記内燃機関の動弁装置において、バルブは排気通路を開閉し、バルブリフト制限装置は、クランクシャフトの回転角に対するカムの遅角値が所定値以上であることに基づいてバルブのリフト量を所定値以下に制限し、バルブタイミング変動制限装置は、バルブのリフト量が所定値以上であることに基づいてクランクシャフトの回転角に対するカムの遅角値を所定値以下に制限する。このようにすることで、燃焼室内のピストンと排気バルブとの干渉が抑制される。
1つの例として、上記内燃機関の動弁装置において、バルブリフト可変機構は、第1と第2のシャフトを有し、第1と第2のシャフトの軸方向の相対的な位置が変動することでバルブのリフト量が変化し、バルブリフト制限装置は第1突出部を有し、クランクシャフトの回転角に対するカムの位相の進角値または遅角値が所定値以上であることに基づいて、第1突出部の突出量が増大して第1と第2のシャフトの一方に当接することで、該第1と第2のシャフトの軸方向の相対的な位置の変動が抑制される。
他の例として、上記内燃機関の動弁装置において、可変バルブタイミング機構は、ベーン部を有し、ベーン部が回転することでクランクシャフトの回転角に対するカムの位相が変化し、バルブタイミング変動制限装置は第2突出部を有し、バルブのリフト量が所定値以上であることに基づいて、第2突出部の突出量が増大してベーン部に当接することで、該ベーン部の回転が抑制される。
本発明によれば、内燃機関の燃焼室内のピストンとバルブとの干渉を確実に回避することができる。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下に複数の実施の形態が存在する場合、特に記載がある場合を除き、各々の実施の形態の特徴部分を適宜組合わせることは、当初から予定されている。
図1は、本発明の1つの実施の形態に係る内燃機関の動弁機構を示す正面図である。また、図2は、図1に示される動弁機構に含まれるバルブリフト可変機構を部分的に示す斜視図である。図2中では、内部構造が明確に把握できるように一部が破断されて表わされている。
図1および図2を参照して、動弁機構は、バルブリフト可変機構10を含んで構成される。バルブリフト可変機構10は、内燃機関のバルブ(たとえば吸気バルブ11)のバルブリフト量を可変とする機構である。内燃機関は、ガソリンエンジンであっても良いし、ディーゼルエンジンであっても良い。内燃機関は車両に搭載される。
バルブリフト可変機構10は、内燃機関のシリンダヘッド内に設けられている。そのシリンダヘッド内には、カム13が形成されたカムシャフト12、揺動可能に軸支されたロッカアーム16およびロッカアーム16の揺動に応じて開閉駆動される吸気バルブ11が配設されている。バルブリフト可変機構10は、一方向に延びる駆動軸20と、駆動軸20の外周面を覆う支持パイプ18と、支持パイプ18の外周面上で駆動軸20の軸方向に並んで配置された入力アーム14および揺動カム15とを備える。
なお、この内燃機関では、各気筒にそれぞれ一対の吸気バルブ11およびロッカアーム16が設けられており、一対の吸気バルブ11が、1つのカム13によって開閉駆動される。バルブリフト可変機構10には、各気筒に設けられた1つのカム13に対応して、1つの入力アーム14が設けられている。入力アーム14の両側には、各気筒に設けられた一対の吸気バルブ11のそれぞれに対応して、2つの揺動カム15が設けられている。
支持パイプ18は、中空円筒状に形成されており、カムシャフト12に対して平行に配置されている。支持パイプ18は、軸方向へ移動したり、回転したりしないようにシリンダヘッドに固定されている。支持パイプ18の内部には、その軸方向に摺動可能なように
駆動軸20が挿入されている。支持パイプ18の外周面上には、駆動軸20の軸芯を中心として揺動可能で、かつ、その軸方向には移動しないように、入力アーム14および2つの揺動カム15が設けられている。
入力アーム14は、支持パイプ18の外周面から離れる方向に突出するアーム部14Aと、アーム部14Aの先端に回転可能に接続されたローラ部14Bとを有する。入力アーム14は、ローラ部14Bがカム13に当接可能な位置に配置されるように設けられている。
揺動カム15は、支持パイプ18の外周面から離れる方向に突出する略三角形状のノーズ部15Aを有する。ノーズ部15Aの一辺(図1中の下方側の辺)には、凹状に湾曲したカム面15Bが形成されている。吸気バルブ11には、バルブスプリングが設けられている。その付勢力によって、カム面15Bには、ロッカアーム16に回転可能に取り付けられたローラ16Aが押し付けられる。
入力アーム14および揺動カム15は、一体となって駆動軸20の軸芯を中心として揺動する。このため、カムシャフト12が回転すると、カム13に当接された入力アーム14が揺動し、この入力アーム14の動きに連動して揺動カム15も揺動する。この揺動カム15の動きが、ロッカアーム16を介して吸気バルブ11に伝わり、これによって吸気バルブ11が開閉駆動される。
バルブリフト可変機構10は、さらに、支持パイプ18の軸芯周りにおいて、入力アーム14と揺動カム15との相対位相差を変更する機構を備えており、この機構によって、吸気バルブ11のバルブリフト量を適宜変更する。つまり、両者の相対位相差を拡大すれば、入力アーム14および揺動カム15の揺動角に対するロッカアーム16の揺動角が拡大され、吸気バルブ11のバルブリフト量が増大される。また、両者の相対位相差を縮小すれば、入力アーム14および揺動カム15の揺動角に対するロッカアーム16の揺動角が縮小され、吸気バルブ11のバルブリフト量が低減される。
次に、上記の相対位相差を変更する機構について、より詳細な説明を行なう。図2に示されるように、入力アーム14および2つの揺動カム15と、支持パイプ18の外周面との間に規定された空間には、支持パイプ18に対して、回転可能で、かつ軸方向に摺動可能に支持されたスライダギア17が収容されている。
スライダギア17には、その軸方向の中央部に位置して、右ねじ螺旋状のヘリカルスプラインが形成されたヘリカルギア17Bが設けられている。また、スライダギア17には、ヘリカルギア17Bの両側に位置して、ヘリカルギア17Bとは逆に左ねじ螺旋状のヘリカルスプラインが形成されたヘリカルギア17Cがそれぞれ設けられている。
一方、スライダギア17を収容する空間を規定する入力アーム14および2つの揺動カム15の表面には、ヘリカルギア17B,17Cに対応したヘリカルスプラインがそれぞれ形成されている。つまり、入力アーム14には、右ねじ螺旋状のヘリカルスプラインが形成されており、そのヘリカルスプラインがヘリカルギア17Bに噛み合っている。また、揺動カム15には、左ねじ螺旋状のヘリカルスプラインが形成されており、そのヘリカルスプラインがヘリカルギア17Cに噛み合っている。
スライダギア17には、一方のヘリカルギア17Cとヘリカルギア17Bとの間に位置して、周方向に延びる長穴17Aが形成されている。また、支持パイプ18には、長穴17Aの一部と重なるように、軸方向に延びる長穴18Aが形成されている。支持パイプ18の内部に挿通された駆動軸20には、これら2つの長穴17A,18Aの重なった部分
を通じて突出する係止ピン20Aが一体に設けられている。
駆動軸20がその軸方向に移動すると、スライダギア17が係止ピン20Aにより押されるため、ヘリカルギア17B,17Cが同時に駆動軸20の軸方向に移動する。このようなヘリカルギア17B,17Cの移動に対して、これらにスプライン係合された入力アーム14および揺動カム15は、軸方向に移動しないため、ヘリカルスプラインの噛み合いを通じて駆動軸20の軸芯周りに回動する。このとき、入力アーム14と揺動カム15とでは、形成されたヘリカルスプラインの向きが逆であるため、回動方向が互いに逆方向となる。これにより、入力アーム14と揺動カム15との相対位相差が変化し、既に説明したように吸気バルブ11のバルブリフト量が変更される。
内燃機関運転中における吸気バルブ11の閉弁開始後に、カム13が揺動カム15から離れようとすると、油圧式ラッシュアジャスタ30が伸長する。この結果、ロッカアーム16が揺動カム15側に押付けられる。そして、揺動カム15がカム13側に押付けられる。このように、揺動カム15がカム13に追従して変位することで、カム13と揺動カム15との間にクリアランスが生じることが抑制される。
図3は、図2に示されるバルブリフト可変機構におけるバルブリフト量と作用角との関係について説明する図である。図3を参照して、図2に示されるバルブリフト可変機構においては、バルブリフト量がL1からL2に変更されることに応じて、作用角(カムシャフト12の1回転内における吸気バルブ11が開かれる位相の範囲)がθ1からθ2に変更される。より具体的には、バルブリフト量が大きくなる(L1→L2)ことに伴なって、カムシャフト12の1回転内における吸気バルブ11が開かれる位相の範囲が大きくなる(θ1→θ2)。
図4は、図1に示される動弁機構に含まれる可変バルブタイミング機構を示す斜視図である。図4を参照して、可変バルブタイミング機構40は、コントローラ50と、ベーン部60とを含んで構成される。コントローラ50は、シリンダヘッド上部に設けられて、バルブタイミングをコントロールする。コントローラ50は、進角室51と遅角室52とを有しており、この進角室51および遅角室52をベーン部60が仕切る。コントローラ50には、内燃機関のクランクシャフトとともに回転するスプロケット50Aが取り付けられており、コントローラ50はスプロケット50Aとともに回転する。
ベーン部60は進角室51および遅角室52に嵌め合わされ、かつカムシャフト12およびカム13とともに回転する。ベーン部60は進角室51および遅角室52の体積を可変させることが可能である。すなわち、矢印DR1で示すように進角側にカムシャフト12を回転させる場合には、進角室51が大きくされ、遅角室52が小さくされる。また、矢印DR2で示すように遅角側へカムシャフトを回転させる場合には、進角室51が小さくされ、遅角室52が大きくされる。
ベーン部60は進角室51および遅角室52を構成する内壁と摺動し、進角室51および遅角室52の気密を保ちながらコントローラ50内部で移動することが可能である。進角室51および遅角室52内にはオイルが供給され、進角室51および遅角室52内の油圧をコントロールすることで、ベーン部60の位置を制御する。具体的には、進角室51の油圧を遅角室52の油圧よりも多くすると、進角室51が膨張する。これにより、ベ
ーン部60は矢印DR1で示す方向に回動する。これに対して、遅角室52の油圧を進角室51の油圧よりも大きくすれば、ベーン部60は矢印DR2で示す方向に遅角側へ回動する。
なお、ベーン部60のベーンの数は、図4では、4枚ベーンのタイプのものを示しているが、これより多くのベーンを設けてもよい。ベーン部60にはロックピンが設けられてもよく、エンジン停止時に所定の位置でロックピンを用いてベーン部60の位置を固定することが可能である。
進角室51および遅角室52の油圧はオイルコントロールバルブ(OCV)により制御される。具体的には、各センサの信号をもとにエレクトリカルコントロールユニット(ECU)はOCVに信号を送り、OCVは、進角室51および遅角室52に与えられる油圧を制御し、進角室51および遅角室52の大きさを調整する。これにより、カムシャフト12の位相を連続して変化させることが可能である。
上述した内燃機関の動弁装置においては、バルブリフト量およびバルブタイミングの変動により、内燃機関のピストンと吸気バルブ11とが干渉することが懸念される。たとえば、吸気バルブ11のバルブリフト量が大きく、かつ、カム13の進角値が大きい場合には、内燃機関の排気工程が終わり吸気工程が開始される際に、ピストンと吸気バルブ11とが干渉しやすくなる。同様に、排気バルブのバルブリフト量が大きく、かつ、排気側のカムの遅角値が大きい場合には、内燃機関の排気工程が終わり吸気工程が開始される際に、ピストンと排気バルブとが干渉しやすくなる。
本実施の形態では、後述するバルブリフト制限装置70およびバルブタイミング変動制限装置80により、ピストンと吸気バルブ11の干渉を防止している。具体的には、カム13の進角値が大きい場合には、吸気バルブ11のリフト量を制限し、吸気バルブ11のリフト量が大きい場合には、カム13の進角値を制限している。
図5は、バルブリフト可変機構10に含まれるバルブリフト制限装置の一例を示す図である。図5を参照して、バルブリフト制限装置70は、アクチュエータ21と、該アクチュエータ21に取り付けられた突出部21Aとを含んで構成される。突出部21Aは、アクチュエータ21により矢印DR21A方向に往復駆動される。これにより、突出部21Aのアクチュエータ21からの突出量が変化する。アクチュエータ21から突出した突出部21Aは、バルブリフト可変機構10における支持パイプ18内に挿入される。
上述したように、吸気バルブ11のバルブリフト量が大きく、かつ、カム13の進角値が大きい場合には、ピストンと吸気バルブ11とが干渉しやすくなる。図5の例では、カム13の進角値が所定値以上である場合には、アクチュエータ21は突出部21Aの突出量を増大させる。この結果、支持パイプ18内を移動する駆動軸20と突出部21Aとが当接し、駆動軸20の軸方向の移動が制限される。この結果、吸気バルブ11のバルブリフト量が制限されることになる。このように、バルブリフト制限装置70においては、吸気バルブ11のリフト量が機械的に制限される。
内燃機関のピストンと吸気バルブ11の干渉を抑制するにあたり、駆動軸20の移動を制御的に制限するようにした場合には、制御上のばらつきから、バルブリフト量を意図しない程度にまで過度に制限しすぎたり、逆に、意図する程度に十分に制限できない場合がある。この結果、内燃機関の出力が低下したり、ピストンと吸気バルブ11との干渉を十分に抑制できないという状態が生じ得る。
これに対し、本実施の形態に係るバルブリフト制限装置70では、上記のように、突出部21Aにより機械的に駆動軸20の移動を制限している。ここでは、駆動軸20と突出部21Aとが当接した場合にも、駆動軸20や突出部21Aが変形したり、突出部21Aの突出量が変動したりすることがない。したがって、駆動軸20の移動が、意図する程度に確実に制限され、バルブリフト量の変動を最小限に抑制しながらピストンと吸気リフト11との干渉を確実に防止することが可能である。
図6は、バルブリフト制限装置70の変形例を示す図である。図6の例においても、図5の例と同様に、カム13の進角値が所定値以上である場合には、アクチュエータ21は突出部21Aの突出量を増大させる。なお、図6の例では、アクチュエータ21から突出した突出部21Aは、駆動軸20を駆動するアクチュエータ22と、駆動軸20をアクチュエータ22に締結する締結部23との間に達する。この結果、駆動軸の軸方向(図6における左右方向)の移動が制限され、吸気バルブ11のバルブリフト量が制限されることになる。このように、図6に示す例においても、吸気バルブ11のリフト量が機械的に制限される。
図7は、可変バルブタイミング機構40に含まれるバルブタイミング変動制限装置の一例を示す図である。図7を参照して、バルブタイミング変動制限装置80は、コントローラ50から遅角室52に向かって突出する突出部53を含んで構成される。突出部53は、矢印DR53方向に往復駆動される。これにより、突出部53のコントローラ50からの突出量が変化する。
吸気バルブ11のバルブリフト量が大きい場合には、ピストンと吸気バルブ11との干渉を防止するために、カム13の進角値を制限する必要がある。図7の例では、吸気バルブ11のバルブリフト量が所定値以上である場合には、突出部53のコントローラ50からの突出量を増大させる。この結果、進角側(矢印DR1方向)に回転するベーン部60と突出部53とが当接し、ベーン部60の矢印DR1方向の回転が制限される。この結果、カム13の進角値が制限されることになる。このように、バルブタイミング変動制限装置80においては、カム13の進角値が機械的に制限される。
このように、バルブタイミング変動制限装置80においても、バルブリフト制限装置70と同様に、突出部53により機械的にベーン部60の回転を制限しているため、該回転が意図する程度に確実に制限され、バルブタイミングの変動を最小限に抑制しながらピストンと吸気リフト11との干渉を確実に防止することが可能である。
上述した内容について要約すると、以下のようになる。すなわち、本実施の形態に係る内燃機関の動弁装置は、内燃機関の燃焼室への吸気通路を開閉する吸気バルブ11と、回転することにより吸気バルブ11をリフトさせて吸気通路を開くカム13と、吸気バルブ11のリフト量を変化させるバルブリフト可変機構10と、クランクシャフトの回転角に対するカム13の位相を変化させる可変バルブタイミング機構40と、吸気バルブ11のリフト量を制限するバルブリフト制限装置70と、クランクシャフトの回転角に対するカム13の位相の進角値を制限するバルブタイミング変動制限装置80とを備え、吸気バルブ11のリフト量およびクランクシャフトの回転角に対するカム13の位相の進角値は、機械的に制限される。なお、吸気バルブ11のリフト量およびクランクシャフトの回転角に対するカム13の位相の進角値の一方のみが機械的に制限され、他方は制御的に制限されるようにしてもよい。
バルブリフト制限装置70は、クランクシャフトの回転角に対するカム13の進角値が所定値以上であることに基づいて、吸気バルブ11のリフト量を所定値以下に制限し、バルブタイミング変動制限装置80は、吸気バルブ11のリフト量が所定値以上であることに基づいて、クランクシャフトの回転角に対するカム13の進角値を所定値以下に制限する。
より具体的には、バルブリフト可変機構10は、「第1のシャフト」としての支持パイプ18と「第2のシャフト」としての駆動軸20を有し、支持パイプ18および駆動軸20の軸方向の相対的な位置が変動することで吸気バルブ11のリフト量が変化する。バルブリフト制限装置70は「第1突出部」としての突出部21Aを有し、クランクシャフトの回転角に対するカム13の位相の進角値が所定値以上であることに基づいて、突出部21Aの突出量が増大して駆動軸20に当接することで、支持パイプ18および駆動軸20の軸方向の相対的な位置の変動が抑制される。これにより、吸気バルブ11のリフト量が制限される。
また、可変バルブタイミング機構40は、ベーン部60を有し、ベーン部60が回転することでクランクシャフトの回転角に対するカム13の位相が変化する。バルブタイミング変動制限装置80は「第2突出部」としての突出部53を有し、吸気バルブ11のリフト量が所定値以上であることに基づいて、突出部53の突出量が増大してベーン部60に当接することで、ベーン部60の回転が抑制される。これにより、カム13の進角値が制限される。
本実施の形態に係る内燃機関の動弁装置によれば、吸気バルブ11のリフト量およびクランクシャフトの回転角に対するカム13の位相の進角値の少なくとも一方を機械的に制限することで、他方を制御により制限した場合でも、内燃機関のピストンと吸気バルブ11との干渉を確実に回避することができる。
なお、上記の例では、本発明の思想を吸気側の動弁装置に適用した例について説明したが、本発明の思想は排気側の動弁装置に適用することも可能である。この場合は、バルブリフト制限装置は、クランクシャフトの回転角に対するカムの遅角値が所定値以上であることに基づいて、排気バルブのリフト量を所定値以下に制限し、バルブタイミング変動制限装置は、排気バルブのリフト量が所定値以上であることに基づいて、クランクシャフトの回転角に対するカムの遅角値を所定値以下に制限する。このようにすることで、内燃機関のピストンと排気バルブとの干渉が抑制される。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の1つの実施の形態に係る内燃機関の動弁装置を示す正面図である。 図1に示される動弁機構に含まれるバルブリフト可変機構を部分的に示す斜視図である。 図2に示されるバルブリフト可変機構におけるバルブリフト量と作用角との関係について説明する図である。 図1に示される動弁機構に含まれる可変バルブタイミング機構を示す斜視図である。 図2に示されるバルブリフト可変機構に含まれるバルブリフト制限装置の一例を示す図である。 図2に示されるバルブリフト可変機構に含まれるバルブリフト制限装置の他の例を示す図である。 図4に示される可変バルブタイミング機構に含まれるバルブタイミング変動制限装置の一例を示す図である。
符号の説明
10 バルブリフト可変機構、11 吸気バルブ、12 カムシャフト、13 カム、14 入力アーム、14A アーム部、14B ローラ部、15 揺動カム、15A ノーズ部、15B カム面、16 ロッカアーム、16A ローラ、17 スライダギヤ、17A 長穴、17B,17C ヘリカルギヤ、18 支持パイプ、18A 長穴、20 駆動軸、21,22 アクチュエータ、21A 突出部、23 締結部、30 油圧式ラッシュアジャスタ、40 可変バルブタイミング機構、50 コントローラ、50A スプロケット、51 進角室、52 遅角室、53 突出部、60 ベーン部、70 バルブリフト制限装置、80 バルブタイミング変動制限装置。

Claims (5)

  1. 燃焼室およびクランクシャフトを有する内燃機関の動弁装置であって、
    前記燃焼室への吸気通路または排気通路を開閉するバルブと、
    回転することにより前記バルブをリフトさせて前記吸気通路または前記排気通路を開くカムと、
    前記バルブのリフト量を変化させるバルブリフト可変機構と、
    前記クランクシャフトの回転角に対する前記カムの位相を変化させる可変バルブタイミング機構と、
    前記バルブのリフト量を制限するバルブリフト制限装置と、
    前記クランクシャフトの回転角に対する前記カムの位相の進角値/遅角値を制限するバルブタイミング変動制限装置とを備え、
    前記バルブのリフト量および前記クランクシャフトの回転角に対する前記カムの位相の進角値/遅角値の少なくとも一方は、機械的に制限される、内燃機関の動弁装置。
  2. 前記バルブは前記吸気通路を開閉し、
    前記バルブリフト制限装置は、前記クランクシャフトの回転角に対する前記カムの進角値が所定値以上であることに基づいて前記バルブのリフト量を所定値以下に制限し、
    前記バルブタイミング変動制限装置は、前記バルブのリフト量が所定値以上であることに基づいて前記クランクシャフトの回転角に対する前記カムの進角値を所定値以下に制限する、請求項1に記載の内燃機関の動弁装置。
  3. 前記バルブは前記排気通路を開閉し、
    前記バルブリフト制限装置は、前記クランクシャフトの回転角に対する前記カムの遅角値が所定値以上であることに基づいて前記バルブのリフト量を所定値以下に制限し、
    前記バルブタイミング変動制限装置は、前記バルブのリフト量が所定値以上であることに基づいて前記クランクシャフトの回転角に対する前記カムの遅角値を所定値以下に制限する、請求項1に記載の内燃機関の動弁装置。
  4. 前記バルブリフト可変機構は、第1と第2のシャフトを有し、
    前記第1と第2のシャフトの軸方向の相対的な位置が変動することで前記バルブのリフト量が変化し、
    前記バルブリフト制限装置は第1突出部を有し、
    前記クランクシャフトの回転角に対する前記カムの位相の進角値または遅角値が所定値以上であることに基づいて、前記第1突出部の突出量が増大して前記第1と第2のシャフトの一方に当接することで、該第1と第2のシャフトの軸方向の相対的な位置の変動が抑制される、請求項1から請求項3のいずれかに記載の内燃機関の動弁装置。
  5. 前記可変バルブタイミング機構は、ベーン部を有し、
    前記ベーン部が回転することで前記クランクシャフトの回転角に対する前記カムの位相が変化し、
    前記バルブタイミング変動制限装置は第2突出部を有し、
    前記バルブのリフト量が所定値以上であることに基づいて、前記第2突出部の突出量が増大して前記ベーン部に当接することで、該ベーン部の回転が抑制される、請求項1から請求項4のいずれかに記載の内燃機関の動弁装置。
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