JP6015245B2 - シリンダブロック及びホーニング加工方法 - Google Patents

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本発明は、シリンダの内周面にクロスハッチが形成されるシリンダブロック、及び、シリンダブロックに設けられるシリンダの内周面にクロスハッチを加工するホーニング加工方法に関する。
エンジン(内燃機関)のシリンダブロックのシリンダボア(又はシリンダライナ)には、一般的に、ホーニング加工が施される(例えば、特許文献1参照)。ホーニング加工においては、砥石が装着されたホーニングヘッドを、砥石を拡張した状態で回転させながら上下に(シリンダボアの軸線方向に)移動させるようになっている。
このホーニング加工により、図4に示すように、エンジンのシリンダブロック40に設けられるシリンダボア41の内周面にはクロスハッチと称される加工目(溝又は条痕)42が形成される。なお、図4においてはクロスハッチ42を簡略的に示しており、クロスハッチ42は実際にはより目が細かい。
このクロスハッチ42は潤滑油保持のためにシリンダボア41の内周面に設けられるが、ピストン43(ピストンリング又はピストンスカート)の摺動に対しては抵抗となり、フリクションが発生する。そのフリクションを低減するために、図4に示すようにクロスハッチ角度(ホーニング角度とも称される)θを比較的大きくしたもの(例えば、約140°)も知られている。なお、クロスハッチ角度θは、一般的には、10°から30°の範囲内とされる。
一般的なホーニング加工方法では、シリンダボア41の軸線方向に対する送りストローク(ホーニングヘッドストローク)が長いため、クロスハッチ42がシリンダボア41の上端44から下端45までシリンダボア41の全長に渡って一直線に繋がっている。これはクロスハッチ角度θが比較的大きい場合も同様である。
特開2009−30657号公報
図4に示すようにクロスハッチ角度θを比較的大きくすることにより、ピストン43の摺動によるフリクションは低減されそうであるが、実際は却ってピストン43の摺動によるフリクションは増加する。これはピストン43の摺動に伴い潤滑油がピストン43の摺動方向に逃げ易くなり、油膜厚さが薄くなるためであると考えられる。また、ピストン43の摺動に伴い潤滑油がピストン43の摺動方向に逃げてしまうのは、クロスハッチ42がシリンダボア41の上端44から下端45までシリンダボア41の全長に亘って一直線に繋がっているためであると考えられる。
そこで、本発明の目的は、ピストンの摺動によるフリクションを低減することができるシリンダブロック及びホーニング加工方法を提供することにある。
上述の目的を達成するために、本発明に係るシリンダブロックは、シリンダの内周面にクロスハッチが形成されるシリンダブロックであって、クロスハッチ角度が130°から150°の範囲内であり且つ前記シリンダの軸線方向に対する長さが前記シリンダの全長よりも短い前記クロスハッチを有するクロスハッチ部を前記シリンダの軸線方向に複数備えるものである。
前記シリンダブロックは、前記シリンダの軸線方向に隣り合う前記クロスハッチ部が重なり合う重合部をさらに備えるものであっても良い。
前記シリンダブロックは、前記シリンダの軸線方向に隣り合う前記クロスハッチ部間に前記クロスハッチの無い隙間部をさらに備えるものであっても良い。
また、本発明に係るホーニング加工方法は、シリンダブロックに設けられるシリンダの内周面にクロスハッチを加工するホーニング加工方法であって、前記シリンダの内周面を研削する研削部が前記シリンダの軸線方向に間隔を隔てて複数設けられる段付き砥石が装着されたホーニングヘッドを、回転させながら前記シリンダの軸線方向に往復移動させることにより、前記シリンダの軸線方向に対する長さを前記シリンダの全長よりも短くした前記クロスハッチを有するクロスハッチ部を前記シリンダの軸線方向に複数加工するものである。
本発明によれば、ピストンの摺動によるフリクションを低減することができるという優れた効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るシリンダブロックの概略図である。 本発明の一実施形態に係るホーニング加工方法の説明図である。 本発明の他の実施形態に係るシリンダブロックの概略図である。 従来例に係るシリンダブロックの概略図である。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1にシリンダブロックの概略図を示す。なお、図1においては、シリンダブロックの断面図及びシリンダボアの内周面の拡大図を示す。
図1に示すように、エンジン(本実施形態では、ディーゼルエンジン)のシリンダブロック10の下部に設けられた軸受穴11には図示しないクランクシャフトが支持され、このクランクシャフトに図示しないコネクティングロッドを介して連結されたピストン12がシリンダボア13内を上下に往復運動するようになっている。
シリンダブロック10に設けられるシリンダを構成するシリンダボア13の内周面には、シリンダボア13の軸線方向に対する長さL1がシリンダボア13の全長よりも短いクロスハッチ14を有するクロスハッチ部15がシリンダボア13の軸線方向に複数形成されている。即ち、潤滑油保持のためにシリンダボア13の内周面に設けられるクロスハッチ14が、シリンダボア13の上端16から下端17までシリンダボア13の全長に渡って一直線に繋がってはいない。さらに、シリンダボア13の内周面には、シリンダボア13の軸線方向に隣り合うクロスハッチ部15が重なり合う重合部(オーバーラップ部)18が設けられている。なお、図1においてはクロスハッチ14を簡略的に示しており、クロスハッチ14は実際にはより目が細かい。
クロスハッチ角度θは、130°から150°の範囲内(例えば、約140°)とされる。また、クロスハッチ14(クロスハッチ部15)のシリンダボア13の軸線方向に対する長さL1は、ピストン12のストロークの5分の1程度とされ、例えば約20mmとされる。さらに、重合部18のシリンダボア13の軸線方向に対する長さL2は、例えば、約1mmから約2mmとされる。
次に、シリンダブロック10のホーニング加工方法を説明する。
図2にホーニング加工方法の説明図を示す。
図2に示すように、ホーニング加工装置20は、シリンダブロック10のシリンダボア13に挿入されるホーニングヘッド21と、ホーニングヘッド21に装着される段付き砥石22と、段付き砥石22及びシリンダボア13の内周面の潤滑及び冷却のためにオイルを供給するノズル23とを備える。
段付き砥石22は、シリンダボア13の軸線方向に対する長さがシリンダボア13の軸線方向に対して長く(シリンダボア13の全長よりも長く)形成されている。段付き砥石22には、シリンダボア13の内周面を研削する研削部24がシリンダボア13の軸線方向に間隔を隔てて複数設けられている。
段付き砥石22における研削部24のシリンダボア13の軸線方向に対する長さL3は、例えば、約10mmとされる。また、段付き砥石22における研削部24間のシリンダボア13の軸線方向に対する長さL4は、例えば、約8mmから約9mmとされる。
そして、ホーニングヘッド21を段付き砥石22を拡張しない状態でシリンダボア13に挿入し、その挿入後に段付き砥石22を拡張する。段付き砥石22が装着されたホーニングヘッド21を、段付き砥石22を拡張した状態で回転させながらシリンダボア13の軸線方向に所定の送りストロークSt(例えば、10mm)だけ往復移動させることで複数のクロスハッチ部15及び重合部18をシリンダボア13の内周面に容易に形成可能である。
また、シリンダボア13の軸線方向に対する長さがシリンダボア13の軸線方向に対して短い(シリンダボア13の全長よりも短い)砥石(段付き砥石22又は段付きでない一般的なホーニング加工用の砥石)を用い、各クロスハッチ部15を順次形成していくことでも複数のクロスハッチ部15及び重合部18をシリンダボア13の内周面に形成可能である。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
本実施形態では、クロスハッチ14のシリンダボア13の軸線方向に対する長さL1がシリンダボア13の全長よりも短いので、クロスハッチ14がシリンダボア13の上端16から下端17までシリンダボア13の全長に亘って一直線に繋がることはなく、ピストン12の摺動に伴い潤滑油がピストン12の摺動方向に逃げてしまうことはない。そのため、シリンダボア13の内周面とピストンリング又はピストンスカートとの間は正常に潤滑油により潤滑され、油膜厚さは適正に確保される。したがって、クロスハッチ角度θが大きくなった分、シリンダボア13の内周面とピストンリング又はピストンスカートとの間のフリクションが低減され、全体としてピストン12の摺動によるフリクションが低減される。
以上要するに、本実施形態により、ピストンの摺動によるフリクションを低減することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態には限定されず他の様々な実施形態を採ることが可能である。
例えば、図3に示すように、シリンダボア13の軸線方向に隣り合うクロスハッチ部15間に隙間部(クロスハッチ14の無い部分)19を設けても良い。その場合、隙間部19のシリンダボア13の軸線方向に対する長さL5は、例えば、約1mmから約2mmとされる。また、図2に示す段付き砥石22を用いて上述のホーニング加工方法を実施する場合、研削部24間のシリンダボア13の軸線方向に対する長さL4は、例えば、約11mmから約12mmとされる。
また、本発明は、シリンダボアだけではなく、シリンダライナへも適用可能である。
さらに、本発明は、ディーゼルエンジンのシリンダブロックだけではなく、ガソリンエンジン等のシリンダブロックへも適用可能である。
10 シリンダブロック
13 シリンダボア(シリンダ)
14 クロスハッチ
15 クロスハッチ部
18 重合部
19 隙間部
21 ホーニングヘッド
22 段付き砥石
24 研削部
L1 クロスハッチ(クロスハッチ部)の長さ
L2 重合部の長さ
L3 研削部の長さ
L4 研削部間の長さ
L5 隙間部の長さ
θ クロスハッチ角度

Claims (3)

  1. シリンダの内周面にクロスハッチが形成されるシリンダブロックであって、
    クロスハッチ角度が130°から150°の範囲内であり且つ前記シリンダの軸線方向に対する長さが前記シリンダの全長よりも短い前記クロスハッチを有するクロスハッチ部を前記シリンダの軸線方向に複数備え
    前記シリンダの軸線方向に隣り合う前記クロスハッチ部が重なり合う重合部をさらに備え、
    前記重合部において、隣り合う前記クロスハッチ部のうち一方の前記クロスハッチ部の軸方向一端部に位置する前記クロスハッチの端部と、隣り合う前記クロスハッチ部のうち他方の前記クロスハッチ部の軸方向他端部に位置する前記クロスハッチの端部とが互いに重合している
    ことを特徴とするシリンダブロック。
  2. シリンダブロックに設けられるシリンダの内周面にクロスハッチを加工するホーニング加工方法であって、
    前記シリンダの内周面を研削する研削部が前記シリンダの軸線方向に間隔を隔てて複数設けられ、前記シリンダの軸線方向に対する長さが前記シリンダより長く形成された段付き砥石が装着されたホーニングヘッドを、回転させながら前記シリンダの軸線方向に往復移動させることにより、前記シリンダの軸線方向に対する長さを前記シリンダの全長よりも短くした前記クロスハッチを有するクロスハッチ部を前記シリンダの軸線方向に複数加工することを特徴とするホーニング加工方法。
  3. 前記シリンダの軸線方向に隣り合う前記クロスハッチ部のうち一方の前記クロスハッチ部の軸方向一端部に位置する前記クロスハッチの端部と、隣り合う前記クロスハッチ部のうち他方の前記クロスハッチ部の軸方向他端部に位置する前記クロスハッチの端部とが互いに重合するように、複数の前記クロスハッチ部を加工する請求項2に記載のホーニング加工方法。
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